JP2002113816A - シート状物品加工用キャリアシート - Google Patents

シート状物品加工用キャリアシート

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JP2002113816A
JP2002113816A JP2000311000A JP2000311000A JP2002113816A JP 2002113816 A JP2002113816 A JP 2002113816A JP 2000311000 A JP2000311000 A JP 2000311000A JP 2000311000 A JP2000311000 A JP 2000311000A JP 2002113816 A JP2002113816 A JP 2002113816A
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Toshiaki Totsuka
利明 戸塚
Tomikazu Shibano
富四 柴野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業性に優れ、得られるシート状物品や、抜
き刃等の加工装置の汚染を防ぐことができ、また、安定
性に優れたシート状物品加工用キャリアシートを提供す
る。 【解決手段】 シート基材の表面にポリウレタンエラス
トマー層を設け、JISZ0237に準ずるポリイミド
板に対する粘着力を1000mN/cm以下にしたシー
ト状物品加工用キャリアシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フレキシブル印刷
回路基板加工用等に適用できる、シート状物品加工用キ
ャリアシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フレキシブル印刷回路基板などの
シート状物品の製造は、シート状物品を粘着剤層や接着
剤層を介してキャリアシート上に固定し、キャリアシー
ト上でエッチング、穴あけ、打ち抜き等の加工が施され
て行われることがある。フレキシブル印刷回路基板で
は、ポリイミドフィルム上に回路を形成するものが多
く、ポリイミドフィルム面を粘着剤層や接着剤層を介し
てキャリアシートに固定して加工が施されてフレキシブ
ル印刷回路基板が製造されるが、キャリアシートとして
は、粘着層が紫外線硬化型粘着タイプのキャリアシー
ト、感熱接着タイプのキャリアシートなどが知られてい
る。しかし、従来の紫外線硬化型粘着タイプのキャリア
シートでは、剥離の際の糊残りや、抜き刃の汚染などが
起こることがある。また、感熱接着タイプのキャリアシ
ートでは、適度な固定性と剥離強度を兼ね備えるには厳
しい温度管理が必要であり、加熱ロールで圧着するため
シート物品の表面が傷つきやすい欠点がある。また、穴
あけ、打ち抜きの際の加工部の浮き剥がれが起こること
があり、さらに、エッチングの際に端部よりエッチング
液が侵入してシート状物品を汚染することがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の状況に鑑みてなされたものであり、シート状物品を
加工する際に、機械加工、化学加工などにおいて、キャ
リアシートからのシート状物品の浮き剥がれを防ぐこと
ができ、抜き刃などの加工装置の寿命を延ばすことがで
き、剥離作業性が良好であり、得られるシート状物品の
汚染を防ぐことができ、キャリアシートとシート状物品
とを貼付状態で長期間保管しても剥離性が十分確保さ
れ、さらに、紫外線照射機等の特別な装置が不要である
という利点も有するシート状物品加工用キャリアシート
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、シート基材の
表面に、JIS Z0237に準ずるポリイミド板に対
する粘着力が1000mN/cm以下であるポリウレタ
ンエラストマー層を設けることにより、上記課題を達成
できることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完
成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、シート基材の表面に
ポリウレタンエラストマー層を設けてなり、JIS Z
0237に準ずるポリイミド板に対する粘着力が100
0mN/cm以下であることを特徴とするシート状物品
加工用キャリアシートを提供するものである。また、本
発明は、上記シート状物品加工用キャリアシートにおい
て、ポリウレタンエラストマー層のJIS K6253
によるタイプAデュロメータ硬さが20以上であるシー
