JP2002106409A - パワートレーン制御装置 - Google Patents

パワートレーン制御装置

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JP2002106409A
JP2002106409A JP2000302878A JP2000302878A JP2002106409A JP 2002106409 A JP2002106409 A JP 2002106409A JP 2000302878 A JP2000302878 A JP 2000302878A JP 2000302878 A JP2000302878 A JP 2000302878A JP 2002106409 A JP2002106409 A JP 2002106409A
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Japan
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output value
input shaft
torque
engine
internal combustion
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JP2000302878A
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Masaki Mitsuyasu
正記 光安
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速機の入力軸トルクセンサの出力値が誤差
を含んでいる場合にその出力値の精度を向上させ、エン
ジン発生トルクセンサの出力値が誤差を含んでいる場合
にその出力値の精度を向上させる。 【解決手段】 エンジントルクセンサ105 の出力値が実
際のエンジン発生トルクと等しいと仮定し、エンジン回
転数変化率が零になった時のエンジントルクセンサ105
の出力値及び入力軸トルクセンサ107 の出力値に基づい
て入力軸トルクセンサ107 の出力値を学習する。あるい
は、入力軸トルクセンサ107 の出力値が実際の変速機入
力軸トルクと等しいと仮定し、エンジン回転数変化率が
零になった時のエンジントルクセンサ105 の出力値及び
入力軸トルクセンサ107 の出力値に基づいてエンジント
ルクセンサ105 の出力値を学習する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパワートレーン制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関と変速機とを具備するパ
ワートレーン制御装置が知られている。この種のパワー
トレーン制御装置の例としては、例えば特許掲載公報第
2717659号に記載されたものがある。特許掲載公
報第2717659号に記載されたパワートレーン制御
装置では、内燃機関の出力軸と変速機の入力軸とがスプ
ラインを介して連結され、内燃機関から変速機に動力が
伝達されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが特許掲載公報
第2717659号には、変速機の入力軸トルクを検出
する変速機入力軸トルク検出手段について開示されてい
ない。そのため、変速機入力軸トルク検出手段の出力値
が誤差を含んでいる場合にその出力値を学習する点につ
いても開示されていない。従って、特許掲載公報第27
17659号に記載されたパワートレーン制御装置で
は、変速機入力軸トルク検出手段の出力値が誤差を含ん
でいる場合に、その出力値を学習することができない。
【0004】また、特許掲載公報第2717659号に
は、内燃機関の発生トルクを検出する内燃機関発生トル
ク検出手段について開示されていない。そのため、内燃
機関発生トルク検出手段の出力値が誤差を含んでいる場
合にその出力値を学習する点についても開示されていな
い。従って、特許掲載公報第2717659号に記載さ
れたパワートレーン制御装置では、内燃機関発生トルク
検出手段の出力値が誤差を含んでいる場合に、その出力
値を学習することができない。
【0005】前記問題点に鑑み、本発明は、変速機入力
軸トルク検出手段の出力値が誤差を含んでいる場合にそ
の出力値を学習することによりその出力値の精度を向上
