JP2002106451A - 内燃機関 - Google Patents

内燃機関

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JP2002106451A
JP2002106451A JP2000295137A JP2000295137A JP2002106451A JP 2002106451 A JP2002106451 A JP 2002106451A JP 2000295137 A JP2000295137 A JP 2000295137A JP 2000295137 A JP2000295137 A JP 2000295137A JP 2002106451 A JP2002106451 A JP 2002106451A
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lead
ignition
circuit
internal combustion
engine
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Yoshishige Ito
善重 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 点火プラグを備えたエンジンであっても簡単
な装置によりエンジン出力や燃費の向上を図る。 【解決手段】 エンジンに装着した点火プラグ19にス
パークを発生せしめる点火回路3にはイグニッションコ
イル7と点火プラグ19との間の高電圧側回路35があ
る。この高電圧側回路35に鉛又は鉛を含有する素材
(37)が内在するように設けられる。あるいは上記の
高電圧側回路35の電気的な絶縁体33に鉛又は鉛を含
有する素材(37)が付設される。単にこれだけの簡単
な手段によりエンジン出力や燃費が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、点火プラグを用い
た内燃機関に関し、特にエンジンの出力や燃費を向上せ
しめる点火プラグを用いた内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンの性能は、エンジンに装
着した点火プラグの放電の仕方により大きく左右される
ことが専門家には知られている。つまり、点火プラグで
の理想的な火花放電としては、放電の立上がりが鋭く第
一波の放電でエネルギーのすべてを放出し、できるだけ
大きな火花で着火し、一気呵成にエンジンの燃焼室内の
ガス燃焼を広げることである。
【0003】なぜなら、第一波の放電により点火プラグ
の火花の部分で燃料に着火して燃焼が始まるので、第二
波以降に続く放電は急速に減衰しながら行われることに
なる。したがって、第二波以降に十数回の放電が繰り返
されても、これらは燃えカスの中で無意味な火花放電を
しているに過ぎないことになるからである。
【0004】コンタクトポイントに直接放電エネルギー
の電流を流すエンジンの時代には、コンタクトポイント
部分に発生する火花放電により、コンタクトポイントが
劣化するというトラブルがもっとも多く発生した。そこ
で、この問題点を回避すべくポイントレス化が図られ
た。
【0005】例えば、放電トラブルの発生源となるコン
タクトポイントに代わって、無接点化のために様々な電
子回路を組合わせたり、一波だけ大きな放電をするコン
デンサー・ディスチャージ・イグナイター(CDI)な
どの点火方式が用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のエン
ジンにおいては、前者のようにコンタクトポイントを電
子化しただけでは放電の形態までを変えることができ
ず、第二波以降の放電は相変わらず燃えカスの中で放電
を繰り返しているだけであるという問題点があった。
【0007】また、後者のCDIの点火方式において
は、一発だけの放電でエネルギーを前部放出するので理
想的な火花放電ではあるが、装置が高価になるためにレ
ーシングカーや一部の高級車にしか搭載されていないと
いう現状である。
【0008】以上の事柄は、イグニッションコイルで高
電圧を得る自動車に搭載するエンジンだけでなく、オー
トバイなどに用いられるマグネト点火方式にも共通する
問題点であった。
【0009】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、点火プラグを備えたエンジン
であっても簡単な装置によりエンジン出力や燃費の向上
