JP2002109814A - 情報ディスク記録/再生装置 - Google Patents

情報ディスク記録/再生装置

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JP2002109814A
JP2002109814A JP2000299194A JP2000299194A JP2002109814A JP 2002109814 A JP2002109814 A JP 2002109814A JP 2000299194 A JP2000299194 A JP 2000299194A JP 2000299194 A JP2000299194 A JP 2000299194A JP 2002109814 A JP2002109814 A JP 2002109814A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カートリッジに対してディスクトレイが装着
された状態において、ディスクトレイが不用意に抜け出
すことを防止するために設けた弾性係止片にクリープす
ることを防止する。 【解決手段】 ディスクの交換などに際してディスクト
レイ1をカートリッジから引き出した状態にしても、デ
ィスクトレイ1がカートリッジから外れて脱落してしま
うことを防止するため、カートリッジの一部とディスク
トレイ1の弾性係止片44における係止爪44aとを係
合可能にして抜け出しを防止し、ディスクトレイ1をカ
ートリッジに装着したままの状態にしても、弾性係止片
44の係止爪44aおよび突出部44bが凹部の内部に
位置するために、弾性係止片44に弾性応力がかからず
弾性変形しない状態に保たれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報記録/再生用
のディスクをディスクトレイに搭載した状態で内蔵した
カートリッジを用い、選択されたディスクをカートリッ
ジから引き出すようにして、そのディスクに対して記録
/再生を行う構成の情報ディスク記録/再生装置に関
し、特にディスクトレイの弾性係止部のクリープ防止構
成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、CD−ROM,CD−R,C
D−RWなどのディスクに対する再生および/または記
録を行う記録/再生装置において、複数枚のディスク
を、それぞれ個別のディスクトレイに搭載した状態で1
つのカートリッジに内蔵し、このカートリッジを記録/
再生装置に装着して、複数のディスクの中から使用する
1枚を選択し、その選択されたディスクが搭載されてい
るディスクトレイを、記録/再生装置内に設置されてい
るピックアップによる記録/再生動作範囲内の部位にま
で移動させる構成のものがある。
【0003】例えば、特公平2−56745号公報に
は、ディスクが搭載されている複数のディスクトレイを
カートリッジ(マガジン)にそれぞれ回動可能に設け、
選択されたディスクが搭載されているディスクトレイを
記録/再生装置内に設置されているピックアップによる
記録/再生動作範囲内の部位まで回動させるようにした
ディスクプレーヤの構成が記載されている。
【0004】特公平2−56745号公報に記載されて
いるディスクプレーヤにおいては、操作者がカートリッ
ジを取り扱う際に、ディスクトレイが不用意にカートリ
ッジ外に突出することを防ぐためにディスクトレイ保持
機構が備えられている。
【0005】前記のように複数枚のディスクを、それぞ
れ個別のディスクトレイに搭載した状態で内蔵したカー
トリッジを用いることによって、ディスクを記録/再生
装置に1枚ずつ装着,交換する手間が省ける。
【0006】しかし、特公平2−56745号公報に記
載されているカートリッジでは、ディスクトレイが回転
支持軸によって回動する構成になっており、ディスクト
レイがカートリッジに対して直線的に移動する構造のも
のに比べてディスクトレイの移動スペースを広く必要と
する。
【0007】また、ディスクトレイが回転支持軸によっ
てカートリッジに支持されている構造であるためディス
クトレイが外れてしまうことはなく、さらにディスクト
レイ保持機構を具備しているため、ディスクトレイが不
用意に移動することはなく、したがって、ディスクトレ
