JP2002111089A - アクチュエータおよび歪み素子の製造方法 - Google Patents

アクチュエータおよび歪み素子の製造方法

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順昭 小俣
Atsushi Irie
篤 入江
Daisuke Takahata
大介 高畠
Kazuyuki Ikehama
和之 池浜
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で大きな変位が得られる、小型で
安価なアクチュエータを提供する。 【解決手段】コイル状に巻回されている圧電セラミック
1の内周面および外周面に形成されている電極2a、2
bに電圧を印加すると、圧電逆効果によりコイル状に巻
回されている圧電セラミック1の内周側が縮み、外周側
が伸びる方向に変形する。したがって、コイル形状に形
成されている圧電セラミック1の一方の端部を固定して
おけば、他方の端部がこのコイル径を縮小させる変形に
ともなって回転する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電圧を印加した
ときに変形する性質、所謂圧電逆効果、を有する歪み素
子を利用したアクチュエータ、および前記歪み素子の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電圧を印加したときに歪みが生じ
て変形する性質、所謂圧電逆効果、を有する圧電素子を
利用したアクチュエータがあった。圧電素子を利用した
アクチュエータでは、圧電素子の歪み量(変位量)が小
さいことから、該変位量を拡大する機構部(変位拡大機
構部)を設けなければならず、本体が大型化するという
問題や、変位拡大機構部の組立に手間がかかるという問
題があった。
【0003】なお、変位拡大機構部は、特開平4−25
640号公報に示されている、てこの原理を応用した機
械式拡大機構部や、パスカルの原理を応用した液体式拡
大機構部等であった。
【0004】最近になって、上記変位拡大機構部を圧電
素子そのもので構成したアクチュエータが提案されてい
る(特開平6−216424号)。このアクチュエータ
は、中空のコイルばねの全長にわたって螺旋状に帯状の
圧電素子を巻回した構成であった。このアクチュエータ
は、上記圧電素子に電圧を印加したときに、圧電素子の
歪みによるねじりモーメントをコイルばねの全長にわた
って作用させることで、該コイルバネを軸方向に変位さ
せるというものであった。また、コイルバネの軸方向の
変位量については、コイルバネの巻数を増加させれば大
きくできる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ア
クチュエータは、帯状の圧電素子を中空のコイルばねの
全長にわたって螺旋状に巻回して組み立てており、帯状
の圧電素子を螺旋状に巻回するという工程が非常に手間
のかかる工程であったため、製造コストが嵩み高価であ
った。
【0006】この発明の目的は、簡単な構造で大きな変
位が得られる、小型で安価なアクチュエータ、および該
アクチュエータに適用される歪み素子の製造方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明のアクチュエー
タは、上記課題を解決するために以下の構成を備えてい
る。
【0008】(1)圧電逆効果の性質を有する歪み素子
を備えたアクチュエータであって、上記歪み素子は、コ
イル状に巻回されており、且つ内周面および外周面に電
極が形成されている。
【0009】この構成では、コイル状に巻回した歪み素
子の内周面および外周面に形成されている電極間に電圧
が印加されると、コイル状に巻回されている歪み素子は
コイルの径を縮小または伸長する方向に変位する。この
とき、コイル状に巻回されている歪み素子の一方の端部
が固定されていれば、固定されていない他方の端部が上
記径の縮小または伸長にともなって回転する。このとき
の回転方向は歪み素子の巻回方向によって決まり、他方
の端部の回転量は歪み素子の巻き数等によって決まる。
【0010】したがって、巻き数等を調整することで十
分な大きさの変位が簡単に得られるので、変位拡大機構
部も不要である。
【0011】また、コイル状に巻回した形状の歪み素子
は押し出し成形等で簡単に成形でき、該歪み素子の内周
面および外周面に対する電極の形成は印刷やメッキ法等
の公知の加工方法で簡単に行える。したがって、この発
明にかかるアクチュエータはその製造工程に手間のかか
る工程がなく、安価にできる。
【0012】(2)圧電逆効果の性質を有する歪み素子
を備えたアクチュエータであって、コイル状に巻回され
た金属コイルを備え、少なくとも上記金属コイルの内周
面または外周面の一方に上記歪み素子が形成されている
とともに、上記歪み素子の表面に電極が形成されてい
る。
【0013】この構成では、コイル状に巻回された金属
コイルの内周面または外周面の一方または両方に歪み素
子が形成されている。歪み素子の表面には電極が形成さ
れている。電極と金属コイルとの間に電圧が印加される
と、歪み素子の変位にともなって、金属コイルがコイル
の径を縮小または伸長する方向に変形する。したがっ
て、上記(1)と同様に、金属コイルの一方の端部が固
定されていれば、固定されていない他方の端部が回転す
る。
【0014】また、公知の水熱合成を利用すれば、コイ
ル状に巻回されている金属コイルの外周面や内周面に対
して簡単に歪み素子を形成することができる。また、こ
の歪み素子の表面(ここで言う表面とは金属コイルとの
当接面に対向する側の面である。)に対する電極の形成
も印刷やメッキ法等の公知の方法で簡単に加工できる。
【0015】なお、コイル状に巻回された金属コイルの
内周面または外周面の一方にのみ歪み素子を形成するよ
りも、内周面および外周面の両方に歪み素子を形成した
ほうが、金属コイルの変位が大きくなるので、一層の小
型化が実現できる。
【0016】(3)圧電逆効果の性質を有する歪み素子
を備えたアクチュエータであって、上記歪み素子は、コ
イル状に巻回されており、上記歪み素子の上面には、内
周側または外周側の一方の側部に沿ってその幅が該歪み
素子の幅よりも狭い電極が形成されており、上記歪み素
子の下面には、上面とは反対側の側部に沿ってその幅が
該歪み素子の幅よりも狭い電極が形成されている。
【0017】この構成では、コイル状に巻回した歪み素
子の上面に内周側または外周側の一方の側部に沿ってそ
の幅が該歪み素子の幅よりも狭い電極を形成し、歪み素
子の下面に上面とは反対側の側部に沿ってその幅が該歪
み素子の幅よりも狭い電極を形成している。2本並べた
電極については、その全体を歪み素子上に形成すること
が望ましい形状であることから、電極の幅は歪み素子の
幅の1/2以下とすることが適当であるが、電極が歪み
素子の外側や内側に突出する1/2を越える大きさであ
っても特に問題は生じない。
【0018】歪み素子の上面および下面に形成されてい
る電極間に電圧が印加されると、コイル状に巻回されて
いる歪み素子は全長にわたってねじれが生じ、軸方向に
変位する。このときの軸方向の変位量は、歪み素子の巻
き数等によって調整できるので十分な大きさの変位量が
簡単に得られる。
【0019】また、上述したようにコイル状に巻回した
歪み素子は押し出し成形等で簡単に成形できる、しかも
該歪み素子の内周面および外周面に対する電極の形成も
印刷やメッキ法等で簡単に行える。
【0020】(4)圧電逆効果の性質を有する歪み素子
を備えたアクチュエータであって、コイル状に巻回され
た金属コイルを備え、上記金属コイルの上面には、内周
側または外周側の一方の側部に沿ってその幅が該金属コ
イルの幅よりも狭い歪み素子が形成されており、上記金
属コイルの下面には、上面とは反対側の側部に沿ってそ
の幅が該金属コイルの幅よりも狭い歪み素子が形成され
ており、さらに、上記歪み素子の表面には電極が形成さ
れている。
【0021】この構成では、コイル状に巻回されている
金属コイルの上面には内周側または外周側の一方の側部
に沿ってその幅が該金属コイルの幅よりも狭い歪み素子
が形成されており、金属コイルの下面には上面とは反対
側の側部に沿ってその幅が該金属コイルの幅よりも狭い
歪み素子が形成されている。金属コイルの上面および下
面に形成されている歪み素子の表面にはそれぞれ電極が
形成されている。
【0022】これらの電極と金属コイルとの間に電圧が
印加されると、金属コイルにねじれが生じ、該金属コイ
ルが軸方向に変位する。このときの軸方向の変位量は、
金属コイルの巻き数等によって調整できるので十分な大
きさの変位量が簡単に得られる。
【0023】また、上述したように公知の水熱合成を利
用すれば、コイル状に巻回されている金属コイルの外周
面や内周面に簡単に歪み素子を形成することができる。
また、この歪み素子の表面(ここで言う表面とは金属コ
イルとの当接面に対向する側の面である。)に対する電
極の形成も印刷やメッキ法等の公知の手法で簡単に行え
る。
【0024】(5)圧電逆効果の性質を有する歪み素子
を備えたアクチュエータであって、コイル状に巻回した
金属コイルを備え、少なくとも該金属コイルの上面また
は下面の一方には、その幅が該金属コイルの幅の2分の
1以下である帯状の歪み素子が巻回方向に2本並べて形
成されており、上記歪み素子の表面には、電極が形成さ
れている。
【0025】この構成では、コイル状に巻回された金属
コイルの上面または下面の一方または両方に、その幅が
該金属コイルの幅の2分の1以下である歪み素子を2本
並べて形成している。また、歪み素子の表面には電極が
形成されている。ここで、2本並べて形成した歪み素子
の分極方向を逆向きにしておけば、電極と金属コイルと
の間に電圧が印加されたとき、該金属コイルにねじれが
生じ、軸方向に変位する。
【0026】また、金属コイルの上面または下面の一方
にのみ2本並べた歪み素子を形成するよりも、金属コイ
ルの上面および下面の両方に2本並べた歪み素子を形成
したほうが、電圧を印加したときに生じるねじれが大き
くなるので、アクチュエータの一層の小型化が実現でき
る。なお、上面および下面において2本並べて形成した
歪み素子の分極方向は逆向きであり、上面の外周側の歪
み素子と下面の内周側の歪み素子との分極方向は逆向き
であり、上面の内周側歪み素子と下面の外周側の歪み素
子との分極方向も逆向きである。
【0027】(6)圧電逆効果の性質を有する歪み素子
を備えたアクチュエータであって、上記歪み素子は、コ