させることができるパワートレーン制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】更に本発明は、内燃機関発生トルク検出手
段の出力値が誤差を含んでいる場合にその出力値を学習
することによりその出力値の精度を向上させることがで
きるパワートレーン制御装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、内燃機関と変速機とを具備するパワートレーン
制御装置において、内燃機関の発生トルクを検出する内
燃機関発生トルク検出手段と、変速機の入力軸トルクを
検出する変速機入力軸トルク検出手段とを具備し、内燃
機関発生トルク検出手段の出力値が実際の内燃機関の発
生トルクと等しいと仮定し、機関回転数の変化率が零に
なった時に内燃機関の発生トルク及び変速機の入力軸ト
ルクを検出し、機関回転数の変化率が零になった時の内
燃機関発生トルク検出手段の出力値及び変速機入力軸ト
ルク検出手段の出力値に基づいて、変速機入力軸トルク
検出手段の出力値を学習するようにしたパワートレーン
制御装置が提供される。
【0008】請求項2に記載の発明によれば、機関回転
数の変化率が零になった時の内燃機関発生トルク検出手
段の出力値とその時の変速機入力軸トルク検出手段の出
力値との比に基づいて、変速機入力軸トルク検出手段の
出力値を学習するようにした請求項1に記載のパワート
レーン制御装置が提供される。
【0009】請求項1及び2に記載のパワートレーン制
御装置では、機関回転数の変化率が零になった時に実際
の内燃機関の発生トルクが実際の変速機の入力軸トルク
と等しくなることに鑑み、内燃機関発生トルク検出手段
の出力値が実際の内燃機関の発生トルクと等しいと仮定
され、機関回転数の変化率が零になった時の内燃機関発
生トルク検出手段の出力値及び変速機入力軸トルク検出
手段の出力値に基づいて、変速機入力軸トルク検出手段
の出力値が学習される。そのため、変速機入力軸トルク
検出手段の出力値が誤差を含んでいる場合であっても、
変速機入力軸トルク検出手段の出力値を学習することに
より、変速機入力軸トルク検出手段の出力値の誤差を排
除又は低減することができる。その結果、変速機入力軸
トルク検出手段の出力値の精度を向上させることができ
る。
【0010】請求項3に記載の発明によれば、内燃機関
と変速機とを具備するパワートレーン制御装置におい
て、内燃機関の発生トルクを検出する内燃機関発生トル
ク検出手段と、変速機の入力軸トルクを検出する変速機
入力軸トルク検出手段とを具備し、変速機入力軸トルク
検出手段の出力値が実際の変速機の入力軸トルクと等し
いと仮定し、機関回転数の変化率が零になった時に内燃
機関の発生トルク及び変速機の入力軸トルクを検出し、
機関回転数の変化率が零になった時の内燃機関発生トル
ク検出手段の出力値及び変速機入力軸トルク検出手段の
出力値に基づいて、内燃機関発生トルク検出手段の出力
値を学習するようにしたパワートレーン制御装置が提供
される。
【0011】請求項4に記載の発明によれば、機関回転
数の変化率が零になった時の内燃機関発生トルク検出手
段の出力値とその時の変速機入力軸トルク検出手段の出
力値との比に基づいて、内燃機関発生トルク検出手段の
出力値を学習するようにした請求項3に記載のパワート
レーン制御装置が提供される。
【0012】請求項3及び4に記載のパワートレーン制
御装置では、機関回転数の変化率が零になった時に実際
の内燃機関の発生トルクが実際の変速機の入力軸トルク
と等しくなることに鑑み、変速機入力軸トルク検出手段
の出力値が実際の変速機の入力軸トルクと等しいと仮定
され、機関回転数の変化率が零になった時の内燃機関発
生トルク検出手段の出力値及び変速機入力軸トルク検出
手段の出力値に基づいて、内燃機関発生トルク検出手段
の出力値が学習される。そのため、内燃機関発生トルク
検出手段の出力値が誤差を含んでいる場合であっても、
内燃機関発生トルク検出手段の出力値を学習することに
より、内燃機関発生トルク検出手段の出力値の誤差を排
除又は低減することができる。その結果、内燃機関発生
トルク検出手段の出力値の精度を向上させることができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。
【0014】図1は本発明のパワートレーン制御装置の
第一の実施形態を示した概略構成図である。図1におい
