JP2002105164A - 軟質ポリウレタンフォーム - Google Patents

軟質ポリウレタンフォーム

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JP2002105164A
JP2002105164A JP2000302426A JP2000302426A JP2002105164A JP 2002105164 A JP2002105164 A JP 2002105164A JP 2000302426 A JP2000302426 A JP 2000302426A JP 2000302426 A JP2000302426 A JP 2000302426A JP 2002105164 A JP2002105164 A JP 2002105164A
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polyurethane foam
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Hideya Kinoshita
英也 木下
Yoriyuki Senba
頼之 仙波
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 著しく優れた吸水性を有し、食品用シート材
として好適な軟質ポリウレタンフォームであって、熱圧
縮を必要とすることなく高い吸水特性を得ることがで
き、しかも、低密度化した場合でも良好なフォームを得
ることができる軟質ポリウレタンフォームを提供する。 【解決手段】 ポリオール、イソシアネート及び水を主
成分とするフォーム原料を混合、発泡させて得られる軟
質ポリウレタンフォーム。ポリオールの少なくとも一部
が親水性を有する有機酸金属塩及び/又はその重合体を
含むポリオールであり、フォーム原料のイソシアネート
インデックスが60〜95である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は軟質ポリウレタンフ
ォームに係り、特に、著しく優れた吸水性を示す軟質ポ
リウレタンフォームに関する。
【0002】
【従来の技術】スーパーマーケットやデパート等の生鮮
食品売場では、刺身、魚、肉等は発泡スチロール又はプ
ラスチック製のトレーに載せて販売されている。この場
合、トレーに直接食品を載置することもあるが、一般的
には、 経時により食品から放出される水分を吸水させて、
食品の鮮度を保つと共に、見た目の清潔感を高める。 トレーが傾いた時に食品が滑らないように、トレー
上での食品の位置ずれを防止する。 底上げにより、食品を嵩高く見せる。といった目的
で、下敷きとしての食品用シート材をトレーに敷き、そ
の上に食品を載置している。
【0003】従来、この食品用シート材は、高吸水紙、
不織布又は軟質ポリウレタンフォーム製とされている。
しかして、特開平10−176073号公報には、この
食品用シート材に好適な、高吸水性で柔軟性、弾性に富
み、かつ安価な軟質ポリウレタンフォームの製造方法と
して、ポリオール、イソシアネート及び水を主成分とす
る配合物を発泡して軟質ポリウレタンフォームを製造す
るに当り、上記ポリオールの一部又は全部として親水性
を有する有機酸金属塩及び/又はその重合体を含むポリ
オールを使用すると共に、得られたポリウレタンフォー
ムを元の厚さの5〜80%に圧縮することを特徴とする
軟質ポリウレタンフォームの製造方法が提案されてい
る。
【0004】この方法では、ポリオールとして、アクリ
ル酸塩、ポリアクリル酸塩等の親水性を有する有機酸金
属塩及び/又はその重合体をポリオール中に含んだもの
を用いることにより、元来は、むしろ疎水性である軟質
ポリウレタンフォームを親水性化すると共に、更に該フ
ォームを圧縮することにより、その表面状態を微細化す
ることで毛細管現象を促進させ、更に吸水力を高めたも
のとしている。
【0005】なお、特開平10−176073号公報に
は、イソシアネートの配合量としてポリオール100重
量部に対して20〜100重量部と記載されているが、
イソシアネートインデックスについての記載はなく、同
公報に開示される具体的なフォーム原料配合におけるイ
ソシアネートインデックスは100である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平10−176073号公報に記載される方法で製造
された軟質ポリウレタンフォームでは、次のような不具
合がある。
【0007】 熱圧縮を行うことが必要であり、この
熱圧縮を行わないと、十分な吸水速度が得られない。 フォームを低密度化すると、 ・フォーム化可能な配合割合の許容範囲が狭くなる。 ・フォーム化可能な配合であってもフォームの通気性が