イからディスクが落下して、損傷を与えることなどを防
止することができる。その反面、ディスクトレイは回動
可能範囲しか移動することができず、移動の自由度に問
題がある。
【0008】このような問題を解決するための技術手段
として、先に、出願人は特願平11−232441号明
細書に記載した情報ディスク記録/再生装置を提案し
た。すなわち、ディスクトレイの一部に弾性係止部を設
け、ディスクトレイがカートリッジから引き出された状
態で弾性係止部と着脱可能に係合する係止部をカートリ
ッジに設け、さらに搬送機構の一部に、ディスクトレイ
がカートリッジから引き出された状態でディスクトレイ
の弾性係止部を弾性変形させて、前記カートリッジの係
止部との係合を解除させる解除部材を設けることによ
り、ディスクトレイをカートリッジから引き出したとき
には弾性係止部が係止部に係止することにより、ディス
クトレイを防止し、さらに、ディスクトレイを搬送機構
に移動させる際に弾性係止部と係止部との係止状態を解
除させるというものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した特
願平11−232441号明細書に記載した情報ディス
ク記録/再生装置を更に改良し、弾性係止部のクリープ
が発生することを防止することにより、ディスクトレイ
の弾性係止部が経時及び環境の影響を受けずにディスク
トレイがカートリッジから引き出された状態で前記弾性
係止部と着脱可能に係合するカートリッジ係止部分に確
実に止ることを可能にした情報ディスク記録/再生装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、情報記録/再生用のディスクをディスク
トレイに搭載した状態で内蔵したカートリッジが用いら
れ、ディスクに対して記録/再生を行うためのピックア
ップと、ディスクに対して記録/再生を行うため前記デ
ィスクトレイ全体を前記カートリッジから装置本体内に
引き出し、かつ前記ピックアップが設置されている部位
まで搬送する搬送機構とを備え、前記ディスクトレイの
一部に弾性係止部を設け、ディスクトレイがカートリッ
ジから引き出された状態で前記弾性係止部と着脱可能に
係合する係止部を前記カートリッジに設け、さらに前記
搬送機構の一部に、前記ディスクトレイが前記カートリ
ッジから引き出された状態で前記ディスクトレイの弾性
係止部を弾性変形させて、前記カートリッジの係止部と
の係合を解除させる解除部材を設けた情報ディスク記録
/再生装置において、前記ディスクトレイが前記カート
リッジに収納された状態において、前記弾性係止部が未
変形状態になるように構成したことを特徴とする。この
ような構成により、カートリッジ装着状態において、デ
ィスクトレイの弾性係止部が自由な状態を保てるため、
弾性応力がかからなくクリープ現象が発生せず、前記デ
ィスクトレイが長時間カートリッジ装着にあっても、再
びディスクトレイがカートリッジから引き出された際
に、弾性係止部がカートリッジの係止部分に確実に係止
させることができる。
【0011】また本発明は、前記カートリッジにおける
前記弾性係止部の対向部位に空間部を設けたことを特徴
とする。このような構成により、カートリッジ装着状態
において、ディスクトレイの弾性係止部が自由な状態を
保つことができる。
【0012】また本発明は、前記カートリッジに複数枚
のディスクを個別のディスクトレイに搭載し、各ディス
クトレイに前記弾性係止部を設け、各ディスクトレイの
各前記弾性係止部に対応させて前記空間部を前記カート
リッジに設けたことを特徴とする。このような構成によ
り、各ディスクトレイごとに前記のようなディスクトレ
イがカートリッジから引き出されても前記弾性係止部と
着脱可能に係合するカートリッジ係止部分に確実に止め
ることができる。
【0013】また本発明は、前記ディスクトレイを前記
ピックアップが設置されている部位まで搬送した状態に
おいて、前記弾性係止部が未変形状態になるように前記
搬送機構における前記弾性係止部の対向部位に空間部を
設けたことを特徴とする。このような構成により、前記
ディスクトレイの弾性係止部に対して、ピックアップが
設置されている部位での搬送機構上に、ディスクトレイ
