JP2002110663A - オルガノシリコンナノクラスター薄膜のプラズマ照射によるシリコンおよび酸化シリコン薄膜の製造方法 - Google Patents

オルガノシリコンナノクラスター薄膜のプラズマ照射によるシリコンおよび酸化シリコン薄膜の製造方法

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JP2002110663A
JP2002110663A JP2000300654A JP2000300654A JP2002110663A JP 2002110663 A JP2002110663 A JP 2002110663A JP 2000300654 A JP2000300654 A JP 2000300654A JP 2000300654 A JP2000300654 A JP 2000300654A JP 2002110663 A JP2002110663 A JP 2002110663A
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organosilicon
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Fusao Hojo
房郎 北條
Takao Miwa
崇夫 三輪
Akira Watanabe
明 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、従来よりも加熱温度が低く、
加熱時間を短縮でき、欠陥の少ないシリコン薄膜又は酸
化シリコン薄膜の製造法並びにその製造法による電子装
置の製造法を提供することにある。 【解決手段】本発明は、オルガノシリコンナノクラスタ
ーをプラズマ照射下又は、酸素プラズマ照射下で、好ま
しくは100〜1500℃で加熱することによりシリコ
ン薄膜又は酸化シリコン薄膜を得ること、又この製造法
によりシリコン薄膜又は酸化シリコン薄膜を形成する電
子装置の製造法にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オルガノシリコン
ナノクラスターを用いた新規なシリコン薄膜又は酸化シ
リコン薄膜の製造法及びその製造法による電子装置の製
造法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平11-14841号公報、特開平11-13086
7号公報に開示されているオルガノシリコンナノクラス
ターは一般の有機溶剤に可溶であり、スピンコート法、
ディッピング法など湿式法による一般的な薄膜形成法で
薄膜を容易に形成することができる。
【0003】オルガノシリコンナノクラスター薄膜を酸
素と反応しない条件200-1000℃で加熱する事によってシ
リコン薄膜を、酸化性雰囲気で加熱すると酸化シリコン
薄膜を得ることができる。
【0004】このようにして得られるシリコン薄膜は従
来の気相法によって得られるものと同等の性質を有し、
太陽電池、液晶表示装置、集積回路などの半導体装置に
用いることができる。
【0005】しかし、この方法ではオルガノシリコンナ
ノクラスター薄膜を前駆体としてシリコン薄膜、酸化シ
リコン薄膜を得るためには加熱温度が250℃以上、加熱
時間が1時間以上必要であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
よりも加熱温度が低く、加熱時間を短縮でき、欠陥の少
ないシリコン薄膜又は酸化シリコン薄膜の製造法及びそ
の製造法による電子装置の製造法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体装置に
用いられるシリコン及び酸化シリコン薄膜を形成するこ
とを目的に、オルガノシリコンナノクラスターを前駆体
として用いたシリコン薄膜及び酸化シリコン薄膜の製造
方法について種々検討した結果得られたものである。
【0008】本発明は、基体表面にオルガノシリコンナ
ノクラスターを有する薄膜を形成し、非酸化性雰囲気の
プラズマ照射下又は、酸素プラズマ照射下で、好ましく
は100〜1500℃で加熱すること、又、酸化オルガ
ノシリコンナノクラスターを有する薄膜をプラズマ照射
下で同様に加熱することによりシリコン薄膜又は酸化シ
リコン薄膜を得ることにある。
【0009】前駆体として用いるオルガノシリコンナノ
クラスターの有機基としては炭素数が大きいものほど溶
解性の点で優れていると考えられるが、有機基としてメ
チル基を用いた場合でも溶解性のオルガノシリコンナノ
クラスターを得ることができる。従って、有機基の構造
には特に制限はない。
【0010】オルガノシリコンナノクラスターを有する
