JP2002115522A - 往復動ピストンエンジンの本体構造 - Google Patents

往復動ピストンエンジンの本体構造

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JP2002115522A JP2000304039A JP2000304039A JP2002115522A JP 2002115522 A JP2002115522 A JP 2002115522A JP 2000304039 A JP2000304039 A JP 2000304039A JP 2000304039 A JP2000304039 A JP 2000304039A JP 2002115522 A JP2002115522 A JP 2002115522A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多気筒エンジン1のシリンダブロック3の左
右両側壁部3a,3bにそれぞれ複数のオイルリターン
通路86,87を設ける場合に、このエンジン1を縦置
き及び横置きの両搭載方式に対応させながら、その両方
の搭載方式において良好なオイルリターン性を確保でき
るようにする。 【解決手段】 シリンダブロック3の左右両側に位置す
る吸気側及び排気側側壁部3a,3bに、それぞれ、気
筒s1〜S4間に対応する位置において略直線状に上下
に延びるように前側及び後側リターン通路86,87を
設けて、基本的に良好なオイルリターン性能を確保す
る。上流端がシリンダブロック4の後端部上面に開口す
る一方、下流端が後側リターン通路87の途中に接続さ
れる分岐通路90を設けて、エンジン1の後端部が相対
的に低くなる縦置き搭載時にも、シリンダヘッド4の後
端部におけるオイルの滞留を防止できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、往復動ピストンエ
ンジンの本体構造に関し、特にシリンダブロックに形成
されたオイルリターン通路の構造に係る。
【0002】
【従来の技術】従来より、一般的に往復動ピストンエン
ジンおいては、エンジン各部の摺動部における摩擦損失
や摩耗を低減させるとともに、それらの冷却を促し、衝
撃圧力を分散させることを目的として、エンジンオイル
による潤滑が行われている。
【0003】詳しくは、通常、オイルポンプによりオイ
ルパンから吸い上げられたエンジンオイルは、オイルフ
ィルタによって濾過された後にシリンダブロック内のメ
インギャラリに送られる。そして、そこからクランク軸
やピストン、或いはシリンダヘッドの動弁系等に分配さ
れ、それらの各摺動部において潤滑や冷却等に供された
後に、自然に落下して、オイルパンに戻される。
【0004】この際、クランク軸やピストンに供給され
たオイルはそれらの各摺動部からクランク室に漏れ出
て、そこから直接的にオイルパンに落下するようになる
が、一方、シリンダヘッドの動弁系等に供給されたオイ
ルは、カム軸やタペット等の各摺動部から漏れ出て、シ
リンダヘッドのミドルデッキ上を流れ、このミドルデッ
キからシリンダヘッド及びシリンダブロックを貫通する
オイルリターン通路を通って、オイルパンに落下するよ
うになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、特に
小型乗用車の駆動方式としては前輪駆動方式が主流とな
っており、この場合にはエンジンからディファレンシャ
ルまでを一体として、車体前方のエンジンルームに横置
きに搭載することが一般的である。その一方で、操舵フ
ィーリング等に優れた後輪駆動方式を採用する車両もあ
り、この場合には通常、エンジンを縦置きに搭載するこ
とになるので、自動車用エンジンとしては、大きな仕様
変更を行わずに、それらの両方の搭載方式に対応できる
ことが望ましい。
【0006】しかしながら、一般的に、横置き搭載され
たエンジンは、クランク軸が車幅方向に延びるように略
水平に配置されることになるのに対して、縦置き搭載の
場合には、エンジンの後方にトランスミッションが配置
されることから、殆どの場合、エンジンをクランク軸が
車体後方に向かってやや下向きになるように、前後に傾
斜させて配置することになる。すなわち、横置きと縦置
きとではエンジンの傾斜状態が相違し、このことが、オ
イルリターン通路におけるエンジンオイルの流れに大き
な影響を及ぼすと考えられる。
【0007】例えば、エンジンを車両に横置き搭載する
場合、エンジンオイルをシリンダヘッド等に溜まること
なく、万遍なく落下させて、オイルパンに戻すために
は、複数のオイルリターン通路をエンジンの気筒列方向
に互いに間隔を空けて配置すればよい。しかし、このエ
ンジンをそのまま車両に縦置き搭載すると、シリンダヘ
ッドのエンジン後端部近傍にオイルが滞留しやすくな
り、このことに起因して、エンジンオイルの流れが滞る
と、油膜切れによる焼き付きの生じる虞れがある。
【0008】これに対し、特にシリンダヘッドやシリン
ダブロックの後端部にもオイルリターン通路を追加する
という構造が考えられる。しかし、シリンダブロックの
後端部にはトランスミッションとの結合部があり、パワ
ートレイン全体の剛性を確保するために、該結合部を含
むシリンダブロック後端部の構造がかなり制約されるこ
とから、このシリンダブロック後端部に望ましい大きさ
や形状を備えたオイルリターン通路を設けることは、極
めて困難である。
【0009】本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、往復動ピストンエ
ンジンのシリンダブロックに設けるオイルリターン通路
の構成に工夫を凝らして、エンジンを縦置き及び横置き
の両搭載方式に対応させながら、その両方の搭載方式に
おいて良好なオイルリターン性を確保できるようにする
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の解決手段では、オイルリターン通路を、シ
リンダブロックの左右両側壁部においてそれぞれ気筒間
に対応する位置に略直線状に設けることで、基本的なオ
イルリターン性能を良好なものとし、これに加えて、シ
リンダヘッドの後端部におけるオイルの滞留を防止する
ために、シリンダブロックの後端部上面から前記オイル
リターン通路の途中に合流するように、別の通路を設け
たものである。
【0011】具体的に、請求項1の発明では、エンジン