ト状物品加工用キャリアシートを提供するものである。
また、本発明は、上記シート状物品加工用キャリアシー
トにおいて、ボールタック値が3以下であるシート状物
品加工用キャリアシートを提供するものである。また、
本発明は、上記シート状物品加工用キャリアシートにお
いて、フレキシブル印刷回路基板加工用であるシート状
物品加工用キャリアシートを提供するものである。以
下、本発明を詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、シート基材とし
ては、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂な
どのポリオレフィン樹脂、ポリブチレンテレフタレート
樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレン
ナフタレート樹脂などのポリエステル樹脂、ポリエーテ
ルイミド樹脂、アセテート樹脂、ポリスチレン樹脂、塩
化ビニル樹脂などのプラスチックのフイルム、シートな
どが挙げられる。これらの内、ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂などのポリエ
ステル樹脂フィルム、シート、ポリエーテルイミド樹脂
のフィルム、シート、ポリプロピレン樹脂のフィルム、
シート(CPP、OPP)が好ましく、特にポリエチレ
ンテレフタレート樹脂フィルムやシートが好ましい。シ
ート基材は、1層のみで構成されていてもよいし、2層
以上の多層構造でもよい。また、シート基材は、未延伸
でもよいが、縦または横などの一軸方向または二軸方向
に延伸されたフィルム、シートが寸法安定性がよいので
より好ましい。
【0007】シート基材の厚みは、特に制限ないが、フ
レキシブル印刷回路加工用としては、通常30〜300
μmであり、好ましくは50〜200μmである。な
お、シート基材のポリウレタンエラストマー層側と反対
の表面には、剥離処理層を設けてもよい。剥離処理層に
使用する剥離剤としては、例えば、公知の剥離剤、例え
ば、シリコーン系剥離剤、ポリビニルカルバメート剥離
剤、ポリオレフィン系剥離剤、長鎖アルキル化合物系剥
離剤、フルオロポリマー剥離剤等の剥離剤が使用でき
る。
【0008】本発明においては、シート基材の表面にポ
リウレタンエラストマー層が設けられるが、シート基材
の表面とポリウレタンエラストマー層の間には、接着増
強層を設けてもよい。本発明におけるポリウレタンエラ
ストマー層は、ボールタック値が3以下であることが好
ましく、特に好ましくは2以下である。ボールタック値
が3以下であると、ポリウレタンエラストマー層をむき
出しにした場合にもゴミなどの付着を防ぐことができ
る。また、ポリウレタンエラストマー層を設けたキャリ
アシートのJIS Z0237によるポリイミド板に対
する粘着力は、1000mN/cm以下であり、20〜
600mN/cmであることが好ましく、50〜200
mN/cmであることが特に好ましい。さらに、ポリウ
レタンエラストマー層は、ポリウレタンエラストマー層
のJIS K6253によるタイプAデュロメータ硬さ
が20以上であることが好ましく、30〜90であるこ
とがより好ましく、50〜85であることが特に好まし
い。タイプAデュロメータ硬さが20未満であると、得
られるシート状物品や、抜き加工装置の抜き刃に糊付着
が起こり易くなる。抜き刃に糊が付着すると、抜き刃の
摩耗が増大し、装置の寿命を短くしてしまう。
【0009】上記ポリウレタンエラストマー層に使用す
るポリウレタンエラストマーは、高分子ポリオールを主
成分とするソフトセグメントとポリイソシアネートと鎖
延長剤からなるハードセグメントで構成されたものであ
る。高分子ポリオールとしては、ポリエステルポリオー
ル、ポリエーテルポリオールが特に好ましく使用され
る。高分子ポリオールの重量平均分子量は、600〜1
0,000のものが好ましく、1,000〜4,000の
ものが特に好ましい。上記ポリエーテルポリオールは、
炭素数2〜8の直鎖アルキレン基からなるポリエーテル
ポリオールであることが好ましい。
【0010】炭素数2〜8の直鎖アルキレン基として
は、エチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ペ
ンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン
基、オクタメチレン基等が挙げられる。炭素数2〜8の
直鎖アルキレン基から成るポリエーテルポリオールとし
ては、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコ
ール・プロピレングリコール共重合体が代表的である。
【0011】ポリイソシアネートとしては、公知のポリ
イソシアネートが使用でき、例えば、TDI(トリレン
ジイソシアネート)、MDI(ジフェニルメタンジイソ
シアネート)、水添MDI、HDI(ヘキサメチレンジ
イソシアネート)、IPDI(イソホロンジイソシアネ
ート)等が用いられる。鎖延長剤としては、低分子ジオ
ールなどの低分子多価アルコール、ジアミン等が用いら
れる。低分子ジオールとしては、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,3-
ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ジエチレン
グリコール、シクロヘキサンジオールなどが挙げられ、
ジアミンとしては、イソホロンジアミン、直鎖脂肪族ジ
アミン、m−フェニレンジアミンなどが挙げられる。ポ
リウレタンエラストマーは、ポリウレタンに架橋剤を、
後から添加して硬化させたものが好ましい。架橋剤とし
ては、ポリイソシアネートが好ましく、耐候性の観点か
らは脂肪族又は脂環族ポリイソシアネートが特に好まし
い。また、架橋剤を使用する場合は、架橋促進剤を添加
することが好ましい。
【0012】ポリイソシアネート系架橋剤は、1分子当
たりイソシアネート基2個以上を有するポリイソシアネ
ート化合物であり、例えば1,4−テトラメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,
2,4−トリメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネー
ト、リジンメチルエステルジイソシアネート、p−フェ
ニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、
ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチル−
4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、メチレンビ
ス(フェニルイソシアネート)、ビス(イソシアネート
エチル)フマレート、イソホロンジイソシアネート、メ
チルシクロヘキシルジイソシアネート、2−イソシアネ
ートエチル−2,6−ジイソシアネートヘキサノエート
などを挙げることができる。また、これらのイソシアネ
ートの変性体、たとえば、イソシアヌレートタイプ、ウ
レタンタイプなどで三官能性以上の多官能イソシアネー
ト化合物も使用することができる。架橋剤の量は、ポリ
ウレタン100質量部に対して10〜100質量部が好
ましく、特に30〜90質量部が好ましい。このような
架橋剤を配合する場合は、アミン・スズ系やアミン系等
の架橋促進剤を併用することが好ましい。架橋促進剤の
量は、ポリウレタン100質量部に対して通常0.01
〜5質量部が好ましい。
【0013】ポリウレタンエラストマーは、ポリシロキ
サンで変性されたポリウレタンエラストマーであっても
よい。ポリシロキサン変性ポリウレタンエラストマー
は、ポリシロキサンを好ましくは2〜50質量%、特に
好ましくは2〜30質量%含有する。ポリシロキサンが
50質量%を超えると、付着性が大幅に低下する。ポリ
シロキサン変性ポリウレタンエラストマーを得る好適な
方法としては、例えば、活性水素基を有するポリシロキ
サン、高分子ポリオール及びポリイソシアネート、さら
に必要に応じて鎖延長剤を反応させる方法が挙げられ、
さらに好適な方法としては、活性水素基を有するポリシ
ロキサン、高分子ポリオール及びポリイソシアネート、
さらに必要に応じて鎖延長剤を反応させて得られるポリ
シロキサン変性ポリウレタンエラストマー中間体を、さ
らに硬化剤を混合して架橋させる方法が挙げられる。ポ
リシロキサン変性ポリウレタンエラストマー中間体の重
量平均分子量は、通常5,000〜300,000のもの
が使用される。活性水素基を有するポリシロキサンとし
ては、平均分子量が600〜10,000のものが好ま
しく、また、分子中の活性水素基は、1以上であればよ
く、好ましくは2以上である。
【0014】高分子ポリオールとしては、ポリエステル
ポリオール、ポリエーテルポリオールが好ましく、上記
と同様のものが挙げられる。上記ポリシロキサン変性ポ
リウレタンエラストマー中間体に反応させる硬化剤とし
ては、例えば、ポリイソシアネート、多価アルコールと
ポリイソシアネートから得られるポリイソシアネートプ
レポリマー、ポリオールとポリイソシアネートから得ら
れるポリイソシアネートプレポリマー、及びこれらのブ
ロック共重合体が代表的である。硬化剤を使用する場
合、その配合量はポリシロキサン変性ポリウレタンエラ