薄膜は適宜選択された溶剤中にオルガノシリコンナノク
ラスターを溶解した溶液から、スピンコート法、ディッ
ピング法など湿式法による一般的な薄膜形成法で得るこ
とができる。
【0011】本発明によりオルガノシリコンナノクラス
ターを有する薄膜を実質的に酸素が存在しない非酸化雰
囲気中で、好ましくは100〜1500℃で加熱し同時
にプラズマ照射する事によってシリコン薄膜を得ること
ができる。これはオルガノシリコンナノクラスターの有
機成分の脱離によるものである。
【0012】ここで、プラズマ照射とは, 電離によっ
て生じた電子,イオンそしてそれらによって二次的に発
生したガス分子のラジカル、励起分子、光子等の活性種
を試料に照射することであり、これによって、通常の温
度では進行しないような困難な化学反応を速やかに起こ
すことができる手法である。ここでプラズマ照射に用い
るガス種はアルゴン、ヘリウム、窒素、水素を用いるこ
とが好ましい。
【0013】有機成分の脱離温度はその構造と加熱時間
によって変化するが、t-ブチル基を用いた場合は100℃
付近から分解がみられる。加熱条件によって変動はある
が、芳香族基を含む多くの有機基の分解は200℃までで
ほぼ完了する。加熱温度を500℃以上にすると薄膜はア
モルファスシリコンから次第に結晶シリコンに変化し、
1500℃以上では蒸発が生じるようになる。このことを利
用してシリコンの性質を加熱温度によって制御できる。
加熱温度を600-800℃と高くすると結晶シリコン部分が
多くなり、それ以下の場合には非晶質シリコンが多くな
る。この性質を利用して得られる薄膜のバンドギャップ
の制御が可能になる。シリコン薄膜のバンドギャップは
加熱温度をかえ、結晶部分と非晶質部分の量を調節する
ことによって約2.5Vから約1.3Vまで連続的に制御でき
る。
【0014】またシリコンナノクラスターとドーピング
しようとする化合物を共存させ焼成することにより、同
時にドーピングも可能である。
【0015】従って、このシリコン薄膜は従来の気相法
によって得られるものと同等の性質を有し、液晶ディス
プレイなどに用いられる薄膜トランジスターあるいは太
陽電池などに用いるのに適した材料である。
【0016】オルガノシリコンナノクラスターは酸素が
存在する酸化条件下で紫外線を照射するか、あるいは加
熱することによって酸化オルガノシリコンクラスターに
なる。酸化オルガノシリコンナノクラスター薄膜を加熱
し同時にプラズマ照射することにより酸化シリコン薄膜
を形成できる。ここでプラズマ照射に用いるガス種はア
ルゴン、ヘリウム、窒素、水素、酸素を用いることが好
ましい。
【0017】また、この性質を利用することによって光
によるパターン形成が可能になる。酸化雰囲気下で紫外
線照射後に実質的に酸素の存在しない非酸化雰囲気下で
加熱、プラズマ照射することにより、露光部が酸化シリ
コン、未露光部がシリコンの微細パターンを形成でき
る。
【0018】オルガノシリコンナノクラスター薄膜を1
00〜1500℃、好ましくは100〜1000℃で加
熱、酸素プラズマ照射する事によって酸化シリコン薄膜
を得ることができる。
【0019】有機基の分解は実質的に150℃から生じ
る。分解温度を調整することによって一部有機基を残し
た薄膜を得ることも可能である。有機基を残すことによ
って比誘電率3以下の絶縁性薄膜を得ることができる。
この低誘電率化は有機基としてフッ素化アルキル基やフ
ッ素化アリル基を用いた場合に顕著である。また、有機
基の残量を調節することにより屈折率を調節できる。有
機基の残量を多くすると屈折率が低下する。
【0020】酸化シリコン薄膜は従来の気相法によって
得られるものと同等の性質を有し、優れた絶縁特性を持
ちまた膜応力も小さいことから半導体集積回路の層間絶
縁膜など、マイクロエレクトロニクス分野での絶縁層と
して用いることができる。
【0021】オルガノシリコンナノクラスターをプラズ
マ照射下で加熱することにより得たシリコン薄膜及び酸
化シリコン薄膜はオルガノシリコンナノクラスターを単
に加熱だけで得たシリコン薄膜及び酸化シリコン薄膜に
比べ欠陥密度が低減することができる。このため、シリ
コン酸化膜においてはその絶縁耐圧をあげることができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】〔比較例1〕トルエンを溶媒とし
て、有機置換基としてn-プロピル基を有するオルガノシ
リコンナノクラスターの20重量%溶液を調整した。この
溶液を、膜厚が1.5ミクロンになるように回転数を調整
しスピンコート法によりガラス基板上に塗布した。その
後、これを100℃で5分乾燥した後、真空炉(250℃)で3
0分加熱した。
