JP2010096101A - 締結構造及びこれを備える流体フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】第1部材及び第2部材の緩めトルクの低下を抑制することができる締結構造を提供する。
【解決手段】本締結構造は、その内周側に係合部(雌ネジ部10)が設けられた筒状部を有する第1部材(ケース2)と、前記第1部材との相対回転により前記係合部と係合する被係合部(雄ネジ部8)を有する第2部材(キャップ3)と、前記第1部材の前記筒状部の内周側と前記第2部材との間に設けられるシール部材(Oリング9)と、を備え、前記第2部材及び前記シール部材の間の摩擦力は、前記第1部材及び前記シール部材の間の摩擦力より大きい。前記第2部材の前記シール部材と接触する部位の表面粗さが、前記第1部材の前記シール部材と接触する部位の表面粗さより大きいことが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、締結構造及びこれを備える流体フィルタに関し、さらに詳しくは、第1部材及び第2部材の緩めトルクの低下を抑制することができる締結構造及びこれを備える流体フィルタに関する。
従来の流体フィルタとして、その内周側に雌ネジが形成された筒状のケースと、このケースとの相対回転により雌ネジと螺合する雄ネジがその外周側に形成された筒状のキャップと、これらケース及びキャップの間に収容される濾過エレメントと、を備え、このケースの内周側とキャップの外周側との間にOリングを介装してなるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−180387号公報
しかし、上記従来の流体フィルタでは、ケース及びキャップを相対回転させて螺合又は螺合解除する際のケース及びキャップに対するOリングの動摩擦力が適切に制御されていなかったため、ケース及びキャップを相対回転させる際に、主にキャップに対してOリングの滑りが生じてしまうことがある。その場合、ケース及びキャップの回転中心に対してシール部材の求心側で比較的小さなモーメント力が生じることとなり、ケース及びキャップの緩めトルクが目標値より低下してしまう。特に、上記ケース及びキャップとして、熱膨張率の異なるケース及びキャップを採用する場合には、緩めトルクの低下が顕著なものとなってしまう。
なお、上述の問題は、流体フィルタの締結構造の他に、例えば、流体タンクのタンク本体及びキャップの締結構造などにおいても発生する可能性がある。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、第1部材及び第2部材の緩めトルクの低下を抑制することができる締結構造及びこれを備える流体フィルタを提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
1.その内周側に係合部が設けられた筒状部を有する第1部材と、
前記第1部材との相対回転により前記係合部と係合する被係合部を有する第2部材と、
前記第1部材の前記筒状部の内周側と前記第2部材との間に設けられるシール部材と、を備え、
前記第2部材及び前記シール部材の間の摩擦力は、前記第1部材及び前記シール部材の間の摩擦力より大きいことを特徴とする締結構造。
2.前記第2部材の前記シール部材と接触する部位の表面粗さは、前記第1部材の前記シール部材と接触する部位の表面粗さより大きい上記1.記載の締結構造。
3.前記第2部材の前記シール部材と接触する部位の表面粗さは、前記第1部材の前記シール部材と接触する部位の表面粗さの3倍以上である上記2.記載の締結構造。
4.前記シール部材は、前記第2部材との接触面積が前記第1部材との接触面積より大きい上記1.乃至3.のいずれか一項に記載の締結構造。
5.前記第1部材及び前記第2部材の熱膨張率は異なっている上記1.乃至4.のいずれか一項に記載の締結構造。
6.上記1.乃至5.のいずれか一項に記載の締結構造を備える流体フィルタであって、
前記第1部材としての筒状のケースと、
前記ケースに着脱自在に装着され且つドレン穴が形成された前記第2部材としてのキャップと、
前記ケース及び前記キャップの間に収容される濾過エレメントと、を備えることを特徴とする流体フィルタ。
本発明の締結構造によると、第2部材及びシール部材の間の摩擦力が、第1部材及びシール部材の間の摩擦力より大きいので、第1部材及び第2部材を相対回転させて係合部及び被係合部を係合又は係合解除する際に、主に第1部材に対してシール部材の滑りが生じる。その結果、第1部材及び第2部材の回転中心に対してシール部材の遠心側で比較的大きなモーメント力が生じることとなり、第1部材及び第2部材の緩めトルクの低下を抑制することができる。
