JP2002106616A - ドラムブレーキ装置 - Google Patents

ドラムブレーキ装置

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JP2002106616A
JP2002106616A JP2000302144A JP2000302144A JP2002106616A JP 2002106616 A JP2002106616 A JP 2002106616A JP 2000302144 A JP2000302144 A JP 2000302144A JP 2000302144 A JP2000302144 A JP 2000302144A JP 2002106616 A JP2002106616 A JP 2002106616A
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Toshifumi Maehara
利史 前原
Sadao Totsuka
禎雄 戸塚
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前進制動時及び後進制動時の双方で、ブレー
キの高い効きと安定性を確保することができるドラムブ
レーキ装置を得る。 【解決手段】 ドラムブレーキ装置のシュー駆動用のリ
ンク機構7は、プライマリアンカピン11及びセカンダ
リアンカピン12とレバー支持ピン28とで結合される
一対の基板25,26間に、プライマリ・シュー3への
入出力部となるスイッチレバー32と、セカンダリ・シ
ュー4への入出力部となる入力レバー34とを揺動可能
に組み付けて構成され、前記一対の基板25,26はバ
ッキングプレート9上に立設された本アンカピン10に
回動可能に取り付けると共に、基板25,26のプライ
マリ・シュー3側への回動を規制するストッパ101を
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレーキシューの
ドラムへの押圧力をブレーキ力に応じて制御して、ブレ
ーキの高い効きと安定性を確保することができるドラム
ブレーキ装置に関し、詳しくは、ブレーキ装置の電動化
に適し、更に、優れた組立性を確保するためのドラムブ
レーキ装置におけるシュー駆動用のリンク機構の改良に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の走行を制動するために種々
の形式のドラムブレーキ装置が用いられているが、これ
らのドラムブレーキ装置は、略円筒状のドラムの内周面
に押圧されるブレーキシューの配置によって、リーディ
ングトレーリング式やツーリーディング式、若しくはデ
ュオサーボ式等に分類される。
【0003】デュオサーボ式のドラムブレーキ装置は、
一般に、円筒状のドラム内に、互いに対向して配置され
たプライマリ・シューとセカンダリ・シューの一対のブ
レーキシューを備える。プライマリ・シューは、ドラム
の前進回転方向入口側が入力部とされると共に、ドラム
の前進回転方向出口側は例えばアジャスタを介してセカ
ンダリ・シューの入口側に連結される。一方、セカンダ
リ・シューの出口側はバッキングプレート上に装備され
たアンカ部に当接させられ、プライマリ・シュー及びセ
カンダリ・シューに作用するブレーキ力(制動トルク
で、アンカ反力とも呼ぶ)をアンカ部で受け止めるよう
になっている。
【0004】これにより、プライマリ・シュー及びセカ
ンダリ・シューを拡開させてドラムの内周面に押し付け
ると、プライマリ・シューに作用するブレーキ力がセカ
ンダリ・シューの入口側に入力してセカンダリ・シュー
をドラム内周面に押し付けるように作用するため、プラ
イマリ・シューとセカンダリ・シューの双方がリーディ
ング・シューとして動作し、非常にゲインの高い制動力
を得ることができる。
【0005】前述したデュオサーボ式ドラムブレーキ装
置は、リーディングトレーリング式やツーリーディング
式のドラムブレーキ装置と比較して、極めて高い制動力
を得ることができるばかりでなく、小型化し易く、かつ
パーキングブレーキの組み込みも容易である等の多くの
長所を有している。ところが、このようなデュオサーボ
式ドラムブレーキ装置は、ブレーキシューのライニング
の摩擦係数の変化に敏感であるため、制動力を安定させ
にくい傾向にあり、制動力を安定化させる工夫が要求さ
れている。
【0006】このような背景から、本願出願人は、一対
のブレーキシューを拡開操作する液圧式のホイールシリ
ンダに液圧制御用のバルブを組み込み、ホイールシリン
ダへの液圧供給をブレーキ力に応じて制御することで制
動力を安定させるシュー駆動機構を既に提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近の車両の
ブレーキ装置は、アンチロックブレーキシステムの装備
や、トラクションコントロールシステムの装備など、ブ
レーキ機能のインテリジェント化が活発に行われてい
る。また、環境汚染の軽減等の観点から、電気自動車
(EV車)やハイブリッド車の開発も活発になってい
る。そして、このようなブレーキ機能のインテリジェン
ト化や電気自動車等への対応のため、ブレーキ装置の電