のシリンダブロックにピストンを往復動可能に収容する
複数の気筒が並設され、該気筒の並ぶ前後方向に延びる
前記シリンダブロックの左右両側壁部にそれぞれ複数の
オイルリターン通路が設けられるとともに、該シリンダ
ブロックの後端壁部にトランスミッションとの結合部が
設けられている往復動ピストンエンジンの本体構造前提
とする。
【0012】そして、前記各オイルリターン通路を、前
記シリンダブロックを左右いずれか一方向から見て、隣
接する2つの気筒間において上下に略直線状に延びるよ
うに設け、該各オイルリターン通路の上流端をシリンダ
ブロックの上面に開口させる一方、その下流端をシリン
ダブロックの下端側に開口させる。そして、前記複数の
オイルリターン通路のうち、シリンダブロックの後端部
に最も近い後端側オイルリターン通路に、その途中から
分岐して、後方の斜め上方に向かって延びるように前記
各側壁部に形成した分岐通路を連通させ、この分岐通路
の上流端を、前記シリンダブロックの上面において、前
記後端側オイルリターン通路の上流端開口部よりも後方
に離間させて開口させた構成とする。
【0013】前記の構成により、シリンダブロックの側
壁部における隣接する2つの気筒間に対応する位置に、
オイルリターン通路が上下方向に略直線状に延びるよう
に設けられていることで、このオイルリターン通路を通
ってオイルパンへ落下するエンジンオイルの流れが極め
てスムーズなものとなり、良好なリターン性が得られ
る。しかも、前記オイルリターン通路が気筒と干渉しな
いように設けられているので、オイルの流通断面積を十
分に確保しつつ、シリンダブロックのコンパクト化が図
られる。また、エンジンオイルは気筒間でオイルパンに
落下することになるので、クランク軸のカウンターウエ
イトによるエンジンオイルの掻き上げも少ない。
【0014】加えて、エンジンオイルをシリンダブロッ
クの後端部上面から前記オイルリターン通路の途中に合
流させるように、分岐通路を設けたことで、エンジンを
縦置きに搭載して、シリンダブロックの後端部が前端側
よりもやや低い状態になっても、シリンダヘッドの後端
部にエンジンオイルが滞留することを防止できる。尚、
前記分岐通路は、上流端がシリンダブロックの後端部上
面に開口していても、下流端はオイルリターン通路に合
流するように相対的に前側に位置しているので、トラン
スミッション結合部との干渉の問題は生じない。
【0015】請求項2の発明では、分岐通路の下方に、
シリンダブロックの左右両側壁部のうちの少なくとも一
方の側壁部から後端壁部に亘って開口するように、凹陥
部を設けるものとする。このことで、シリンダヘッドの
側壁部から後端壁部に亘るように設けた凹陥部を有効利
用すれば、該シリンダヘッドとトランスミッションとを
結合する作業を容易化することができる。
【0016】一方、前記の如き凹陥部が設けられている
場合には、シリンダヘッドの後端部に上下方向に延びる
ようにオイルリターン通路を設けることが事実上、不可
能になるので、このような構成のシリンダヘッドにおい
て、前記請求項1の発明の作用効果が特に有効なものと
なる。
【0017】請求項3の発明では、シリンダブロックの
左右両側壁部にそれぞれ気筒の周囲を取り囲むようにウ
ォータジャケットが形成されており、分岐通路の下流端
を、前記シリンダブロックを左右いずれか一方向から見
て、前記ウォータジャケットの下端部近傍で後端側オイ
ルリターン通路に接続させた構成とする。
【0018】この構成では、シリンダブロックの側壁部
の後端部近傍において、後端側オイルリターン通路とシ
リンダブロックの後端縁部との間に、ウォータジャケッ
トを斜め上下方向に跨ぐように分岐通路が設けられるこ
とになり、これにより、該側壁部の後端部近傍の剛性が
向上する。このことで、シリンダブロックのトランスミ
ッションとの結合剛性が高められ、よって、振動や騒音
の低減が図られる。
【0019】請求項4の発明では、前記請求項3の発明
において、シリンダブロックの左右両側壁部のうちのい
ずれか一方の側壁部に、エンジン前端側でかつウォータ
ジャケットに対応する位置において外方に膨出するよう
に、サーモスタットハウジングを設けた。
【0020】すなわち、一般に、シリンダブロックへの
加振力が最も大きいのは、気筒内の燃焼室に対応する位
置、言い換えると、シリンダブロックの側壁部を左右方
向から見て、ウォータジャケットに対応する位置であ
る。そこで、この発明では、シリンダブロックの側壁部
の前端側においてウォータジャケットに対応する位置に
サーモスタットハウジングを設けて、この部分の剛性向
上を図るようにした。このことで、例えば、前記サーモ
スタットハウジングからシリンダブロック後端側の後端
側オイルリターン通路まで、ウォータジャケットに対応
する位置に補強リブを設ければ、側壁部全体の剛性を容
易に向上させて、膜振動を低減させることができる。
【0021】請求項5の発明では、請求項4の発明にお
けるサーモスタットハウジングを、シリンダブロックの
前端側に位置する前端側オイルリターン通路に隣接する
ように設け、該前端側オイルリターン通路及び後端側オ
イルリターン通路の周囲のシリンダブロック側壁部に、
少なくともウォータジャケットに対応する位置において
外方に膨出する膨出部を形成する。そして、前記前端側
オイルリターン通路の周囲の膨出部を、前記サーモスタ
ットハウジングと連続するように一体成形し、さらに、
前記前端側及び後端側オイルリターン通路の中間のシリ
ンダブロック側壁部に、該各オイルリターン通路の膨出
部とそれぞれ連続するように外方に膨出する中間膨出部
を一体成形する。そして、前記中間膨出部の内部にオイ
ルセパレータ室を設ける構成とする。
【0022】この構成では、シリンダブロックの側壁部
の前端側において、前端側オイルリターン通路の膨出部
がサーモスタットハウジングと連続するように一体成形
されるとともに、その膨出部と後端側オイルリターン通
路の膨出部とを繋ぐように中間膨出部が一体成形されて
いる。そして、前記請求項3の発明により、前記後端側
オイルリターン通路からシリンダブロックの後端縁部に
かけて、側壁部の剛性が向上しているので、このシリン
ダブロック側壁部は、加振力の大きいウォータジャケッ
トに対応する位置において前端部から後端部に亘って補
強され、これにより、膜振動を確実に抑制して、振動や
騒音を低減することができる。
【0023】また、前記中間膨出部の内部にはオイルセ
