JP2002104483A - 注入口キャップ - Google Patents

注入口キャップ

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JP2002104483A
JP2002104483A JP2000289243A JP2000289243A JP2002104483A JP 2002104483 A JP2002104483 A JP 2002104483A JP 2000289243 A JP2000289243 A JP 2000289243A JP 2000289243 A JP2000289243 A JP 2000289243A JP 2002104483 A JP2002104483 A JP 2002104483A
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Japan
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groove
ring
cap
cap body
ridge
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JP2000289243A
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English (en)
Inventor
Shinji Araki
伸二 荒木
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Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コスト高を招くことなく、Oリングの脱落を
防止する。 【解決手段】 キャップ本体11Aの溝20の底壁22
に複数の突条40を設けるとともに、溝20にはめ込む
Oリング30Aには裏面に切り欠き35を設けて、切り
欠き35に突条40を受容させている。オイルキャップ
を回してオイル注入口からはずす際に、たとえOリング
30Aがオイル注入口端面に張り付いている場合でも、
突条40が切り欠き35に係合してOリング30Aを回
転させオイル注入口端面に対して滑らせるから、Oリン
グ30Aがキャップ本体11Aから脱落することがな
い。突条40は、溝20の形成時に同時に成形できるの
で、切削加工を要せず、低コストで実現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両のエン
ジンオイルの注入口や排出口(以下、注入口)など潤滑
性流体の注入口キャップの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の例えばエンジンオイルの注入口
に取り付けられるオイルキャップは、オイル注入口に対
してねじ嵌合して閉じるようになっており、閉じたとき
のシール性確保のため、キャップ本体に備えた弾性体の
Oリングをオイル注入口の端面に圧接させる構造となっ
ている。
【0003】このようなオイルキャップにおいて、例え
ば図10に示すように、キャップ本体50の単純形状の
溝52に、当該溝の底壁53に着座する面が平滑なOリ
ング55を保持させたものでは、オイル注入口57を閉
じている間にOリング55がオイル注入口57の端面側
に貼りつくと、オイルキャップを回しながらはずす際
に、潤滑性環境の中でOリング55がキャップ本体51
に対して滑り、Oリング55がキャップ本体51から脱
落する可能性がある。
【0004】そこで、この脱落対策として、図11に示
すようなOリング取り付け構造がある。この例では、オ
イルキャップ60のキャップ本体61において、ねじ部
13の根元のオイル注入口端面との当接面Sに、ねじ部
の外形より大きな径の外側壁64を有する溝62が設け
られている。溝62はねじ部13の根元を抉ってねじ部
外形より小さな径の内側壁63を有する凹部66を備え
ている。溝62に配置されるOリング68は、当接面S
より突出する膨出部69を備えるとともに、凹部66に
はめ込まれるフランジ部70を備えている。
【0005】これにより、オイル注入口にねじ部13を
ねじ込んで閉じた状態では、Oリング68の膨出部69
がオイル注入口端面に圧接されてシールされ、またオイ
ルキャップをはずすときは、Oリング68のフランジ部