【0023】図1は、オルガノシリコンナノクラスター
のFT-IRスペクトルを示す線図であり、aは加熱前、bは
加熱後のものである。250℃での真空下加熱条件におい
ては、30分間の処理時間では、図1中、aのスペクトルの
2900cm-1付近のアルキル基の伸縮振動で示されるように
有機置換基の残存した状態となっている。完全に有機置
換基を消失させるためには、1時間以上の熱処理時間が
必要であった。完全に有機置換基を消失させたシリコン
薄膜をESRにより欠陥密度の測定したところ1.43×1018c
m-3であった。
【0024】〔実施例1〕比較例1と同様にガラス基体表
面にn-プロピル基を有するオルガノシリコンナノクラス
ター薄膜を作製した。その後、図2に示すように、石英
管、電気炉、真空排気装置、誘導コイル、および高周波
電源(13.56Mhz)を備えた熱・プラズマ処理装置に基体
を設置し、真空排気(1x10-4 Pa)し、150℃の基体温度
で5分間、水素プラズマ照射した。水素プラズマ発生
は、水素ガス流量:8 sccm、水素ガス圧 10 Pa、高周波
出力30Wの条件で行った。
【0025】図3は、オルガノシリコンナノクラスター
のFT-IRスペクトルを示す線図であり、図3中、aは加
熱、水素プラズマ照射前、bは加熱、水素プラズマ照射
後のものである。図3のbのスペクトルは図3のaで見られ
た2900cm-1付近のアルキル基の伸縮振動が完全に消失し
ている。
【0026】図4はオルガノシリコンナノクラスターの
ラマンスペクトルを示す線図であり、aは加熱、水素プ
ラズマ照射前、bは加熱、水素プラズマ照射後のもので
ある。aのスペクトルでみられた有機置換基の関与する
ラマンバンドがbのスペクトルでは完全に消失してお
り、480cm-1のブロードなラマンバンドのみが現れてい
る。この480cm-1のラマンバンドはアモルファスシリコ
ンのTO(横光学的)フォノンバンドに帰属されるもので
ある。ESRによりこのシリコン薄膜の欠陥密度を測定し
たところ1.28×1017cm-3であり、比較例1に比べ欠陥密
度が低減されている。このように、オルガノシリコンナ
ノクラスターを用いたシリコン薄膜の製造においては、
加熱と同時にプラズマ処理することにより、プラズマ照
射を行わない比較例1に比べ加熱温度および時間を大幅
に減少させることができた。このようにして得られたシ
リコン薄膜は比較例1に比べ欠陥密度が低減されてい
る。
【0027】〔実施例2〕比較例1と同様にn-プロピル基
を有するオルガノシリコンナノクラスター薄膜をn-型シ
リコン基板上に形成し、実施例1と同様に真空排気(1x1
0-4 Pa)、150℃の基板温度で5分間、水素プラズマ照射
することによりアモルファスシリコン膜を得た。これに
燐を不純物としてドープすることにより、n-型シリコン
とp-型アモルファスシリコン薄膜のp-n接合を形成し
た。図5はこの電圧−電流曲線を示す。本発明により、
従来に比べ欠陥密度の低い(実施例1より欠陥密度は1.2
8×101 7cm-3)シリコン薄膜を用いた半導体装置を得る
ことができた。
【0028】〔比較例2〕比較例1と同様にn-プロピル基
を有するオルガノシリコンナノクラスター薄膜を作製し
た。その後、これを100℃で5分乾燥した後、酸素20%を
含む窒素混合ガス不雰囲気下、焼成炉150℃で5分間加熱
した。
【0029】図6はオルガノシリコンナノクラスターのF
T-IRスペクトル線図を示し、aは加熱前、bは加熱後のも
のである。1100cm-1付近のSi-O-Siに帰属されるブロー
ドなシグナルが観測されず、酸化反応が起こらなかっ
た。酸化反応を起こすには、200℃以上の加熱が必要で
あり、有機置換基を消失させるためには250℃以上、1時
間以上の加熱が必要である。完全に有機置換基を消失さ
せた酸化シリコン薄膜からなる絶縁膜の絶縁耐圧は760V
/μm、比誘電率は3.4であった。
【0030】〔実施例3〕比較例1と同様にn-プロピル基
を有するオルガノシリコンナノクラスター薄膜を作製し
た。その後、図2に示すような、熱・プラズマ処理装置
に基板を設置し、真空排気(1x10-2Pa)し、その後、塗
布薄膜の基板温度100℃および200℃で5分間プラズマ照
射を行った。Si-Si結合の酸化によるSi-O-Siへの変換を
目的として、プラズマ発生用の供給ガスとして酸素を用
いた。酸素プラズマ発生は、酸素ガス流量:10 sccm、酸
素ガス圧 10 Pa、高周波出力30Wの条件で行った。
【0031】図7はオルガノシリコンナノクラスターのF
T-IRスペクトル線図を示し、aは基板温度100℃で加熱、
酸素プラズマ照射後、bは基板温度200℃で加熱、酸素プ
ラズマ照射後のものである。基板温度100℃の場合(b)
