JP2002104026A - パワートレインの制御装置 - Google Patents
パワートレインの制御装置Info
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- JP2002104026A JP2002104026A JP2000299044A JP2000299044A JP2002104026A JP 2002104026 A JP2002104026 A JP 2002104026A JP 2000299044 A JP2000299044 A JP 2000299044A JP 2000299044 A JP2000299044 A JP 2000299044A JP 2002104026 A JP2002104026 A JP 2002104026A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
- Y02A50/20—Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters
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- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
- Exhaust Gas After Treatment (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 所定の排気空燃比状態で三元浄化機能を発揮
する触媒32,34を備えたエンジン1と、このエンジ
ン1の出力を変速して車両Cの駆動輪側へ伝達する自動
変速機(AT)40とからなるパワートレインの制御装
置Aにおいて、車両Cの減速時に適度なエンブレ感を確
保しながら、触媒32,34の温度状態を調節して、そ
の浄化性能を安定的に維持する。 【解決手段】 ECU39による燃料カット制御の実行
中、リーンNOx触媒34の温度状態Tcatが第1設定
温度Tcat1以上で(SA13)、NOx吸収性能の低下が懸
念されるとき、車両Cのブレーキが操作されておらず
(SA9)かつ燃料カット制御開始時のエンジン回転速度
Nsが設定回転速度N3以上だったこと(SA10)を条件と
して、スロットル弁22を、燃焼室6への吸気量が増大
するように開くとともに(SA14)、CVT40の変速特
性を低速段側に補正する(SA16)。
する触媒32,34を備えたエンジン1と、このエンジ
ン1の出力を変速して車両Cの駆動輪側へ伝達する自動
変速機(AT)40とからなるパワートレインの制御装
置Aにおいて、車両Cの減速時に適度なエンブレ感を確
保しながら、触媒32,34の温度状態を調節して、そ
の浄化性能を安定的に維持する。 【解決手段】 ECU39による燃料カット制御の実行
中、リーンNOx触媒34の温度状態Tcatが第1設定
温度Tcat1以上で(SA13)、NOx吸収性能の低下が懸
念されるとき、車両Cのブレーキが操作されておらず
(SA9)かつ燃料カット制御開始時のエンジン回転速度
Nsが設定回転速度N3以上だったこと(SA10)を条件と
して、スロットル弁22を、燃焼室6への吸気量が増大
するように開くとともに(SA14)、CVT40の変速特
性を低速段側に補正する(SA16)。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の状態で三元
浄化機能を発揮する触媒を備えたエンジンと、このエン
ジンの出力を変速して車両の駆動輪側へ伝達する自動変
速機とからなるパワートレインの制御装置に関する。
浄化機能を発揮する触媒を備えたエンジンと、このエン
ジンの出力を変速して車両の駆動輪側へ伝達する自動変
速機とからなるパワートレインの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用のパワートレインとし
て、車両の走行状態や運転者によるアクセル操作等に応
じて、変速比が自動的に変更される自動変速機を備えた
ものが用いられている。また、近年では、例えば特開平
11−229856号公報に開示されるように、低回転
低負荷側の所定領域において気筒内燃焼室の平均的な空
燃比である筒内空燃比が理論空燃比よりもリーンになる
ように制御される、いわゆるリーンバーンエンジンが実
用化されている。
て、車両の走行状態や運転者によるアクセル操作等に応
じて、変速比が自動的に変更される自動変速機を備えた
ものが用いられている。また、近年では、例えば特開平
11−229856号公報に開示されるように、低回転
低負荷側の所定領域において気筒内燃焼室の平均的な空
燃比である筒内空燃比が理論空燃比よりもリーンになる
ように制御される、いわゆるリーンバーンエンジンが実
用化されている。
【0003】前記従来例のエンジンは、燃焼室に臨む燃
料噴射弁を備えた直噴式のものであり、前記所定領域に
あるときには混合気が点火プラグの電極付近に偏在する
状態で燃焼する成層燃焼状態になる。この成層燃焼状態
では、筒内空燃比が例えばA/F=30〜140という
ように極めてリーンな状態になり、排気の空燃比状態も
同じようにリーンな状態、即ち酸素濃度の極めて高い状
態になるので、三元触媒等によって排気中のNOxを還
元浄化することは極めて困難になる。
料噴射弁を備えた直噴式のものであり、前記所定領域に
あるときには混合気が点火プラグの電極付近に偏在する
状態で燃焼する成層燃焼状態になる。この成層燃焼状態
では、筒内空燃比が例えばA/F=30〜140という
ように極めてリーンな状態になり、排気の空燃比状態も
同じようにリーンな状態、即ち酸素濃度の極めて高い状
態になるので、三元触媒等によって排気中のNOxを還
元浄化することは極めて困難になる。
【0004】そこで、前記従来例のものでは、酸素過剰
雰囲気の排気中のNOxを吸収し、酸素濃度が低下する
とNOxを放出するという性質を有するNOx吸収型触
媒を設けるとともに、これに隣接するように三元触媒を
配設し、排気の空燃比状態がリーンのときには前記NO
x吸収型触媒によりNOxを吸収させる一方、排気の空
燃比状態が略理論空燃比になったときに、該NOx吸収
型触媒から放出されるNOxを三元触媒により還元浄化
するようにしている。
雰囲気の排気中のNOxを吸収し、酸素濃度が低下する
とNOxを放出するという性質を有するNOx吸収型触
媒を設けるとともに、これに隣接するように三元触媒を
配設し、排気の空燃比状態がリーンのときには前記NO
x吸収型触媒によりNOxを吸収させる一方、排気の空
燃比状態が略理論空燃比になったときに、該NOx吸収
型触媒から放出されるNOxを三元触媒により還元浄化
するようにしている。
【0005】また、前記従来例のものでは、エンジンが
減速運転状態にあってかつ例えばアクセルペダルの操作
がなされていないというような所定の条件が成立したと
きに、燃料噴射弁による燃料の噴射供給を停止させる燃
料カット制御を行うようにしており、このことで、エン
ジンブレーキの利きを高めることができるとともに、無
駄な燃料の消費を防止することができるようになってい
る。
減速運転状態にあってかつ例えばアクセルペダルの操作
がなされていないというような所定の条件が成立したと
きに、燃料噴射弁による燃料の噴射供給を停止させる燃
料カット制御を行うようにしており、このことで、エン
ジンブレーキの利きを高めることができるとともに、無
駄な燃料の消費を防止することができるようになってい
る。
【0006】ところで、一般に、前記三元触媒やNOx
吸収型触媒等は、所定温度以下の状態で活性が低下する
という性質がある。また、前記従来例のように成層燃焼
状態で運転されることのあるエンジンの場合、このとき
の排気の温度状態が略理論空燃比の均一燃焼状態に比べ
てかなり低くなることから、触媒の温度状態も相対的に
低くなりやすい。このため、一般的に直噴式リーンバー
ンエンジンでは、燃料カット制御を行うときにはスロッ
トル弁を閉じて、触媒における空気流通量をできるだけ
少なくすることで、該触媒の過冷却を防止するようにし
ている。
吸収型触媒等は、所定温度以下の状態で活性が低下する
という性質がある。また、前記従来例のように成層燃焼
状態で運転されることのあるエンジンの場合、このとき
の排気の温度状態が略理論空燃比の均一燃焼状態に比べ
てかなり低くなることから、触媒の温度状態も相対的に
低くなりやすい。このため、一般的に直噴式リーンバー
ンエンジンでは、燃料カット制御を行うときにはスロッ
トル弁を閉じて、触媒における空気流通量をできるだけ
少なくすることで、該触媒の過冷却を防止するようにし
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来例
のような直噴式リーンバーンエンジンであっても、高回
転ないし高負荷側の領域では通常、筒内空燃比が略理論
空燃比ないしそれよりもリッチになるから、例えば、車
両が高速道路等で長時間、継続して走行したときには、
触媒の温度状態がかなり高くなることがあり、このとき
には、触媒の熱劣化を防止するために、エンジンの運転
中に適宜、触媒の冷却を促進したいという要求がある。
のような直噴式リーンバーンエンジンであっても、高回
転ないし高負荷側の領域では通常、筒内空燃比が略理論
空燃比ないしそれよりもリッチになるから、例えば、車
両が高速道路等で長時間、継続して走行したときには、
触媒の温度状態がかなり高くなることがあり、このとき
には、触媒の熱劣化を防止するために、エンジンの運転
中に適宜、触媒の冷却を促進したいという要求がある。
【0008】特に、前記NOx吸収型触媒の場合、一般
的に、酸素過剰雰囲気でのNOx吸収能力が所定温度以
上で低下するという特性があるので、例えば前記したよ
うな長時間の高速走行の後に、車両が減速されて、エン
ジンが低回転低負荷側に移行したときに、触媒の温度状
態が高いままであると、この触媒によって排気中のNO
xを十分に吸収させることができず、一時的に、大気中
へのNOxの放出量が急増する虞れがある。
的に、酸素過剰雰囲気でのNOx吸収能力が所定温度以
上で低下するという特性があるので、例えば前記したよ
うな長時間の高速走行の後に、車両が減速されて、エン
ジンが低回転低負荷側に移行したときに、触媒の温度状
態が高いままであると、この触媒によって排気中のNO
xを十分に吸収させることができず、一時的に、大気中
へのNOxの放出量が急増する虞れがある。
【0009】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、所定の状態で三元浄化
機能を発揮する触媒を備えたエンジンの出力を、自動変
速機を介して駆動輪側へ伝達するようにしたパワートレ
インにおいて、エンジンの燃料カット制御が行われると
きの自動変速機の制御手順に工夫を凝らし、車両の減速
時に適度なエンブレ感を確保しながら、触媒の温度状態
を調節してその浄化性能を安定的に維持することにあ
る。
あり、その目的とするところは、所定の状態で三元浄化
機能を発揮する触媒を備えたエンジンの出力を、自動変
速機を介して駆動輪側へ伝達するようにしたパワートレ
インにおいて、エンジンの燃料カット制御が行われると
きの自動変速機の制御手順に工夫を凝らし、車両の減速
時に適度なエンブレ感を確保しながら、触媒の温度状態
を調節してその浄化性能を安定的に維持することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成すべ
く、本発明の解決手段では、エンジン回転速度が高いほ
ど、単位時間当たりの吸気量、即ち排気の流量が多くな
るとともに、エンブレ感が強くなることに着目し、触媒
の温度状態が所定以上に高いときには、燃料カット制御
中に自動変速機の変速特性を通常よりも低速段側に補正
するようにしたものである。
く、本発明の解決手段では、エンジン回転速度が高いほ
ど、単位時間当たりの吸気量、即ち排気の流量が多くな
るとともに、エンブレ感が強くなることに着目し、触媒
の温度状態が所定以上に高いときには、燃料カット制御
中に自動変速機の変速特性を通常よりも低速段側に補正
するようにしたものである。
【0011】具体的に、請求項1の発明では、図1にそ
の一例を示すように、エンジン1の排気通路28に、少
なくとも排気の空燃比状態が略理論空燃比に対応する状