イル状に巻回されており、上記歪み素子の内周面には、
上端または下端の一方の端部に沿ってその高さが該歪み
素子の高さよりも低い電極が形成されており、上記歪み
素子の外周面には、内周面とは反対側の端部に沿ってそ
の高さが該歪み素子の高さよりも低い電極が形成されて
いる。
【0028】(7)圧電逆効果の性質を有する歪み素子
を備えたアクチュエータであって、コイル状に巻回され
た金属コイルを備え、上記金属コイルの内周面には、上
端または下端の一方の端部に沿ってその高さが該金属コ
イルの高さよりも低い歪み素子が形成されており、上記
金属コイルの外周面には、内周面とは反対側の端部に沿
ってその高さが該金属コイルの高さよりも低い歪み素子
が形成されており、さらに、上記歪み素子の表面には電
極が形成されている。
【0029】(8)圧電逆効果の性質を有する歪み素子
を備えたアクチュエータであって、コイル状に巻回した
金属コイルを備え、少なくとも該金属コイルの内周面ま
たは外周面の一方には、その高さが該金属コイルの高さ
の2分の1以下である帯状の歪み素子が2本並べて形成
されており、上記歪み素子の表面には、電極が形成され
ている。
【0030】上記(6)〜(8)は、上記(3)〜
(5)において上面および下面に形成していた、歪み素
子および電極の形成位置を内周面と外周面に形成したも
のであり、上記(3)〜(5)のものと同様の効果を奏
する。
【0031】(9)圧電逆効果の性質を有する歪み素子
を備えたアクチュエータであって、上記歪み素子は帯状
であり、該歪み素子の一方の面には、一方の側部に沿っ
てその幅が該歪み素子の幅よりも狭い電極が形成されて
おり、上記歪み素子の他方の面には、他方の側部に沿っ
てその幅が該歪み素子の幅よりも狭い電極が形成されて
いる。
【0032】(10)圧電逆効果の性質を有する歪み素
子を備えたアクチュエータであって、帯状の金属板を備
え、上記金属板の一方の面には、一方の側部に沿ってそ
の幅が該金属板の幅よりも狭い歪み素子が形成されてお
り、上記金属板の他方の面には、他方の側部に沿ってそ
の幅が該金属板の幅よりも狭い歪み素子が形成されてお
り、さらに、上記歪み素子の表面には電極が形成されて
いる。
【0033】(11)圧電逆効果の性質を有する歪み素
子を備えたアクチュエータであって、帯状の金属板を備
え、上記金属板の少なくとも一方の面には、その幅が該
金属板の幅の2分の1以下である帯状の歪み素子が2本
並べて形成されており、上記歪み素子の表面には、電極
が形成されている。
【0034】上記(9)〜(11)は、上記(3)〜
(8)におけるコイル状の歪み素子またはコイル状の金
属コイルを帯状の歪み素子または帯状の金属板に置き換
えたものである。
【0035】(12)圧電逆効果の性質を有する歪み素
子を備えたアクチュエータであって、上記歪み素子は、
両端部がうず状に巻回されており、且つ内周面および外
周面に電極が形成されている。
【0036】(13)圧電逆効果の性質を有する歪み素
子を備えたアクチュエータであって、両端部がうず状に
巻回された金属コイルを備え、少なくとも上記金属コイ
ルの内周面または外周面の一方には上記歪み素子が形成
されているとともに、上記歪み素子の表面に電極が形成
されている。
【0037】上記(12)、(13)の構成では、両端
部をうず状に巻回したので、電圧を印加したときに両端
部において変位を生じさせることができる。
【0038】(14)圧電逆効果の性質を有する歪み素
子を備えたアクチュエータであって、上記歪み素子は、
うず状に巻回されており、且つ内周面および外周面に電
極が形成されており、上記歪み素子に対して並列に誘電
体が設けられている。
【0039】(15)圧電逆効果の性質を有する歪み素
子を備えたアクチュエータであって、うず状に巻回され
た金属コイルを備え、少なくとも上記金属コイルの内周
面または外周面の一方に上記歪み素子が形成されてお
り、上記歪み素子の表面に電極が形成されているととも
に、上記歪み素子に対して並列に誘電体が設けられてい
る。
【0040】上記(14)および(15)の構成では、
歪み素子に対して並列に接続された誘電体を設けたの
で、歪み素子に対する電圧の印加がオフされたときに、
誘電体に溜まっている電荷を利用して歪み素子の初期状
態への復帰を制限することができる。
【0041】(16)上記歪み素子に対して並列に誘電
体が設けられている。
【0042】この構成では、上述したように、誘電体に
溜まっている電荷を利用して歪み素子の初期状態への復
帰を制限することができる。
【0043】(17)上記歪み素子は、積層された歪み
素子である。
【0044】この構成では、積層された歪み素子を用い
たので、各々の圧電素子を薄くできる。バイモルフ型圧
電素子においては、厚みが薄いほど変位が大きくなり、
変位によって生じる力が小さくなる。複数の圧電素子を
積層したことにより電圧を印加したときに大きな力を生
じさせることができるとともに、大きな変位が得られ
る。したがって、アクチュエータを一層小型に構成する
ことができる。
【0045】また、この発明の歪み素子の製造方法は、
以下の工程からなる。
【0046】(1)円筒形の型の表面にチタンまたはチ
タン化合物のコーティング膜を形成し、上記円筒形の型
の表面に形成した上記コーティング膜をコイル状に成形
し、水熱合成により上記コイル状に成形したコーティン
グ膜に圧電逆効果の性質を有する歪み素子の結晶膜を形
成し、上記円筒形の型から上記歪み素子を取り外す。
【0047】上記歪み素子の製造方法では、円筒形の型
の表面にコイル状に成形されたチタンまたはチタン化合
物のコーティング膜の上に歪み素子の結晶膜が水熱合成
によりコイル状に形成される。したがって、型から取り
外すことにより、コイル状にの歪み素子が製造できる。
この歪み素子に電極を形成することにより、上記コイル
状に巻回されたアクチュエータが製造できる。
【0048】また、取り外された歪み素子の内周面には
チタンまたはチタン化合物のコーティング膜が形成され
ており、この膜が電極として機能する。
【0049】(2)水熱合成により上記円筒形の型から
取り外した上記歪み素子の内周面に圧電逆効果の性質を
有する歪み素子の結晶膜を形成することにより、電極と
して機能するチタンまたはチタン化合物の膜を挟んで、
積層されたコイル状の歪み素子が製造できる。
【0050】(3)上記円筒形の型から取り外した上記
歪み素子の外周面にチタンまたはチタン化合物のコーテ
ィング膜を形成し、水熱合成により上記歪み素子の外周
面に形成したコーティング膜に圧電逆効果の性質を有す
る歪み素子の結晶膜を形成することにより、上記(2)
と同様に電極として機能するチタンまたはチタン化合物
の膜を挟んで、積層されたコイル状の歪み素子が製造で
きる。
【0051】(4)撥水性の樹脂を基材とする円筒形の
型の表面に親水性の領域をコイル状に形成し、圧電逆効
果の性質を有する歪み素子の微粒子を懸濁した溶液中に
上記円筒形の型を浸漬し、該円筒形の型を引き上げ、円
筒形の型から付着している歪み素子を取り外す。
【0052】上記製造方法では、円筒形の型の表面にお
いてコイル状に成形された親水性の領域に歪み素子の微
粒子が付着するので、型から取り外すことにより、コイ
ル状に巻回された歪み素子が製造できる。
【0053】(5)親水性の樹脂を基材とする円筒形の
型の表面に親水性の領域がコイル状になるように撥水処
理を行い、圧電逆効果の性質を有する歪み素子の微粒子
を懸濁した溶液中に上記円筒形の型を浸漬し、該円筒形
の型を引き上げ、円筒形の型から付着している歪み素子
を取り外す。
【0054】上記製造方法も、上記(4)と同様に、円
筒形の型の表面においてコイル状に成形された親水性の
領域に歪み素子の微粒子が付着するので、型から取り外
すことにより、コイル状に巻回された歪み素子が製造で
きる。
【0055】(5)上記円筒形の型から付着している歪
み素子を取り外す前に、該円筒形の型に対して熱間加圧
処理を行うことで、親水性の領域に付着している歪み素
子の微粒子が固着される。
【0056】(6)上記円筒形の型から取り外した歪み
素子の表面または裏面の少なくとも一方に電極を形成
し、これを圧電逆効果の性質を有する歪み素子の微粒子
を懸濁した溶液中に再度浸漬し、引き上げることによ
り、電極を挟んで、積層されたコイル状の歪み素子が製
造できる。
【0057】(7)圧電逆効果の性質を有する歪み素子
の微粒子を容器内に積層しながら、レーザ光を照射して
上記歪み素子の微粒子を溶融焼結することで、コイル状
に巻回された歪み素子や、ぜんまい形状に巻回された歪
み素子等、種々の形状の歪み素子を製造することができ
る。
【0058】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て説明する。図1は、この発明の実施形態であるアクチ
ュエータの外観を示す図であり、図1(A)は正面図、
図1(B)は図1(A)に示すA方向の矢視図、図1
(C)は図1(A)に示すB−B方向の断面図である。
この実施形態のアクチュエータは、図示するように歪み
素子である圧電セラミック1をコイル状に巻回し、該圧
電セラミック1の内周面および外周面に電極2(2a、
2b)を形成したものである。圧電セラミック1は、公
知の分極処理により、内周面および外周面に形成されて
いる電極2a、2b間に電圧が印加されたとき(電極2
aに正、電極2bに負)(図1(C)参照)、内周側が
縮み、外周側が伸びる方向に変形するように結晶の向き
が調整されている。
【0059】なお、圧電セラミック1は、チタン酸ジル
コン酸鉛(PZT)系であってもよいし、チタン酸バリ
ウム系やチタン酸鉛系等であってもよい。また、ポリフ
ッカビニリデン(PVDF)のような高分子圧電材であ
ってもよい。
【0060】次に、この実施形態のアクチュエータの製
造工程について説明する。まず、最初に圧電セラミック
1をコイル状に成形する。例えば、スラリーよりも粘性
が高く、グリーンシートよりも粘性が低い原料を用い
て、周知の押し出し成形でコイル状に成形してもよい
し、原料を型に流し込んでコイル状に成形してもよい。
圧電セラミック1をコイル状に成形すると、成形した圧
電セラミック1を焼き固める(所謂焼成工程を行う)。
次に、焼き固めたコイル状の圧電セラミック1の内周面
および外周面に電極2a、2bを形成する。例えば、印
刷やメッキ法等の公知の加工により圧電セラミック1の
略全長にわたって電極2a、2bを形成する。電極2
a、2bの形成が完了すると、圧電セラミック1を13