の弾性係止部が自由な状態を保てる空間を設置したた
め、弾性応力がかからなくクリープ現象が発生せず、ピ
ックアップが設置されている部位での搬送機構上にディ
スクトレイが長時間あっても弾性係止部の弾性が維持さ
れるため、ディスクトレイをカートリッジに戻した後に
再びディスクトレイがカートリッジから引き出された場
合に弾性係止部をカートリッジ係止部に確実に係止させ
ることができる。
【0014】また本発明は、前記空間部として前記搬送
機構の一部に嵌合部を設け、前記ディスクトレイを前記
ピックアップが設置されている部位に搬送するまでにお
ける前記搬送機構との当接部位が、前記ディスクトレイ
を前記ピックアップが設置されている部位まで搬送した
状態において前記嵌合部に適合することを特徴とする。
このような構成によって、ディスクトレイがピックアッ
プが設置されている部位でのがたつきをなくし、かつ確
実に搬送機構内の所定の位置にディスクトレイを搬送で
きる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0016】図1は本発明の実施形態を説明するための
情報ディスク記録/再生装置の分解斜視図であり、1は
ディスク2を載置するディスクトレイ、3は、一方側が
開放され、内部に複数枚のディスクトレイ1が出し入れ
可能に装着される箱状のカートリッジである。そして、
カートリッジ3が出し入れされる挿入口4を有するフロ
ントカバー5と、トップカバー6と、アンダーカバー7
と、サイドフレーム8,9と、リアフレーム10とによ
り装置本体の外装体が構成される。
【0017】装置本体の内部には、制御,駆動系の回路
および電気部品が搭載されるプリント基板11と、ディ
スク2に対して光学的に記録/再生を行うためのピック
アップ12およびディスク2を回転駆動するスピンドル
モータ13を備え、かつ駆動機構により上下動されるピ
ックアップモジュール14と、ピックアップモジュール
14を設置するピックアップモジュール・ベース15
と、ディスク2を押圧してスピンドルモータ13のター
ンテーブルにローディングするためのクランプ部材18
が設けられた上下動可能なクランプベース組立体16
と、カートリッジ3が装填されるカートリッジ装着部1
7にカートリッジベース17aとカートリッジトップベ
ース17bなどが設置される。ピックアップモジュール
14とピックアップモジュール・ベース15とクランプ
ベース組立体16を組付けることによりピックアップ組
立体19が構成される。
【0018】図2はカートリッジ3の外観斜視図、図3
はカートリッジ3の開口側の正面図であり、本例では5
枚のディスクトレイ1が収納可能であるように、カート
リッジケース20の対向する内壁に5段の溝21が設け
られおり、図3に示すように、カートリッジケース20
の内壁奥の両側には、収納された各ディスクトレイ1が
抜け出さないように、各ディスクトレイ1の一部と係合
するロック機構22,23が設けられている。
【0019】図4はカートリッジ3の側面図、図5はカ
ートリッジ3の底面図であり、図4に示すように、カー
トリッジケース20の側壁には、図1に示すサイドフレ
ーム9の内壁部に設けられたロックピン25と係脱可能
なロック溝26が設けられ、さらにロック機構22,2
3とディスクトレイ1との係合を解除させる解除ボタン
27が設置されている。
【0020】カートリッジケース20の底面には、図1
に示すカートリッジベース17に設けられた付勢スプリ
ングおよび付勢部材などからなるカートリッジ排出用付
勢部30と係合する溝31と、カートリッジベース17
に設けられた複数(図1には3個を示す)のガイドピン
32が移動するガイド溝33とが形成されている。ガイ
ド溝33の奥側終端部にはロック機構22における第1
のロック解除レバー(後で詳述する)34の一部が露出
するように設けられている。
【0021】またカートリッジケース20における装置
本体内へ挿入される側である開口35側とは反対側に突
出周部36が設けられ、この突出周部36に、カートリ
ッジ3がフロントカバー5における挿入口4に挿入され
た状態でフロントカバー5と弾接する弾性密閉部材37
が設けられている。
【0022】図6はディスクトレイ1の平面図であり、
ディスクトレイ1は、ディスク2が載置される略半円板
