JP2002106569A - ターボチャージャ用回転支持装置 - Google Patents

ターボチャージャ用回転支持装置

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JP2002106569A JP2000294201A JP2000294201A JP2002106569A JP 2002106569 A JP2002106569 A JP 2002106569A JP 2000294201 A JP2000294201 A JP 2000294201A JP 2000294201 A JP2000294201 A JP 2000294201A JP 2002106569 A JP2002106569 A JP 2002106569A
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ball
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bearing
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    • F16C2360/23Gas turbine engines
    • F16C2360/24Turbochargers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転時のぶれを抑え、且つ耐久性を向上させ
る。 【解決手段】 軸受ハウジング6に対して回転軸2を支
持する第一、第二の玉軸受7、8同士の間で、玉13の
材質を変える。具体的には、タービン3側の第一の玉軸
受7の玉13に比べて、インペラ4側の第二の玉軸受8
の玉13の材質を、線膨張係数の大きなものにする。こ
の構成により、運転時に於ける上記第二の玉軸受8の接
触角を小さくし、この第二の玉軸受8の玉13の転動面
が、外輪軌道及び内輪軌道の肩部に乗り上げるのを防止
して、上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明のターボチャージャ用
回転支持装置は、例えば自動車用エンジンの出力を向上
させる為のターボチャージャに組み込み、タービンとイ
ンペラとを接続する回転軸をハウジングに対し、回転自
在に支持する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの出力を排気量を変えずに増大
させる為、エンジンに送り込む空気を排気のエネルギに
より圧縮するターボチャージャが、広く使用されてい
る。このターボチャージャは、排気のエネルギを、排気
通路の途中に設けたタービンにより回収し、このタービ
ンをその端部に固定した回転軸により、給気通路の途中
に設けたコンプレッサのインペラを回転させる。このイ
ンペラは、エンジンの運転に伴って数万乃至は十数万mi
n-1 (r.p.m.)の速度で回転し、上記給気通路を通じて
エンジンに送り込まれる空気を圧縮する。
【0003】図1〜2は、この様なターボチャージャの
1例を示している。このターボチャージャは、排気流路
1を流通する排気により、回転軸2の一端(図1の左
端)に固定したタービン3を回転させる。この回転軸2
の回転は、この回転軸2の他端(図1の右端)に固定し
たインペラ4に伝わり、このインペラ4が給気流路5内
で回転する。この結果、この給気流路5の上流端開口か
ら吸引された空気が圧縮されて、ガソリン、軽油等の燃
料と共にエンジンのシリンダ室内に送り込まれる。この
様なターボチャージャの回転軸2は、数万〜十数万min
-1 (r.p.m.)もの高速で回転し、しかも、エンジンの
運転状況に応じてその回転速度が頻繁に変化する。従っ
て、上記回転軸2は、軸受ハウジング6に対し、小さな
回転抵抗で支持する必要がある。
【0004】この為に従来から、上記軸受ハウジング6
の内側に上記回転軸2を、第一、第二の玉軸受7、8に
より、回転自在に支持している。これら第一、第二の玉
軸受7、8は、図3に示す様なアンギュラ型玉軸受であ
る。これら第一、第二の玉軸受7、8の構成は、基本的
には同じである。但し、これら両玉軸受7、8のうち、
高温の排気が流通する排気流路1に近く、温度上昇が著
しい第一の玉軸受7の潤滑条件は、低温の空気が流通す
る給気流路5に近く、温度上昇がそれ程著しくはない、
第二の玉軸受8に比べて厳しい。
【0005】この様な第一、第二の玉軸受7、8は、内
