JP2002111023A - 薄膜太陽電池、およびその製造方法 - Google Patents

薄膜太陽電池、およびその製造方法

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JP2002111023A JP2000294945A JP2000294945A JP2002111023A JP 2002111023 A JP2002111023 A JP 2002111023A JP 2000294945 A JP2000294945 A JP 2000294945A JP 2000294945 A JP2000294945 A JP 2000294945A JP 2002111023 A JP2002111023 A JP 2002111023A
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Satoshi Shibuya
聡 澁谷
Yoshiaki Nishiyama
喜明 西山
Akira Hanabusa
彰 花房
Takeshi Hibino
武司 日比野
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Matsushita Battery Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充分な絶縁性を有する薄膜太陽電池を提供す
る。 【解決手段】 透明基板上に透明導電膜、半導体層およ
び電極が順次積層され、前記透明導電膜の周縁部が、前
記透明基板の周縁部の表面層と共に全周に亘り除去され
ている薄膜太陽電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明基板上に透明
導電膜、半導体層および電極が順次積層されてなる薄膜
太陽電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高価な結晶シリコン太陽電池に代
わる次世代太陽電池として、ウエハーが不必要なので、
安価に作製できる薄膜太陽電池の開発が行われている。
薄膜太陽電池には多様な構造があるが、一般的には透明
基板上に透明導電膜を形成し、その上にpn接合あるい
はpin接合を有する半導体層を形成し、その上に電極
を形成した積層構造が採られている。この透明基板は太
陽電池モジュールのフロントカバーとしてそのまま用い
られる場合が多い。
【0003】従来の一般的な太陽電池モジュールの概略
断面図を図7に示す。太陽電池モジュールの外装である
フレーム9と外部出力端子11間には、漏電を防ぐため
の充分な絶縁性が必要である。そのため、例えば日本工
業規格、『JIS C 8918 結晶系太陽電池モジ
ュール』や『JIS C 8939 アモルファス太陽
電池モジュール』では、DC1,000Vの電圧を印加
した場合の抵抗値は100MΩ以上と規定されている。
図7において、ガラス製などの透明基板1上に透明導電
膜2、n型半導体層3とp型半導体層4からなる半導体
層5、およびカーボン電極6やAg−In電極7等の電
極8が形成されている。
【0004】透明導電膜2は、半導体層5や電極8が形
成されている部分以外に、この部分に連続した透明基板
1の側面にも形成されている場合が多い。フレーム9に
は、通常、アルミニウム、アルミニウム合金などが用い
られ、ステンレス鋼製などの裏面カバー10には外部出
力端子11を収納する端子ボックス12が取り付けられ
ている。この構成では、半導体層5や電極8は、透明導
電膜2を介して透明基板1の側面と電気的に導通しやす
い。この透明基板1の側面とフレーム9の内面が接触し
ているので、Ag−In電極7に接続された外部出力端
子11とフレーム9の間は比較的低抵抗で電気的に導通
した状態になり易い。そのため、従来の太陽電池モジュ
ールでは前記JISで定められた絶縁抵抗値を確保する
ことが困難であった。
【0005】この問題を解決するためには、フレーム9
と、半導体層5あるいは電極8との間の電気的導通を断
つことが必要となる。そのためには、透明導電膜2を、
透明基板1の表面に形成された部分と側面に回り込んで
形成された部分を分離して、双方の部分の透明導電膜の
電気的導通を完全に断ち切ることが必要である。その方
策として、透明導電膜の選択的製膜やレーザによる透明
導電膜の部分的な除去など、透明基板の周縁部の透明導
電膜を無くする方法が検討されている。
【0006】透明導電膜の選択的製膜法は、透明基板上
の非製膜部分をステンレス鋼などのメタルマスク材で覆
い、その上から蒸着法やスパッタリング法等で透明導電
膜を製膜し、その後マスク材を取り除くことにより、透
明基板上に所望のパターンの透明導電膜を形成する方法
である。しかし、この場合には、マスク材が変形しない