を図り得る点火回路を備えた内燃機関を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1によるこの発明の内燃機関は、点火プラグに
スパークを発生せしめる点火回路におけるイグニッショ
ンコイルと点火プラグとの間の高電圧側回路における導
電部の少なくとも一部に、鉛又は鉛を含有する素材を直
接接して設けてなることを特徴とするものである。
【0011】したがって、単に、鉛又は鉛を含有する素
材が点火回路の高電圧側回路における導電部の少なくと
も一部に内在されるだけの簡単な手段により内燃機関の
エンジン出力や燃費が向上する。
【0012】請求項2によるこの発明の内燃機関は、点
火プラグにスパークを発生せしめる点火回路におけるイ
グニッションコイルと点火プラグとの間の高電圧側回路
における導電部の少なくとも一部の電気的な絶縁体に、
鉛又は鉛を含有する素材を付設してなることを特徴とす
るものである。
【0013】したがって、鉛又は鉛を含有する素材が点
火回路の高電圧側回路における導電部の少なくとも一部
の電気的な絶縁体に、単に外側から添うようにして付設
されるだけの簡単な手段により内燃機関のエンジン出力
や燃費が向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内燃機関の実施の
形態について、図面を参照して説明する。
【0015】図1は自動車に搭載される本実施の形態の
内燃機関1における点火装置系統の点火回路3の概略図
を示すもので、電気系統の電源となるバッテリ5と高電
圧を供給するためのイグニッションコイル7との間の一
次回路9にはイグニッションスイッチ11が設けられて
いる。なお、一次回路9は点火回路3の一部を構成す
る。また、図1においてイグニッションコイル7の近傍
には点火を制御するコンピュータ13が設けられてい
る。
【0016】また、イグニッションコイル7により発生
された高電圧は、点火回路3の一部を構成する二次回路
15としてのハイテンションコード17を経て、点火順
序に従って複数の点火プラグ19(スパークプラグ)に
分配するためのディストリビュータ21に供給される。
なお、各点火プラグ19はそれぞれ、エンジンの複数の
各シリンダ(図示省略)に装着されている。
【0017】ディストリビュータ21の内部には、各点
火プラグ19にハイテンションコード23を介して接続
される高圧端子25に高電圧を分配するロータ27が設
けられており、このロータ27はシグナルジェネレータ
29により回転駆動されるように構成されている。
【0018】なお、シグナルジェネレータ29にはイグ
ニッションコイル7の一次回路9の電流を遮断してイグ
ニッションコイル7の内部の二次コイル(図示省略)に
高電圧を誘導するためのブレーカ(図示省略)が設けら
れている。また、上記のハイテンションコード17、2
3は、図2に示されているように導電部としての複数の
素線31の周囲に電気的な絶縁体33により被覆されて
いる。
【0019】本発明の内燃機関1においては、上述した
点火回路3における高電圧側回路35の導電部の少なく
とも一部に鉛又は鉛を含有する素材を内在せしめるか、
あるいは高電圧側回路35における導電部の少なくとも
一部の電気的な絶縁体33に鉛を含有する素材を付設す
ることにより、エンジン出力や燃費の飛躍的な向上を図
ることが特徴となる。
【0020】なお、点火回路3における高電圧側回路3
5とは、図1に示されているようにイグニッションコイ
ル7を含みディストリビュータ21やハイテンションコ
ード17、23および点火プラグ19までの電気回路を
意味する。また、鉛又は鉛を含有する素材とは、純鉛あ
るいは鉛に若干の不純物を含んだ素材のことであり、接
着剤のハンダを意味するものではない。鉛を含有する素
材には、例えば鉛ガラスなどがある。
【0021】本発明の実施の形態においては、図1及び
図2に示されているように厚さ0.05mm、幅5m
m、長さ30mmの純鉛からなる鉛薄膜37が、ディス
トリビュータ21の高圧端子25と各点火プラグ19と
を接続する各ハイテンションコード23の電気的な絶縁
体33に添うようにして例えば両面接着テープ39を用
いて貼付されている。図1及び図2では上記の鉛薄膜3
7がハイテンションコード23に両面接着テープ39で
貼着されていることを分かり易くするように図示されて
いる。
【0022】なお、鉛薄膜37は単に絶縁体33に添わ
せた状態でその上から保護テープなどで巻き付けてもよ