態のときに三元浄化機能を発揮する触媒32,34を配
設するとともに、エンジン1の出力を変速して車両Cの
駆動輪側へ伝達する自動変速機(AT)40と、該自動
変速機40の変速比を少なくとも車両Cの走行状態に応
じて、所定の変速特性になるように制御する変速制御手
段50aとを備えたパワートレインの制御装置Aを前提
とする。
の一例を示すように、エンジン1の排気通路28に、少
なくとも排気の空燃比状態が略理論空燃比に対応する状
態のときに三元浄化機能を発揮する触媒32,34を配
設するとともに、エンジン1の出力を変速して車両Cの
駆動輪側へ伝達する自動変速機(AT)40と、該自動
変速機40の変速比を少なくとも車両Cの走行状態に応
じて、所定の変速特性になるように制御する変速制御手
段50aとを備えたパワートレインの制御装置Aを前提
とする。
【0012】そして、エンジン1の減速運転時に所定条
件下で、該エンジン1への燃料供給を強制的に停止させ
る燃料カット制御を行う燃料カット制御手段(図例では
燃料噴射制御部)39aと、前記触媒32,34の温度
状態が設定温度以上の高温状態であることを判定する触
媒温度状態判定手段39cと、前記燃料カット制御手段
39aにより燃料カット制御が行われていて、かつ、前
記触媒温度状態判定手段39cにより触媒32,34が
前記高温状態であることが判定されたとき、前記変速制
御手段50aにより制御される自動変速機40の変速特
性を、車速に対するエンジン回転速度が相対的に高い低
速段側に補正する変速特性補正手段50bとを備える構
成とする。
件下で、該エンジン1への燃料供給を強制的に停止させ
る燃料カット制御を行う燃料カット制御手段(図例では
燃料噴射制御部)39aと、前記触媒32,34の温度
状態が設定温度以上の高温状態であることを判定する触
媒温度状態判定手段39cと、前記燃料カット制御手段
39aにより燃料カット制御が行われていて、かつ、前
記触媒温度状態判定手段39cにより触媒32,34が
前記高温状態であることが判定されたとき、前記変速制
御手段50aにより制御される自動変速機40の変速特
性を、車速に対するエンジン回転速度が相対的に高い低
速段側に補正する変速特性補正手段50bとを備える構
成とする。
【0013】前記の構成により、まず、例えば車両が高
速道路等を走行していて、エンジン1が相対的に高回転
ないし高負荷側の領域にあるときには、相対的に高温の
排気によって触媒32,34が熱せられ、その温度状態
が上昇する。続いて、車両の運転者がアクセルペダルを
離して、エンジン1が減速運転状態になると、燃料カッ
ト制御手段39aにより燃料カット制御が行われて、エ
ンジン1への燃料供給が停止され、このことにより、燃
焼室に吸入された空気(吸気)が殆どそのままの温度状
態で排気通路28に排出されるようになる。
速道路等を走行していて、エンジン1が相対的に高回転
ないし高負荷側の領域にあるときには、相対的に高温の
排気によって触媒32,34が熱せられ、その温度状態
が上昇する。続いて、車両の運転者がアクセルペダルを
離して、エンジン1が減速運転状態になると、燃料カッ
ト制御手段39aにより燃料カット制御が行われて、エ
ンジン1への燃料供給が停止され、このことにより、燃
焼室に吸入された空気(吸気)が殆どそのままの温度状
態で排気通路28に排出されるようになる。
【0014】この際、触媒温度状態判定手段39cによ
り触媒32,34が高温状態であると判定されると、自
動変速機40の変速特性が変速特性補正手段50bによ
り低速段側に補正され、これにより、エンジン回転速度
が相対的に高い状態に維持される。このことで、前記触
媒32,34を単位時間に流通する空気量が相対的に多
くなるので、触媒32,34の冷却を促進することがで
きる。また、エンジン回転速度が相対的に高くなること
で、機械抵抗が大きくなるので、車速の高い状態であっ
てもエンブレ感を十分に確保できる。
り触媒32,34が高温状態であると判定されると、自
動変速機40の変速特性が変速特性補正手段50bによ
り低速段側に補正され、これにより、エンジン回転速度
が相対的に高い状態に維持される。このことで、前記触
媒32,34を単位時間に流通する空気量が相対的に多
くなるので、触媒32,34の冷却を促進することがで
きる。また、エンジン回転速度が相対的に高くなること
で、機械抵抗が大きくなるので、車速の高い状態であっ
てもエンブレ感を十分に確保できる。
【0015】請求項2の発明では、エンジンへの吸気流
量を調節する吸気量調節手段と、燃料カット制御手段に
より燃料カット制御が行われていて、かつ、触媒温度状
態判定手段により触媒が高温状態であることが判定され
たとき、この判定が行われないときに比べて吸気流量が
多くなるように前記吸気量調節手段を作動制御する吸気
量制御手段とを備える構成とする。
量を調節する吸気量調節手段と、燃料カット制御手段に
より燃料カット制御が行われていて、かつ、触媒温度状
態判定手段により触媒が高温状態であることが判定され
たとき、この判定が行われないときに比べて吸気流量が
多くなるように前記吸気量調節手段を作動制御する吸気
量制御手段とを備える構成とする。
【0016】この構成では、車両の減速時にエンジンが
減速運転状態になって、燃料カット制御が行われると
き、吸気量制御手段による吸気量調節手段の制御によっ
てエンジンへの吸気流量が多くされ、このことで、触媒
における空気の流通量を増大させて、その冷却を積極的
に促進することができる。
減速運転状態になって、燃料カット制御が行われると
き、吸気量制御手段による吸気量調節手段の制御によっ
てエンジンへの吸気流量が多くされ、このことで、触媒
における空気の流通量を増大させて、その冷却を積極的
に促進することができる。
【0017】一方、そのようにエンジンへの吸気流量が
多くなると、そのことによってエンジンの吸気損失が低
下して、エンブレ感が弱くなる傾向があるが、前記の如
く、請求項1の発明によりエンジン回転速度が相対的に
高い状態に維持されることで、エンブレ感が十分に強め
られていることから、違和感のない適度なエンブレ感を
確保することができる。
多くなると、そのことによってエンジンの吸気損失が低
下して、エンブレ感が弱くなる傾向があるが、前記の如
く、請求項1の発明によりエンジン回転速度が相対的に
高い状態に維持されることで、エンブレ感が十分に強め
られていることから、違和感のない適度なエンブレ感を
確保することができる。
【0018】請求項3の発明では、前記請求項2の発明
における変速特性補正手段を、燃料カット制御手段によ
る燃料カット制御の開始時点で、エンジン回転速度が設
定回転速度以上であったときに、自動変速機の変速特性
を補正するものとし、また、吸気量制御手段は、前記燃
料カット制御の開始時点でエンジン回転速度が前記設定
回転速度以上であったときに、吸気量調節手段の制御を
行うものとする。
における変速特性補正手段を、燃料カット制御手段によ
る燃料カット制御の開始時点で、エンジン回転速度が設
定回転速度以上であったときに、自動変速機の変速特性
を補正するものとし、また、吸気量制御手段は、前記燃
料カット制御の開始時点でエンジン回転速度が前記設定
回転速度以上であったときに、吸気量調節手段の制御を
行うものとする。
【0019】ここで、前記設定回転速度としては、少な
くとも、エンジンの機械損失が、吸気通路を略全閉状態
にしたときの吸気損失に見合う大きさになるような回転
速度とすればよい。
くとも、エンジンの機械損失が、吸気通路を略全閉状態
にしたときの吸気損失に見合う大きさになるような回転
速度とすればよい。
【0020】そして、燃料カット制御手段による燃料カ
ット制御の開始時点で、エンジン回転速度が前記設定回
転速度以上であれば、自動変速機の変速特性を低速段側
に補正して、エンジン回転速度が前記設定回転速度に近
い状態を維持することにより、吸気量調節手段の制御に
よる吸気損失の低下を相殺して、適度なエンブレ感を得
ることができる。よって、前記請求項2の発明の作用効
果を十分に得ることができる。
ット制御の開始時点で、エンジン回転速度が前記設定回
転速度以上であれば、自動変速機の変速特性を低速段側
に補正して、エンジン回転速度が前記設定回転速度に近
い状態を維持することにより、吸気量調節手段の制御に
よる吸気損失の低下を相殺して、適度なエンブレ感を得
ることができる。よって、前記請求項2の発明の作用効
果を十分に得ることができる。
【0021】請求項4の発明では、自動変速機を、エン
ジンからの回転入力を無段階に変速して、出力する無段
変速機とし、変速特性補正手段は、前記無段変速機の変
速比を車両の走行速度の低下に応じて、低速段側に変化
するように制御するものとする。
ジンからの回転入力を無段階に変速して、出力する無段
変速機とし、変速特性補正手段は、前記無段変速機の変
速比を車両の走行速度の低下に応じて、低速段側に変化
するように制御するものとする。
【0022】このことで、自動変速機として無段変速機
を用いることにより、その変速特性を応答性良くかつき
め細かく補正することが可能になり、よって、請求項1
の発明の作用効果を十分に得ることができる。また、前
記無段変速機の変速比を車両の走行速度の低下に応じ
て、低速段側に変化させることにより、減速運転状態に
あるエンジン回転速度の変動を抑えて、適度なエンブレ
感を安定的に得ることができる。
を用いることにより、その変速特性を応答性良くかつき
め細かく補正することが可能になり、よって、請求項1
の発明の作用効果を十分に得ることができる。また、前
記無段変速機の変速比を車両の走行速度の低下に応じ
て、低速段側に変化させることにより、減速運転状態に
あるエンジン回転速度の変動を抑えて、適度なエンブレ
感を安定的に得ることができる。
【0023】請求項5の発明では、触媒を、酸素過剰雰
囲気の排気中のNOxを吸収する一方、酸素濃度の低下
によって前記吸収したNOxを放出するNOx吸収型触
媒とし、触媒温度状態判定手段は、該触媒によるNOx
吸収能力が温度状態の上昇とともに低下するようになる
状態を、高温状態として判定するものとする。
囲気の排気中のNOxを吸収する一方、酸素濃度の低下
によって前記吸収したNOxを放出するNOx吸収型触
媒とし、触媒温度状態判定手段は、該触媒によるNOx
吸収能力が温度状態の上昇とともに低下するようになる
状態を、高温状態として判定するものとする。
【0024】このことで、エンジンを筒内空燃比のリー
ンな状態で運転したとしても、NOx吸収型触媒により
排気中のNOxを吸収して、除去することができる。ま
た、一般的にNOx吸収型触媒には、所定温度以上にな
ると、その温度状態の上昇とともにNOx吸収能力が低
下するという特性があるが、この発明では、前記NOx
吸収型触媒の温度状態が前記所定温度以上になったとき
に、触媒温度状態判定手段による高温状態の判定が行わ
れ、この判定結果に基づいて、燃料カット制御中に積極
的に触媒の冷却が促進されるようになる。
ンな状態で運転したとしても、NOx吸収型触媒により
排気中のNOxを吸収して、除去することができる。ま
た、一般的にNOx吸収型触媒には、所定温度以上にな
ると、その温度状態の上昇とともにNOx吸収能力が低
下するという特性があるが、この発明では、前記NOx
吸収型触媒の温度状態が前記所定温度以上になったとき
に、触媒温度状態判定手段による高温状態の判定が行わ
れ、この判定結果に基づいて、燃料カット制御中に積極
的に触媒の冷却が促進されるようになる。
【0025】つまり、高温側で浄化性能が低下するNO
x吸収型触媒を用いる場合に、エンジンの燃料カット制
御の機会を捉えて、該触媒の冷却を積極的に促進できる
という請求項1の発明の作用効果が特に有効なものとな
る。
x吸収型触媒を用いる場合に、エンジンの燃料カット制
御の機会を捉えて、該触媒の冷却を積極的に促進できる
という請求項1の発明の作用効果が特に有効なものとな
る。
【0026】請求項6の発明では、前記請求項5の発明
において、エンジンが少なくともアイドル運転領域を含
む低回転低負荷側の所定領域にあるときに、該エンジン
の気筒内燃焼室における点火前の平均的な空燃比である
筒内空燃比を、理論空燃比よりもリーンになるように制
御する空燃比制御手段と、燃料カット制御手段による燃
料カット制御が終了して、エンジンが前記所定領域に移
行し、かつ、触媒温度状態判定手段により触媒が高温状
態であることが判定されたとき、筒内空燃比を略理論空
