JP2002109946A - 軽量埋込形照明器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スタットボルトを使用することなく、照明器
具を天井容易に取付けることができ、またＣチャンネル
や切断することなく容易に支持することができる軽量埋
込形照明器具を提供することを課題とする。 【解決手段】 照明器具を天井材に掛合支持する軽量埋
込形照明器具において、照明器具を支持する天井材の角
形天井開口の横方向の長さに対応して照明器具本体２１
に支持体３０を設け、同支持体の両側に天井開口より突
出して設置片３４を設け、同設置片の下側に対応して弾
性を有する掛合片３５を設け、また同設置片は天井材の
上面に掛合し、掛合片は天井材の下面に掛合し、また掛
合片は天井材に対して位置を決めるように構成してあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は軽量埋込形照明器具
の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、天井に支持する照明器具は、例え
ば図８に示すように、矩形状の照明器具本体１と、同照
明器具本体１に支持する反射板２と、同照明器具本体１
の両端に配置してなるソケットを有して構成してある。
また天井の裏側には、上階に所定の間隔で植設したスタ
ッドボルト３に、Ｃチャンネル４を支持し、同Ｃチャン
ネル４にＭバー５を支持し、さらに同Ｍバー５に天井下
地材６を支持し、同天井下地材６に天井仕上材７を張り
合わせて構成してある。また同Ｃチャンネル４の上面に
向かって配置した複数の支持柱８間に取付けてなる補強
部材９を支持して構成してある。そして、天井下地材６
と天井仕上材７の開口に照明器具を嵌め込み、補強部材
９に支持したスタッドボルト１０により照明器具を支持
するように構成してある。

【０００３】しかし上記した照明器具の支持構造による
と、照明器具との取付ピッチが一致しなかったり、天井
開口部とスタッドボルトの位置関係がずれていたりして
照明器具を取付ける際、照明器具やボルトの調整が必要
になり作業が増える。またスタッドボルトを取付けるま
での作業もスタッドボルトを支持するインサートの墨出
し（位置決め）、インサートの埋込、スタッドボルトの
加工、取付、調整と手間がかかる。また器具質量が1.5
〜2.0ｋｇ程度の軽量の埋込形ダウンライトにおいては
軽量で天井開口寸法もφ１５０ｍｍ程度で小さく天井へ
の負担も少ない為、天井材に直接支持して取付けてある
ものがある。しかし天井開口が大きく器具質量5ｋｇ前
後の一般的な埋込形器具をスタッドボルトなしで取付け
る際その手段がない。仮に器具自体を天井に乗せるとす
ると強度的に問題がある。天井への取付の際も直管形蛍
光ランプ４０Ｗクラスの（全長1300mm近い長さ、埋込深
さ100ｍｍ以上）器具の場合埋込深さの関係から天井構
成部材のCチャンネル、Ｍバーの切断が不可欠で手間が
かかる。またＭバーの切断においては天井開口部にあわ
せて切断する為、比較的作業はしやすいがＣチャンネル
切断時はその部分に補強が必要となりかなりの手間とな
る。

【０００４】本発明は上記の点に鑑み発明したものであ
って、スタッドボルトを使用することなく、照明器具を
天井に容易に取付けることができ、Ｃチャンネルを切断
することなく容易に支持することができる軽量埋込形照
明器具を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため次の構成としてある。請求項１に記載の発明
は、照明器具を天井材に掛合支持する軽量埋込形照明器
具において、照明器具を支持する角形天井開口の横方向
の長さに対応して支持体を設け、同支持体の両側に天井
開口より突出して設置片を設け、同設置片の下側に対応
して弾性を有する例えば断面レの字形の掛合片を設けて
構成してある。また設置片は天井材の上面に掛合し、掛
合片は天井材の下面に掛合し、掛合片は天井材に対して
縦方向と横方向の位置を決めるように構成してある。

【０００６】請求項１に記載の軽量埋込形照明器具によ
ると、スタッドボルトを使用することなく、照明器具を
容易に取付けることができる。またＣチャンネルやＭバ
ーを切断することなく照明器具を容易に支持することが
できる。