0℃程度に加熱しながら、該電極2a、2b間に高電圧
をかける分極処理を行って、結晶の方向を調整する。分
極処理が完了すると、最後に、圧電セラミック1の温度
を80℃程度に下げて加熱するエージングを行う。以上
の工程により、コイル状に巻回された圧電セラミック1
を備えたアクチュエータが製造できる。
【0061】また、コイル状の圧電セラミックについて
は、以下の方法で製造してもよい。
【0062】図2は、コイル状の圧電セラミックの製造
工程を示す図である。この圧電セラッミクの製造では円
筒形の型40が利用される(図2(A)参照)。円筒型
の型40は、フッ素やポリテトラフルオロエチレン等、
低表面エネルギーの素材から形成されている。図2
(A)に示す円筒形の型40の表面全体にチタンをコー
ティングする(チタンコートする。)(図2(B)参
照)。円筒形の型40の表面にコーティングされるチタ
ンコートの膜厚は5〜30μmである。
【0063】次に、円筒形の型40の表面全体にコーテ
ィングしたチタンコートをコイル状に成形する(図2
(C)参照)。公知のエッチングやレーザカット(レー
ザ光を照射してコイル状にカットする。)により、型4
0の表面全体にコーティングしたチタンコートをコイル
状に成形できる。型40の表面にチタンコートをコイル
状に成形すると、水熱合成によりコイル状に成形されて
いるチタンコート膜に圧電セラミック、例えばPZT、
を成膜する(図2(D)参照)。
【0064】水熱合成は、周知のように高温の水、特に
高温高圧の水、の中で行われる結晶育成方法である。上
記水熱合成により成膜される圧電セラミックの厚さは、
100μm程度である。また、水熱合成の処理温度は1
50℃である。
【0065】上記水熱合成により、圧電セラミックはコ
イル状に成形されたチタンコートに成膜されることか
ら、コイル状に成膜される。このコイル状に成膜された
圧電セラミックを型40から取り外す(図2(E)参
照)。これにより、コイル状の圧電セラミック1が製造
できる。コイル状の圧電セラミック1は、所定の溶剤で
型40を溶解することにより、該型40から簡単に取り
外せる。
【0066】ここで取り外したコイル状の圧電セラミッ
クの外周面に電極2を形成することにより、コイル状の
アクチュエータが製造される。
【0067】なお、分極処理は必要に応じて行えばよ
い。また、圧電セラミック1の内周面には、型40の表
面にコーティングしたチタンコート膜が残っており、電
極2として利用できる。
【0068】また、型40から取り外した圧電セラミッ
ク1を、再度水熱合成することにより、その内周面のチ
タンコート膜に圧電セラッミク1を成膜できる。これに
より、積層されたコイル状の圧電セラミック(2層の圧
電セラミック)が製造できる。
【0069】さらに、型40から取り外したコイル状の
圧電セラミックの外周面全体にチタンコート(厚さ5〜
30μm)を施した後、上記水熱合成により圧電セラミ
ックを成膜することで、3層以上に積層された圧電セラ
ミックが製造できる。
【0070】このように、型40を用いてコイル状の圧
電セラミック1を製造する方法では、チタン基材の厚さ
を5〜 30μmに抑えられるので、アクチュエータの変
形時の阻害力が小さい。また、積層構造のコイル状の圧
電セラミック1が製造できるので、変位が大きく、且つ
変位によって生じる力も大きいアクチュエータが実現で
きる。さらに、水熱合成により成膜した圧電セラミック
1を型40から取り外さなければ、圧電セラミック1の
形状を保持した輸送が簡単に行える。
【0071】なお、型40の表面全体にコーティングす
る膜はチタンを主成分とするチタン化合物であってもよ
い。
【0072】また、水熱合成を利用してコイル状の圧電
セラミック1を製造する方法を示したが、コイル状の圧
電セラミックは以下に示す方法でも製造できる。
【0073】図3は、コイル状の圧電セラミックの製造
工程を示す図である。。この圧電セラッミクの製造方法
も円筒形の型41が利用される(図3(A)参照)。こ
の円筒型の型41は、その素材が撥水性または親水性で
ある。図3(A)に示す円筒形の型41の表面にコイル
状に親水性の領域を形成する(図3(B)参照)。例え
ば、型41の素材が撥水性であれば、型41の表面に形
成するコイル状の領域にレーザ光、紫外線等を照射し、
その部分を親水性にする。一方、型41が親水性の素材
から形成されたものであれば、型41の表面に形成する
コイル状の領域でない箇所にレーザ光、紫外線等を照射
し、その部分を撥水性にする。
【0074】次に、PZT等、圧電セラミックの微粒子
を懸濁したアルコール水溶液に、親水性の領域をコイル
状に形成した型41を浸漬し、該アルコール水溶液から
引き上げる(図3(C)参照)。アルコール水溶液に浸
漬された型41は、親水性の領域に圧電セラミックの微
粒子を懸濁したアルコール水溶液(懸濁液)が付着し、
撥水性の領域にはこの懸濁液が付着しない。したがっ
て、懸濁液から引き上げられた型41には、コイル状に
圧電セラミックの微粒子が付着している。
【0075】上記懸濁液から引き上げた型41を乾燥さ
せた後、該型41に付着している圧電セラミックスの粒
子間を結合させるために、所謂HIP加工(熱間加圧加
工)を行う(図3(D)参照)。HIP加工は、高圧に
耐える容器に液体を満たし、その中に型41を入れたゴ
ム容器を入れ、上記液体に高温、高圧をかけて、型41
の表面に付着している圧電セラミックの微粒子を圧縮す
ることにより、粒子間を結合させる加工である。
【0076】上記HIP加工後に、型41からコイル状
に形成された圧電セラミックスを取り外す(図3(E)
参照)。これにより、コイル状の圧電セラミック1が製
造される。コイル状の圧電セラミック1は、所定の溶剤
で型41を溶解することにより、該型41から簡単に取
り外すことができる。
【0077】ここで製造されたコイル状の圧電セラミッ
クの厚さは、上記懸濁液の濃度や、懸濁液から型41を
引き上げる引き上げ速度で調整できる。その厚さが、略
100μmになるように、上記懸濁液の濃度や、懸濁液
から型41を引き上げる引き上げ速度を決定する。
【0078】ここで、製造されたコイル状の圧電セラミ
ック1の内周面および外周面に電極2a、2bを形成
し、必要に応じて分極処理を行うことでコイル状のアク
チュエータが製造できる。
【0079】また、型41から取り外し、電極2を形成
した、たコイル状の圧電セラミック1を、再度圧電セラ
ミックの微粒子を懸濁したアルコール水溶液に浸漬し、
該アルコール水溶液から引き上げることにより、積層構
造の圧電セラミックが製造できる。
【0080】さらに、上記HIP加工を行うことなく、
コイル状の圧電セラミック1を型41から取り外しても
よい。この場合、圧電セラミック1の微粒子が粒子間で
結合していないので、分極処理を行ったときに十分に分
極が行え、圧電効率の向上が図れる。
【0081】この場合、型41の親水性の領域に予め電
極2を形成して、蒸気混濁液に浸漬させる。そして、混
濁液から引き上げた型41の表面に金属フィルム等を電
極2として貼り付け、分極処理を行う。これにより、圧
電セラミック1に対して分極処理が行える。
【0082】この方法で製造された圧電セラミック1
も、上記水熱合成で製造した場合と同様の効果が得られ
る。
【0083】さらに、型40、41を用いないでコイル
状の圧電セラミック1を製造する方法について説明す
る。この方法は、最近一般化しつつある金属粉末を容器
内に積層しながらレーザ光線のエネルギーで上記金属粉
末を所望の形状に溶融焼結する方法である。この方法で
は、図4(A)(B)に示すように、不活性ガスを充填
した加圧層42にPZT等の圧電セラミックの微粒子を
積層しながら、加圧層42内の積層されている圧電セラ
ミックの微粒子にレーザ光を照射する。レーザ光が照射
された部分では、圧電セラミックの微粒子が溶融焼結す
る。レーザ光は、この溶融焼結により、コイル状の圧電
セラミック1が形成されるように照射される。この方法
でも、図4(C)に示すコイル状の圧電セラミック1が
簡単に製造できる。また、後述するゼンマイ状の圧電セ
ラミック1等、他の形状の圧電セラミック1も製造でき
る。
【0084】また、加圧層42に積層する圧電セラミッ
クを微粒子としたので、他の金属と同程度の温度で焼結
が行える。また、加圧層42に十分な蒸気圧を加えるこ
とで、溶融焼結時におけるPZT中の鉛の気化を抑える
ことができ、作業の安全性も確保できる。
【0085】上記方法で製造されたコイル状の圧電セラ
ミック1の内周面および外周面に電極2a、2bを形成
し、必要に応じて分極処理を行うことによりコイル状の
アクチュエータが製造できる。
【0086】このように、この実施形態のアクチュエー
タはその製造工程が簡単であり、手間のかかる工程もな
いことから、製造コストが安価である。また、コイルの
巻き数等によって変位量が調整できるので、従来のよう
に変位拡大機構部を用いなくてもよいので(単に巻き数
を調整するだけでよいので、)、小型である。
【0087】次に、この実施形態のアクチュエータの動
作について説明する。コイル状に巻回されている圧電セ
ラミック1の内周面および外周面に形成されている電極
2a、2b間に電圧が印加されると(電極2aに正、電
極2bに負)、コイル状に巻回されている圧電セラミッ
ク1は圧電逆効果により内周側が縮み、外周側が伸びる
方向に変形する。したがって、この実施形態のアクチュ
エータはコイルの径を縮小する方向に変位(変形)す
る。
【0088】ここで、アクチュエータの一方の端部が固
定されていると(例えば、図1(A)に示す右側端
部)、他方の端部がこの変形にともなって回転する(図
1(A)に示す右側端部が図示する方向に回転す
る。)。このとき、他方の端部の回転方向は圧電セラミ
ック1の巻回方向によって決まり、他方の端部の回転数
は圧電セラミック1の巻き数や電極2a、2b間の印加
電圧等によって決まる。
【0089】また、この実施形態のアクチュエータは電
極2a、2b間に電圧が印加されつづけていると変化後
の状態(コイル径が縮小した状態)を維持しつづける
が、電圧の印加が停止されると電圧が印加される前の状
態(コイル径が縮小する前の状態)、すなわち初期状
態、に復帰する。したがって、電極2a、2b間に対す
る電圧の印加を停止することによって、アクチュエータ
の他方の端部を電圧の印加時とは逆向きに回転させるこ
とができる。
【0090】このように、この実施形態のアクチュエー
タは、従来の超音波モータのように複雑な構成のドライ
バ回路を必要とせず、電極2a、2b間に対して電圧の