パレータ室が設けられており、前記したシリンダブロッ
ク側壁部の補強を、サーモスタットハウジング、オイル
リターン通路、オイルセパレータ室といったそれぞれ独
自の機能を有する構造部の配置によって、実現できるの
で、シリンダブロックの剛性向上と軽量化、コンパクト
化との両立が図られる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。 (エンジン全体構成)図1及び図2は、本発明の実施形
態に係るエンジン1の外観を示し、このエンジン1は、
4つのシリンダs1〜s4(気筒:図8参照)がクラン
ク軸2の延びる方向に直線的に並ぶように設けられた直
列4気筒ガソリンエンジンである。このエンジン1は、
アルミニウム合金製のシリンダブロック3の上部に、同
じくアルミニウム合金製のシリンダヘッド4が組み付け
られて、エンジン本体が構成されており、該シリンダヘ
ッド4の上面にシリンダヘッドカバー5が組み付けられ
る一方、シリンダブロック3の下面にはオイルパン6が
組み付けられている。また、このエンジン1は、前記4
つのシリンダの並ぶシリンダ列方向、即ちクランク軸2
の延びる方向が、図示しない車両の幅方向に概略一致す
るよう、該車両のエンジンルームに横置きに搭載される
ものである。すなわち、前記図1における左側が車両の
前側に、また右側が車両の後側にそれぞれ対応し、図2
においては左側が車両の右側に、また図の右側が車両の
左側にそれぞれ対応している。
【0025】尚、この明細書では、前記シリンダブロッ
ク3及びシリンダヘッド4の長手方向、即ちクランク軸
2の延びる方向をエンジン前後方向とし、該クランク軸
2の出力端側(図2の右側、図1の紙面手前側)をエン
ジン1の後側と呼ぶ一方、その反対側(図2の左側、図
1の紙面奥側)をエンジン1の前側と呼ぶ。また、図1
に示すようにエンジン1の後側から前側を見て、右側を
エンジン1の右側と呼び、その反対側をエンジン1の左
側と呼ぶものとする。
【0026】前記エンジン1の本体左側面、即ち図2に
示すように車両前方から見たときに正面に見える側に
は、各シリンダs1,s2,…内の燃焼室に空気を供給
するための吸気マニホルド7が配設されている。また、
このエンジン左側面におけるエンジン前端側の部位に
は、図2にのみ示すが、それぞれVベルト8により駆動
されるパワステポンプ9、ウォータポンプ10、空調装
置用コンプレッサ11等の補機類が配置され、一方、エ
ンジン後側の部位にはスタータモータ12やオイルフィ
ルタ13が配置されている。
【0027】また、そのエンジン左側面におけるエンジ
ン前側の部位には、シリンダブロック3の上端部近傍に
おいてサーモスタットハウジング15が外方に膨出する
ように設けられており、このサーモスタットハウジング
15を覆う蓋部に一体的に設けられた冷却水導入管16
には、図示しないウォータホースが接続されていて、車
両のラジエータから供給される冷却水を後述するシリン
ダブロック3内のウォータジャケットw(図8等参照)
に導入するようになっている。
【0028】尚、図1及び図2に示す符号17は、シリ
ンダヘッド4の後端部に設けられた冷却水導出部であ
り、この冷却水導出部17の導出管17aには、図示し
ないウォータホースが接続されていて、シリンダヘッド
4のウォータジャケットから排出される冷却水をラジエ
ータに戻すようになっている。また、図2に示す符号1
8は、オイルパン6内に貯留されているエンジンオイル
の量を点検するためのレベルゲージである。
【0029】前記吸気マニホルド7は、軽量化や吸気温
度低減のために、例えばポリアミド樹脂を主材料として
射出成形により形成した複数の部材を互いに溶着して、
一体としたものである。詳しくは、この吸気マニホルド
7は、大きく湾曲する4本の分岐管20,20,…を有
し、これらの分岐管20,20,…の各下流端部に亘る
ように設けられた取付フランジ部(図示せず)がシリン
ダヘッド4の吸気側側壁部4aに取り付けられている。
一方、該4本の分岐管20,20,…の各上流端部はサ
ージタンク21に集合していて、そこからエンジン後方
の斜め上方に向かって、共通吸気管22が直線的に延び
ている。
【0030】前記共通吸気管22の上流端部には、図外
のエアフィルタを介して吸入される空気(吸気)の流通
量を調整するためのスロットル弁23が配設されている
とともに、該スロットル弁23の弁体23aをバイパス
する吸気のバイパス流通量を調節するために、電磁弁か
らなるアイドルスピードコントロール弁24(以下、I
SC弁という)が配設されている。また、この共通吸気
管22には、ISC弁24の取付けられている部位の裏
側でシリンダヘッド4の吸気側側壁部4aに支持される
支持部が設けられており、これにより、前記スロットル
弁23やISC弁24等が確実に支持されるようになっ
ている。
【0031】さらに、前記吸気マニホルド7の分岐管2
0,20,…の上方に近接して、図1にのみ示すが、各
分岐管20に略直交するようエンジン前後方向に延びる
フューエルディスパイプ26が配設されている。このフ
ューエルディスパイプ26のエンジン後側の端部には、
図示しない燃料供給ホースが接続されて、この燃料供給
ホースにより燃料ポンプから送られてくる高圧の燃料が
フューエルディスパイプ26を介して、各シリンダ毎の
インジェクタに分配供給されるようになっている。ま
た、このフューエルディスパイプ26内の燃料の圧力状
態を検出するための燃圧センサ27と、設定圧以上とな
った高圧の燃料を逃がして、燃料タンクに戻すためのリ
リーフ弁28とが配設されている。
【0032】一方、エンジン1の本体右側には、図3に
示すように、各シリンダ内の燃焼室から既燃ガスを排出
させる排気マニホルド30が取付けられるようになって
いる。この排気マニホルド30は、互いに長さの等しい
ステンレス製の薄肉丸パイプをそれぞれ曲げ加工してな
る4つの分岐管31,31,…と、プレス加工により形
成され、前記各分岐管31の排気上流側の端部がそれぞ
れ溶接された取付フランジ部32と、反対に該分岐管3
1,31,…の排気下流側の端部が軸線方向を揃えて束
ねられた状態で溶接された集合管33とからなる。
【0033】また、シリンダヘッド4の排気側側壁部4
bには、エンジン1の前後方向に長い台状の突出部が形
成され、この突出部の端面が、前記排気マニホルド30
の取付フランジ部32と接合される接合面34とされて