損なわれる。 ・フォームのセル等が不均一になり、外観に劣るものと
なる。 といった問題が生じる。
【0008】本発明は上記特開平10−176073号
公報に記載される軟質ポリウレタンフォームの問題点を
解決し、熱圧縮を必要とすることなく高い吸水特性を得
ることができ、しかも、低密度化した場合でも良好なフ
ォームを得ることができる軟質ポリウレタンフォーム
と、この軟質ポリウレタンフォームを用いた食品用シー
ト材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の軟質ポリウレタ
ンフォームは、ポリオール、イソシアネート及び水を主
成分とするフォーム原料を混合、発泡させて得られる軟
質ポリウレタンフォームにおいて、該ポリオールの少な
くとも一部が親水性を有する有機酸金属塩及び/又はそ
の重合体を含むポリオールであり、該フォーム原料のイ
ソシアネートインデックスが60〜95であることを特
徴とする。
【0010】本発明では、フォーム原料のポリオールと
して、アクリル酸塩、ポリアクリル酸塩等の親水性を有
する有機酸金属塩及び/又はその重合体をポリオール中
に含んだものを用いることにより、本来、疎水性の軟質
ポリウレタンフォームを親水性化して、良好な吸水性を
付与することができる。しかも、フォーム原料のイソシ
アネートインデックスを60〜95とすることで、吸水
性能の向上、フォーム化可能な許容配合範囲の拡大、セ
ルの均一化等による外観の改善を図ることができる。
【0011】即ち、本発明では、イソシアネートインデ
ックスを60〜95と若干低目に設定することにより、
ウレタン反応に寄与しないポリオールのOH基をフォー
ム中に遊離の状態で残し、このOH基により高い吸水性
を得る。また、イソシアネートインデックスをこのよう
な範囲とすることで、反応活性を低下させ、触媒による
フォーム化ないしセル形成の制御可能な許容幅を広げ、
これにより許容配合範囲の拡大、セルの均一化による外
観の向上を図る。
【0012】なお、本発明において、イソシアネートの
配合量ではなく、イソシアネートインデックスを特定す
ることは極めて重要である。即ち、イソシアネート配合
量を特定しても、フォーム原料中のポリオールの水酸基
価や水の配合割合等の変動で、反応活性は全く異なるも
のとなってしまうために、安定した発泡特性、吸水性を
得ることはできない。これに対して、イソシアネートイ
ンデックスを特定することにより、初めて所望の反応活
性を確保して上記吸水性の向上効果等を確実に得ること
ができる。
【0013】本発明において、フォーム原料の全ポリオ
ール中の有機酸金属塩及び/又はその重合体を含むポリ
オールの割合は20〜100重量%であることが好まし
い。
【0014】この有機酸金属塩及び/又はその重合体を
含むポリオールは、ポリオールに有機酸金属塩を添加、
混合し、このポリオール中で該有機酸金属塩を重合させ
て、該ポリオール中で該有機酸金属塩の重合体を生成さ
せたものであることが好ましく、また、有機酸金属塩と
しては、アクリル酸アルカリ金属塩が、また、その重合
体としてはポリアクリル酸アルカリ金属塩が好ましい。
【0015】この軟質ポリウレタンフォームは、熱圧縮
されていない5mm×40mm×120mmのサンプル
に水を1滴たらしたときに、吸水されるまでの時間で測
定した吸水速度が1〜250秒であることが好ましい。
また、本発明の軟質ポリウレタンフォームは、通常密度
0.014〜0.080g/cmとされる。
【0016】このような本発明の軟質ポリウレタンフォ
ームによれば、吸水性、柔軟性、弾性に優れ、外観等の
品質にも優れた食品用シートを安価に製造することがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0018】本発明の軟質ポリウレタンフォームは、ポ
リオール、イソシアネート、水を主成分とするフォーム
原料を混合、発泡してなるものであり、原料ポリオール
の一部又は全部として親水性有機酸金属塩及び/又はそ
の重合体を含有するポリオールを使用し、かつ、フォー
ム原料のイソシアネートインデックスを60〜95とし
たものである。
【0019】この有機酸金属塩としては、アクリル酸金
属塩が好ましく、その重合体としてはポリアクリル酸金
属塩が挙げられる。また、金属塩の金属としてはカリウ
ム、マグネシウム、スズ、銅、リチウム、銀等が有効で
あり、中でも、カリウム、ナトリウムのようなアルカリ
金属塩が好ましい。
【0020】このような有機酸金属塩及び/又はその重
合体を含有するポリオールの種類には特に制限はない