また、前記第2部材の前記シール部材と接触する部位の表面粗さが、前記第1部材の前記シール部材と接触する部位の表面粗さより大きい場合は、簡易な表面粗さの調整によって、第1及び第2部材の緩めトルクの低下を抑制できる。
また、前記第2部材の前記シール部材と接触する部位の表面粗さが、前記第1部材の前記シール部材と接触する部位の表面粗さの3倍以上である場合は、第1及び第2部材の緩めトルクの低下をより確実に抑制できる。
また、前記シール部材が、前記第2部材との接触面積が前記第1部材との接触面積より大きい場合は、特定構成のシール部材を用いることによって、第1及び第2部材の緩めトルクの低下を抑制できる。
さらに、前記第1部材及び前記第2部材の熱膨張率が異なっている場合は、本締結構造をより多くの用途に適用することができる。
本発明の流体フィルタによると、上記締結構造を備えるので、キャップ及びシール部材の間の摩擦力が、ケース及びシール部材の間の摩擦力より大きいため、ケース及びキャップを相対回転させて係合部及び被係合部を係合又は係合解除する際に、主にケースに対してシール部材の滑りが生じる。その結果、ケース及びキャップの回転中心に対してシール部材の遠心側で比較的大きなモーメント力が生じることとなり、ケース及びキャップの緩めトルクの低下を抑制することができる。
1.締結構造
本実施形態1.に係る締結構造は、以下に述べる第1部材、第2部材及びシール部材を備える。
なお、上記締結構造の用途としては、例えば、オイルフィルタ、燃料フィルタ等の流体フィルタ、オイルタンク、燃料タンク等の流体タンク等を挙げることができる。具体的には、流体フィルタのケース及びキャップの締結構造、流体フィルタのキャップ及びドレンボルトの締結構造、流体タンクのタンク本体及びキャップの締結構造等を挙げることができる。
上記「第1部材」は、その内周側に係合部が設けられた筒状部を有する限り、その構造、大きさ、形状、材質、数量などは特に問わない。この第1部材の材質としては、例えば、アルミニウム合金等の金属材、ポリアミド樹脂等の樹脂材、セラミックス等を挙げることができる。また、この第1部材は、例えば、所定箇所に筒状部を有する形状であってもよいし、その全体形状が筒状であってもよい。また、上記係合部としては、例えば、螺合機構を構成する雌ネジ部、バヨネット機構を構成するらせん状の溝部又は凸部等を挙げることができる。
上記「第2部材」は、上記第1部材との相対回転により係合部と係合する被係合部を有する限り、その構造、大きさ、形状、材質、数量などは特に問わない。この第1部材の材質としては、例えば、アルミニウム合金等の金属材、ポリアミド樹脂等の樹脂材、セラミックス等を挙げることができる。この被係合部としては、例えば、螺合機構を構成する雄ネジ部、バヨネット機構を構成するらせん状の溝部又は凸部等を挙げることができる。なお、上記「回転」とは、上記第1部材の筒状部の軸心回りの回転を意図する。
上記第2部材は、例えば、その外周側に被係合部が設けられた筒状部を有することができる。この場合の第2部材は、例えば、所定箇所に筒状部を有する形状であってもよいし、その全体形状が筒状であってもよい。
上記「シール部材」は、上記第1部材の筒状部の内周側と第2部材との間に設けられる限り、その構造、大きさ、形状、材質、数量などは特に問わない。このシール部材としては、例えば、Oリング、メタル中空Oリング、ゴムガスケット、メタルガスケット、リップパッキン、オイルシール等を挙げることができる。
上記シール部材は、例えば、上記第1部材の筒状部の内周側及び/又は第2部材に形成された環状の装着溝に装着されていることができる。これにより、シール部材をより正確に位置決めできる。
本実施形態1.に係る締結構造では、上記第2部材及びシール部材の間の摩擦力は、上記第1部材及びシール部材の間の摩擦力より大きくなっている。この摩擦力は、通常、上記第1部材及び第2部材を相対回転させて係合部及び被係合部を係合又は係合解除する際に生じる動摩擦力である。
上述の特定関係の摩擦力を発生させる形態としては、例えば、(1)上記第2部材のシール部材と接触する部位の表面粗さを、第1部材のシール部材と接触する部位の表面粗さより大きくする形態、(2)上記シール部材として、第2部材との接触面積が第1部材との接触面積より大きくなるものを用いる形態(図5参照)等のうちの1種又は2種以上の組み合わせを挙げることができる。
上記(1)形態では、上記第2部材のシール部材と接触する部位の表面粗さは、例えば、十点平均粗さで10〜40μmRz(好ましくは20〜30μmRz)であることができる。また、第1部材のシール部材と接触する部位の表面粗さは、例えば、十点平均粗さで1〜5μmRz(好ましくは2〜4μmRz)であることができる。
