JP2002111585A - 光無線通信装置及び光無線通信システム - Google Patents

光無線通信装置及び光無線通信システム

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JP2002111585A
JP2002111585A JP2000297501A JP2000297501A JP2002111585A JP 2002111585 A JP2002111585 A JP 2002111585A JP 2000297501 A JP2000297501 A JP 2000297501A JP 2000297501 A JP2000297501 A JP 2000297501A JP 2002111585 A JP2002111585 A JP 2002111585A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大規模な装置や高価な装置を使用することな
く、反射光による影響や外乱光等のノイズによる影響を
回避可能とする。 【解決手段】 親機1の光送信部4は、送信すべき信号
Pに応じてLED14,15から異なる発光スペクトラ
ムの送信光LPa,LPbを同相送信し、子機2の光受
信部6では、PD37にてそれら送信光LPa,LPb
を光電変換し、演算増幅器38での演算により信号Pの
みを取り出す。また、子機2の信号送信部5は、送信す
べき信号Cに応じてLED31,33から異なる発光ス
ペクトラムの送信光ビーム(−LCb、LCa)を差動
送信し、親機1の光受信部3では、PD12,13によ
りそれら送信光ビーム(−LCb、LCa)を発光スペ
クトラムに応じて光電変換し、演算増幅器11での演算
により信号Cのみを取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光無線により信号
を広範囲に伝送する拡散型の光無線通信装置と、その拡
散型の光無線通信装置との間で光無線により情報を送受
信する狭指向角型の光無線通信装置と、それら光無線通
信装置からなる光無線通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、複数のパーソナルコンピュー
タ等の情報処理機器を相互に接続してLAN(Local Ar
ea Network)を構築する場合、それら情報処理機器は、
例えば同軸ケーブルや光ケーブル等の有線によって接続
されることが多い。有線による接続は、機械的に確実な
接続が可能なので、外来雑音によるデータ誤りが少ない
などの点では有利であるが、配線工事が煩雑であり、レ
イアウト変更毎に工事が必要であるなどの問題点があ
る。
【0003】また、近年は、ラップトップ型、ブック
型、パームトップ型等のパーソナルコンピュータや電子
手帳等の携帯型情報処理機器を相互に接続してデータ伝
送を行う要求も高まっている。一方で、これらの携帯型
情報処理機器は、元々携帯移動して使用することを目的
とした機器であり、有線により接続した状態のままで携
帯移動するようなことは極めて希である。このため、こ
れら携帯型情報処理機器を相互に接続してデータ伝送を
行う場合は、その移動毎にコネクタの抜き差しが行われ
ることになり、そのような接続作業は非常に面倒であ
る。また、コネクタの抜き差しを繰り返すと、当該コネ
クタ等の接続部の機械的破損が発生する虞もある。
【0004】これらのことから、据置型、携帯型に限ら
ず、各種の情報処理機器間でデータの送受信を行う場合
には、伝送路の全部または一部を無線化して、有線によ
る接続を減らしたいという要求がある。
【0005】ここで、当該無線伝送の手法としては、電
波を伝送媒体としたものと、光を伝送媒体としたものと
がある。これら電波、光の何れの伝送媒体を使用しても
高速データ伝送を実現可能であるが、電波の場合は法的
な規制があるため、法的規制のない光を伝送媒体とした
無線伝送が有利である。
【0006】また、有線LANで最も普及率の高いイー
サネット(登録商標)LANは例えば10Mbpsの伝
送速度を有しているので、無線伝送路においても最低1
0Mbpsの伝送速度持つことが望ましい。
【0007】このようなことから、本件出願人は、特開
平8−56198号公報において、伝送媒体として光を
用い、10Mbpsの伝送速度を実現する「光無線通信
の戻り光打ち消し方法及びその装置」を開示している。
【0008】この公報記載の技術の要点を、図3を参照
しながら簡単に説明する。
【0009】図3に示す光無線通信システムは、例えば
天井に取り付けた光無線通信装置である親機100と、
例えば部屋内に設置された光無線通信装置である子機1
10との間で光無線による全二重通信を実現するもので
ある。
【0010】親機100の端子105には送信用の信号
Pが入力されて駆動部101に送られる。当該駆動部1
01は、発光部102を信号Pにより駆動する。発光部
102は、拡散光を発光する例えばLED(発光ダイオ
ード)等からなり、これにより、発光部102からは信
号Pに対応する送信光LPが自由空間へ送出される。こ
の送信光LPは、子機110の受光部111に入射して
光電変換される。当該受光部111での光電変換により
得られた信号Pは、端子113から当該子機110の図
示しない信号処理部に送られることになる。
【0011】一方、子機110の発光部112は、図示
しない駆動部から端子114を介して送られてきた送信
用の信号Cにより駆動される。この発光部112は狭指
向性の光ビームを発生する例えばLED等からなり、当
該発光部112からは送信光ビームLCが親機100に
向けて出射される。この送信光ビームLCは、親機10
0の受光部104に入射して光電変換される。当該受光
部104での光電変換により得られた信号Cは、信号処
理部103に送られることになる。
【0012】ここで、当該親機100の発光部102か
ら出射された送信光LPは上述のように拡散光であるた
め、親機100の受光部104には、例えば何らかの物
体(反射物)105により当該送信光LPが反射された
反射光LP’も入射する可能性がある。このように、親
機100の受光部104に反射光LP’が入射するよう
な場合、当該受光部104から信号処理部103へ送ら