いる。そして、この接合面34には、エンジン前後方向
に直線的に並んで、各シリンダと個別に連通する4つの
排気ポート35,35,…の下流端がそれぞれ開口して
おり、これらの4つの開口部のうち、エンジン後端部に
最も近い第4シリンダの排気ポート35の開口部に隣接
して、該開口部に連通しかつ接合面34に開口する異形
の凹部36が形成されている。
【0034】さらに、シリンダヘッド4の後端部には、
前記第4シリンダの排気ポート35から排出される排気
の一部を吸気マニホルド7に還流させるように、排気ガ
ス還流通路37(以下、EGR通路という)が形成され
ている。このEGR通路37の上流端は、前記接合面3
4におけるエンジン後側の端部付近に開口しており、こ
の開口端も前記凹部36と連通している。つまり、前記
凹部36は、シリンダヘッド4の排気側側壁部4bにお
ける接合面34に開口するとともに、前記EGR通路3
7の開口端とこれに隣接する排気ポート35の下流端開
口部とを互いに連通させている。
【0035】そして、前記排気マニホルド30の取付フ
ランジ部32がガスケット38を介してシリンダヘッド
4の前記接合面34に重ね合わされて、スタッドボルト
39,39,…によりシリンダヘッド4の排気側側壁部
4bに締結固定される。このとき、前記取付フランジ部
32のエンジン後側の端部に形成された延出部32a
が、前記凹部36とEGR通路37の開口端とを覆う状
態になり、これにより、前記第4シリンダの排気ポート
35の開口部とEGR通路37の上流端とを連通する容
積室、即ちEGR導入空間が形成される。
【0036】一方、前記排気マニホルド30の集合管3
5の下端部には、図示しないが、鉄製パイプ部材からな
る排気管の上流端部が接続され、この排気管の下流端側
が車両のフロア下まで延びていて、そこに排気浄化用の
触媒が接続されるようになっている。
【0037】前記シリンダヘッド4ののエンジン後側の
端壁部4cには、前記EGR通路37を通って吸気マニ
ホルド7に還流される排気ガスの流通量を調節するため
の排気還流制御弁41(以下、EGR弁という)が配設
されている。このEGR弁41は、図示しないステッピ
ングモータにより弁体が作動されて、排気ガスの流通量
を調節するものであり、上述の如く、シリンダヘッド4
の後端壁部4cに設けられた冷却水導出部17に隣接
し、かつこの冷却水導出部17の導出管17aに取り付
けられるウォータホースに取り囲まれるように配置され
ている。また、前記冷却水導出部17の上方に近接する
ように、各シリンダ毎の点火プラグ42,42,…に高
圧電流を供給する点火コイルユニット43が配置されて
いる。このようにEGR弁41や点火コイルユニット4
3が冷却水導出部17に近接して配置されていることに
よって、該EGR弁41や点火コイルユニット43の過
熱が抑制されることになる。
【0038】尚、前記図1における符号44は、エンジ
ン1の動弁系における吸気側カム軸の回転位置を検出す
るためのカム角センサであり、また、符号45は、クラ
ンク軸2の出力端部に締結固定されるとともに、図外の
オートマチックトランスミッション(AT)のトルクコ
ンバータに締結固定されて、エンジン1の出力を該AT
に伝達するドライブプレートである。
【0039】(シリンダブロックの構造)次に、前記シ
リンダブロック3の構造について、図4〜12に基づい
て詳細に説明する。ここで、図4〜7は、吸気マニホル
ド7やウォータポンプ10等の補機類を全て取り除いた
状態で、エンジン左側から見たシリンダブロック3の吸
気側側壁部3a、エンジン右側から見たシリンダブロッ
ク3の排気側側壁部3b、シリンダブロック3のエンジ
ン前端壁部3c及びエンジン後端壁部3dをそれぞれ示
すものである。
【0040】また、図8は、シリンダヘッド4を取り外
した状態のシリンダブロック3のトップデッキ3eを示
し、図9は、オイルパン6を取り外した状態でシリンダ
ブロック3を下方のクランク室58側から見た状態を示
す。さらに、図10〜12は、いずれもシリンダブロッ
ク3の縦断面構造を示すものであり、それぞれ、図4及
び図8におけるX-X断面、XI-XI断面及びXII-XII断面を
示す。
【0041】前記シリンダブロック3は、アルミニウム
合金の溶湯を所定圧力下で金型に流し込んで、形成した
ものであり、図4に示す吸気側側壁部3aには、その前
端側の上端部近傍においてエンジン外方に向かって膨出
するようにウォータポンプ収容部47が設けられ、かつ
このウォータポンプ収容部47に連続するようにサーモ
スタットハウジング15が設けられている。また、前記
ウォータポンプ収容部47やサーモスタットハウジング
15の下方には、空調装置用コンプレッサ11の取付ボ
ス部48,48,…が設けられている。
【0042】一方、前記吸気側側壁部3aの後端側の下
端部近傍には、オイルフィルタ13の取付台座部49が
設けられており、この取付台座部49の上方には、スタ
ータモータ12の取付ボス部50,50,…が設けられ
るとともに、該スタータモータ12のピニオンを収容す
るための凹陥部51が、シリンダブロック3の後端壁部
3dに亘るように設けられている。尚、図4及び図5に
示す符号52,52,…は、いずれも、シリンダブロッ
ク3の側壁部3a,3bを補強するためのリブである。
【0043】図6に示すように、シリンダブロック3の
前端壁部3cには、左右両側においてそれぞれ上端部か
ら下端部に亘って突出する突出壁部54,54が設けら
れていて、この突出壁部54,54に対して図示しない
フロントカバーが取り付けられることで、このフロント
カバーと前端壁部3cとの間に動弁系駆動のタイミング
チェーンを収容する扁平の空間部が形成されるようにな
っている。また、その突出壁部54,54のうち、シリ
ンダブロック3の吸気側寄りのもの(図の右側の突出壁
部)には、前記したウォータポンプ収容部47内のポン
プ室55に連通する円形の開口部が形成されており、さ
らにその下方には該突出壁部54の内側にオイルポンプ
56を収容するオイルポンプ収容空間57が開口してい
る。
【0044】また、同図において明らかなように、この
シリンダブロック3は、左右両側の側壁部3a,3bが
それぞれクランク軸2の軸心Xよりも下方まで延びてい
るディープスカートタイプのものであり、それらの両ス
カート部に囲まれた部分が、クランク軸2(この図には
示さず)を収容するクランク室58とされている。この
クランク室58には、図9に示すようにエンジン前後方