70がねじ部13の外形より小径方向に形成された凹部
66にはめ込まれているので、Oリング68がキャップ
本体61から脱落することが防止される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
Oリング取り付け構造を有するオイルキャップでは、O
リング68の膨出部69をはめ込むだけの溝ならキャッ
プ本体61の成形時に同時に形成できるが、Oリング6
8のフランジ部70をはめ込む凹部66はねじ部13の
外形より小径方向に別途切削加工により形成しなければ
ならない。そのため、製作コストが高くならざるを得な
いという問題があり、さらに、切削加工の後処理によっ
ては切削屑の影響により、シール不良の発生のおそれも
ある。
【0007】したがって本発明は、上記の問題点に鑑
み、コスト高を招くことなくシール性を確保し、Oリン
グの脱落を防止した注入口キャップを提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明は、注入口に対して回転させて脱着する注入口
キャップであって、注入口の端面との当接面を備える基
部の前記当接面に、回転中心と同心のリング状の溝を有
するキャップ本体と、溝にはめ込まれて前面側が当接面
より突出するOリングと、溝の周方向においてキャップ
本体とOリングを互いに係合する係合手段とを有するも
のとした。注入口キャップを回してはずす際に、Oリン
グが注入口端面に張り付いている場合でも、キャップ本
体とOリングが係合してOリングを回転させ、張り付き
から開放するので、Oリングがキャップ本体から脱落す
ることがない。
【0009】請求項2の発明は、とくに係合手段が、溝
の底壁と該底壁に着座するOリングの裏面の一方に形成
された突条と、他方に形成されて突条を受容する切り欠
きまたは凹部とからなるものとした。突条と、切り欠き
または凹部との係合により、キャップ本体とOリングは
一体に回転する。また、溝の底壁に形成する突条、ある
いは底壁に形成する凹部のいずれも、溝の形成と同時に
成形できる。
【0010】請求項3の発明は、係合手段が、溝の外側
壁とOリングの外径面の一方に形成された軸方向の突条
と、他方に形成されて突条を受容する切り欠きまたは凹
部とからなるものとした。請求項2のものと同様に、キ
ャップ本体とOリングは一体に回転し、また溝の外側壁
に形成する突条、あるいは溝の外側壁に形成する凹部の
いずれも、溝の形成と同時に成形できる。
【0011】請求項4の発明は、係合手段が、溝の内側
壁に形成された軸方向の突条と、Oリングの内径面に形
成されて突条を受容する切り欠きとからなるものとし
た。これによっても、キャップ本体とOリングは一体に
回転し、また溝の突条は溝の形成と同時に成形できる。
【0012】請求項5の発明は、注入口に対して回転さ
せて脱着する注入口キャップであって、注入口の端面と
の当接面を備える基部の前記当接面に、回転中心と同心
のリング状の溝を有するキャップ本体と、溝にはめ込ま
れて前面側が当接面より突出するOリングとからなり、
溝が、主溝と、主溝の底壁に設けられた小幅の副溝とか
らなり、Oリングは、主溝の幅と略整合する幅を有する
本体部と、該本体部の裏面側に突出して副溝に受容され
るビードとからなり、副溝の幅がビードの幅より小さく
設定されて、副溝に受容されたビードが圧縮されるもの
とした。Oリングのビードが副溝に圧縮されて保持され
るので、キャップ本体とOリングは一体に回転する。ま
た、副溝は主溝の底壁に設けられるので、主溝と同時に
成形できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1はオイルキャップに適用した第1の実
施の形態を示す図で、(a)は一部破断側面図、(b)
は正面図である。図2はOリング取り付け部分の拡大図
で、(a)は溝断面、(b)はOリングを示す。オイル
キャップ10はキャップ本体11にOリング30を取り
付けて構成される。キャップ本体11は、図示しないオ
イル注入口端面との当接面Sを形成する基部12の中央
から、ねじ部13を突出させている。基部12の上面に
は、直径線上に取手部15が形成されている。
【0014】とくに図2の(a)に示すように、基部1
2の当接面Sには、ねじ部13の外形より外側に溝20
が設けられている。溝20は、主溝21と、さらに主溝
21の底壁22に設けられた小幅の副溝26とからなっ