ストマーの固形分100質量部に対し、10〜100質
量部が好ましく、特に20〜90質量部が好ましい。本
発明のポリウレタンエラストマー層に用いるポリウレタ
ンエラストマーの架橋後のガラス転移温度は、0℃から
+60℃の範囲にあることが好ましい。
【0015】本発明のポリウレタンエラストマー層に
は、粘着付与剤、オイル、可塑剤を実質的に含有しない
ものが好ましい。このようなポリウレタンエラストマー
層は、化学的安定性に優れ、シート状物品の表面の汚染
を防止することができる。また、ポリウレタンエラスト
マー層には、上記以外の添加剤の1種以上を含有させる
ことができる。添加剤としては、たとえば、染料、顔
料、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などが挙げられ
る。充填剤としては、亜鉛華、酸化チタン、シリカ、炭
酸カルシウム、硫酸バリウムなどが挙げられる。酸化防
止剤としては、アニリド系、フェノール系、ホスファイ
ト系、チオエステル系などが挙げられる。紫外線吸収剤
としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系な
どが挙げられる。ポリウレタンエラストマー層の厚み
は、特に制限ないが、通常5〜40μmであり、好まし
くは10〜25μmである。
【0016】なお、ポリウレタンエラストマー層の表面
は、剥離シートで覆うことができる。剥離シートは、少
なくとも片面が剥離性を有する支持基材からなり、支持
基材の剥離性面は、剥離剤を塗工したものであってもよ
いし、剥離剤を塗工しないものでもよい。支持基材とし
ては、例えば紙、合成紙、プラスチックフィルムなどが
挙げられる。紙としては、例えばグラシン紙、ポリエチ
レンラミネート紙などが挙げられ、プラスチックフィル
ムとしては、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン
樹脂などのポリオレフィン樹脂、ポリブチレンテレフタ
レート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などのポ
リエステル樹脂、アセテート樹脂、ポリスチレン樹脂、
塩化ビニル樹脂などのプラスチックのフイルムなどが挙
げられる。また、剥離剤を塗工しない剥離シートの適当
な具体例としては、ポリプロピレンフィルム、ポリエチ
レンフィルムなどのポリオレフィンフィルム、これらの
ポリオレフィンフィルムを紙や他のフィルムにラミネー
トしたフィルムが挙げられる。剥離シートに用いられる
剥離処理剤としては、シリコーン樹脂、アルキッド樹
脂、フッ素樹脂、長鎖アルキル含有樹脂などが挙げられ
る。剥離シートの厚みは、特に制限されず、適宜選定す
ればよい。本発明のシート状物品加工用キャリアシート
は、平面のシート状であってもよいし、ロール状に巻き
取ったものであってもよい。
【0017】本発明のシート状物品加工用キャリアシー
トは、フレキシブル印刷回路加工用等の種々のシート状
物品加工用のキャリアシートとして使用できる。本発明
のシート状物品加工用キャリアシートを、フレキシブル
印刷回路加工用に使用する場合、フレキシブル印刷回路
用の原料シートを本発明のシート状物品加工用キャリア
シートのポリウレタンエラストマー層に貼付し、次に、
エッチング、穴あけ、打ち抜き等の諸工程を行い、最後
にフレキシブル印刷回路を本発明のシート状物品加工用
キャリアシートから剥離する作業を行うことにより、フ
レキシブル印刷回路を製造することができる。この製造
工程における、キャリアシートとシート状物品の貼付及
び剥離は、通常は常温で簡単に行うことができる。本発
明のシート状物品加工用キャリアシートを使用して、シ
ート状物品を加工する場合、機械加工(穴あけ、打ち抜
きなど)、化学加工(エッチングなど)において、キャ
リアシートからのシート状物品の浮き剥がれを防ぐこと
ができ、抜き刃などの加工装置の寿命を延ばすことがで
き、剥離作業性が良好であり、得られるシート状物品の
汚染を防ぐことができる。また、キャリアシートとシー
ト状物品とを貼付状態で長期間保管しても剥離性が十分
確保される。さらに、紫外線照射機等の特別な装置が不
要であるという利点も有する。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら制
限されるものではない。実施例の粘着力測定試験、自着
力測定試験、ボールタック測定試験は、下記の方法に従
って行なった。 (1)粘着力測定試験:シート状物品加工用キャリアシ
ートの粘着力は、JISZ0237.8.3.1に準じ
て測定した。但し、試験板はポリイミドフィルム(東レ