周面に外輪軌道9を有する外輪10と、外周面に内輪軌
道11を有する内輪12と、これら外輪軌道9と内輪軌
道11との間に転動自在に設けた複数個の玉13、13
とを備える。又、これら各玉13、13は、円環状の保
持器14に設けた複数のポケット15内に、それぞれ1
個ずつ転動自在に保持している。又、図示の例の場合に
は、上記内輪12を、片側の肩部をなくした、所謂カウ
ンタボアとしている。又、上記保持器14の外周面を、
上記外輪10の内周面に近接対向させる事により、この
保持器14の直径方向位置をこの外輪10により規制す
る、外輪案内としている。
【0006】この様な第一、第二の玉軸受7、8のうち
の第一の玉軸受7は、上記外輪10を前記軸受ハウジン
グ6の一端部に内嵌すると共に、上記内輪12を上記回
転軸2の一端部に外嵌固定する事により、この回転軸2
の一端部を上記軸受ハウジング6に対し、回転自在に支
持している。一方、上記第二の玉軸受8は、外輪10を
軸受ハウジング6の他端部に内嵌すると共に、内輪12
を上記回転軸2の他端部に外嵌固定する事により、この
回転軸2の他端部を上記軸受ハウジング6に対し、回転
自在に支持している。又、上記第一、第二の玉軸受7、
8を構成する1対の外輪10、10には、圧縮ばね16
により互いに離れる方向の弾力を付与している。即ち、
これら両外輪10、10の互いに対向する端面にそれぞ
れ押圧環17、17を突き合わせ、これら両押圧環1
7、17同士の間に上記圧縮ばね16を挟持している。
従って、上記第一、第二の玉軸受7、8は、互いに接触
角の方向を逆にした状態{背面組み合せ(DB)型}で
組み込まれている。
【0007】更に、上記軸受ハウジング6を納めたケー
シング18内に給油通路を設けて、上記各玉軸受7、8
を潤滑自在としている。ターボチャージャを装着したエ
ンジンの運転時に潤滑油は、フィルタ19により異物を
除去されてから、上記ケーシング18の内周面と上記軸
受ハウジング6の外周面との間の隙間空間を通過して、
上記外輪10に隣接する押圧環17に設けたノズル孔2
0から、上記第一の玉軸受7を構成する内輪12の外周
面に向け、径方向外方から斜めに噴出し、この第一の玉
軸受7を潤滑(オイルジェット潤滑)する。この様にし
て第一の玉軸受7に向けて噴出した潤滑油は、この第一
の玉軸受7の他、上記第二の玉軸受8も潤滑してから、
排油口21より排出される。
【0008】上述した様なターボチャージャ用回転支持
装置の冷却を従来は、ケーシング18内にウォータジャ
ケットを設ける事により行なっていた。即ち、このケー
シング18内に設けたウォータジャケット内に冷却水を
流通させて、上記第一、第二の玉軸受7、8の温度上昇
を抑える様にしていた。従って、比較的低温の空気に曝
されるインペラ4側に設ける第二の玉軸受8は勿論、
(最高で1000℃近くの)高温の排気に曝されるター
ビン3側に設ける第一の玉軸受7に就いても、温度上昇
は限られたものであった。
【0009】これに対して近年、上記ケーシング18か
らウォータジャケットを省略する事によりコスト低減を
図ると共に、冷却水中に奪われる熱量を低減してエンジ
ンの熱効率を向上させる事を目的として、上記第一、第
二の玉軸受7、8の冷却を、潤滑油のみで行なう事が考
えられている。この様に潤滑油による冷却を行なう場合
には、上記第一、第二の玉軸受7、8を構成する外輪1
0、10の外周面と上記ケーシング18の内周面との間
に設けたオイルフィルムダンパを流れる潤滑油により、
上記各外輪10、10を冷却する。又、前記ノズル孔2
0から噴出する潤滑油によっても、上記第一、第二の玉
軸受7、8を冷却する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】潤滑油により第一、第
二の玉軸受7、8を冷却する場合の冷却性能は、ウォー
タジャケットを設けて冷却水により冷却を行なう場合の
冷却性能に比べて劣る。この為、インペラ4側に設ける
第二の玉軸受8の温度に比べて、タービン3側に設ける
第一の玉軸受7の温度が相当に高くなる。この結果、従
来の様に第一、第二の玉軸受7、8の諸元を同じとした
場合には、次の様な機構によりターボチャージャの運転
時に騒音や振動が発生したり、或は回転支持装置の耐久
性が損なわれる事が、本発明者等の研究により分かっ
た。
【0011】即ち、上記第一、第二の玉軸受7、8は、
何れもアンギュラ型で接触角αを持つが、この接触角α
は、これら各玉軸受7、8を構成する外輪10、内輪1