ている。副溝26の内側壁27は主溝21の内側壁23
と一致させてあり、副溝26の深さは主溝21の深さと
略同一となっている。すなわち、副溝26の底壁28は
当接面Sから主溝21の深さの略2倍の位置にある。
【0015】Oリング30は、図2の(b)に示すよう
に、主溝21の幅と略整合する幅を有する本体部31
と、内径を本体部31と一致させて本体部の裏面側に延
びて突出するビード33からなり、キャップ本体11の
溝20にはめ込まれる。本体部31は主溝21にはめ込
んだ状態で当接面Sより突出する断面曲線状の膨出部3
2を備える。
【0016】本体部31とビード33の内径は、キャッ
プ本体11の溝20の内側壁23、27よりも小径に設
定され、溝20にはめ込まれたときの内径伸張率を5%
以内としている。また、ビード33の厚さZはキャップ
本体11の副溝26の幅Wより若干大きく、副溝26に
はめ込まれたときの圧縮率が2.5%以上となるように
設定されている。
【0017】本実施の形態は以上のように構成され、ね
じ部13を備えてオイル注入口にねじ込むオイルキャッ
プ10において、Oリング30の本体部31の裏面側に
ビード33を設ける一方、キャップ本体11のOリング
30をはめ込む溝20にはビード33に対応する副溝2
6を設けて、ビード33を副溝26にはめ込むように
し、はめ込まれたビード33の圧縮率が2.5%以上と
なるように設定されているものとしたので、オイルキャ
ップ10を回してはずす際にもOリング30はそのビー
ド33が副溝26に圧縮状態で保持され、Oリング30
がキャップ本体11から脱落することがない。
【0018】そして、Oリング30のビード33をはめ
込むキャップ本体11の副溝26は、主溝21とともに
ねじ部13の外形より外側に位置しており、主溝21と
同時に成型加工で形成できる。したがって、別途の切削
加工が不要であり、キャップ本体11の製作コストも安
価である。
【0019】つぎに、第2の実施の形態について説明す
る。図3は、第2の実施の形態の構成を示す図で、
(a)は縦断面図、(b)はねじ部側から見た正面図で
ある。オイルキャップ10Aのキャップ本体11Aは、
図示しないオイル注入口端面との当接面Sを形成する基
部12の中央から、ねじ部13を突出させている。また
基部12の周縁部は、当接面Sから上方へオフセットさ
れている。また。基部12の上面には取手部15が形成
されている。
【0020】基部12の当接面Sには、ねじ部13の外
形より外側にリング状に溝20が設けられ、この溝20
にOリング30Aがはめ込まれている。溝20の底壁2
2には周方向等間隔に複数の突条40が設けられてい
る。図4はOリング取り付け部分の拡大断面図である。
(a)は溝の縦断面、(b)は(a)におけるA矢視、
(c)は(b)におけるB−B矢視を示している。ま
た、(d)は(a)におけるC−C矢視のOリング断面
を右へ90°回転させて示す。突条40の高さは溝20
の深さの約1/4程度である。
【0021】これに対して、Oリング30Aは、その裏
面の基本形状が溝20の底壁22に着座する平面となっ
ており、前面側は溝20にはめ込まれた状態でキャップ
本体11Aの当接面Sから突出する断面曲線状の膨出部
32となっている。Oリング30Aの裏面には、とくに
図4の(d)に示されるように、突条40に対応して該
突条を受容する切り欠き35が形成されている。これに
より、キャップ本体11AとOリング30Aは周方向に
互いに係合する。
【0022】本実施の形態は以上のように構成され、キ
ャップ本体11Aの溝20の底壁22に複数の突条40
を設けるとともに、溝20にはめ込むOリング30Aに
は裏面に切り欠き35を設けて、切り欠き35に突条4
0を受容させているので、オイルキャップ10Aを回し
てはずす際に、たとえOリング30Aがオイル注入口端
面に張り付いている場合でも、突条40が切り欠き35
に係合してOリング30Aを回転させオイル注入口端面
に対して滑らせるから、Oリング30Aがキャップ本体
11Aから脱落することがない。また、キャップ本体1
1Aの溝20の底壁22に設ける突条40は、溝20の
形成時に同時に成形できるので、本実施の形態において
も切削加工を要せず、低コストで実現される。
【0023】図5は第2の実施の形態の変形例を示す。
これは、キャップ本体の溝に突条を設ける代わりに、O
リングの裏面に突条を設けたものである。図5の(a)
