JP2002111328A - 電力分配合成器 - Google Patents

電力分配合成器

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JP2002111328A
JP2002111328A JP2000297220A JP2000297220A JP2002111328A JP 2002111328 A JP2002111328 A JP 2002111328A JP 2000297220 A JP2000297220 A JP 2000297220A JP 2000297220 A JP2000297220 A JP 2000297220A JP 2002111328 A JP2002111328 A JP 2002111328A
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frequency transmission
transmission lines
transmission line
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dielectric substrate
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JP2000297220A
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Yasushi Murakami
康 村上
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多層間接続が可能で、かつ、回路の簡素化を
図ることができる電力分配合成器を実現する。 【解決手段】 対向するように配置された第1および第
2の誘電体基板10,20と、第1および第2の誘電体
基板10,20に挟まれた接地導体板22と、接地導体
板22上に形成された開口部である結合用スロット18
と、第1の誘電体基板10の上部に配置された第1の高
周波伝送線路12と、第2の誘電体基板20の上部に配
置された第2および第3の高周波伝送線路14,16
と、から構成された電力分配合成器である。第1、第2
および第3の高周波伝送線路12,14,16は、結合
用スロット18と直交するように配置され、結合用スロ
ット18を介して電力が分配または合成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波帯から
ミリ波帯領域の電力分配器あるいは電力合成器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波帯からミリ波帯領域で利用さ
れる電力分配合成器としては、たとえば、図12(a)
に示すT分岐回路や、図12(b)に示すウィルキンソ
ン型の電力分配合成器が知られている。このような電力
分配合成器において、誘電体基板100の表面に配置さ
れた第1の高周波伝送線路102からの信号を、誘電体
基板100の裏面に配置された第2および第3の高周波
伝送線路(図示しない)に分配するためには、誘電体基
板100の表面と裏面とを接続する接続手段が必要であ
る。この接続手段としては、たとえば、誘電体基板10
0の内部にスルーホールを形成する方法や、特開平3−
129903号公報に記載されたスロット結合、等が挙
げられる。そして、まず、それらの手法によって、第2
および第3の高周波伝送線路が配置された裏面に、表面
の第1の高周波伝送線路102を接続した上で、従来の
電力分配合成器を構成する。
【0003】しかしながら、上記のような接続手段を用
いた場合、多層基板間を接続するための領域、上記の
スルーホールや、スロット結合のための領域と、電力
分配合成器を構成するための領域と、の両方を設ける必
要がある。このため、多層間接続を行わないものと比べ
て、回路規模が大きくなってしまうという問題が生じて
しまう。さらに、その回路規模の増大により、特に、ミ
リ波帯等においては、伝送線路からの損失が大きくなる
という問題もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
課題を解決するためになされたもので、回路の簡素化を
図り、特に、ミリ波帯で回路規模を小さくすることがで
きる電力分配合成器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、図1に例示するように、対向するように
配置された第1および第2の誘電体基板10,20と、
第1および第2の誘電体基板10,20それぞれの対向
面の一部と直接接触して配置された地導体(接地導体
板)22と、接地導体板22上に形成された開口部(結
合用スロット)18と、第1の誘電体基板10の対向面
と逆の面の上部に配置された第1の高周波伝送線路12
と、第1および第2の誘電体基板10,20の対向面と
逆の面のうちのいずれかの上部に配置された第2および
第3の高周波伝送線路14,16と、を備えた電力分配
合成器であって、第1、第2および第3の高周波伝送線
路12,14,16は、結合用スロット18と少なくと
も交差するように配置されることを特徴とする。
