JP2002110952A - オンチップマイクロレンズの形成方法および固体撮像素子の製造方法 - Google Patents

オンチップマイクロレンズの形成方法および固体撮像素子の製造方法

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JP2002110952A
JP2002110952A JP2000301940A JP2000301940A JP2002110952A JP 2002110952 A JP2002110952 A JP 2002110952A JP 2000301940 A JP2000301940 A JP 2000301940A JP 2000301940 A JP2000301940 A JP 2000301940A JP 2002110952 A JP2002110952 A JP 2002110952A
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forming
electrode
material layer
state imaging
lens material
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Koji Matsuzaki
康二 松崎
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レンズ間隔が狭く集光効率の高いオンチップマ
イクロレンズの形成方法、および固体撮像素子の製造方
法を提供する。 【解決手段】基板上にレンズ材料層を形成する工程と、
レンズ材料層上にレンズ形状を有するレジストを形成す
る工程と、前記基板を載置する電極を常温より低温に冷
却しながら、前記レジストおよび前記レンズ材料層にド
ライエッチングを行い、レンズ材料層にレンズ形状を転
写する工程とを有するオンチップマイクロレンズの形成
方法、および固体撮像素子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光の利用効率の高
いオンチップマイクロレンズを形成できるオンチップマ
イクロレンズの形成方法、およびそのようなオンチップ
マイクロレンズを有する固体撮像素子の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】固体撮像素子の小型化に伴い、1画素の
面積に対する受光部の面積の割合(開口率)は低下して
いる。これにより、光の利用効率が低下し、固体撮像素
子の感度が低下する。これを解決するため、各画素の上
部に凸レンズであるオンチップマイクロレンズ(OC
L;on chip microlens)が形成され
る。OCLの焦点を受光部に合わせることにより、固体
撮像素子の感度を大幅に向上させることができる。
【0003】図1に固体撮像素子の断面図を示す。転送
チャネル領域やチャネルストッパ領域等が形成された半
導体基板1の表層に、受光部2が形成されている。受光
部2に入射した光はフォトダイオードによって光電変換
される。受光部2を除く半導体基板1上に、ゲート絶縁
膜3を介して転送電極4が形成されている。転送電極4
上に、絶縁膜5を介して遮光膜6が形成されている。絶
縁膜5としては例えばシリコン酸化膜が用いられ、遮光
膜6としては例えばAl等の金属膜が用いられる。
【0004】遮光膜6あるいは受光部2の上層に、例え
ばシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜7が形成されてい
る。その上層の全面に、例えば有機樹脂膜からなる平坦
化膜8が形成されている。平坦化膜8を形成することに
より転送電極4に起因する表面段差が平坦化される。
【0005】単板カラー固体撮像素子の場合には、平坦
化膜8の上層にカラーフィルタ9が形成される。原色系
の場合には赤(R)、緑(G)、青紫(B)のいずれか
のカラーフィルタ9が各画素に形成される。補色系の場
合にはイエロー(Y)、マゼンタ(Mg)、シアン(C
y)、グリーン(G)のいずれかのカラーフィルタ9が
各画素に形成される。カラーフィルタ9としては、ゼラ
チンを染色したもの(OCCF;on chip co
lor filter)が多く用いられる。
【0006】カラーフィルタ9の上層に、例えば光透過
性の樹脂からなるOCL10が形成されている。OCL
10の直径dは例えば5.0μm程度、高さhは例えば