温度領域で透明導電膜を形成する必要があり、透明導電
膜を形成する際の温度を低くせざるを得ないので、結晶
性が良好な透明導電膜が得られず、高変換効率の太陽電
池を作製できないという問題があった。この問題を解決
するためには、ヒートサイクルによる変形が極めて少な
い高価なメタルマスク材を、再使用することなく用いる
ことが必要となり、高コスト化の原因となっていた。
【0007】透明導電膜をYAG等のレーザ光により除
去する方法は、透明基板の全面に形成した透明導電膜の
うち、除去すべき部分にレーザ光を照射し、この部分の
透明導電膜を昇華あるいは蒸発させて除去するものであ
る。この方法では、高密度のレーザーエネルギーを得る
ために、出力を集中させる方法が採られている。そのた
め、透明導電膜の除去部が0.05mm程度の微細な幅
となるので、この方法により周縁部を除去した透明導電
膜を用いて作製した太陽電池モジュールは、DC1,0
00Vという高電圧を印加して絶縁抵抗を測定した場合
には、透明基板の表面側と側面側の透明導電膜の間で放
電現象が起こり、絶縁抵抗を充分に確保できなかった。
そこで、レーザによる透明導電膜除去操作を複数回行っ
て、除去部の幅を広めようとした場合でも、透明導電膜
が除去されない微小な部分が散在して残存するため、絶
縁抵抗測定時にこれらの部分で飛び石状に放電し、十分
な絶縁性が確保できなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決し、高電圧を印加した場合でも充分な絶縁抵抗を
確保できる薄膜太陽電池を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜太陽電池
は、透明基板上に透明導電膜、半導体層および電極が順
次積層され、前記透明導電膜の周縁部が、前記透明基板
の周縁部の表面層と共に全周に亘り除去されていること
を特徴とするものである。また、本発明の薄膜太陽電池
の製造方法は、透明基板の周縁部を除く部分に透明導電
膜を形成する工程、および前記透明導電膜上に半導体層
および電極を順次形成する工程を有し、前記透明導電膜
を形成する工程が、周縁部の全周に亘ってレジスト膜を
形成した前記透明基板上に透明導電膜を形成した後、前
記レジスト膜上に形成された部分の透明導電膜を前記レ
ジスト膜と共に除去するものである。
【0010】これら本発明により、半導体層あるいは電
極が形成される側の透明基板上の透明導電膜と、透明基
板の側面との電気的導通を完全に遮断することができ、
高電圧を印加した場合でも充分な絶縁抵抗を確保できる
薄膜太陽電池を提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、前記透明導電膜
の周縁部を全周に亘って透明基板の周縁部の表面層と共
に除去する方法としては、面取り切削加工法、或いはサ
ンドブラスト法が好ましい。透明導電膜と透明導電膜が
強固に密着している場合でも、上記の除去方法により透
明基板の周縁部表面層を除去することにより、その表面
に形成されている透明導電膜を同時に確実に除去するこ
とができる。これによって、レーザ光で周縁部の透明導
電膜を十分な除去幅で完全に除去できなかった従来の問
題が解決される。さらに、面取り切削加工法によって透
明基板の周縁の角部を削り取ることにより、太陽電池モ
ジュール組み立て作業中における透明基板の周縁端部の
破損を防止することもできる。
【0012】これにより、透明基板の側面と半導体層お
よび電極との電気的導通を完全に遮断することができ、
高電圧が印加された場合でも、十分な絶縁抵抗を有する
薄膜太陽電池を提供できる。この場合、透明導電膜の周
縁部の除去部の幅は0.5mm以上であることが特に好
ましい。
【0013】また、本発明において、透明基板の周縁部
を除く部分に透明導電膜を形成するためには、予め周縁
部の全周に亘ってレジスト膜を形成した透明基板上に、
透明導電膜を形成した後、レジスト膜を引き剥がすこと
により、前記レジスト膜上に形成された部分の透明導電
膜を前記レジスト膜と共に除去する方法を採ることが好
ましい。この方法によれば、透明基板の周縁部にレジス
ト膜を密着させることができ、周縁部での透明導電膜の
形成を確実に阻止することができる。
【0014】上記本発明により、従来のメタルマスク法
における前記の問題が解決され、透明導電膜が全く形成
されていない周縁部分の幅が十分に確保された透明導電
膜を、低コストで得ることができる。透明基板の側面と
半導体層および電極との電気的導通をより確実に遮断す
るためには、透明導電膜が全く形成されていない周縁部
分の幅は0.5mm以上であることが好ましい。
【0015】上記レジスト膜の材料としては、印刷など
の方法で透明基板上に膜形成でき、透明導電膜形成時に