燃比になるように補正する空燃比補正手段とを備える構
成とする。
において、エンジンが少なくともアイドル運転領域を含
む低回転低負荷側の所定領域にあるときに、該エンジン
の気筒内燃焼室における点火前の平均的な空燃比である
筒内空燃比を、理論空燃比よりもリーンになるように制
御する空燃比制御手段と、燃料カット制御手段による燃
料カット制御が終了して、エンジンが前記所定領域に移
行し、かつ、触媒温度状態判定手段により触媒が高温状
態であることが判定されたとき、筒内空燃比を略理論空
燃比になるように補正する空燃比補正手段とを備える構
成とする。
【0027】この構成では、燃料カット制御が終了し
て、エンジンが筒内空燃比のリーンな所定領域に移行し
たとき、触媒温度状態判定手段により触媒が高温状態で
あることが判定されると、エンジンの筒内空燃比が空燃
比補正手段により略理論空燃比になるように補正され
る。すなわち、本来ならば筒内空燃比がリーンになる領
域であっても、NOx吸収型触媒の浄化性能が低下する
所定の高温状態にあれば、筒内空燃比を強制的に略理論
空燃比になるように制御して、排気の空燃比状態を略理
論空燃比に対応する状態にさせることにより、前記触媒
による排気浄化性能の低下を防止することができる。
て、エンジンが筒内空燃比のリーンな所定領域に移行し
たとき、触媒温度状態判定手段により触媒が高温状態で
あることが判定されると、エンジンの筒内空燃比が空燃
比補正手段により略理論空燃比になるように補正され
る。すなわち、本来ならば筒内空燃比がリーンになる領
域であっても、NOx吸収型触媒の浄化性能が低下する
所定の高温状態にあれば、筒内空燃比を強制的に略理論
空燃比になるように制御して、排気の空燃比状態を略理
論空燃比に対応する状態にさせることにより、前記触媒
による排気浄化性能の低下を防止することができる。
【0028】次に、本発明の第2の解決手段では、NO
x吸収型触媒に特有の浄化性能の温度依存性に着目し、
該触媒の温度状態が所定以上に高い状態では、燃料カッ
ト制御中にエンジンへの吸気流量を増大させるようにし
た。
x吸収型触媒に特有の浄化性能の温度依存性に着目し、
該触媒の温度状態が所定以上に高い状態では、燃料カッ
ト制御中にエンジンへの吸気流量を増大させるようにし
た。
【0029】具体的に、請求項7の発明は、エンジンの
排気通路に、酸素過剰雰囲気の排気中のNOxを吸収す
る一方、酸素濃度の低下によって前記吸収したNOxを
放出するNOx吸収型触媒を配設するとともに、エンジ
ンが低回転低負荷側の所定領域にあるときに、該エンジ
ンの気筒内燃焼室における点火前の平均的な空燃比であ
る筒内空燃比を、理論空燃比よりもリーンになるように
制御するようにしたパワートレインの制御装置を前提と
する。
排気通路に、酸素過剰雰囲気の排気中のNOxを吸収す
る一方、酸素濃度の低下によって前記吸収したNOxを
放出するNOx吸収型触媒を配設するとともに、エンジ
ンが低回転低負荷側の所定領域にあるときに、該エンジ
ンの気筒内燃焼室における点火前の平均的な空燃比であ
る筒内空燃比を、理論空燃比よりもリーンになるように
制御するようにしたパワートレインの制御装置を前提と
する。
【0030】そして、エンジンの減速運転時に所定条件
下で、該エンジンへの燃料供給を強制的に停止させる燃
料カット制御を行う燃料カット制御手段と、前記触媒の
温度状態が設定温度以上の高温状態であることを判定す
る触媒温度状態判定手段と、エンジンへの吸気流量を調
節する吸気量調節手段と、前記燃料カット制御手段によ
り燃料カット制御が行われていて、かつ、前記触媒温度
状態判定手段により触媒が前記高温状態であることが判
定されたとき、この判定が行われないときに比べて吸気
流量が多くなるように前記吸気量調節手段を作動制御す
る吸気量制御手段とを備える構成とする。
下で、該エンジンへの燃料供給を強制的に停止させる燃
料カット制御を行う燃料カット制御手段と、前記触媒の
温度状態が設定温度以上の高温状態であることを判定す
る触媒温度状態判定手段と、エンジンへの吸気流量を調
節する吸気量調節手段と、前記燃料カット制御手段によ
り燃料カット制御が行われていて、かつ、前記触媒温度
状態判定手段により触媒が前記高温状態であることが判
定されたとき、この判定が行われないときに比べて吸気
流量が多くなるように前記吸気量調節手段を作動制御す
る吸気量制御手段とを備える構成とする。
【0031】すなわち、一般的にNOx吸収型触媒に
は、所定温度以上になると、その温度状態の上昇ととも
にNOx吸収能力が低下するという特性があるが、前記
の発明の構成では、該NOx吸収型触媒の温度状態が前
記所定温度以上になったときに、触媒温度状態判定手段
により触媒が高温状態であると判定され、この判定結果
に基づいて、燃料カット制御の実行中に吸気量制御手段
により吸気量調節手段の制御が行われて、エンジンへの
吸気流量が増大される。これにより、前記触媒における
空気の流通量が十分に多くなり、その冷却が積極的に促
進される。つまり、NOx吸収型触媒による浄化性能の
温度依存特性に着目し、エンジンの燃料カット制御の機
会を捉えて、該触媒の冷却を積極的に促進することによ
り、排気浄化性能の低下を防止することができる。
は、所定温度以上になると、その温度状態の上昇ととも
にNOx吸収能力が低下するという特性があるが、前記
の発明の構成では、該NOx吸収型触媒の温度状態が前
記所定温度以上になったときに、触媒温度状態判定手段
により触媒が高温状態であると判定され、この判定結果
に基づいて、燃料カット制御の実行中に吸気量制御手段
により吸気量調節手段の制御が行われて、エンジンへの
吸気流量が増大される。これにより、前記触媒における
空気の流通量が十分に多くなり、その冷却が積極的に促
進される。つまり、NOx吸収型触媒による浄化性能の
温度依存特性に着目し、エンジンの燃料カット制御の機
会を捉えて、該触媒の冷却を積極的に促進することによ
り、排気浄化性能の低下を防止することができる。
【0032】次に、本発明の第3の解決手段は、前記第
1及び第2の解決手段とは反対に触媒の温度状態が低く
て、その浄化性能の低下が懸念される場合に、燃料カッ
ト制御中にエンジンのスロットル弁を閉じ、かつ自動変
速機の変速特性を通常よりも低速段側に補正するように
したものである。
1及び第2の解決手段とは反対に触媒の温度状態が低く
て、その浄化性能の低下が懸念される場合に、燃料カッ
ト制御中にエンジンのスロットル弁を閉じ、かつ自動変
速機の変速特性を通常よりも低速段側に補正するように
したものである。
【0033】具体的に、請求項8の発明は、エンジンの
排気通路に、少なくとも排気の空燃比状態が略理論空燃
比に対応する状態のときに三元浄化機能を発揮する触媒
を配設するとともに、エンジンの出力を変速して車両の
駆動輪側へ伝達する自動変速機と、該自動変速機の変速
比を少なくとも車両の走行状態に応じて、所定の変速特
性になるように制御する変速制御手段とを備えたパワー
トレインの制御装置を前提とする。
排気通路に、少なくとも排気の空燃比状態が略理論空燃
比に対応する状態のときに三元浄化機能を発揮する触媒
を配設するとともに、エンジンの出力を変速して車両の
駆動輪側へ伝達する自動変速機と、該自動変速機の変速
比を少なくとも車両の走行状態に応じて、所定の変速特
性になるように制御する変速制御手段とを備えたパワー
トレインの制御装置を前提とする。
【0034】そして、エンジンの減速運転時に所定条件
下で、該エンジンへの燃料供給を強制的に停止させる燃
料カット制御を行う燃料カット制御手段と、前記触媒が
排気浄化性能の低い所定の低温状態であることを判定す
る触媒温度状態判定手段と、前記燃料カット制御手段に
より燃料カット制御が行われていて、かつ、前記触媒温
度状態判定手段により触媒が前記低温状態であることが
判定されたとき、エンジンのスロットル弁を閉じるスロ
ットル制御手段と、前記燃料カット制御手段により燃料
カット制御が行われていて、かつ、前記触媒温度状態判
定手段により触媒が前記低温状態であることが判定され
たとき、前記変速制御手段により制御される自動変速機
の変速特性を、車速に対するエンジン回転速度が相対的
に低い高速段側に補正する変速特性補正手段とを備える
構成とする。
下で、該エンジンへの燃料供給を強制的に停止させる燃
料カット制御を行う燃料カット制御手段と、前記触媒が
排気浄化性能の低い所定の低温状態であることを判定す
る触媒温度状態判定手段と、前記燃料カット制御手段に
より燃料カット制御が行われていて、かつ、前記触媒温
度状態判定手段により触媒が前記低温状態であることが
判定されたとき、エンジンのスロットル弁を閉じるスロ
ットル制御手段と、前記燃料カット制御手段により燃料
カット制御が行われていて、かつ、前記触媒温度状態判
定手段により触媒が前記低温状態であることが判定され
たとき、前記変速制御手段により制御される自動変速機
の変速特性を、車速に対するエンジン回転速度が相対的
に低い高速段側に補正する変速特性補正手段とを備える
構成とする。
【0035】すなわち、例えば寒冷地のように外気温度
の極めて低い状況では、車両に搭載された触媒の暖機が
遅く、また、走行風による冷却効果も高いことから車両
の走行中に触媒の温度状態があまり高くならないことが
ある。このような状況で、車両の減速時にエンジンの燃
料カット制御が行われると、そのことによって触媒が急
冷されて、排気浄化性能の低い低温状態になってしま
う。
の極めて低い状況では、車両に搭載された触媒の暖機が
遅く、また、走行風による冷却効果も高いことから車両
の走行中に触媒の温度状態があまり高くならないことが
ある。このような状況で、車両の減速時にエンジンの燃
料カット制御が行われると、そのことによって触媒が急
冷されて、排気浄化性能の低い低温状態になってしま
う。
【0036】これに対し、前記発明では、エンジンが減
速運転状態になって燃料カット制御手段により燃料カッ
ト制御が行われるとき、触媒温度状態判定手段により触
媒が排気浄化性能の低い所定の低温状態であると判定さ
れた場合には、スロットル制御手段によりエンジンのス
ロットル弁が閉じられるとともに、変速特性補正手段に
より自動変速機の変速特性が高速段側に補正されて、エ
ンジン回転速度が相対的に低く維持されるようになる。
速運転状態になって燃料カット制御手段により燃料カッ
ト制御が行われるとき、触媒温度状態判定手段により触
媒が排気浄化性能の低い所定の低温状態であると判定さ
れた場合には、スロットル制御手段によりエンジンのス
ロットル弁が閉じられるとともに、変速特性補正手段に
より自動変速機の変速特性が高速段側に補正されて、エ
ンジン回転速度が相対的に低く維持されるようになる。
【0037】このことで、燃料カット制御の実行中に前
記触媒における単位時間当たりの空気の流通量を可及的
に減少させて、該触媒の冷却を最大限、抑制することが
できるので、触媒の活性の低下を未然に防止して、その
浄化性能を安定的に維持することができる。
記触媒における単位時間当たりの空気の流通量を可及的
に減少させて、該触媒の冷却を最大限、抑制することが
できるので、触媒の活性の低下を未然に防止して、その
浄化性能を安定的に維持することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1及び図2は、
本発明の実施形態1に係るパワートレインの制御装置A
を示し、この実施形態では、車両Cのエンジンルームに
直噴式ガソリンエンジン1を横置きに搭載する場合を例
示しているが、これに限るものではない。このエンジン
1は、図2に詳細を示すように、複数の気筒2,2,…
が直列に設けられたシリンダブロック3と、このシリン
ダブロック3上に配置されたシリンダヘッド4とを有
し、該各気筒2内にピストン5が図の上下方向に往復動
可能に嵌挿されていて、そのピストン5の頂面とシリン
ダヘッド4の底面との間の気筒2内に燃焼室6が区画さ
れている。一方、シリンダブロック3内にはクランク軸
7が回転自在に支持されていて、このクランク軸7及び
ピストン5がコネクティングロッドにより連結されてい
る。また、クランク軸7の一端側にはその回転角度を検
出する電磁式のクランク角センサ8が配設されており、
さらに、シリンダブロック3のウオータジャケットに臨
んで、冷却水温度(エンジン水温)を検出する水温セン
サ9が配設されている。