向に並んで、合計5つの主軸受部59,59,…がシリ
ンダブロック3側に形成されていて、該各主軸受部59
にそれぞれ軸受キャップ60,60,…が配置され、さ
らに、該5つの軸受キャップ60,60,…同士がベア
リングビーム61により連結された状態で、ボルト6
2,62,…により前記主軸受部59,59,…に対し
て締結固定されるようになっている。
【0045】図7に示すように、シリンダブロック3の
後端壁部3dには、図外のATが取り付けられるAT取
付部63が設けられている。すなわち、図8,9に示す
ように、シリンダブロック3の左右両側壁部3a、3b
は後端側ほど広くなるようにコーン形状に拡大されてい
て、このコーン形状の部分の後端面が、オイルパン6
(この図には示さず)後端面とともに略円環形状のフラ
ンジ面からなるAT取付部63を構成している。そし
て、同図に仮想線で示すように、前記AT取付部63の
フランジ面にATのケーシングのフランジ面が重ね合わ
されて、図示しないボルトにより締結固定されるように
なっている。尚、前記ATのケーシング上端部、即ち締
結部63のフランジ面の上端部は、シリンダブロック3
のトップデッキ面3eよりも下方に位置している。
【0046】また、前記後端壁部3dには、スタータモ
ータ12のピニオンを収容する凹陥部51の形状に沿っ
て切り欠きが形成されている。すなわち、凹陥部51
は、シリンダブロック3の吸気側側壁部3aから後端壁
部3dに亘るように設けられていることになり、この凹
陥部51を有効利用すれば、エンジン1のドライブプレ
ート45をATのトルクコンバータのタービンケースに
締結するときに、図12にも示すように、前記凹陥部5
1内においてドライブプレート45を実際に確認しなが
ら、該凹陥部51内に位置づけた締結ボルト65をドラ
イブプレート45に締結できるようになっている。この
ような凹陥部51の構成により、エンジン1とATとの
結合作業の容易化が図られる。
【0047】前記シリンダブロック3には、図8,9に
それぞれ示すように、エンジン前端側の第1シリンダs
1から後端側の第4シリンダs4まで、4つのシリンダ
が一体成形されており、この各シリンダs1,s2,…
にはそれぞれ鋳鉄製ライナ66,66,…(図9にのみ
示す)が圧入されている。また、図8にのみ示すが、シ
リンダブロック3のトップデッキ3eには、該シリンダ
ブロック3にシリンダヘッド4を取り付けるための合計
10個のヘッドボルト孔67,67,…が形成されてお
り、このヘッドボルト孔67,67,…は、平面視で各
シリンダs1,s2,…の周囲を等間隔を空けて囲むよ
うに4箇所に配置されている。
【0048】また、図10〜12にも示すように、シリ
ンダブロック3には、前記4つのシリンダS1〜S4を
囲むようにウォータジャケットwが設けられている。こ
のウォータジャケットwは、シリンダブロック3の吸気
側及び排気側側壁部3a,3bにおいて、それぞれ、シ
リンダs1〜s4の外形に沿うように屈曲する形状とさ
れ、かつエンジン前端部から後端部に亘って設けられて
おり、その吸気側の部分と排気側の部分とがエンジン前
後両端部においてそれぞれ連通するようになっている。
さらに、そのウォータジャケットwの形状に沿うよう
に、トップデッキ面3eを貫通する異形の孔部70,7
0,…が形成されている。
【0049】また、前記ウォータジャケットwの前端部
には、ウォータポンプ10を収容するポンプ室55に連
通する通路71の端部が開口され、一方、該ポンプ室5
5の端部は、隣接するサーモスタットハウジング15内
のサーモスタット室72に連通するように、延びてい
る。すなわち、ウォータポンプ収容部47の内部には、
図6にも示すように、ポンプ室55の周囲を取り囲む渦
巻き状の吐出通路71が形成されており、ウォータポン
プ10の運転により前記サーモスタット室72からポン
プ室55に吸い込まれた冷却水は、前記吐出通路71を
流通して、ウォータジャケットwの前端部に流入するよ
うになっている。
【0050】そして、そのようにウォータジャケットw
の前端部に流入した冷却水は、該ウォータジャケットw
内を吸気側と排気側とに分かれてそれぞれエンジン後端
側に向かって流れるとともに、シリンダブロック3のト
ップデッキ3eを貫通する孔部70,70,…を通っ
て、シリンダヘッド4側のウォータジャケットに流れ、
このシリンダヘッド4側のウォータジャケットにおいて
もエンジン前端側から後端側に向かって流れて、該シリ
ンダヘッド4の後端部に設けられた冷却水導出部17に
至る。
【0051】前記ウォータジャケットwは、図12によ
り明らかなように、各シリンダs1〜s4の上側約半分
に対応するくらい、即ち相対的に浅く形成されている。
これは、一般的にアルミニウム合金製のシリンダブロッ
クの場合、鋳鉄製シリンダブロックに比べて冷却効率が
高くなるので、鋳鉄製シリンダブロックのようにシリン
ダの略全ての高さ寸法に対応する相対的に深いウォータ
ジャケットを形成する必要がなく、そればかりか、その
ようにウォータジャケットを深く形成すると、特に低負
荷運転時にシリンダ内燃焼室が冷え過ぎて、熱効率の悪
化を招くことになるからである。
【0052】言い換えると、前記のように浅いウォータ
ジャケットwに対して、ウォータポンプ10を適切に配
置しようとすれば、半ば必然的に、この実施形態のエン
ジン1の如く、ウォータポンプ収容部47やサーモスタ
ットハウジング15がシリンダブロック3の上端部近傍
に配置されることになる。
【0053】(オイル通路の構造)本発明の特徴は、前
記したシリンダブロック3におけるエンジンオイル通路
の構造にあり、まず、エンジン1の各摺動部にエンジン
オイルを供給する供給側の通路構造から説明すると、図
4,6及び図10〜12に示すように、シリンダブロッ
ク3の吸気側側壁部3aに、エンジン前端部から後端部
に亘って直線的に延びるようにメインギャラリ80が形
成されるとともに、オイルポンプ56から吐出されるエ
ンジンオイルをオイルフィルタ13に導く第1供給路8
1と、このオイルフィルタ13により濾過されたエンジ
ンオイルを前記メインギャラリ80に導く第2供給路8
2とが形成されている。
【0054】すなわち、前記第1供給路81の下流端
は、オイルフィルタ13の取付台座部49に開口して、
オイルフィルタ13のオイル取入口に連通している。ま
た、前記第2供給路82の上流端も前記取付台座部49