上記(1)形態では、例えば、上記第2部材のシール部材と接触する部位の表面粗さは、第1部材のシール部材と接触する部位の表面粗さの3倍以上(好ましくは4倍以上、より好ましくは5倍以上)であることができる。
上記(2)形態では、上記接触面積は、通常、上記第1部材及び第2部材を相対回転させて係合部及び被係合部を係合又は係合解除する際の接触面積である。
上記(2)形態では、上記シール部材としては、例えば、無負荷状態で、その縦断面において第2部材との接触側の円弧半径が第1部材との接触側の円弧半径より大きなものを用いることができる。
本実施形態1.に係る締結構造では、例えば、上記第1及び第2部材の熱膨張率は異なっていることができる。この熱膨張率が異なる態様としては、例えば、(1)第1及び第2部材のうちの一方が樹脂製であり、他方が金属製である形態、(2)第1及び第2部材が樹脂製又は金属製であり且つそれらの素材性状が互いに相違する形態等を挙げることができる。
2.流体フィルタ
本実施形態2.に係る流体フィルタは、上記実施形態1.に係る締結構造を備える流体フィルタであって、上記第1部材としての筒状のケースと、このケースに着脱自在に装着され且つドレン穴が形成された上記第2部材としてのキャップと、これらケース及びキャップの間に収容される濾過エレメントと、を備える。
上記流体フィルタとしては、例えば、上記ケースが金属性であり、上記キャップが樹脂製である形態を挙げることができる。これにより、エンジン側に装着されるケースの強度の低下を抑制できると共に、全体の軽量化を図ることができる。
以下、図面を参照して実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本実施例では、本発明に係る「流体フィルタ」として、エンジンのシリンダブロック(図示せず。)に装着されるオイルフィルタを例示する。
(1)オイルフィルタの構成
本実施例に係るオイルフィルタ1は、図1に示すように、一方を開放してなる有底筒状のアルミニウム製のケース2(本発明に係る「第1部材」として例示する。)と、このケース2に着脱自在に装着される一方を開放してなる有底筒状のナイロン樹脂製のキャップ3(本発明に係る「第2部材」として例示する。)と、これらケース2及びキャップ3で構成されるハウジング4の内部に収容される菊花筒状の濾過エレメント5と、を備えて基本的に構成されている。
上記ケース2の内周側には、雌ネジ部10(本発明に係る「係合部」として例示する。)及び先端内周面7が形成されている。また、上記キャップ3の外周側には、雄ネジ部8(本発明に係る「被係止部」として例示する。)及び環状の装着溝19が形成されている。この装着溝19内には、Oリング9(本発明に係る「シール部材」として例示する。)が装着されている。そして、ケース2に対してキャップ3を軸心C回りに回転させて上記雄ネジ部8及び雌ネジ部10を螺合させて、Oリング9を介してケース2とキャップ3とを締結させると、ハウジング4内部が液密に保持される。
ここで、上記実施例に係るケース2、キャップ3及びOリング9によって、本発明に係る「締結構造」が構成されている。
図2に示すように、上記キャップ3の装着溝19のOリング9と接触する底面19aの表面粗さは、十点平均粗さで25μmRzとされている。また、上記ケース2のOリング9と接触する先端内周面7の表面粗さは、十点平均粗さで3.2μmRzとされている。したがって、上記底面19aの表面粗さは先端内周面7の表面粗さの約7.8倍とされている。その結果、ケース2及びキャップ3を相対回転させる際に、底面19aとOリング9との間で生じる動摩擦力は先端内周面7とOリング9との間で生じる動摩擦力より大きくなる。なお、上記ケース2の先端内周面7は、先端テーパ面7aと、この先端テーパ面7aの後方(反締結方向)に連なる円筒面7bとからなっている。
上記ハウジング4内部では、図1に示すように、バネ11の付勢力によって、筒状体12及びケース2に設けられたケース突起部6にて、各シール材13,14を介して濾過エレメント5の軸方向の両端部がシールされる。また、上記ケース2の中央側には、濾過エレメント5により濾過されたオイルをエンジンに戻すための流出口2aが形成されている。また、このケース2の流出口2aの周囲には、エンジンから送られる汚染オイルをケース2内に流入させるための複数の流入口2bが形成されている。
