JP2002114063A - ハイブリッド車両用動力伝達装置 - Google Patents
ハイブリッド車両用動力伝達装置Info
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Abstract
の小型化、軽量化、低コスト化と共に低燃費を可能に
し、快適な車両走行が可能なハイブリッド車両用動力伝
達装置を提供すること 【解決手段】 複数の変速段に切換え可能な歯車式有段
変速機2と、歯車式有段変速機2と内燃機関1との間に
配装され、内燃機関1から歯車式有段変速機2の入力部
24への動力の伝達・遮断を切換えるクラッチ3と、ク
ラッチ3の出力側24と歯車式有段変速機2の出力部3
1、32との間の動力伝達経路内に接続され、出力部3
1、32へ動力を伝達可能な電動機4と、歯車式有段変
速機2の変速操作及びクラッチ3の切換操作を自動制御
する制御手段5とを備えるハイブリッド車両用動力伝達
装置において、歯車式有段変速機2の変速段に応じて歯
車式有段変速機2の出力部31、32と電動機4との回
転比が切換えられるようにした。
Description
等の複数の原動機を備え、複数の原動機を適宜切換え又
は同時に作動させることで低燃費且つ快適な走行が可能
なハイブリッド車両の動力伝達装置に関するものであ
る。
式有段変速機の高伝達効率に着目し、歯車式有段変速機
の変速操作及び変速機と内燃機関との間のクラッチのク
ラッチ操作を自動化した変速機の開発が進んでいる。こ
の方式の変速機では、運転者のアクセル操作量と車両の
走行状態に応じて自動的にクラッチ操作及び変速操作が
行われるが、変速操作はクラッチを切断した状態で行な
われるので、変速操作中はエンジンの駆動力が車軸に伝
達されない。したがって、変速操作中には運転者に脱力
感(空走感)が感じられ、この脱力感が快適な走行の妨
げになっている。
して、第2の駆動源としてモータ(電動機)を備え、ク
ラッチの切断状態ではモータの駆動力を車軸に伝達させ
る方式の、所謂ハイブリッド構成の車両がある。その例
として、特開平11−69509号に開示される技術が
知られている。
ラッチ、2軸式変速機、差動装置を経由して車軸に伝達
される。第2の駆動源であるモータは、変速機と差動装
置の中間に歯車手段を介して結合されており、変速中の
クラッチが切断された状態にモータを駆動することで歯
車手段を経由して差動装置及び車軸にモータの駆動力を
伝達することができるので、変速中であっても車軸に駆
動力が伝達され、脱力感を緩和することが可能である。
665号が知られている。この技術では、変速機内部に
モータの出力を歯車を介して伝達する歯車手段(4速ギ
ヤに結合)が組み込まれており、クラッチが切断された
状態でもモータの出力が歯車手段に伝達されることで変
速時の脱力感を少なく出来る効果がある。
でも、モータの出力のみで車両を低速状態で走行させる
発進補助としての機能も有しており、モータの回転数に
対して固定の比率で変速機の出力軸が回転する。
術とも、モータの回転数と車軸又は差動手段との回転数
との比は歯車手段によって一定に定められている。その
ため、車両停止時からのあるいは低速時におけるモータ
による車両の発進補助と、車両の高速時におけるモータ
による脱力感緩和とを1つのモータで両立させようとす
ると以下の問題がある。
るように回転数が増加するほど出力トルクが低下する双
曲線を成し、モータの低速回転側では磁束密度から頭打
ちとなるフラット部、高速回転側では駆動制御(力行)
が困難な部分を有している。
なるのは主に内燃機関が比較的高速回転の時であり、一
方車両を発進させるのは車両の低速時であり内燃機関が
停止又は比較的低速回転の時である。つまり、前者のア
ップシフト変速時の脱力感を少なくするには変速直前の
内燃機関の発生トルクによる駆動力に匹敵した駆動トル
クと回転数をモータ(及び介在するギヤで)が出力する
のが望ましい。一方、後者の発進機能を持たせる又は発
進補助を行なうには、モータは低速回転で大きな発生ト