に開口して、オイルフィルタ13からのオイル吐出口に
連通している。一方、前記オイルギャラリ80は、前端
部及び後端部がそれぞれ図示しないプラグにより閉止さ
れる一方、図6に示すように、シリンダブロック3の前
端壁部3cにおいて左右方向に延びるように形成された
第3オイル通路83に連通している。この第3オイル通
路83は、図示しないが、タイミングチェーンの張力を
調節する油圧式テンショナに圧油を供給するためのもの
である。尚、前記第3オイル通路83はシリンダブロッ
ク3の吸気側からドリルにより穿孔されて、形成された
ものであり、吸気側側壁部3aに開口する部分が図示し
ないプラグにより閉止されている。
【0055】前記メインギャラリ80には、図9〜12
に示すように、クランク軸2を支持する主軸受部59,
59,…に対して個別にエンジンオイルを供給するよう
に、相対的に大径の分配通路84,84,…が分岐接続
されている。また、図示しないが、メインギャラリ80
には、エンジンオイルをシリンダヘッド4側に送るため
の専用のオイル通路が分岐接続されており、このオイル
通路の途中には絞りが形成されていて、前記の如くクラ
ンク軸2の主軸受部59,59,…に対する供給油圧を
確保しながら、シリンダヘッド4の動弁系等に十分な量
のエンジンオイルを供給できるようになっている。
【0056】次に、エンジン1の各摺動部からオイルパ
ン6へエンジンオイルを戻すリターン側の通路構造を説
明すると、前記したようにメインギャラリ80からクラ
ンク軸2の主軸受部59,59,…等に供給されたエン
ジンオイルは該各主軸受部59の摺動面からクランク室
58に漏れ出て、そこから直接的にオイルパンに落下す
る。一方、シリンダヘッド4に供給されたエンジンオイ
ルは、動弁系カム軸の軸受部等からシリンダヘッド4の
ミドルデッキ上に漏れ出て、このミドルデッキからシリ
ンダヘッド4の底面まで貫通するオイル落とし穴を通っ
て、シリンダブロック3上面に至り、このシリンダブロ
ック3に該オイル落とし穴に連通するように設けられた
オイルリターン通路86、87等を通って、クランク室
58やオイルパン6に戻されるようになっている。
【0057】詳しくは、図4,5に示すように、シリン
ダブロック3の吸気側及び排気側側壁部3a,3bに
は、それぞれ、第1シリンダs1及び第2シリンダs2
の略中央に対応する位置において上下方向に略直線状に
延びる前側リターン通路86,86(前端側オイルリタ
ーン通路)が設けられている。また、第3シリンダs3
及び第4シリンダs4の中間にも同様に後側リターン通
路87,87(シリンダブロック後端部に最も近い後端
側オイルリターン通路)が設けられている。
【0058】そして、図8〜11に示すように、前記前
側及び後側リターン通路86,87は、いずれも、上流
端がシリンダブロック3のトップデッキ3e上面に開口
される一方、前側及び後側リターン通路86,87の各
下流端は、シリンダブロック3の底面においてオイルパ
ン6の内部に臨むように開口している。また、各リター
ン通路86,87の下流端側には、その途中でクランク
室58に臨むように開口する開口窓部88が設けられて
いて、エンジン1が車体前後方向に揺動したり、或いは
車両の前後加速度による影響を受けて、オイルパン6内
の油面が大きく偏ったときでも、オイルの良好なリター
ン性を確保できるようになっている。
【0059】前記前側及び後側リターン通路86,87
は、いずれも、オイルパン6の内部に臨む下流端開口部
の大きさが吸気側側壁部3aのものの方が排気側側壁部
3bのものよりも大きくなっている。これは、同図には
示さないが、図の時計回り方向に回転するクランク軸2
からの風圧によって、オイルパン6内の油面が偏ること
を考慮して、この油面の偏りによるオイルリターン性へ
の悪影響を軽減するためのものである。
【0060】また、前記図4,5に示すように、シリン
ダブロック3の吸気及び排気側側壁部3a、3bには、
それぞれ、前記後端側オイルリターン通路87,87の
途中から分岐して、シリンダブロック3後端側の斜め上
方に向かって延びる分岐通路90,90が形成されてい
る。この各分岐通路90の上流端は、図8にも示すよう
に、シリンダブロック3のトップデッキ3e上面におい
て、前記後端側オイルリターン通路87,87の上流端
開口部よりもさらに後側に離間して、該シリンダブロッ
ク3の後端縁部近傍に開口されており、図示しないが、
その上流端開口部に対応するようにシリンダヘッド4の
後端部に形成されたオイル落とし穴に連通されている。
【0061】一方、前記各分岐通路90の下流端部は、
シリンダブロック3を左右いずれか一方向から見て、ウ
ォータジャケットwの下端部近傍において該ウォータジ
ャケットwの下端部を含むような位置で後側リターン通
路87,87に接続されている。言い換えると、前記分
岐通路90は、シリンダブロック3の吸気側側壁部3a
の後端側において、スタータモータ12のピニオンが収
容される凹陥部51との干渉を避けるように配置されて
いるということができ、また、後側リターン通路87と
シリンダブロック3の後端縁部との間に、ウォータジャ
ケットwを斜め上下方向に跨ぐように配置されていると
いうこともできる。
【0062】ここで、前記した前側及び後側リターン通
路86,87や分岐通路90は、いずれも閉断面構造と
されており、しかも、その周囲のシリンダブロック3の
側壁部3a、3bには、図8に明らかなように、少なく
ともウォータジャケットwに対応する上側の部分におい
て外方に膨出する膨出部が設けられている。従って、該
リターン通路86,87や分岐通路90の周囲では、側
壁部3a、3bの剛性が高くなる。このことから、前記
のような分岐通路90の配置によって、シリンダヘッド
3の左右両側壁部3a,3bにおける後側リターン通路
87,87から後端縁部までの部分は、トップデッキ3
eからウォータジャケットwの下端部よりもやや下側の
部分に亘って、該後側リターン通路87と分岐通路90
とによって補強され、その剛性が高められている。
【0063】一方、前記図4,8において明らかなよう
に、シリンダブロック3の吸気側側壁部3aにおいて、
前記前側リターン通路86の周囲の膨出部はサーモスタ
ットハウジング15と連続するように一体成形されてい
る。また、該前側リターン通路86と後側リターン通路
87との間には、それらの周囲の膨出部とそれぞれ連続
するように中間膨出部91(図8にのみ示す)が一体成