1.2μm程度である。これにより、受光部2の面積よ
りも広い範囲に入射する光を、受光部2に集光すること
ができる。
【0007】OCL10の集光効率はOCL10の曲
率、受光部2の開口形状、OCL10と受光部2のフォ
トダイオードとの距離等に応じて変化する。また、OC
L間に入射する光は受光部2に集光できないことから、
OCL間の領域は無光領域と呼ばれる。したがって、O
CL10の集光効率を上げるためには、図1にaで示す
OCL10の間隔(以下、OCLギャップとする。)を
小さくすることが望ましい。OCLギャップaは通常、
0.5μm程度である。
【0008】以下に、固体撮像素子のOCLを形成する
方法について、図2〜図3および図7を参照して説明す
る。まず、図2に示すように、半導体基板1に受光部2
や転送チャネル領域等を形成し、半導体基板1上に転送
電極4や遮光膜6等を形成する。さらに、全面に層間絶
縁膜7を形成してから、平坦化膜8を形成する。
【0009】その後、単板カラー固体撮像素子の場合に
はカラーフィルタ9を形成し、その上層にレンズ材層1
1を形成する。単色固体撮像素子の場合には、平坦化膜
8の上層にレンズ材層11を形成する。レンズ材層11
は例えば樹脂をスピンコート等により塗布し、硬化させ
て形成する。
【0010】レンズ材層11の上層に、OCLのパター
ンでレジスト12を形成する。レジスト12としては例
えばノボラック系ポジ型レジストを用いる。フォトリソ
グラフィ工程によりレジスト12をパターニングした
後、例えばレジスト12を加熱により軟化させ、半球状
に加工する。
【0011】次に、図3に示すように、半球状のレジス
ト12およびレンズ材層11をエッチバックする。この
エッチングは例えばCF4 /O2 をエッチングガスとし
て用いる異方性の反応性イオンエッチング(RIE;r
eactive ion etching)とする。ま
た、このRIEはレジスト12とレンズ材層11のエッ
チング選択比がほぼ1となるような条件で行う。これに
より、レジスト12の半球形状がレンズ材層11に転写
され、図1に示すように、OCL10が形成される。
【0012】図7に、上記のRIEに用いることができ
る装置の一例として、マグネトロンRIE装置を示す。
図7の概略図に示すように、マグネトロンRIE装置3
0は、チャンバー21内に互いに平行に配置された上部
電極22および下部電極23を有する。電極の一方22
には磁石24が設けられており、磁界が形成される。高
周波電源25から下部電極23に高周波が印加される。
表面にレンズ材およびレジストが形成されたウェハ26
は、下部電極23上に載置される。高周波の電力を変化
させることにより、ウェハ26に入射するイオンのエネ
ルギーが制御される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来のOCLの形成方法には、OCLギャップの縮小が
難しいという問題がある。図2に示すように、OCLを
形成するためのレジスト12の間隔をbとすると、図1
に示すOCLギャップaとレジスト間隔bとの差|a−
b|はCD(critical dimension)
誤差と呼ばれる。以下、b−aが正の場合のCD誤差を
CDゲイン量、b−aが負の場合のCD誤差をCDロス
量とする。したがって、OCLギャップを狭くして光の
利用効率を高めるには、CDゲイン量が大きくなるよう
な条件でレンズ材11のエッチングを行う必要がある。
【0014】CDゲイン量を大きくするには、一般的に
はレンズ材11のRIEを低パワー、低圧力および低ガ
ス流量とする。しかしながら、これによりエッチング速
度が低下して、生産性が低下する。エッチング速度の低
下を表す例として、図8にパワーとエッチング速度との
関係を示す。図8は、エッチングガスとしてCF4 /O
2 を用い、マグネトロンRIE装置により常温でRIE
を行った場合のデータである。実用的にはエッチング速
度は170nm/分以上であることが望ましい。
【0015】図8に示すように、パワーを1100Wか
ら800Wまで下げることにより、エッチング速度は徐
々に低下する。パワーをさらに下げると、エッチング速
度が160nm/分以下となり、生産性の低下が顕著と
なる。図8の均一性は、半導体基板の面内でのエッチン
グ量のばらつきを示し、最大エッチング量と最小エッチ
ング量との差を平均エッチング量で割ったものをパーセ
ントで表したものである。均一性については、パワーに