れる信号は、上述のように子機110から送られてきた
送信光LCを光電変換した信号Cに、反射光LP’を光
電変換した信号P’が重畳された信号(C+P’)とな
る。
【0013】しかしながら、反射光LP’が光電変換さ
れた信号P’は、本来、不要な信号である。このため、
信号処理部103では、駆動部101に入力された送信
用の信号Pの一部の信号P’の位相を反転させたキャン
セル信号(−P’)を、受光部104からの信号(C+
P’)へ加算することにより、反射光LP’に起因する
不要な信号成分(P’)を除去するようにしている。
【0014】以上のように、上記公報記載の光無線通信
の戻り光打ち消し方法及びその装置によれば、親機にお
いて、送信信号の一部を分岐し、この信号のレベル及び
位相を調整して受信信号に加えることにより、戻り光に
よる信号をキャンセルするようにしている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年は伝送
速度の高速化が望まれており、上述のような光無線通信
方式においても、伝送速度の更なる高速化が要求されて
いる。
【0016】ここで、伝送速度が例えば100Mbps
となる光無線通信を考えてみる。
【0017】100Mbpsの伝送速度にて光無線通信
を行う場合、変調の基本周波数の1波長は、30000
0Km/125MHz=2.4mになる。
【0018】したがって、例えば光無線通信装置の送信
部(発光部)からの送信信号光が、例えば1.2m先で
反射して同じく受信部(受光部)に戻ってきたとする
と、この受光部に到達した当該反射による戻り光は、発
光部が送出した送信信号光に対して1波長分のズレを生
じたものとなる。このことを言い換えると、発光部と反
射物体との間の距離(同じく反射物体と受光部との間の
距離)、が何れであるかにより、当該反射による戻り光
の位相が元信号(送信信号光)に対してどの様な位相に
なるのか予想がつかないことを意味している。また、例
えば光無線通信装置の送信部からの送信信号光が例えば
0.5m先で反射して受信部に戻ってきた場合の反射戻
り光の位相と、例えばその光無線通信装置の送受信部か
ら1m離れている別の光無線通信装置から送られてきた
信号光の位相とは、同じものとなり、この場合、戻り光
と信号光の区別が付かなくなる虞がある。
【0019】これらのことから、100Mbpsの伝送
速度による光無線通信を実現するためには、様々な位相
・振幅の光に対応可能な反射戻り光打ち消し回路が必要
になる。
【0020】しかしながら、上述の如く様々な位相・振
幅の光に対応可能な反射戻り光打ち消し回路を光無線通
信装置に実装することは、装置の規模やコストの面か
ら、現実的には非常に困難である。
【0021】本発明は、上述の課題に鑑みてなされたも
のであり、大規模な装置や高価な装置を使用することな
く、反射光による影響や外乱光等のノイズによる影響を
回避可能とする、光無線通信装置及び光無線通信システ
ムの提供を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係る光無線通信装置は、他の光無線通信機器との間で
光信号の送受を行う光無線通信装置であり、送信すべき
信号に応じて、複数の異なる波長の光信号を同相送信す
る光送信手段と、複数の異なる波長光をそれぞれ電気信
号に変換する複数の受光手段と、前記複数の受光手段に
より得られた複数の電気信号から、前記他の光無線通信
機器が差動送信した信号成分を演算により抽出する演算
手段とを有する。
【0023】請求項2に記載の本発明に係る光無線通信
装置は、他の光無線通信機器との間で光信号の送受を行
う光無線通信装置であり、送信すべき信号に応じて、複
数の異なる波長の光信号を差動送信する光送信手段と、
複数の異なる波長光を電気信号に変換する受光手段と、
前記受光手段により得られた電気信号から、前記他の光
無線通信機器が同相送信した信号成分を演算により抽出
する演算手段とを有する。
【0024】請求項3に記載の本発明に係る光無線通信
システムは、第1の光無線通信装置と第2の光無線通信
装置との間で光信号の送受を行う光無線通信システムで
あり、前記第1の光無線通信装置は、送信すべき信号に
応じて複数の異なる波長の光信号を同相送信する光送信
手段と、複数の異なる波長光をそれぞれ電気信号に変換
する複数の受光手段と、前記複数の受光手段により得ら
れた複数の電気信号から、前記第2の光無線通信機器が
差動送信した信号成分を演算により抽出する演算手段と
を有し、前記第2の光無線通信装置は、送信すべき信号
に応じて複数の異なる波長の光信号を差動送信する光送
信手段と、複数の異なる波長光を電気信号に変換する受
光手段と、前記受光手段により得られた電気信号から、
前記第1の光無線通信機器が同相送信した信号成分を演
算により抽出する演算手段とを有する。
【0025】請求項4に記載の本発明に係る光無線通信
システムは、複数の前記第2の光無線通信装置と、1台
の前記第1の光無線通信装置とを、互いに光信号の受信
可能距離内で対向して配置する。
【0026】請求項5に記載の本発明に係る光無線通信
システムは、複数の前記第1の光無線通信装置と、1台
の前記第2の光無線通信装置とを、互いに光信号の受信
可能距離内で対向して配置する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0028】図1には、本発明の光無線通信装置及び光
無線通信システムが適用される第1の実施の形態の空間
光伝送システムの概略構成を示す。
【0029】図1に示す第1の実施の形態の空間光伝送
システムは、例えば天井に取り付けた光無線通信装置で
ある親機1と、例えば部屋内に設置された光無線通信装
置である子機2との間で光無線による全二重通信を実現
するものである。なお、以下では、親機1及び子機2と
もに送受信信号を処理する信号処理部等の図示及びその
動作説明については省略し、本発明に係る主要部のみ図
示及び動作の説明を行うこととする。
【0030】親機1の端子19には図示しない信号処理
部から送信用の信号Pが入力され、光送信部4の演算増
幅器16の反転入力端子に供給される。また、この演算
増幅器16の非反転入力端子には所定電圧源BATから
所定の電圧が印加され、当該演算増幅器16の出力端子