動化が重要課題とされている。
【0008】そして、ブレーキ装置の電動化では、例え
ば、従来の液圧式のホイールシリンダの代わりに、電動
モータ等を利用した電動式の操作力発生手段を採用す
る。その場合には、液圧式のホイールシリンダへの液圧
供給を液圧制御用のバルブによりブレーキ力に応じた値
に制御するという前述のシュー駆動機構を利用できなく
なり、新たに、電動式の操作力発生手段に適合するシュ
ー駆動機構の開発が必要になり、デュオサーボ式ドラム
ブレーキ装置における電動化の新たな課題とされてい
た。
【0009】そのため、電動式の操作力発生手段に適合
するシュー駆動機構としては、操作力発生手段の出力を
一対のブレーキシューに伝達するリンク機構が提案され
ているが、従来のシュー駆動用のリンク機構は、部品点
数が多く、更に、構成部品を一つ一つ一対のブレーキシ
ュー間に組み付けて行かねばならないために、組立作業
性が悪いという問題もあった。また、従来のシュー駆動
用のリンク機構は、一般に、前進制動時あるいは後進制
動時の何れか一方を対象にして制動力の安定を図るもの
で、前進制動時及び後進制動時の双方で制動力の安定を
図るには、更に部品点数の増加や機構の煩雑化を招くと
いう問題があった。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、前進制動時及び後進制動時の何れでも、ブレーキシ
ューのドラムへの押圧力をブレーキ力に応じて制御し
て、ブレーキの高い効きと安定性を確保することがで
き、しかも、組み合わせる操作力発生手段は電動式ある
いは液圧式のアクチュエータ、あるいは手動式リンク機
構の何れでも可能で汎用性が高く、更には、構成する部
品点数が比較的に少なくて済むと同時に、予めユニット
として組み立てた後に、そのユニットを一対のブレーキ
シュー間に組み付けることで、組立作業性の向上を図る
ことができ、また、組立作業性の向上により、ブレーキ
装置の製造コストの低減を図ることのできるシュー駆動
用のリンク機構を備えたドラムブレーキ装置を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係るドラムブレーキ装置は、ドラム内に対向
配置されたプライマリ・シュー及びセカンダリ・シュー
からなる一対のブレーキシューを操作力発生手段により
ドラムに押圧すると共に、アンカ部に作用するブレーキ
シューからのブレーキ力に応じてドラムへの押圧力を制
御するドラムブレーキ装置であって、バッキングプレー
トに立設される本アンカピンに回動可能に装着される基
板と、前進制動時に前記本アンカピンからドラムの周方
向に離間した位置でセカンダリ・シューからアンカ反力
を受けるセカンダリアンカピンと、前記本アンカピンか
らドラムの径方向内側に離間した位置で前記基板に係止
されるレバー支持ピンと、後進制動時に前記本アンカピ
ンと前記レバー支持ピンとの中間の位置でプライマリ・
シューからアンカ反力を受けるプライマリアンカピン
と、これらのアンカピンやレバー支持ピンと共に、前記
基板に配備されるスイッチレバー及び入力レバーとから
なるシュー駆動機構を備え、前記スイッチレバーは、基
端が前記レバー支持ピンに回動自在に支持されると共
に、先端部に前記プライマリアンカピンとのピン当接部
が設けられ、前記入力レバーは、一端に前記操作力発生
手段のシュー操作力を受ける入力受け部を有し、他端に
前記セカンダリ・シューとのシュー当接部を有すると共
に、中間部に前記スイッチレバーに揺動可能に係合する
入力伝達部を有して、前記操作力発生手段のシュー操作
力を前記スイッチレバー及び前記セカンダリ・シューに
伝達可能に設けられ、制動時に各ブレーキシューから前
記プライマリアンカピン又は前記セカンダリアンカピン
を介して前記スイッチレバー又は前記入力レバーに伝達
されるブレーキ力によって、前記基板を前記本アンカピ
ンを中心にシュー操作力に抗する方向に回動させて、各
ブレーキシューに働く押圧力を制限するように構成さ
れ、更に前記本アンカピンを中心とする前記基板の前記
プライマリ・シュー側への回動規制手段を備えることを
特徴とする。
【0012】そして、上記構成によれば、前進制動時や
後進制動時には、操作力発生手段からシュー駆動用のリ
ンク機構の入力レバーにシュー操作力が入力すると、入
力レバーがシュー当接部又は入力伝達部を回転支点とす
る揺動を開始する。このシュー操作力による入力レバー
の揺動は、入力レバーに接触しているスイッチレバーを
プライマリ・シュー側に付勢する一方、セカンダリ・シ
ューを拡開方向に付勢する。
【0013】入力レバーからスイッチレバーに入力した
プライマリ・シュー側への付勢力は、スイッチレバー自
体にレバー支持ピンを回転中心としたプライマリアンカ
ピン側への回転モーメントを働かせる一方、レバー支持
ピンを介して一対の基板に本アンカピンを回転中心とし
たプライマリ・シュー側への回転モーメントを働かせ
る。スイッチレバーのレバー支持ピンを回転中心とした
プライマリアンカピン側への回転モーメントで、スイッ
チレバーがレバー支持ピン回りに回動すると、スイッチ
レバーのピン当接部がプライマリアンカピンをプライマ