状をなす載置面40を有し、載置面40における切欠部
40aを有する側が、カートリッジケース20における
開口35側に有るようにカートリッジケース20に挿入
される。ディスクトレイ1の切欠部40aにおける両側
には延出腕部41,42が設けられ、本例では構成部材
の配置上、一方の延出腕部41が他方の延出腕部42よ
りも長くなっている。また長い延出腕部41の先端部に
は係合爪部43が形成されている。この係合爪部43
は、図6に示すように、外側を向きかつ下側43aが外
に向かって下がる傾斜を有している。
【0023】ディスクトレイ1の切欠部40aと反対側
における両延出腕部41,42の外側には、一部を切り
欠いて弾性係止片44,45がそれぞれ形成されてい
る。さらに弾性係止片44,45近傍の凹部46,47
には、図3に示すロック機構22,23と係脱する係止
凸部48,49が形成されている。弾性係止片44,4
5は、それぞれ外側先端部に係止爪44a,45aが設
けられ、外側中間部に突出部44b,45bが設けられ
ている。
【0024】図7(a)はカートリッジ3における内部
機構を説明するため一部を切り欠いて示す平面図、図7
(b)は図7(a)における弾性係止片付近の拡大図で
あり、カートリッジケース20における開口35側の内
側壁には、ディスクトレイ1が引き出されたときに、弾
性係止片44,45における係止爪44a,45aと係
合する小突起部50,51が設けられている。
【0025】また、図7(b)に示すように、内部のデ
ィスクトレイ1が所定位置に格納された際に弾性係止片
45(44)が対向するカートリッジケース20の部位
に、凹部20aが設けられている。このことにより、弾
性係止片45(44)が弾性変形しないために、弾性係
止片45(44)に弾性応力がかからずに済み、長時間
及び温度等の環境で弾性係止片45(44)がクリープ
することを防止することができる。
【0026】カートリッジケース20の内奥側の一方の
隅部には、図3に示す一方のロック機構23を構成する
板ばね等からなる弾性係止板材52が上下5つ並べられ
るように設けられ、各ディスクトレイ1の係止凸部48
と係合する。さらにカートリッジケース20の他方の隅
部には、他方のロック機構22を構成する爪付レバー5
5が上下5つ並べられるように設けられ、各ディスクト
レイ1の係止凸部49と係合する。爪付レバー55は、
解除ボタン27と一体に設けられた軸体54の略中央部
に固定されている。軸体54には嵌合軸54aが突設さ
れ、さらに外部方向への付勢力をスプリング56から受
けている。
【0027】嵌合軸54aは中央部が回動可能に軸支5
7された第2のロック解除レバー60の凹部60aに嵌
合し、第2のロック解除レバー60にはガイド溝33の
奥側終端部に露出する第1のロック解除レバー34が固
定され、第2のロック解除レバー60と第1のロック解
除レバー34とが共に回動するようになっている。
【0028】図8はクランプベース組立体16の裏面側
の一部を示す斜視図であり、クランプベース組立体16
のサイド部16aには、使用選択されたディスクが搭載
されているディスクトレイ1における延出腕部41の係
合爪部43と係合して、カートリッジ3から装置本体内
部にディスクトレイ1を引き込むための搬送機構65と
ディスクトレイ1の移動をガイドするガイド板66とが
設置されている。
【0029】図9はディスクトレイ1を引き込むための
搬送機構65における要部を示す図であり、この搬送機
構65としては種々の構造のものを採用することがで
き、簡略的に説明すれば、本例ではピックアップ組立体
19に設けられ、図示しない駆動モータから伝達機構を
介して駆動力を受け、図9に示すように、装置本体にお
ける奥側(フロントカバー5側)と前側(リアフレーム
10側)間を往復動する移動部材67と、移動部材67
の一部に固定されて係合爪部43と係合する係合片68
により構成されている。
【0030】係合片68は、図9に示すように、ディス
クトレイ1における延出腕部41の係合爪部43に形成
されている外側を向きかつ下側43aが外に向かって下
がるような傾斜に合致させるように、先端が上がる傾斜
角度を持って移動部材67に固定されている。このよう
な傾斜設定のためディスクトレイ引き込み時には、延出
