JP2002105589A - 低降伏比高張力鋼とその製造方法 - Google Patents

低降伏比高張力鋼とその製造方法

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JP2002105589A
JP2002105589A JP2000292994A JP2000292994A JP2002105589A JP 2002105589 A JP2002105589 A JP 2002105589A JP 2000292994 A JP2000292994 A JP 2000292994A JP 2000292994 A JP2000292994 A JP 2000292994A JP 2002105589 A JP2002105589 A JP 2002105589A
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ratio
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Umi Kiyu
海 邱
Shiro Toritsuka
史郎 鳥塚
Yoshiaki Kawaguchi
喜昭 川口
Chiaki Shiga
千晃 志賀
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Nippon Steel Corp
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National Institute for Materials Science
Sumitomo Metal Industries Ltd
Japan Science and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般溶接鋼として広く用いることができ、降
伏比および割れ感受性が低く、優れた切欠靭性と熱影響
部軟化抵抗を有する低降伏比高張力鋼と、その経済性に
優れた製造方法を提供する。 【解決手段】 重量%でC:0.15以下,Si:0.
6以下,Mn:2.0以下,P:0.02以下,S:
0.002以下,N:0.06以下,Al:0.01以
上0.04以下,Nb:0.06以下,Ti:0.02
以下かつ溶接割れ感受性指数Pcmが0.20以下で、残
部が鉄および不可避的不純物よりなる組成の鋼に、焼入
・焼戻し熱処理を施すことなく、圧延による加工熱処理
を施すことによって、1μm未満のフェライトコロニ
ー,1μm以上10μm以下のフェライトおよびマルテ
ンサイトまたはベイナイトからなる3相複合組織を各相
の量比を調整しつつ形成して、引張強さが680MPa
以上、降伏比が0.50以上0.85以下の低降伏比高
張力鋼とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、低降伏比
高張力鋼とその製造方法に関するものである。さらに詳
しくは、この出願の発明は、一般溶接鋼として広く用い
ることができ、降伏比および割れ感受性が低く、優れた
切欠靭性と熱影響部軟化抵抗を有する低降伏比高張力鋼
と、その経済性に優れた製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】一般に、鋼材は、引張り強さ
が上昇するにつれてその降伏比が加速的に上昇し、68
0MPa以上の鋼では降伏比が0.98など、限りなく
1.0に近づく。これは構造物の破壊安全性にとって深
刻な問題であり、そのため、たとえば耐震性建築構造物
に用いるための低降伏比高の開発がつとに求められてき
た。
【0003】そのため、従来より、680MPa級以上
の鋼にあっては、焼入れ・焼戻しを基本とする熱処理技
術と、複雑な合金元素の添加とによって、低降伏比鋼の
製造を可能にする提案がなされてきた。しかしながら、
これらの方法による鋼の降伏比の低下には限界があり、
経済性の点から見ても実用化が困難であった。
【0004】そこで、この出願の発明は、以上の通りの
事情に鑑みてなされたものであり、従来技術の問題点を
解消し、一般溶接鋼として広く用いることができ、降伏
比および割れ感受性が低く、優れた切欠靭性と熱影響部
軟化抵抗を有する低降伏比高張力鋼と、経済性に優れた
その製造方法を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、この出願の発明
は、上記の課題を解決するものとして、以下の通りの発
明を提供する。
【0006】すなわち、まず第1には、この出願の発明
は、組成が重量%でC:0.15以下,Si:0.6以
下,Mn:2.0以下,P:0.02以下,S:0.0
02以下,N:0.06以下,Al:0.01以上0.