【０００７】請求項２に記載の発明は、請求項１に記載
の軽量埋込形照明器具において、掛合片の長さは設置片
より短く構成し、支持体を天井材に掛合支持するに際し
て、回転半径を小さくなるように構成してある。

【０００８】請求項２に記載の軽量埋込形照明器具によ
ると、天井開口の所定の箇所に支持体を取付け、同支持
体に照明器具を容易・確実に支持することができる。

【０００９】

【発明の実施形態】以下本発明を図１乃至図７について
説明する。図１において、１１は天井用のスタッドボル
トであって、所定の間隔で配置してある。１２はスタッ
ドボルト１１にＣチャンネルハンガー１３により支持し
てなるＣチャンネルであって、縦横に所定の間隔で配置
してある。１４はＣチャンネル１２に止め具１５により
支持してなるＭバーである。１６は石膏で構成してなる
天井下地材、１７は天井下地材１６の下面に張り合わせ
て構成した天井仕上材である。同天井下地材１６と天井
仕上材１７には照明器具を支持する角形天井開口１８を
構成してある。角形天井開口１８は例えば横幅１８０ｍ
ｍ，縦幅１２３５ｍｍに構成してある。

【００１０】次に角形天井開口１８に支持する部品を含
んだ照明器具を図１乃至図７に基づいて説明する。２１
は蛍光灯用の照明器具本体であって、横幅２１０ｍｍ，
縦幅１２５０ｍｍとし、高さはＣチャンネル１２を回避
できる３８ｍｍ未満としている。天井仕上材１７の下面
からＣチャンネル１２までの高さは通常４０ｍｍであ
り、本発明に係る照明器具はＣチャンネルを回避して埋
込み支持することができる。また照明器具本体２１は軽
量とするため薄板の鋼板を使用して構成してある。２２
は照明器具本体２１の両端に支持してなる端板であっ
て、軽量とするため例えば樹脂で構成してある。２３は
照明器具本体２１の上壁に形成してなる案内用の空孔、
２４は照明器具本体２１の上壁に形成してなる取付用の
複数の長孔である。また照明器具本体２１に、例えば薄
板のアルミ材で構成した反射板を支持してある。また光
源は、直径２５．５ｍｍの蛍光ランプを採用し、高周波
点灯専用となっている。また本発明に係る軽量埋込形照
明器具によると、ランプを含む質量は２．６ｋｇに構成
することができる。２５は照明器具本体２１の背面に支
持してなる端子台である。また安定器は照明器具本体２
１の内面に固定して構成してある。

【００１１】図１乃至図７において、３０は角形天井開
口１８の横幅方向の両端に嵌め込み照明器具を支持する
支持体であって、折返片３１を有して構成してある。同
折返片３１が天井下地材１６と天井仕上材１７の角形天
井開口１８の壁面に当接する。３２は支持体３０の上壁
に設けたねじ受け部であって、例えば化粧ねじ３３で照
明器具本体２１の取付用の複数の長孔２４を挿通して照
明器具を支持する。３４は支持体３０の両側に設けてな
る設置片であって、天井開口より突出してＬ字形に構成
され、天井下地材の上面に掛合する。３５は設置片３４
の下側に対応して設けてなる弾性を有する断面レの字形
の掛合片であって、ばね材で構成してある。また掛合片
３５は天井仕上材の下面に掛合する。そして掛合片３５
は、天井開口に嵌め込むことにより、天井下地材１６と
天井仕上材１７の角形天井開口１８の壁面に当接し、位
置決めされる。

【００１２】また図２乃至図４に示すように、掛合片３
５の長さは設置片３４より短く構成してある。掛合片３
５の長さは設置片３４より短く構成することにより、支
持体３０を天井下地材１６と天井仕上材１７の角形天井
開口１８に掛合支持するに際して、回転半径が小さくな
り、支持体３０を容易に取り付けることができる。