印加制御が行える簡単なスイッチング回路で回転動作を
制御することができる。
【0091】また、この実施形態のアクチュエータは、
コイル状に成形した圧電セラミック1の内周面および外
周面にそれぞれ電極2a、2bを形成した簡単な構成で
あり、また、圧電セラミック1は押し出し成形や上記図
2〜図4に示した方法等で簡単にコイル状に成形でき、
またコイル状に成形された圧電セラミック1の内周面お
よび外周面に対する電極2a、2bも印刷やメッキ法等
の公知の手法で簡単に形成できる。したがって、この実
施形態のアクチュエータは製造工程が簡単であり、手間
がかからないので安価にできる。
【0092】また、電極2a、2b間に逆電圧(電極2
aに負、電極2bに正)が印加できるように上記スイッ
チング回路を構成しておけば、固定されていない他方の
端部の回転数を略2倍にできる。また、高速度で初期状
態に復帰させることもできる。さらに、電極間2a、2
b間にLCRによる減衰回路を設けておけば、回転時の
速度制御が行える。
【0093】次に、この発明にかかるアクチュエータの
別の実施形態について説明する。図5は、この実施形態
にかかるアクチュエータの外観を示す図であり、図5
(A)は正面図、図5(B)は図5(A)に示すA方向
の矢視図、図5(C)は図5(A)に示すB−B方向の
断面図である。この実施形態のアクチュエータは、金属
コイル3の外周面および内周面にそれぞれ歪み素子であ
る圧電セラミック1a、1bを形成し、これらの圧電セ
ラミック1a、1bの表面(ここで言う表面とは金属コ
イル3との接合面に対向する面である。)に電極2a、
2bを形成したものである。圧電セラミック1a、1b
および電極2a、2bは金属コイル3の略全長にわたっ
て形成されている。
【0094】金属コイル3の内周面に形成されている圧
電セラミック1aは、表面に形成されている電極2a−
金属コイル3間に電圧が印加されたときに(電極2aに
正、金属コイル3に負)(図5(C)参照)、縮む方向
に変形するように分極処理がなされている。また、金属
コイル3の外周面に形成されている圧電セラミック1b
は、表面に形成されている電極2b−金属コイル3間に
電圧が印加されたときに(電極2bに正、金属コイル3
に負)(図5(C)参照)、伸びる方向に変形するよう
に分極処理がなされている。
【0095】次に、この実施形態のアクチュエータの製
造工程について説明する。まず、最初に金属コイル3の
内周面および外周面に対して圧電セラミック1a、1b
を形成する。例えば、特開平5−136476号に開示
されている水熱合成を利用すれば、簡単に金属コイル3
の略全長にわたって圧電セラミック1a、1bを形成す
ることができる。この水熱合成を利用した場合、金属コ
イル3の略全長にわたって形成されている圧電素子1
a、1bについては、分極もなされている。しかし、水
熱合成では圧電素子1a、1bの分極方向がそれぞれ金
属コイル3に向かう方向になっている。このため、図5
(C)に示すように電圧を印加すると、内周面側の圧電
素子1aと外周面側の圧電素子1bとが互いに金属コイ
ル3を伸ばす方向に変形するため、金属コイル3がほと
んど変形しない。なお、図5(C)に示す電圧の印加で
はなく、電極2a、2b間に電圧を印加すれば(例え
ば、電極2aに正、電極2bに負)、金属コイル3に変
形を生じさせられるが、この場合金属コイル3において
十分な変形量を得るには電極2a、2b間に比較的大き
い電圧(電圧値)を印加しなければならない。
【0096】しかし、 水熱合成により金属コイル3の略全長にわたって圧電
セラミック1a、1bが形成された後、キューリー点温
度まで加熱冷却を行って、圧電セラミック1a、1bの
分極の解消を行い、 圧電セラミック1a、1bに電極2a、2bを形成
し、 圧電セラミック1a、1bの分極方向を同じ向きに調
整する分極処理(再分極処理)を行えば、図5(C)に
示す方法により、比較的小さい電圧(電圧値)の印加で
金属コイル3において十分な変形量を得ることができ
る。
【0097】また、水熱合成を利用しないで、他の方法
で圧電セラミック1a、1bを金属コイル3の略全長に
わたって形成し、上記焼成工程を行って圧電セラミック
1を焼き固め、その後上述した方法で圧電セラミック1
a、1bの表面に電極2a、2bを形成し、分極処理、
エージングを行ってもよい。
【0098】以上の工程により、この実施形態のアクチ
ュエータが製造できる。
【0099】このように、この実施形態のアクチュエー
タもその製造工程に手間がかかる工程がなく、簡単に製
造できることから安価である。
【0100】次に、この実施形態のアクチュエータの動
作について説明する。電極2a、2b−金属コイル3間
に電圧を印加されたとき(電極2a、2bに正、金属コ
イル3に負)、圧電逆効果により金属コイル3の内周面
に形成されている圧電セラミック1aが縮み、金属コイ
ル3の外周面に形成されている圧電セラミック1bが伸
びる。金属コイル3は、この圧電セラミック1の変形に
より、コイルの径を縮小する方向に変形する。
【0101】したがって、上記実施形態で説明したよう
に、金属コイル3の一方の端部を固定しておけば、(こ
のアクチュエータの一方の端部を固定しておけば(例え
ば図5(A)に示す右側端部))、他方の端部がこの径
を縮小させる変形にともなって回転する(例えば図5
(A)に示す右側端部が図示する方向に回転する。)。
このとき、他方の端部の回転方向は圧電セラミック1
a、1bの巻回方向によって決まり、他方の端部の回転
数は圧電セラミック1a、1bの巻き数および電極2
a、2b間の印加電圧によって決まる。
【0102】また、この実施形態のアクチュエータも電
圧の印加が停止されると電圧が印加される前の初期状態
に復帰する。したがって、電極2a、2b間に対する電
圧の印加を停止することによって、アクチュエータの他
方の端部を電圧の印加時とは逆向きに回転させることが
できる。
【0103】このように、この実施形態のアクチュエー
タも、従来の超音波モータのように複雑な構成のドライ
バ回路を必要とせず、電極2a、2b間に対して電圧の
印加制御が行える簡単なスイッチング回路で回転動作を
制御することができる。
【0104】また、この実施形態のアクチュエータは、
金属コイル3の内周面および外周面に圧電セラミック1
a、1bを形成し、さらに圧電セラミック1a、1bの
表面に電極2a、2bを形成した簡単な構成である。ま
た、圧電セラミック1a、1bは公知の水熱合成により
簡単に金属コイル3の内周面および外周面に形成でき、
圧電セラミック1a、1b表面に対する電極2a、2b
の形成も印刷やメッキ法等の公知の加工技術で簡単に行
える。したがって、この実施形態のアクチュエータも製
造工程に手間のかかる工程がなく、安価にできる。
【0105】また、上記実施形態のアクチュエータと同
様に、電極2a、2b−金属コイル3間に逆電圧(電極
2aに負、電極2bに正)が印加できるように上記スイ
ッチング回路を構成しておけば、他方の端部の回転数を
2倍にできる。また、高速度で初期状態に復帰させるこ
ともできる。さらに、電極間2a、2b間にLCRによ
る減衰回路を設ければ、回転動作の速度制御等も行え
る。
【0106】なお、図5では金属コイル3の内周面およ
び外周面にそれぞれ圧電セラミック1a、1bを形成し
たアクチュエータを示したが、内周面または外周面の一
方にのみ圧電セラミック1を形成したアクチュエータで
あってもよい。
【0107】以下、図5に示したアクチュエータの利用
例について説明する。なお、図1に示したアクチュエー
タに置き換えても同様の効果が得られることは言うまで
もない。
【0108】図6に示す利用例は、ベース10に固定さ
れたシャフト11にアクチュエータを嵌挿したものであ
る。アクチュエータの一方の端部は図に示すA部におい
てベース10に固定されており、他方の端部は図に示す
B部においてシャフト11に対して回転自在に取り付け
られている円盤12に固定されている。
【0109】この利用例では、アクチュエータの電極2
a、2b−金属コイル3間に対して電圧が印加され、ア
クチュエータの固定されていない端部が回転すると、該
回転にともなって円盤12が回転する。この円盤12の
回転動作で、例えば現金自動預け払い機(ATM)の紙
葉類の振り分けフラッパを駆動させたり、液体のバルブ
を開閉させることができる。
【0110】また、ベース10に対してシャフト11を
回転自在に取り付けておけば、該シャフト11を回転さ
せる機構部にも利用できる。
【0111】また、図7に示す利用例では、アクチュエ
ータの電極2a、2b−金属コイル3間に対して電圧を
印加すると、上述したアクチュエータの回転にともなっ
てシャフト11が回転する。シャフト11は図示するよ
うにネジ15、16により螺合されており、該シャフト
11は回転によって軸方向にスライドする構成である。
ネジ15は装置本体に取り付けられており、ネジ16は
シャフト11に取り付けられている。
【0112】また、図8および図9に示すように、筒状
のシャフト20の内側にアクチュエータを取り付けても
よい。このように、アクチュエータを筒状のシャフト2
0内に実装すると、外力の影響を抑えることができるの
で、工作機械等の揺動装置に対して有効である。なお、
図8はアクチュエータの一方の端部が図中に示すA部で
ベース21に固定されており、他方の端部がB部でシャ
フト20の内周面に固定されている。したがって、アク
チュエータの電極2a、2b−金属コイル3間に対して
電圧を印加したときに、シャフト20を回転させること
ができる。また、図9はアクチュエータの一方の端部が
図中に示すA部においてシャフト20の内周面に固定さ
れており、他方の端部が図中に示すB部においてこのシ
ャフト20に挿入されている円盤22に固定されてい
る。円盤22はシャフト20に対して回転自在に取り付
けられている。したがって、アクチュエータの電極2
a、2b−金属コイル3間に対して電圧を印加したとき
に、シャフト20に挿入されている円盤22を回転させ
る。
【0113】さらに、この実施形態のアクチュエータ
は、図10に示すようにクラッチにも利用できる。図1
0では、25が被動軸であり、アクチュエータにこの被
動軸25が挿入されている。アクチュエータの一方の端
部は図中に示すA部において駆動軸26に固定されてい
る。
【0114】アクチュエータの電極2a、2b−金属コ
イル3間に対して電圧を印加していないとき、金属コイ
ル3の内径が被動軸25の外径よりも大きいので、駆動