2、玉13、13の寸法により微妙に変化する。即ち、
外輪10の内周面に形成した外輪軌道9、及び内輪12
の外周面に形成した内輪軌道11の直径が同じであると
し、圧縮ばね16等により常にアキシアル荷重を付与さ
れた状態で使用されると仮定した場合には、玉13、1
3の直径が大きい程、上記接触角αは小さくなる。逆に
言えば、これら各玉13、13の直径が小さい場合に
は、この接触角αが大きくなる。
【0012】一方、接触角αが小さくなる事は、玉軸受
の内部隙間が小さくなる事を意味するが、この内部隙間
が0乃至は負になると、当該玉軸受に焼き付き等の重大
な損傷が発生し易くなる。又、ターボチャージャ用回転
支持装置を構成する上記第一、第二の玉軸受7、8の構
成各部材のうち、排気の熱の影響を受けて高温となる回
転軸2に外嵌した内輪12並びにこの内輪12の周囲に
配置した玉13、13の温度は、潤滑油による冷却作用
を受ける外輪10の温度に比べて高くなる。従って、エ
ンジンの運転に伴う温度上昇によって上記第一、第二の
玉軸受7、8の接触角は、常温時の状態に比べて小さく
なる。これらの事を考慮した場合にこれら各玉軸受7、
8の諸元は、最も温度が上昇した場合でも接触角αが正
の値となる様に規制する必要がある。
【0013】従って、前述した様に、ターボチャージャ
用回転支持装置の冷却を、ウォータジャケットを廃止し
て潤滑油のみで行なう様にした場合には、上記第一、第
二の玉軸受7、8の常温時での接触角αを十分に大きく
し、温度上昇時にもこの接触角αの値が正のままに保た
れて、上記各玉軸受7、8の内部隙間が正のままに保た
れる様にしなければならない。これに対して、温度上昇
が著しい、タービン3側に設ける第一の玉軸受7の内部
隙間を確保できる程度の接触角αを有する玉軸受を、そ
のまま温度上昇が限られている第二の玉軸受8として使
用すると、この第二の玉軸受8に関しては、温度上昇
時、即ち、使用時にも接触角αが大きいままとなる。
【0014】この様に第二の玉軸受8の接触角αが使用
時にも大きいままであると、この第二の玉軸受8を構成
する玉13、13の転動面が、外輪軌道9及び内輪軌道
11の肩部に乗り上げ易くなる。そして、乗り上げた場
合には、上記第二の玉軸受8の構成各部材同士の位置関
係が不正規になって、この第二の玉軸受8を構成する保
持器14や図示しないシールを損傷する可能性がある。
又、上記各玉13、13の転動面にエッジロードが加わ
って、この転動面の転がり疲れ寿命を著しく低下させ
る。
【0015】上述の様な不都合の原因となる、上記各玉
13、13の肩部への乗り上げは、上記第二の玉軸受8
に関する上記外輪軌道9及び内輪軌道11の肩部の高さ
の値を大きくする事により防止できるが、内輪12の内
径が10mm程度である上記第二の玉軸受8で、上記肩部
の高さの値を十分に大きくする事は難しい。本発明のタ
ーボチャージャ用回転支持装置は、この様な事情に鑑み
て、タービン側に設ける第一の玉軸受7とインペラ側に
設ける第二の玉軸受8の温度上昇の差異に拘らず、この
第二の玉軸受8を構成する玉13、13の転動面が外輪
軌道9及び内輪軌道11の肩部に乗り上げるのを防止す
べく発明したものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のターボチャージ
ャ用回転支持装置は何れも、前述した従来から知られて
いるターボチャージャ用回転支持装置と同様に、その一
端部にタービンを、その他端部にインペラを、それぞれ
固定した回転軸を、軸受ハウジングの内側に回転自在に
支持する為、これら回転軸の外周面と軸受ハウジングの
内周面との間に、外輪の内周面に形成した外輪軌道と内
輪の外周面に形成した内輪軌道との間に複数個の玉を転
動自在に配置して成る玉軸受を1対、上記一端部側と上
記他端部側とに振り分けて設けている。
【0017】特に、請求項1に記載したターボチャージ
ャ用回転支持装置に於いては、上記一端部側の玉軸受
(図1〜2の第一の玉軸受7)を構成する玉の線膨張係
数に比べて、上記他端部側(図1〜2の第二の玉軸受
8)の玉軸受を構成する玉の線膨張係数を大きくしてい
る。又、請求項2に記載したターボチャージャ用回転支
持装置に於いては、常温時の状態で、上記一端部側の玉
軸受の接触角に比べて、上記他端部側の玉軸受の接触角
を小さくしている。
【0018】
【作用】上述の様に構成する本発明のターボチャージャ
用回転支持装置は、何れの場合でも、運転時に他端側の