本発明の実施形態1に係るパワートレインの制御装置A
を示し、この実施形態では、車両Cのエンジンルームに
直噴式ガソリンエンジン1を横置きに搭載する場合を例
示しているが、これに限るものではない。このエンジン
1は、図2に詳細を示すように、複数の気筒2,2,…
が直列に設けられたシリンダブロック3と、このシリン
ダブロック3上に配置されたシリンダヘッド4とを有
し、該各気筒2内にピストン5が図の上下方向に往復動
可能に嵌挿されていて、そのピストン5の頂面とシリン
ダヘッド4の底面との間の気筒2内に燃焼室6が区画さ
れている。一方、シリンダブロック3内にはクランク軸
7が回転自在に支持されていて、このクランク軸7及び
ピストン5がコネクティングロッドにより連結されてい
る。また、クランク軸7の一端側にはその回転角度を検
出する電磁式のクランク角センサ8が配設されており、
さらに、シリンダブロック3のウオータジャケットに臨
んで、冷却水温度(エンジン水温)を検出する水温セン
サ9が配設されている。
【0039】前記各気筒2毎のシリンダヘッド4には、
点火回路10に接続された点火プラグ11が燃焼室6の
上部に臨むように取り付けられる一方、該燃焼室6の周
縁部には燃料を気筒中心に向かって直接、噴射供給する
ように、インジェクタ12が取り付けられている。すな
わち、詳しくは図示しないが、前記燃焼室6は、天井部
の2つの傾斜面が互いに差し掛けられた屋根のような形
状をなすペントルーフ型のものであり、その各傾斜面に
吸気及び排気ポート13,14がそれぞれ2つずつ開口
していて、この各開口端を開閉するように吸気及び排気
弁15,15,…が配設されている。
点火回路10に接続された点火プラグ11が燃焼室6の
上部に臨むように取り付けられる一方、該燃焼室6の周
縁部には燃料を気筒中心に向かって直接、噴射供給する
ように、インジェクタ12が取り付けられている。すな
わち、詳しくは図示しないが、前記燃焼室6は、天井部
の2つの傾斜面が互いに差し掛けられた屋根のような形
状をなすペントルーフ型のものであり、その各傾斜面に
吸気及び排気ポート13,14がそれぞれ2つずつ開口
していて、この各開口端を開閉するように吸気及び排気
弁15,15,…が配設されている。
【0040】また、前記インジェクタ12は、2つの吸
気ポート13,13の間に挟まれるようにその下方に配
置されていて、その先端側噴孔が2つの吸気弁15,1
5の傘部に近接して燃焼室6の周縁部に臨んでいる。一
方、インジェクタ12は全気筒2,2,…に共通の燃料
供給通路17を介して高圧燃料ポンプ18に接続されて
おり、この高圧燃料ポンプ18と図外の高圧プレッシャ
レギュレータとによって燃料を適正な圧力状態に調節し
ながら、インジェクタ12に供給するようになってい
る。また、この燃料供給通路17には、内部の燃料の圧
力状態(燃圧)を検出するための燃圧センサ19が設け
られている。
気ポート13,13の間に挟まれるようにその下方に配
置されていて、その先端側噴孔が2つの吸気弁15,1
5の傘部に近接して燃焼室6の周縁部に臨んでいる。一
方、インジェクタ12は全気筒2,2,…に共通の燃料
供給通路17を介して高圧燃料ポンプ18に接続されて
おり、この高圧燃料ポンプ18と図外の高圧プレッシャ
レギュレータとによって燃料を適正な圧力状態に調節し
ながら、インジェクタ12に供給するようになってい
る。また、この燃料供給通路17には、内部の燃料の圧
力状態(燃圧)を検出するための燃圧センサ19が設け
られている。
【0041】そして、前記インジェクタ12により燃料
が気筒2の圧縮行程中期以降に噴射されると、その燃料
噴霧はピストン5の頂面に形成された長円形状のキャビ
ティ5aにトラップされて、点火プラグ11の近傍に比
較的濃い混合気の層を形成する。一方、前記インジェク
タ12により燃料が気筒2の吸気行程で噴射されると、
その燃料噴霧は燃焼室6に拡散して吸気と十分に混合さ
れ、点火時点までに燃焼室6に略均一な混合気を形成す
る。
が気筒2の圧縮行程中期以降に噴射されると、その燃料
噴霧はピストン5の頂面に形成された長円形状のキャビ
ティ5aにトラップされて、点火プラグ11の近傍に比
較的濃い混合気の層を形成する。一方、前記インジェク
タ12により燃料が気筒2の吸気行程で噴射されると、
その燃料噴霧は燃焼室6に拡散して吸気と十分に混合さ
れ、点火時点までに燃焼室6に略均一な混合気を形成す
る。
【0042】図示の如く、エンジン1の一側面(図1に
おける車両前側の側面、図2の左側面)には、各気筒2
毎の吸気ポート13にそれぞれ連通するように、吸気通
路20が接続されている。この吸気通路20は、エンジ
ン1の燃焼室6に対し図外のエアクリーナで濾過した吸
気を供給するものであり、吸気通路20にはその上流側
から下流側に向かって順に、エンジン1に吸入される吸
入空気量を検出するホットワイヤ式エアフローセンサ2
1と、吸気通路20を絞る蝶弁からなるスロットル弁2
2(吸気量調節手段)と、サージタンク23とが配設さ
れている。前記スロットル弁22は、図外のアクセルペ
ダルに対し機械的には連結されておらず、弁軸が電動モ
ータにより回動されて開閉する電気式のものであり、こ
の弁軸の回動位置、即ちスロットル弁22の開度を検出
するスロットル開度センサ24と、該スロットル弁22
よりも下流の吸気の圧力状態を検出するための吸気圧セ
ンサ25とが設けられている。
おける車両前側の側面、図2の左側面)には、各気筒2
毎の吸気ポート13にそれぞれ連通するように、吸気通
路20が接続されている。この吸気通路20は、エンジ
ン1の燃焼室6に対し図外のエアクリーナで濾過した吸
気を供給するものであり、吸気通路20にはその上流側
から下流側に向かって順に、エンジン1に吸入される吸
入空気量を検出するホットワイヤ式エアフローセンサ2
1と、吸気通路20を絞る蝶弁からなるスロットル弁2
2(吸気量調節手段)と、サージタンク23とが配設さ
れている。前記スロットル弁22は、図外のアクセルペ
ダルに対し機械的には連結されておらず、弁軸が電動モ
ータにより回動されて開閉する電気式のものであり、こ
の弁軸の回動位置、即ちスロットル弁22の開度を検出
するスロットル開度センサ24と、該スロットル弁22
よりも下流の吸気の圧力状態を検出するための吸気圧セ
ンサ25とが設けられている。
【0043】また、前記サージタンク23よりも下流側
の吸気通路20は、気筒2毎に分岐する独立通路とされ
ていて、その各独立通路の下流端部がさらに2つに分岐
してそれぞれ吸気ポート13,13に連通している。こ
の分岐路のうちの一方にはスワール制御弁26が設けら
れており、該スワール制御弁26が閉じられると、吸気
は殆どが他方の分岐路から燃焼室6に流入するようにな
り、このことで、燃焼室6に強いスワールが生成され
る。一方、スワール制御弁26が開かれると、両方の分
岐路から吸気が吸い込まれるようになり、これにより、
吸気のタンブル成分が強まるとともに、スワール成分が
弱まるようになる。
の吸気通路20は、気筒2毎に分岐する独立通路とされ
ていて、その各独立通路の下流端部がさらに2つに分岐
してそれぞれ吸気ポート13,13に連通している。こ
の分岐路のうちの一方にはスワール制御弁26が設けら
れており、該スワール制御弁26が閉じられると、吸気
は殆どが他方の分岐路から燃焼室6に流入するようにな
り、このことで、燃焼室6に強いスワールが生成され
る。一方、スワール制御弁26が開かれると、両方の分
岐路から吸気が吸い込まれるようになり、これにより、
吸気のタンブル成分が強まるとともに、スワール成分が
弱まるようになる。
【0044】一方、エンジン1の他側面(図1における
車両後側の側面、図2の右側面)には、燃焼室6から既
燃ガスを排出する排気通路28が接続されている。この
排気通路28の上流端部は、各気筒2毎に分岐して排気
ポート14に連通する排気マニホルド29からなり、該
排気マニホルド29の下流端は1つに集合して、この集
合部に排気中の酸素濃度を検出する第1酸素濃度センサ
30が配設されている。この第1酸素濃度センサ30
は、その出力が理論空燃比を境にステップ状に反転する
いわゆるλO2センサからなる。
車両後側の側面、図2の右側面)には、燃焼室6から既
燃ガスを排出する排気通路28が接続されている。この
排気通路28の上流端部は、各気筒2毎に分岐して排気
ポート14に連通する排気マニホルド29からなり、該
排気マニホルド29の下流端は1つに集合して、この集
合部に排気中の酸素濃度を検出する第1酸素濃度センサ
30が配設されている。この第1酸素濃度センサ30
は、その出力が理論空燃比を境にステップ状に反転する
いわゆるλO2センサからなる。
【0045】また、排気マニホルド29の集合部には、
排気管31の上流端が接続されており、一方、この排気
管31の下流端には、三元触媒32とリーンNOx触媒
34とが接続され、さらに、該両触媒32,34の間の
排気通路28に、前記第1酸素濃度センサ30と同じく
λO2センサからなる第2酸素濃度センサ33が配設さ
れている。さらに、前記排気管31の上流側には、排気
通路28を流れる排気の一部を吸気系に還流させるEG
R通路35の上流端が分岐接続されており、このEGR
通路35の下流端は前記スロットル弁22とサージタン
ク23との間の吸気通路20に接続され、その近傍に
は、電動モータにより開度が調節される電気式のEGR
弁36が配設されている。
排気管31の上流端が接続されており、一方、この排気
管31の下流端には、三元触媒32とリーンNOx触媒
34とが接続され、さらに、該両触媒32,34の間の
排気通路28に、前記第1酸素濃度センサ30と同じく
λO2センサからなる第2酸素濃度センサ33が配設さ
れている。さらに、前記排気管31の上流側には、排気
通路28を流れる排気の一部を吸気系に還流させるEG
R通路35の上流端が分岐接続されており、このEGR
通路35の下流端は前記スロットル弁22とサージタン
ク23との間の吸気通路20に接続され、その近傍に
は、電動モータにより開度が調節される電気式のEGR
弁36が配設されている。
【0046】前記上流側の三元触媒32は、詳しくは図
示しないが、コージェライト製のハニカム状担体の壁面
上に内側触媒層と外側触媒層との2層の触媒層を形成し
たもので、その内側触媒層には、例えばアルミナ及びセ
リアをサポート材としてパラジウムPd等の貴金属が担
持されている一方、外側触媒層には、白金やロジウムが
セリアをサポート材として担持されている。
示しないが、コージェライト製のハニカム状担体の壁面
上に内側触媒層と外側触媒層との2層の触媒層を形成し
たもので、その内側触媒層には、例えばアルミナ及びセ
リアをサポート材としてパラジウムPd等の貴金属が担
持されている一方、外側触媒層には、白金やロジウムが
セリアをサポート材として担持されている。
【0047】また、前記下流側のリーンNOx触媒34
は、排気中の酸素濃度が高い酸素過剰雰囲気(例えば酸
素濃度が4%以上の状態)で排気中のNOxを吸収する
一方、酸素濃度が例えば1〜2%未満になると、吸収し
たNOxを放出しかつ還元浄化するNOx吸収還元型の
ものである。この触媒34も前記三元触媒32と同様の
2層構造のものであり、内側触媒層には、白金とNOx
吸収材であるバリウムとがアルミナ及びセリアをサポー
ト材として担持されている一方、外側触媒層には、白金
及びロジウムとバリウムとがゼオライトをサポート材と
して担持されている。
は、排気中の酸素濃度が高い酸素過剰雰囲気(例えば酸
素濃度が4%以上の状態)で排気中のNOxを吸収する
一方、酸素濃度が例えば1〜2%未満になると、吸収し
たNOxを放出しかつ還元浄化するNOx吸収還元型の
ものである。この触媒34も前記三元触媒32と同様の
2層構造のものであり、内側触媒層には、白金とNOx
吸収材であるバリウムとがアルミナ及びセリアをサポー
ト材として担持されている一方、外側触媒層には、白金
及びロジウムとバリウムとがゼオライトをサポート材と
して担持されている。
【0048】前記リーンNOx触媒34によるNOx浄
化性能は、例えば図3に示すような温度依存性を示す。
即ち、リーンNOx触媒34は、三元触媒32と同じく
温度状態が200°C以下のときには未活性であり、温
度上昇とともに浄化性能が高くなって、約250以上に
なると高い浄化性能が得られるようになる。また、酸素
過剰雰囲気では図に実線で示すように、温度状態が40