依存した変動が少ないことがわかる。図示しないが圧力
を低くした場合、あるいはガス流量を低くした場合にも
CDゲイン量を大きくすることができるが、エッチング
速度の低下が問題となる。
【0016】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、したがって本発明は、レンズ間隔が狭く集光
効率の高いオンチップマイクロレンズを、より短時間で
形成できるオンチップマイクロレンズの形成方法を提供
することを目的とする。また本発明は、高感度な固体撮
像素子を効率よく生産することができる固体撮像素子の
製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のオンチップマイクロレンズの形成方法は、
基板上にレンズ材料層を形成する工程と、前記レンズ材
料層上にレンズ形状を有するレジストを形成する工程
と、冷却しながら前記レジストおよびレンズ材料層にド
ライエッチングを行い、前記レンズ材料層に前記レンズ
形状を転写する工程とを有することを特徴とする。
【0018】本発明のオンチップマイクロレンズの形成
方法は、好適には、前記ドライエッチング工程は、前記
基板を第1の電極上に載置して、互いに対向する前記第
1の電極と第2の電極との間に前記基板を配置する工程
と、前記第1の電極を所定の温度に冷却する工程と、前
記第1の電極と前記第2の電極との間を放電させ、プラ
ズマを発生させる工程とを有することを特徴とする。
【0019】本発明のオンチップマイクロレンズの形成
方法は、好適には、前記所定の温度は常温より低く、か
つ所定のエッチング速度が得られる範囲の温度であるこ
とを特徴とする。本発明のオンチップマイクロレンズの
形成方法は、さらに好適には、前記所定の温度はほぼ−
30℃以上であることを特徴とする。本発明のオンチッ
プマイクロレンズの形成方法は、好適には、前記所定の
エッチング速度はほぼ170nm/分以上であることを
特徴とする。
【0020】これにより、固体撮像素子にオンチップマ
イクロレンズ(OCL)を形成する際に、エッチング速
度を低下させずにレンズ間隔(OCLギャップ)を狭め
ることが可能となる。OCLギャップの縮小により、O
CLの光の利用効率が向上する。したがって、集光効率
の高いOCLを高い生産効率で形成することが可能とな
る。
【0021】さらに、上記の目的を達成するため、本発
明の固体撮像素子の製造方法は、半導体基板に受光部と
電荷転送領域を形成する工程と、前記電荷転送領域上に
電荷転送電極を形成する工程と、前記基板および前記電
荷転送電極上にレンズ材料層を形成する工程と、前記レ
ンズ材料層上にレンズ形状を有するレジストを形成する
工程と、冷却しながら前記レジストおよびレンズ材料層
にドライエッチングを行い、前記レンズ材料層に前記レ
ンズ形状を転写して、前記受光部に光を集光するオンチ
ップマイクロレンズを形成する工程とを有することを特
徴とする。
【0022】本発明の固体撮像素子の製造方法は、好適
には、前記電荷転送電極を形成後、前記基板および前記
電荷転送電極上に、表面を平坦化する平坦化膜を形成す
る工程をさらに有し、前記レンズ材料層を前記平坦化膜
上に形成することを特徴とする。
【0023】本発明の固体撮像素子の製造方法は、好適
には、前記ドライエッチング工程は、前記基板を第1の
電極上に載置して、互いに対向する前記第1の電極と第
2の電極との間に前記基板を配置する工程と、前記第1
の電極を所定の温度に冷却する工程と、前記第1の電極
と前記第2の電極との間を放電させ、プラズマを発生さ
せる工程とを有することを特徴とする。
【0024】本発明の固体撮像素子の製造方法は、好適
には、前記所定の温度は常温より低く、かつ所定のエッ
チング速度が得られる範囲の温度であることを特徴とす
る。本発明の固体撮像素子の製造方法は、さらに好適に
は、前記所定の温度はほぼ−30℃以上であることを特
徴とする。本発明の固体撮像素子の製造方法は、好適に
は、前記所定のエッチング速度はほぼ170nm/分以
上であることを特徴とする。
【0025】これにより、固体撮像素子にレンズ間隔の
狭いオンチップマイクロレンズ(OCL)を形成するこ
とが可能となる。このとき、エッチング速度が低下しな
いため、高い生産効率が得られる。OCLギャップの縮
小により、固体撮像素子の無光領域の面積が低減する。
したがって、本発明の固体撮像素子の製造方法によれ