には、1100cm-1付近のSi-O-Siに帰属されるブロードな
シグナルが顕著となり酸化反応が起こっていることが示
されている。aにおいては、2900cm-1付近のC-H伸縮のシ
グナルも現れており、有機置換基が残存していることが
示される。これに対して、基板温度200℃の場合(b)に
は、2900cm-1付近のC-H伸縮のシグナルは完全に消失し
て1100cm-1付近のSi-O-Siのシグナルのみが観測され、
有機置換基の脱離による無機酸化シリコン薄膜が形成さ
れることが示された。完全に有機置換基を消失させた酸
化シリコン薄膜からなる絶縁膜の絶縁耐圧は810V/μmで
あった。
【0032】このように、オルガノシリコンナノクラス
ター前駆体薄膜の酸素プラズマ照射においては、基板温
度の制御によって、酸化膜中の有機置換基の残存割合を
コントロールすることができる。このように、オルガノ
シリコンナノクラスターを用いた酸化シリコン薄膜の製
造においては、加熱と同時にプラズマ照射することによ
り、プラズマ照射を行わない比較例2に比べ加熱温度お
よび時間を大幅に減少させることができた。また、この
ようにして得られた酸化シリコン膜は比較例2の酸化シ
リコン膜に比べ絶縁耐圧を上げることができた。
【0033】〔比較例3〕比較例1と同様にn-プロピル基
を有するオルガノシリコンナノクラスター薄膜を作製し
た。この薄膜に、紫外線を照射することにより光酸化
し、その後、比較例1と同様の条件にて加熱した。図8に
加熱後のオルガノシリコンナノクラスターのFT-IRスペ
クトルを示す。250℃での真空下加熱条件においては、3
0分間の処理時間では、2900cm-1付近のアルキル基の伸
縮振動で示される有機置換基が残存した状態となってい
る。完全に有機置換基を消失させるためには、1時間以
上の加熱時間が必要であった。完全に有機置換基を消失
させた酸化シリコン薄膜からなる絶縁膜の絶縁耐圧は76
5V/μmであった。
【0034】〔実施例4〕比較例1と同様にn-プロピル基
を有するオルガノシリコンナノクラスター薄膜を作製し
た。この薄膜に、紫外線を照射することにより光酸化
し、その後、実施例1と同様の条件にて加熱、プラズマ
照射を行った。
【0035】図9に基板温度200℃で加熱、5分間の水素
プラズマ照射後のオルガノシリコンナノクラスター酸化
膜のFT-IRスペクトルを示す。2900cm-1付近のアルキル
基の伸縮振動で示される有機置換基のシグナルが図9の
基板温度200℃で加熱、水素プラズマ照射後のサンプル
では完全に消失して1100cm-1付近のSi-O-Siのシグナル
のみが観測され、有機置換基の脱離による無機酸化シリ
コン薄膜が形成される。この酸化シリコン薄膜からなる
絶縁膜の絶縁耐圧は820V/μmであった。配線幅、間隔、
高さともに1μmのアルミニウムのパターンを配したシリ
コンウエハー上に上記と同様の条件でシリコン酸化膜を
作製し、化学的機械研磨法によって塗膜表面の平坦化を
行った。研磨後も膜には亀裂などは発生せず強靭な酸化
シリコン薄膜を得た。
【0036】図10は上記過程を繰り返して得たアルミニ
ウム層配線の断面を模式的に示した図である。アルミニ
ウム配線及びビアはスパッタ法によってデポジットした
アルミニウムを通常のエッチング法によって形成した。
トランジスタを形成したシリコンウエハー上に配線を形
成することにより集積回路を用いることができる。
【0037】このように本発明により、酸化オルガノシ
リコンナノクラスターを用いた酸化シリコン薄膜の製造
においては、加熱と同時にプラズマ照射することによ
り、プラズマ照射を行わない比較例3に比べ加熱温度お
よび時間を大幅に減少させることができた。このように
して得られた酸化シリコン膜は比較例2の酸化シリコン
膜に比べ絶縁耐圧を上げることができた。また、このシ
リコン酸化膜を用いた電子装置を得ることができる。
【0038】〔実施例5〕比較例1と同様にn-プロピル基
を有するオルガノシリコンナノクラスター薄膜を作製し
た。この薄膜に、フォトマスクを介して紫外線を照射す
ることにより照射部を光酸化し、その後、実施例1と同
様の条件にてプラズマ処理を行った。
【0039】図11は光酸化反応およびプラズマ処理によ
って形成した微細パターン及び、顕微ラマン分光法によ
って、微細パターンのA点およびB点を選択的に測定する
ことにより得たラマンスペクトル線図である。紫外線照
射のないA点のシリコンのスペクトルは、480cm-1にブロ
ードなバンドを示すアモルファスシリコンに特有のもの
であった。これに対して、紫外線照射のあったB点の酸
化シリコンのスペクトルは、酸化シリコンに特有のラマ
ンバンドを示した。光酸化反応後、加熱と同時にプラズ