04以下,Nb:0.06以下,Ti:0.02以下か
つ溶接割れ感受性指数Pcmが0.20以下で、残部が鉄
および不可避的不純物であって、1μm未満のフェライ
トコロニー,1μm以上10μm以下のフェライトおよ
びマルテンサイトまたはベイナイトの3相複合組織から
なり、引張強さが680MPa以上、降伏比が0.50
以上0.85以下であることを特徴とする低降伏比高張
力鋼を提供する。
【0007】そして、第2には、この出願の発明は、上
記第1の発明について、重量%でCu:0.4以下,C
r:0.4以下,Ni:1以下,Mo:0.2以下,
V:0.1以下,B:0.001以下の成分が添加さ
れ、溶接割れ感受性指数Pcmが0.28以下であること
を特徴とする低降伏比高張力鋼を提供する。
【0008】一方で、第3には、この出願の発明は、上
記第1の発明の低降伏比高張力鋼の製造方法であって、
重量%でC:0.15以下,Si:0.6以下,Mn:
2.0以下,P:0.02以下,S:0.002以下,
N:0.06以下,Al:0.01以上0.04以下,
Nb:0.06以下,Ti:0.02以下かつ溶接割れ
感受性指数Pcmが0.20以下で、残部が鉄および不可
避的不純物よりなる組成の鋼に、焼入・焼戻し熱処理を
施すことなく、圧延による加工熱処理を施すことによっ
て、1μm未満のフェライトコロニー,1μm以上10
μm以下のフェライトおよびマルテンサイトまたはベイ
ナイトからなる3相複合組織を各相の量比を調整しつつ
形成することを特徴とする低降伏比高張力鋼の製造方法
を提供する。
【0009】また、第4には、この出願の発明は、上記
第2の発明の低降伏比高張力鋼の製造方法であって、重
量%でC:0.15以下,Si:0.6以下,Mn:
2.0以下,P:0.02以下,S:0.002以下,
N:0.06以下,Al:0.01以上0.04以下,
Nb:0.06以下,Ti:0.02以下,Cu:0.
4以下,Cr:0.4以下,Ni:1以下,Mo:0.
2以下,V:0.1以下,B:0.001以下かつ溶接
割れ感受性指数Pcmが0.28以下で、残部が鉄および
不可避的不純物よりなる組成の鋼に、焼入・焼戻し熱処
理を施すことなく、圧延による加工熱処理を施すことに
よって、1μm未満のフェライトコロニー,1μm以上
10μm以下のフェライトおよびマルテンサイトまたは
ベイナイトからなる3相複合組織を各相の量比を調整し
つつ形成することを特徴とする低降伏比高張力鋼の製造
方法を提供する。
【0010】さらに、第5には、この出願の発明は、上
記第3または第4の発明において、圧延による加工熱処
理後に、焼戻しを行なうことを特徴とする低降伏比高張
力鋼の製造方法をも提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】この出願の発明は、上記の通りの
特徴を持つものであるが、以下にその実施の形態につい
て説明する。
【0012】まず、この出願の第1の発明が提供する低
降伏比高張力鋼は、組成が重量%でC:0.15以下,
Si:0.6以下,Mn:2.0以下,P:0.02以
下,S:0.002以下,N:0.06以下,Al:
0.01以上0.04以下,Nb:0.06以下,T
i:0.02以下かつ溶接割れ感受性指数Pcmが0.2
0以下で、残部が鉄および不可避的不純物であって、1
μm未満のフェライトコロニー,1μm以上10μm以
下のフェライトおよびマルテンサイトまたはベイナイト
の3相複合組織からなり、引張強さが680MPa以
上、降伏比が0.50以上0.85以下であることを特
徴としている。
【0013】上記に示したこの出願の発明の低降伏比高
張力鋼の組成は、軟鋼の組成を基準としており、最も一
般的で安価な軟鋼を出発鋼材をして用いることができ
る。ただし、溶接割れ感受性指数Pcmを0.20以下と
して一部成分を制限することで、予熱なしでの溶接を可
能にしている。また、この出願の発明においては、特別
な元素の添加を必要とせずに、引張強さが680MPa
以上と高く、降伏比が0.50以上0.85以下と低
い、低降伏比高張力鋼を実現している。
【0014】このような特性は、この出願の発明の低降