ルク(介在するギヤ比も加味して)を出力するのが望ま
しい。
の発進及び低速時の脱力感低減の為にモータの出力軸を
低速段ギヤと組み合わせ大きな駆動トルクを出力するの
は比較的容易な方向にある。しかしながら、変速段が高
速段での変速時は低速時に比べて必然的にモータの回転
数が大きくなり、場合によってはモータの駆動可能範囲
を上回る事になるので、所望の発生可能トルクが得られ
なくなり脱力感の低減効果が得られなくなってしまう。
その反面、モータの出力軸を高速段ギヤに組み合わせた
場合には、モータの回転数を駆動可能範囲に収めること
は可能であるが、低速段ギヤでのトルク増大が望めない
ために、脱力感の低減や低速又は発進時での駆動トルク
が少なく、これもまた所望の効果を得ることが困難とな
る。ここで、低速回転から高速回転の全ての領域で大き
な発生トルクを出力可能な大きな体格のモータを搭載出
来れば上記の問題もなくなるが、限られた車両のスペー
スには大きな体格のモータを搭載することは困難であ
る。更に、車両重量の増加とあいまって燃費の向上の妨
げになり、好ましくない。また、複数種類の動力伝達手
段(歯車機構)を追加し、車速に対するモータの回転数
を変えることで高トルクが出力されるようにすることも
考えられるが、これもまた同様の理由で好ましくない。
採用し、車両の小型化、軽量化、低コスト化と共に低燃
費を可能にし、快適な車両走行が可能なハイブリッド車
両用動力伝達装置を提供することを技術的課題とする。
に請求項1の発明は、複数の変速段に切換え可能な歯車
式有段変速機と、歯車式有段変速機と内燃機関との間に
配装され、内燃機関から歯車式有段変速機の入力部への
動力の伝達・遮断を切換えるクラッチと、クラッチの出
力側と歯車式有段変速機の出力部との間の動力伝達経路
内に接続され出力部へ動力を伝達可能な電動機と、歯車
式有段変速機の変速操作及びクラッチの切換操作を自動
制御する制御手段とを備えるハイブリッド車両用動力伝
達装置において、歯車式有段変速機の変速段に応じて歯
車式有段変速機の出力部と電動機との回転比が切換えら
れるようにした。
機との回転比が切換えられるので、車両が高速走行して
いる場合における電動機に対する変速機の出力部の回転
比と、車両の発進時あるいは低速走行時における電動機
に対する変速機の出力部の回転比とが切換えられる。し
たがって、電動機の体格を大きくすることなく、電動機
の駆動可能範囲内で歯車式有段変速機の変速に対応した
脱力感の低減や発進補助を行なうことが可能になる。
有段変速機が高速段で回転しているときの出力部に対す
る電動機の回転比が、歯車式有段変速機が低速段で回転
しているときの出力部に対する電動機の回転比より小さ
くなるように、出力部と電動機との回転比が切換えられ
るようにすると、車両の発進時又は低速走行時には電動
機が大きなトルクを出力して車両を低速状態で走行させ
ることが可能になるとともに、車両の高速走行時におけ
るアップシフト変速時には電動機の回転数を抑えながら
電動機の駆動力を車軸に伝達することで、変速時の脱力
感を緩和することが可能で、上述したような電動機の特
性に適した切換えが行なわれ、好適である。
示すように、変速機の出力部と電動機との回転比の切換
えは、歯車式有段変速機が複数の変速段を達成するため
に必要な歯車や同期装置を用いることによって達成され
るため、重量や体格の増加が少なくコストアップも少な
く出来る。
は、複数の平行軸を有し、各平行軸に設けられた歯車の
係合の組み合わせに応じて入力側から出力側への変速比
を切換えることで複数の変速段を達成する、一般に手動
式変速機で多く採用されている形式の変速機のことであ
る。
機の回転比とは、出力部の回転数に対する電動機の回転
数の比率を示しており、電動機の回転数に対して出力部
の回転数が大きくなるにつれて、出力部に対する電動機
の回転比は小さくなる。したがって、電動機の回転数が
同一であれば、出力部に対する電動機の回転比が大きい