【0006】本発明によれば、たとえば、第1の高周波
伝送線路12に供給された電力は、結合用スロット18
上の電界を励振させる。そして、その電界によって、今
度は、第2および第3の高周波伝送線路14,16を励
振させることになる。この現象によって、第1の高周波
伝送線路12に供給された電力は、結合用スロット18
を介して、第2および第3の高周波伝送線路14,16
の分配されることになる。第2および第3の高周波伝送
線路14,16それぞれの、結合用スロット18に対す
る相対的な位置関係、特性インピーダンス、開放端の長
さ、等の調節によって、第1の高周波伝送線路12から
結合用スロット18を見た特性インピーダンスを調節で
きる。このため、第1、第2および第3の高周波伝送路
すべてを同一面上に配置した場合と同等の特性を持った
電力分配合成器を実現できる。また、第2および第3の
高周波伝送線路14,16は、必ずしも同一面上に配置
される必要はない。
【0007】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一
または類似の部分には同一または類似の符号を付してい
る。
【0008】(第1実施の形態)図1は、本発明の第1
の実施形態に係る電力分配合成器の構成を示す図であ
り、(a)はその平面図、(b)は(a)をI-I方向か
ら見た断面図である。この第1の実施の形態に係る電力
分配合成器では、第1の誘電体基板10の一方の面(以
下、「第1の主面」と呼ぶ。)の上部に第1の高周波伝
送線路12が配置されている。この第1の高周波伝送線
路12は、たとえば、マイクロストリップ線路によって
構成すれば良い。また、グラウンデッドコプレーナ線路
や、カップルドマイクロストリップ線路等であっても良
い。一方、第2の誘電体基板20の一方の面(以下、
「第2の主面」と呼ぶ。)の上部には、第2および第3
の高周波伝送線路14,16が配置されている。この第
2および第3の高周波伝送線路14,16も第1の高周
波伝送線路12と同様、マイクロストリップ線路や、グ
ラウンデッドコプレーナ線路、カップルドマイクロスト
リップ線路等によって構成されている。図1では、たと
えば、第1の主面上の第1の高周波伝送線路12からの
電力が第2の主面上の第2および第3の高周波伝送線路
14,16に分配される、あるいは、第2および第3の
高周波伝送線路14,16からの電力が合成されて第1
の高周波伝送線路12に供給されることになる。
【0009】第1および第2の誘電体基板10,20
は、それぞれの他方の面どうしの接続によって、多層誘
電体基板を構成している。第1の誘電体基板10と第2
の誘電体基板20との間には、接地導体板22が挟み込
まれている。そして、第1の誘電体基板10、第2の誘
電体基板20および接地導体板22によって囲まれた、
矩形形状を有する開口部18が形成されている。この開
口部18は、第1の主面上に配置された第1の高周波伝
送線路12と第2の主面上に配置された第2の高周波伝
送線路14との間、および、第1の主面上に配置された
第1の高周波伝送線路12と第2の主面上に配置された
第3の高周波伝送線路16との間、それぞれを結合する
結合用スロットとなる。第1、第2および第3の高周波
伝送線路12,14,16それぞれと結合用スロット1
8とは交差するように配置されている。より具体的に
は、第1の高周波伝送線路12は、その中心軸と結合用
スロット18の短軸とが一致するように配置され、第2
および第3の高周波伝送線路14,16は、結合用スロ
ット18の短軸に対して線対称となる位置に配置され、
さらに、結合用スロット18から各高周波伝送線路1
2,14,16の開放端までの距離(以下、「開放スタ
ブ長」と呼ぶ。)L1,L2,L3が所定の長さを有し
ている。
【0010】次に、本発明の第1の実施の形態の動作に
ついて説明する。たとえば、給電端子T1から第1の高
周波伝送線路12に供給された高周波電力は、第1の高
周波伝送線路12と交差する結合用スロット18上の電
界を励振させる。この電界は、第1の高周波伝送線路1
2が結合用スロット18の短軸方向の中心線に沿って形
成され、第1の高周波伝送線路12の開放スタブ長L1
が動作周波数のλg/4(λg:線路内波長、管内波長
ともいう)となった時に最大となる。この結合用スロッ
ト18上で励振された電界は、今度は、第2の主面上に
配置された第2および第3の高周波伝送線路14,16
を励振させることになる。この時、上述したように、第
2および第3の高周波伝送線路14,16が結合用スロ
ット18の短軸方向の中心線に対して線対称な位置にあ
ると、第2および第3の高周波伝送線路14,16に対
して均等に電力の分配が可能となる。さらに、第1、第
2および第3の高周波伝送線路12,14,16の特性
インピーダンスおよび開放スタブ長L1,L2,L3そ
れぞれを最適な値に設定すれば、高周波伝送線路12,
14,16でインピーダンス整合することができる。
【0011】本発明者は、図1の本発明の第1の実施の
形態に係る電力分配合成器を試作し、各給電端子の反射
損失、挿入損失の周波数特性を測定した。試作した電力
分配合成器の各パラメータは、以下の通りである。
【0012】
【数1】(a)誘電体基板10,20の比誘電率:2.