腕部41に対して駆動力がディスクトレイ1の外側へ向
くようにすることができ、内側へ加わる駆動力を抑える
ことができるため、ディスクトレイ1における長い延出
腕部41から短い延出腕部42側へ駆動力が伝達されて
摺動抵抗が増すことを防ぐことができるため、引き込み
時における短い延出腕部42側の摺動が円滑に行われる
ことになる。
【0031】図10(a),(b)は引き込み時におけ
るディスクトレイ1の弾性係止片44,45とカートリ
ッジ3との係合解除の説明図(図には一方の弾性係止片
44側の関連構造のみを示す)であり、本例ではディス
クの交換などに際してディスクトレイ1をカートリッジ
3から引き出した状態にしても、ディスクトレイ1がカ
ートリッジ3から完全に外れて脱落してしまうことを防
止するため、図7に示すように、カートリッジケース2
0の小突起部50(51)とディスクトレイ1の弾性係
止片44(45)における係止爪44a(45a)とが
係合して抜け出ることを防止している。このため、記録
/再生時に、ディスクトレイ1をピックアップ12の設
置部位まで移動させる際に、ディスクトレイ1をカート
リッジ3から完全に抜き出して移動させるときには、小
突起部50(51)と弾性係止片44(45)との係合
が支障となる。
【0032】ディスクトレイ1を引き込むときに搬送機
構65におけるディスクトレイ1をガイドするガイド板
66に、弾性係止片44(45)の突出部44b(45
b)と当接して弾性係止片44(45)を内側に撓める
ように作用する解除部材である傾斜部66aを設けてお
り、図10(a)に示すディスクトレイ1の引き込み移
動過程において、図10(b)に示すように、弾性係止
片44(45)を内側へ弾性変形させてカートリッジ3
の小突起部50(51)との係合を解除させ、ディスク
トレイ1の装置本体内部への引き込みが支障なく行える
ようにしている。
【0033】図11は、ディスクトレイ1がピックアッ
プ12の設置部位に達した時の弾性係止片44(45)
付近の構成を示す説明図であり、図11(a)に示すよ
うに、弾性係止片44(45)が弾性変形しないよう
に、ガイド板66に開口窓66bが設けられている。こ
のことにより搬送機構内部のピックアップ12の設置部
位で弾性係止片44(45)に弾性応力がかからずに済
み、長時間及び温度等の環境で弾性係止片44(45)
がクリープすることを防止している。また、図11
(b)は図11(a)の変形例を示し、図11(b)に
おいてガイド板66に突出部44b(45b)に嵌合す
る嵌合凹部66cが設けてられている。この嵌合凹部6
6cは、なだらかな凸状に形成された突出部44b(4
5b)に適合するようななだらかな凹状に形成されてい
る。このことにより弾性係止片44(45)に弾性応力
がかからずに済むだけではなく、ディスクトレイ1のピ
ックアップ12に対する設置部位精度を出すことがで
き、かつ自励振動等によるディスクトレイ1のがたによ
る騒音を防止することができる。
【0034】前記構成のカートリッジ3において、非使
用時に各ディスクトレイ1は、一方の係止凸部48が一
方のロック機構23の弾性係止板材52とそれぞれ係合
し、他方の係止凸部49が他方のロック機構22の爪付
レバー55とそれぞれ係合しており、カートリッジ3か
ら引き出すことができない。
【0035】ディスクトレイ1にディスク2を装填する
か、あるいは交換する際には、カートリッジ3側部の解
除ボタン27を押すと、軸体54が装置本体内部へ移動
して、爪付レバー55が係止凸部49から離れる。した
がって、ディスクトレイ1をカートリッジケース20に
おける開口35から、弾性係止板材52の弾性係止力に
抗して外部へ引き抜くようにすれば、ディスクトレイ1
の略全体を引き出すことができる。このとき、カートリ
ッジケース20の小突起部50,51とディスクトレイ
1の弾性係止片44,45における係止爪44a,45
aとが係合するため、ディスクトレイ1がさらに抜け出
ることはなく、また不用意にディスクトレイ1が抜け落
ちてしまうこと等の不具合の発生が防止される。
【0036】記録/再生時、カートリッジ3を装置本体
内へフロントカバー5の挿入口4から挿入すると、装置
本体内のカートリッジベース17のガイドピン32にカ