が、開始剤として、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン又はジエチレングリコール等を用い、プロピレンオキ
サイド又はエチレンオキサイド等を付加したポリエーテ
ルポリオールが挙げられる。なお、このポリオールのO
H価は10〜100、特に20〜60であることが好ま
しい。
【0021】有機酸金属塩及び/又はその重合体を含む
ポリオールに含まれる有機酸金属塩及び/又はその重合
体の含有量、即ちポリオールと有機酸金属塩及び/又は
その重合体との合計に対する有機酸金属塩及び/又はそ
の重合体の割合は5〜50重量%が好ましい。この割合
が5重量%未満では有機酸金属塩及び/又はその重合体
を用いることによる親水性の向上効果を得ることができ
ず、50重量%を超えると相対的にポリオール量が減少
し、ウレタン反応によるフォーム化が困難となる。
【0022】本発明で用いる有機酸金属塩及び/又はそ
の重合体を含むポリオールは、ポリオール中にアクリル
酸ナトリウム等の有機酸金属塩を添加、混合した後、こ
のポリオール中で該有機酸金属塩を重合して、ポリアク
リル酸ナトリウム等の有機酸金属塩の重合体を生成させ
たものが好ましい。
【0023】即ち、単に、軟質ポリウレタンフォームの
製造時にポリオール、イソシアネート、水に有機酸金属
塩重合体を添加して製造されたフォームでは、使用によ
り、この有機酸金属塩重合体がフォームから脱落して吸
水性が経時的に低下する恐れがあり、また、このように
ポリオール、イソシアネート及び水に有機酸金属塩重合
体を添加した場合、フォーム原料の粘度が高くなり、フ
ォームが製造し難くなる恐れもある。
【0024】これに対して、ポリオール中にアクリル酸
ナトリウム等の有機酸金属塩を添加、混合した後、この
ポリオール中で該有機酸金属塩を重合して、ポリアクリ
ル酸ナトリウム等の有機酸金属塩の重合体を生成させた
場合には、次のような優れた効果が得られる。アクリル
酸ナトリウム等の有機酸金属塩は、通常、ポリオールと
は反応しないが、ポリオール中で有機酸金属塩の重合体
を生成させることにより、平均粒子径が0.5〜10μ
m程度の重合体が得られる。これは、通常のポリアクリ
ル酸ナトリウム樹脂等の有機酸金属塩の重合体の平均粒
子径が100μm程度であるのに比べて、細粒であり、
しかも、ポリオール中で生成させるため、ポリオールに
絡まり、ポリオールや製造される軟質ポリウレタンフォ
ームから抜け落ち難いものとなる。このため使用を繰り
返しても吸水性が低下し難く、また、上述のようなフォ
ーム原料の粘性の上昇の問題もない。
【0025】この有機酸金属塩及び/又はその重合体含
有ポリオールは、他の通常のポリオール、例えば開始剤
のグリセリン、トリメチロールプロパン又はジエチレン
グリコールなどにプロピレンオキサイド、エチレンオキ
サイドなどを付加したポリエーテルポリオール、開始剤
のジエチレングリコール、トリメチロールプロパン又は
グリセリン等にアジピン酸を付加したポリエステルポリ
オール等とブレンドして使用することができる。この場
合、上記有機酸金属塩及び/又はその重合体含有ポリオ
ールは、全ポリオール中20〜100重量%、特に50
〜100重量%であることが好ましい。この割合が20
重量%未満では、有機酸金属塩及び/又はその重合体を
用いることによる吸水性の向上効果が得られず、好まし
くない。
【0026】一方、イソシアネートとしては特に制限さ
れず、軟質ポリウレタンフォームの製造に用いる通常の
ジイソシアネートを用いることができ、例えばTDI、
C−MDIなどを使用することができる。
【0027】イソシアネートの配合量は、フォーム原料
のイソシアネートインデックスが60〜95の範囲とな
る量とする。フォーム原料のイソシアネートインデック
スが95を超えると残留OH基による吸水性の向上が図
れず、また、外観の良好なフォームが得られず、60未
満ではフォーム化が困難となる。
【0028】水の配合量は常用量で良く、通常、全ポリ
オール100重量部に対し1〜10重量部、特に1〜7
重量部である。
【0029】フォーム原料には、更に触媒、架橋剤、整
泡剤等を配合することが好ましい。即ち、上記有機酸金
属塩及び/又はその重合体含有ポリオールを用いて発泡
させた場合、反応が通常のポリオールを用いた場合に比
べて遅くなり、また、通常の配合処方で得られるフォー
ムより硬度が低くなるため、反応を促進するための触媒
や硬度を高めるための架橋剤を使用することができる。
また、フォームと接触した食品やトレーに、フォーム内
に存在する溶出物が付着することのないようにするため
に、必要に応じて反応性の触媒又は整泡剤を用いること
が望ましい。
【0030】ここで、触媒としては、テトラメチルヘキ
サメチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミ
ン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ビス−(ジメチル
アミノエチル)エーテル、テトラメチルプロピレンジア
ミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、テトラメチ
ルエチレンジアミン、ジメチルベンジルアミン、メチル
モルホリン、エチルモルホリン、トリエチレンジアミン
等の軟質ポリウレタンフォームの製造に用いる通常のア
ミン触媒を使用することができる。特にフォームからの
溶出物の防止のためには、反応性を有するアミン触媒、
例えば、ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール、
ジメチルアミノヘキサノールなどの使用が好ましい。上
記触媒の使用量は、全ポリオール100重量部に対し
0.001〜6重量部、特に0.1〜4重量部とするこ
とが好ましい。
【0031】また、用途により高硬度のものが望まれる
場合に配合する架橋剤としては、トリメチロールプロパ
ン、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、
ジプロピレングリコール等、或いはこれらにプロピレン
オキサイド又はエチレンオキサイドを付加させたものな
どを用いることができ、その配合量は全ポリオール10
0重量部に対して0〜10重量部とすることが好まし
い。
【0032】更に、整泡剤としては、通常、軟質ポリウ
レタンフォーム発泡に使用されるシリコーン系等の整泡
剤が使用され、その配合量は、全ポリオール100重量
部に対し0.1〜7重量部、特に0.5〜5重量部とす
ることができる。
【0033】更に、フォーム原料には必要に応じて顔料
等の着色剤を配合しても良い。
【0034】上記成分が配合された配合物から軟質ポリ
ウレタンフォームを発泡、製造する条件は、通常の条件
で良いが、発泡温度は20〜30℃が好ましい。
【0035】このようにして得られる軟質ポリウレタン
フォームは、そのセル数(セル径)が8〜100個/i
nch、特に40〜70個/inchであることが好ま
しい。セル数が8個/inch未満であると十分な吸水
性が得られず、100個/inchを超えるとポリウレ
タンフォーム自体の製造が困難になる場合が生じる。
【0036】また、この軟質ポリウレタンフォームの密
度は14〜80kg/m程度であることが好ましい。
【0037】このようにして製造された軟質ポリウレタ
ンフォームは、これをそのまま熱圧縮することなく裁断
加工して食品用シート材として用いることができる。
【0038】本発明の軟質ポリウレタンフォームは、そ
の用途に応じて様々な形状、寸法に加工されるが、食品
用シート材として、例えば、通常の刺身、魚、肉等の販
売目的には、厚さ1〜20mm程度のシートとして提供
され、特に、後述の実施例で測定される吸水速度が、5
mm×40mm×120mmのサンプルで1〜250秒
の範囲となるものが望ましい。
【0039】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0040】実施例1,2、比較例1 表1に示す配合処方にて、軟質ポリウレタンフォームを
製造した。
【0041】なお、比較例1の配合は、特開平10−1
76073号公報の実施例の配合に準じたものである。
【0042】
【表1】
【0043】上記表1中、※1〜※13は下記の通りで
ある。 ※1 :三洋化成社製「SQ527」 OH価=29 ポリアクリル酸ナトリウム含有ポリエーテルポリオール (グリセリンにプロピレンオキサイド及びエチレンオキ
サイドを付加したポリエーテル中にアクリル酸ナトリウ
ムを添加、重合してポリエーテル中でポリアクリル酸ナ
トリウムを生成させたポリエーテルポリオール) ※2 :三洋化成社製「SQ521」 OH価=31 ポリアクリル酸ナトリウム含有ポリエーテルポリオール (グリセリンにプロピレンオキサイド及びエチレンオキ
サイドを付加したポリエーテル中にアクリル酸ナトリウ
ムを添加、重合してポリエーテル中でポリアクリル酸ナ
トリウムを生成させたポリエーテルポリオール) ※3 :日本ポリウレタン社製「T−80」トリレンジ
イソシアネート ※4 :旭硝子社製「EX430」OH価=395 ※5 :花王社製「N−エチルモルフォリン」 ※6 :三共エアプロダクツ社製「DABCO−33L
V」 ※7 :花王社製「23P」 ※8 :東ソー社製「HPW」(90%水) ※9:東レダウコーニングシリコン社製「PRX60