ほど電動機の駆動による出力部の駆動トルクは大きくな
り、出力部に対する電動機の回転比が小さいほど電動機
の駆動による出力部の駆動トルクは小さくなる。
ブリッド車両用動力伝達装置の実施の形態について、図
を参照して説明する。
ッド車両用動力伝達装置を含むシステム全体を示す。こ
のシステムは、出力を調整可能な電子スロットルアクチ
ュエータ11を備える内燃機関1と、4つの変速段に切
換え可能な歯車式有段変速機2と、歯車式有段変速機2
と内燃機関1との間に配装され、内燃機関1から歯車式
有段変速機2の入力部への動力の伝達・遮断を切換える
クラッチ3と、クラッチ3の出力側と歯車式有段変速機
2の出力部との間の動力伝達経路内でクラッチ3と同軸
に接続され、通電により出力部へ動力を伝達可能な電動
機4と、歯車式有段変速機2の変速操作を行なう変速ア
クチュエータ21と、クラッチ3の断接操作を行なうク
ラッチアクチュエータ30と、各種信号に基づいて電子
スロットル装置11、変速アクチュエータ21及びクラ
ッチアクチュエータ30の作動を自動制御するとともに
電動機4への通電を制御する制御装置5とを備える。
歯車式有段変速機2の入力側の回転数を検出する回転数
センサ22、23、車速センサ(図示せず)、運転者に
よる加減速を検出するためのアクセル開度センサ54及
びブレーキセンサ55を備えており、これらのセンサの
出力信号に加えてクラッチ3の伝達トルク、歯車式有段
変速機2が達成している変速段、バッテリ7の充電状況
が制御装置5に入力される。制御装置5は内燃機関1、
クラッチ3、歯車式有段変速機2及び電動機4を最適の
状態に制御するように演算する。この制御装置5は、電
子スロットルアクチュエータ11を制御するスロットル
制御部51、変速アクチュエータ21およびクラッチア
クチュエータ30を制御する駆動制御部52、電動機4
の力行及び回生を制御するモータ制御部53をそれぞれ
内蔵している。
係る部分詳細図である。12は内燃機関1のクランクシ
ャフトであり、フライホイール13が固定されている。
フライホイール13にはクラッチ3が取り付けられてク
ラッチアクチュエータ30によって係脱及び半クラッチ
が可能になっている。24は歯車式有段変速機2の入力
軸であり、歯車式有段変速機2の入力側及びクラッチ3
の出力軸に相当する。入力軸24には、2速用駆動ギヤ
25、後退用駆動ギヤ26及び4速用駆動ギヤ27が一
体となった部材が相対回転可能に嵌挿されている。入力
軸24の4速用駆動ギヤ27の内燃機関1と反対側に
は、軸方向に変位することによって4速用駆動ギヤ27
と入力軸24との連結を切換可能な同期装置S1が設け
られている。更に歯車式有段変速機2の内燃機関1と反
対側には、入力軸24と同軸且つ相対回転可能に電動機
4の出力軸44が配設され、出力軸44には1速及び3
速用駆動側ギヤ29が固定されていて、同期装置S1の
軸方向の変位により電動機4と入力軸24とが係止可能
になっている。
が取り付けられている。この差動装置31及び車軸32
が歯車式有段変速機2の出力部に相当する。歯車式有段
変速機2には、入力軸24及び車軸32と平行な軸34
が設けられ、軸34の一端には差動装置31のギヤ38
と噛み合う出力駆動用ギヤ33が設けられている。軸3
4には、出力駆動用駆動ギヤ33の側から順に2速用被
動側ギヤ35、4速用被動側ギヤ36、1速及び3速用
被動側ギヤ37が回転自在に嵌挿されている。更に軸3
4の外周には、両被動側ギヤ35と36の間に配設さ
れ、軸方向の変位によって両ギヤ35、36のいずれか
一方と軸34との連結を切換可能な同期装置S3が配設
されている。又、軸34の1速及び3速用被動側ギヤ3
7側の端部外周には、軸方向の変位によって被動側ギヤ
37と軸34との連結を切換可能な同期装置S2が配設
されている。
向の変位は変速アクチュエータ21によって行われ、後
述するように、各同期装置S1、S2、S3のそれぞれ
の軸方向位置を変位させることで歯車式有段変速機2の
変速段が切換えられる。