ば、固体撮像素子の高感度化が可能である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のオンチップマイ
クロレンズの形成方法および固体撮像素子の製造方法の
実施の形態について、図面を参照して説明する。図1
に、本実施形態の固体撮像素子の製造方法により製造さ
れる固体撮像素子の断面図を示す。転送チャネル領域や
チャネルストッパ領域等が形成された半導体基板1の表
層に、受光部2が形成されている。受光部2に入射した
光はフォトダイオードによって光電変換される。受光部
2を除く半導体基板1上に、ゲート絶縁膜3を介して転
送電極4が形成されている。転送電極4上に、絶縁膜5
を介して遮光膜6が形成されている。絶縁膜5としては
例えばシリコン酸化膜が用いられ、遮光膜6としては例
えばAl等の金属膜が用いられる。
【0027】遮光膜6あるいは受光部2の上層に、例え
ばシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜7が形成されてい
る。その上層の全面に、例えば有機樹脂膜からなる平坦
化膜8が形成されている。平坦化膜8を形成することに
より転送電極4に起因する表面段差が平坦化される。単
板カラー固体撮像素子の場合には、平坦化膜8の上層に
カラーフィルタ9が形成される。原色系の場合には赤
(R)、緑(G)、青紫(B)のいずれかのカラーフィ
ルタ9が各画素に形成される。補色系の場合にはイエロ
ー(Y)、マゼンタ(Mg)、シアン(Cy)、グリー
ン(G)のいずれかのカラーフィルタ9が各画素に形成
される。カラーフィルタ9としては、ゼラチンを染色し
たもの(OCCF)が多く用いられる。
【0028】カラーフィルタ9の上層に、例えば光透過
性の樹脂からなるOCL10が形成されている。OCL
10の直径dは例えば5.0μm程度、高さhは例えば
1.2μm程度である。これにより、受光部2の面積よ
りも広い範囲に入射する光を、受光部2に集光すること
ができる。
【0029】OCL10の集光効率はOCL10の曲
率、受光部2の開口形状、OCL10と受光部2のフォ
トダイオードとの距離等に応じて変化する。本実施形態
のオンチップマイクロレンズの形成方法および固体撮像
素子の製造方法によれば、OCLギャップaを小さく
し、OCLギャップaを例えば0.1μm程度とするこ
とができる。したがって、図1に示す固体撮像素子にお
いては、OCL間の無光領域の面積が縮小されており、
OCL10の高い集光効率が得られる。
【0030】以下に、本実施形態のオンチップマイクロ
レンズの形成方法、およびそれを含む固体撮像素子の製
造方法について、図2〜図4を参照して説明する。ま
ず、図2に示すように、半導体基板1に受光部2や転送
チャネル領域等を形成し、半導体基板1上に転送電極4
や遮光膜6等を形成する。さらに、全面に層間絶縁膜7
を形成してから、全面に平坦化膜8を形成する。
【0031】その後、単板カラー固体撮像素子の場合に
はカラーフィルタ9を形成し、その上層にレンズ材層1
1を形成する。単色固体撮像素子の場合には、平坦化膜
8の上層にレンズ材層11を形成する。レンズ材層11
は例えば樹脂をスピンコート等により塗布し、硬化させ
て形成する。レンズ材層11の上層に、OCLのパター
ンでレジスト12を形成する。レジスト12としては例
えばノボラック系ポジ型レジストを用いる。その後、例
えばレジスト12を熱軟化させることにより、レジスト
12を半球状に加工する。
【0032】次に、図3に示すように、半球状のレジス
ト12およびレンズ材層11をエッチバックする。この
エッチングは例えばCF4 /O2 をエッチングガスとし
て用いる異方性RIEとする。また、このRIEはレジ
スト12とレンズ材層11のエッチング選択比がほぼ1
となるような条件で行う。これにより、レジスト12の
半球形状がレンズ材層11に転写され、図1に示すよう
に、OCL10が形成される。本実施形態のオンチップ
マイクロレンズの形成方法によれば、半導体基板1を冷
却しながら、このRIEを行う。これにより、エッチン
グ速度を低下させずにCDゲイン量を大きくできる。
【0033】図4に、本実施形態のオンチップマイクロ
レンズの形成方法に用いられるRIE装置の一例とし
て、マグネトロンRIE装置を示す。図4の概略図に示
すように、マグネトロンRIE装置20は、チャンバー
21内に互いに平行に配置された上部電極22および下
部電極23を有する。電極の一方22には磁石24が設