玉軸受の接触角を小さくできる。先ず、請求項1に記載
したターボチャージャ用回転支持装置の場合には、上記
他端側の玉軸受を構成する玉の線膨張係数が大きく、運
転時の温度上昇によりこの玉の外径が大きくなるので、
この玉軸受の接触角が小さくなる傾向が著しくなる。
又、請求項2に記載したターボチャージャ用回転支持装
置の場合には、上記他端側の玉軸受の接触角を元々小さ
くしているので、運転時の接触角も小さい。この為、何
れの場合でも、上記他端側の玉軸受を構成する玉の転動
面が、外輪軌道及び内輪軌道の肩部に乗り上げにくくな
る。
【0019】
【実施例】請求項1に係る発明に就いて、本発明者が行
なった試算、並びに、請求項1に係る発明の効果を確認
する為、本発明者が行なった実験に就いて説明する。
尚、本発明のターボチャージャ用回転支持装置の基本構
造は、前述の図1〜2に示した従来から知られているタ
ーボチャージャ用回転支持装置と同様である。本発明の
特徴は、上記図1〜2に示した様な構造で、タービン3
側に設ける第一の玉軸受7の諸元とインペラ4側に設け
る第二の玉軸受8の諸元とを変えて、この第二の玉軸受
8を構成する玉13、13の転動面が外輪軌道9及び内
輪軌道11に乗り上げるのを防止する点にある。そこ
で、上記試算並びに実験は、上記第一、第二の玉軸受
7、8の諸元が上記ターボチャージャ用回転支持装置の
挙動に及ぼす影響を知る事を主眼として行なった。
【0020】先ず、試算並びに実験の条件は、次の通り
である。 第一、第二の玉軸受7、8の寸法 外輪10の外径 : 17mm 内輪12の内径 : 7mm 外輪10の幅 : 5mm(タービン3側の第一の玉軸受7) 6mm(インペラ4側の第二の玉軸受8) 内輪12の幅 : 5.5mm(タービン3側の第一の玉軸受7) 6.5mm(インペラ4側の第二の玉軸受8) 玉13の直径 : 2.778mm(7/64インチ) 内輪軌道11の底部の直径 : 9.4mm 第一、第二の玉軸受7、8の材質 外輪10及び内輪12 : 何れの場合も耐熱鋼 玉13(比較の為の従来例の場合) : 何れも窒化珪素( Si34 ) 玉13(本発明の場合) : タービン3側の第一の玉軸受7=窒化珪素 : インペラ4側の第二の玉軸受8=M50(耐熱 鋼) タービン3側の第一の玉軸受7の外輪10の温度 : 260℃ インペラ4側の第二の玉軸受8の外輪10の温度 : 200℃ 冷却条件 : 冷却水を使用しない潤滑油のみによる冷却
【0021】上記の条件で、上記第一、第二の玉軸受
7、8の温度をを常温(20℃)から上昇させた場合に
於ける、これら各軸受7、8に組み込んだ玉13、13
の熱膨張量を算出したところ、図4に示す様になった。
尚、窒化珪素の線膨張係数は3.2×10-6[K-1]と
し、M50の線膨張係数は10.6×10-6[K-1]と
して計算した。この様な線膨張量の変化を示す図4か
ら、玉13の材質を窒化珪素からM50に変える事で、
この玉13の外径が、200℃の段階で約4μm大きく
なる事が分かる。前述した通り、玉13の外径が大きく
なる事は、玉軸受の接触角を小さくできる事に繋がるの
で、上記インペラ4側の第二の玉軸受8を構成する玉1
3を窒化珪素からM50に変える事により、ターボチャ
ージャの運転時にこの第二の玉軸受8の接触角を小さく
できる事が分かる。そして、接触角が小さくなる事は、
前述した通り、玉13の転動面が外輪軌道9及び内輪軌
道11の肩部に乗り上げるのを防止する事に繋がり、上
記第二の玉軸受8部分で振動が発生するのを防止すると
共に、この第二の玉軸受8の寿命が著しく低下するのを
防止できる事に繋がる。
【0022】そこで、上述の様に、タービン3側の第一
の玉軸受7を構成する玉13を窒化珪素製とし、インペ
ラ4側の第二の玉軸受8を構成する玉13をM50製と
した場合に、この第二の玉軸受8部分の振動が抑えら
れ、この第二の玉軸受8の耐久性を確保できる事を確認
する為の実験を行なった。尚、実験では、図1に示した
構造を有するターボチャージャの排気流路1に高温空気
を流通させて回転軸2を、回転計22により回転数を計
測しつつ回転させた。そして、20万回転後に上記第
一、第二の玉軸受7、8を分解して、玉13が外輪軌道
9及び内輪軌道11の肩部に乗り上げた痕跡があるか否
か、又、シール部で異常接触が発生したか否かを、目視
により確認した。この結果、本発明の実施例の場合に
は、玉13が外輪軌道9及び内輪軌道11の肩部に乗り
上げた痕跡も、シール部で異常接触が発生した痕跡も、