レジスト膜と透明基板との密着性が保持され、透明導電
膜形成後は透明基板からの剥離が容易で、導電性を有し
ない耐熱性の材料が好ましい。例えば、アルミナ、シリ
カあるいは炭酸カルシウムなどの粉末をテルピネオール
(C1018O)等の有機溶剤でペースト化したものを用
いることができる。なかでも、ガラス粉末およびアクリ
ル樹脂分を有機溶剤でペースト化したものが好ましく、
市販品としては、株式会社ノリタケカンパニー製のNP
−7100Eや旭硝子株式会社製のASF−111Bが
ある。
【0016】本発明の薄膜太陽電池の透明導電膜として
は、酸化スズ(SnO2)膜、ITO膜あるいは酸化亜
鉛(ZnO)膜等を用いることができる。透明導電膜の
作製方法としては、蒸着法、スパッタリング法および有
機金属気相成長法等を採ることができる。本発明は、C
dTe系太陽電池、CuInSe2系太陽電池、アモル
ファスシリコン系太陽電池、あるいは薄膜ポリシリコン
系太陽電池など、透明基板上に透明導電膜、半導体層お
よび電極が形成されてなる何れの薄膜太陽電池にも適用
できる。以下、本発明の実施の形態を具体例により詳細
に説明する。
【0017】《実施の形態1》図3は面取り切削加工前
の薄膜太陽電池素子の断面図である。図3において、透
明基板1としてのガラス基板上に透明導電膜2が形成さ
れ、その上にn型半導体層3としてのCdS膜とp型半
導体層4としてのCdTe膜が接合された半導体層5、
さらにカーボン電極6とAg−In電極7からなる電極
8が形成されている。透明導電膜2は透明基板1の表面
から側面部にかけて連続した膜として形成されている。
【0018】図1は、図3の薄膜太陽電池素子の透明導
電膜2の周縁部を透明基板1の周縁の角部の表面層と共
に面取り切削加工により除去した薄膜太陽電池素子の断
面図であり、透明基板1の周縁端部の角部を斜めにサン
ダー式面取り加工機により切削して除去したものであ
る。透明基板2の周縁の角部の全周は枠状に切れ目なく
切削して除去され、その除去部は透明導電膜2とその下
地の透明基板1の表面層が同時に除去されている。これ
により、半導体層5や電極8が形成されている側の透明
導電膜2aと、透明基板1の側面の透明導電膜2bが確
実に分離され、双方が電気的に絶縁された状態となる。
上記のサンダー式面取り機による加工は、ベルト状の回
転サンドペーパーで透明基板の端部を面取り切削加工す
るものである。他に、ディスクグラインダータイプ等の
面取り機を用いて面取り切削加工することもできる。
【0019】《実施の形態2》図2は透明導電膜2の周
縁部をサンドブラスト法により除去した薄膜太陽電池素
子の断面図であり、図3の薄膜太陽電池素子の透明導電
膜2の周縁部をその下地の透明基板1の表面層と共に同
時に全周に亘って枠状に除去したものである。この場
合、除去すべき周縁部の透明導電膜以外の部分をメタル
マスクで覆ってサンドブラストを行うことにより、より
確実に透明導電膜2の周縁部を除去することができる。
これにより、半導体層5や電極8が形成されている側の
透明導電膜2aと、透明基板1の側面の透明導電膜2b
が確実に分離され、双方が電気的に絶縁された状態とな
る。
【0020】《実施の形態3》図4に、予め周縁部にレ
ジスト膜15を形成した透明基板16上に透明導電膜1
7を製膜した後、レジスト膜15を除去する方法によ
り、透明基板16の表側の面のうち、周縁部を除く部分
に透明導電膜17aを形成する手順を示した。まず、図
4(a)に示すように、ガラス製の透明基板16上の透
明導電膜を形成しない周縁部にレジスト膜15を枠状に
形成する。この透明基板16上に、図4(b)に示すよ
うに透明導電膜17を製膜する。次いで、レジスト膜1
5を引き剥がして除去することにより、図4(c)のよ
うに透明基板16の表側面の内の周縁部を除く部分、お
よび側面に透明導電膜17aおよび17bが選択的に形
成される。これにより、透明導電膜が存在しない分離帯
18が透明基板1の周縁部に枠状に形成され、透明導電
膜17aと17bが確実に絶縁された状態となる。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明する。
【0022】《実施例1》サンドブラスト法で透明導電
膜の周縁部を除去した図2の薄膜太陽電池を作製した。
ホウ珪酸ガラス製の寸法820×720×4mmの透明
基板1上に透明導電膜2として、有機金属気相成長法に
より膜厚0.5μmのSnO2膜を形成し、次いでn型
半導体層3として、真空蒸着法で膜厚0.1μmの硫化
カドミウム(CdS)膜を形成した後、これらの膜2お
よび3をレーザスクライブにより、同時にパターニング
してセル単位の膜に分割した。
【0023】その上に、p型半導体層4として、近接昇
華法で膜厚3μmのテルル化カドミウム(CdTe)膜