伏比高張力鋼の特徴でもある、3相複合組織によって実
現されている。この出願の発明の低降伏比高張力鋼の組
織は、上記のように、1μm未満のフェライトコロニ
ー,1μm以上10μm以下のフェライト,およびマル
テンサイトまたはベイナイトからなる3相複合組織で構
成されており、そのうちの1μm未満のフェライト粒か
らなるコロニーがこれまでにない低降伏比を実現するも
のとして見出された。このことは従来知られておらず、
この出願の発明者らによってはじめて明らかにされたも
のである。
【0015】この出願の発明の低降伏比高張力鋼におけ
るこのフェライトコロニーは、軟鋼におけるパーライト
コロニーと類似の機能を担っている。すなわち、鋼材の
低降伏比を実現するものである。さらにこのフェライト
コロニーは、マルテンサイトまたはベイナイトとの複合
効果によって、軟鋼の約2倍という高強度をも実現す
る。
【0016】これによって、一般的で安価な軟鋼と同様
の組成でありながら、引張強さが680MPa以上、降
伏比が0.50以上0.85以下である低降伏比高張力
鋼が提供される。
【0017】そして、この出願の第2の発明が提供する
低降伏比高張力鋼は、上記第1の発明について、重量%
でCu:0.4以下,Cr:0.4以下,Ni:1以
下,Mo:0.2以下,V:0.1以下,B:0.00
1以下の成分が添加され、溶接割れ感受性指数Pcm
0.28以下であるようにしている。
【0018】この出願の発明の低降伏比高張力鋼は、必
ずしも合金元素等の添加を必要とはしないが、用途に応
じた多様な特性を生み出すために、各種の元素を微量に
添加することもできる。たとえば、この低降伏比高張力
鋼を溶接鋼として用いる場合には、重量%でCu:0.
4以下,Cr:0.4以下,Ni:1以下,Mo:0.
2以下,V:0.1以下,B:0.001以下の成分を
添加できる。このような成分の添加により、溶接割れ感
受性指数Pcmが上昇して溶接性はやや劣るものの、溶接
部の切欠き靭性を大幅に向上することができる。ただ
し、溶接性を確保するために、上記の成分の添加は、溶
接割れ感受性指数Pcmが0.28以下の範囲で行なうよ
うにする。
【0019】この出願の第3および第4の発明が提供す
る低降伏比高張力鋼の製造方法は、上記第1および第2
の低降伏比高張力鋼の製造方法であって、前記した各々
の組成の鋼に、焼入・焼戻し熱処理を施すことなく、圧
延による加工熱処理を施すことによって、1μm未満の
フェライトコロニー,1μm以上10μm以下のフェラ
イト,およびマルテンサイトまたはベイナイトからなる
3相複合組織を各相の量比を調整しつつ形成することを
特徴としている。
【0020】圧延による加工熱処理は、鋼材の圧延ライ
ンにおいて、圧延温度と圧下組み合わせを、時間と冷却
(空冷または水冷)を利用して制御するものであり、一
般的な各種の鋼の製造方法によって実施することができ
る。たとえば、前記した組成範囲内の出発鋼材に対し
て、オーステナイト温度域で粗圧延を施し、次いで仕上
圧延を施すこと等ができる。具体的には、出発鋼材とし
てたとえば軟鋼を用い、その成分組成のわずかな違いに
よっても変化してくるが、たとえば900℃程度に加熱
した後、750℃程度で粗圧延を施し、一旦時間調整で
650℃程度まで空冷した後、仕上圧延を行なうことな
どが例示される。
【0021】これによって、出発鋼材の組成を、1μm
未満のフェライトコロニー,1μm以上10μm以下の
フェライトおよびマルテンサイトまたはベイナイトから
なる3相複合組織とする。各相の量比は、おもに圧延温
度、圧下比および水冷条件によって調整可能であり、各
相の量比を調整することで、低降伏比高張力鋼降伏比を
0.50以上0.85以下という広範囲で調整すること
ができる。
【0022】このような圧延の加工熱処理による製造方
法は、焼入・焼戻し熱処理を施すことがないため、簡便
かつ経済的である。
【0023】これによって、引張強さが680MPa以
上、降伏比が0.50以上0.85以下の低降伏比高張
力鋼を得ることができる。
【0024】この出願の第5の発明が提供する低降伏比
高張力鋼の製造方法は、上記発明の方法において、圧延