動側ギヤ36とはワンウェイクラッチ39を介して係合
可能であり、車両の前進方向に被駆動ギヤ37が駆動さ
れた時に、ワンウェイクラッチ39を介して被駆動ギヤ
36を駆動可能になっている。
と平行且つ後退用のスライドギヤ41が形成される軸4
0が設けられている。変速アクチュエータ21によって
歯車式有段変速機2が後進段を達成している状態では、
スライドギヤ41は、同期装置S3の選択用スライド部
材42に固設された被動ギヤ43及び後退用駆動ギヤ2
6のそれぞれと噛み合っている。
用駆動側ギヤ29が請求項4の第1変速歯車に、1速及
び3速用被動側ギヤ37が請求項4の第2変速歯車に、
4速用被動側ギヤ36が請求項5の第3変速歯車に、同
期装置S2が請求項4の同期装置にそれぞれ対応する。
動力伝達装置の作動について説明する。まず、内燃機関
が作動している場合の変速について説明する。図2に示
すように、変速アクチュエータ21によって同期装置S
1が図左方に、同期装置S3が図右方にそれぞれ位置し
て1速を達成し、クラッチ3の係合によって内燃機関1
の動力は歯車式有段変速機2に伝達され、入力軸24か
ら1速及び3速用駆動側ギヤ29、1速及び3速用被動
側ギヤ37、ワンウェイクラッチ39、4速用被動側ギ
ヤ36、4速用駆動側ギヤ27、2速用駆動側ギヤ2
5、2速用被動側ギヤ35、同期装置S3、出力駆動用
ギヤ33、出力ギヤ38の順に動力が伝達され、差動装
置31が駆動される。1速では、1速及び3速用被動側
ギヤ37からワンウェイクラッチ39を介して4速用被
動側ギヤ36を駆動させている。したがって、ワンウェ
イクラッチ39がロックされた状態である。
状態)にすると、電動機4の駆動トルクが1速及び3速
用駆動側ギヤ29から1速及び3速用被動側ギヤ37に
伝達され、ワンウェイクラッチ39を介して4速用被動
側ギヤ36に伝達され、上記と同様に差動装置31を駆
動するが、車軸32の回転は比較的低回転であるので、
1速のギヤ比を加味しても電動機4の回転数は力行可能
な回転範囲となり、電動機4は車両の駆動に必要なトル
クを発生することが可能である。
変速を実施する場合を説明する。
態から変速段を2速にするべくクラッチを切断すると同
時に電動機4を駆動(力行)すると、車軸32に伝達さ
れる駆動力は内燃機関1から電動機4による駆動状態に
置き換えられる。電動機4による駆動状態を維持しなが
ら変速アクチュエータ21の操作によって変速段を2速
に切換えるとともに、再びクラッチ3を徐々に係合させ
て2速状態の駆動に変移させながら電動機4の駆動(力
行)を弱めていく。
よる1速状態から電動機による1速状態、更に内燃機関
1による2速状態に滑らかに変移し、クラッチ3を切断
している間も車軸32に伝達される駆動力が途絶えない
ので、変速中に運転者が感じる脱力感を低減することが
出来る。
から同期装置S1、S2を右方向に変位することで達成
できる(図3)。内燃機関1の動力は入力軸24、同期
装置S1、ギヤ25、35、同期装置S3を経てギヤ3
3に伝達される。変速開始直後の状態では同期装置S2
は左方(図1の状態)に有るため、電動機4の出力軸4
4はほぼ変速中の回転数を維持している。しかしなが
ら、ギヤ36はギヤ27で駆動された(4速の)状態に
ありその回転数は変速直前より大きくなっているので、
ワンウェイクラッチ39の係止はひとりでに解除された
状態となる。この状態で同期装置S2を右方向に変位
し、2速への変速が完了する。
S3を共に左方に変位することで達成される(図4)。
2速の状態では同期装置S2が右方に変位されているの
で、ワンウェイクラッチ39は非作動状態であり、電動
機4の駆動力は出力軸44からギヤ29,37、同期装
置S2を経由して軸34を(3速に相当する)駆動する
状態になっている。したがって、変速中にクラッチ3が
解除されても車軸32に伝達される駆動力は切断されず
に、空走感も緩和できる。
方向に変位することで達成でき(図5)、変速中には電
動機4は3速相当で駆動可能なので、2速から3速への