7」 ※10:三洋化成社製「AX−31」 ※11:東レダウコーニングシリコン社製「SH19
2」 ※12:日本ユニカー社製「L5340」
【0044】この軟質ポリウレタンフォームについて各
々密度及びセル数を調べると共に、フォーム化可能な触
媒の許容範囲を調べ、結果を表2に示した。また、5m
m×40mm×120mmのサンプルについて下記方法
に従って、吸水速度を調べ、結果を表2に示した。
【0045】[吸水速度]サンプルに水を1滴たらした
とき、吸水されるまでの時間を測定した。なお、比較例
1のフォームについては、圧縮していないもの(ノンプ
レス)と、180℃で2分間熱圧縮して圧縮前の50%
の厚さとなるようにしたもの(50%プレス)との両方
について測定を行った。
【0046】
【表2】
【0047】表1,2より、本発明の軟質ポリウレタン
フォームは吸水性に優れる上に、フォーム化可能な触媒
の配合割合の許容範囲が広いことがわかる。
【0048】これに対して、比較例1のものは、熱圧縮
することにより高い吸水速度が得られるが、熱圧縮をし
ていないものでは吸水速度が劣る。しかも、フォーム化
可能な触媒の配合割合の許容範囲も非常に狭く、配合組
成が限られる。
【0049】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、特
開平10−176073号公報に記載される吸水性、柔
軟性、弾性に優れかつ安価な軟質ポリウレタンフォーム
よりも更に吸水特性が良好で、しかもフォーム可能な許
容配合範囲が広く、かつ外観も良好な軟質ポリウレタン
フォームが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA07 CA04 CA05 DG03 DG04 DG14 DQ14 HA07 HC12 HC64 HC67 HC71 KA01 KD12 NA05 QA01 QB01 QC01 RA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオール、イソシアネート及び水を主
    成分とするフォーム原料を混合、発泡させて得られる軟
    質ポリウレタンフォームにおいて、 該ポリオールの少なくとも一部が親水性を有する有機酸
    金属塩及び/又はその重合体を含むポリオールであり、 該フォーム原料のイソシアネートインデックスが60〜
    95であることを特徴とする軟質ポリウレタンフォー
    ム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該フォーム原料の全
    ポリオール中の有機酸金属塩及び/又はその重合体を含
    むポリオールの割合が20〜100重量%であることを
    特徴とする軟質ポリウレタンフォーム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、該有機酸金属
    塩及び/又はその重合体を含むポリオールが、ポリオー
    ルに有機酸金属塩を添加、混合し、このポリオール中で
    該有機酸金属塩を重合させて、該ポリオール中で該有機
    酸金属塩の重合体を生成させたものであることを特徴と
    する軟質ポリウレタンフォーム。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、該有機酸金属塩がアクリル酸アルカリ金属塩であ
    り、その重合体がポリアクリル酸アルカリ金属塩である
    ことを特徴とする軟質ポリウレタンフォーム。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、熱圧縮されていない5mm×40mm×120mm
    のサンプルに水を1滴たらしたときに、吸水されるまで
    の時間で測定した吸水速度が1〜250秒であることを
    特徴とする軟質ポリウレタンフォーム。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項におい
    て、密度が0.014〜0.080g/cmであるこ
    とを特徴とする軟質ポリウレタンフォーム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007111583A (ja) * 2005-10-18 2007-05-10 Inoac Corp 水処理用微生物担体
JP2010029798A (ja) * 2008-07-29 2010-02-12 Inoac Corp 水処理用担体に用いられるポリウレタンフォーム

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