く、鉛薄膜37を絶縁体33に付設する仕方は特に限定
されない。
【0023】以上の実施の形態の状態にて、以下のよう
に各種自動車を用いて各種の実験を行った。
【0024】実験に供試された自動車は、原動機型式6
Mを搭載するT社のA車と、原動機型式4G13を搭載
するM社のB車と、原動概型式RB20を搭載するN社
のC車である。
【0025】実験例1としてはA車が用いられ、市街地
での走行、長距離走行、エヤコンの使用の有無、登乗人
員の多寡などの様々な条件をすべて包含した上での平均
的なデータを得るという観点から、平成八年の丸一年間
と平成九年の丸一年間の走行実績で比較した。なお、ト
ルクコンバータオイルを交換すると、燃費が10%程度
向上することが知られているので、この実験においては
トルクコンバータオイルの交換は行わなかった。ちなみ
に、このA車はトルクコンバータオイルの交換を平成七
年と平成十年に行っている。上記の実験例1により以下
の結果が得られた。
【0026】実験例1において本実施の形態が適用され
る前では、期間が、平成8年1月12日から平成8年1
2月21日のほぼ丸1年間で、積算走行距離が115,291
kmから122,961kmまでであるので、実走行距離が、
7,670kmで、消費燃料が、1,119.5リツトルであるの
で、 燃料消費率(燃費)が、6.85 km/L であった。
【0027】実験例1において本実施の形態が適用され
た後では、期間が、平成9年1月4日から平成9年12
月26日のほぼ丸1年間で、積算走行距離が123,291k
mから132,441kmまでであるので、実走行距離が、9,1
50kmで、消費燃料が、1,218.2リツトルであるので、 燃料消費率(燃費)が、7.51 km/L であった。
【0028】したがって、燃料消費改善率は、9.63%向
上した。これは、トルクコンバータオイルの交換を行わ
ずに、次のほぼ丸1年間を引き続き同じA車を用いて行
っているので燃費の観点からすると不利な条件であるに
もかかわらず、燃焼消費率が大きく向上したことにな
る。本発明の実施の形態によりエンジン出力の飛躍的な
効果を得られたことが分かる。
【0029】実験例2としてはB車が用いられ、一般道
路の同一コースで約415kmを同一運転者が試走して
燃費を計測した。なお、実験前のB車の積算走行距離
は、57,398kmである。この実験例2により以下の結果
が得られた。
【0030】実験例2において本実施の形態が適用され
る前では、期間が、平成12年4月16日から平成12
年4月21日まで、実走行距離が、417.0kmで、 燃料消費率(燃費)が、12.57 km/L であった。
【0031】実験例2において本実施の形態が適用され
た後では、期間が、平成12年4月21日から平成12
年4月23日まで、実走行距離が、413.9kmで、 燃料消費率(燃費)が、15.31 km/L であった。
【0032】したがって、燃料消費改善率は、21.8%向
上した。一般道路の同一コースで同一運転者が試走する
条件においても、やはり本実施の形態の効果が顕著に表
れている。
【0033】実験例3としてはC車が用いられて、高速
道路だけを試走して燃費を計測した。なお、実験前のC
車の積算走行距離は、55,621kmである。この実験例3
により以下の結果が得られた。
【0034】実験例3において本実施の形態が適用され
る前では、期間が、平成11年9月8日(晴れ)で、実
施区間が、東京から豊川まで、実走行距離が、295km
で、 燃料消費率(燃費)が、10.0 km/L であった。
【0035】実験例3において本実施の形態が適用され
た後では、期間が、平成11年9月9日(晴れ)で、実
施区間が、豊川から東京まで、実走行距離が、295km
で、 燃料消費率(燃費)が、11.9 km/L であった。
【0036】したがって、燃料消費改善率は、19.0%向
上した。高速道路の走行では、一般道路の走行に比べて
燃料消費率が高くなる条件であるが、それでも19.0%向
上という高い改善率が得られており、やはり本実施の形
態による効果が顕著に表れている。
【0037】以上のように、種々の条件の下で実験が行
われた結果、本実施の形態が適用されることにより、運
転者は自動車の加速が良くなり、エンジン出力が上昇し
たことをはっきりと体感することができた。
【0038】なお、この発明は前述した実施の形態に限
定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他