と反転入力端子の間には増幅率設定用の負帰還抵抗Rが
挿入接続されている。当該演算増幅器16の出力端子
は、接合型NチャネルFET(電界効果トランジスタ)
17及び18のゲートと接続されている。
【0031】これらFET17及び18のソースは共に
接地され、FET17のドレインは発光素子としてのL
ED(発光ダイオード)14のカソードに接続され、F
ET18のドレインはLED15のカソードに接続され
ている。また、これらLED14及び15のアノードは
定電圧源Vccに接続されている。
【0032】ここで、LED14と15は、それぞれ異
なる発光スペクトラムの拡散光を発生するものである
が、それらLED14及び15の駆動素子としてのFE
T17,18のゲートが上記演算増幅器16の出力端子
に共通接続されているため、これらLED14及び15
は、信号Pに応じて同相駆動されることになる。
【0033】これにより、親機1の光送信部4のLED
14,15からは、信号Pにより同相駆動された、それ
ぞれ異なる発光スペクトラムの送信光が自由空間に拡散
して送出される。なお、図1の例では、LED14から
出射される送信光をLPaとし、LED15から出射さ
れる送信光をLPbとして表し、これら送信光を示す指
示符号LPa,LPbに付加されたa,bは、それぞれ
発光スペクトラムが異なることを表している。
【0034】この親機1から送出された異なる発光スペ
クトラムで且つ同相駆動による送信光LPa,LPb
は、子機2の光受信部6の受光素子であるPD(フォト
ダイオード)37に入射する。当該子機2のPD37
は、親機1の光送信部4のLED14,15近傍の光の
みを狭指向角で受光すると共に、少なくとも送信光LP
a,LPbの略々両発光スペクトラムを受光して光電変
換可能なものあり、カソードが定電圧源Vccに接続さ
れ、アノードが演算増幅器38の反転入力端子に接続さ
れている。また、この演算増幅器38の非反転入力端子
には所定電圧源BATから所定の電圧が印加され、当該
演算増幅器38の出力端子と反転入力端子の間には増幅
率設定用の負帰還抵抗Rが挿入接続されている。
【0035】上記PD37が送信光LPa,LPbを光
電変換して得られた受光信号は、この演算増幅器38に
より増幅され、端子39から当該子機2の図示しない信
号処理部へ送られる。なお、送信光LPa,LPbはそ
れぞれ発光スペクトラムの異なる光であるが、それら送
信光LPaとLPbは同相送信されたものであり、ま
た、PD37はそれらの発光スペクトラムをカバーでき
る受光素子であるため、当該PD37が光電変換して出
力する受光信号は、それら送信光LPaと送信光LPb
の受光強度に応じた信号となる。すなわち、当該PD3
7からは、送信光LPaの受光信号(P)と送信光LP
bの受光信号(P)が加算された信号(P+P=2P)
が出力されることになる。
【0036】一方、子機2の端子36には、図示しない
信号処理部から送信用の信号Cが入力され、光送信部5
の演算増幅器35の反転入力端子に供給される。また、
この演算増幅器35の非反転入力端子には所定電圧源B
ATから所定の電圧が印加されている。さらに、当該演
算増幅器35の反転出力端子は接合型NチャネルFET
34のゲートと接続され、非反転出力端子は接合型Nチ
ャネルFET33のゲートと接続されている。すなわ
ち、FET34のゲートには、演算増幅器35の反転出
力端子から出力された信号(−C)が供給され、FET
33のゲートには、演算増幅器35の非反転出力端子か
ら出力され信号(+C)が供給される。
【0037】これらFET33及び34のソースは共に
接地され、FET33のドレインは発光素子としてのL
ED32のカソードに接続され、FET34のドレイン
はLED31のカソードに接続されている。また、これ
らLED31及び32のアノードは定電圧源Vccに接
続されている。
【0038】ここで、LED31と32は、それぞれ異
なる発光スペクトラムの狭指向角光ビームを発生するも
のであるが、それらLED31及び32の駆動素子とし
てのFET34,33のゲートが、上記演算増幅器35
の反転出力端子と非反転出力端子にそれぞれ別々に接続
されているため、これらLED31及び32は、信号C
に対して差動駆動されることになる。
【0039】これにより、子機2の光送信部5のLED
31,32からは、信号Cに対して差動駆動がなされ
た、それぞれ異なる発光スペクトラムの送信光ビームが
狭指向角で送出されることになる。なお、図1の例で
は、LED31から出射される送信光ビームを(−LC
b)とし、LED32から出射される送信光ビームを
(+LCa)として表し、これら送信光ビームを示す指
示符号(+LCa,−LCb)に付加されたa,bはそ
れぞれ発光スペクトラムが異なることを表している。
【0040】この子機2から送出された異なる発光スペ
クトラムで且つ差動駆動による狭指向角の送信光ビーム
LCa,LCbは、親機1の光受信部3の受光素子であ
るPD12,13へ入射する。
【0041】当該親機1のPD12は、カソードが定電
圧源Vccに接続され、アノードが演算増幅器11の反
転入力端子に接続されており、また、LED12のアノ
ードと演算増幅器11の反転入力端子との接続点には接
地抵抗Rも接続されている。さらに、このPD12の受
光面上には、子機2のLED31から出射された発光ス
ペクトラム(指示符号のbで表すスペクトラム)に略々
対応する波長光を通過帯域とする光学フィルタFbが設
けられている。
【0042】また、当該親機1のPD13は、カソード
が定電圧源Vccに接続され、アノードが演算増幅器1
1の非反転入力端子に接続されており、LED13のア
ノードと演算増幅器11の非反転入力端子との接続点に
は接地抵抗Rも接続されている。さらに、このPD13
の受光面上には、子機2のLED32から出射された発
光スペクトラム(指示符号のaで表すスペクトラム)に
略々対応する波長光を通過帯域とする光学フィルタFa
が設けられている。
【0043】これにより、演算増幅器11の反転入力端
子には、子機2のLED31から出射されてPD12で
光電変換された信号(−LCbを光電変換した信号)が
入力され、非反転入力端子には、子機2のLED32か