・デュポン社製、商品名:カプトン200H、厚み:5
0μm)をガラス板に固定して用いた。 (2)タイプAデュロメータ硬さの測定試験:ポリウレ
タンエラストマー層のタイプAデュロメータ硬さは、J
IS K6253.5.4に従い測定した。 (3)ボールタック測定試験:シート状物品加工用キャ
リアシートのボールタックは、JIS Z0237.1
2に従って測定した。傾斜板の傾斜角は30度とし、測
定温度は23℃であり、単位は1/32インチである。 (4)ガラス転移温度の測定試験:ポリウレタンエラス
トマー層のガラス転移温度は、示差熱測定装置(パーキ
ンエルマー社製、PYRIS−1型)を用い、窒素雰囲
気下、20℃/minの昇温速度で測定した。
【0019】また、実施例の剥離後のポリイミド板に対
する汚染、酸・アルカリ液浸漬後の浮き剥がれ、抜き刃
への糊残りは、下記の方法に従って評価した。 (5)剥離後のポリイミド板に対する汚染 ポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製、カプトン2
00H、厚み50μm)に各キャリアシートを23℃、
50%RH下で1週間貼付し、その後剥離し、未使用の
ポリイミドフィルムとのFTIRで差スペクトルをと
り、下記の判断基準に従って評価した。 ○:実質的なピークがない。 ×:実質的なピークがある。 (6)酸・アルカリ液浸漬後の浮き剥がれ キャリアシートにポリイミドフィルムを貼り合わせた
後、酸(塩酸3質量%)、アルカリ(水酸化ナトリウム
3質量%)の各溶液に5分間浸漬し、取り出して、下記
の判断基準に従って評価した。 ○:エッヂ部に浮き剥がれ、酸・アルカリ溶液共に浸み
込みがない。 △:エッヂ部に浮き剥がれ、酸・アルカリ溶液の浸み込
みのいずれかが少しある。 ×:エッヂ部に浮き剥がれ、酸・アルカリ溶液の浸み込
みがある。
【0020】(7)抜き刃への糊残り 曙機械工業(株)製、OP23(抜き機)でゼンマイ刃
を用いて印刷回路状に打ち抜きを行い、下記の判断基準
に従って評価した。ただし、評価用のシート状物品とし
て、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み75μ
m)を用いた。 ○:連続で抜き加工を2000ショット行った後、刃に
エラストマーまたは粘着剤の付着が見られない。 ×:連続で抜き加工を2000ショット行った後、刃に
エラストマーまたは粘着剤の付着が見られた。
【0021】実施例1 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み125μ
m)からなるシート基材の片面に、ポリウレタンエラス
トマー(大日精化工業(株)製、レザミンUD8300
LP、不揮発分50質量%)100質量部に対し、ポリ
イソシアネート系架橋剤(大日精化工業(株)製、レザ
ミンNE架橋剤、不揮発分75質量%)30質量部とア
ミン・スズ系促進剤(大日精化工業(株)製、レザミン
HI215促進剤、不揮発分5質量%)0.5質量部を
混合した液を、乾燥後のポリウレタンエラストマー層の
厚みが12μmになるように塗布乾燥した。次に、厚さ
40μmのニ軸延伸ポリプロピレンフィルム(王子製紙
製アルファンPP40PU002)からなる剥離ライナ
ーでそのポリウレタンエラストマー層を被覆して、シー
ト状物品加工用キャリアシートを作製した。
【0022】このシート状物品加工用キャリアシートの
粘着力、ボールタック値、及びポリウレタンエラストマ
ー層のタイプAデュロメータ硬さ、ガラス転移温度を表
1に示した。また、このシート状物品加工用キャリアシ
ートを用いて、剥離後のポリイミド板に対する汚染、酸
・アルカリ液浸漬後の浮き剥がれ、抜き刃への糊残りの
評価を行った。その結果を表1に示した。
【0023】実施例2 実施例1のポリイソシアネート系架橋剤(大日精化工業
(株)製、レザミンNE、不揮発分75質量%)を50
質量部とした以外は、実施例1と同様にして、シート状
物品加工用キャリアシートを作製した。実施例1と同様
にして、評価した。その結果を表1に示した。
【0024】実施例3 実施例1のポリイソシアネート系架橋剤(大日精化工業
(株)製、レザミンNE、不揮発分75質量%)を90
質量部とした以外は、実施例1と同様にして、シート状
物品加工用キャリアシートを作製した。実施例1と同様
にして、評価した。その結果を表1に示した。
【0025】実施例4 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み125μ
m)からなるシート基材の片面に、シロキサン変性ポリ
ウレタンエラストマー(大日精化工業(株)製、不揮発
分65質量%)100質量部に対し、ポリイソシアネー