て、100は無段変速機、31は連結装置101を介し
て無段変速機100の入力軸9に駆動連結されたエンジ
ン出力軸31’を備えたエンジンのパワー源、103は
連結装置104を介して無段変速機100の出力軸10
2に駆動連結された駆動輪である。105はエンジント
ルク、つまりエンジン発生トルクを検出するためのエン
ジントルクセンサ、106はエンジン回転数を検出する
ためのエンジン回転数センサ、107は無段変速機入力
軸9のトルクを検出するための入力軸トルクセンサ、1
08はECU(電子制御装置)である。尚、本実施形態
の変速機は無段変速機となっているが、本発明は、変速
機入力軸トルクを学習可能な任意の変速機を備えたパワ
ートレーンに適用可能である。
【0015】図2は図1に示した無段変速機100のバ
リエータ1の詳細図である。図2に示すように、バリエ
ータ1の入力軸9はベアリング10、11を介してハウ
ジング12により支持されている。入力軸9は二つの入
力ディスク7、8を有しており、入力ディスク7、8に
はそれぞれレース13、14が形成されている。入力デ
ィスク7、8間にはレース16、17を備えた出力ディ
スク15が配置されている。出力ディスク15は不図示
の手段により支持され、入力軸9に対し回転することが
できる。構造体22aは三つのローラ20(一つのみ示
す)を支持しており、ローラ20は中心軸線21を中心
に回転することができる。またローラ20は、中心軸線
21が21aの位置にくるまで揺動することができる。
同様に、構造体22bは三つのローラ22(一つのみ示
す)を支持しており、ローラ22は中心軸線23を中心
に回転することができる。またローラ22は、中心軸線
23が23aの位置にくるまで揺動することができる。
ローラ20、22が揺動することにより、入力ディスク
7、8と出力ディスク15との角速度比が変更せしめら
れる。
【0016】詳細には、中心軸線21、23が実線で示
す位置にあるとき、ローラ20、22は最小半径で入力
ディスク7、8と接触し、最大半径で出力ディスク15
と接触する。その結果、入力ディスク7、8に対する出
力ディスク15の角速度比は最小になる。一方、中心軸
線21、23がそれぞれ21a、23aで示す位置にあ
るとき、ローラ20、22は最大半径で入力ディスク
7、8と接触し、最小半径で出力ディスク15と接触す
る。その結果、入力ディスク7、8に対する出力ディス
ク15の角速度比は最大になる。
【0017】バリエータ1の入力軸9には、エンジンの
出力軸31’に連結するためにスプライン30が形成さ
れており、また、第一ギヤ32が支持されている。第二
ギヤ33は軸線5を中心に回転する仲介軸34により支
持されている。仲介軸34はギヤユニット2への一方の
入力部分を構成しており、ギヤユニット2には出力ディ
スク15からも入力が行われる。ギヤユニット2は三つ
の構成部材35、36、37を有し、構成部材35、3
6、37は軸線5上に同軸に取付けられている。構成部
材35は仲介軸34に固定されたキャップ40を有し、
構成部材37は、仲介軸34に対し回転可能なキャップ
41を有する。キャップ41はスリーブ42と一体の第
三ギヤ43を支持している。第三ギヤ43と歯合する第
四ギヤ44は出力軸3に支持されている。構成部材36
は仲介軸34に対し回転可能な中空シリンダ45を有す
る。
【0018】中空シリンダ45はチェーン46を介して
出力ディスク15により駆動され、出力ディスク15と
同一方向に回転する。出力ディスク15及び中空シリン
ダ45の外側表面にはチェーン46と歯合する歯47が
形成されている。キャップ40のシリンダ内で作動する
ピストン50は、スプリング49を介してクラッチ部材
51を押圧している。一方、中空シリンダ45内を作動
するピストン52は、クラッチ部材53を押圧してい
る。スリーブ55上のロータ54とキャップ40との係
合・解放がクラッチ部材51により行われる。スリーブ
55は遊星歯車機構59のキャリヤ56を支持してい
る。中空シリンダ45はスリーブ57に連結されてい
る。スリーブ57はスリーブ55に対し回転することが
でき、遊星歯車機構59のサンギヤ58を支持してい
る。サンギヤ58はギヤユニット2の第一入力手段を構
成し、キャリヤ56は第二入力手段を構成している。
【0019】クラッチ部材53はロータ60に支持され
ており、ロータ60はスリーブ57にスプライン嵌合し
ており、それゆえ、ロータ60はスリーブ57と共に回