ら出射されてPD13で光電変換された信号(LCaを
光電変換した信号)が入力されることになる。但し、上
記送信光ビームLCa,LCbは、子機2において差動
駆動により得られたものであるため、それぞれ反転した
信号となる。すなわち図1の例では、PD12で光電変
換された信号は(−C)となり、PD13で光電変換さ
れた信号は(+C)となる。
【0044】演算増幅器11では、非反転入力端子に入
力されたPD13の出力信号から、反転入力端子に入力
されたPD12の出力信号を減算し、得られた演算出力
が、端子14から当該親機1の図示しない信号処理部へ
送られる。
【0045】なお、以上の説明では、PD12の受光面
上に設けられる光学フィルタFbを、子機2のLED3
1から出射された発光スペクトラム(指示符号のbで表
すスペクトラム)に略々対応する波長光を通過帯域とす
るものとし、一方、PD13の受光面上に設けられる光
学フィルタFaを、子機2のLED32から出射された
発光スペクトラム(指示符号のaで表すスペクトラム)
に略々対応する波長光を通過帯域とするものとして説明
したが、具体的には、それら光学フィルタの一方を短波
長遮断特性を持つものとし、他方を長波長遮断特性を持
つものとすることで、LED31と32から出射された
発光スペクトラムを選択すればよい。この場合、PD1
2,13は同じ特性のPDとすることができる。
【0046】また、本実施の形態では、光学フィルタに
より発光スペクトラムの選択を行う例を述べているが、
受光素子であるPDとして光波長の受光感度特性が異な
るものを用い、その受光感度特性の違いによって発光ス
ペクトラムの選択を行うようにしても良い。
【0047】ところで、本発明の第1の実施の形態の空
間光伝送システムの場合、親機1の光送信部4のLED
14,15から自由空間に送出される送信光LPa,L
Pbは拡散光であり、このため、何らかの反射物7によ
り送信光LPa,LPが反射され、当該親機1の光受信
部3のPD12,13に入射してしまうことがあり得
る。また、親機1の光受信部3のPD12,13には、
例えば何らかの赤外線光源8やその他のランプ等の照明
器具9から出射される様々なスペクトラムを含む外乱光
LNも入射することがあり得る。
【0048】これに対し、本実施の形態の空間光伝送シ
ステムによれば、上述した構成を備えていることによ
り、以下に説明するように、それら反射光や外乱光等の
ノイズの影響を除去可能となっている。
【0049】すなわち、本実施の形態の空間光伝送シス
テムの場合、親機1が光送信部4から送信する光信号
は、前述のようにLED14,15が同相駆動された異
なる発光スペクトラムの送信光LPa,−LPbであ
り、一方、子機2が光送信部5から送信する光信号は、
前述のようにLED31,32が差動駆動された異なる
発光スペクトラムの送信光ビームLCa,LCbであ
り、さらに、親機1の光受信部3のPD12からは前述
したように指示符号のbで表すスペクトラムの光を光電
変換した信号が出力され、また、親機1の光受信部3の
PD13からは指示符号のaで表すスペクトラムの光を
光電変換した信号が出力されることになる。
【0050】したがって、親機1の光受信部3のPD1
2から演算増幅器11の反転入力端子へ送られる信号
は、子機2の光送信部5から送信された送信光ビーム
(−LCb)が光電変換された信号(−C)に対して、
外乱光LN(指示符号のbで表すスペクトラムのノイズ
光)が光電変換されたノイズ成分(N)と、親機1の光
送信部4から送信された送信光LPbが反射物7により
反射された反射光が光電変換されたノイズ成分(P)と
が重畳された信号(N+(−C)+P)となる。また、
親機1の光受信部3のPD13から演算増幅器11の非
反転入力端子へ送られる信号は、子機2の光送信部5か
ら送信された送信光ビーム(LCa)が光電変換された
信号(+C)に対して、外乱光LN(指示符号のaで表
すスペクトラムのノイズ光)が光電変換されたノイズ成
分(N)と、親機1の光送信部4から送信された送信光
LPaが反射物7により反射された反射光が光電変換さ
れたノイズ成分(P)とが重畳された信号(N+C+
P)となる。
【0051】一方、演算増幅器11では、非反転入力端
子に入力されたPD13の出力信号(N+(−C)+
P)から、反転入力端子に入力されたPD12の出力信
号(N+C+P)を減算する演算(N−N+C−(−
C)+P−P=2C)が行われることになる。
【0052】すなわち、この演算結果からわかるよう
に、当該演算増幅器11から出力されて端子14から後
段の信号処理部に送られる信号は、外乱光LNに起因す
るノイズ成分(N)と、反射物7による反射光に起因す
るノイズ成分(P)が完全に除去された信号(2C)の
みとなる。
【0053】上述したように、図1に示した本発明の第
1の実施の形態の空間光伝送システムによれば、親機1
の光送信部4において同相駆動された異なる発光スペク
トラムの送信光LPa,LPbを自由空間に送出し、子
機2の光受信部6においてそれら異なる発光スペクトラ
ムの送信光LPa,LPbを受光して信号に変換するこ
とにより、親機1から送信された信号Pを受信可能とな
っている。すなわち、第1の実施の形態の空間光伝送シ
ステムによれば、子機2の光受信部6において、広範囲
なスペクトラムを受光可能なPD37を用い、親機1か
らの異なる発光スペクトラムの送信光LPa,LPbを
同相受信するようになされているため、それら異なるス
ペクトラムにそれぞれ対応する高価な光学フィルタや、
異なるスペクトラムに個々に対応するPDとそれらに対
応した回路部分も不要となるため、当該子機2の構成の
小型化と低コスト化が可能となる。なお、子機2の光受
信部6のPD37は、狭指向角で光を受光するものであ
り、親機1の光送信部4の略々LED近傍からの光のみ
を受光するようになされているため、上述のように同相
受信を行っても、外乱光等のノイズの影響は受けない。
【0054】また、第1の実施の形態の空間光伝送シス
テムによれば、親機1の光送信部4において複数のLE
D14,15を同相駆動し、子機2の光受信部6におい
て同相受信を行うようになされているため、例えば親機
1の光送信部4に設けられている複数のLDEのうち一
つに、例えば経時変化等による特性劣化のために出力低
