JP2002115591A - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射装置

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JP2002115591A
JP2002115591A JP2000305342A JP2000305342A JP2002115591A JP 2002115591 A JP2002115591 A JP 2002115591A JP 2000305342 A JP2000305342 A JP 2000305342A JP 2000305342 A JP2000305342 A JP 2000305342A JP 2002115591 A JP2002115591 A JP 2002115591A
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valve
control coil
control
energization
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Yorihisa Tsuchiya
順久 土屋
Yutaka Kawamoto
裕 川本
Shiyousaku Andou
章作 安藤
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】二つの起磁力(コイル)を備えた燃料噴射弁を
用いた燃料噴射装置において、耳障りとなる燃料噴射弁
の作動音を軽減する。 【解決手段】所定の運転状態(低回転、低負荷)で、開
弁時に通電されるコントロールコイルへの通電期間を、
燃料噴射パルス幅に基づく通常制御時よりも延長し、該
コントロールコイルへの通電終了後の起磁力により閉弁
速度を低下させる。これにより、閉弁時に弁体が弁本体
に衝突する衝撃を小さくして、燃料噴射弁の作動音の軽
減を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二つのコイルを備
え、該二つのコイルへの通電によって開閉作動する燃料
噴射弁を用いた内燃機関の燃料噴射装置の改良技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、エンジンの騒音が比較的小さ
くなる低速、低負荷運転状態においては、燃料噴射弁の
作動音のエンジン騒音全体に占める割合が大きくなり耳
障りとなることがあった。特に筒内直噴エンジンでは、
燃料噴射弁がシリンダヘッドに直接取付けられているた
め、燃料噴射弁の作動音はエンジン本体から直接発せら
れるので顕著である。
【0003】このため、例えば特開平11−22993
8号公報では、駆動電流が供給されるソレノイドによっ
て電磁弁が開閉作動する燃料噴射装置において、エンジ
ンの負荷が小さいときには、前記駆動電流値を小さくし
て閉弁用のリターンスプリングの力とバランスさせて、
開弁時における弁体と弁本体との衝突音を軽減してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、開弁時におい
ては燃圧および前記リターンスプリングに打ち勝って素
早い開弁動作を行うために大きな駆動電流が必要とされ
るのであり、上記従来の技術のように駆動電流を小さく
すると開弁応答性が悪化し、特に低噴射量の場合の精度
が低下する。
【0005】また、筒内直噴エンジンでは、吸気ポート
に燃料を噴射するエンジンと比較して、高圧に昇圧され
た燃料を噴射するので、燃圧及びリターンスプリングに
抗して駆動する開弁時よりも閉弁時の衝突音の方が、燃
料噴射弁の作動音に対する寄与度が大きいので、該作動
音を低減するためには閉弁時における弁体と弁本体との
衝突の衝撃を緩和する必要がある。
【0006】一方、近年、筒内直噴エンジンにおいて必
要とされる高電圧の駆動電源を確保するための昇圧回路
の削除によるコストダウン、低消費電力の観点からバッ
テリ電圧により高燃圧で燃料噴射を可能とする二つの起
磁力発生手段(コイル)を備えた燃料噴射弁が用いられ
ているが(特開平11−148439号公報等参照)、
かかる燃料噴射弁においても作動音の問題は同様に発生
する。
【0007】そこで、本発明は、二つのコイルを備え、
該二つのコイルへの通電によって開閉作動する燃料噴射
弁を用いた燃料噴射装置において、これらコイルを適切