は正面図、(b)は図4の(a)に相当するキャップ本
体の溝部分の拡大縦断面図、(c)、(d)は図4の
(c)、(d)に相当する図である。キャップ本体11
Bの溝20の底壁22に周方向等間隔に複数の凹部42
が設けられている。これに対して、Oリング30Bは、
その裏面の平面上にキャップ本体11Bの凹部42に対
応する突条37がそれぞれの凹部42に受容される形で
形成されている。Oリング30Bの前面側は溝20には
め込まれた状態でキャップ本体11Bの当接面Sから突
出する断面曲線状の膨出部32となっている。
【0024】これによっても同様に、キャップ本体11
Bの凹部42とOリング30Bの突条37が周方向に互
いに係合するので、オイルキャップを回してはずす際に
Oリング30Bはキャップ本体11Bと一体に回転し、
キャップ本体11Bから脱落することがない。また、キ
ャップ本体11Bの溝20の底壁22に設ける凹部42
も、溝20の形成時に同時に成形できる。
【0025】つぎに、第3の実施の形態について説明す
る。図6は第3の実施の形態の構成を示す図で、(a)
は縦断面図、(b)はねじ部側から見た正面図である。
オイルキャップ10Cのキャップ本体11Cは、図示し
ないオイル注入口端面との当接面Sを形成する基部12
の中央から、ねじ部13を突出させている。基部12の
周縁部は当接面Sから上方へオフセットされ、基部12
の上面には取手部15が形成されている。ここまでの構
成は第2の実施の形態と同じである。
【0026】基部12の当接面Sには、ねじ部13の外
形より外側にリング状に溝20が設けられ、この溝20
にOリング30Cがはめ込まれている。溝20の外側壁
24には軸方向に延びる突条40Aが周方向等間隔に複
数個設けられている。図7はOリング取り付け部分の拡
大断面図である。(a)は縦断面、(b)は(a)にお
けるD矢視の溝形状、(c)は(b)におけるE−E矢
視を示している。また、(d)は(a)におけるF−F
矢視のOリング断面を示す。突条40Aの高さは溝20
の幅の約1/4程度である。
【0027】Oリング30Cは、溝20にはめ込まれた
状態でキャップ本体11Cの当接面Sから突出する断面
曲線状の膨出部32を有する。また、Oリング30Cの
外径面には、とくに図7の(d)に示されるように、キ
ャップ本体11Cの突条40Aを受容する切り欠き35
Aが形成されている。これにより、キャップ本体11C
とOリング30Cは周方向に互いに係合する。
【0028】本実施の形態は以上のように構成され、キ
ャップ本体11Cの溝20の外側壁24に複数の突条4
0Aを設けるとともに、溝20にはめ込むOリング30
Cの外径面に切り欠き35Aを設けて、切り欠き35A
に突条40Aを受容させているので、オイルキャップ1
0Cを回してはずす際に、たとえOリング30Cがオイ
ル注入口端面に張り付いている場合でも、突条40Aが
切り欠き35Aに係合してOリング30Cを回転させオ
イル注入口端面に対して滑らせるから、Oリング30C
がキャップ本体11Cから脱落することがない。また、
キャップ本体11Cの突条40Aは軸方向に延びてお
り、この突条40Aを備える溝20は切削加工を要しな
いで成形できるので、低コストで製作される。
【0029】図8は第3の実施の形態の変形例を示す。
これは、キャップ本体の溝に突条を設ける代わりに、O
リングの外側壁に突条を設けたものである。図8の
(a)は正面図、(b)は図7の(a)に相当するキャ
ップ本体の溝部分の拡大縦断面図、(c)は図7の
(b)に相当する溝形状を示す図、(d)は図7の
(d)に相当するOリングの断面図である。Oリング3
0Dは、その外径面に軸方向に延びる突条37Aが周方
向等間隔に複数個設けられている。これに対して、キャ
ップ本体11Dの溝20の外側壁24には、Oリング3
0Dの各突条37Aに対応して、当接面Sにまで軸方向
に延び当該突条を受容する凹部42Aが設けられてい
る。
【0030】これによっても同様に、キャップ本体11
Dの凹部42AとOリング30Dの突条37Aが周方向
に互いに係合するので、オイルキャップを回してはずす
際にOリング30Dはキャップ本体11Dと一体に回転
し、キャップ本体から脱落することがない。また、キャ
ップ本体11Dの溝20の外側壁に設ける凹部42A
も、溝20の形成時に同時に成形できる。
【0031】さらに他の変形例として、軸方向に延びる