下等が発生したとしても、子機2側では親機1から送信
された信号を受信することができる。なお、親機1の光
送信部4に設けられている複数のLDEのうち一つの特
性が劣化したとしての、他の残りのLEDの特性が同時
に劣化する確率は低く、このため本実施の形態のシステ
ムでは、極めて安定した信頼性を確保することができ
る。
【0055】さらに、第1の実施の形態の空間光伝送シ
ステムによれば、子機2の光送信部5において差動駆動
された異なる発光スペクトラムの送信光ビームLCa,
LCbを送出し、親機1の光受信部3においてそれら異
なる発光スペクトラムの送信光ビームLCa,LCbを
それぞれ選択的に受光し、その後、演算増幅器11の演
算処理を行うことにより、親機1は、子機2から送信さ
れた信号Cを受信可能であると共に、従来技術のように
様々な位相・振幅の光に対応可能な反射戻り光打ち消し
回路のような大規模で高価な装置を用いることなく、外
乱光や反射光のノイズ成分を除去可能となり、不要輻射
の低減を実現できる。
【0056】以上説明したように、本発明の第1の実施
の形態のの空間光伝送システムによれば、外乱光や反射
光による影響を排除し、良好な通信環境を提供すること
が可能である。
【0057】次に、図2には、本発明の光無線通信装置
及び光無線通信システムが適用される第2の実施の形態
の空間光伝送システムの概略構成を示す。
【0058】図2に示す第2の実施の形態の空間光伝送
システムは、第1の実施の形態の場合と同様に、例えば
天井に取り付けた光無線通信装置である親機80と、例
えば部屋内に設置された光無線通信装置である子機90
との間で光無線による全二重通信を実現するものであ
る。なお、当該第2の実施の形態においても、親機80
及び子機90ともに送受信信号を処理する信号処理部等
の図示及びその動作説明については省略し、主要部のみ
図示及び動作の説明を行うこととする。
【0059】子機90の端子69には図示しない信号処
理部から送信用の信号Cが入力され、光送信部84の演
算増幅器66の反転入力端子に供給される。また、この
演算増幅器66の非反転入力端子には所定電圧源BAT
から所定の電圧が印加され、当該演算増幅器66の出力
端子と反転入力端子の間には増幅率設定用の負帰還抵抗
Rが挿入接続されている。当該演算増幅器66の出力端
子は、接合型NチャネルFET67及び68のゲートと
接続されている。
【0060】これらFET67及び68のソースは共に
接地され、FET67のドレインは発光素子としてのL
ED64のカソードに接続され、FET68のドレイン
はLED65のカソードに接続されている。また、これ
らLED64及び65のアノードは定電圧源Vccに接
続されている。
【0061】LED64と65は、それぞれ異なる発光
スペクトラムの狭指向角光ビームを発生するものである
が、それらLED64及び65の駆動素子であるFET
67,68のゲートが上記演算増幅器66の出力端子に
共通接続されているため、これらLED64及び65
は、信号Cに応じて同相駆動されることになる。
【0062】子機90の光送信部84のLED64,6
5からは、信号Cにより同相駆動された、それぞれ異な
る発光スペクトラムの狭指向角の送信光ビームが親機8
0の光受信部86のPD57へ向けて送出される。な
お、図2の例では、LED64から出射される送信光ビ
ームをLCaとし、LED65から出射される送信光ビ
ームをLCbとして表し、これら送信光ビームを示す指
示符号LCa,LCbに付加されたa,bは、図1の例
と同様に、それぞれ発光スペクトラムが異なることを表
している。
【0063】この子機90から送出された異なる発光ス
ペクトラムで且つ同相駆動による送信光ビームLCa,
LCbは、親機80の光受信部86の受光素子であるP
D57に入射する。当該親機80のPD57は、広範囲
な自由空間の光を受光可能であると共に、少なくとも子
機90の光送信部84のLED64,65が発生した送
信光ビームLCa,LCbの略々両発光スペクトラムを
受光して光電変換可能なものあり、カソードが定電圧源
Vccに接続され、アノードが演算増幅器58の反転入
力端子に接続されている。また、この演算増幅器58の
非反転入力端子には所定電圧源BATから所定の電圧が
印加され、当該演算増幅器58の出力端子と反転入力端
子の間には増幅率設定用の負帰還抵抗Rが挿入接続され
ている。
【0064】上記PD57が送信光ビームLCa,LC
bを光電変換して得られた受光信号は、この演算増幅器
58により増幅され、端子59から当該親機80の図示
しない信号処理部へ送られる。なお、送信光ビームLC
a,LCbはそれぞれ発光スペクトラムの異なる光であ
るが、それら送信光ビームLCa,LCbは同相送信さ
れたものであり、また、当該PD57はそれらの発光ス
ペクトラムをカバーできる受光素子であるため、PD5
7が光電変換して出力する受光信号は、それら送信光ビ
ームLCaとLCbの受光強度に応じた信号となる。す
なわち、当該PD57からは、送信光ビームLCaの受
光信号(C)と送信光ビームLCbの受光信号(C)が
加算された信号(C+C=2C)が出力されることにな
る。
【0065】一方、親機80の端子56には、図示しな
い信号処理部から送信用の信号Pが入力され、光送信部
85の演算増幅器55の反転入力端子に供給される。ま
た、この演算増幅器55の非反転入力端子には所定電圧
源BATから所定の電圧が印加されている。さらに、当
該演算増幅器55の反転出力端子は接合型NチャネルF
ET54のゲートと接続され、非反転出力端子は接合型
NチャネルFET53のゲートと接続されている。すな
わち、FET54のゲートには、演算増幅器55の反転
出力端子から出力された信号(−P)が供給され、FE
T53のゲートには、演算増幅器55の非反転出力端子
から出力され信号(+P)が供給される。
【0066】これらFET53及び54のソースは共に
接地され、FET53のドレインは発光素子としてのL
ED52のカソードに接続され、FET54のドレイン
はLED51のカソードに接続されている。また、これ
らLED51及び52のアノードは定電圧源Vccに接
続されている。
【0067】ここで、LED51と52は、それぞれ異