また、上記キャップ3の底部3aの中心穴には、金属製の筒状部材16がインサート成形により一体固定されている。この筒状部材16の内周側は、雌ネジ15aが形成されたドレン穴15とされている。また、上記キャップ3の底部3aにはドレン穴15を囲んでOリング17が装着されている。このドレン穴15には、金属製のドレンボルト20が着脱自在に装着されている。このドレンボルト20は、その外周側に雄ネジ21aが形成されたプラグ部21と、このプラグ部21に連なるフランジ部22とを有している。そして、このドレンボルト20の雄ネジ21aとドレン穴15の雌ネジ15aとを螺合させて、ドレン穴15にドレンボルト20をネジ止めすると、プラグ部21によりドレン穴15が閉塞されると共に、フランジ部22がOリング17に圧接することによりドレン穴15が液密に保持される。なお、上記筒状部材16には、図示しないドレンパイプの先端部が係合可能な円環状の係合突起部18が設けられている。
次に、ドレン機構24について説明する。このドレン機構24は、ドレン穴15を閉鎖するようにキャップ3の内部に設けられる皿状で金属製のバルブ部材25を備えている。このバルブ部材25は、筒状体12の内部で軸方向に移動自在に支持されると共に、バネ11によりドレン穴15を閉鎖する方向に付勢されている。また、このバルブ部材25には、上記係合突起部18に当接するテーパ状の弁部26が設けられている。従って、ドレン穴15からドレンボルト20を取り外した状態であっても、バネ11により付勢されるバルブ部材25の弁部26が係合突起部18に当接することによってドレン穴15の閉鎖状態が維持される。
(3)オイルフィルタの作用
次に、上記オイルフィルタ1の作用について説明する。
上記オイルフィルタ1の通常使用時には、図1に示すように、キャップ3のドレン穴15にシール部材17を介してドレンボルト20が取り付けられ、ドレン穴15はドレンボルト20及びバルブ部材25により閉鎖されている。
一方、濾過エレメント5、Oリング9、Oリング17等の交換作業時には、先ず、ドレン穴15からドレンボルト20を緩めて取り外す。このとき、ドレン穴15はバルブ部材25により閉鎖状態が維持されており、ハウジング4内部の残留オイルがドレン穴15から排出されない。次に、ドレン穴15にドレンパイプを挿入して、ドレンパイプの先端部でバルブ部材25を押してドレン穴15を開放させる。すると、ドレンパイプの中心穴を介してハウジング4内の残留オイルが外部に排出され始める。その後、ハウジング4内部の残留オイルの排出が完了したら、ドレンパイプをドレン穴15から引き抜き、ケース2に対してキャップ3を緩めて分離し、濾過エレメント5、Oリング9、Oリング17等の交換作業を行う。
本実施例に係るオイルフィルタ1において、ケース2から分離されたキャップ3を軸心C回りに回転させて螺合させると、図3(a)に示すように、Oリング9とケース2の先端テーパ面7aとが接触し始めてから、図3(c)に示すように、ケース2及びキャップ3の締結が完了されるまでの期間t1(図4参照)では、締付トルクT(緩めトルク)はなだらかに上昇して最終的に目標値に達する。これは、上記期間t1において、主にケース2に対してOリング9が滑っており、軸心Cに対してOリング9の遠心側で比較的大きなモーメント力が生じているためであると考えられる。
ここで、比較例に係るオイルフィルタ1’として、上記実施例に係るオイルフィルタ1と略同じ構成であり、上記底面19aの表面粗さを十点平均粗さで6.3μmRzとし、上記先端内周面7の表面粗さを十点平均粗さで6.3μmRzとしたものを採用する。この比較例に係るオイルフィルタ1’において、ケース2から分離されたキャップ3を軸心C回りに回転させて螺合させると、図3(a)に示すように、Oリング9とケース2の先端テーパ面7aとが接触し始めてから、図3(b)に示すように、Oリング9と先端テーパ面7aとの接触が完了するまでの期間t2(図4参照)では、締付トルクT’(緩めトルク)はなだらかに上昇する。しかし、図3(b)に示すように、Oリング9と円筒面7bとが接触し始めてから、図3(c)に示すように、ケース2及びキャップ3の締結が完了されるまでの期間t3(図4参照)では、締付トルクT’(緩めトルク)はなだらかに下降して最終的に目標値に達しない。これは、上記期間t3では、主にキャップ3に対してOリング9が滑っており、軸心Cに対してOリング9の求心側で比較的小さなモーメント力が生じているためであると考えられる。
(4)実施例の効果
以上より、本実施例のオイルフィルタ1では、ケース2及びキャップ3を相対回転させて雌ネジ部10及び雄ネジ部8を螺合又は螺合解除する際に、キャップ3及びOリング9の間の摩擦力をケース2及びOリング9の間の摩擦力より大きくしたので、ケース2及びキャップ3を相対回転させる際に、主にケース2に対してOリング9の滑りが生じる。その結果、ケース2及びキャップ3の回転軸心Cに対してOリング9の遠心側で比較的大きなモーメント力が生じることとなり、ケース2及びキャップ3の緩めトルクの低下を抑制することができる。