リ・シューの拡開方向に押し出して、プライマリ・シュ
ーを拡開させる。一方、もしも、スイッチレバーを介し
て基板に働く回転モーメントで基板が本アンカピンを回
転中心としてプライマリ・シュー側に回動すると、スイ
ッチレバーのレバー支持ピンを回転中心としたプライマ
リアンカピン側への回動が基板の回動分だけ減少して、
プライマリ・シューを拡開させる効力が減じてしまう。
従って、プライマリ・シューに所定量の拡開を生じさせ
るためには、入力レバーや操作力発生手段により大きな
変位ストロークを持つものが必要になり、装置の大型化
等の問題を招く。しかし、上記の構成の場合は、回動規
制手段が基板のプライマリ・シュー側への回動を規制す
るため、このような問題は発生しない。
【0014】即ち、入力レバーにシュー操作力が入力す
ると、入力レバーの入力伝達部がスイッチレバーを押圧
して、基板をプライマリ・シュー側に回動させることな
く、スイッチレバーを効率良くプライマリ・シュー側へ
回動して、プライマリ・シューを拡開させる一方、入力
レバーのシュー当接部がセカンダリ・シューを拡開させ
ることで、各ブレーキシューをドラムの内周面に押圧し
て、制動力を発生させる。
【0015】そして、前進制動時に制動力が発生してい
る状態では、プライマリアンカピン及びセカンダリアン
カピンは何れも各基板に透設されたピン支持用長孔のプ
ライマリ・シュー側端縁に当接した状態になっていて、
セカンダリ・シューのブレーキ力Fαが一対の基板間に
支持されているセカンダリアンカピンを介して各基板に
作用する。このブレーキ力Fαは、シュー操作力によっ
て基板に作用している回転モーメントM1 とは逆向きの
回転モーメントM2 を基板に作用させる。
【0016】そのため、シュー操作力に対してブレーキ
力が所定倍率に達すると、シュー操作力によって基板に
作用している回転モーメントM1 と、ブレーキ力によっ
て基板に作用している回転モーメントM2 とが釣り合い
状態になる。そして、シュー操作力に対してブレーキ力
が所定倍率を越えると、ブレーキ力による回転モーメン
トM2 がシュー操作力によって基板に作用している回転
モーメントM1 に打ち勝ち、その差分の回転モーメント
3 が、本アンカピンを回転中心として基板をシュー操
作力に抗する方向に逆転させる。
【0017】この回転モーメントM3 による基板の回動
は、スイッチレバーのピン当接部が当接しているプライ
マリアンカピンを介してスイッチレバーに押し戻し力W
1 を作用させて、入力レバーをシュー操作力に抗する方
向に押し戻すため、シュー操作力の作用を減ずる制動制
限力となり、プライマリ・シューのドラムへの押圧力を
減ずる。
【0018】一方、後進制動時に制動力が発生している
状態では、プライマリアンカピン及びセカンダリアンカ
ピンは何れも各基板のピン支持用長孔のセカンダリ・シ
ュー側端縁に当接した状態になっていて、プライマリ・
シューのブレーキ力Fβが一対の基板間に支持されてい
るプライマリアンカピンを介して各基板に作用する。こ
のブレーキ力Fβは、シュー操作力によって基板に作用
している回転モーメントM1 とは逆向きの回転モーメン
トM5 を基板に作用させる。
【0019】そのため、シュー操作力に対してブレーキ
力が所定倍率に達すると、シュー操作力によって基板に
作用している回転モーメントM1 と、ブレーキ力によっ
て基板に作用している回転モーメントM5 とが釣り合い
状態になる。そして、シュー操作力に対してブレーキ力
が所定倍率を越えると、ブレーキ力による回転モーメン
トM5 がシュー操作力によって基板に作用している回転
モーメントM1 に打ち勝ち、その差分の回転モーメント
6 が、本アンカピンを回転中心として基板をシュー操
作力に抗する方向に逆転させる。
【0020】この回転モーメントM6 による基板の回動
は、セカンダリ・シューの端部が当接している入力レバ
ーのシュー当接部を押圧して、入力レバーに押し戻し力
2を作用させる。この押し戻し力W2 は、入力レバー
に入力伝達部を回転中心とする揺動を生じさせ、入力レ
バーの入力受け部をシュー操作力に抗する方向に押し戻
すため、シュー操作力の作用を減ずる制動制限力とな
り、セカンダリ・シューのドラムへの押圧力を減ずる。
【0021】なお、好ましくは、上記のドラムブレーキ
装置において、シュー駆動用のリンク機構は、基板に、
アンカピン、レバー支持ピン、スイッチレバー、入力レ
バーを組み付けて1つのユニットとする構成とするとよ
い。このようにすると、ドラムブレーキ装置は、シュー
駆動用のリンク機構が、一対の基板と、これらの基板相
互を連結する3本のアンカピンと、2本のレバーとで構
成されており、構成する部品点数が比較的に少なくて済
むと同時に、予めユニットとして組み立てた後に、その
ユニットを一対のブレーキシュー間に組み付ける組立法
を採用することができ、リンク機構の構成部材を一つ一
つ順に一対のブレーキシュー間に組み付ける従来のもの
と比較すると、組立作業性の向上を図ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るドラムブレー
キ装置の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明