に通電制御することによって、耳障りとなる燃料噴射弁
の作動音を軽減することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明は、開弁初期時に通電されるコントロールコイ
ル、開弁保持時に通電されるホールドコイルを備え、前
記二つのコイルの発生する起磁力により開閉作動する燃
料噴射弁によって燃料噴射を行う内燃機関の燃料噴射装
置において、所定の運転状態で、前記コントロールコイ
ルの通電期間を、通常制御時より延長し、該コントロー
ルコイルへの通電終了後の起磁力により閉弁速度を低下
させるようにしたことを特徴とする。
【0009】請求項2に係る発明は、前記所定の運転状
態で、燃料噴射弁の弁体が閉弁し始める閉弁開始時期
が、前記通常制御時の閉弁開始時期と一致するように前
記コントロールコイルへの通電期間を延長することを特
徴とする。請求項3に係る発明は、前記コントロールコ
イルへの通電終了時期は、燃料噴射弁を駆動する駆動電
圧に応じて制御されることを特徴とする。
【0010】請求項4に係る発明は、前記コントロール
コイルへの通電終了時期は、燃料圧力に応じて制御され
ることを特徴とする。請求項5に係る発明は、前記所定
の運転状態で、前記コントロールコイルへの通電期間を
制御する開弁パルス幅を、該所定の運転状態における最
大の燃料噴射パルス幅より大きい固定値とし、前記コン
トロールコイルへの通電が前記燃料噴射パルス終了時期
で終了されるようにしたことを特徴とする。
【0011】請求項6に係る発明は、前記所定の運転状
態で、前記開弁パルス幅と前記燃料噴射パルス幅とを一
致させたことを特徴とする。請求項7に係る発明は、前
記所定の運転状態をアイドル運転とすることを特徴とす
【0012】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、コントロ
ールコイルへの通電期間を延長することにより、コント
ロールコイルへの通電終了後の起磁力により閉弁速度を
低下させるので、閉弁時に弁体が弁本体に衝突する衝撃
を低下させて、燃料噴射弁の作動音を軽減することがで
きる。
【0013】請求項2に係る発明によれば、閉弁開始時
期が通常制御時の場合と一致するようにコントロールコ
イルへの通電期間を延長することにより、通常制御時と
同等の精度で燃料を噴射できると共に、閉弁速度を低下
させることができる。請求項3に係る発明によれば、燃
料噴射弁を駆動する駆動電圧が変化すると、コントロー
ルコイルに流れる電流値も変化するので、コントロール
コイルへの通電終了から閉弁開始までの時間が変化す
る。そこで、駆動電圧をモニタし、該駆動電圧に応じて
コントロールコイルへの通電終了時期を制御することに
より、閉弁開始時期を通常制御時の場合と精度よく一致
させることができる。
【0014】請求項4に係る発明によれば、燃料圧力が
変化すると、閉弁方向に加わる力も変化するので、コン
トロールコイルへの通電終了から閉弁開始までの時間が
変化する。そこで、燃料圧力を検出し、該燃料圧力に応
じてコントロールコイルへの通電終了時期を制御するこ
とにより、閉弁開始時期を通常制御時の場合と精度よく
一致させることができる。
【0015】請求項5に係る発明によれば、所定の運転
状態(例えば低回転、低負荷時)では、該運転状態で取
り得る最大の噴射パルス幅よりも大きな固定値を、コン
トロールコイルの開弁パルス幅として設定すれば、制御
を簡素化してコントロールコイルへの通電期間を延長す
ることができる。
【0016】請求項6に係る発明によれば、開弁パルス
幅と噴射パルス幅とを一致させることにより、噴射信号
をコントロールコイルへの通電信号(開弁信号)として
用いることができるので、制御上の定数の削減が図れ、
制御をより簡素化してコントロールコイルへの通電期間
を延長することができる。
【0017】請求項7に係る発明によれば、エンジン回
転速度及びエンジン負荷が小さく、燃料噴射弁の作動音
が特に耳障りであるアイドル運転時にコントロールコイ
ルへの通電期間を延長するようにすることで、燃料噴射
弁の作動音に対する不快感を効果的に除去することがで
き、また、運転条件をモニタする必要がないので、制御
を簡素化できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1において、機関1は、電磁式の燃料噴
射弁(インジェクタ)2を機関の各気筒の燃焼室3に臨