を形成した後、この膜をサンドブラスト法によりパター
ニングして130個のセル単位の膜に分割した。分割さ
れた各p型半導体層4上にカーボン電極6を形成し、こ
れらカーボン電極6から隣接するn型半導体層3にかけ
て、および最左端セルの透明導電膜上にAg−In電極
7を印刷法により形成し、これらの電極7を各々、各セ
ルを直列に接続するための接続用電極7c、+側電極7
aおよび−側電極7bとした。
【0024】次に、透明基板1の透明導電膜2、半導体
層5および電極8が形成された表側の面の周縁部の幅
0.5mmの枠状部分を除いた部分を、メタル製のマス
ク材で覆い、サンドブラスト装置内でマスク材で覆われ
ていない周縁部分にコランダムの粒子(粒径100メッ
シュ)をブラストした。これにより、透明導電膜2の周
縁部を、その下地の透明基板1の深さ約0.1mmの表
面層とともに、同時に0.5mmの幅で枠状に除去して
薄膜太陽電池素子を作製した。
【0025】《実施例2》実施例1と同様の透明基板1
6の周縁部の幅0.5mmの部分に枠状にレジスト用の
ペーストを印刷し、乾燥することにより、図4(a)に
示すレジスト膜15を形成した。レジスト用のペースト
には、ガラス粉末およびアクリル樹脂を有機溶剤でペー
スト化したNP−7100E(株式会社ノリタケカンパ
ニー製)を用いた。
【0026】次いで、図4(b)のように、レジスト膜
15を形成した透明基板16上に、透明導電膜17とし
て、膜厚0.5μmのSnO2膜を有機金属気相成長法
により形成した。次いで、レジスト膜15上の透明導電
膜17に粘着テープを貼り、これを引き剥がすことによ
り、レジスト膜15とその上に形成された透明導電膜1
7とを同時に除去した。これにより、透明基板1の周縁
部に枠状の幅0.5mmの分離帯を形成し、同時にこの
分離帯によって分離された透明導電膜17bと17aを
形成した。尚、粘着テープで除去できなかったレジスト
膜15が残存した場合には、金属製のヘラで取り除い
た。上記のように透明導電膜を形成した透明基板上に、
実施例1と同様にして半導体層5および電極8を形成
し、図5の構造の薄膜太陽電池素子を作製した。
【0027】《実施例3》透明導電膜の周縁部を除去す
る以外の工程は、実施例1と同様にして薄膜太陽電池素
子を作製した。透明導電膜の周縁部の除去は、ガラス切
削用のサンダー式面取り機(180番手のメッシュ)を
用いて、透明基板面に対して15°の角度で、図1に示
すように枠状に面取り加工を行った。透明導電膜2の周
縁部の除去幅を0.1〜0.6mmの範囲で変化させた
各種の薄膜太陽電池素子を作製した。
【0028】実施例1、2および3のうち、透明導電膜
が除去あるいは形成されていない周縁部分の幅を0.5
mmとした各薄膜太陽電池素子を用い、太陽電池モジュ
ールを作製した。図6にこれらの代表例として、実施例
1の薄膜太陽電池素子を用いた太陽電池モジュールの断
面図を示す。+側の外部出力端子11aと+側電極7
a、−側の外部出力端子11bと−側電極7bとを各々
接続し、ステンレス鋼製の裏面カバー10と薄膜太陽電
池素子の透明基板1(フロントカバー)とをアルミニウ
ム製のフレーム9で囲って密閉し太陽電池モジュールを
作製した。外部出力端子11は裏面カバー10に取り付
けられた端子ボックス12に収納されている。太陽電池
モジュール内部にはエチレン酢酸ビニル共重合樹脂から
なる充填材13を充填した。実施例2および3の薄膜太
陽電池素子を用いた太陽電池モジュールも、上記の方法
に準じて作製した。
【0029】これらの太陽電池モジュールについて、+
側と−側の外部出力端子11aと11bを接触させて短
絡させた導線と、フレーム9との間にDC1,000V
の電圧を印加し、その間の絶縁抵抗を測定した。その結
果、何れの太陽電池モジュールの場合も、先記のJIS
で規定された許容絶縁抵抗値(100MΩ)を遙かに上
回る2,000MΩ以上の優れた絶縁抵抗値を示した。
比較のために、実施例1で透明導電膜の除去を行う工程
以前の図3の構造の薄膜太陽電池素子を用いて太陽電池
モジュール作製した。この太陽電池モジュールについて
同様の方法で絶縁抵抗を測定したところ、0.1MΩ以
下という極めて低い絶縁抵抗値を示した。以上のことか
ら、本発明により、従来の太陽電池より遙かに高い絶縁
抵抗を有する薄膜太陽電池が得られることが実証され
た。
【0030】また、実施例3で透明導電膜の周縁部の除
去幅を変化させて作製した各薄膜太陽電池素子を用い、
上記と同様の構成の太陽電池モジュールを作製した。こ
れらの太陽電池モジュールについて、印加電圧を変化さ
せて各々の絶縁抵抗値を測定した。その結果を表1に示
す。
【0031】
【表1】
【0032】表1に示すように、印加電圧がDC1,0
00VおよびDC2,000Vの何れの場合にも、0.