する。図1乃至図5は本発明に係るドラムブレーキ装置
の一実施の形態を示したもので、図1は本発明に係るシ
ュー駆動用のリンク機構を搭載したドラムブレーキ装置
の正面図、図2は図1に示したシュー駆動用のリンク機
構の構成を示す部分拡大図、図3は図2に示したリンク
機構の基板と回動規制手段との位置関係の説明図、図4
は図3のIV矢視図、図5は図2に示したリンク機構から
回動規制手段を省いた状態の説明図である。
【0023】この実施の形態のドラムブレーキ装置1
は、所謂、デュオサーボ式ドラムブレーキ装置で、略円
筒形の図示せぬドラム内の空間に対向配備されるプライ
マリ・シュー3とセカンダリ・シュー4との一対のブレ
ーキシュー3,4と、対向するこれらの一対のブレーキ
シュー3,4の一方の対向端側に配設されてこれら各ブ
レーキシュー3,4をドラムに押圧するためのシュー操
作力を発生する操作力発生手段6と、この操作力発生手
段6の発生する操作力をブレーキシュー3,4に伝達す
るシュー駆動用のリンク機構7と、各ブレーキシュー
3,4の他方の対向端間に配設されてプライマリ・シュ
ー3の出力をセカンダリ・シュー4に入力するリンク機
能を兼ねたアジャスタユニット8と、これらの構成部材
を支持するバッキングプレート9と、バッキングプレー
ト9上に立設された本アンカピン10とを備えている。
なお、図示せぬドラムは、バッキングプレート9と同心
で、車両の前進時には図1の矢印R方向に回転する。
【0024】以上のブレーキシュー3,4は、ドラムの
内周に向かって移動可能に、シューホールドダウン装置
91によりバッキングプレート9に取り付けられてい
る。そして、各ブレーキシュー3,4の操作力発生手段
6側の端部は、シューリターンスプリング92,93を
介して、本アンカピン10に連結され、それぞれのシュ
ーの端部が互いに接近する方向(即ち、ドラムから離間
する方向)に付勢されている。また、各ブレーキシュー
3,4のアジャスタユニット8側の端部相互は、シュー
リターンスプリング94の付勢力によって、アジャスタ
ユニット8の端部に当接した状態が維持されるように付
勢されている。
【0025】本実施の形態の場合、操作力発生手段6
は、ブレーキ操作に応じて出力ピストン6aが矢印
(イ)方向に進出して、シュー操作力F1 (図2参照)
となる押圧力を出力するホイールシリンダである。
【0026】アジャスタユニット8は、本来は、各ブレ
ーキシュー3,4のライニングの摩耗の進行に応じて、
これらのブレーキシュー3,4の端部間の間隔を調整す
るもので、アジャスタスプリング81の付勢力によって
先端がアジャスタユニット8上の調整用歯車8aに当接
されたアジャスタレバー82の回動動作で、ブレーキシ
ュー3,4の端部間の間隔を自動調整するように構成さ
れる。
【0027】アジャスタレバー82には、アジャスタ駆
動機構84が連結されている。本実施の形態の場合、ア
ジャスタ駆動機構84は、セカンダリ・シュー4のウェ
ブに回転自在に支持されたアジャスタリンク85と、一
端が本アンカピン10に連結されると共に他端がアジャ
スタリンク85に連結された第1のアジャスタロッド8
6と、一端がアジャスタリンク85に連結されると共
に、他端がオーバートラベルガイド88及びオーバート
ラベルスプリング89を介して前記アジャスタレバー8
2に連結された第2のアジャスタロッド87とを有した
構成で、制動時のセカンダリ・シュー4の移動量に応じ
てアジャスタレバー82に回動力を作用させて、アジャ
スタユニット8の伸長をコントロールする。
【0028】本実施の形態のシュー駆動用のリンク機構
7は、図1乃至図4に示すように、バッキングプレート
9に立設される本アンカピン10に回動可能に嵌合装着
される上下一対の基板25,26と、セカンダリ・シュ
ー4の移動方向に沿う一定範囲内を移動可能であって、
前進制動時に本アンカピン10からドラムの周方向に離
間した位置でセカンダリ・シュー4からブレーキ力(制
動トルクで、アンカ反力とも呼ぶ)を受けるセカンダリ
アンカピン12と、基板25,26上の本アンカピン1
0からドラムの径方向内側に離間した位置で基板25,
26に係止されるレバー支持ピン28と、プライマリ・
シュー3の移動方向に沿う一定範囲内を移動可能であっ
て、後進制動時に本アンカピン10とレバー支持ピン2
8との中間の位置でプライマリ・シュー3からブレーキ
力を受けるプライマリアンカピン11と、これらのアン
カピン11,12やレバー支持ピン28と共に揺動可能
に隣接配備されるスイッチレバー32及び入力レバー3
4と、基板25,26の本アンカピン10を中心とする
プライマリ・シュー3側への回動を規制する回動規制手
段となるストッパ101とを備えている。
【0029】一対の基板25,26には、図3に示すよ
うに、前記本アンカピン10と回転自在に嵌合する嵌合
孔25a,26aが貫通形成されている。また、プライ
マリアンカピン11は、プライマリ・シュー3の端部に
装備されており、且つ、ピン11の両端が基板25,2
6に形成されたピン支持用長孔25b,26bへの嵌合
によって、基板25,26間に支持されている。プライ
マリアンカピン11は、ピン支持用長孔25b,26b