けられており、磁界が形成される。高周波電源25から
下部電極23に印加される高周波の電力を変化させるこ
とにより、イオンの入射エネルギーが制御される。
【0034】表面にレンズ材およびレジストが形成され
たウェハ26は、下部電極23上に載置される。チラー
27と下部電極23との間で冷媒を循環させることによ
り、下部電極23の温度を冷却する。下部電極23の温
度は常温より低く、かつエッチング速度の低下が問題と
ならない範囲に設定され、具体的には20℃〜−30℃
程度とする。チラー27により循環させる冷媒として
は、例えば液体ヘリウムや液体窒素が挙げられる。
【0035】下部電極23を冷却した場合、下部電極2
3上のウェハ26の温度は、下部電極23の温度より少
なくとも10℃程度高くなる。下部電極23とウェハ2
6の接触状態により、温度差がさらに大きくなる場合も
ある。さらに、エッチングが行われる間はイオンの入射
等によるウェハ26の温度上昇もある。チャンバ21内
のウェハ26の温度は、熱電対を利用して検出すること
が可能であるが、この場合、プラズマ放電用の高周波の
影響を除去するために、熱電対線で形成されたローパス
フィルタを配置する必要がある。
【0036】したがって、本実施形態のオンチップマイ
クロレンズの形成方法において、ウェハ26の温度を測
定しながら温度制御を行うことも可能であるが、下部電
極23の温度制御がより容易である。下部電極23上で
シリコンウェハを冷却した場合、シリコンの熱伝導率が
高いため、ウェハの表面と裏面との温度差はほとんどな
いことがわかっている。本実施形態のオンチップマイク
ロレンズの形成方法によれば、下部電極23を所定の温
度に冷却することにより、ウェハ26を冷却し、CDゲ
イン量を大きくすることが可能である。
【0037】図5は下部電極温度とCDゲイン量との関
係を示す図である。図5に示すように、下部電極を冷却
しない場合(20℃)に比較して、下部電極を−20℃
に冷却した場合には、CDゲイン量が0.05μm程度
大きくなる。したがって、CDゲイン量の分、OCLギ
ャップが狭くなり、無光領域の面積が縮小する。
【0038】図6は下部電極温度とエッチング速度との
関係を示す図である。図6に示すように、下部電極を−
20℃に冷却した場合にも、実用上問題とならないエッ
チング速度(170nm/分)が得られている。また、
下部電極を冷却することにより、エッチングの均一性が
向上する。下部電極をさらに冷却し、下部電極温度を−
30℃よりも低くした場合には、エッチング速度が16
0nm/分以下となり、生産性が低下する。
【0039】下部電極の冷却によりCDゲイン量が増加
する原因は、以下のように予想される。ガスプラズマ中
のイオンはウェハに垂直に入射する性質がある。これ
は、高周波電界下において正イオンと電子の移動度が大
きく異なるために、電極が負に帯電し(セルフバイアス
電圧)、イオンを加速するイオンシースが形成される。
したがって、イオンはプラズマポテンシャルに加えて、
セルフバイアス電圧の電位差分に相当するエネルギーを
もって表面に衝突する。
【0040】ドライエッチングの表面反応には解離粒
子、特にラジカルによる反応、イオンだけによる反応、
イオンとラジカルが相補的または相乗的に作用するイオ
ンアシスト反応の3種類に大別される。上記のように、
イオンがウェハに垂直に入射することから、イオンの入
射しにくいパターンの側面では、主にラジカル反応が熱
エネルギーによって進行する。したがって、低温化によ
り側面でのラジカルの反応確率が小さくなると、側面の
エッチングが相対的に抑制される。
【0041】また、RIEの際には反応生成物の揮発と
副生成物等の堆積が競合して起こるが、低温化により副
生成物等の堆積が促進される。さらに、エッチングガス
やレジストあるいはレンズ材の組成によっても、副生成
物等の堆積のしやすさは変化する。これらの影響のた
め、CDゲイン量の増加を単純に説明することは不可能
であるが、低温化によりレンズ材やレンズ形状、あるい
はエッチング条件等に応じてCDゲイン量を増加させる
ことができる。
【0042】上記の本実施形態のオンチップマイクロレ
ンズの形成方法に従って、下部電極の温度を−20℃に
冷却してレジストのエッチバックを行い、1/3インチ
25万画素CCD固体撮像素子のOCLを形成した。そ
の結果、下部電極の温度を20℃としてOCLを形成し
た場合に比較して、CCD固体撮像素子の感度を約4.