ませてそれぞれ設けており、吸気ポート4及び吸気弁5
を介して吸入された空気に対して前記インジェクタ2か
ら燃料を噴射して混合気を形成し、該混合気を前記燃焼
室3内で圧縮し、点火プラグ6による火花点火によって
着火する。
【0019】前記機関1の排気は、排気ポート7及び排
気弁8を介して燃焼室3から排出され、図示しない排気
浄化触媒及びマフラーを介して大気中に放出される。前
記インジェクタ2には、図示しない燃料供給系から運転
状態に応じた燃圧(燃料供給圧力)に制御されて供給さ
れ、ECU(エンジンコントロールユニット)20によ
り噴射タイミング、噴射量を制御されて燃料を噴射供給
する。
【0020】ECU20は、マイクロコンピュータを内
蔵し、入力される各種の検出信号に基づいて燃料噴射パ
ルス幅を演算し、噴射信号として出力する。ここで、E
CU20に入力される各種の検出信号としては、エアフ
ローメータ11からの吸入空気量信号Q、クランク角セ
ンサ12からのクランク角信号、水温センサ13からの
エンジン冷却水温度信号Tw、電圧計14からのバッテ
リ電圧信号、燃圧センサ15からの燃圧信号、アクセル
開度信号Acc等があり、エンジン回転速度Neは、前
記クランク角信号より算出される。
【0021】次に、本発明の一実施形態に係る燃料噴射
装置を図2に示す。燃料噴射装置は、図2(A)に示す
ようにインジェクタ2、ECU20、インジェクタ制御
回路21、バッテリ22を含んで構成される。インジェ
クタ2は、弁体(プランジャ)23の先端に取付けられ
たボール弁24とシート25との間に燃料通路を開閉
し、その開時間により、燃料噴射孔からの燃料噴射量を
制御する。
【0022】プランジャ23はリターンスプリング26
により、ボール弁24がシート25に押し付けられるよ
うに加圧されている。インジェクタ本体27内には、通
電により起磁力を発生するコントロールコイル28とホ
ールドコイル29が備えられており、図2(B)のよう
な回路構成を有する。
【0023】なお、コントロールコイル28は、抵抗、
インダクタンス共に小さく設定されているので、ホール
ドコイル29よりも大きな時間変化率で電流が立ち上が
り、必要な起磁力を応答よく発生することができるよう
構成されている。また、ホールドコイル29は、開弁状
態を保持する起磁力を発生するものであり、電流値を抑
えて必要最低限の起磁力を発生すればよいので比較的高
い抵抗に設定されている。
【0024】インジェクタ制御回路21には、バッテリ
電圧が供給されており、ECU20からの噴射信号に基
づいて駆動FET30、31のON/OFFにより前記
コントロールコイル28、ホールドコイル29への通電
制御を行う。次にインジェクタ2の開閉弁動作について
説明する。ECU20からの噴射信号に対して、開弁開
始からコントロールコイル28側の駆動FET30、ホ
ールドコイル29側の駆動FET31ともにONされ
る。ここで、前述したように、ホールドコイル29は抵
抗値が大きいため、ホールドコイル29には、電流が流
れない。
【0025】従って、開弁初期時はコントロールコイル
28のみが通電されて起磁力(吸引力)が発生し、弁体
保持に必要な吸引力(前記リターンスプリング26及び
燃料圧力に打ち勝つ吸引力)となると、プランジャ23
(及びその先端に取付けられたボール弁24)をシート
25から離れる方向に駆動して開弁する。開弁後は、コ
ントロールコイル28側の駆動FET30がOFFさ
れ、ホールドコイル29が通電されて、発生した起磁力
により開弁状態を保持する。
【0026】ここで、図2(C)に示すように、ホール
ドコイル29の下流側に逆電流防止のダイオード32を
追加してもよい。このようにすれば、コントロールコイ
ル28側の駆動FET30のON/OFFによりホール
ドコイル29側に発生する逆起電力を抑えることができ
る。そして、ホールドコイル29側の駆動FET31が
OFFされ、ホールドコイル29への通電を終了して、
吸引力が弁体保持に必要な吸引力を下回ると、プランジ
ャ23を介してボール弁24がシート25に押し付けら
れて閉弁する。
【0027】図3に示すように、燃料噴射信号(噴射信
号)に基づく通常の制御時は、ホールドコイル29に通
電されている開弁保持状態から該ホールドコイル29へ
の通電を終了して閉弁する。ホールドコイル29に流れ
る電流は小さく、発生する吸引力も小さいので、通電終
了後の吸引力の立下りが早く、閉弁速度(V1)が速
い。