突条40Bをキャップ本体の溝20の内側壁23に周方
向等間隔に複数個設けることもできる。図9はこの変形
例を示し、(a)は正面図、(b)は図7の(a)に相
当する拡大縦断面図、(c)は図7の(b)に相当する
溝形状を示す図、(d)は図7の(d)に相当するOリ
ングの断面形状を示す図である。Oリング30Eの内径
面には、キャップ本体11Eの突条40Bを受容する切
り欠き35Bが形成されている。これにより、キャップ
本体11EとOリング30Eは周方向に互いに係合す
る。また、溝20の内側壁23の径がねじ部13の外径
と略同じである場合は、内側壁23に凹部を形成するた
めには切削加工を要するが、この変形例における突条4
0Bを備える溝20は切削加工を要しないで成形でき
る。
【0032】なお、各実施の形態では突条を溝あるいは
Oリングの周方向に複数個設けるものとしたが、1個で
もよい。また、Oリングの前面側は断面曲線状の膨出部
をなすものとしているが、オイル注入口端面に圧接され
てシール機能を奏するものであれば、リップ形状その他
の任意の断面形状とすることができる。さらにまた、各
実施の形態ではキャップ本体がねじ部を有してオイル注
入口にねじ込むタイプのものについて説明したが、本発
明はこれに限定されず、注入口に対して回転させて脱着
するものであれば、バヨネット形式のものなどにも適用
される。
【0033】
【発明の効果】以上のとおり、請求項1の本発明は、注
入口に対して回転させて脱着する注入口キャップであっ
て、キャップ本体と、キャップ本体の当接面に形成され
た溝にはめ込まれたOリングとを溝の周方向において互
いに係合する係合手段を有するものとしたので、注入口
キャップを回してはずす際に、Oリングが注入口端面に
張り付いている場合でも、Oリングがキャップ本体と一
体に回転して張り付きから開放され、Oリングがキャッ
プ本体から脱落することがない。
【0034】とくに請求項2のように、係合手段が、溝
の底壁とOリングの裏面の一方に形成された突条と、他
方に形成された切り欠きまたは凹部とからなるものとす
ることにより、突条と切り欠きまたは凹部との係合によ
り、キャップ本体とOリングは一体に回転する。また、
溝の底壁に形成する突条、あるいは底壁に形成する凹部
のいずれも、溝の形成と同時に成形できるので、切削加
工が不要で低コストで製作できる。
【0035】あるいは請求項3のように、係合手段が、
溝の外側壁とOリングの外側壁の一方に形成された軸方
向の突条と、他方に形成された切り欠きまたは凹部とか
らなるものとすることによっても、突条と切り欠きまた
は凹部との係合により、キャップ本体とOリングが一体
に回転でき、また、溝に形成する突条あるいは凹部のい
ずれも、溝の形成と同時に成形できる。
【0036】あるいはまた、請求項4のように、係合手
段が、溝の内側壁に形成された軸方向の突条と、Oリン
グの内側壁に形成された切り欠きとからなるものとする
ことによっても、キャップ本体とOリングは一体に回転
でき、また溝の突条は溝の形成と同時に成形できる。
【0037】請求項5の発明は、注入口に対して回転さ
せて脱着する注入口キャップであって、キャップ本体
と、キャップ本体の当接面に形成された溝にはめ込まれ
たOリングとからなり、溝が主溝と、該主溝の底壁に設
けられOリングの裏面側に突出するビードを受容する副
溝とからなり、副溝の幅がビードの幅より小さいものと
したので、Oリングのビードが副溝に圧縮されて保持さ
れ、キャップ本体とOリングは一体に回転する。これに
より、請求項1の発明と同じ効果を有するとともに、副
溝は主溝の底壁に設けられるので、主溝と同時に成形で
き、切削加工が不要で低コストで製作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をオイルキャップに適用した第1の実施
の形態を示す一部破断全体図である。
【図2】Oリング取り付け部分の拡大断面図である。
【図3】第2の実施の形態の構成を示す図である。
【図4】Oリング取り付け部分の拡大断面図である。
【図5】第2の実施の形態の変形例を示す図である。
【図6】第3の実施の形態の構成を示す図である。
【図7】Oリング取り付け部分の拡大断面図である。
【図8】第3の実施の形態の変形例を示す図である。
【図9】第3の実施の形態の他の変形例を示す図であ
る。
【図10】従来例を示す図である。
【図11】他の従来例を示す図である。