なる発光スペクトラムの拡散光を自由空間に向けて放射
するものであるが、それらLED51及び52の駆動素
子としてのFET54,53のゲートが、上記演算増幅
器55の反転出力端子と非反転出力端子にそれぞれ別々
に接続されているため、これらLED51及び52は、
信号Pに対して差動駆動されることになる。
【0068】これにより、親機80の光送信部85のL
ED51,52からは、信号Pに対して差動駆動がなさ
れた、それぞれ異なる発光スペクトラムの送信光が自由
空間に拡散して送出されることになる。なお、図2の例
では、LED51から出射される送信光を(−LPb)
とし、LED52から出射される送信光を(+LPa)
として表し、図1の例と同様に、これら送信光を示す指
示符号(+LPa,−LPb)に付加されたa,bはそ
れぞれ発光スペクトラムが異なることを表している。
【0069】この親機80から送出された異なる発光ス
ペクトラムで且つ差動駆動による送信光LPa,LPb
は、子機90の光受信部83の受光素子であるPD6
2,63へ入射する。
【0070】当該子機90のPD62は、親機80のL
ED51に対向して狭指向角で光を受光するものであ
り、カソードが定電圧源Vccに接続され、アノードが
演算増幅器61の反転入力端子に接続されており、ま
た、LED62のアノードと演算増幅器61の反転入力
端子との接続点には接地抵抗Rも接続されている。さら
に、このPD62の受光面上には、親機80のLED5
1から出射された発光スペクトラム(指示符号のbで表
すスペクトラム)に略々対応する波長光を通過帯域とす
る光学フィルタFbが設けられている。
【0071】また、当該子機90のPD63は、親機8
0のLED52に対向して狭指向角で光を受光するもの
であり、カソードが定電圧源Vccに接続され、アノー
ドが演算増幅器61の非反転入力端子に接続されてお
り、また、LED63のアノードと演算増幅器61の非
反転入力端子との接続点には接地抵抗Rも接続されてい
る。さらに、このPD63の受光面上には、親機80の
LED52から出射された発光スペクトラム(指示符号
のaで表すスペクトラム)に略々対応する波長光を通過
帯域とする光学フィルタFaが設けられている。
【0072】これにより、演算増幅器61の反転入力端
子には、親機80のLED51から出射されてPD62
で光電変換された信号(−LPbを光電変換した信号)
が入力され、非反転入力端子には、親機80のLED5
2から出射されてPD63で光電変換された信号(LP
aを光電変換した信号)が入力されることになる。但
し、上記送信光LPa,LPbは、親機80において差
動駆動により得られたものであるため、それぞれ反転し
た信号となる。すなわち図2の例では、PD62で光電
変換された信号は(−P)となり、PD63で光電変換
された信号は(+P)となる。
【0073】演算増幅器61では、非反転入力端子に入
力されたPD63の出力信号から、反転入力端子に入力
されたPD62の出力信号を減算し、得られた演算出力
が、端子64から当該子機90の図示しない信号処理部
へ送られる。
【0074】なお、以上の説明では、PD62の受光面
上に設けられる光学フィルタFbを、親機80のLED
51から出射された発光スペクトラム(指示符号のbで
表すスペクトラム)に略々対応する波長光を通過帯域と
するものとし、一方、PD63の受光面上に設けられる
光学フィルタFaを、親機80のLED52から出射さ
れた発光スペクトラム(指示符号のaで表すスペクトラ
ム)に略々対応する波長光を通過帯域とするものとして
説明したが、具体的には、それら光学フィルタの一方を
短波長遮断特性を持つものとし、他方を長波長遮断特性
を持つものとすることで、LED51と52から出射さ
れた発光スペクトラムを選択すればよい。この場合、P
D62,63は同じ特性のPDとすることができる。
【0075】また、本実施の形態では、光学フィルタに
より発光スペクトラムの選択を行う例を述べているが、
受光素子であるPDとして光波長の受光感度特性が異な
るものを用い、その受光感度特性の違いによって発光ス
ペクトラムの選択を行うようにしても良い。
【0076】ここで、この第2の実施の形態の空間光伝
送システムの場合、親機80の光送信部85のLED5
1,52から自由空間に送出される送信光LPa,LP
bは拡散光であり、このため、何らかの反射物87によ
り送信光LPa,LPが反射され、当該親機80の光受
信部86のPD57に入射してしまうことがあり得る。
一方、子機90の光受信部83のPD62,63には、
例えば親機80の光送信部85のLED51,52の略
々近傍に存在する赤外線光源88やその他のランプ等の
照明器具89から出射される様々なスペクトラムを含む
外乱光LNが入射することもあり得る。
【0077】これに対し、当該第2の実施の形態の空間
光伝送システムによれば、上述した構成を備えているこ
とにより、以下に説明するように、それら反射光や外乱
光等のノイズの影響を除去可能となっている。
【0078】すなわち、本実施の形態の空間光伝送シス
テムの場合、親機80が光送信部85から送信する光信
号は、前述のようにLED51,52が差動駆動された
異なる発光スペクトラムの送信光LPa,−LPbであ
り、一方、子機90が光送信部84から送信する光信号
は、前述のようにLED64,65が同相駆動された異
なる発光スペクトラムの送信光ビームLCa,LCbで
あり、さらに、子機90の光受信部83のPD62から
は前述したように指示符号のbで表すスペクトラムの光
のみを光電変換した信号が出力され、また、子機90の
光受信部83のPD63からは指示符号のaで表すスペ
クトラムの光のみを光電変換した信号が出力されること
になる。
【0079】したがって、子機90の光受信部83のP
D62から演算増幅器61の反転入力端子へ送られる信
号は、親機80の光送信部85から送信された送信光
(−LPb)が光電変換された信号(−P)に対して、
外乱光LN(指示符号のbで表すスペクトラムのノイズ
光)が光電変換されたノイズ成分(N)が重畳された信
号(N+(−P))となる。また、子機90の光受信部
83のPD63から演算増幅器61の非反転入力端子へ
送られる信号は、親機80の光送信部85から送信され