【0028】次に、本発明に係る制御について説明す
る。図4は、本発明の第一実施例を示す。これは、コン
トロールコイル28への通電期間(図では、コントロー
ル印加電圧の印加期間を示す。以下開弁パルス幅Tcと
いう)を通常制御時よりも延長(延長期間Tex)した
ものであり、該コントロールコイル28が通電されてい
る状態から通電を終了して閉弁するようにしたものであ
る(図中の一点鎖線が通常制御の場合である)。
【0029】実際の制御上は、図4に示すように、コン
トロールコイル28側の駆動FET30がOFFされる
と同時にホールドコイル29が通電されるので、該ホー
ルドコイル29に一瞬通電した後通電を終了している。
また、本実施例では、閉弁開始時期(吸引力が弁体保持
に必要な力を下回り、閉弁動作を開始する時)が、前記
通常制御時のそれと一致するようにコントロールコイル
28への通電期間を制御している。この制御は、あらか
じめコントロールコイル28の吸引力の立下り特性に基
づいて噴射信号の立下り時点より所定時間前のコントロ
ールコイルへの通電終了時期(開弁パルス幅Tc終了時
期)を決定して行う。
【0030】すなわち、閉弁が開始する吸引力は、燃料
圧力(燃圧)とリターンスプリングのセット荷重で決ま
り、コイルの吸引力は電流Iとコイルの巻き数Nで決ま
るため、通電終了時の電流値とコントロールコイルの時
定数により通電終了から閉弁開始までの時間が算出でき
る。この時間を用いて閉弁開始時期が通常制御時の場合
と一致するように短縮時間Tshを決定し、噴射信号終
了時期(噴射パルス幅Ti終了時期)より短縮時間Ts
hだけ短縮した時期を開弁パルス幅Tc終了時期とす
る。
【0031】これにより、通常制御時と同等の燃料噴射
量の制御精度が得られる。以上のように、コントロール
コイル28への通電状態から閉弁すれば、コントロール
コイル28に流れる電流は大きく開弁方向の吸引力も大
きいので、通電停止後の吸引力の立下りが緩やかとな
り、その結果閉弁速度(V2)を遅くすることができる
ので、閉弁時に弁体が弁本体に衝突する衝撃を小さくで
きる。
【0032】上記第一実施例におけるコントロールコイ
ル28への通電制御を図6のフローチャートにより説明
する。ステップ1(図ではS1と記す。以下同様)で
は、各種センサからの入力信号により運転状態を読込
む。ステップ2では、所定の運転状態であるか否かを判
断する。所定の運転状態とは、エンジン回転速度Neが
回転速度N1未満の低速状態で、エンジン負荷TeがT
1未満の低負荷状態のことである。ここで、前記回転速
度N1及び負荷T1は、各エンジンに応じて設定され、
エンジン負荷Teは前記吸入空気量信号Qやアクセル開
度信号等により算出する。そして、所定の運転状態であ
ればステップ3に進む。
【0033】ステップ3では、要求される燃料噴射量に
基づいて噴射パルス幅Tiを演算する。ステップ4で
は、前記噴射パルス幅Tiをパラメータとするテーブル
を参照して前記コントロールコイルへの通電信号である
開弁パルス幅基本値を設定する。該テーブル参照値は、
閉弁速度を遅らせるように前記コントロールコイルへの
通電期間を延長させたものである。
【0034】ステップ5では、短縮時間Tshを駆動電
圧、燃料圧力に応じて補正する。該短縮時間Tshは、
図12に示すように、駆動電圧が大であれば、コントロ
ールコイル電流の立ち上がりが早くコントロールコイル
への通電は短時間でよいので、短縮時間Tshは大きく
なるように補正される。また、図13に示すように、燃
料圧力が大であれば、閉弁方向に加わるプランジャへの
力が大となりコントロールコイルへに通電を長くする必
要があるので、短縮時間Tshは小さくなるように補正
される。
【0035】ステップ6では、補正後の短縮時間Tsh
を用いて、前記設定された開弁パルス幅基本値の終了時
期を補正して設定された開弁パルス幅Tcを出力して、
コントロールコイルへの通電を行う。一方、前記ステッ
プ2で、所定の運転状態でないと判断された場合はステ
ップ7に進み、通常制御を行う。すなわち、所定の運転
状態と同様に、噴射パルス幅Tiを設定し、開弁に必要
なだけの開弁パルスTcを設定して、コントロールコイ
ルへの通電を行う。
【0036】次に、図5に本発明の第二実施例を示す。
これは、開弁パルス幅Tcを所定の運転状態における噴
射パルス幅Tiより大きい固定値Tfとしたものであ
る。実際の制御上は、開弁パルス幅Tcを噴射パルス幅