何れも見られなかった。これに対して、比較の為の従来
例の場合には、玉13が外輪軌道9及び内輪軌道11の
肩部に乗り上げた痕跡、並びに、シール部で異常接触が
発生した痕跡の何れもが見られた。
【0023】又、上記回転軸2の他端部でインペラ4を
固定した部分のラジアル変位を、回転方向の位相を90
度ずらせて配置した変位センサ23a、23bにより計
測し、その計測値から上記回転軸2のラジアル方向のぶ
れを求め、図5に示したリサージュ線図に表した。この
図5に示したリサージュ線図のうち、(A)は本発明の
実施例の場合を、(B)は比較の為の従来例の場合を、
それぞれ表している。この図5の(A)(B)を比較す
れば明らかな通り、本発明によれば、上記第二の玉軸受
8部分の振動が抑えられる(ぶれの振幅を小さくでき
る)。
【0024】尚、上述の説明から明らかな通り、第一、
第二の玉軸受7、8を構成する玉13の材質を同じとし
た場合でも、常温時の状態で、第一の玉軸受7の接触角
に比べて、第二の玉軸受8の接触角を小さくすれば、こ
の第二の玉軸受8部分の振動を抑えると共に、この第二
の玉軸受8の耐久性を確保できる。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用するので、運転時に於ける振動や騒音を低く抑える事
ができ、しかも優れた耐久性を有するターボチャージャ
用回転支持装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ターボチャージャの全体構成を示す断面図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】玉軸受を取り出して示す拡大断面図。
【図4】玉の材質が温度上昇に伴う熱膨張量に及ぼす影
響を示す線図。
【図5】本発明の効果を確認する為に行なった実験の結
果を示すリサージュ線図。
【符号の説明】
1 排気流路 2 回転軸 3 タービン 4 インペラ 5 給気流路 6 軸受ハウジング 7 第一の玉軸受 8 第二の玉軸受 9 外輪軌道 10 外輪 11 内輪軌道 12 内輪 13 玉 14 保持器 15 ポケット 16 圧縮ばね 17 押圧環 18 ケーシング 19 フィルタ 20 ノズル孔 21 排油口 22 回転計 23a、23b 変位センサ
フロントページの続き Fターム(参考) 3G005 EA16 FA11 FA12 FA13 FA41 GB55 JA12 JA17 JA40 KA00 KA02 3J012 AB02 AB07 BB03 BB05 CB03 DB07 DB11 FB10 HB02 3J101 AA12 AA32 AA42 AA54 AA62 BA10 CA07 EA02 EA44 FA01 FA31 FA41 GA01 GA29

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その一端部にタービンを、その他端部に
    インペラを、それぞれ固定した回転軸を、軸受ハウジン
    グの内側に回転自在に支持する為、これら回転軸の外周
    面と軸受ハウジングの内周面との間に、外輪の内周面に
    形成した外輪軌道と内輪の外周面に形成した内輪軌道と
    の間に複数個の玉を転動自在に配置して成る玉軸受を1
    対、上記一端部側と上記他端部側とに振り分けて設けた
    ターボチャージャ用回転支持装置に於いて、上記一端部
    側の玉軸受を構成する玉の線膨張係数に比べて、上記他
    端部側の玉軸受を構成する玉の線膨張係数を大きくした
    事を特徴とするターボチャージャ用回転支持装置。
  2. 【請求項2】 その一端部にタービンを、その他端部に
    インペラを、それぞれ固定した回転軸を、軸受ハウジン
    グの内側に回転自在に支持する為、これら回転軸の外周
    面と軸受ハウジングの内周面との間に、外輪の内周面に
    形成した外輪軌道と内輪の外周面に形成した内輪軌道と
    の間に複数個の玉を転動自在に配置して成る玉軸受を1
    対、上記一端部側と上記他端部側とに振り分けて設けた
    ターボチャージャ用回転支持装置に於いて、常温時の状
    態で、上記一端部側の玉軸受の接触角に比べて、上記他
    端部側の玉軸受の接触角を小さくした事を特徴とするタ
    ーボチャージャ用回転支持装置。
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