ートリッジケース20の底面におけるガイド溝33が入
り、ガイドピン32に案内されてカートリッジ3が装置
本体の内奥側へ挿入される。カートリッジ3が所定位置
まで挿入されると、最も奥側に設置されているガイドピ
ン32が、ガイド溝33の奥側終端部に配設されている
第1のロック解除レバー34と当接して押圧する。する
と、図7に示すように、第1のロック解除レバー34が
反時計方向へ回動されると共に、第2のロック解除レバ
ー60も反時計方向へ回動する。この第2のロック解除
レバー60の回動により嵌合軸54aを介して軸体54
がスプリング56の付勢力に抗して押下され、爪付レバ
ー55がディスクトレイ1の係止凸部49から離れる。
【0037】このようにしてカートリッジ3が装置本体
の所定の位置に挿入されてセットされ、かつディスクト
レイ1に対する動作ロックが解除され、さらに記録およ
び/または再生のために使用されるディスク2が選択さ
れると、そのディスク2が載置されているディスクトレ
イ1がカートリッジ3から引き出されることになる。本
例ではプリント基板11に搭載されているCPU(中央
演算処理ユニット)によって各部が駆動制御される。
【0038】すなわち、記録/再生時、カートリッジ3
が装置本体内に挿入セットされると、ピックアップ組立
体19が、サイドフレーム8に設けられた階段状ガイド
溝70および上下駆動機構などによって、使用されるデ
ィスク2を有するディスクトレイ1が収納されているカ
ートリッジケース20の溝21の高さまで移動される。
移動後、クランプベース組立体16の搬送機構65が始
動して、図9に示すように、ディスクトレイ1をカート
リッジケース20から引き出し、ディスクトレイ1をス
ピンドルモータ13方向へ移動させる。ディスクトレイ
1のディスク2がスピンドルモータ13のターンテーブ
ル上で、かつピックアップ12に対向する位置に達する
と、クランプベース組立体16がクランプ部材18によ
りディスク2をスピンドルモータ13のターンテーブル
に対してローディングする。
【0039】前記ローディング完了後、スピンドルモー
タ13が回転し、かつディスク2が回転駆動され、ピッ
クアップ12により公知のような光学的記録/再生動
作、および処理が行われる。
【0040】このように、本実施形態では、記録/再生
時に、ディスクトレイ1がカートリッジケース20から
完全に抜き出されてピックアップ12およびスピンドル
モータ13の設置部位へディスク2を移動させる構成で
あるが、ディスクトレイ1へのディスクの装着,交換の
際には、ディスクトレイ1がカートリッジケース20か
ら引き出された状態でカートリッジケース20に係止さ
れる状態になり、ディスク装着,交換作業を支障なく行
うことができ、しかも、ディスクトレイ1の不用意な落
下を防止することができる。
【0041】また、ディスクトレイ1のカートリッジケ
ース20による前記係止状態は、カートリッジ3が装置
本体に装填されて記録/再生を行う際には、解除部材
(ガイド板66における傾斜部66a)により解除され
るため、ディスクトレイ1は搬送機構65によってカー
トリッジケース20から抜き出されて所定の位置まで円
滑に搬送されることになる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ディスクトレイがカートリッジに装着された状態におい
て、ディスクトレイの弾性係止部に弾性変形が生じない
ため、弾性応力によるクリープ現象が発生せず、長時間
カートリッジ装着状態であっても、ディスクトレイがカ
ートリッジから完全に抜き出される構造でありながら、
ディスクトレイがカートリッジから引き出された状態で
ディスクトレイはカートリッジに係止することができる
ため、使用者によるディスクトレイへのディスク装着,
交換などを支障なく行うことが可能になる。
【0043】さらに、搬送機構上にディスクトレイの弾
性係止部が自由な状態を保てる空間部を設置したため、
ディスクトレイが搬送機構に装填された時に弾性係止部
に対して弾性応力がかからなく、クリープ現象の発生が
防止できる。その結果、ピックアップが設置されている
部位での搬送機構上にディスクトレイが長時間あって
も、再びディスクトレイが搬送機構から引き出された場