た送信光(LPa)が光電変換された信号(+P)に対
して、外乱光LN(指示符号のaで表すスペクトラムの
ノイズ光)が光電変換されたノイズ成分(N)が重畳さ
れた信号(N+P)となる。
【0080】一方、演算増幅器61では、非反転入力端
子に入力されたPD63の出力信号(N+(−P))か
ら、反転入力端子に入力されたPD62の出力信号(N
+P)を減算する演算(N−N+P−(−P)=2P)
が行われることになる。
【0081】すなわち、この演算結果からわかるよう
に、当該演算増幅器61から出力されて端子64から後
段の信号処理部に送られる信号は、外乱光LNに起因す
るノイズ成分(N)が完全に除去された信号(2P)の
みとなる。
【0082】また、親機80の光受信部86のPD57
から演算増幅器58の反転入力端子へ送られる信号は、
子機90の光送信部84のLED64,65が同相駆動
されて送出された光送信ビームLCa,LCbが光電変
化された信号(C+C)に対して、当該親機80の光送
信部85から自由空間に送出された送信光(−LPb)
が反射物87にて反射された反射光が光電変換されたノ
イズ成分(−P)と、同じく当該親機80の光送信部8
5から送信された送信光LPbが反射物87により反射
された反射光が光電変換されたノイズ成分(P)とが重
畳された信号(C+C+P+(−P)=2C)となる。
【0083】すなわち、この演算結果からわかるよう
に、当該演算増幅器58から出力されて端子59から後
段の信号処理部に送られる信号は、反射光に起因するノ
イズ成分(P+(−P))が完全に除去された信号(2
C)のみとなる。
【0084】上述したように、図2に示した本発明の第
2の実施の形態の空間光伝送システムによれば、子機9
0の光送信部84において同相駆動された異なる発光ス
ペクトラムの送信光ビームLCa,LCbを狭指向角に
て親機80の光受信部86のLED57へ向けて送出
し、親機80の光受信部86においてそれら異なる発光
スペクトラムの送信光ビームLCa,LCbを受光して
信号に変換することにより、子機90から送信された信
号Cを受信可能となっている。すなわち、第2の実施の
形態の空間光伝送システムによれば、親機80の光受信
部86において、広範囲なスペクトラムを受光可能なP
D57を用い、子機90からの異なる発光スペクトラム
の送信光ビームLCa,LCbを同相受信するようにな
されているため、それら異なるスペクトラムにそれぞれ
対応する高価な光学フィルタや、異なるスペクトラムに
個々に対応するPDとそれらに対応した回路部分も不要
となるため、当該親機80の構成の小型化と低コスト化
が可能となる。
【0085】また、第2の実施の形態の空間光伝送シス
テムによれば、子機90の光送信部84において複数の
LED84,85を同相駆動し、親機80の光受信部8
6において同相受信を行うようになされているため、例
えば子機90の光送信部84に設けられている複数のL
DEのうち一つに、例えば経時変化等による特性劣化の
ために出力低下等が発生したとしても、親機80側では
子機90から送信された信号を受信することができる。
なお、子機90の光送信部64に設けられている複数の
LDEのうち一つの特性が劣化したとしての、他の残り
のLEDの特性が同時に劣化する確率は低く、このため
本実施の形態のシステムでは、極めて安定した信頼性を
確保することができる。
【0086】さらに、第2の実施の形態の空間光伝送シ
ステムによれば、親機80の光送信部85において差動
駆動された異なる発光スペクトラムの送信光LPa,L
Pbを送出し、子機90の光受信部83においてそれら
異なる発光スペクトラムの送信光LPa,LPbを受光
し、演算増幅器61にて演算処理を行うことにより、子
機90は、親機80から送信された信号Pを受信可能で
あると共に、例えば、親機80の光送信部85のLED
51,52の略々近傍に存在する光源からの外乱光LN
が入射しても、その外乱光LNによるノイズ成分を除去
することが可能である。
【0087】またさらに、第2の実施の形態の空間光伝
送システムによれば、親機80の光送信部85におい
て、複数のLEDを差動駆動するため、発生ノイズの低
減を図ることも可能となり、不要輻射の低減を実現でき
る。その他、本実施の形態によれば、多数のLEDを駆
動する際の電気信号も安定して供給できるため、送信光
のS/N向上を図ることができる。
【0088】以上説明したように、本発明の第2の実施
の形態のの空間光伝送システムによれば、外乱光や反射
光による影響を排除し、良好な通信環境を提供すること
が可能である。
【0089】最後に、上述の実施の形態の説明は、本発
明の一例である。このため、本発明は上述の各実施の形
態に限定されることはなく、本発明に係る技術的思想を
逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が
可能であることは勿論である。
【0090】例えば、図1、図2の例では、空間光伝送
システムを構成する一方の光無線通信装置が親機として
の機能を有し、他方の光無線通信装置が子機としての機
能を有するものとして、親機と子機の機能を分けて説明
したが、本発明は空間光伝送システムを構成する各光無
線通信装置の機能を必ずしもそれぞれ親機と子機に分け
なくても良い。
【0091】また例えば、親機と子機が一対一に対応し
ているような場合には、前述の実施の形態のように親機
が広角で光信号の送受信を行い、子機が狭指向角で光信
号の送受を行う必要はなく、親機と子機の両方で広角の
光送受信を行うようにしても良く、逆に狭指向角の光送
受信を行っても良い。
【0092】さらに、上述の実施の形態では、親機、子
機ともに光送信部がそれぞれ2つのLEDを備えた例を
挙げているが、光送信部が備えるLEDは2つに限定さ
れず、さらに多数であっても良い。なお、この場合、図
1の子機2の光送信部5と図2の親機80の光送信部8
5では、それぞれ複数のLEDを差動駆動することにな
る。また、この場合、図1の親機1の光受信部3には、
対応する子機2の光送信部5のLED数に対応した複数
のPDが設けられ、演算増幅器11では、それら複数の
PDから得られた信号を用いて信号Cのみを取り出すた
めの演算を行うことになる。同じく、図2の子機90の