0°C以上になると、温度上昇に伴いNOx浄化性能が
低下するようになるが、略理論空燃比に対応する状態で
あれば、リーンNOx触媒34は三元触媒32と同様の
作用を発揮し、図に破線で示すように、約250°C以
上の温度状態において極めて高い浄化性能を有するもの
である。
化性能は、例えば図3に示すような温度依存性を示す。
即ち、リーンNOx触媒34は、三元触媒32と同じく
温度状態が200°C以下のときには未活性であり、温
度上昇とともに浄化性能が高くなって、約250以上に
なると高い浄化性能が得られるようになる。また、酸素
過剰雰囲気では図に実線で示すように、温度状態が40
0°C以上になると、温度上昇に伴いNOx浄化性能が
低下するようになるが、略理論空燃比に対応する状態で
あれば、リーンNOx触媒34は三元触媒32と同様の
作用を発揮し、図に破線で示すように、約250°C以
上の温度状態において極めて高い浄化性能を有するもの
である。
【0049】前記の如き2つの触媒32,34の配置構
成により、エンジン1が理論空燃比近傍で運転されると
きには、該両触媒32,34が三元浄化機能を発揮し、
排気中のHC、CO及びNOxが反応して、略完全に浄
化される。一方、エンジン1が空燃比のリーンな状態で
運転されるときには、前記両触媒32,34により排気
中のHC及びCOが浄化されるとともに、排気中のNO
xはリーンNOx触媒34により吸収されて、除去され
る。
成により、エンジン1が理論空燃比近傍で運転されると
きには、該両触媒32,34が三元浄化機能を発揮し、
排気中のHC、CO及びNOxが反応して、略完全に浄
化される。一方、エンジン1が空燃比のリーンな状態で
運転されるときには、前記両触媒32,34により排気
中のHC及びCOが浄化されるとともに、排気中のNO
xはリーンNOx触媒34により吸収されて、除去され
る。
【0050】前記点火回路10、インジェクタ12、ス
ロットル弁22のモータ、スワール制御弁26のアクチ
ュエータ、EGR弁36のアクチュエータ等はエンジン
コントロールユニット39(以下、ECUという)によ
って作動制御される。一方、このECU39には、少な
くとも、前記クランク角センサ8、水温センサ9、エア
フローセンサ21等の各出力信号が入力され、さらに、
アクセルペダルの開度を検出するアクセル開度センサ3
7からの出力信号と、ブレーキペダルの操作状態を検出
するブレーキスイッチ38(ブレーキSW)からの出力
信号とが入力される。また、ECU39は、以下に述べ
る自動変速機ATの変速制御を行うATCU50との間
で信号の授受を行うようになっている。
ロットル弁22のモータ、スワール制御弁26のアクチ
ュエータ、EGR弁36のアクチュエータ等はエンジン
コントロールユニット39(以下、ECUという)によ
って作動制御される。一方、このECU39には、少な
くとも、前記クランク角センサ8、水温センサ9、エア
フローセンサ21等の各出力信号が入力され、さらに、
アクセルペダルの開度を検出するアクセル開度センサ3
7からの出力信号と、ブレーキペダルの操作状態を検出
するブレーキスイッチ38(ブレーキSW)からの出力
信号とが入力される。また、ECU39は、以下に述べ
る自動変速機ATの変速制御を行うATCU50との間
で信号の授受を行うようになっている。
【0051】すなわち、エンジン1の出力は、図1及び
図4もに示すように、自動変速機ATを介して車両Cの
左右の前輪FR,FL(駆動輪)へとそれぞれ伝達され
るようになっている。この自動変速機ATは、エンジン
1からの回転入力を無段階に変速して出力する無段変速
機(Continuously Variable Transmission:以下CVT
という)であり、図4に模式的に示すように、エンジン
1の車体後方に一体的に配設されていて、駆動プーリ4
1及び従動プーリ42と、該両プーリ41,42間に巻
掛けられたスチールベルト43とを有するベルト式のも
のである。
図4もに示すように、自動変速機ATを介して車両Cの
左右の前輪FR,FL(駆動輪)へとそれぞれ伝達され
るようになっている。この自動変速機ATは、エンジン
1からの回転入力を無段階に変速して出力する無段変速
機(Continuously Variable Transmission:以下CVT
という)であり、図4に模式的に示すように、エンジン
1の車体後方に一体的に配設されていて、駆動プーリ4
1及び従動プーリ42と、該両プーリ41,42間に巻
掛けられたスチールベルト43とを有するベルト式のも
のである。
【0052】前記CVT40の入力軸は駆動プーリ41
の支持軸41aであり、この支持軸41aはエンジン1
の後方にクランク軸7と平行に配置されていて、該クラ
ンク軸7と同軸上に位置するトルクコンバータ44や、
車両Cの前後進を切換えるための遊星ギアユニット45
等を介して、そのクランク軸7からの回転出力を受け入
れるようになっている。一方、前記従動プーリ42の支
持軸42aから出力される回転出力は、減速機構46や
ディファレンシャルギア47等を経て、左右のドライブ
シャフトに48,48にそれぞれ伝達され、このドライ
ブシャフト48,48から前記左右の前輪FR,FLに
伝えられる。
の支持軸41aであり、この支持軸41aはエンジン1
の後方にクランク軸7と平行に配置されていて、該クラ
ンク軸7と同軸上に位置するトルクコンバータ44や、
車両Cの前後進を切換えるための遊星ギアユニット45
等を介して、そのクランク軸7からの回転出力を受け入
れるようになっている。一方、前記従動プーリ42の支
持軸42aから出力される回転出力は、減速機構46や
ディファレンシャルギア47等を経て、左右のドライブ
シャフトに48,48にそれぞれ伝達され、このドライ
ブシャフト48,48から前記左右の前輪FR,FLに
伝えられる。
【0053】前記駆動プーリ41及び従動プーリ42
は、それぞれ、支持軸41a,42aに一体形成された
固定円錐板と、該支持軸41a,42aに対し軸方向に
摺動可能に配置された可動円錐板とからなり、図示しな
いが、油圧力により該可動円錐板をスライドさせて、円
錐板同士の間隔、即ちプーリ幅を調整するための油圧作
動機構が設けられている。このプーリ幅が広くなるとい
うことは、スチールベルト43が円錐板同士の間に入り
込んで、プーリ41,42の有効径が小さくなるという
ことであり、反対に、プーリ幅が狭くなるということ
は、プーリ41,42の有効径が大きくなるということ
である。
は、それぞれ、支持軸41a,42aに一体形成された
固定円錐板と、該支持軸41a,42aに対し軸方向に
摺動可能に配置された可動円錐板とからなり、図示しな
いが、油圧力により該可動円錐板をスライドさせて、円
錐板同士の間隔、即ちプーリ幅を調整するための油圧作
動機構が設けられている。このプーリ幅が広くなるとい
うことは、スチールベルト43が円錐板同士の間に入り
込んで、プーリ41,42の有効径が小さくなるという
ことであり、反対に、プーリ幅が狭くなるということ
は、プーリ41,42の有効径が大きくなるということ
である。
【0054】そして、前記油圧作動機構のソレノイドバ
ルブがトランスミッションコントロールユニット50
(以下、ATCUという)からのデューティ制御信号を
受けて、該油圧作動機構における作動油圧を調節するこ
とにより、前記駆動及び従動プーリ41,42の幅が互
いに同期して変更される。具体的にはCVT40の変速
比を大きくするときには、前記駆動プーリ41の幅を広
げてその有効径が小さくするとともに、従動プーリ42
の幅を狭めてその有効径を大きさせる。反対に、CVT
40の変速比を小さくするときには、前記駆動プーリ4
1の幅を狭めてその有効径を大きくさせるとともに、従
動プーリ42の幅を広げてその有効径を小さくさせる。
ルブがトランスミッションコントロールユニット50
(以下、ATCUという)からのデューティ制御信号を
受けて、該油圧作動機構における作動油圧を調節するこ
とにより、前記駆動及び従動プーリ41,42の幅が互
いに同期して変更される。具体的にはCVT40の変速
比を大きくするときには、前記駆動プーリ41の幅を広
げてその有効径が小さくするとともに、従動プーリ42
の幅を狭めてその有効径を大きさせる。反対に、CVT
40の変速比を小さくするときには、前記駆動プーリ4
1の幅を狭めてその有効径を大きくさせるとともに、従
動プーリ42の幅を広げてその有効径を小さくさせる。
【0055】ここで、前記の変速比が大きいというの
は、エンジン1からの回転入力と駆動輪側への回転出力
との間の変化の度合いが大きいということであり、言い
換えると、CVT40における減速比の値が小さいとい
うことであるから、車速に対するエンジン回転速度の高
い低速段側ということを意味する。また、変速比が小さ
いというのは、同様にCVT40による減速比の値が大
きいということであり、車速に対するエンジン回転速度
の低い高速段側ということになる。
は、エンジン1からの回転入力と駆動輪側への回転出力
との間の変化の度合いが大きいということであり、言い
換えると、CVT40における減速比の値が小さいとい
うことであるから、車速に対するエンジン回転速度の高
い低速段側ということを意味する。また、変速比が小さ
いというのは、同様にCVT40による減速比の値が大
きいということであり、車速に対するエンジン回転速度
の低い高速段側ということになる。
【0056】前記ATCU50には、CVT40への入
力軸回転速度として、トルクコンバータ44のタービン
の回転速度を検出する回転速度センサ51からの出力信
号が入力される。また、CVT40からの出力軸回転速
度、即ち車速として、スピードメータセンサ52からの
出力信号が入力され、さらに、アクセル開度センサ3
7、ブレーキSW38等からの出力信号が少なくとも入
力される。一方、ATCU50からは上述の如くCVT
40の油圧作動機構おけるソレノイドバルブに対し制御
信号が出力される。
力軸回転速度として、トルクコンバータ44のタービン
の回転速度を検出する回転速度センサ51からの出力信
号が入力される。また、CVT40からの出力軸回転速
度、即ち車速として、スピードメータセンサ52からの
出力信号が入力され、さらに、アクセル開度センサ3
7、ブレーキSW38等からの出力信号が少なくとも入
力される。一方、ATCU50からは上述の如くCVT
40の油圧作動機構おけるソレノイドバルブに対し制御
信号が出力される。
【0057】(パワートレインの制御の概要)以下に、
上述の如き直噴式ガソリンエンジン1及びCVT40を
備えたパワートレインの統合制御の概要について、説明
する。
上述の如き直噴式ガソリンエンジン1及びCVT40を
備えたパワートレインの統合制御の概要について、説明
する。
【0058】まず、前記ECU39によるエンジン制御
について説明すると、このECU39は、エンジン出力
に関係する制御パラメータとして、インジェクタ12に
よる燃料噴射量及び噴射時期やスロットル弁22の開度
を主にエンジン1の運転状態に応じて制御するものであ
り、これによりエンジン1は成層燃焼状態又は均一燃焼
状態のいずれかに切替えられるようになっている。
について説明すると、このECU39は、エンジン出力
に関係する制御パラメータとして、インジェクタ12に
よる燃料噴射量及び噴射時期やスロットル弁22の開度
を主にエンジン1の運転状態に応じて制御するものであ
り、これによりエンジン1は成層燃焼状態又は均一燃焼
状態のいずれかに切替えられるようになっている。
【0059】具体的には、図5にエンジン暖機後の燃料
制御マップの一例を示すように、エンジン負荷とエンジ
ン回転速度Nとにより規定される全運転領域のうち、低
回転低負荷側の所定領域が成層燃焼領域(イ)とされて
いる。すなわち、エンジン負荷として例えばエアフロー
センサ21の出力値及びエンジン回転速度N等から求め
られる正味平均有効圧を用い、全負荷の半分くらいまで
の負荷状態であり、かつエンジン回転速度Nが許容最高
回転速度の約1/2以下であれば、エンジン1が成層燃
焼領域(イ)にあると判定する。
制御マップの一例を示すように、エンジン負荷とエンジ
ン回転速度Nとにより規定される全運転領域のうち、低
回転低負荷側の所定領域が成層燃焼領域(イ)とされて
いる。すなわち、エンジン負荷として例えばエアフロー
センサ21の出力値及びエンジン回転速度N等から求め