Tiよりも大きな値として設定しても、噴射信号の終了
と共に、コントロールコイル28への通電も終了するの
で、固定値Tfは、当該制御を行う運転状態で取り得る
最大の噴射パルス幅Tiよりも大きくなるように設定す
ればよい。
【0037】第一の実施例と同様に、コントロールコイ
ル28が通電されている状態から通電を停止するので、
閉弁速度を遅らせることができ、弁体と弁本体の衝突す
る衝撃を小さくする。また、本実施例では開弁パルス幅
Tcとして固定値Tfを用いるので、噴射パルス幅Ti
に基づいた演算が必要なく、制御が簡素化できる。
【0038】なお、本実施例においては、前記第一実施
例と比較すると、同一の噴射パルス幅Tiに対して閉弁
開始時期が遅れることになる。しかしながら、本発明に
係る制御が行われる低負荷領域の場合、アイドル時には
通常アイドル回転速度フィードバック制御やそれに基づ
く学習制御を行っているので、燃料噴射パルス幅Tiが
修正されることによって燃料噴射量が補正されることに
より、噴射量精度を確保できる。また、それ以外の領域
でも空燃比フィードバック制御を行うことにより燃料噴
射量が補正される。(第一の実施例ではフィードフォワ
ード的に制御されているのでアイドル運転や空燃比フィ
ードバック制御の開始当初から良好な噴射量精度を確保
できる)。
【0039】上記第二実施例におけるコントロールコイ
ル28への通電制御を図7のフローチャートにより説明
する。ステップ11、12は、前記第一実施例と同様で
あり、運転状態を読み込み、所定の運転状態であるか否
かを判断する。ステップ13では、開弁パルス幅Tcと
して噴射パルス幅Tiよりも大きな固定値Tfを出力す
る。
【0040】また、ステップ12で所定の運転状態でな
いと判断された場合は、前記第一実施例と同様に通常制
御を行う(ステップ14)。なお、ステップ13におい
て、前記固定値Tfを算出された噴射パルス幅Tiに所
定量α加えた値として設定してもよい(Tf=Ti+
α)。この場合でも、簡単に開弁パルス幅Tcを設定で
きるので制御を簡素化できる。
【0041】図8に本発明の第三実施例を示す。これ
は、開弁信号(開弁パルス幅Tc)として、噴射信号
(噴射パルス幅Ti)を用いた場合である(開弁パルス
幅Tc=噴射パルス幅Ti)。ステップ21から23ま
では、前記第一実施例の場合と同様であり、運転状態を
読み込み、所定の運転状態であるか否かを判断し、噴射
パルス幅Tiを演算する。
【0042】ステップ24では、前記噴射パルス幅Ti
を開弁パルス幅Tc(Tc=Ti)として出力する。こ
れにより、前記第二実施例に比べて、制御上の定数を一
つ削減できるので、より制御の簡素化が図れる。図9
は、本発明の第四実施例を示す。これは、前記第一実施
例における所定の運転状態をアイドル運転時としたもの
である。すなわち、ステップ31で運転状態を読み込
み、ステップ32でアイドルSWがONであるか否かを
判断する。アイドルSWがONであればステップ33に
進み、アイドルSWがOFFであればステップ36に進
んで通常の制御により開弁パルスTpの設定、出力を行
う。ステップ33から35は前記第一実施例のステップ
3から5と同様である。これにより、運転条件をモニタ
する必要がなく、制御の簡素化が図れる。
【0043】図10は、本発明の第五実施例を示す。こ
れは、前記第二実施例における所定の運転状態をアイド
ル運転時としたものであり、前記第四実施例と同様に制
御を簡素化したものである。また、図11は、本発明の
第六実施例を示す。これは、前記第三実施例における所
定の運転状態をアイドル運転時としたものであり、前記
第四、第五実施例と同様に制御を簡素化したものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のシステム構成図。
【図2】同じくの燃料噴射制御装置を示す図。
【図3】通常の制御時での噴射信号に対するコントロー
ルコイル及びホールドコイルの通電状態を示す図。
【図4】本発明の第一実施例に係る制御での噴射信号に
対するコントロールコイル及びホールドコイルの通電状
態を示す図。
【図5】本発明の第二実施例に係る制御での噴射信号に
対するコントロールコイル及びホールドコイルの通電状
態を示す図。
【図6】本発明の第一実施例に係るコントロールコイル
の通電制御を示すフローチャート。
【図7】本発明の第二実施例に係るコントロールコイル
の通電制御を示すフローチャート。