合に、弾性係止部の弾性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための情報ディス
ク記録/再生装置の分解斜視図
【図2】本発明の実施形態におけるカートリッジの外観
斜視図
【図3】本発明の実施形態におけるカートリッジの開口
側の正面図
【図4】本発明の実施形態におけるカートリッジの側面
【図5】本発明の実施形態におけるカートリッジの底面
【図6】本発明の実施形態におけるディスクトレイの平
面図
【図7】(a)は本発明の実施形態におけるカートリッ
ジの内部機構を説明するため一部を切り欠いて示す平面
図,(b)は(a)における弾性係止片付近の拡大図
【図8】本発明の実施形態におけるクランプベース組立
体の裏面側一部を示す斜視図
【図9】本発明の実施形態におけるディスクトレイを引
き込むための搬送機構の要部を示す図
【図10】本発明の実施形態における引き込み時のディ
スクトレイの弾性係止片とカートリッジとの係合解除の
説明図
【図11】本発明の実施形態におけるディスクトレイが
ピックアップの設置部位に達した時のディスクトレイの
弾性係止片付近の構成を示す説明図
【符号の説明】
1 ディスクトレイ 2 ディスク 3 カートリッジ 4 挿入口 20 カートリッジケース 20a 凹部 21 溝 37 弾性密閉部材 40 ディスクの載置面 41,42 延出腕部 44,45 弾性係止片 50,51 小突起部 65 搬送機構 66 ガイド板 66a 傾斜部 66b 開口窓 66c 嵌合凹部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録/再生用のディスクをディスク
    トレイに搭載した状態で内蔵したカートリッジが用いら
    れ、ディスクに対して記録/再生を行うためのピックア
    ップと、ディスクに対して記録/再生を行うため前記デ
    ィスクトレイ全体を前記カートリッジから装置本体内に
    引き出し、かつ前記ピックアップが設置されている部位
    まで搬送する搬送機構とを備え、前記ディスクトレイの
    一部に弾性係止部を設け、ディスクトレイがカートリッ
    ジから引き出された状態で前記弾性係止部と着脱可能に
    係合する係止部を前記カートリッジに設け、さらに前記
    搬送機構の一部に、前記ディスクトレイが前記カートリ
    ッジから引き出された状態で前記ディスクトレイの弾性
    係止部を弾性変形させて、前記カートリッジの係止部と
    の係合を解除させる解除部材を設けた情報ディスク記録
    /再生装置において、 前記ディスクトレイが前記カートリッジに収納された状
    態において、前記弾性係止部が未変形状態になるように
    構成したことを特徴とする情報ディスク記録/再生装
    置。
  2. 【請求項2】 前記カートリッジにおける前記弾性係止
    部の対向部位に空間部を設けたことを特徴とする請求項
    1記載の情報ディスク記録/再生装置。
  3. 【請求項3】 前記カートリッジに複数枚のディスクを
    個別のディスクトレイに搭載し、各ディスクトレイに前
    記弾性係止部を設け、各ディスクトレイの各前記弾性係
    止部に対応させて前記空間部を前記カートリッジに設け
    たことを特徴とする請求項2記載の情報ディスク記録/
    再生装置。
  4. 【請求項4】 前記ディスクトレイを前記ピックアップ
    が設置されている部位まで搬送した状態において、前記
    弾性係止部が未変形状態になるように前記搬送機構にお
    ける前記弾性係止部の対向部位に空間部を設けたことを
    特徴とする請求項2または3記載の情報ディスク記録/
    再生装置。
  5. 【請求項5】 前記空間部として前記搬送機構の一部に
    嵌合部を設け、前記ディスクトレイを前記ピックアップ
    が設置されている部位に搬送するまでにおける前記搬送
    機構との当接部位が、前記ディスクトレイを前記ピック
    アップが設置されている部位まで搬送した状態において
    前記嵌合部に適合することを特徴とする請求項4記載の
    情報ディスク記録/再生装置。
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