られる正味平均有効圧を用い、全負荷の半分くらいまで
の負荷状態であり、かつエンジン回転速度Nが許容最高
回転速度の約1/2以下であれば、エンジン1が成層燃
焼領域(イ)にあると判定する。
【0060】そして、その成層燃焼領域(イ)では、図
6(a)に模式的に示すように、インジェクタ12により
気筒2の圧縮行程中期以降、即ち例えば図に矢印で示す
BTDC120°CA〜BTDC35°CAのクランク角期間におい
て燃料を一括して噴射させて、点火プラグ11の近傍に
混合気が偏在する成層状態で燃焼させる成層燃焼状態と
する。一方、前記成層燃焼領域(イ)よりも高回転ない
し高負荷側の領域(ロ)(ハ)は、いずれも均一燃焼領
域とされており、図6(b),(c)に示すように、インジェ
クタ12により気筒2の吸気行程で燃料を噴射させて吸
気と十分に混合し、燃焼室6に均一な混合気を形成した
上で燃焼させる均一燃焼状態になる。
6(a)に模式的に示すように、インジェクタ12により
気筒2の圧縮行程中期以降、即ち例えば図に矢印で示す
BTDC120°CA〜BTDC35°CAのクランク角期間におい
て燃料を一括して噴射させて、点火プラグ11の近傍に
混合気が偏在する成層状態で燃焼させる成層燃焼状態と
する。一方、前記成層燃焼領域(イ)よりも高回転ない
し高負荷側の領域(ロ)(ハ)は、いずれも均一燃焼領
域とされており、図6(b),(c)に示すように、インジェ
クタ12により気筒2の吸気行程で燃料を噴射させて吸
気と十分に混合し、燃焼室6に均一な混合気を形成した
上で燃焼させる均一燃焼状態になる。
【0061】また、例えば車両の減速開始時のように、
エンジン1が無負荷ないしマイナス負荷の状態にあっ
て、かつエンジン回転速度Nが燃料カット制御を開始す
る所定回転速度以上のときには、その後にエンジン回転
速度Nが降下して、予め設定した復帰回転速度N1にな
るまでの間、即ちエンジン1が図3の運転領域(ニ)に
あるときに、各気筒2のインジェクタ12による燃料の
噴射を一時的に停止させる燃料カット制御を行うように
している。
エンジン1が無負荷ないしマイナス負荷の状態にあっ
て、かつエンジン回転速度Nが燃料カット制御を開始す
る所定回転速度以上のときには、その後にエンジン回転
速度Nが降下して、予め設定した復帰回転速度N1にな
るまでの間、即ちエンジン1が図3の運転領域(ニ)に
あるときに、各気筒2のインジェクタ12による燃料の
噴射を一時的に停止させる燃料カット制御を行うように
している。
【0062】一方、スロットル弁22の制御としては、
基本的にはアクセル開度とエンジン回転速度Nとに基づ
いて、所要のトルク特性が得られるよう、図示しない制
御マップによりスロットル開度を調節するのであるが、
エンジン1を成層燃焼状態とするときには、ポンプ損失
を低減するためにスロットル弁22を相対的に大きく開
くようにしており、このときには、エンジン1の気筒2
内燃焼室6における点火前の平均的な空燃比(筒内空燃
比)が、例えばA/F=約30〜140と極めてリーン
な状態になる。
基本的にはアクセル開度とエンジン回転速度Nとに基づ
いて、所要のトルク特性が得られるよう、図示しない制
御マップによりスロットル開度を調節するのであるが、
エンジン1を成層燃焼状態とするときには、ポンプ損失
を低減するためにスロットル弁22を相対的に大きく開
くようにしており、このときには、エンジン1の気筒2
内燃焼室6における点火前の平均的な空燃比(筒内空燃
比)が、例えばA/F=約30〜140と極めてリーン
な状態になる。
【0063】また、エンジン1が均一燃焼状態の領域
(ロ)にあるときには、筒内空燃比が略理論空燃比(A
/F=14.7)になるようにスロットル開度を制御す
る(以下、この領域をλ=1領域という)。さらに、こ
のλ=1領域(ロ)の高負荷ないし高回転側に隣接する
領域(ハ)では、筒内空燃比が理論空燃比よりもややリ
ッチ(例えばA/F=13〜14)になるよう、燃料噴
射量を増量補正して、高負荷に対応した大出力が得られ
るようにする(以下、この領域をエンリッチ領域とい
う)。
(ロ)にあるときには、筒内空燃比が略理論空燃比(A
/F=14.7)になるようにスロットル開度を制御す
る(以下、この領域をλ=1領域という)。さらに、こ
のλ=1領域(ロ)の高負荷ないし高回転側に隣接する
領域(ハ)では、筒内空燃比が理論空燃比よりもややリ
ッチ(例えばA/F=13〜14)になるよう、燃料噴
射量を増量補正して、高負荷に対応した大出力が得られ
るようにする(以下、この領域をエンリッチ領域とい
う)。
【0064】加えて、前記燃料カット制御が行われると
きには、基本的にはスロットル弁22を閉じて、エンジ
ンブレーキの利きを高め、かつ空気の流通による触媒3
2、34の冷却を抑制するのであるが、特にリーンNO
x触媒34の温度状態が高くて、NOx吸収性能の低下
することが予想される所定の高温状態(例えば灼く40
0°C以上:図3参照)では、車両Cのブレーキが操作
されておらず、かつ燃料カット制御の開始時点でのエン
ジン回転速度Nsが設定回転速度N3以上であることを条
件として、スロットル弁22を略全開状態とすることに
より、リーンNOx触媒34の冷却を積極的に促進する
ようにしている。
きには、基本的にはスロットル弁22を閉じて、エンジ
ンブレーキの利きを高め、かつ空気の流通による触媒3
2、34の冷却を抑制するのであるが、特にリーンNO
x触媒34の温度状態が高くて、NOx吸収性能の低下
することが予想される所定の高温状態(例えば灼く40
0°C以上:図3参照)では、車両Cのブレーキが操作
されておらず、かつ燃料カット制御の開始時点でのエン
ジン回転速度Nsが設定回転速度N3以上であることを条
件として、スロットル弁22を略全開状態とすることに
より、リーンNOx触媒34の冷却を積極的に促進する
ようにしている。
【0065】尚、前記図5に斜線を入れて示す領域で
は、EGR弁36を開弁させて、EGR通路35により
排気の一部を吸気通路20に還流させるようにしてお
り、このことで、燃焼最高温度を適度に低下させて、N
Oxの生成を抑制することができる。また、エンジン冷
間時には、燃焼安定性の確保を最優先して、前記領域
(イ)(ロ)(ハ)の全てで、エンジン1を均一燃焼状
態にさせるようにしている。
は、EGR弁36を開弁させて、EGR通路35により
排気の一部を吸気通路20に還流させるようにしてお
り、このことで、燃焼最高温度を適度に低下させて、N
Oxの生成を抑制することができる。また、エンジン冷
間時には、燃焼安定性の確保を最優先して、前記領域
(イ)(ロ)(ハ)の全てで、エンジン1を均一燃焼状
態にさせるようにしている。
【0066】前記のようなインジェクタ12及びスロッ
トル弁22の作動制御は、いずれもECU39のROM
に電子的に格納された制御プログラムがCPUにより実
行されることで、実現される。すなわち、前記したイン
ジェクタ12による燃料噴射制御の手順により、成層燃
焼領域(イ)において燃料を気筒2の圧縮行程で噴射さ
せる一方、λ=1領域(ロ)やエンリッチ領域(ハ)で
は燃料を気筒2の吸気行程で噴射させるとともに、エン
ジン1の減速運転時に所定条件下で燃料カット制御を行
う燃料噴射制御部39a(燃料カット制御手段)が、ソ
フトウエア的に構成されている。
トル弁22の作動制御は、いずれもECU39のROM
に電子的に格納された制御プログラムがCPUにより実
行されることで、実現される。すなわち、前記したイン
ジェクタ12による燃料噴射制御の手順により、成層燃
焼領域(イ)において燃料を気筒2の圧縮行程で噴射さ
せる一方、λ=1領域(ロ)やエンリッチ領域(ハ)で
は燃料を気筒2の吸気行程で噴射させるとともに、エン
ジン1の減速運転時に所定条件下で燃料カット制御を行
う燃料噴射制御部39a(燃料カット制御手段)が、ソ
フトウエア的に構成されている。
【0067】また、前記したスロットル弁22の作動制
御の手順により、成層燃焼領域(イ)において、筒内空
燃比が理論空燃比よりもリーンになるように、また、λ
=1領域(ロ)やエンリッチ領域(ハ)では略理論空燃
比ないしそれよりもリッチになるようにスロットル弁2
2の開度を制御するとともに、前記燃料カット制御の実
行中は基本的にスロットル弁22を閉じるスロットル制
御部39bが、ソフトウエア的に構成されている。
御の手順により、成層燃焼領域(イ)において、筒内空
燃比が理論空燃比よりもリーンになるように、また、λ
=1領域(ロ)やエンリッチ領域(ハ)では略理論空燃
比ないしそれよりもリッチになるようにスロットル弁2
2の開度を制御するとともに、前記燃料カット制御の実
行中は基本的にスロットル弁22を閉じるスロットル制
御部39bが、ソフトウエア的に構成されている。
【0068】そして、前記燃料噴射制御部39a及びス
ロットル制御部39bにより、エンジン1が成層燃焼領
域(イ)にあるときに、このエンジン1の筒内空燃比を
理論空燃比よりもリーンになるように制御する空燃比制
御手段が構成されている。
ロットル制御部39bにより、エンジン1が成層燃焼領
域(イ)にあるときに、このエンジン1の筒内空燃比を
理論空燃比よりもリーンになるように制御する空燃比制
御手段が構成されている。
【0069】さらに、前記ECU39による燃料カット
制御の実行中に、リーンNOx触媒34の温度状態がN
Ox吸収能力の低下する設定温度(例えば400°C)
以上の高温状態にあることを判定するという制御手順に
より、ソフトウエア的に触媒温度状態判定部39cが構
成されている。
制御の実行中に、リーンNOx触媒34の温度状態がN
Ox吸収能力の低下する設定温度(例えば400°C)
以上の高温状態にあることを判定するという制御手順に
より、ソフトウエア的に触媒温度状態判定部39cが構
成されている。
【0070】次に、前記ATCU50によるCVT40
の変速制御について説明すると、このATCU50のメ
モリには、例えば図7に一例を示すような変速制御マッ
プが予め電子的に格納されており、アクセル開度センサ
37により求められるアクセル開度と、スピードメータ
センサ52により検出される車速とに基づいて、前記変
速制御マップから目標入力軸回転速度を演算し、この目
標入力軸回転速度が得られるようにCVT40の変速比
を制御するようになっている。
の変速制御について説明すると、このATCU50のメ
モリには、例えば図7に一例を示すような変速制御マッ
プが予め電子的に格納されており、アクセル開度センサ
37により求められるアクセル開度と、スピードメータ
センサ52により検出される車速とに基づいて、前記変
速制御マップから目標入力軸回転速度を演算し、この目
標入力軸回転速度が得られるようにCVT40の変速比
を制御するようになっている。
【0071】具体的に、前記変速制御マップは、車速、
入力軸回転速度及びアクセル開度の3つの変数の相互の
関係を予め実験的に最適に設定して、記録したものであ
り、同図に示すように、通常は、CVT40のベルト変
速機構における最低速段側(Low)から最高速段側
(High)までの範囲において、アクセル開度が大き
いほど低速段側に、また、アクセル開度が小さいほど高
速段側になるように、CVT40の変速比を連続的に変
化させるものである。このような無段階の変速制御によ
って、車両の略全ての走行状態に対応して、運転者のア
クセル操作に対し必要かつ十分な動力性能を得ながら、
同時にエンジン1を燃費率の優れた運転状態に保つこと
ができる。
入力軸回転速度及びアクセル開度の3つの変数の相互の
関係を予め実験的に最適に設定して、記録したものであ
り、同図に示すように、通常は、CVT40のベルト変
速機構における最低速段側(Low)から最高速段側
(High)までの範囲において、アクセル開度が大き
いほど低速段側に、また、アクセル開度が小さいほど高
速段側になるように、CVT40の変速比を連続的に変
化させるものである。このような無段階の変速制御によ
って、車両の略全ての走行状態に対応して、運転者のア
クセル操作に対し必要かつ十分な動力性能を得ながら、
同時にエンジン1を燃費率の優れた運転状態に保つこと
ができる。
【0072】また、前記変速制御マップによれば、運転
者がアクセルペダルを放して、車両が減速運転状態にな
ったとき、同図に破線の矢印で示すように変速制御が行
われて、CVT40への入力軸回転速度、即ちエンジン
回転速度Nと車速とが同期して徐々に低下するようにな