による加工熱処理後に、焼戻しを行なうことを特徴とし
ている。
【0025】この出願の発明の方法において、焼戻し処
理は必ずしも必要ではないが、得られる低降伏比高張力
鋼の用途に応じて焼戻し処理を施すことも効果的であ
る。たとえば、この低降伏比高張力鋼を溶接鋼として用
いる場合には、低降伏比高張力鋼の製造時の圧延による
加工熱処理後に適切な焼戻し処理を行っておくことで、
溶接部の切欠き靭性および熱影響部軟化抵抗を高めるこ
とができる。焼戻し処理は、低降伏比高張力鋼の製造に
おける経済性をやや低下させるが、溶接部の特性を高め
るなど、用途によっては極めて有効な手段となりうる。
【0026】以下、添付した図面に沿って実施例を示
し、この発明の実施の形態についてさらに詳しく説明す
る。
【0027】
【実施例】供試鋼として表1に示す組成の鋼材A〜Dを
用い、この出願の発明の低降伏比高張力鋼を製造した。
【0028】
【表1】
【0029】鋼材Aは、一般的な軟鋼にNbとTiを添
加したものである。鋼材Bは、一般的な軟鋼と類似の組
成であり、鋼材AからNbとTiを除いたものである。
鋼材Cは、鋼材BのC(炭素)量のみを高めたものであ
り、鋼材Dは、さらにNiを微量に添加したものであ
る。
【0030】鋼材A〜Dに対し、表2に示す条件での圧
延および焼戻しを行なった。
【0031】
【表2】
【0032】鋼材Aに対しては、Nbを含有しているた
め加熱温度を高めに設定し、2つの異なる温度条件での
仕上圧延を施し、3相複合組織からなる鋼材A1と、2
相からなる鋼材A2を得た。鋼材B,C,Dに対して
は、最適と考えられる条件での加熱、圧延を施し、単相
組織の鋼材Bと、3相複合組織からなる鋼材C,Dを得
た。なお、鋼材Dには、圧延後に焼戻しを施した。
【0033】処理後に得られた鋼材A1〜Dについて、
その組織を光学顕微鏡で観察し、その結果も併せて表2
に示した。
【0034】また、処理後の鋼材A1〜Dについて引張
試験を行い、機械的特性を調べた。この結果を表3に示
した。さらに、鋼材A1および鋼材Bについて、応力−
伸び特性を図1に、光学顕微鏡による観察像を図2にし
めした。鋼材A1については、各組織の分布を模式的に
図3に示した。
【0035】
【表3】
【0036】表2および表3より、この出願の発明であ
る鋼材A1,C,Dは、引張強さが680MPa以上
で、降伏比が0.50以上0.85以下であり、本願の
発明の趣旨に沿う優れた性質を有することが確認され
た。
【0037】特に鋼材A1については、引張強さ856
MPa、降伏比0.558と、優れた低降伏比高張力鋼
であることが示された。
【0038】鋼材Cは、鋼材A1と比較して、Nbおよ
びTiの添加はないがC量が多いためにPcm値が高くな
り、溶接性がやや劣るものの、NbおよびTiの添加無
しに十分な低降伏比高張力特性を有することがわかっ
た。
【0039】鋼材Dは、Niを微量添加し、焼戻しを施
しているため、母材の伸びと切欠き靭性に優れているこ
とが確認された。
【0040】一方の、鋼材A2は、圧延仕上温度が低す
ぎたために3相複合組織を形成できず、引張り強さは6
80MPaに達しているものの、降伏強さが高すぎて低
降伏比を示さなかった。
【0041】また、鋼材Bも3相複合組織となっておら
ず、引張り強さが低く、この出願の目的を達していなか
った。
【0042】もちろん、この発明は以上の例に限定され
るものではなく、細部については様々な態様が可能であ
ることは言うまでもない。
【0043】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、一般溶接鋼として広く用いることができ、降伏比
および割れ感受性が低く、優れた切欠靭性と熱影響部軟
化抵抗を有する低降伏比高張力鋼と、その経済性に優れ
た製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における低降伏比高張力鋼試料(A1)
および比較例試料(B)の応力−ひずみ特性を例示した
図である。
【図2】実施例における試料A1および試料Bの組織を
観察した光学顕微鏡像を例示した図である。