によって、基板25,26上を、プライマリ・シュー3
の移動方向に沿う一定範囲で移動可能である。また、セ
カンダリアンカピン12は、セカンダリ・シュー4の端
部に装備されており、且つ、ピン12の両端が基板2
5,26に形成されたピン支持用長孔25c,26cへ
の嵌合によって、基板25,26間に支持されている。
セカンダリアンカピン12は、ピン支持用長孔25c,
26cによって、基板25,26上をセカンダリ・シュ
ー4の移動方向に沿う一定範囲で移動可能である。
【0030】以上のプライマリアンカピン11,セカン
ダリアンカピン12及びレバー支持ピン28は、何れ
も、各基板25,26を挿通する軸部に抜け止め用の止
め輪73が装着されることで、基板25,26に組み付
けた組立状態とされる。また、一対の基板25,26
は、略同形状の板材で、スイッチレバー32及び入力レ
バー34を挟んで対向した状態に、プライマリアンカピ
ン11及びセカンダリアンカピン12及びレバー支持ピ
ン28により結合される。
【0031】スイッチレバー32は、図2に示すよう
に、基端がレバー支持ピン28に回動自在に支持される
と共に、先端部にはプライマリアンカピン11に当接す
るピン当接部32bが設けられている。
【0032】入力レバー34は、図2に示すように、一
端に操作力発生手段6からシュー操作力を受ける入力受
け部34bを有すると共に、他端にはセカンダリ・シュ
ー4の一端に当接するシュー当接部34cとを有し、且
つ、中間部にはスイッチレバー32のセカンダリ・シュ
ー4側の中間部側縁に揺動可能に点接触で係合する入力
伝達部34aを有して、操作力発生手段6から入力した
シュー操作力F1 をスイッチレバー32及びセカンダリ
・シュー4に伝達する。
【0033】なお、入力レバー34は、制動力の制御時
に、スイッチレバー32及び操作力発生手段6の出力ピ
ストン6aとセカンダリ・シュー4との各接触点がずれ
ないように、入力伝達部34aや入力受け部34bやシ
ュー当接部34cが、何れも、凸状の円弧面に形成され
ている。
【0034】また、本実施の形態では、入力レバー34
及びスイッチレバー32を介してレバー支持ピン28に
作用するシュー操作力で基板25,26が本アンカピン
10の回りに回動することを防止するために、バッキン
グプレート9にストッパ101が装備されている。この
ストッパ101は、図3及び図4に示すように、金属板
のプレス成形品で、折曲げによって形成した突起部10
1aが各基板25,26のレバー支持ピン28側の側面
に当接して、基板25,26のプライマリ・シュー3側
への回動を規制している。
【0035】以上のリンク機構7は、基板25,26
に、アンカピン11,12、レバー支持ピン28、スイ
ッチレバー32、入力レバー34を組み付けて、1つの
ユニットに組み立てた上で、このユニットを本アンカピ
ン10に嵌合装着することで、バッキングプレート9へ
組み付けられる。
【0036】以上のドラムブレーキ装置1では、前進制
動時や後進制動時に、図2に示すように、操作力発生手
段6からシュー駆動用のリンク機構7の入力レバー34
にシュー操作力F1 が入力すると、入力レバー34は、
シュー当接部34c又は入力伝達部34aを回転支点と
する図中時計方向への揺動を開始する。このシュー操作
力F1 による入力レバー34の揺動は、入力レバー34
に接触しているスイッチレバー32をプライマリ・シュ
ー3側に付勢する一方、セカンダリ・シュー4を拡開方
向に付勢する。
【0037】入力レバー34からスイッチレバー32に
入力したプライマリ・シュー3側への付勢力は、スイッ
チレバー32自体にレバー支持ピン28を回転中心とし
たプライマリアンカピン11側への回転モーメントを働
かせる一方、レバー支持ピン28を介して一対の基板2
5,26に本アンカピン10を回転中心としたプライマ
リ・シュー3側への回転モーメントM1 を働かせる。こ
のときの基板25,26に働く回転モーメントM1 は、
レバー支持ピン28と本アンカピン10との離間距離を
L(図3参照)とすれば、 M1 =F1 ×L ……(1) である。
【0038】スイッチレバー32のレバー支持ピン28
を回転中心としたプライマリアンカピン11側への回転
モーメントで、スイッチレバー32がレバー支持ピン2
8回りに回動すると、スイッチレバー32のピン当接部
32bがプライマリアンカピン11をプライマリ・シュ
ー3の拡開方向に押し出して、プライマリ・シュー3を
拡開させる。一方、図5に示すように、もしも、前述し
たストッパ101が装備されていない構成では、スイッ
チレバー32を介して基板25,26に働く回転モーメ
ントM1 で基板25,26が本アンカピン10を回転中
心としてプライマリ・シュー3側に回動してしまい、そ
のため、スイッチレバー32のレバー支持ピン28を回
転中心としたプライマリアンカピン11側への回動が基
板25,26の回動分だけ減少して、プライマリ・シュ
ー3を拡開させる効力が減じてしまう。そこで、図5に
示したようにストッパ101が無いリンク機構では、プ
ライマリ・シュー3に所定量の拡開を生じさせるために
は、入力レバー34や操作力発生手段6により大きな変
位ストロークを持つものが必要になり、装置の大型化等