る。このことで、車両の減速中に自然な減速感と適度な
エンブレ感とが得られるようになっている。
者がアクセルペダルを放して、車両が減速運転状態にな
ったとき、同図に破線の矢印で示すように変速制御が行
われて、CVT40への入力軸回転速度、即ちエンジン
回転速度Nと車速とが同期して徐々に低下するようにな
る。このことで、車両の減速中に自然な減速感と適度な
エンブレ感とが得られるようになっている。
【0073】さらに、この実施形態では、前記の基本的
な変速制御に加えて、ECU39によりエンジン1の燃
料カット制御が行われるときに、リーンNOx触媒34
の温度状態が高くて、NOx吸収性能の低下が予想され
るときには、車両Cのブレーキが操作されておらずかつ
燃料カット制御の開始時点でのエンジン回転速度Nsが
設定回転速度N3以上であることを条件として、前記し
たCVT40の基本的な変速特性を低速段側に補正する
ようにしている。このことで、車両の減速時に、エンジ
ン回転速度Nを相対的に高い状態に保って、リーンNO
x触媒34への単位時間当たりの空気流量を多くさせる
ことができ、これにより、該触媒34の冷却を積極的に
促進するようになっている。
な変速制御に加えて、ECU39によりエンジン1の燃
料カット制御が行われるときに、リーンNOx触媒34
の温度状態が高くて、NOx吸収性能の低下が予想され
るときには、車両Cのブレーキが操作されておらずかつ
燃料カット制御の開始時点でのエンジン回転速度Nsが
設定回転速度N3以上であることを条件として、前記し
たCVT40の基本的な変速特性を低速段側に補正する
ようにしている。このことで、車両の減速時に、エンジ
ン回転速度Nを相対的に高い状態に保って、リーンNO
x触媒34への単位時間当たりの空気流量を多くさせる
ことができ、これにより、該触媒34の冷却を積極的に
促進するようになっている。
【0074】前記したCVT40の変速制御は、ATC
U50のROMに電子的に格納された制御プログラムが
CPUにより実行されることで、実現される。すなわ
ち、前記したCVT40の基本的な変速制御手順によ
り、CVT40の変速比を少なくとも車両の走行状態に
応じて、図7の変速制御マップに示すような基本的な変
速特性になるように制御する変速制御部50aがソフト
ウエア的に構成されている。
U50のROMに電子的に格納された制御プログラムが
CPUにより実行されることで、実現される。すなわ
ち、前記したCVT40の基本的な変速制御手順によ
り、CVT40の変速比を少なくとも車両の走行状態に
応じて、図7の変速制御マップに示すような基本的な変
速特性になるように制御する変速制御部50aがソフト
ウエア的に構成されている。
【0075】また、ECU39の触媒温度状態判定部3
9cによりリーンNOx触媒34が所定の高温状態であ
ることが判定されたときに、CVT40の変速特性を前
記基本的な変速特性よりも低速段側に補正するという制
御手順により、変速特性補正部50bがソフトウエア的
に構成されている。
9cによりリーンNOx触媒34が所定の高温状態であ
ることが判定されたときに、CVT40の変速特性を前
記基本的な変速特性よりも低速段側に補正するという制
御手順により、変速特性補正部50bがソフトウエア的
に構成されている。
【0076】(減速燃料カット時の制御手順)以下に、
エンジン1が減速運転状態になって、燃料カット制御が
実行されるときに、前記ECU39及びATCU50に
よりそれぞれ行われるエンジン1及びCVT40の制御
の手順を、図8のフローチャート図に基づいて具体的に
説明する。
エンジン1が減速運転状態になって、燃料カット制御が
実行されるときに、前記ECU39及びATCU50に
よりそれぞれ行われるエンジン1及びCVT40の制御
の手順を、図8のフローチャート図に基づいて具体的に
説明する。
【0077】まず、スタート後のステップSA1におい
て、クランク角センサ8、水温センサ9,エアフローセ
ンサ21、アクセル開度センサ37等の各種センサ信号
を入力するとともに、ECU39のメモリから各種デー
タを読み込む。続くステップSA2では、アクセル開度
センサ37からの信号に基づいて、運転者によるアクセ
ルペダルの操作量が零かどうか、即ちアクセル全閉かど
うか判定し、この判定がNOならば、ステップSA3に
進んで、インジェクタ12による燃料噴射制御を通常の
燃料制御マップ(図5参照)に従って実行する。
て、クランク角センサ8、水温センサ9,エアフローセ
ンサ21、アクセル開度センサ37等の各種センサ信号
を入力するとともに、ECU39のメモリから各種デー
タを読み込む。続くステップSA2では、アクセル開度
センサ37からの信号に基づいて、運転者によるアクセ
ルペダルの操作量が零かどうか、即ちアクセル全閉かど
うか判定し、この判定がNOならば、ステップSA3に
進んで、インジェクタ12による燃料噴射制御を通常の
燃料制御マップ(図5参照)に従って実行する。
【0078】続いて、ステップSA4において、スロッ
トル弁22の制御を制御マップに従って実行し、続くス
テップSA5において、CVT40の変速比の制御を前
記した変速制御マップ(図7参照)に従って実行する
(通常シフト制御)。そして、ステップSA6に進ん
で、触媒32,34の温度状態Tcatを推定して、しか
る後にリターンする。この触媒温度状態Tcatの推定
は、三元触媒32とリーンNOx触媒34のうち、相対
的に温度状態の低くなるリーンNOx触媒34の温度状
態Tcatを推定するようにしているが、具体的には、例
えばエンジン水温とエンジン1の運転履歴とに基づい
て、触媒温度状態Tcatを推定するようにすればよい。
トル弁22の制御を制御マップに従って実行し、続くス
テップSA5において、CVT40の変速比の制御を前
記した変速制御マップ(図7参照)に従って実行する
(通常シフト制御)。そして、ステップSA6に進ん
で、触媒32,34の温度状態Tcatを推定して、しか
る後にリターンする。この触媒温度状態Tcatの推定
は、三元触媒32とリーンNOx触媒34のうち、相対
的に温度状態の低くなるリーンNOx触媒34の温度状
態Tcatを推定するようにしているが、具体的には、例
えばエンジン水温とエンジン1の運転履歴とに基づい
て、触媒温度状態Tcatを推定するようにすればよい。
【0079】一方、前記ステップSA2において、アク
セル全閉であるYESと判定して進んだステップSA7
では、今度は、エンジン回転速度Nが、燃料カットから
アイドル運転状態へ復帰する復帰回転速度N1よりも高
いかどうか判定する。この判定がNOならば、燃料カッ
ト制御が終了して、エンジン1がアイドル運転状態に復
帰するときであるから、後述のステップSA18に進む
一方、判定がYESならば、ステップSA8に進んで、
燃料カット制御を実行する。
セル全閉であるYESと判定して進んだステップSA7
では、今度は、エンジン回転速度Nが、燃料カットから
アイドル運転状態へ復帰する復帰回転速度N1よりも高
いかどうか判定する。この判定がNOならば、燃料カッ
ト制御が終了して、エンジン1がアイドル運転状態に復
帰するときであるから、後述のステップSA18に進む
一方、判定がYESならば、ステップSA8に進んで、
燃料カット制御を実行する。
【0080】続いて、ステップSA9においてブレーキ
SW38からの信号に基づいて、車両Cのブレーキペダ
ルが踏み操作されているかどうか判定し、ブレーキが踏
み操作されていて、ブレーキSW38がオンであれば
(NO)、ステップSA15に進む一方、ブレーキが踏
み操作されておらず、ブレーキSW38がオフならば
(YES)、ステップSA10に進む、このステップS
A10では、燃料カット制御の開始時点におけるエンジ
ン回転速度Nsが設定回転速度N3(図5参照:例えば2
000rpm)以上であったかどうか判定する。この判定
がNOならば、ステップSA15に進む一方、判定がY
ESならばステップSA11に進み、今度は現在のエン
ジン回転速度Nが、復帰回転速度N1よりもやや高い
(例えば200〜300rpm 高い)復帰前回転速度N2
以上かどうか判定する。この判定がNOならば、ステッ
プSA15に進む一方、判定がYESならば、ステップ
SA12に進む。
SW38からの信号に基づいて、車両Cのブレーキペダ
ルが踏み操作されているかどうか判定し、ブレーキが踏
み操作されていて、ブレーキSW38がオンであれば
(NO)、ステップSA15に進む一方、ブレーキが踏
み操作されておらず、ブレーキSW38がオフならば
(YES)、ステップSA10に進む、このステップS
A10では、燃料カット制御の開始時点におけるエンジ
ン回転速度Nsが設定回転速度N3(図5参照:例えば2
000rpm)以上であったかどうか判定する。この判定
がNOならば、ステップSA15に進む一方、判定がY
ESならばステップSA11に進み、今度は現在のエン
ジン回転速度Nが、復帰回転速度N1よりもやや高い
(例えば200〜300rpm 高い)復帰前回転速度N2
以上かどうか判定する。この判定がNOならば、ステッ
プSA15に進む一方、判定がYESならば、ステップ
SA12に進む。
【0081】続いて、ステップSA12において、エン
ジン水温が所定温度以上の温間状態であるか否かを判定
し、判定がNOならば、即ちエンジン1が比較的、冷た
い状態のときにはステップSA17に進む一方、判定が
YESならばステップSA13に進んで、今度は、前記
ステップSA6で推定した触媒の温度状態Tcatが、第
1設定温度Tcat1以上かどうか判定する。尚、この第1
設定温度Tcat1は、リーンNOx触媒34の前記した所
定の高温状態に対応するように設定されている。そし
て、その判定がNOで、リーンNOx触媒34の温度状
態がNOx浄化性能の高い適温の状態にあるかあるいは
それよりも低い温度状態のときには、ステップSA21
に進む一方、判定がYESで、リーンNOx触媒34の
温度状態がNOx浄化性能の低い高温状態にあるときに
は、ステップSA14に進む。
ジン水温が所定温度以上の温間状態であるか否かを判定
し、判定がNOならば、即ちエンジン1が比較的、冷た
い状態のときにはステップSA17に進む一方、判定が
YESならばステップSA13に進んで、今度は、前記
ステップSA6で推定した触媒の温度状態Tcatが、第
1設定温度Tcat1以上かどうか判定する。尚、この第1
設定温度Tcat1は、リーンNOx触媒34の前記した所
定の高温状態に対応するように設定されている。そし
て、その判定がNOで、リーンNOx触媒34の温度状
態がNOx浄化性能の高い適温の状態にあるかあるいは
それよりも低い温度状態のときには、ステップSA21
に進む一方、判定がYESで、リーンNOx触媒34の
温度状態がNOx浄化性能の低い高温状態にあるときに
は、ステップSA14に進む。
【0082】このステップSA14では、続くステップ
SA16にて相対的に高くなるエンジン回転速度を見越
して、燃焼室6内への吸気量が飽和する程度までスロッ
トル弁22を開くように制御し、続いて、ステップSA
16において、CVT40の変速特性を、車速に対する
エンジン回転速度Nが相対的に高くなる低速段側の特性
になるように補正する(低速段シフト制御)。すなわ
ち、図9に示すように、通常はCVT40の変速状態が
同図に破線で示すように変化するところを、例えば、同
図に実線で示すように、エンジン回転速度N(入力軸回
転速度)が略一定になるよう、CVT40の変速比を車
速の低下に応じて徐々に低速段側に変化させるようす
る。続いて、前記ステップSA6に進んで、触媒温度状
態Tcatを推定し、しかる後にリターンする。
SA16にて相対的に高くなるエンジン回転速度を見越
して、燃焼室6内への吸気量が飽和する程度までスロッ
トル弁22を開くように制御し、続いて、ステップSA
16において、CVT40の変速特性を、車速に対する
エンジン回転速度Nが相対的に高くなる低速段側の特性
になるように補正する(低速段シフト制御)。すなわ
ち、図9に示すように、通常はCVT40の変速状態が
同図に破線で示すように変化するところを、例えば、同
図に実線で示すように、エンジン回転速度N(入力軸回
転速度)が略一定になるよう、CVT40の変速比を車
速の低下に応じて徐々に低速段側に変化させるようす
る。続いて、前記ステップSA6に進んで、触媒温度状
態Tcatを推定し、しかる後にリターンする。