光受信部83には、対応する親機80の光送信部85の
LED数に対応した複数のPDが設けられ、演算増幅器
61では、それら複数のPDから得られた信号を用いて
信号Pのみを取り出すための演算を行うことになる。
【0093】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明に係る光無線通
信装置によれば、送信すべき信号に応じて、複数の異な
る波長の光信号を同相送信し、複数の異なる波長光をそ
れぞれ電気信号に変換し、その複数の電気信号から、他
の光無線通信機器が差動送信した信号成分を演算により
抽出することにより、大規模な装置や高価な装置を使用
することなく、反射光による影響や外乱光等のノイズに
よる影響を回避可能である。
【0094】請求項2に記載の本発明に係る光無線通信
装置によれば、送信すべき信号に応じて、複数の異なる
波長の光信号を差動送信し、複数の異なる波長光を電気
信号に変換し、その電気信号から、他の光無線通信機器
が同相送信した信号成分を演算により抽出することによ
り、大規模な装置や高価な装置を使用することなく、反
射光による影響や外乱光等のノイズによる影響を回避可
能である。
【0095】請求項3に記載の本発明に係る光無線通信
システムによれば、第1の光無線通信装置において、送
信すべき信号に応じて複数の異なる波長の光信号を同相
送信し、複数の異なる波長光をそれぞれ電気信号に変換
し、その複数の電気信号から、第1の光無線通信機器が
差動送信した信号成分を演算により抽出し、一方、第2
の光無線通信装置において、送信すべき信号に応じて複
数の異なる波長の光信号を差動送信し、複数の異なる波
長光を電気信号に変換し、その電気信号から、第1の光
無線通信機器が同相送信した信号成分を演算により抽出
することにより、大規模な装置や高価な装置を使用する
ことなく、反射光による影響や外乱光等のノイズによる
影響を回避可能である。
【0096】請求項4に記載の本発明に係る光無線通信
システムによれば、複数の第2の光無線通信装置と、1
台の第1の光無線通信装置とを、互いに光信号の受信可
能距離内で対向して配置することにより、1台の第1の
光無線通信装置が複数の第2の光無線通信装置との間で
全二重光通信を実現できる。
【0097】請求項5に記載の本発明に係る光無線通信
システムによれば、複数の前記第1の光無線通信装置
と、1台の前記第2の光無線通信装置とを、互いに光信
号の受信可能距離内で対向して配置することにより、1
台の第2の光無線通信装置が複数の第1の光無線通信装
置との間で全二重光通信を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の空間光伝送システ
ムの概略構成を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の空間光伝送システ
ムの概略構成を示す図である。
【図3】従来の光無線通信システムの概略構成を示す図
である。
【符号の説明】
1,80…親機、2,90…子機、3,6,83,86
…光受信部、4,84,5,85…光送信部、11,1
6,35,38,61,66,85,86…演算増幅
器、12,13,37,57,62,63…PD、1
4,15,31,32,51,52,64,65…LE
D、17,18,33,34,53,54,67,68
…FET
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04L 1/22 12/28

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 他の光無線通信機器との間で光信号の送
    受を行う光無線通信装置において、 送信すべき信号に応じて、複数の異なる波長の光信号を
    同相送信する光送信手段と、 複数の異なる波長光をそれぞれ電気信号に変換する複数
    の受光手段と、 前記複数の受光手段により得られた複数の電気信号か
    ら、前記他の光無線通信機器が差動送信した信号成分を
    演算により抽出する演算手段とを有することを特徴とす
    る光無線通信装置。
  2. 【請求項2】 他の光無線通信機器との間で光信号の送
    受を行う光無線通信装置において、 送信すべき信号に応じて、複数の異なる波長の光信号を
    差動送信する光送信手段と、 複数の異なる波長光を電気信号に変換する受光手段と、 前記受光手段により得られた電気信号から、前記他の光
    無線通信機器が同相送信した信号成分を演算により抽出
    する演算手段とを有することを特徴とする光無線通信装
    置。
  3. 【請求項3】 第1の光無線通信装置と第2の光無線通
    信装置との間で光信号の送受を行う光無線通信システム
    において、 前記第1の光無線通信装置は、送信すべき信号に応じて
    複数の異なる波長の光信号を同相送信する光送信手段
    と、複数の異なる波長光をそれぞれ電気信号に変換する
    複数の受光手段と、前記複数の受光手段により得られた
    複数の電気信号から、前記第2の光無線通信機器が差動
    送信した信号成分を演算により抽出する演算手段とを有
    し、 前記第2の光無線通信装置は、送信すべき信号に応じて
    複数の異なる波長の光信号を差動送信する光送信手段
    と、複数の異なる波長光を電気信号に変換する受光手段
    と、前記受光手段により得られた電気信号から、前記第
    1の光無線通信機器が同相送信した信号成分を演算によ
    り抽出する演算手段とを有することを特徴とする光無線
    通信システム。
  4. 【請求項4】 複数の前記第2の光無線通信装置と、1
    台の前記第1の光無線通信装置とを、互いに光信号の受
    信可能距離内で対向して配置することを特徴とする請求
    項3記載の光無線通信システム。
  5. 【請求項5】 複数の前記第1の光無線通信装置と、1
    台の前記第2の光無線通信装置とを、互いに光信号の受
    信可能距離内で対向して配置することを特徴とする請求
    項3記載の光無線通信システム。
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