転する。ロータ60とキャップ41との係合・解放がク
ラッチ部材53により行われる。キャップ41の内壁に
は遊星歯車機構59のリングギヤ62が設けられてい
る。ポンプユニット65は仲介軸34により駆動され
る。ポンプユニット65により、加圧流体がピストン5
0の作動空間66又はピストン52の作動空間67に供
給される。
【0020】入力ディスク7、8がローラ20、22を
回転させようとするトルクT1(≒変速機入力軸トル
ク)と、出力ディスク15を回転させようとするローラ
20、22からのトルクに出力ディスク15が抗するト
ルクT2(≒変速機出力軸トルク)との和は、ローラ2
0、22を支持するリアクショントルクT3と平衡せし
められるようになっている(T1+T2=T3)。リア
クショントルクT3を発生させるために油圧供給手段
(図示せず)によりリアクション油圧が供給される。リ
アクショントルクT3が増加されると、ローラ20、2
2が揺動し、入力ディスク7、8に対する出力ディスク
15の角速度比が大きくなる。つまり、増速される。一
方、リアクショントルクT3が減少されると、ローラ2
0、22が逆方向に揺動し、入力ディスク7、8に対す
る出力ディスク15の角速度比が小さくなる。つまり、
減速される。
【0021】図3は入力軸トルクセンサの出力値を学習
するための制御方法を示したフローチャートである。図
3に示すようにこのルーチンが開始されると、まずステ
ップ200においてエンジン回転数センサ106により
検出されたエンジン回転数NEが閾値NE1以上である
か否かが判定される。YESのときにはステップ201
に進み、NOのときには、まだエンジン回転数NEが平
衡点付近の値になっていないと判断し、このルーチンを
終了する。ステップ201ではエンジン回転数NEが閾
値NE2以下であるか否かが判定される。YESのとき
にはステップ202に進み、NOのときには、まだエン
ジン回転数NEが平衡点付近の値になっていないと判断
し、このルーチンを終了する。ステップ202ではエン
ジン回転数の変化率ΔNEがゼロであるか否かが判定さ
れる。YESのときには、エンジン回転数NEが平衡点
の値になっていると判断し、ステップ203に進む。一
方、NOのときには、エンジン回転数NEが平衡点付近
の値にはなっているものの、まだ平衡点の値にはなって
いないと判断し、このルーチンを終了する。
【0022】ステップ203では、エンジントルクセン
サ105により平衡点におけるエンジン発生トルクTe
(STP)が検出される。次いでステップ204では、
入力軸トルクセンサ107により平衡点における変速機
入力軸トルクTin(STP)が検出される。次いでス
テップ205では、エンジントルクセンサ105の出力
値が実際のエンジン発生トルクと等しいという仮定に基
づき、入力軸トルクセンサ107の出力値を学習するた
めの学習係数Kが、平衡点におけるエンジントルクセン
サ105の出力値Te(STP)と入力軸トルクセンサ
107の出力値Tin(STP)とに基づいて算出され
る(K←Tin(STP)/Te(STP)。次いでス
テップ206では、学習係数Kに基づいて入力軸トルク
センサ107の出力値Tinが学習される(Tin←T
in/K)。
【0023】図4は入力軸トルクセンサの出力値Tin
が学習される前と後との関係を示した図である。図4に
おいて縦軸Tinは入力軸トルクセンサ107の出力
値、横軸T3はリアクショントルクである。例えば入力
軸トルクセンサ107の出力値TinAが実際の変速機
入力軸トルクTinよりも小さいとする。この場合、エ
ンジン回転数NEが平衡点の値になると、図3のステッ
プ200、ステップ201及びステップ202において
YESと判定され、ステップ203からステップ206
が実行されることにより、入力軸トルクセンサ107の
出力値TinAが図中の値Tinまで大きくなるように
学習される。上述したように、変速機入力軸トルクTi
nは入力ディスク7、8がローラ20、22を回転させ
ようとするトルクT1とほぼ等しいと考えられているた
め、入力軸トルクセンサ107の出力値TinAが値T
inまで大きくなるように学習されると、入力軸トルク
センサ107の出力値が増加したことに基づき、入力デ
ィスク7、8がローラ20、22を回転させようとする
トルクT1が増加したと判断される。
【0024】一方で、上述したように、入力ディスク
7、8がローラ20、22を回転させようとするトルク