60、厚さ:0.8mm (b)高周波伝送線路12,14,16:マイクロスト
リップ線路 (c)高周波伝送線路12の幅:1mm(約50Ω) (d)高周波伝送線路幅14,16:0.63mm(約
70Ω) (e)開放スタブ長L1,L2,L3:6.6mm (f)高周波伝送線路14,16間の距離:6mm (g)結合用スロット18:16mm×1mm ここで、第2および第3の高周波伝送線路14,16
は、結合用スロット18付近での特性インピーダンスが
約70Ωであり、その開放スタブ長L2,L3が約λg
/4である。また、第1の高周波伝送線路12の特性イ
ンピーダンスが約50Ωである。したがって、結合用ス
ロット18直下から見た第2および第3の高周波伝送線
路14,16の特性インピーダンスは約100Ωとな
る。
【0013】図2に、図1の各給電端子T1〜T3それ
ぞれから見た電力分配合成器側の反射損失の周波数特性
を示す。図2からわかるように、給電端子T1から見た
反射損失(S11)は測定した周波数範囲で−20dB
以下の良好な特性が得られた。また、図3は、図1の給
電端子T1からT2、および、給電端子T1からT3へ
の挿入損失の周波数特性を示す図である。測定した周波
数範囲で多少アンバランスが見られるが、給電端子T1
からT2への挿入損失(S21)、給電端子T1からT
3への挿入損失(S31)はいずれも、ほぼ−3.5d
B程度であり、まったく損失がない場合の−3dBに比
較して各々0. dB程度の損失に抑えられていること
がわかる。また、両者への電力供給の差は最大で1dB
程度であり、5.7GHzから6GHzの範囲において
は0.5dB以下と良好な値を示している。
【0014】本発明の第1の実施の形態に係る電力分配
合成器では、通常のT分岐回路とほぼ同等の特性を実現
することができる。さらに、異なる誘電体基板上に配置
された高周波伝送線路間を、スルーホールや層間接続用
スロット等を利用しないで、接続することができる。こ
のため、本発明の第1の実施の形態によれば、回路規模
を増大させること無く、異なる層に配置された高周波伝
送線路どうしを接続することが可能となる。
【0015】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。図4は、本発明の第2
の実施の形態に係る電力分配合成器の構成を示す図であ
り、(a)はその平面図、(b)は(a)をI-I方向か
ら見た断面図である。この第2の実施の形態は、上記の
図1に示した第1の実施の形態において、第2の高周波
伝送線路14と第3の高周波伝送線路16との間に抵抗
素子24を接続した構成となっている。ここで、抵抗素
子24と結合用スロット18との間の距離L4は、約λ
g/4である。
【0016】本発明の第2の実施の形態に係る電力分配
合成器は、図12(b)に示した一般的なウィルキンソ
ン型の電力配分器と同等の構成を備えている。抵抗素子
24は、第1の高周波伝送線路12から供給された電力
が第2および第3の高周波伝送線路14,16に分配さ
れる時に生じるアンバランス分を吸収し、さらに、第2
および第3の高周波伝送線路14,16から電力分配合
成器側を見た入力インピーダンス特性を改善させる効果
を持っている。また、抵抗素子24は、第2の高周波伝
送線路14から第3の高周波伝送線路16への電力の漏
洩、あるいは、第3の高周波伝送線路16から第2の高
周波伝送線路14への電力の漏洩を防ぐ効果も備えてい
る。
【0017】上記の第1の実施の形態の場合と同様、本
発明者は、図4の本発明の第2の実施の形態に係る電力
分配合成器を試作し、各給電端子の反射損失、挿入損失
の周波数特性を測定した。試作した電力分配合成器の各
パラメータは、第1の実施の形態の場合と同様である。
また、抵抗素子24に関しては、次のように設定した。
【0018】(h)抵抗素子24の抵抗値:100Ω ここで、抵抗素子24は、結合用スロット18からλg
/4の位置に接続した。
【0019】図5に、図4の各給電端子T1〜T3それ
ぞれから見た電力分配合成器側の反射損失の周波数特性
を示す。図5から、給電端子T1から見た反射損失(S
11)に加えて、給電端子T2およびT3から見た反射
損失(S22,S33)も、測定した周波数範囲で−1
5dB以下と良好な特性を得ていることがわかる。した
がって、図2と比較すれば明らかなように、抵抗素子2
4の付加によって、給電端子T1のみならず給電端子T
2およびT3から見た反射損失特性も改善することがで
きる。
【0020】また、図6は、給電端子T1からT2への
挿入損失の周波数特性と、給電端子T1からT3への挿