ト系架橋剤(日本ポリウレタン(株)製、コロネートH
L、不揮発分75質量%)20質量部を混合した液を、
乾燥後のポリウレタンエラストマー層の厚みが12μm
になるように塗布乾燥した。次に、厚さ40μmのニ軸
延伸ポリプロピレンフィルム(王子製紙製アルファンP
P40PU002)からなる剥離ライナーでそのポリウ
レタンエラストマー層を被覆して、シート状物品加工用
キャリアシートを作製した。実施例1と同様にして、評
価した。その結果を表1に示した。
【0026】実施例5 実施例4のポリイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレ
タン(株)製、コロネートHL、不揮発分75質量%)
を70質量部とした以外は、実施例4と同様にして、シ
ート状物品加工用キャリアシートを作製した。実施例1
と同様にして、評価した。その結果を表1に示した。
【0027】比較例1 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み125μ
m)からなるシート基材の片面に、アクリル系粘着剤
(2−エチルヘキシルアクリレート(15質量%)/ブ
チルアクリレート(80質量%)/ヒドロキシエチルア
クリレート(4.5質量%)/アクリル酸(0.5質量
%)の共重合体、不揮発分30質量%)を、乾燥後のア
クリル系粘着剤層の厚みが15μmになるように塗布乾
燥した。次に、厚さ25μmのシリコーン系剥離処理P
ETフィルムからなる剥離ライナーで粘着剤層を被覆し
て、シート状物品加工用キャリアシートを作製した。実
施例1と同様にして、評価した。その結果を表1に示し
た。
【0028】比較例2 比較例1のアクリル系粘着剤の代わりに、ブチルアクリ
レート系粘着剤100質量部に対し、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート50質量部、1−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン2質量部を加えた紫外線硬
化型粘着剤を用いた以外は、比較例1に同様にして、シ
ート状物品加工用キャリアシートを作製した。なお、比
較例2の物性評価は、ポリイミド板に対する汚染につい
ては剥離直前に紫外線照射して粘着剤層を硬化してから
行い、酸・アルカリ液浸漬のよる浮き剥がれ、および抜
き刃への糊残りは、紫外線照射を行わず、粘着剤層が未
硬化の状態で評価した。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明のシート状物品加工用キャリアシ
ートは、シート状物品を加工する際に、機械加工、化学
加工などにおいて、キャリアシートからのシート状物品
の浮き剥がれを防ぐことができ、抜き刃などの加工装置
の寿命を延ばすことができ、剥離作業性が良好であり、
得られるシート状物品の汚染を防ぐことができる。ま
た、キャリアシートとシート状物品とを貼付状態で長期
間保管しても剥離性が十分確保される。さらに、紫外線
照射機等の特別な装置が不要であるという利点も有す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101:00 C08L 101:00 Fターム(参考) 4F006 AA12 AA15 AA17 AA32 AA35 AA39 AB37 BA09 BA11 BA12 CA08 4F100 AH03H AH08H AK01A AK07 AK42 AK51B AK51H AL09B BA02 BA03 CA02 GB43 GB90 JK06 JK12B JL01 JL06 JL13B JL14 YY00B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート基材の表面にポリウレタンエラス
    トマー層を設けてなり、JIS Z0237に準ずるポ
    リイミド板に対する粘着力が1000mN/cm以下で
    あることを特徴とするシート状物品加工用キャリアシー
    ト。
  2. 【請求項2】 ポリウレタンエラストマー層のJIS
    K6253によるタイプAデュロメータ硬さが20以上
    である請求項1に記載のシート状物品加工用キャリアシ
    ート。
  3. 【請求項3】 ボールタック値が3以下である請求項1
    又は2に記載のシート状物品加工用キャリアシート。
  4. 【請求項4】 フレキシブル印刷回路基板加工用である
    請求項1〜3のいずれかに記載のシート状物品加工用キ
    ャリアシート。
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