T1と、出力ディスク15を回転させようとするローラ
20、22からのトルクに出力ディスク15が抗するト
ルクT2との和は、ローラ20、22を支持するリアク
ショントルクT3と平衡せしめられるようになっている
(T1+T2=T3)。そのため、入力ディスク7、8
がローラ20、22を回転させようとするトルクT1が
増加したとき、三者(T1,T2,T3)間の平衡を維
持するためにリアクショントルクT3の値は図中の学習
前T3Aから学習後T3まで増加せしめられる。その結
果、変速機が増速されることになる。
【0025】次に、例えば入力軸トルクセンサ107の
出力値TinBが実際の変速機入力軸トルクTinより
も大きいとする。この場合、エンジン回転数NEが平衡
点の値になると、図3のステップ200、ステップ20
1及びステップ202においてYESと判定され、ステ
ップ203からステップ206が実行されることによ
り、入力軸トルクセンサ107の出力値TinBが図中
の値Tinまで小さくなるように学習される。上述した
ように、変速機入力軸トルクTinは入力ディスク7、
8がローラ20、22を回転させようとするトルクT1
とほぼ等しいと考えられているため、入力軸トルクセン
サ107の出力値TinBが値Tinまで小さくなるよ
うに学習されると、入力軸トルクセンサ107の出力値
が減少したことに基づき、入力ディスク7、8がローラ
20、22を回転させようとするトルクT1が減少した
と判断される。
【0026】一方で、上述したように、入力ディスク
7、8がローラ20、22を回転させようとするトルク
T1と、出力ディスク15を回転させようとするローラ
20、22からのトルクに出力ディスク15が抗するト
ルクT2との和は、ローラ20、22を支持するリアク
ショントルクT3と平衡せしめられるようになっている
(T1+T2=T3)。そのため、入力ディスク7、8
がローラ20、22を回転させようとするトルクT1が
減少したとき、三者(T1,T2,T3)間の平衡を維
持するためにリアクショントルクT3の値は図中の学習
前T3Bから学習後T3まで減少せしめられる。その結
果、変速機が減速されることになる。
【0027】本実施形態によれば、エンジン回転数の変
化率ΔNEが零になった時に実際のエンジン発生トルク
が実際の変速機入力軸トルクと等しくなることに鑑み、
エンジントルクセンサ105の出力値が実際のエンジン
発生トルクと等しいと仮定され、図3のステップ202
においてエンジン回転数の変化率ΔNEが零になったと
判定されたときにステップ203において得られたエン
ジントルクセンサ105の出力値Te(STP)及びス
テップ204において得られた入力軸トルクセンサ10
7の出力値Tin(STP)に基づいて、ステップ20
6において入力軸トルクセンサ107の出力値Tinが
学習される。そのため、入力軸トルクセンサ107の出
力値Tinが誤差を含んでいる場合であっても、入力軸
トルクセンサ107の出力値Tinを学習することによ
り、入力軸トルクセンサ107の出力値Tinの誤差を
排除又は低減することができる。その結果、入力軸トル
クセンサ107の出力値Tinの精度を向上させること
ができる。
【0028】以下、本発明のパワートレーン制御装置の
第二の実施形態について説明する。本実施形態の構成は
図1及び図2に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様
である。図5はエンジントルクセンサの出力値を学習す
るための制御方法を示したフローチャートである。図5
に示すようにこのルーチンが開始されると、まずステッ
プ200においてエンジン回転数センサ106により検
出されたエンジン回転数NEが閾値NE1以上であるか
否かが判定される。YESのときにはステップ201に
進み、NOのときには、まだエンジン回転数NEが平衡
点付近の値になっていないと判断し、このルーチンを終
了する。ステップ201ではエンジン回転数NEが閾値
NE2以下であるか否かが判定される。YESのときに
はステップ202に進み、NOのときには、まだエンジ
ン回転数NEが平衡点付近の値になっていないと判断
し、このルーチンを終了する。ステップ202ではエン
ジン回転数の変化率ΔNEがゼロであるか否かが判定さ
れる。YESのときには、エンジン回転数NEが平衡点
の値になっていると判断し、ステップ203に進む。一
方、NOのときには、エンジン回転数NEが平衡点付近