入損失の周波数特性と、を示す図である。測定した周波
数範囲で挿入損失は−4dBでほぼ一定であることがわ
かる。図3に比較して約0.5dBの挿入損失の劣化が
みられるが、逆に挿入損失がほぼ一定になったことによ
り、使いやすくなっていることがわかる。
【0021】さらに、図7に、給電端子T2からT3へ
のアイソレーション量の周波数特性を示す。通常のウィ
ルキンソン型の電力分配合成器では、給電端子T2と給
電端子T3のアイソレーション(給電端子T2から給電
端子T3への電力の漏洩)が−20dB以下に抑えられ
る。図7より、本実施形態の電力分配合成器においても
同等の特性が得られていることがわかる。
【0022】本発明の第2の実施の形態に係る電力分配
合成器では、通常のウィルキンソン型の電力分配合成器
とほぼ同等の特性を実現できる。
【0023】(第3の実施の形態)次に、本発明の第3
の実施の形態について説明する。図8は、本発明の第3
の実施の形態に係る電力分配合成器の構成を示す図であ
り、(a)はその平面図、(b)は(a)をI-I方向か
ら見た断面図である。この第3の実施の形態は、上記の
図1に示した第1の実施の形態において、第1の高周波
伝送線路12の第1の主面の上部に、さらに、第3の誘
電体基板26を積層し、第1の高周波伝送線路12を第
2の誘電体基板20と第3の誘電体基板26で挟み込ん
だ構成となっている。
【0024】本発明の第3の実施の形態では、第1の高
周波伝送線路12を第1の誘電体基板10と第3の誘電
体基板26との間に挟み込むことで、第1の高周波伝送
線路12内の管内波長を短縮し、それにより、回路の小
型化を実現する。さらに、第3の誘電体基板26の存在
によって、第1の高周波伝送線路12からの不要放射を
抑圧できる。このため、伝送の低損失化が可能であると
共に、装置をパッケージ等に格納した場合に不要な共振
による特性の劣化を低減できるという特徴を持ってい
る。
【0025】本発明の第3の実施の形態では、第1の誘
電体基板10の第1の主面側に第3の誘電体基板26を
積層した構成となっているが、本発明は、これに限られ
るものではない。たとえば、第2の誘電体基板20の第
2の主面側に積層しても、もちろん構わない。さらに、
第1の誘電体基板10の第1の主面側および第2の誘電
体基板20の第2の主面側の両方に、第3の誘電体基板
26が積層された構造であっても構わない。
【0026】(第4の実施の形態)次に、本発明の第4
の実施の形態について説明する。図9は、本発明の第4
の実施の形態に係る電力分配合成器の構成を示す図であ
り、(a)はその平面図、(b)は(a)をI-I方向か
ら見た断面図である。上記の図1に示した第1の実施の
形態では、第2および第3の高周波伝送線路14,16
は共に、同一面上に、具体的には、第2の誘電体基板2
0の第2の主面上に配置されていたが、この第4の実施
の形態では、第2および第3の高周波伝送線路14,1
6が異なる面上に、配置されている。本発明の第4の実
施の形態では、電力の分配を異なる層に配置された高周
波伝送線路に供給することが可能となる。このため、必
要以上に層間接続を行う必要がなくなり、回路規模の低
減に効果がある。
【0027】図9では、第2の高周波伝送線路14は、
第1の高周波伝送線路12が配置された第1の主面上に
配置されているが、もちろん、本発明はこれに限るもの
ではない。たとえば、第1の高周波伝送線路12の上部
に新たな誘電体基板を挿入し、その誘電体基板上に第2
の高周波伝送線路14を配置しても構わない。
【0028】(第5の実施の形態)次に、本発明の第5
の実施の形態について説明する。図10は、本発明の第
5の実施の形態に係る電力分配合成器の構成を示す図で
あり、(a)はその平面図、(b)は(a)をI-I方向
から見た断面図である。上記の第1の実施の形態では、
第2および第3の高周波伝送線路14,16の一方の端
部は開放端であったが、この第5の実施の形態では、第
2および第3の高周波伝送線路28,30の両端を給電
端子とするものである。
【0029】本発明の第5の実施の形態によれば、第2
および第3の高周波伝送線路28,30それぞれに分配
された電力を、さらに、2分配することが可能となる。
つまり、本発明の第5の実施の形態によれば、回路規模
の増大を招くこと無く、4分配回路を実現できる。
【0030】(第6の実施の形態)次に、本発明の第6
の実施の形態について説明する。図11は、本発明の第
6の実施の形態に係る電力分配合成器の構成を示す図で
あり、(a)はその平面図、(b)は(a)をI-I方向