の問題を招く。しかし、前述した構成の場合は、ストッ
パ101が基板25,26のプライマリ・シュー3側へ
の回動を規制するため、このような問題が発生しない。
【0039】即ち、図2に示したようにストッパ101
が装備された本実施の形態の構成によれば、入力レバー
34にシュー操作力F1 が入力すると、入力レバー34
の入力伝達部34aがスイッチレバー32を押圧して、
基板25,26をプライマリ・シュー3側に回動させる
ことなく、スイッチレバー32を効率良くプライマリ・
シュー3側へ回動して、プライマリ・シュー3を拡開さ
せる一方、入力レバー34のシュー当接部34cがセカ
ンダリ・シュー4を拡開させることで、各ブレーキシュ
ー3,4をドラムの内周面に押圧して、制動力を発生さ
せる。
【0040】そして、前進制動時に制動力が発生してい
る状態では、プライマリアンカピン11及びセカンダリ
アンカピン12は何れも各基板25,26に透設された
ピン支持用長孔25b,25c,26b,26cのプラ
イマリ・シュー3側端に当接した状態になっていて、セ
カンダリ・シュー4のブレーキ力Fαが一対の基板2
5,26間に支持されているセカンダリアンカピン12
を介して各基板25,26に作用する。このブレーキ力
Fαは、図3に示すように、シュー操作力F1によって
基板25,26に作用している回転モーメントM1 とは
逆向きの回転モーメントM2 を基板25,26に作用さ
せる。
【0041】セカンダリアンカピン12と本アンカピン
10との離間距離をS1 とすると、上記した回転モーメ
ントM2 は、 M2 =Fα×S1 ……(2) である。そのため、シュー操作力に対してブレーキ力が
所定倍率に達すると、シュー操作力によって基板25,
26に作用している回転モーメントM1 と、ブレーキ力
によって基板に作用している回転モーメントM2 とが釣
り合い状態になる。
【0042】そして、シュー操作力に対してブレーキ力
が所定倍率を越えると、ブレーキ力による回転モーメン
トM2 がシュー操作力によって基板に作用している回転
モーメントM1 に打ち勝ち、その差分の回転モーメント
3 が、本アンカピン10を回転中心として基板25,
26を回転モーメントM1 に抗する方向に逆転させる。 但し、M3 =M2 −M1 =Fα×S1 −F1 ×L ……(3) である。
【0043】この回転モーメントM3 による基板25,
26の回動は、プライマリアンカピン11をスイッチレ
バー32のピン当接部32bに当接させて、図2に示す
ように、プライマリアンカピン11を介してスイッチレ
バー32に押し戻し力W1 を作用させる。この押し戻し
力W1 は、本アンカピン10とプライマリアンカピン1
1との離間距離をC1 (図3参照)とすると、 W1 =M3 /C1 =(Fα×S1 −F1 ×L)/C1 ……(4) である。スイッチレバー32に作用した押し戻し力W1
は、スイッチレバー32に接触している入力レバー34
に伝達されて、入力レバー34をシュー操作力に抗する
方向に押し戻して、シュー操作力の作用を減ずる制動制
限力となり、プライマリ・シュー3のドラムへの押圧力
を減ずる。
【0044】一方、後進制動時に制動力が発生している
状態では、図6、図7に示すように、プライマリアンカ
ピン11及びセカンダリアンカピン12は何れも各基板
25,26のピン支持用長孔25b,25c,26b,
26cのセカンダリ・シュー4側端縁に当接した状態に
なっていて、プライマリ・シュー3のブレーキ力Fβが
一対の基板25,26間に支持されているプライマリア
ンカピン11を介して各基板25,26に作用する。こ
のブレーキ力Fβは、シュー操作力F1 によって基板2
5,26に作用している回転モーメントM1 とは逆向き
の回転モーメントM5 を基板25,26に作用させる。
プライマリアンカピン11と本アンカピン10との離間
距離をS2 とすると、前記回転モーメントM5 は、 M5 =Fβ×S2 ……(5) である。
【0045】そのため、シュー操作力F1 に対してブレ
ーキ力Fβが所定倍率に達すると、シュー操作力F1
よって基板25,26に作用している回転モーメントM
1 と、ブレーキ力Fβによって基板25,26に作用し
ている回転モーメントM5 とが釣り合い状態になる。そ
して、シュー操作力F1 に対してブレーキ力が所定倍率
を越えると、ブレーキ力による回転モーメントM5 がシ
ュー操作力F1 によって基板25,26に作用している
回転モーメントM1 に打ち勝ち、その差分の回転モーメ
ントM6 が、本アンカピン10を回転中心として基板2
5,26をシュー操作力F1 に抗する方向に逆転させ
る。 但し、M6 =M5 −M1 =Fβ×S2 −F1 ×L ……(6) である。
【0046】この回転モーメントM6 による基板25,
26の回動は、セカンダリ・シュー4の端部が当接して
いるに入力レバー34のシュー当接部34cを押圧し
て、入力レバー34に押し戻し力W2 を作用させる。こ
の押し戻し力W2 は、本アンカピン10とセカンダリ・
シュー4の端部の接触点との離間距離をC2 とすると、 W2 =M6 /C2 =(Fβ×S2 −F1 ×L)/C2 ……(7) である。