【００１３】次に本発明に係る軽量埋込形照明器具と従
来の埋込形照明器具の取付手順について説明する。 Ａ．従来の埋込形照明器具の取付手順 a.スタッドボルトを支持するインサートの取付及びスタ
ッドボルトの加工作業（ボルトの切断等）をする。 b.インサートへのスタッドボルトの取付を行なう。 c.電源ケーブルを器具内に挿入する。 d.ナットにて照明器具を固定する。 e.電源ケーブルの被覆の剥ぎ取りを行なう。 f.芯線を端子台に接続する。 g.反射板を取付る。 h.ランプを装着する。 Ｂ．本発明の軽量埋込形照明器具の取付手順 a.図２から図４に示す順序で支持体を天井開口に嵌め込
む。このとき、図４に示すように、掛合片３５の内端が
天井開口の横方向の端部３６にあたり、縦方向の位置が
決められる。一方図５に示すように、掛合片３５は天井
開口の縦方向の端部３７に当り横方向の位置が決めら
れ、照明器具は所定の箇所に支持される。 b.電源ケーブルを天井開口部より引出す。 c.電源ケーブルの被覆を剥ぎ取る。 d.電源ケーブルを器具背面の端子台に接続する。 e.ねじにて照明器具を支持体に固定する。 f.反射板を取付る。 g.ランプを取付る。 上記した本発明に係る軽量埋込形照明器具によると、従
来の埋込形照明器具と異なり、スタッドボルトを使用す
ることなく、照明器具を容易に天井内に埋込み取付ける
ことができる。またＣチャンネルやＭバーを切断するこ
となく照明器具を容易、確実に支持することができる。

【００１４】また図７は天井下地材１６の変位グラフを
示すもので、実験の結果によると、１５．６ｋｇの器具
質量の場合、日数の経過と共に変化が生じ、７．８ｋｇ
の器具質量の場合、変位巾は小さいが日数の経過と共に
変化が生じている。一方本発明に係る２．６ｋｇの器具
質量の場合、３００日経過前でも変化しないことが認め
られている。

【００１５】

【発明の効果】上記した請求項１に記載の軽量埋込形照
明器具によると、スタッドボルトを使用することなく、
照明器具を容易に取付けることができ、またＣチャンネ
ルを切断することなく照明器具を容易に支持することが
できる特別な効果がある。

【００１６】上記した請求項２に記載の軽量埋込形照明
器具によると、天井下地材と天井仕上材の天井開口の所
定の箇所に支持体を短時間に容易に取付け、照明器具を
容易且つ確実支持することができる特別な効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る軽量埋込形照明器具の天井への取
付けを示す分解斜視図。

【図２】図１の軽量埋込形照明器具の支持体を天井開口
に取付ける初期の状態を示す平面図。

【図３】図１の軽量埋込形照明器具の支持体を天井開口
に取付ける中途の状態を示す平面図。

【図４】図１の軽量埋込形照明器具の支持体を天井開口
に取付けた状態を示す平面図。

【図５】図１の支持体の取付け状態を示す側面図。

【図６】図１の支持体の側面図。

【図７】本発明及び従来例の天井下地材の日数経過に伴
なう変位を示す特性図。

【図８】従来の埋込形照明器具の取付状態を示す側面
図。

【符号の説明】

１１ スタッドボルト １２ Ｃチャンネル １３ Ｃチャンネルハンガー １４ Ｍバー １６ 天井下地材 １７ 天井仕上材 １８ 角形天井開口 ２１ 照明器具本体 ２２ 端板 ２３ 空孔 ２４ 長孔 ２５ 端子台 ３０ 支持体 ３１ 折返片 ３２ ねじ受け部 ３４ 設置片 ３５ 掛合片

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】照明器具を天井材に掛合支持する軽量埋込
   形照明器具において、照明器具を支持する天井材の角形
   天井開口の横方向の長さに対応して照明器具本体に支持
   体を取付け、同支持体の両側に天井開口より突出して設
   置片を設け、同設置片の下側に対応して弾性を有する掛
   合片を設け、また同設置片は天井材の上面に掛合し、掛
   合片は天井材の下面に掛合し、また掛合片は天井材に対
   して横方向と縦方向の位置を決めるように構成したこと
   を特徴とする軽量埋込形照明器具。
2. 【請求項２】掛合片の長さは設置片より短く構成し、支
   持体を天井材に掛合支持するに際して、回転半径を小さ
   く構成したことを特徴とする請求項１記載の軽量埋込形
   照明器具。