軸26の回転が被動軸25に伝わらない。一方、アクチ
ュエータの電極2a、2b−金属コイル3間に対して電
圧を印加すると金属コイル3の内径が縮小して内周面が
被動軸25の外周面に圧接した状態となり、駆動軸26
の回転が被動軸25に伝達される。このように、上記実
施形態のアクチュエータはクラッチとして利用すること
も可能である。
【0115】また、電極2a、2b−金属コイル3間に
電圧を印加していないとき、金属コイル3の内径が被動
軸25の外径よりも小さく金属コイル3の内周面が被動
軸25の外周面に圧接しており、アクチュエータの電極
2a、2b−金属コイル3間に電圧が印加されたときに
金属コイル3の内径が被動軸25の外径よりも大きくな
るアクチュエータであれば、電圧を印加したときに被動
軸25に伝達されていた駆動軸26の回転を遮断するク
ラッチとして利用することもできる(遮断クラッチとし
て利用できる。)。
【0116】また、被動軸25を固定しておけば、この
実施形態のアクチュエータをブレーキとして利用するこ
ともできる。
【0117】さらに、ハードディスクやフロッピィディ
スク等の磁気記録媒体に磁気データを書き込む装置にお
ける磁気ヘッドの駆動機構部にも上記アクチュエータが
利用できる。図11は、上記アクチュエータを適用した
ハードディスク装置を示す概略の上面図である。図11
において51は磁気データが記録されるディスク51で
ある。このディスク51は図示していないモータにより
回転される。52は、ディスク51に対して磁気データ
の書込みや読取を行う磁気ヘッドである。磁気ヘッド5
2はレバー53の一方の端部に取り付けられている。レ
バー53の他方の端部は本体のベース54に固定された
回転軸55に自在に取り付けられている。レバー53の
回動(図中に矢示する方向)により、磁気ヘッド52が
対向する位置がディスク51の半径方向に移動する。
【0118】ハードディスク装置における磁気データの
書込み動作や読取動作については周知であるので、ここ
では説明を省略する。
【0119】図12は、磁気ヘッドをディスクの半径方
向に移動させるヘッド駆動部の構成を示す図である。こ
のヘッド駆動部に上記実施形態のコイル状のアクチュエ
ータが適用されている。図示するように、ベース54に
固定された回転軸55がアクチュエータに挿入されてい
る。アクチュエータの内径は、回転軸55の外形よりも
大きい。アクチュエータの一方の端部(図における下側
の端部)は回転軸55に固定されており、他方の端部は
レバー53に固定されている。
【0120】上述したように、アクチュエータの電極2
a、2b−金属コイル3間に対して電圧を印加すると、
アクチュエータは内径が小さくなる方向に変形する。こ
のアクチュエータの変形によりレバー53が回動され、
磁気ヘッド52がディスク51の半径方向に移動され
る。したがって、アクチュエータの電極2a、2b−金
属コイル3間に対して印加する電圧を調整し、アクチュ
エータの変形量を制御することにより、磁気ヘッド52
をディスク51に対して適当な位置に移動させることが
できる。
【0121】このように、この実施形態のアクチュエー
タを利用することにより、磁気ヘッド52を駆動する駆
動機構部の構成が簡単になるので、装置本体の小型化、
軽量化が実現できる。また、圧電セラミックは時定数が
非常に小さいことから、ディスク51に対するアクセス
タイムを短縮することができる。また、圧電セラミック
は、消費電力が小さいので、装置本体の消費電力を低下
させることできる。さらに、磁気ヘッド52の位置決め
制御が電圧制御により行えるので、この駆動機構部を動
作させる回路構成が簡単であり、本体のコストダウンが
図れる。
【0122】なお、上記説明では磁気ヘッドの駆動部と
して利用した例であったが、光ピックアップヘッドを駆
動する駆動機構部等にも、この実施形態のアクチュエー
タを適用できる。
【0123】次に、この発明の別の実施形態にかかるア
クチュエータについて説明する。図13はこの実施形態
にかかるアクチュエータを示す図である。図13(A)
は正面図、図13(B)は図13(A)に示すA方向の
矢視図、図13(C)は図13(A)に示すB方向の矢
視図、図13(D)は図13(B)に示すC−C方向の
断面拡大図である。この実施形態のアクチュエータは、
図示するようにコイル状に巻回した圧電セラミック1の
上面および下面に電極2(2a、2b)を形成したもの
である。圧電セラミック1の上面に形成されている電極
2aは、圧電セラミック1の幅よりも細く、圧電セラミ
ック1の外周に沿って形成されている。一方、圧電セラ
ミック1の下面に形成されている電極2bは、圧電セラ
ミック1の幅よりも細く、圧電セラミック1の内周に沿
って形成されている。電極2a、2bの幅は、コイル状
に巻回されている圧電セラミック1の幅の略1/2であ
る。電極2a、2bの幅は圧電セラミック1の幅の1/
2以下であることが望ましい。また、電極2a、2bは
圧電セラミック1の略全長にわたって形成されている。
圧電セラミック1は、上面および下面に形成されている
電極2a、2b間に電圧が印加されると(電極2aに
正、電極2bに負)、図13(D)に示すように電極2
a、2bが形成されている対角線方向に伸び、電極2
a、2bが形成されていない対角線方向に縮むように分
極処理がなされている。
【0124】次に、この実施形態のアクチュエータの製
造工程について説明する。この実施形態のアクチュエー
タの製造工程は、図1に示したものと略同じである。ま
ず、最初に圧電セラミック1をコイル状に成形し、コイ
ル状に成形した圧電セラミック1を焼き固め(所謂焼成
工程を行う)、焼き固めたコイル状の圧電セラミック1
の上面および下面に電極2a、2bを形成する。このと
き、電極2a、2bは圧電セラミック1の幅全体に形成
する。その後、分極処理、エージングを行った後、電極
2aについては圧電セラミック1の内周部側の不要部分
を削除し、電極2bについては圧電セラミック1の外周
部側の不要部分を削除する。以上の工程で、この実施形
態のアクチュエータが製造できる。また、不必要な部分
をマスキングし無電解メッキ法によって電極を形成して
もよい。
【0125】さらには、上記図2〜図4に示した方法に
よりコイル状の圧電セラミック1を成形し、その後電極
2a、2b形成、分極処理、を行ってもよい。
【0126】このように、この実施形態のアクチュエー
タも簡単に製造でき、手間のかかる工程がないことから
安価にできる。
【0127】この実施形態のアクチュエータの動作につ
いて説明する。コイル状に巻回されている圧電セラミッ
ク1の上面および下面に形成されている電極2a、2b
間に電圧を印加したとき(電極2aに正、電極2bに
負)、圧電セラミック1が幅方向(図中に示す矢印方
向)にねじれ、コイル状に巻回された圧電セラミック1
がコイルの軸方向に伸びる。このように、この実施形態
のアクチュエータは電極2a、2b間に電圧を印加する
ことによって軸方向に変位する。また、この実施形態の
アクチュエータも、上記実施形態のものと同様に、電極
2a、2b間に対する電圧の印加制御が行える簡単なス
イッチング回路で軸方向の変位を制御することができ
る。
【0128】次に、上記実施形態のアクチュエータと同
様に、軸方向に変位するアクチュエータの別の実施形態
について説明する。図14はこの実施形態にかかるアク
チュエータを示す図である。図14(A)は正面図、図
14(B)は図14(A)に示すA方向の矢視図、図1
4(C)は図14(A)に示すB方向の矢視図、図14
(D)は図14(B)に示すC−C方向の断面図であ
る。この実施形態のアクチュエータは、コイル状に巻回
した金属コイル3の上面および下面にそれぞれ圧電セラ
ミック1a、1bを形成するとともに、この圧電セラミ
ック1a、1bの表面に電極2(2a、2b)を形成し
たものである。金属コイル3の上面に形成されている圧
電セラミック1aは外周側の側部に沿って巻回方向に形
成されており、金属コイル3の下面に形成されている圧
電セラミック1は内周側の側部に沿って巻回方向に形成
されている。圧電セラミック1a、1bの幅は、コイル
状に巻回されている金属コイル3の幅の略1/2であ
る。なお、好ましくは圧電セラミック1a、1bの幅
は、コイル状に巻回されている金属コイル3の幅の1/
2以下である。また、圧電セラミック1a、1bは金属
コイル3の略全長にわたって形成されている。さらに、
この実施形態の圧電セラミック1a、1bは、電極2
a、2b−金属コイル3間に電圧が印加されると(電極
2a、2bに正、金属コイル3に負)、図14(D)に
おいて紙面に対して垂直方向に伸びるように分極調整が
なされている。
【0129】次に、この実施形態のアクチュエータの製
造工程について説明する。この実施形態のアクチュエー
タの製造工程は、図5に示したものと略同じである。ま
ず、最初に水熱合成により金属コイル3の上面および下
面に圧電セラミック1a、1bを形成する。このとき、
金属コイル3の上面については外周側の必要な部分にの
み圧電セラミック1aを形成し、金属コイル3の下面に
ついては内周側の必要な部分にのみ圧電セラミック1b
を形成する。
【0130】ここで、水熱合成により金属コイル3の略
全長にわたって圧電セラミック1a、1bを形成した場
合、圧電セラミック1a、1bは分極方向が金属コイル
3に向かう向きであり、電極2a、2b−金属コイル3
間に電圧を印加した場合(電極2a、2bに正、金属コ
イル3に負)紙面に対して垂直方向に伸びる向きに分極
調整がなされている。したがって、上記図5のアクチュ
エータの製造工程で説明した、圧電セラミック1a、1
bの分極を解消し、再度分極方向を調整する分極処理に
ついては行わなくてもよい。
【0131】また、水熱合成を利用しないで、他の方法
で圧電セラミック1a、1bを金属コイル3の略全長に
わたって形成し、上記焼成工程を行って圧電セラミック
1を焼き固め、その後上述した方法で圧電セラミック1
a、1bの表面に電極2a、2bを形成し、分極処理、
エージングを行ってもよい。以上の工程により、この実
施形態のアクチュエータが製造される。
【0132】このように、この実施形態のアクチュエー
タも簡単に製造でき、手間のかかる工程がないので安価
にできる。
【0133】次に、この実施形態のアクチュエータの動
作について説明する。アクチュエータの電極2a、2b
−金属コイル3間に電圧を印加すると(電極2a、2b
に正、金属コイル3に負)、圧電セラミック1a、1b
の変位により金属コイル3が幅方向にねじれ、金属コイ
ル3が軸方向に伸びる。このように、この実施形態のア