【0047】この押し戻し力W2 は、入力レバー34に
入力伝達部34aを回転中心とする揺動を生じさせ、入
力レバー34の入力受け部34bをシュー操作力F1
抗する方向に押し戻すため、シュー操作力F1 の作用を
減ずる制動制限力となり、セカンダリ・シュー4のドラ
ムへの押圧力を減ずる。
【0048】以上のように、上記の構成であれば、前進
制動時及び後進制動時の何れにおいても、各ブレーキシ
ュー3,4からセカンダリアンカピン12又はプライマ
リアンカピン11に作用するブレーキ力Fα,Fβが入
力レバー34に入力されたシュー操作力に対して所定の
倍率を越える時には、シュー操作力の作用を減ずる制動
制限力が入力レバー34に働いて、各ブレーキシュー
3,4のドラムへの押圧力を制限するため、制動力の高
い効きと安定性との双方を確保することができる。
【0049】しかも、本実施の形態のリンク機構7は、
操作力発生手段6と各ブレーキシュー3,4との間に配
置されて制動力の制御をメカ的に行うため、操作力発生
手段6としては、従前の油圧式ホイールシリンダ等の液
圧式のアクチュエータだけでなく、電動モータ等の電動
式のアクチュエータや、駐車ブレーキ等に利用される手
動式の操作力発生手段6にも適合するため汎用性が高
く、ブレーキ機能のインテリジェント化や車両のハイブ
リッド化等のための電動化にも好適である。
【0050】また、本実施の形態のリンク機構7は、一
対の基板25,26と、これらの基板相互を連結する三
本のピン11,12,28と、2本のレバー32,34
とで構成されており、構成する部品点数が比較的に少な
くて済むと同時に、予めユニットとして組み立てた後
に、そのユニットを一対のブレーキシュー間に組み付け
る組立法が採用でき、構成部材を一つ一つ順に一対のブ
レーキシュー間に組み付ける従来のものと比較すると、
組立作業性の向上を図ることができる。従って、デュオ
サーボ式のドラムブレーキ装置等に利用することで、ブ
レーキの高い効きと安定性を確保すると同時に、優れた
汎用性により電動化が容易で、また、組立作業性の向上
により、ブレーキ装置の製造コストの低減を図ることが
できる。
【0051】なお、本発明のドラムブレーキ装置におい
て、操作力発生手段6やリンク機構7やアジャスタ駆動
機構84の具体的な構成は、上記の実施の形態のものに
限らない。例えば、上記の実施の形態においては、セカ
ンダリアンカピン12をセカンダリ・シュー4に支持し
て基板25,26に形成した長孔25c,26c内で一
定範囲内を移動可能としているが、セカンダリアンカピ
ン12を基板に支持し、セカンダリ・シュー4に長孔を
形成することによりセカンダリアンカピン12が一定範
囲内を移動可能に構成することもできる。また、操作力
発生手段6やアジャスタ駆動機構84は、本発明の趣旨
を逸脱しない範囲で、適宜に設計変更可能である。
【0052】更に、本発明に係るシュー駆動用のリンク
機構で装備するストッパ101は、上記実施の形態に限
定するものではない。例えば、ストッパ101として、
プライマリ・シュー3がシュークリアランスを埋めるた
めに作動するときに、基板25,26のプライマリ・シ
ュー3側への回動を阻止し得る程度のばね強度を有した
スプリングを使用することも可能である。
【0053】
【発明の効果】本発明のドラムブレーキ装置によれば、
前進制動時や前進制動時には、操作力発生手段からシュ
ー駆動用のリンク機構の入力レバーにシュー操作力が入
力すると、入力レバーがシュー当接部又は入力伝達部を
回転支点とする揺動を開始して、スイッチレバー及びセ
カンダリ・シューを拡開方向へ付勢する。その際、一対
の基板の本アンカピンを回転中心としたプライマリ・シ
ュー側への回動はストッパによって規制されているた
め、入力レバーによるスイッチレバーの押圧が、基板の
プライマリ・シュー側への回動を招くことがない。従っ
て、入力レバーの揺動によって、入力レバーの入力伝達
部からスイッチレバーに入力したシュー操作力は、基板
の回動により効力を減ずることなく、スイッチレバーを
レバー支持ピンの回りに回動させて、スイッチレバーの
ピン当接部がプライマリアンカピンを押圧すると一方、
入力レバーのシュー当接部がセカンダリ・シューを押圧
して、各ブレーキシューをドラムの内周面に押圧して、
制動力を発生させる。そして、制動力が発生している状
態では、ブレーキシューから対応するプライマリアンカ
ピン又はセカンダリアンカピンに作用するブレーキ力が
シュー操作力に対して所定の倍率に達すると、プライマ
リアンカピン又はセカンダリアンカピンから入力するブ
レーキ力によって、一対の基板を、本アンカピンを回転
中心として、前記シュー操作力に抗する方向に回動させ
て、シュー操作力の作用を減ずる制動制限力を入力レバ
ーに付与して、各ブレーキシューのドラムへの押圧力を
制限するため、制動力の高い効きと安定性との双方を確
保することができる。
【0054】しかも、本発明のシュー駆動用のリンク機
構は、操作力発生手段と各ブレーキシューとの間に配置
されて制動力の制御をメカ的に行うため、操作力発生手
段としては、従来の油圧式ホイールシリンダ等の液圧式
のアクチュエータだけでなく、電動モータ等の電動式の