の態様で実施し得るものである。本実施の形態では純鉛
の鉛薄膜37が、高電圧側回路35としてのディストリ
ビュータ21の高圧端子25と各点火プラグ19とを接
続する各ハイテンションコード23の電気的な絶縁体3
3に添うようにして付設した例について説明したが以下
に示す実施の形態であっても構わない。
【0039】例えば、鉛又は鉛を含有する素材は高電圧
側回路35の導電部に直接に接して設けられてもよい。
この一例として、ハイテンションコード17,23など
の素線31の一部に鉛の針金の素線を混在させてもよ
い。
【0040】あるいは、鉛又は鉛を含有する素材は、イ
グニッションコイル7の二次回路15としてのハイテン
ションコード17、ディストリビュータ21のキャッ
プ、イグニッションコイル7などの電気的な絶縁体に添
わせるようにしても構わない。例えば、前述した実施の
形態にもあるように鉛の薄膜を貼りつけられても構わな
いし、あるいは鉛の針金がハイテンションコードなどの
電気的な絶縁体の上から巻き付けられても構わない。鉛
又は鉛を含有する素材は、高電圧側回路35の導電部又
はその絶縁体の全長にわたって設けてもよく、あるいは
部分的に設けてもよい。
【0041】以上のごとく、本発明はエンジンやその周
辺機器に特別の加工や装置を加えるものではなく、簡単
にして安価であり、燃料の節約やエンジン出力の向上に
寄与し、経済的貢献度は極めて大きいものである。
【0042】
【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態の説明か
ら理解されるように、請求項1の発明によれば、鉛又は
鉛を含有する素材を単に点火回路における高電圧側回路
に内在せしめるという簡単な手段を行うだけで、内燃機
関のエンジン出力や燃費を飛躍的に向上できる。
【0043】請求項2の発明によれば、鉛又は鉛を含有
する素材を点火回路における高電圧側回路の電気的な絶
縁体に、単に外側から添うようにして付設せしめるとい
う簡単な手段を行うだけで、内燃機関のエンジン出力や
燃費を飛躍的に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すもので、鉛又は鉛を
含有する素材を設けた自動車用の点火装置系統の点火回
路の概略図である。
【図2】本発明の実施の形態における鉛薄膜を貼着した
状態のハイテンションコードの斜視図である。
【符号の説明】
1 内燃機関 3 点火回路 7 イグニッションコイル 15 二次回路 17 ハイテンションコード 19 点火プラグ(スパークプラグ) 21 ディストリビュータ 23 ハイテンションコード 29 シグナルジェネレータ 31 素線 33 絶縁体 35 高電圧側回路 37 鉛薄膜(鉛又は鉛を含有する素材) 39 両面接着テープ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火プラグにスパークを発生せしめる点
    火回路におけるイグニッションコイルと点火プラグとの
    間の高電圧側回路における導電部の少なくとも一部に、
    鉛又は鉛を含有する素材を直接接して設けてなることを
    特徴とする内燃機関。
  2. 【請求項2】 点火プラグにスパークを発生せしめる点
    火回路におけるイグニッションコイルと点火プラグとの
    間の高電圧側回路における導電部の少なくとも一部の電
    気的な絶縁体に、鉛又は鉛を含有する素材を付設してな
    ることを特徴とする内燃機関。
JP2000295137A 2000-09-27 2000-09-27 内燃機関 Pending JP2002106451A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200463700Y1 (ko) 2009-11-16 2012-11-19 탑 1 그린 디벨롭먼트 코포레이션 리미티드 마이너스 자기장 유도 전기적 임피던스를 제거할 수 있는 전송 와이어 구조

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200463700Y1 (ko) 2009-11-16 2012-11-19 탑 1 그린 디벨롭먼트 코포레이션 리미티드 마이너스 자기장 유도 전기적 임피던스를 제거할 수 있는 전송 와이어 구조

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