変速と同様に、空走感を緩和可能である。
れた状態を保持しているので、ギヤ36の回転がギヤ3
7の回転未満になることはなく、ワンウェイクラッチ3
9は作動することはない。
上とで電動機4による車軸32への動力の伝達経路を切
換えることによって、変速段が1速のときにおける差動
装置31に対する出力軸44の回転比が、変速段が2速
以上のときにおける差動装置31に対する出力軸44の
回転比よりも大きくなる。したがって、電動機4から差
動装置31への動力の伝達経路が固定されている場合と
比較し、1速時には電動機4による車軸32の駆動力が
大きく、また、2速以上のときには電動機4の回転数を
増大させることなく車軸32を高回転で駆動させること
が可能になる。したがって、電動機4のみによる発進駆
動力及び1速から2速への変速時の空走感の低減(同じ
緩和なら、ギヤ比分電動機4の出力トルクを小さく出来
る)、及び3速以上へのアップシフト変速時の脱力感の
低減が、電動機4の体格を大きくすることなく可能にな
る。
伝達経路の切換えに歯車式有段変速機2の既存ギヤを流
用したので、新たにギヤを追加するなどの部品追加も無
く小型・計量・安価に構成できる。
が右方、同期装置S3が中立に位置し、スライドギヤ4
1をギヤ26、43に係合させることによってなされ
る。
チ3が遮断状態の時、電動機4の回転を上昇させること
によっても車両の発進走行が可能である。
力との併用での発進も可能である。一般に登坂路での車
両の発進は、半クラッチの効果が得られるまでに車両が
一時的に後退するのを防止するためサイドブレーキを併
用するが、第1の実施の形態の構成によると、登坂路で
の車両の発進と同時に電動機4を駆動させることで、サ
イドブレーキを併用することなく車両の後退を防止さ
せ、安全な発進が可能となる。
動機4を駆動すれば、電動機4の駆動力が加味され内燃
機関1のみによる走行よりも力強い走行が可能となり、
登坂路走行や追越し加速時に利用できる。第1の実施の
形態では、1速走行時は1速相当の変速比による電動機
4の駆動力を、その他の変速段では3速相当の変速比に
よる電動機4の駆動力を内燃機関1の駆動力に加算する
ことが可能である。
る状態で運転者が減速を要求した時、電動機4は発電機
として作用し、3速相当の変速比でブレーキ効果を生み
出し、生成された電気はバッテリ7に蓄積される(回生
制動)。
ていた状態では、クラッチ3を経由したエンジンブレー
キも有効に作用させることも可能であり、図示されない
通常の油圧ブレーキと併用することも可能である。
する電動機4の回転比は任意に切換えられるので、従来
技術にはない内燃機関1と電動機4との間の動力授受が
可能である。例えば、同期装置S2,S3を中立状態に
し同期装置S1を左方にすると、車両が走行しない状態
での電動機4と内燃機関との間で動力伝達が可能にな
る。つまり、バッテリ7の充電量が不十分な状態の時に
は走行中の充電のほか、車両が停止状態でも内燃機関1
の駆動力を電気に変換して充電させることが出来る。
又、内燃機関1の始動装置が故障した時、電動機4で内
燃機関1を始動させることが可能であり、更には従来の
始動機構を削減することも可能である。
説明する。
ハイブリッド車両用動力伝達装置の歯車式有段変速機6
2を示す図であり、図1で示したシステム中に配設され
る。図2〜図6で説明した歯車式有段変速機2とはクラ
ッチ63と電動機64の位置とそれにつれてギヤ配置が
入れ替わっている点で異なるだけであるので詳細な説明
を省略する。第2の実施の形態では、第1の実施の形態
で説明した効果に加えて、電動機64を半径方向に拡大
して軸方向の短縮を可能にする、もしくは半径方向への
拡大によりトルクアップされた電動機64による発進で
クラッチ63の仕事量を低減でき、クラッチ63の小型
化が可能となる。
たが、本発明は上述した実施の形態に限定されるもので
はなく、本発明の趣旨に沿った形態のハイブリッド車両
用動力伝達装置であれば、どのような装置であってもよ
い。