また、本実施例では、キャップ3の装着溝19のOリング9と接触する底面19aの表面粗さを、ケース2のOリング9と接触する先端内周面7の表面粗さより大きくしたので、簡易な表面粗さの調整によって、ケース2及びキャップ3の緩めトルクの低下を抑制できる。
また、本実施例では、キャップ3の底面19aの表面粗さを十点平均粗さで25μmRzとし、ケース2の先端内周面7の表面粗さを十点平均粗さで3.2μmRzとし、底面19aの表面粗さを先端内周面7の表面粗さの約7.8倍としたので、ケース2及びキャップ3の緩めトルクの低下をより確実に抑制できる。
さらに、本実施例では、熱膨張率の異なる金属製のケース2及び樹脂製のキャップ3を採用したので、エンジン側に装着されるケース2の強度の低下を抑制できると共に、全体の軽量化を図ることができる。
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、上記実施例では、ケース2及びキャップ3を相対回転させる際にケース2に対してOリング9を滑らせるために、キャップ3の底面19aの表面粗さをケース2の先端内周面7の表面粗さより大きくするようにしたが、これに限定されず、例えば、表面粗さの調整に代えて又はこれに加えて、図5に示すように、シール部材として、ケース2との接触面積がキャップ3との接触面積より大きくなるOリング30を採用するようにしてもよい。このOリング30としては、例えば、無負荷状態で、その縦断面においてキャップ3との接触側の円弧半径がケース2との接触側の円弧半径より大きなものを採用することができる。
さらに、上記実施例では、キャップ3にOリング9用の装着溝19を形成するようにしたが、これに限定されず、例えば、ケース2にOリング9用の装着溝19を形成するようにしてもよい。
第1部材及び第2部材をシール部材を介して締結する技術として広く利用される。特に、エレメント交換型の流体フィルタのケース及びキャップをシール部材を介して締結する技術として好適に利用される。
実施例に係るオイルフィルタの縦断面図である。 図1の要部拡大図である。 上記オイルフィルタのケース及びキャップを螺合させる作用を説明するための説明図であり、(a)はケースの先端テーパ面がOリングと接触し始めた状態を示し、(b)はケースの円筒面がOリングと接触し始めた状態を示し、(c)はケース及びキャップが締結された状態を示す。 実施例及び比較例に係るオイルフィルタにおいて、ケース及びキャップを螺合させる際の締付トルクの発生状態を説明するための説明図である。 その他の形態のオイルフィルタの要部縦断面図である。
符号の説明
1;オイルフィルタ、2;ケース、3;キャップ、5;濾過エレメント、8;雄ネジ部、9,30;Oリング、10;雌ネジ部。

Claims (6)

  1. その内周側に係合部が設けられた筒状部を有する第1部材と、
    前記第1部材との相対回転により前記係合部と係合する被係合部を有する第2部材と、
    前記第1部材の前記筒状部の内周側と前記第2部材との間に設けられるシール部材と、を備え、
    前記第2部材及び前記シール部材の間の摩擦力は、前記第1部材及び前記シール部材の間の摩擦力より大きいことを特徴とする締結構造。
  2. 前記第2部材の前記シール部材と接触する部位の表面粗さは、前記第1部材の前記シール部材と接触する部位の表面粗さより大きい請求項1記載の締結構造。
  3. 前記第2部材の前記シール部材と接触する部位の表面粗さは、前記第1部材の前記シール部材と接触する部位の表面粗さの3倍以上である請求項2記載の締結構造。
  4. 前記シール部材は、前記第2部材との接触面積が前記第1部材との接触面積より大きい請求項1乃至3のいずれか一項に記載の締結構造。
  5. 前記第1部材及び前記第2部材の熱膨張率は異なっている請求項1乃至4のいずれか一項に記載の締結構造。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の締結構造を備える流体フィルタであって、
    前記第1部材としての筒状のケースと、
    前記ケースに着脱自在に装着され且つドレン穴が形成された前記第2部材としてのキャップと、
    前記ケース及び前記キャップの間に収容される濾過エレメントと、を備えることを特徴とする流体フィルタ。
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