【図3】実施例における試料A1の組織観察により、各
組織の分布を模式的に示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 邱 海 茨城県つくば市千現1−2−1 科学技術 庁金属材料技術研究所内 (72)発明者 鳥塚 史郎 茨城県つくば市千現1−2−1 科学技術 庁金属材料技術研究所内 (72)発明者 川口 喜昭 茨城県つくば市千現1−2−1 科学技術 庁金属材料技術研究所内 (72)発明者 志賀 千晃 茨城県つくば市千現1−2−1 科学技術 庁金属材料技術研究所内 Fターム(参考) 4K032 AA01 AA02 AA04 AA05 AA11 AA14 AA16 AA19 AA21 AA22 AA23 AA27 AA29 AA31 AA35 AA36 CA01 CA02 CC02 CF00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成が重量%でC:0.15以下,S
    i:0.6以下,Mn:2.0以下,P:0.02以
    下,S:0.002以下,N:0.06以下,Al:
    0.01以上0.04以下,Nb:0.06以下,T
    i:0.02以下かつ溶接割れ感受性指数Pcmが0.2
    0以下で、残部が鉄および不可避的不純物であって、1
    μm未満のフェライトコロニー,1μm以上10μm以
    下のフェライトおよびマルテンサイトまたはベイナイト
    の3相複合組織からなり、引張強さが680MPa以
    上、降伏比が0.50以上0.85以下であることを特
    徴とする低降伏比高張力鋼。
  2. 【請求項2】 重量%でCu:0.4以下,Cr:0.
    4以下,Ni:1以下,Mo:0.2以下,V:0.1
    以下,B:0.001以下の成分が添加され、溶接割れ
    感受性指数Pcmが0.28以下であることを特徴とする
    請求項1記載の低降伏比高張力鋼。
  3. 【請求項3】 請求項1の低降伏比高張力鋼の製造方法
    であって、重量%でC:0.15以下,Si:0.6以
    下,Mn:2.0以下,P:0.02以下,S:0.0
    02以下,N:0.06以下,Al:0.01以上0.
    04以下,Nb:0.06以下,Ti:0.02以下か
    つ溶接割れ感受性指数Pcmが0.20以下で、残部が鉄
    および不可避的不純物よりなる組成の鋼に、焼入・焼戻
    し熱処理を施すことなく、圧延による加工熱処理を施す
    ことによって、1μm未満のフェライトコロニー,1μ
    m以上10μm以下のフェライトおよびマルテンサイト
    またはベイナイトからなる3相複合組織を各相の量比を
    調整しつつ形成することを特徴とする低降伏比高張力鋼
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2の低降伏比高張力鋼の製造方法
    であって、重量%でC:0.15以下,Si:0.6以
    下,Mn:2.0以下,P:0.02以下,S:0.0
    02以下,N:0.06以下,Al:0.01以上0.
    04以下,Nb:0.06以下,Ti:0.02以下,
    Cu:0.4以下,Cr:0.4以下,Ni:1以下,
    Mo:0.2以下,V:0.1以下,B:0.001以
    下かつ溶接割れ感受性指数Pcmが0.28以下で、残部
    が鉄および不可避的不純物よりなる組成の鋼に、焼入・
    焼戻し熱処理を施すことなく、圧延による加工熱処理を
    施すことによって、1μm未満のフェライトコロニー,
    1μm以上10μm以下のフェライトおよびマルテンサ
    イトまたはベイナイトからなる3相複合組織を各相の量
    比を調整しつつ形成することを特徴とする低降伏比高張
    力鋼の製造方法。
  5. 【請求項5】 圧延による加工熱処理後に、焼戻しを行
    なうことを特徴とする請求項3または4記載の低降伏比
    高張力鋼の製造方法。
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