【符号の説明】
10、10A、10C オイルキャップ 11、11A、11B、11C、11D、11E キ
ャップ本体 12 基部 13 ねじ部 20 溝 21 主溝 22、28 底壁 23、27 内側壁 24 外側壁 26 副溝 30、30A、30B、30C、30D、30E O
リング 31 本体部 32 膨出部 33 ビード 35、35A、35B 切り欠き 37、37A、40、40A、40B 突条 42、42A 凹部 S 当接面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注入口に対して回転させて脱着する注入
    口キャップであって、注入口の端面との当接面(S)を
    備える基部(12)の前記当接面に、回転中心と同心の
    リング状の溝(20)を有するキャップ本体(11、1
    1A、11B、11C、11D、11E)と、前記溝に
    はめ込まれて前面側が前記当接面より突出するOリング
    (30、30A、30B、30C、30D、30E)
    と、前記溝の周方向において前記キャップ本体とOリン
    グを互いに係合する係合手段(26、33:40、3
    5:42、37:40A、35A:42A、37A:4
    0B、35B:)とを有することを特徴とする注入口キ
    ャップ。
  2. 【請求項2】 前記係合手段が、前記溝(20)の底壁
    (22)と該底壁に着座する前記Oリング(30A:3
    0B)の裏面の一方に形成された突条(40:37)
    と、他方に形成されて前記突条を受容する切り欠き(3
    5)または凹部(42)とからなることを特徴とする請
    求項1記載の注入口キャップ。
  3. 【請求項3】 前記係合手段が、前記溝(20)の外側
    壁(24)と前記Oリング(30C:30D)の外径面
    の一方に形成された軸方向の突条(40A:37A)
    と、他方に形成されて前記突条を受容する切り欠き(3
    5A)または凹部(42A)とからなることを特徴とす
    る請求項1記載の注入口キャップ。
  4. 【請求項4】 前記係合手段が、前記溝の内側壁(2
    3)に形成された軸方向の突条(40B)と、前記Oリ
    ング(30E)の内径面に形成されて前記突条を受容す
    る切り欠き(35B)とからなることを特徴とする請求
    項1記載の注入口キャップ。
  5. 【請求項5】 注入口に対して回転させて脱着する注入
    口キャップであって、注入口の端面との当接面(S)を
    備える基部(12)の前記当接面に、回転中心と同心の
    リング状の溝(20)を有するキャップ本体(11)
    と、前記溝にはめ込まれて前面側が前記当接面より突出
    するOリング(30)とからなり、前記溝が、主溝(2
    1)と、主溝の底壁(22)に設けられた小幅の副溝
    (26)とからなり、前記Oリングは、主溝の幅と略整
    合する幅を有する本体部(31)と、該本体部の裏面側
    に突出して前記副溝に受容されるビード(33)とから
    なり、前記副溝の幅が前記ビードの幅より小さく設定さ
    れて、副溝に受容されたビードが圧縮されることを特徴
    とする注入口キャップ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008275398A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Nippon Seiki Co Ltd 燃料検出装置
JP2010096101A (ja) * 2008-10-16 2010-04-30 Toyota Boshoku Corp 締結構造及びこれを備える流体フィルタ
JP2012072779A (ja) * 2010-09-27 2012-04-12 Meira Corp 雄型締結具
JP2014074414A (ja) * 2006-12-01 2014-04-24 Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America Inc 一体形オイルセパレータを有するエンジンヘッドカバー組立品

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