機との回転比が切換えられるので、車両が高速走行して
いる場合における電動機に対する変速機の出力部の回転
比と、車両の発進時あるいは低速走行時における電動機
に対する変速機の出力部の回転比とが切換えられる。し
たがって、電動機の体格を大きくすることなく、電動機
の駆動可能範囲内で歯車式有段変速機の変速に対応した
脱力感の低減や発進補助を行なうことが可能になる。
ド車両用動力伝達装置を含むシステム図である。
ときの図である。
ときの図である。
ときの図である。
ときの図である。
るときの図である。
ド車両用動力伝達装置の詳細図である。
フである。
車) 24・・・入力軸(歯車式有段変速機の入力部、クラッ
チの出力側) 31・・・差動装置(歯車式有段変速機の出力部) 32・・・車軸(歯車式有段変速機の出力部) 36・・・4速用被動側ギヤ(第3変速歯車) 37・・・1速及び3速用被動側ギヤ(第2変速歯車) 39・・・ワンウェイクラッチ S2・・・同期装置
Claims (6)
- 【請求項1】 複数の変速段に切換え可能な歯車式有段
変速機と、 該歯車式有段変速機と内燃機関との間に配装され、前記
内燃機関から歯車式有段変速機の入力部への動力の伝達
・遮断を切換えるクラッチと、 該クラッチの出力側と前記歯車式有段変速機の出力部と
の間の動力伝達経路内に接続され前記出力部へ動力を伝
達可能な電動機と、 前記歯車式有段変速機の変速操作及び前記クラッチの切
換操作を自動制御する制御手段とを備えるハイブリッド
車両用動力伝達装置において、 前記歯車式有段変速機の変速段に応じて前記歯車式有段
変速機の出力部と前記電動機との回転比が切換えられる
ことを特徴とする、ハイブリッド車両用動力伝達装置。 - 【請求項2】 前記歯車式有段変速機が高速段で回転し
ているときの前記出力部に対する前記電動機の回転比
が、前記歯車式有段変速機が低速段で回転しているとき
の前記出力部に対する前記電動機の回転比より小さくな
るように、前記出力部と前記電動機との回転比が切換え
られることを特徴とする、請求項1に記載のハイブリッ
ド車両用動力伝達装置。 - 【請求項3】 前記歯車式有段変速機の変速段に応じて
前記電動機の出力軸から前記歯車式有段変速機の出力部
への動力伝達の経路が切換わるように、前記電動機の出
力軸が前記歯車式有段変速に配設されることを特徴とす
る、請求項1或いは請求項2に記載のハイブリッド車両
用動力伝達装置。 - 【請求項4】 前記電動機の出力軸は、前記クラッチの
出力軸と同軸且つ相対回転可能に配設され、 前記歯車式有段変速機の出力部は前記電動機の出力軸及
び前記クラッチの出力軸と平行に配設され、 前記歯車式有段変速機は、前記電動機の出力軸に固定さ
れる第1変速歯車と、前記歯車式有段変速機の出力部と
同軸且つ相対回転可能に配設されるとともに前記第1変
速歯車と噛合う第2変速歯車と、変速段に応じて前記第
2変速歯車と前記出力部との連結・遮断を切換える同期
装置とを有し、 前記同期装置による前記第2変速歯車と前記出力部との
連結・遮断の切換えにより、前記出力部と前記電動機と
の回転比が切換えられることを特徴とする、請求項3の
ハイブリッド車両用動力伝達装置。 - 【請求項5】 前記歯車式有段変速機は、前記出力部と
同軸且つ相対回転可能に配設される第3変速歯車と、 前記第2歯車と前記第3歯車との動力伝達経路中に配設
されるとともに、前記電動機が車両の前進方向への駆動
回転時に前記第2歯車を介して前記第3歯車の駆動を許
容するワンウェイクラッチと、 を備えることを特徴とする、請求項4のハイブリッド車
両用動力伝達装置。 - 【請求項6】 前記内燃機関或いは前記電動機と前記出
力部との駆動力の伝達が無い状態で、前記内燃機関と前
記電動機との間の動力伝達が可能であることを特徴とす
る、請求項1から請求項5のハイブリッド車両用動力伝
達装置。
Priority Applications (1)
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