【図8】本発明の第三実施例に係るコントロールコイル
の通電制御を示すフローチャート。
【図9】本発明の第四実施例に係るコントロールコイル
の通電制御を示すフローチャート。
【図10】本発明の第五実施例に係るコントロールコイ
ルの通電制御を示すフローチャート。
【図11】本発明の第六実施例に係るコントロールコイ
ルの通電制御を示すフローチャート。
【図12】燃料噴射弁を駆動する駆動電圧と短縮時間T
shの補正係数Tsbとの関係を示す図。
【図13】燃料圧力と短縮時間Tshの補正係数kTs
hとの関係を示す図。
【符号の説明】
1…機関 2…燃料噴射弁 20…ECU 21…インジェクタ制御回路 22…バッテリ 23…プランジャ 24…ボール弁 25…シート 26…リターンスプリング 27…インジェクタ本体 28…コントロールコイル 29…ホールドコイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 61/10 F02M 61/10 L 61/16 61/16 Y (72)発明者 安藤 章作 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3G066 AA02 AB02 AD12 BA09 BA22 CC06U CC14 CD26 CE25 3G301 HA01 HA04 JA18 JA37 KA07 LB04 LC01 LC10 NA06 NA08 NC02 ND02 ND21 PA01Z PB08Z PE01Z PE06Z PF03Z PG00Z PG02Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】開弁初期時に通電されるコントロールコイ
    ル、開弁保持時に通電されるホールドコイルを備え、前
    記二つのコイルの発生する起磁力により開閉作動する燃
    料噴射弁によって燃料噴射を行う内燃機関の燃料噴射装
    置において、 所定の運転状態で、前記コントロールコイルの通電期間
    を、通常制御時より延長し、該コントロールコイルへの
    通電終了後の起磁力により閉弁速度を低下させるように
    したことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】前記所定の運転状態で、燃料噴射弁の弁体
    が閉弁し始める閉弁開始時期が、前記通常制御時の閉弁
    開始時期と一致するように前記コントロールコイルへの
    通電期間を延長することを特徴とする請求項1に記載の
    内燃機関の燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】前記コントロールコイルへの通電終了時期
    は、燃料噴射弁を駆動する駆動電圧に応じて制御される
    ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射
    装置。
  4. 【請求項4】前記コントロールコイルへの通電終了時期
    は、燃料圧力に応じて制御されることを特徴とする請求
    項2又は請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  5. 【請求項5】前記所定の運転状態で、前記コントロール
    コイルへの通電期間を制御する開弁パルス幅を、該所定
    の運転状態における最大の燃料噴射パルス幅より大きい
    固定値とし、前記コントロールコイルへの通電が前記燃
    料噴射パルス終了時期で終了されるようにしたことを特
    徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  6. 【請求項6】前記所定の運転状態で、前記開弁パルス幅
    と前記燃料噴射パルス幅とを一致させたことを特徴とす
    る請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  7. 【請求項7】前記所定の運転状態をアイドル運転とする
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一つ
    に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
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