0%向上させることができた。
【0043】本発明のオンチップマイクロレンズの形成
方法および固体撮像素子の製造方法の実施形態は、上記
の説明に限定されない。例えば、マグネトロンRIE装
置を平行平板型エッチング装置に変更することも可能で
ある。また、レンズ材やレジストの種類は特に限定しな
い。レジストのエッチバックを行う際のエッチングガス
も変更可能である。さらに、本発明は単色(白黒)固体
撮像素子、カラー固体撮像素子のいずれにも適用するこ
とが可能である。
【0044】また、本発明のオンチップマイクロレンズ
の形成方法または固体撮像素子の製造方法によるOCL
ギャップの縮小は微量であり、通常はOCLの焦点に影
響しない。しかしながら、OCLギャップの縮小に伴い
OCLの曲率が増大し、焦点深度が深くなる場合もあり
得る。この場合には、例えば層間絶縁膜の膜厚を大きく
することにより、集光状態を最適化することができる。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更
が可能である。
【0045】
【発明の効果】本発明のオンチップマイクロレンズの形
成方法によれば、レンズ間隔が狭く集光効率の高いオン
チップマイクロレンズを、より高い生産効率で形成する
ことが可能となる。本発明の固体撮像素子の製造方法に
よれば、高感度な固体撮像素子を高い生産効率で製造す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の固体撮像素子の製造方法により
製造された固体撮像素子の断面図である。
【図2】図2は本発明のオンチップマイクロレンズの形
成方法あるいは固体撮像素子の製造方法の工程を示す断
面図である。
【図3】図3は本発明のオンチップマイクロレンズの形
成方法あるいは固体撮像素子の製造方法の工程を示す断
面図である。
【図4】図4は本発明のオンチップマイクロレンズの形
成方法あるいは固体撮像素子の製造方法に用いられるマ
グネトロンRIE装置の概略図である。
【図5】図5は下部電極温度とCDゲイン量との関係を
示す図である。
【図6】図6は下部電極温度とエッチング速度との関係
を示す図である。
【図7】図7は従来のオンチップマイクロレンズの形成
方法あるいは固体撮像素子の製造方法に用いられるマグ
ネトロンRIE装置の概略図である。
【図8】図8は常温におけるパワーとエッチング速度と
の関係を示す図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…受光部、3…ゲート絶縁膜、4…
転送電極、5…絶縁膜、6…遮光膜、7…層間絶縁膜、
8…平坦化膜、9…カラーフィルタ、10…オンチップ
マイクロレンズ(OCL)、11…レンズ材層、12…
レジスト、20、30…マグネトロンRIE装置、21
…チャンバー、22…上部電極、23…下部電極、24
…磁石、25…高周波電源、26…ウェハ、27…チラ
ー。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上にレンズ材料層を形成する工程と、 前記レンズ材料層上にレンズ形状を有するレジストを形
    成する工程と、 冷却しながら前記レジストおよびレンズ材料層にドライ
    エッチングを行い、前記レンズ材料層に前記レンズ形状
    を転写する工程とを有するオンチップマイクロレンズの
    形成方法。
  2. 【請求項2】前記ドライエッチング工程は、前記基板を
    第1の電極上に載置して、互いに対向する前記第1の電
    極と第2の電極との間に前記基板を配置する工程と、 前記第1の電極を所定の温度に冷却する工程と、 前記第1の電極と前記第2の電極との間を放電させ、プ
    ラズマを発生させる工程とを有する請求項1記載のオン
    チップマイクロレンズの形成方法。
  3. 【請求項3】前記所定の温度は常温より低く、かつ所定
    のエッチング速度が得られる範囲の温度である請求項2
    記載のオンチップマイクロレンズの形成方法。
  4. 【請求項4】前記所定の温度はほぼ−30℃以上である
    請求項3記載のオンチップマイクロレンズの形成方法。
  5. 【請求項5】前記所定のエッチング速度はほぼ170n
    m/分以上である請求項4記載のオンチップマイクロレ
    ンズの形成方法。
  6. 【請求項6】半導体基板に受光部と電荷転送領域を形成
    する工程と、 前記電荷転送領域上に電荷転送電極を形成する工程と、 前記基板および前記電荷転送電極上にレンズ材料層を形
    成する工程と、 前記レンズ材料層上にレンズ形状を有するレジストを形
    成する工程と、 冷却しながら前記レジストおよびレンズ材料層にドライ
    エッチングを行い、前記レンズ材料層に前記レンズ形状
    を転写して、前記受光部に光を集光するオンチップマイ
    クロレンズを形成する工程とを有する固体撮像素子の製
    造方法。
  7. 【請求項7】前記電荷転送電極を形成後、前記基板およ
    び前記電荷転送電極上に、表面を平坦化する平坦化膜を
    形成する工程をさらに有し、 前記レンズ材料層を前記平坦化膜上に形成する請求項6
    記載の固体撮像素子の製造方法。
  8. 【請求項8】前記ドライエッチング工程は、前記基板を
    第1の電極上に載置して、互いに対向する前記第1の電
    極と第2の電極との間に前記基板を配置する工程と、 前記第1の電極を所定の温度に冷却する工程と、 前記第1の電極と前記第2の電極との間を放電させ、プ
    ラズマを発生させる工程とを有する請求項7記載の固体
    撮像素子の製造方法。
  9. 【請求項9】前記所定の温度は常温より低く、かつ所定
    のエッチング速度が得られる範囲の温度である請求項8
    記載の固体撮像素子の製造方法。
  10. 【請求項10】前記所定の温度はほぼ−30℃以上であ
    る請求項9記載の固体撮像素子の製造方法。
  11. 【請求項11】前記所定のエッチング速度はほぼ170
    nm/分以上である請求項10記載の固体撮像素子の製
    造方法。
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