5mm以上の幅で透明導電膜を除去した場合には、2,
000MΩという極めて高い絶縁抵抗値が得られる。こ
のことから、透明導電膜の周縁部の除去部分の幅あるい
は透明導電膜を形成しない部分の幅は0.5mm以上が
好ましいことが分かる。0.5mmを越えた場合には、
発電に寄与しない面積を増加させることになるので、容
易に作業が行える範囲で最小の幅を設定するのが適切で
ある。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、半導体層および電極と
フレームとの間の電気的導通を確実に遮断できるので、
外部出力端子とフレーム間の絶縁抵抗が高い薄膜太陽電
池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における薄膜太陽電池素子の縦
断面図である。
【図2】本発明の他の実施例における薄膜太陽電池素子
の縦断面図である。
【図3】従来の薄膜太陽電池素子の縦断面図である。
【図4】本発明の実施例おける透明導電膜を作製する工
程を示す断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例における薄膜太陽電
池素子の縦断面図である。
【図6】本発明の実施例における太陽電池モジュールの
縦断面図である。
【図7】従来の太陽電池モジュールの縦断面図である。
【符号の説明】
1、16 透明基板 2、17 透明導電膜 2a、17a 半導体層が形成される側の透明導電膜 2b、17b 側面の透明導電膜 3 n型半導体層 4 p型半導体層 5 半導体層 6 カーボン電極 7 Ag−In電極 7a +側電極 7b −側電極 7c 接続用電極 8 電極 9 フレーム 10 裏面カバー 11 外部出力端子 11a +側出力端子 11b −側出力端子 12 端子ボックス 13 充填材 15 レジスト膜 18 分離帯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花房 彰 大阪府守口市松下町1番1号 松下電池工 業株式会社内 (72)発明者 日比野 武司 大阪府守口市松下町1番1号 松下電池工 業株式会社内 Fターム(参考) 5F051 AA03 AA04 AA05 AA09 AA10 FA02 FA16 FA17 FA30 GA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に透明導電膜、半導体層およ
    び電極が順次積層され、前記透明導電膜の周縁部が、前
    記透明基板の周縁部の表面層と共に、全周に亘り除去さ
    れていることを特徴とする薄膜太陽電池。
  2. 【請求項2】 前記除去されている透明導電膜の周縁部
    の幅が、0.5mm以上である請求項1に記載の薄膜太
    陽電池。
  3. 【請求項3】 透明基板上に透明導電膜を形成する工
    程、前記透明導電膜上に半導体層および電極を順次形成
    する工程、および前記透明導電膜の周縁部を、前記透明
    基板の周縁部の表面層と共に、全周に亘り面取り切削加
    工により除去する工程を有する薄膜太陽電池の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 透明基板上に透明導電膜を形成する工
    程、前記透明導電膜上に半導体層および電極を順次形成
    する工程、および前記透明導電膜の周縁部を、前記透明
    基板の周縁部の表面層と共に、全周に亘りサンドブラス
    ト法により除去する工程を有する薄膜太陽電池の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 透明基板の周縁部を除く部分に透明導電
    膜を形成する工程、および前記透明導電膜上に半導体層
    および電極を順次形成する工程を有し、前記透明導電膜
    を形成する工程が、周縁部の全周に亘ってレジスト膜を
    形成した前記透明基板上に透明導電膜を形成した後、前
    記レジスト膜上に形成された部分の透明導電膜を前記レ
    ジスト膜と共に除去する工程である薄膜太陽電池の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記レジスト膜がガラス粉末を含む樹脂
    である請求項5に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記透明基板の周縁部の幅が、0.5m
    m以上である請求項5または6に記載の薄膜太陽電池の
    製造方法。
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