から見た断面図である。この第6の実施の形態は、上記
の第5の実施の形態に、さらに、第4および第5の高周
波伝送線路32,34を追加した構成となっている。
【0031】図11に示すように、この第6の実施の形
態に係る電力分配合成器では、第2および第3の高周波
伝送線路28,30が第2の誘電体基板20の第2の主
面上に配置され、第4および第5の高周波伝送線路3
2,34が、第1の高周波伝送線路12と共に、第1の
誘電体基板10の第1の主面上に配置されている。
【0032】本発明の第6の実施の形態によれば、第1
の高周波伝送線路12から第2、第3、第4および第5
の高周波伝送線路28,30,32,34それぞれに分
配された電力を、さらに、2分配することが可能とな
る。すなわち、本発明の第6の実施の形態によれば、回
路規模の増大を招くこと無く、8分配回路を実現するこ
とができる。
【0033】(その他の実施の形態)以上、本発明者に
よって成された発明を記載したが、この開示の一部をな
す論述および図面はこの発明を限定するものであると理
解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替
実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
【0034】たとえば、上記の第1乃至第4の実施の形
態では、第1の高周波伝送線路12の給電端子T1と第
2および第3の高周波伝送線路14,16の給電端子T
2,T3とは、結合用スロット18を挟んで、対向する
位置にそれぞれ配置されているが、もちろん、すべての
給電端子T1,T2,T3が、結合用スロット18に対
して、同じ側に配置されていてももちろん構わない。さ
らに、第2および第3の高周波伝送線路14,16の給
電端子T2,T3が、結合用スロット18を挟んで、対
向するように配置されていても良い。
【0035】また、上記の第1乃至第6の実施の形態に
おいて、第1乃至第3の誘電体基板10,20,26の
材料は、たとえば、発泡材、ハニカム材であっても良い
し、これらを組み合わせて積層した構造のものであって
も構わない。また、誘電体基板とこれらを組み合わせて
積層した積層基板であってもよい。さらに、誘電体基
板、半導体基板に穴あるいは溝などにより周期的構造を
人工的に構成した基板であってもよい。
【0036】このように、本発明はここでは記載してい
ない様々な実施の形態等を包含するということを理解す
べきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な
特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ限定さ
れるものである。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、層間接続が可能で、か
つ、回路が簡素化された電力分配合成器を実現できる。
特に、本発明は、ミリ波帯等の高い周波数で使用される
電力分配合成器に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電力分配合成
器の構成を示す図であり、(a)はその平面図、(b)
は(a)をI-I方向から見た断面図である。
【図2】図1の各給電端子T1〜T3それぞれから見た
電力分配合成器側の反射損失の周波数特性を示す図であ
る。
【図3】図1の給電端子T1からT2への挿入損失の周
波数特性、および、給電端子T1からT3への挿入損失
の周波数特性を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る電力分配合成
器の構成を示す図であり、(a)はその平面図、(b)
は(a)をI-I方向から見た断面図である。
【図5】図4の各給電端子T1〜T3それぞれから見た
電力分配合成器側の反射損失の周波数特性を示す図であ
る。
【図6】図4の給電端子T1からT2への挿入損失の周
波数特性、および、給電端子T1からT3への挿入損失
の周波数特性を示す図である。
【図7】図4の給電端子T2からT3へのアイソレーシ
ョン量の周波数特性を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る電力分配合成
器の構成を示す図であり、(a)はその平面図、(b)
は(a)をI-I方向から見た断面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る電力分配合成
器の構成を示す図であり、(a)はその平面図、(b)