マ照射することによって、シリコン/酸化シリコンの微
細パターンを形成することができた。このように本発明
により、オルガノシリコンナノクラスターを用いたシリ
コン/酸化シリコンの微細パターンの製造においては、
加熱と同時にプラズマ照射することにより、プラズマ照
射を行わない場合(比較例1と3から加熱には250℃、1時
間以上必要)に比べ加熱温度および時間を大幅に減少さ
せることができた。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、オルガノシリコンナノ
クラスターを用いたシリコン薄膜又は酸化シリコン薄膜
の製造において加熱温度を低くでき、更にその加熱時間
を大幅に短縮できると共に、欠陥の少ないシリコン薄膜
又は酸化シリコン薄膜が製造できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】オルガノシリコンナノクラスター薄膜のFT-IR
スペクトル線図である。
【図2】熱・プラズマ処理装置の斜視図である。
【図3】オルガノシリコンナノクラスター薄膜のFT-IR
スペクトル線図である。
【図4】オルガノシリコンナノクラスター薄膜のラマン
スペクトル線図である。
【図5】n-型シリコンと塗布型により作製したp-型アモ
ルファスシリコン薄膜のp-n接合を形成した電圧−電流
曲線である。
【図6】オルガノシリコンナノクラスター薄膜のFT-IR
スペクトル線図である。
【図7】オルガノシリコンナノクラスター薄膜のFT-IR
スペクトル線図である。
【図8】紫外線照射、加熱後(250℃/30分)のオルガノ
シリコンナノクラスター薄膜のFT-IRスペクトル線図で
ある。
【図9】紫外線照射、加熱、水素プラズマ照射後(200
℃/5分)のオルガノシリコンナノクラスター薄膜のFT-I
Rスペクトル線図である。
【図10】シリコン基板上に形成したアルミニウム2層
配線の断面模式図である。
【図11】光酸化反応およびプラズマ処理によって形成
した微細パターンの平面図及び顕微ラマンスペクトル線
図である。
【符号の説明】
1…シリコンウエハ、2…アルミニュウムビア、3…ア
ルミニュウム配線、4…絶縁膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 569H (72)発明者 渡辺 明 宮城県仙台市青葉区川内元支倉35番地 川 内住宅3−203 Fターム(参考) 4G072 AA01 AA24 AA25 BB09 GG03 HH28 LL03 RR03 RR04 RR25 UU01 UU04 5F046 JA22 LB01 5F053 AA03 AA06 BB09 DD01 FF01 HH04 LL05 PP03 PP05 PP20 RR05 RR20 5F058 BA20 BB07 BC02 BF27 BF29 BF46 BH03 BH04 BJ02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オルガノシリコンナノクラスターを有する
    薄膜を基体表面に形成し、次いで非酸化性雰囲気のプラ
    ズマ中で加熱することを特徴とするシリコン薄膜の製造
    法。
  2. 【請求項2】基体表面にシリコン薄膜を形成させる電子
    装置の製造法において、前記シリコン薄膜を請求項1に
    記載の製造法によって形成することを特徴とする電子装
    置の製造法。
  3. 【請求項3】オルガノシリコンナノクラスターを有する
    薄膜を基体表面に形成し、次いで酸素プラズマ中で加熱
    することを特徴とする酸化シリコン薄膜の製造法。
  4. 【請求項4】基体表面に酸化オルガノシリコンナノクラ
    スターを有する薄膜を形成し、次いでプラズマ中で加熱
    することを特徴とする酸化シリコン薄膜の製造法。
  5. 【請求項5】基体表面にオルガノシリコンナノクラスタ
    ーを有する薄膜を形成後、酸化雰囲気下で紫外線を照射
    して酸化し、次いでプラズマ中で加熱することを特徴と
    する酸化シリコン薄膜の製造法。
  6. 【請求項6】基体表面に酸化シリコン薄膜を形成する電
    子装置の製造法において、前記酸化シリコン薄膜を請求
    項3〜5のいずれかに記載の製造法によって形成するこ
    とを特徴とする電子装置の製造法。
JP2000300654A 2000-09-29 2000-09-29 オルガノシリコンナノクラスター薄膜のプラズマ照射によるシリコンおよび酸化シリコン薄膜の製造方法 Pending JP2002110663A (ja)

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