の値にはなっているものの、まだ平衡点の値にはなって
いないと判断し、このルーチンを終了する。
【0029】ステップ203では、エンジントルクセン
サ105により平衡点におけるエンジン発生トルクTe
(STP)が検出される。次いでステップ204では、
入力軸トルクセンサ107により平衡点における変速機
入力軸トルクTin(STP)が検出される。次いでス
テップ205では、入力軸トルクセンサ107の出力値
が実際の変速機入力軸トルクと等しいという仮定に基づ
き、エンジントルクセンサ105の出力値を学習するた
めの学習係数Kが、平衡点におけるエンジントルクセン
サ105の出力値Te(STP)と入力軸トルクセンサ
107の出力値Tin(STP)とに基づいて算出され
る(K←Tin(STP)/Te(STP)。次いでス
テップ300では、学習係数Kに基づいてエンジントル
クセンサ105の出力値Teが学習される(Te←Te
×K)。
【0030】図6はエンジントルクセンサの出力値が学
習される前と後との関係を示した図である。図6におい
て縦軸Teは実際のエンジン発生トルク、横軸NEはエ
ンジン回転数である。例えばエンジントルクセンサ10
5の出力値が実際のエンジン発生トルクよりも大きいと
する。この場合、エンジントルクセンサ105の出力値
が要求エンジン発生トルクTeに一致するようにエンジ
ンを運転すると、実際のエンジン発生トルク(=図6の
学習前TeA)は要求エンジン発生トルクTeよりも小
さくなってしまい、実際のエンジン回転数(=図6の学
習前NEA)は要求エンジン回転数NE(=図6の学習
後NE)よりも低くなってしまう。
【0031】一方、本実施形態において図5に示したエ
ンジントルクセンサ出力値の学習制御が実行されると、
エンジン回転数NEが平衡点の値(=図6の学習前NE
A)になったとき、図5のステップ200、ステップ2
01及びステップ202においてYESと判定され、ス
テップ203からステップ300が実行されることによ
り、エンジントルクセンサ105の出力値が図中の学習
後Teまで小さくなるように学習される。その結果、学
習後のエンジントルクセンサ105の出力値が要求エン
ジン発生トルクTeに一致するようにエンジンを運転す
ると、実際のエンジン発生トルクが要求エンジン発生ト
ルクTeに一致し、実際のエンジン回転数が要求エンジ
ン回転数NE(=図6の学習後NE)に一致することに
なる。
【0032】次に、例えばエンジントルクセンサ105
の出力値が実際のエンジン発生トルクよりも小さいとす
る。この場合、エンジントルクセンサ105の出力値が
要求エンジン発生トルクTeに一致するようにエンジン
を運転すると、実際のエンジン発生トルク(=図6の学
習前TeB)は要求エンジン発生トルクTeよりも大き
くなってしまい、実際のエンジン回転数(=図6の学習
前NEB)は要求エンジン回転数NE(=図6の学習後
NE)よりも高くなってしまう。
【0033】一方、本実施形態において図5に示したエ
ンジントルクセンサ出力値の学習制御が実行されると、
エンジン回転数NEが平衡点の値(=図6の学習前NE
B)になったとき、図5のステップ200、ステップ2
01及びステップ202においてYESと判定され、ス
テップ203からステップ300が実行されることによ
り、エンジントルクセンサ105の出力値が図中の学習
後Teまで大きくなるように学習される。その結果、学
習後のエンジントルクセンサ105の出力値が要求エン
ジン発生トルクTeに一致するようにエンジンを運転す
ると、実際のエンジン発生トルクが要求エンジン発生ト
ルクTeに一致し、実際のエンジン回転数が要求エンジ
ン回転数NE(=図6の学習後NE)に一致することに
なる。
【0034】本実施形態によれば、エンジン回転数の変
化率ΔNEが零になった時に実際のエンジン発生トルク
が実際の変速機入力軸トルクと等しくなることに鑑み、
入力軸トルクセンサ107の出力値が実際の変速機入力
軸トルクと等しいと仮定され、図5のステップ202に
おいてエンジン回転数の変化率ΔNEが零になったと判
定されたときにステップ203において得られたエンジ
ントルクセンサ105の出力値Te(STP)及びステ
ップ204において得られた入力軸トルクセンサ107
の出力値Tin(STP)に基づいて、ステップ300
においてエンジントルクセンサ105の出力値Teが学
習される。そのため、エンジントルクセンサ105の出