形されており、この中間膨出部91の内部に、図に仮想
線で示すように、オイルセパレータ室92が設けられて
いる。
【0064】要するに、前記シリンダブロック3の吸気
側側壁部3aは、トップデッキ3eからウォータジャケ
ットwの下端部よりも下側の所定位置、即ちシリンダs
1〜s4内での燃焼に伴う加振力を最も強く受ける部分
において前端縁部から後端側に向かって順に、ウォータ
ポンプ収容部47、サーモスタットハウジング15、前
側リターン通路86の膨出部、中間膨出部91、後側リ
ターン通路87の膨出部が互いに連続するように一体成
形され、さらに、該後側リターン通路87の膨出部から
シリンダヘブロック3の後端縁部までが分岐通路90の
膨出部によって繋がれていることで、十分な補強がなさ
れたものである。
【0065】尚、前記オイルセパレータ室92は、図9
にも示すようにクランク室58からのブローバイガスを
導くブローバイ通路93,93に連通していて、このブ
ローバイ通路93,93により輸送されてくるブローバ
イガスからオイルミストを分離させて、図示しない通路
を介して吸気マニホルド7の共通吸気管22に供給する
とともに、分離させたオイルミストを再びブローバイ通
路92によりクランク室58に戻すためのものである。
【0066】したがって、この実施形態に係る往復動ピ
ストンエンジンの本体構造によれば、シリンダブロック
3の左右両側に位置する吸気側及び排気側側壁部3a、
3bのそれぞれに、第1シリンダs1及び第2シリンダ
s2の略中央に対応する位置において上下方向に略直線
状に延びる前側リターン通路86,86を設けるととも
に、第3シリンダs3及び第4シリンダs4の中間にも
同様の後側リターン通路87,87を設けたことで、こ
れらの両方のリターン通路86,87によるエンジンオ
イルの流れが極めてスムーズなものとなり、基本的に良
好なオイルリターン性を得ることができる。
【0067】しかも、前記の如く、リターン通路86,
87がいずれも隣接する2つのシリンダ間に対応する位
置に設けられているので、該リターン通路86,87を
通って落下したエンジンオイルは、シリンダ間でオイル
パン6内に落下するようになり、このことで、クランク
軸2のカウンターウエイトによるエンジンオイルの掻き
上げを低減することができる。
【0068】このことはまた、前記両方のリターン通路
86,87が、いずれもシリンダs1〜S4と干渉し難
い位置に設けられているということであり、従って、リ
ターン通路86,87におけるオイルの流通断面積を十
分に確保しながら、シリンダブロック3のコンパクト化
を図ることができる。
【0069】さらに、この実施形態では、前記前側及び
後側リターン通路86,87の他に、シリンダヘッド4
の後端部のオイル落とし穴を落下してきたエンジンオイ
ルを、シリンダブロック3の後端部上面から前記後側リ
ターン通路87の途中に合流させるように、分岐通路9
0を設けている。このため、この実施形態のようにエン
ジン1を車両に横置きに搭載したときだけでなく、エン
ジン1を縦置きに搭載して、シリンダブロック3の後端
部が前端側よりも相対的に低い状態になっても、シリン
ダヘッド4の後端部にエンジンオイルが滞留することは
なく、よって、油膜切れ等の発生を未然に防止すること
ができる。
【0070】加えて、この実施形態では、前記シリンダ
ブロック3の吸気側側壁部3aにおいて加振力を最も強
く受ける上側の部分に、前端部から後端部に亘って連続
的に、外方に膨出する部分や閉断面構造の部分を一体成
形しているので、該吸気側側壁部3aの剛性を高めて、
膜振動を確実に抑制し、振動や騒音を低減することがで
きる。さらに、前記吸気側側壁部3aだけでなく、排気
側側壁部3bについても後側リターン通路87,87及
び分岐通路90,90の配置によって、シリンダブロッ
ク3の後端部近傍の剛性が高められているので、このシ
リンダブロック3とATとの結合剛性も高めることがで
き、このことにより、パワートレイン全体として、振動
や騒音を一層、低減することができる。
【0071】しかも、そのようなシリンダブロック3の
吸気側側壁部3aの補強を、シリンダブロック3の側壁
部3a,3bに本来、設けられるべきサーモスタットハ
ウジング15やリターン通路86,87等の適切な配置
構成によって、実現しているので、該シリンダブロック
3の剛性の向上と軽量化やコンパクト化とを高い次元で
両立することができる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における往復動ピストンエンジンの本体構造による
と、エンジンのシリンダブロックの左右両側壁部にそれ
ぞれ複数のオイルリターン通路を設ける場合に、このオ
イルリターン通路を基本的には、隣接する気筒間に対応
する位置に略直線状に設けることで、良好なオイルリタ
ーン性を確保し、かつそのエンジンオイルの掻き上げを
抑制することができる。さらに、上流端がシリンダブロ
ックの後端部上面に開口する一方、下流端が後端側オイ
ルリターン通路の途中に接続される分岐通路を設けたこ
とで、トランスミッション結合部との干渉を回避しなが
ら、縦置き及び横置きの両方の搭載方式において良好な
オイルリターン性を確保することができる。
【0073】請求項2の発明によると、分岐通路の下方
に設けた凹陥部により、シリンダヘッドとトランスミッ
ションとの結合作業を容易化できる。また、このような
構成において、前記請求項1の発明の効果が特に有効な
ものとなる。
【0074】請求項3の発明によると、分岐通路をウォ
ータジャケットの下端部近傍で後端側オイルリターン通
路に接続するように配置したことで、シリンダブロック
とトランスミッションとの結合剛性を高めて、振動や騒
音を低減できる。
【0075】請求項4の発明によると、シリンダブロッ
ク側壁部におけるサーモスタットハウジングの配置によ
り、該側壁部全体の剛性を容易に向上し得るようにな
る。
【0076】請求項5の発明によると、シリンダブロッ
クの側壁部において特に加振力の大きい部分を前端部か
ら後端部に亘って補強することで、膜振動を確実に抑制
して、振動や騒音を低減することができる。しかも、そ
の補強を、サーモスタットハウジングやオイルリターン
通路等の独自の機能を有する構造部の配置によって実現
することで、シリンダブロックの剛性向上と軽量化、コ
ンパクト化とを両立できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る往復動ピストンエンジ