クチュエータは電極2a、2b間に電圧を印加すること
によって軸方向に変位する。また、この実施形態のアク
チュエータも、上記実施形態のものと同様に、電極2
a、2b間に対する電圧の印加制御が行える簡単なスイ
ッチング回路で軸方向の変位を制御することができる。
【0134】さらに、図14に示したアクチュエータに
対して、図15に示すように金属コイル3の上面および
下面にそれぞれ圧電セラミック1c、1dを追加しても
よい。圧電セラミック1c、1dは、表面に形成されて
いる電極2c、2d−金属コイル3間に電圧が印加され
たとき、図15(D)において紙面に対して垂直方向に
縮むように分極調整がなされている。したがって、電極
2a〜2d−金属コイル3間に電圧を印加すると(電極
2a〜2dに正、金属コイル3に負)、図14に示した
アクチュエータよりも金属コイル3に生じるねじれが大
きい。したがって、この実施形態のアクチュエータは図
14に示したものよりも軸方向に一層大きな変位を生じ
る。
【0135】また、図15に示したアクチュエータでは
金属コイル3の上面および下面にそれぞれ2本ずつ圧電
セラミック1a〜1dを並べて形成しているが、上面ま
たは下面の一方の面にのみ圧電セラミック1が2本並べ
られたものであってもよい。なお、水熱合成により金属
コイル3の上面および下面に圧電セラミック1a〜1d
を形成した場合には、圧電セラミック1c、1dの分極
方向も金属コイル3に向かう向きになっているため、上
記図2のアクチュエータの製造工程で説明した、圧電セ
ラミック1a、1bの分極を解消し、再度分極方向を調
整する分極処理が行われる。
【0136】このように図13〜図15に示したアクチ
ュエータはコイルの軸方向に変位する点で上記図1に示
したアクチュエータと異なっているが、上述したように
図1に示したアクチュエータと同様に、その製造工程に
おいて手間のかかる工程がないことから、簡単に製造で
きるので安価である。
【0137】また、上記図13に示したアクチュエータ
ではコイル状に形成した圧電セラミック1の上面および
下面に該圧電素子1の幅よりも狭い電極1a、1bを形
成するとしたが、図11に示すようにコイル状に形成し
た圧電セラミック1の内周面および外周面に該圧電素子
1の高さよりも低い電極1a、1bを形成しても同様の
効果を奏するアクチュエータを得ることができる。
【0138】また、上記図14に示したアクチュエータ
では金属コイル3の上面および下面にこの金属コイル3
の幅よりも狭い圧電セラミック1a、1b、および電極
1a、1bを形成するとしたが、図17に示すように金
属コイル3の内周面および外周面に該金属コイル3の高
さよりも低い圧電セラミック1a、1b、および電極1
a、1bを形成しても同様の効果を奏するアクチュエー
タを得ることができる。
【0139】さらに、上記図15に示したアクチュエー
タでは金属コイル3の上面および下面にこの金属コイル
3の幅よりも狭い圧電セラミック1a〜1d、および電
極1a〜1dを形成するとしたが、図18に示すように
金属コイル3の内周面および外周面に該金属コイル3の
高さよりも低い圧電セラミック1a〜1d、および電極
1a〜1dを形成しても同様の効果を奏するアクチュエ
ータを得ることができる。
【0140】上記実施形態のアクチュエータは、軸方向
に変位することから、例えば自動車等のサスペンション
バネとしての利用が考えられる。圧電セラミック1を適
用したアクチュエータは周知のように振動のセンシング
および電圧の印加制御による振動の減衰を電子的に制御
することができるので柔軟な制御が行えると言われてい
る。また、オイルダンパが不要になることから、適用し
た自動車についてはコストを大幅にダウンさせることが
できる。
【0141】また、自動車等で利用されている燃料噴射
装置バルブの調整構造において、ニードルの駆動機構部
として上記アクチュエータを用いてもよい。
【0142】また、上述した全ての実施形態において、
圧電セラミック1または金属コイル3の形状を図19
(A)や図19(B)に示す形状に形成してもよい。図
19(A)、(B)に示す形状は、一般にたけのこバネ
と呼ばれる形状であり、特に軸方向に大きな変位が得ら
れるバネ形状である。図19(A)、(B)は、たけの
こバネの断面を示している。
【0143】次に、この発明の別の実施形態のアクチュ
エータについて説明する。図20(A)はこの実施形態
にかかるアクチュエータを示す図であり、図20(B)
はこのアクチュエータの下面図(図20(A)に示すA
方向の矢視図)である。この実施形態のアクチュエータ
は、帯状の圧電セラミック1の上面にその幅が圧電セラ
ミック1の幅の半分以下である電極2aを一方の側部に
沿って形成し、帯状の圧電セラミック1の下面にその幅
が圧電セラミック1の幅の半分以下である電極2bを他
方の側部に沿って形成したものである。この図からも明
らかなようにこの実施形態のアクチュエータは、上記図
13に示したアクチュエータにおける圧電セラミック1
を帯状(所謂トーションバー)にしたものである。
【0144】また、このトーションバー型のアクチュエ
ータの別の実施形態としては図21および図22に示す
ものが考えられる。図21は図14に示したアクチュエ
ータにおける金属コイル3を帯状の金属板3aに置き換
えたものであり、図22は図15に示したアクチュエー
タにおける金属コイル3を帯状の金属板3aに置き換え
たものである。
【0145】図20〜図22に示したアクチュエータ
は、それぞれ図13〜図15に示したアクチュエータと
略同様の工程で製造できる。
【0146】なお、図22では金属板3aの両面にそれ
ぞれ2本の圧電セラミック1a〜1dを並べて形成した
ものを示しているが、2本の圧電セラミック1が形成さ
れている面はどちらか一方の面だけであってもよい。
【0147】次に、これらのアクチュエータの動作につ
いて説明する。図20〜図22に示したアクチュエータ
は、電極2a、2b間(図20)、電極2a、2b−金
属板3a間(図21)、電極2a〜2d−金属板3a間
(図22)に、電圧を印加したときに、図中に示す方向
にねじれが生じる。
【0148】上記図20〜図22に示したアクチュエー
タの利用例としては、図23に示すようにアクチュエー
タにフラッパ30を取り付け、電圧の印加制御によって
生じる、ねじれで該フラッパ30を図中に示す矢印方向
に回動させるものが考えられる。
【0149】さらに、この発明の別の実施形態にかかる
アクチュエータについて説明する。図24はこの実施形
態のアクチュエータを示す図であり、図24(A)は上
面図、図24(B)は図24(A)に示すA−A方向の
断面図である。この実施形態のアクチュエータは、図1
または図5に示したコイルバネ形状のアクチュエータを
ゼンマイ形状にしたものである。なお、図中に示す35
はうず状(ゼンマイ形状)に巻回した圧電セラミック1
または金属コイル3の中心に取り付けたシャフトであ
る。
【0150】なお、図25(A)は図1に示したアクチ
ュエータをゼンマイ形状としたアクチュエータについて
図19(B)に示すB部の構成を示す図であり、図25
(B)は図5に示したアクチュエータをゼンマイ形状と
したアクチュエータについて図24(B)に示すB部の
構成を示す図である。
【0151】また、この実施形態のアクチュエータにつ
いては、図1、図5に示したアクチュエータと略同様の
方法で製造できる。製造工程についてはここでは説明を
省略する。
【0152】なお、図2および図3に示した方法では製
造できない。
【0153】この実施形態のアクチュエータは、電極2
a、2b間または電極2a、2b−金属コイル3間に電
圧を印加すると、うず状に巻回しているコイル部分にお
いてコイルの径が縮小する方向に変位する。この変位に
よりコイルの中心に設けられているシャフト35が回転
する。
【0154】この実施形態のアクチュエータは、上記図
11に示したはハードディスク装置におけるヘッドの回
転駆動に適用できる。図26は、ヘッドをディスクの半
径方向に移動させるヘッド駆動部の構成を示す図であ
る。このヘッド駆動部に上記実施形態のコイル状のアク
チュエータが適用されている。この実施形態のアクチュ
エータは、ベース54に回転自在に取り付けられた回転
軸55が挿入されている。アクチュエータの内径は、回
転軸55の外形よりも大きい。アクチュエータの一方の
端部は回転軸55に固定されており、他方の端部はフリ
ーである。
【0155】なお、レバー53は、回転軸55に固定さ
れている。
【0156】上述したように、アクチュエータの電極2
a、2b−金属コイル3間に対して電圧を印加すると、
アクチュエータは内径が小さくなる方向に変形する。こ
のアクチュエータの変形により、回転軸55が回転す
る。この回転軸55の回転にともなってレバー53が回
動し、磁気ヘッド52がディスク51の半径方向に移動
す。したがって、アクチュエータの電極2a、2b−金
属コイル3間に対して印加する電圧を調整し、アクチュ
エータの変形量を制御することにより、磁気ヘッド52
をディスク51に対して適当な位置に移動させることが
できる。
【0157】このように、磁気ヘッド52を駆動する駆
動機構部の構成が簡単になることから、装置本体の小型
化、軽量化が実現できる。また、圧電セラミックは時定
数が非常に小さいことから、ディスク51に対するアク
セスタイムを短縮することができる。また、圧電セラミ
ックは、消費電力が小さいので、装置本体の消費電力を
低下させられる。さらに、磁気ヘッド52の位置決め制
御が電圧制御により行えるので、この駆動機構部を動作
させる回路構成を簡単にでき、本体のコストダウンが図
れる。
【0158】さらに、従来種々の機器、例えば時計、で
利用されているゼンマイをこのアクチュエータに置き換
えれば、巻き締められるときに機械的にエネルギーを蓄
積させて、発電することができる。さらには、後述する
ように圧電ゼンマイを積層構造とし、且つ一部をコンデ
ンサとして形成すれば電荷の蓄積が可能になり、ゼンマ
イの巻きほぐし時にも発電させることができる。
【0159】このようにエネルギーの発生と蓄積とが行
える上記ゼンマイ形状のアクチュエータを利用すること
で、時計等、各種機器の小型化や、コストダウンが実現
できる。
【0160】また、図27に示すように両端部をうず状
に巻回してもよい。この図27に示すアクチュエータ
は、電極2a、2b間または電極2a、2b−金属コイ
ル3間に電圧を印加すると、うず状に巻回している両端
部のコイル部においてコイルの径を縮小する方向に変位