は(a)をI-I方向から見た断面図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態に係る電力分配合
成器の構成を示す図であり、(a)はその平面図、
(b)は(a)をI-I方向から見た断面図である。
【図11】本発明の第6の実施の形態に係る電力分配合
成器の構成を示す図であり、(a)はその平面図、
(b)は(a)をI-I方向から見た断面図である。
【図12】従来技術に係る電力分配合成器の構成を示す
平面図であり、(a)はT分岐回路、(b)はウィルキ
ンソン型の電力分配合成器である。
【符号の説明】
10 第1の誘電体基板 12 第1の高周波伝送線路 14,28 第2の高周波伝送線路 16,30 第3の高周波伝送線路 18 結合用スロット 20 第2の誘電体基板 22 接地導体板 24 抵抗素子 26 第3の誘電体基板 32 第4の高周波伝送線路 34 第5の高周波伝送線路 100 誘電体基板 102 高周波伝送線路 T1,T2,T3,T4,T5,T6,T7,T8,T
9 給電端子

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向するように配置された第1および第
    2の誘電体基板と、 該第1および第2の誘電体基板それぞれの対向面の一部
    と直接接触して配置された地導体と、 前記地導体上に形成された開口部と、 前記第1の誘電体基板の前記対向面と逆の面の上部に配
    置された第1の高周波伝送線路と、 前記第1および第2の誘電体基板の前記対向面と逆の面
    のうちのいずれかの上部に配置された第2および第3の
    高周波伝送線路とを具備し、 前記第1、第2および第3の高周波伝送線路は、前記開
    口部と少なくとも交差するように配置されることを特徴
    とする電力分配合成器。
  2. 【請求項2】 前記第2および第3の高周波伝送線路
    は、前記第1の高周波伝送線路とは異なる面の上部に配
    置され、かつ、前記第2および第3の高周波伝送線路間
    は、抵抗素子によって接続される、ことを特徴とする請
    求項1に記載の電力分配合成器。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の誘電体基板の前記
    対向面と逆の面のうちの少なくとも一方に対向するよう
    に配置された少なくとも一つの誘電体基板を、さらに具
    備することを特徴とする請求項1に記載の電力分配合成
    器。
  4. 【請求項4】 前記第2および第3の高周波伝送線路そ
    れぞれの両端のうちの一方は開放端であり、他方は給電
    端子である、ことを特徴とする請求項1乃至3に記載の
    電力分配合成器。
  5. 【請求項5】 前記第2および第3の高周波伝送線路そ
    れぞれの両端のいずれも給電端子である、ことを特徴と
    する請求項1乃至4に記載の電力分配合成器。
  6. 【請求項6】 前記第1、第2および第3の高周波伝送
    線路と前記開口部とは略直交し、前記第1の高周波伝送
    線路の長手方向の中心軸と前記開口部の短手方向の中心
    軸とは略一致し、かつ、前記第2および第3の高周波伝
    送線路は対と成り、前記第1の高周波伝送線路の長手方
    向の中心軸に対して略線対称の位置に配置される、こと
    を特徴とする請求項1乃至5に記載の電力分配合成器。
  7. 【請求項7】 前記第1および第2の誘電体基板の前記
    対向面と逆の面のうちのいずれかの上部に配置され、対
    を成す第2n+2(n:自然数)および第2n+3の高
    周波伝送線路を、さらに具備し、前記第2n+2および
    第2n+3の高周波伝送線路と前記開口部とは略直交
    し、かつ、前記第2n+2および第2n+3の高周波伝
    送線路は前記第1の高周波伝送線路の長手方向の中心軸
    に対して略線対称の位置に配置される、ことを特徴とす
    る請求項1乃至6に記載の電力分配合成器。
  8. 【請求項8】 前記第2n+2および第2n+3の高周
    波伝送線路それぞれの両端のうちの一方は開放端であ
    り、他方は給電端子である、ことを特徴とする請求項7
    に記載の電力分配合成器。
  9. 【請求項9】 前記第2n+2および第2n+3の高周
    波伝送線路それぞれの両端のいずれも給電端子である、
    ことを特徴とする請求項7に記載の電力分配合成器。
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