ンの外観を示す左側後方からの斜視図である。
【図2】エンジンの外観を示す左側(吸気側)側面図で
ある。
【図3】シリンダヘッドへの排気系の取付構造を示す右
側後方からの斜視図である。
【図4】シリンダブロックの吸気側側面図である。
【図5】シリンダブロックの排気側側面図である。
【図6】シリンダブロックのエンジン前側端面図であ
る。
【図7】シリンダブロックのエンジン後側端面図であ
る。
【図8】シリンダブロックの上面図である。
【図9】シリンダブロックの底面図である。
【図10】シリンダブロックの内部構造を示す、図4及
び図8のX-X線における断面図である。
【図11】図4及び図8のXI-XI線における断面図であ
る。
【図12】図4及び図8のXII-XII線における断面図で
ある。
【符号の説明】
1 エンジン 3 シリンダブロック 3a 吸気側側壁部 3b 排気側側壁部 3d 後端壁部 15 サーモスタットハウジング 51 凹陥部 63 AT結合部 86 前側リターン通路(前端側オイルリタ
ーン通路) 87 後側リターン通路(後端側オイルリタ
ーン通路) 90 分岐通路 91 中間膨出部 92 オイルセパレータ室 s1〜S4 シリンダ(気筒) w ウォータジャケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02F 1/10 F02F 1/10 D 1/20 1/20 (72)発明者 大鶴 孝 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 篠原 昌子 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 松江 新 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 Fターム(参考) 3G013 BD04 BD47 3G015 AA07 BD10 BD24 BE03 BF05 BF08 CA01 DA01 DA08 EA04 EA26 3G024 AA07 AA08 AA09 AA11 AA26 AA28 AA36 AA37 AA38 AA39 AA45 AA46 AA47 AA50 AA57 AA60 AA72 AA73 BA05 BA07 BA18 BA23 BA24 BA25 BA26 BA29 BA30 CA05 CA13 DA18 EA05 FA02 FA07 GA01 GA26 GA28 GA31 HA02 HA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのシリンダブロックにピストン
    を往復動可能に収容する複数の気筒が並設され、該気筒
    の並ぶ前後方向に延びる前記シリンダブロックの左右両
    側壁部にそれぞれ複数のオイルリターン通路が設けられ
    るとともに、該シリンダブロックの後端壁部にトランス
    ミッションとの結合部が設けられている往復動ピストン
    エンジンの本体構造において、 前記各オイルリターン通路は、前記シリンダブロックを
    左右いずれか一方向から見て、隣接する2つの気筒間に
    おいて上下に略直線状に延びるように設けられ、 前記各オイルリターン通路の上流端がシリンダブロック
    の上面に開口される一方、その下流端がシリンダブロッ
    クの下端側に開口され、 前記複数のオイルリターン通路のうち、シリンダブロッ
    クの後端部に最も近い後端側オイルリターン通路には、
    その途中から分岐して、後方の斜め上方に向かって延び
    るように前記各側壁部に形成された分岐通路が連通し、 前記分岐通路の上流端は、前記シリンダブロックの上面
    において、前記後端側オイルリターン通路の上流端開口
    部よりも後方に離間して開口されていることを特徴とす
    る往復動ピストンエンジンの本体構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 分岐通路の下方には、シリンダブロックの左右両側壁部
    のうちの少なくとも一方の側壁部から後端壁部に亘って
    開口するように、凹陥部が設けられていることを特徴と
    する往復動ピストンエンジンの本体構造。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 シリンダブロックの左右両側壁部には、それぞれ気筒の
    周囲を取り囲むようにウォータジャケットが形成され、 分岐通路の下流端は、前記シリンダブロックを左右いず
    れか一方向から見て、前記ウォータジャケットの下端部
    近傍で後端側オイルリターン通路に接続されていること
    を特徴とする往復動ピストンエンジンの本体構造。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 シリンダブロックの左右両側壁部のうちのいずれか一方
    の側壁部には、エンジン前端側でかつウォータジャケッ
    トに対応する位置において外方に膨出するように、サー
    モスタットハウジングが設けられていることを特徴とす
    る往復動ピストンエンジンの本体構造。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 サーモスタットハウジングは、シリンダブロックの前端
    側に位置する前端側オイルリターン通路に隣接するよう
    に設けられ、 前記前端側オイルリターン通路及び後端側オイルリター
    ン通路の周囲のシリンダブロック側壁部には、少なくと
    もウォータジャケットに対応する位置において外方に膨
    出する膨出部が形成され、 前記前端側オイルリターン通路の周囲の膨出部が前記サ
    ーモスタットハウジングと連続するように一体成形さ
    れ、 前記前端側及び後端側オイルリターン通路の中間のシリ
    ンダブロック側壁部に該各オイルリターン通路の膨出部
    とそれぞれ連続するように外方に膨出する中間膨出部が
    一体成形され、 前記中間膨出部の内部にオイルセパレータ室が設けられ
    ていることを特徴とする往復動ピストンエンジンの本体
    構造。
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