するので、2本のシャフト35a、35bが互いに逆向
きに回転する。
【0161】次に、圧電セラミック1に対して並列に誘
電体を設けたアクチュエータの実施形態について説明す
る。なお、上述したどの実施形態のアクチュエータであ
っても、圧電セラミック1(1a〜1d)に対して並列
に誘電体を設ければ、以下に示す効果が得られる。
【0162】周知のように、誘電体はコンデンサとして
機能する。図28に、圧電セラミック1にコンデンサC
1を並列に接続した回路を示す。なお、この図において
PSは電源であり、SWは圧電セラミック1に対して電
圧の印加を制御(オン/オフ)するスイッチである。
【0163】図28に示す回路では、スイッチSWを閉
じると、圧電セラミック1に電圧が印加され、上述した
ようにアクチュエータが変位する。また、スイッチSW
が開されたときには、コンデンサC1に電荷が溜まって
いるので、圧電セラミック1においては電圧が印加され
ている状態がつづき、アクチュエータが初期状態に復帰
しない。このように、圧電セラミック1(1a〜1d)
に対して並列に設けたコンデンサ(誘電体)により、ア
クチュエータの初期状態への復帰を制限することができ
る。また、コンデンサC1の容量を調整すれば、スイッ
チSWが開されてからアクチュエータが初期状態への復
帰を開始するまでの時間が制御できる。また、コンデン
サC1に溜まった電荷を放電させる放電回路を設けてお
けば、この放電回路の時定数を調整することで、スイッ
チSWが開されてからアクチュエータが初期状態に戻る
までの時間や、復帰時の速度制御も行える。
【0164】上記コンデンサC1はアクチュエータの動
作を制御するスイッチング回路に設けてもよいし、また
アクチュエータに一体形成してもよい。
【0165】以下、上記コンデンサC1を一体形成した
アクチュエータの製造工程について説明する。金属コイ
ル3や金属板3aに圧電セラミック1(1a〜1d)を
形成し、さらに圧電セラミック1の表面に電極2(1a
〜1d)を形成するまでの工程は、上述したアクチュエ
ータの製造工程における工程と同じである。ここでは、
説明がわかりやすいように、帯状の金属板3aの上面に
圧電セラミック1およびこの圧電セラミック1の表面に
電極2が形成されたものを例示しながら、これ以後の工
程を説明する。
【0166】図29(A)は、金属板3に圧電セラミッ
ク1および電極2が形成されており、分極処理が行われ
ていない状態である。ここで、圧電セラミック1および
電極2の一部(図中に破線で囲んだ部分)を他の部分か
ら切り離し、電気的に接続されていない状態にする(図
29(B)参照)。そして、切り離した一部については
分極処理を行わないで、その他の部分に対して分極処理
を行う。すなわち、切り離した一部については高電圧を
印加しない。分極処理が完了するとエージングを行い、
エージングの完了後に上記切り離した一部と、分極処理
を施した部分とを電気的に接続する電極5を形成する
(図29(C)参照)。
【0167】上記工程で製造されたアクチュエータは、
電極1−金属板3間に電圧が印加されると、分極処理が
施されていない部分については圧電逆効果が生じない
が、分極処理が施された部分において圧電逆効果が生じ
るので、所定の変位が生じる。一方、圧電セラミック1
は元々誘電体であるので、コンデンサとして機能する。
したがって、分極処理が施されていない部分が図28に
示したコンデンサC1として機能する。このように、ア
クチュエータの製造工程を若干変更するだけで、誘電体
が圧電セラミック1に並列に接続されたアクチュエータ
を製造することができる。もちろん、誘電特性にまさる
他の材料でコンデンサC1を形成してもよい。
【0168】さらに、上記全ての実施形態のアクチュエ
ータに用いられる圧電セラミック1は積層型のものであ
ってもよい。積層型の圧電セラミック1は、図30に示
すように複数枚の圧電セラミック1を電極2を挟んで積
層したものである。
【0169】なお、電極2は、圧電セラミック1の層間
だけでなく、アクチュエータの表裏面にも形成されてい
る。
【0170】バイモルフ型の圧電素子においては厚みが
薄いほど変位が大きいが、変位によって生じる力が小さ
い。しかし、複数の圧電素子を積層することで大きな力
を生じさせることができ、また大きな変位も得られるこ
とから、アクチュエータを一層小型に構成することがで
きる。また、積層されている圧電セラミック1の積層間
については固着したタイプのものであってもよいし、固
着していないタイプのものであってもよい。
【0171】上記積層型のアクチュエータは、例えば、
図31に示すように、分極方向が上方向である圧電セラ
ミック1を電極2を挟んで6層に重ね合わせ、表裏面お
よび層間の電極2を交互に正極、負極として電圧を印加
した場合、各層の圧電セラミック1は電極2を挟んで上
下に位置する圧電セラミック1の伸縮方向が交互に逆方
向になる。この場合、上下に位置する圧電セラミック1
が相反する方向に変形する。このため、各層間において
生じる摩擦が、圧電セラミック1の変形を阻止する向き
に作用し、この分だけ生じる力が小さくなる。
【0172】そこで、図32(A)に示すように、電極
2を挟んで上下に位置する圧電セラミック1の分極方向
が逆向きになるように積層する。また、各電極2に対し
て同図に示すように結線し、電圧を印加することで上側
3層の圧電セラミック1が伸びる方向に変形し、下側3
層の圧電セラミック1が縮む方向に変形する。
【0173】図32(A)に示す方法は、上側3層と下
側3層との間に位置する電極2に電圧を印加しいない。
その他の電極2に対して交互に正電圧、負電圧を印加し
ている。
【0174】この場合、相反する方向に変形する圧電セ
ラミック1が上下に位置する箇所は、1箇所になる(図
31に示すアクチュエータでは5ヶ所ある。)。このた
め、図31に示すアクチュエータに比べて、圧電セラミ
ック1の変形を阻止する向きに作用する力を抑えること
ができ、より大きな力を発生させることができる。
【0175】また、図32(A)に示すアクチュエータ
は、以下に示すように簡単に製造できる。
【0176】電極2として機能するチタン基材の表裏面
に圧電セラミック1を上記水熱合成により成膜すると、
上記電極2(チタン基材)の表裏面に成膜された圧電セ
ラミック1の分極方向は電極2に向かう方向となる(図
32(B)参照)。したがって、水熱合成により上記電
極2(チタン基材)の表裏面に圧電セラミック1を成膜
した物(図32(B)に示す物)を3つ重ねることによ
り、図32(A)に示すアクチュエータが製造できる。
【0177】また、中間に配置する物については成膜さ
れた圧電セラミック1の表裏面に電極2を形成しなくて
もよい。上側と下側とに配置する物についてのみ、成膜
された圧電セラミック1の表裏面に電極2を形成すれば
よい。その理由は、中間に配置される物は、上側と下側
に配置される物に形成された電極2を共有できるからで
ある。
【0178】また、図33に示すように誘電層からなる
コンデンサ60を挟んで、図32(B)に示す物を上下
に配置しても良い。この場合、電源回路を切って荷電を
停止してもコンデンサ60(誘電体)に電荷が保持され
るので、変位を一定時間保つことができる。圧電セラミ
ック1は、本来誘電材料であり荷電により分極充電され
るが、内部抵抗は無限大ではないので、この内部抵抗値
に応じた時間で放電し、アクチュエータの変形が復帰す
る。より充電効率のよい誘電材を変形動作への寄与効果
の少ない箇所に配置すればより変形の保持効果が顕著に
なる。
【0179】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、その
構造が簡単であり、製造工程に手間のかかる工程がない
ので、製造コストが安価である。また、アクチュエータ
自体も小型であるので、このアクチュエータを適用した
装置の小型化やコストダウンが容易に実現できる。
【0180】また、この発明によれば、コイル状やゼン
マイ状に形成された歪み素子を簡単に製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態であるアクチュエータを示
す図である。
【図2】この発明の実施形態であるアクチュエータに適
用されるコイル状の圧電セラミックの製造工程を説明す
る図である。
【図3】この発明の実施形態であるアクチュエータに適
用されるコイル状の圧電セラミックの製造工程を説明す
る図である。
【図4】この発明の実施形態であるアクチュエータに適
用されるコイル状の圧電セラミックの製造工程を説明す
る図である。
【図5】この発明の別の実施形態であるアクチュエータ
を示す図である。
【図6】この発明の実施形態であるアクチュエータの応
用例を示す図である。
【図7】この発明の実施形態であるアクチュエータの応
用例を示す図である。
【図8】この発明の実施形態であるアクチュエータの応
用例を示す図である。
【図9】この発明の実施形態であるアクチュエータの応
用例を示す図である。
【図10】この発明の実施形態であるアクチュエータの
応用例を示す図である。
【図11】この発明の実施形態であるアクチュエータの
応用例を示す図である。
【図12】この発明の実施形態であるアクチュエータの
応用例を示す図である。
【図13】この発明の別の実施形態であるアクチュエー
タを示す図である。
【図14】この発明の別の実施形態であるアクチュエー
タを示す図である。
【図15】この発明の別の実施形態であるアクチュエー
タを示す図である。
【図16】この発明の別の実施形態であるアクチュエー
タを示す図である。
【図17】この発明の別の実施形態であるアクチュエー
タを示す図である。
【図18】この発明の別の実施形態であるアクチュエー
タを示す図である。
【図19】たけのこバネの断面形状を示す図である。
【図20】この発明の別の実施形態であるアクチュエー
タを示す図である。
【図21】この発明の別の実施形態であるアクチュエー
タを示す図である。
【図22】この発明の別の実施形態であるアクチュエー
タを示す図である。
【図23】この発明の実施形態であるアクチュエータの
応用例を示す図である。
【図24】この発明の別の実施形態であるアクチュエー
タを示す図である。
【図25】この発明の別の実施形態であるアクチュエー
タを示す図である。
【図26】この発明の実施形態であるアクチュエータの
応用例を示す図である。
【図27】この発明の別の実施形態であるアクチュエー
タを示す図である。
【図28】この発明の別の実施形態であるアクチュエー