アクチュエータや、駐車ブレーキ等に利用される手動式
の操作力発生手段にも適合するため汎用性が高く、ブレ
ーキ機能のインテリジェント化や車両のハイブリッド化
等のための電動化にも好適である。
【0055】また、請求項2に記載の構成とすると、シ
ュー駆動用のリンク機構は、一対の基板と、これらの基
板相互を連結する3本のアンカピンと、2本のレバーと
で構成されており、構成する部品点数が比較的に少なく
て済むと同時に、予めユニットとして組み立てた後に、
そのユニットを一対のブレーキシュー間に組み付ける構
成のため、構成部材を一つ一つ順に一対のブレーキシュ
ー間に組み付ける従来のものと比較すると、組立作業性
の向上を図ることができる。従って、デュオサーボ式の
ドラムブレーキ装置等に利用することで、ブレーキの高
い効きと安定性を確保すると同時に、優れた汎用性によ
り電動化が容易で、また、組立作業性の向上により、ブ
レーキ装置の製造コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシュー駆動用のリンク機構を搭載
したドラムブレーキ装置の一実施の形態の正面図であ
る。
【図2】図1に示したシュー駆動用のリンク機構の前進
制動時の構成を示す部分拡大図である。
【図3】図2に示したリンク機構の基板とストッパとの
位置関係の説明図である。
【図4】図3のIV矢視図である。
【図5】図2に示したリンク機構からストッパを省いた
状態の説明図である。
【図6】図1に示したシュー駆動用のリンク機構の後進
制動時の構成を示す部分拡大図である。
【図7】図6に示した後進制動時におけるプライマリア
ンカピン及びセカンダリアンカピンと各基板との位置関
係の説明図である。
【符号の説明】
1 ドラムブレーキ装置 3 プライマリ・シュー(ブレーキシュー) 4 セカンダリ・シュー(ブレーキシュー) 6 操作力発生手段 7 シュー駆動用のリンク機構 8 アジャスタユニット 9 バッキングプレート 10 本アンカピン(アンカ部) 11 プライマリアンカピン(アンカ部) 12 セカンダリアンカピン(アンカ部) 25,26 基板 25b,26b ピン支持用長孔 25c,26c ピン支持用長孔 28 レバー支持ピン 32 スイッチレバー 32b ピン当接部 34 入力レバー 34a 入力伝達部 34b 入力受け部 34c シュー当接部 84 アジャスタ駆動機構 92,93,94 シューリターンスプリング 101 ストッパ(回動規制手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドラム内に対向配置されたプライマリ・
    シュー及びセカンダリ・シューからなる一対のブレーキ
    シューを操作力発生手段によりドラムに押圧すると共
    に、アンカ部に作用するブレーキシューからのブレーキ
    力に応じてドラムへの押圧力を制御するドラムブレーキ
    装置であって、 バッキングプレートに立設される本アンカピンに回動可
    能に装着される基板と、前進制動時に前記本アンカピン
    からドラムの周方向に離間した位置でセカンダリ・シュ
    ーからアンカ反力を受けるセカンダリアンカピンと、前
    記本アンカピンからドラムの径方向内側に離間した位置
    で前記基板に係止されるレバー支持ピンと、後進制動時
    に前記本アンカピンと前記レバー支持ピンとの中間の位
    置でプライマリ・シューからアンカ反力を受けるプライ
    マリアンカピンと、これらのアンカピンやレバー支持ピ
    ンと共に、前記基板に配備されるスイッチレバー及び入
    力レバーとからなるシュー駆動機構を備え、 前記スイッチレバーは、基端が前記レバー支持ピンに回
    動自在に支持されると共に、先端部に前記プライマリア
    ンカピンとのピン当接部が設けられ、 前記入力レバーは、一端に前記操作力発生手段のシュー
    操作力を受ける入力受け部を有し、他端に前記セカンダ
    リ・シューとのシュー当接部を有すると共に、中間部に
    前記スイッチレバーに揺動可能に係合する入力伝達部を
    有して、前記操作力発生手段のシュー操作力を前記スイ
    ッチレバー及び前記セカンダリ・シューに伝達可能に設
    けられ、 制動時に各ブレーキシューから前記プライマリアンカピ
    ン又は前記セカンダリアンカピンを介して前記スイッチ
    レバー又は前記入力レバーに伝達されるブレーキ力によ
    って、前記基板を前記本アンカピンを中心にシュー操作
    力に抗する方向に回動させて、各ブレーキシューに働く
    押圧力を制限するように構成され、更に前記本アンカピ
    ンを中心とする前記基板の前記プライマリ・シュー側へ
    の回動規制手段を備えることを特徴とするドラムブレー
    キ装置。
  2. 【請求項2】 前記シュー駆動用のリンク機構は、前記
    基板に、アンカピン、レバー支持ピン、スイッチレバ
    ー、入力レバーを組み付けて1つのユニットとすること
    を特徴とする請求項1に記載のドラムブレーキ装置。
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