力値Teが誤差を含んでいる場合であっても、エンジン
トルクセンサ105の出力値Teを学習することによ
り、エンジントルクセンサ105の出力値Teの誤差を
排除又は低減することができる。その結果、エンジント
ルクセンサ105の出力値Teの精度を向上させること
ができる。
【0035】
【発明の効果】請求項1及び2に記載の発明によれば、
変速機入力軸トルク検出手段の出力値が誤差を含んでい
る場合であっても、変速機入力軸トルク検出手段の出力
値の誤差を排除又は低減することができ、その結果、変
速機入力軸トルク検出手段の出力値の精度を向上させる
ことができる。
【0036】請求項3及び4に記載の発明によれば、内
燃機関発生トルク検出手段の出力値が誤差を含んでいる
場合であっても、内燃機関発生トルク検出手段の出力値
の誤差を排除又は低減することができ、その結果、内燃
機関発生トルク検出手段の出力値の精度を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパワートレーン制御装置の第一の実施
形態を示した概略構成図である。
【図2】図1に示した無段変速機100のバリエータ1
の詳細図である。
【図3】入力軸トルクセンサの出力値を学習するための
制御方法を示したフローチャートである。
【図4】入力軸トルクセンサの出力値Tinが学習され
る前と後との関係を示した図である。
【図5】エンジントルクセンサの出力値を学習するため
の制御方法を示したフローチャートである。
【図6】エンジントルクセンサの出力値が学習される前
と後との関係を示した図である。
【符号の説明】
9…無段変速機入力軸 31…エンジンのパワー源 31’…エンジン出力軸 100…無段変速機 105…エンジントルクセンサ 106…エンジン回転数センサ 107…入力軸トルクセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/04 301 F02D 41/04 301J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関と変速機とを具備するパワート
    レーン制御装置において、内燃機関の発生トルクを検出
    する内燃機関発生トルク検出手段と、変速機の入力軸ト
    ルクを検出する変速機入力軸トルク検出手段とを具備
    し、内燃機関発生トルク検出手段の出力値が実際の内燃
    機関の発生トルクと等しいと仮定し、機関回転数の変化
    率が零になった時に内燃機関の発生トルク及び変速機の
    入力軸トルクを検出し、機関回転数の変化率が零になっ
    た時の内燃機関発生トルク検出手段の出力値及び変速機
    入力軸トルク検出手段の出力値に基づいて、変速機入力
    軸トルク検出手段の出力値を学習するようにしたパワー
    トレーン制御装置。
  2. 【請求項2】 機関回転数の変化率が零になった時の内
    燃機関発生トルク検出手段の出力値とその時の変速機入
    力軸トルク検出手段の出力値との比に基づいて、変速機
    入力軸トルク検出手段の出力値を学習するようにした請
    求項1に記載のパワートレーン制御装置。
  3. 【請求項3】 内燃機関と変速機とを具備するパワート
    レーン制御装置において、内燃機関の発生トルクを検出
    する内燃機関発生トルク検出手段と、変速機の入力軸ト
    ルクを検出する変速機入力軸トルク検出手段とを具備
    し、変速機入力軸トルク検出手段の出力値が実際の変速
    機の入力軸トルクと等しいと仮定し、機関回転数の変化
    率が零になった時に内燃機関の発生トルク及び変速機の
    入力軸トルクを検出し、機関回転数の変化率が零になっ
    た時の内燃機関発生トルク検出手段の出力値及び変速機
    入力軸トルク検出手段の出力値に基づいて、内燃機関発
    生トルク検出手段の出力値を学習するようにしたパワー
    トレーン制御装置。
  4. 【請求項4】 機関回転数の変化率が零になった時の内
    燃機関発生トルク検出手段の出力値とその時の変速機入
    力軸トルク検出手段の出力値との比に基づいて、内燃機
    関発生トルク検出手段の出力値を学習するようにした請
    求項3に記載のパワートレーン制御装置。
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