タの等化回路を示す図である。
【図29】この発明の別の実施形態であるアクチュエー
タの製造工程を説明する図である。
【図30】積層型の圧電セラミックを示す図である。
【図31】積層型の圧電セラミックを示す図である。
【図32】積層型の圧電セラミックを示す図である。
【図33】積層型の圧電セラミックを示す図である。
【符号の説明】
1(1a〜1d)−圧電セラミック 2(2a〜2d)−電極 3−金属コイル 3a−金属板 40−型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 41/083 H01L 41/08 S 41/187 41/22 Z 41/193 41/18 101C 41/22 101D 102 (72)発明者 高畠 大介 埼玉県上尾市菅谷3丁目105番地 株式会 社フコク内 (72)発明者 池浜 和之 埼玉県上尾市菅谷3丁目105番地 株式会 社フコク内 Fターム(参考) 4G031 AA06 AA11 AA12 AA32 BA10 5D068 AA01 BB01 BB03 CC11 GG24

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電逆効果の性質を有する歪み素子を備
    えたアクチュエータであって、 上記歪み素子は、コイル状に巻回されており、且つ内周
    面および外周面に電極が形成されているアクチュエー
    タ。
  2. 【請求項2】 圧電逆効果の性質を有する歪み素子を備
    えたアクチュエータであって、 コイル状に巻回された金属コイルを備え、 少なくとも上記金属コイルの内周面または外周面の一方
    に上記歪み素子が形成されているとともに、 上記歪み素子の表面に電極が形成されているアクチュエ
    ータ。
  3. 【請求項3】 圧電逆効果の性質を有する歪み素子を備
    えたアクチュエータであって、 上記歪み素子は、コイル状に巻回されており、 上記歪み素子の上面には、内周側または外周側の一方の
    側部に沿ってその幅が該歪み素子の幅よりも狭い電極が
    形成されており、 上記歪み素子の下面には、上面とは反対側の側部に沿っ
    てその幅が該歪み素子の幅よりも狭い電極が形成されて
    いるアクチュエータ。
  4. 【請求項4】 圧電逆効果の性質を有する歪み素子を備
    えたアクチュエータであって、 コイル状に巻回された金属コイルを備え、 上記金属コイルの上面には、内周側または外周側の一方
    の側部に沿ってその幅が該金属コイルの幅よりも狭い歪
    み素子が形成されており、 上記金属コイルの下面には、上面とは反対側の側部に沿
    ってその幅が該金属コイルの幅よりも狭い歪み素子が形
    成されており、 さらに、上記歪み素子の表面には電極が形成されている
    アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 圧電逆効果の性質を有する歪み素子を備
    えたアクチュエータであって、 コイル状に巻回した金属コイルを備え、 少なくとも該金属コイルの上面または下面の一方には、
    その幅が該金属コイルの幅の2分の1以下である帯状の
    歪み素子が2本並べて形成されており、 上記歪み素子の表面には、電極が形成されているアクチ
    ュエータ。
  6. 【請求項6】 圧電逆効果の性質を有する歪み素子を備
    えたアクチュエータであって、 上記歪み素子は、コイル状に巻回されており、 上記歪み素子の内周面には、上端または下端の一方の端
    部に沿ってその高さが該歪み素子の高さよりも低い電極
    が形成されており、 上記歪み素子の外周面には、内周面とは反対側の端部に
    沿ってその高さが該歪み素子の高さよりも低い電極が形
    成されているアクチュエータ。
  7. 【請求項7】 圧電逆効果の性質を有する歪み素子を備
    えたアクチュエータであって、 コイル状に巻回された金属コイルを備え、 上記金属コイルの内周面には、上端または下端の一方の
    端部に沿ってその高さが該金属コイルの高さよりも低い
    歪み素子が形成されており、 上記金属コイルの外周面には、内周面とは反対側の端部
    に沿ってその高さが該金属コイルの高さよりも低い歪み
    素子が形成されており、 さらに、上記歪み素子の表面には電極が形成されている
    アクチュエータ。
  8. 【請求項8】 圧電逆効果の性質を有する歪み素子を備
    えたアクチュエータであって、 コイル状に巻回した金属コイルを備え、 少なくとも該金属コイルの内周面または外周面の一方に
    は、その高さが該金属コイルの高さの2分の1以下であ
    る帯状の歪み素子が2本並べて形成されており、 上記歪み素子の表面には、電極が形成されているアクチ
    ュエータ。
  9. 【請求項9】 圧電逆効果の性質を有する歪み素子を備
    えたアクチュエータであって、 上記歪み素子は帯状であり、 該歪み素子の一方の面には、一方の側部に沿ってその幅
    が該歪み素子の幅よりも狭い電極が形成されており、 上記歪み素子の他方の面には、他方の側部に沿ってその
    幅が該歪み素子の幅よりも狭い電極が形成されているア
    クチュエータ。
  10. 【請求項10】 圧電逆効果の性質を有する歪み素子を
    備えたアクチュエータであって、 帯状の金属板を備え、 上記金属板の一方の面には、一方の側部に沿ってその幅
    が該金属板の幅よりも狭い歪み素子が形成されており、 上記金属板の他方の面には、他方の側部に沿ってその幅
    が該金属板の幅よりも狭い歪み素子が形成されており、 さらに、上記歪み素子の表面には電極が形成されている
    アクチュエータ。
  11. 【請求項11】 圧電逆効果の性質を有する歪み素子を
    備えたアクチュエータであって、 帯状の金属板を備え、 上記金属板の少なくとも一方の面には、その幅が該金属
    板の幅の2分の1以下である帯状の歪み素子が2本並べ
    て形成されており、 上記歪み素子の表面には、電極が形成されているアクチ
    ュエータ。
  12. 【請求項12】 圧電逆効果の性質を有する歪み素子を
    備えたアクチュエータであって、 上記歪み素子は、両端部がうず状に巻回されており、且
    つ内周面および外周面に電極が形成されているアクチュ
    エータ。
  13. 【請求項13】 圧電逆効果の性質を有する歪み素子を
    備えたアクチュエータであって、 両端部がうず状に巻回された金属コイルを備え、 少なくとも上記金属コイルの内周面または外周面の一方
    には上記歪み素子が形成されているとともに、 上記歪み素子の表面に電極が形成されているアクチュエ
    ータ。
  14. 【請求項14】 圧電逆効果の性質を有する歪み素子を
    備えたアクチュエータであって、 上記歪み素子は、うず状に巻回されており、且つ内周面
    および外周面に電極が形成されており、 上記歪み素子に対して並列に誘電体が設けられているア
    クチュエータ。
  15. 【請求項15】 圧電逆効果の性質を有する歪み素子を
    備えたアクチュエータであって、 うず状に巻回された金属コイルを備え、 少なくとも上記金属コイルの内周面または外周面の一方
    に上記歪み素子が形成されており、 上記歪み素子の表面に電極が形成されているとともに、 上記歪み素子に対して並列に誘電体が設けられているア
    クチュエータ。
  16. 【請求項16】 上記歪み素子に対して並列に誘電体が
    設けられている請求項1〜13のいずれかに記載のアク
    チュエータ。
  17. 【請求項17】 上記歪み素子は、積層された歪み素子
    である請求項1〜16のいずれかに記載のアクチュエー
    タ。
  18. 【請求項18】 円筒形の型の表面にチタンまたはチタ
    ン化合物のコーティング膜を形成し、 上記円筒形の型の表面に形成した上記コーティング膜を
    コイル状に成形し、 水熱合成により上記コイル状に成形したコーティング膜
    に圧電逆効果の性質を有する歪み素子の結晶膜を形成
    し、 上記円筒形の型から上記歪み素子を取り外す歪み素子の
    製造方法。
  19. 【請求項19】 水熱合成により上記円筒形の型から取
    り外した上記歪み素子の内周面に圧電逆効果の性質を有
    する歪み素子の結晶膜を形成する請求項18記載の歪み
    素子の製造方法。
  20. 【請求項20】 上記円筒形の型から取り外した上記歪
    み素子の外周面にチタンまたはチタン化合物のコーティ
    ング膜を形成し、 水熱合成により上記歪み素子の外周面に形成したコーテ
    ィング膜に圧電逆効果の性質を有する歪み素子の結晶膜
    を形成する請求項18または19に記載の歪み素子の製
    造方法。
  21. 【請求項21】 撥水性の樹脂を基材とする円筒形の型
    の表面に親水性の領域をコイル状に形成し、 圧電逆効果の性質を有する歪み素子の微粒子を懸濁した
    溶液中に上記円筒形の型を浸漬し、該円筒形の型を引き
    上げ、 円筒形の型から付着している歪み素子を取り外す歪み素
    子の製造方法。
  22. 【請求項22】 親水性の樹脂を基材とする円筒形の型
    の表面に親水性の領域がコイル状になるように撥水処理
    を行い、 圧電逆効果の性質を有する歪み素子の微粒子を懸濁した
    溶液中に上記円筒形の型を浸漬し、該円筒形の型を引き
    上げ、 円筒形の型から付着している歪み素子を取り外す歪み素
    子の製造方法。
  23. 【請求項23】 上記円筒形の型から付着している歪み
    素子を取り外す前に、該円筒形の型に対して熱間加圧処
    理を行う請求項21または22に記載の歪み素子の製造
    方法。
  24. 【請求項24】 上記円筒形の型から取り外した歪み素
    子の表面または裏面の少なくとも一方に電極を形成し、 これを圧電逆効果の性質を有する歪み素子の微粒子を懸
    濁した溶液中に再度浸漬し、引き上げる請求項21〜2
    3のいずれかに記載の歪み素子の製造方法。
  25. 【請求項25】 圧電逆効果の性質を有する歪み素子の
    微粒子を容器内に積層しながら、レーザ光を照射して上
    記歪み素子の微粒子を溶融焼結する歪み素子の製造方
    法。
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