【0083】つまり、燃料カット制御中に、車両Cのブ
レーキが操作されておらず、リーンNOx触媒34の温
度状態が所定の高温状態になっていて、かつその燃料カ
ット制御の開始時点でのエンジン回転速度Nsが設定回
転速度N3以上であったのであれば、その後、エンジン
回転速度Nが低下して、燃料カットからの復帰回転速度
N1よりもやや高い復帰前回転速度N2になるまでの間、
スロットル弁22を開くとともに、CVT40の変速特
性を低速段側に補正して、エンジン回転速度Nを相対的
に高い状態に保つことにより、適度なエンブレ感を確保
しながら、リーンNOx触媒34への空気の流通量を増
大させて、該触媒34の冷却を積極的に促進するように
している。
レーキが操作されておらず、リーンNOx触媒34の温
度状態が所定の高温状態になっていて、かつその燃料カ
ット制御の開始時点でのエンジン回転速度Nsが設定回
転速度N3以上であったのであれば、その後、エンジン
回転速度Nが低下して、燃料カットからの復帰回転速度
N1よりもやや高い復帰前回転速度N2になるまでの間、
スロットル弁22を開くとともに、CVT40の変速特
性を低速段側に補正して、エンジン回転速度Nを相対的
に高い状態に保つことにより、適度なエンブレ感を確保
しながら、リーンNOx触媒34への空気の流通量を増
大させて、該触媒34の冷却を積極的に促進するように
している。
【0084】ここで、前記のような補正制御を燃料カッ
ト制御の開始時点でのエンジン回転速度Nsが高いとき
に限るのは、このような高回転状態であれば、前記のよ
うにエンジン回転速度Nを相対的に高い状態に保つこと
によって、スロットル弁22の開弁による吸気損失の低
下を相殺して、適度なエンブレ感を得ることができるか
らである。
ト制御の開始時点でのエンジン回転速度Nsが高いとき
に限るのは、このような高回転状態であれば、前記のよ
うにエンジン回転速度Nを相対的に高い状態に保つこと
によって、スロットル弁22の開弁による吸気損失の低
下を相殺して、適度なエンブレ感を得ることができるか
らである。
【0085】また、車両Cのブレーキが操作されたとき
に、スロットル弁22を閉じるようにしているのは、ブ
レーキマスタシリンダへの負圧供給を確保して、運転者
によるブレーキ操作感を安定確保するためである。さら
に、エンジン回転速度Nが復帰前回転速度N2になった
ときに、燃料カット制御の終了する少し手前で前記補正
制御を終了するようにしているのは、吸気の輸送遅れを
考慮して、燃料噴射を再開する前にスロットル弁22を
閉じるようにしたものである。
に、スロットル弁22を閉じるようにしているのは、ブ
レーキマスタシリンダへの負圧供給を確保して、運転者
によるブレーキ操作感を安定確保するためである。さら
に、エンジン回転速度Nが復帰前回転速度N2になった
ときに、燃料カット制御の終了する少し手前で前記補正
制御を終了するようにしているのは、吸気の輸送遅れを
考慮して、燃料噴射を再開する前にスロットル弁22を
閉じるようにしたものである。
【0086】これに対し、前記ステップSA9,SA1
0,SA11のいずれかにおいてNOと判定されて進ん
だステップSA15では、スロットル弁22を閉じるよ
うに制御し、続いて、前記ステップSA5に進んで、C
VT40の通常シフト制御を行い、続いて前記ステップ
SA6に進んで、触媒温度状態Tcatを推定し、しかる
後にリターンする。
0,SA11のいずれかにおいてNOと判定されて進ん
だステップSA15では、スロットル弁22を閉じるよ
うに制御し、続いて、前記ステップSA5に進んで、C
VT40の通常シフト制御を行い、続いて前記ステップ
SA6に進んで、触媒温度状態Tcatを推定し、しかる
後にリターンする。
【0087】一方、前記ステップSA12において、エ
ンジン1が比較的、冷たい状態と判定してステップSA
17に進んだ場合、このステップSA17においてスロ
ットル弁22を閉じ、続くステップSA23において、
CVT40の変速特性を、車速に対するエンジン回転速
度Nが相対的に低くなる高速段側の特性になるように補
正する(高速段シフト制御)。
ンジン1が比較的、冷たい状態と判定してステップSA
17に進んだ場合、このステップSA17においてスロ
ットル弁22を閉じ、続くステップSA23において、
CVT40の変速特性を、車速に対するエンジン回転速
度Nが相対的に低くなる高速段側の特性になるように補
正する(高速段シフト制御)。
【0088】すなわち、エンジン1が低温状態のときに
は、リーンNOx触媒34ないし両触媒32、34が十
分に活性化(昇温)されていないので、スロットル弁2
2を閉状態としつつ、エンジン回転速度Nを相対的に低
くさせて、触媒32,34への空気の流通量をできるだ
け少なくし、これら触媒32,34の活性化を阻害しな
いようにしている。
は、リーンNOx触媒34ないし両触媒32、34が十
分に活性化(昇温)されていないので、スロットル弁2
2を閉状態としつつ、エンジン回転速度Nを相対的に低
くさせて、触媒32,34への空気の流通量をできるだ
け少なくし、これら触媒32,34の活性化を阻害しな
いようにしている。
【0089】また、前記したが、ステップSA12にお
いて、エンジン1が十分に暖かい状態にあると判定し
て、ステップSA13に進み、ここで、リーンNOx触
媒34の温度状態TcatがTcat<Tcat1でNOと判定し
て進んだステップSA21では、リーンNOx触媒34
が燃料カット制御中に過冷却されることを未然に防止す
るべく、スロットル弁22を閉状態になるように制御す
る。
いて、エンジン1が十分に暖かい状態にあると判定し
て、ステップSA13に進み、ここで、リーンNOx触
媒34の温度状態TcatがTcat<Tcat1でNOと判定し
て進んだステップSA21では、リーンNOx触媒34
が燃料カット制御中に過冷却されることを未然に防止す
るべく、スロットル弁22を閉状態になるように制御す
る。
【0090】続いて、ステップSA22において、今度
は触媒温度状態Tcatを、該触媒32,34の排気浄化
性能が低下する低温状態に対応する第2設定温度Tcat2
と比較する。この第2設定温度Tcat2は、リーンNOx
触媒34によるNOx浄化性能の低下する温度状態に対
応するよう、約200°〜約250°Cの間に設定され
ており、従って、触媒温度状態Tcat≦Tcat2でYES
であれば、ステップSA23に進み、CVT40の変速
特性を高速段側の特性になるように補正する(高速段シ
フト制御)。
は触媒温度状態Tcatを、該触媒32,34の排気浄化
性能が低下する低温状態に対応する第2設定温度Tcat2
と比較する。この第2設定温度Tcat2は、リーンNOx
触媒34によるNOx浄化性能の低下する温度状態に対
応するよう、約200°〜約250°Cの間に設定され
ており、従って、触媒温度状態Tcat≦Tcat2でYES
であれば、ステップSA23に進み、CVT40の変速
特性を高速段側の特性になるように補正する(高速段シ
フト制御)。
【0091】つまり、リーンNOx触媒34ないし両触
媒32,34の温度状態が低いときには、該触媒32,
34への空気の流通量をできるだけ少なくするために、
スロットル弁22を閉状態とし、かつエンジン回転速度
Nを相対的に低くさせるようにしている。そして、この
ようにエンジン回転速度Nが低くなることで、エンジン
ブレーキの利きが弱くなる傾向があるものの、スロット
ル弁22を閉じることで、エンジンブレーキの利きが強
くなるため、結果的に通常時とあまり変わらない適度な
エンブレ感が得られる。
媒32,34の温度状態が低いときには、該触媒32,
34への空気の流通量をできるだけ少なくするために、
スロットル弁22を閉状態とし、かつエンジン回転速度
Nを相対的に低くさせるようにしている。そして、この
ようにエンジン回転速度Nが低くなることで、エンジン
ブレーキの利きが弱くなる傾向があるものの、スロット
ル弁22を閉じることで、エンジンブレーキの利きが強
くなるため、結果的に通常時とあまり変わらない適度な
エンブレ感が得られる。
【0092】また、前記ステップSA22において触媒
温度状態Tcat>Tcat2でNOと判定されれば、前記ス
テップSA5に進んで通常のシフト制御を行い、続いて
ステップSA6に進んで、触媒温度状態Tcatの推定を
行って、しかる後にリターンする。
温度状態Tcat>Tcat2でNOと判定されれば、前記ス
テップSA5に進んで通常のシフト制御を行い、続いて
ステップSA6に進んで、触媒温度状態Tcatの推定を
行って、しかる後にリターンする。
【0093】さらに、前記ステップSA7において、現
在のエンジン回転速度Nが復帰回転速度N1以下でNO
と判定したときには、燃料カット制御が終了してエンジ
ン1がアイドル運転状態に復帰するときであるが、この
ときにはステップSA18において、燃料復帰時の触媒
温度状態Tcatが前記した第1設定温度Tcat1以上かど
うか判定する。この判定がNOで、リーンNOx触媒3
4の温度状態がNOx浄化性能の高い適度な温度範囲
(250°〜400°C)にあれば、前記したステップ
SA3〜SA6に進んで、通常のマップに従った燃料噴
射制御、スロットル制御及びCVT40の変速制御を行
う。つまり、燃料カット制御中に触媒32,34が適度
に冷却されて、リーンNOx触媒34の温度状態がNO
x浄化性能の高い適度な温度範囲に維持されているとき
には、エンジン1を通常通りの成層燃焼状態でアイドル
復帰させる。
在のエンジン回転速度Nが復帰回転速度N1以下でNO
と判定したときには、燃料カット制御が終了してエンジ
ン1がアイドル運転状態に復帰するときであるが、この
ときにはステップSA18において、燃料復帰時の触媒
温度状態Tcatが前記した第1設定温度Tcat1以上かど
うか判定する。この判定がNOで、リーンNOx触媒3
4の温度状態がNOx浄化性能の高い適度な温度範囲
(250°〜400°C)にあれば、前記したステップ
SA3〜SA6に進んで、通常のマップに従った燃料噴
射制御、スロットル制御及びCVT40の変速制御を行
う。つまり、燃料カット制御中に触媒32,34が適度
に冷却されて、リーンNOx触媒34の温度状態がNO
x浄化性能の高い適度な温度範囲に維持されているとき
には、エンジン1を通常通りの成層燃焼状態でアイドル
復帰させる。
【0094】一方、前記ステップSA18においてYE
S、即ちリーンNOx触媒34の温度状態が依然として
高いと判定した場合は、ステップSA19に進み、筒内
空燃比が略理論空燃比になるように、インジェクタ12
により燃料を気筒2の吸気行程で噴射させる(λ=1吸
気行程噴射)。続いて、ステップSA20においてエン
ジン1の運転状態に応じて、スロットル弁22の開度を
制御し(λ=1スロットル制御)、続いて、前記ステッ
プSA5に進んでCVT40の通常の変速制御を行い、
さらに、前記ステップSA6に進んで、しかる後にリタ
ーンする。
S、即ちリーンNOx触媒34の温度状態が依然として
高いと判定した場合は、ステップSA19に進み、筒内
空燃比が略理論空燃比になるように、インジェクタ12
により燃料を気筒2の吸気行程で噴射させる(λ=1吸
気行程噴射)。続いて、ステップSA20においてエン
ジン1の運転状態に応じて、スロットル弁22の開度を
制御し(λ=1スロットル制御)、続いて、前記ステッ
プSA5に進んでCVT40の通常の変速制御を行い、
さらに、前記ステップSA6に進んで、しかる後にリタ
ーンする。
【0095】つまり、燃料カット制御を終了して、エン
ジン1がアイドル運転状態に復帰したときに、依然とし
てリーンNOx触媒34の温度状態が高いときには、排
気の空燃比状態をリーンにすると、大気中へのNOx排
出量が急増する虞れがあるので、このときには、エンジ
ン1を強制的に略理論空燃比の均一燃焼状態とし、排気
を略理論空燃比に対応する状態にさせることで、触媒3
2,34により三元浄化機能を発揮させて、排気状態の
悪化を防止するようにしている。
ジン1がアイドル運転状態に復帰したときに、依然とし
てリーンNOx触媒34の温度状態が高いときには、排
気の空燃比状態をリーンにすると、大気中へのNOx排
出量が急増する虞れがあるので、このときには、エンジ
ン1を強制的に略理論空燃比の均一燃焼状態とし、排気
を略理論空燃比に対応する状態にさせることで、触媒3
2,34により三元浄化機能を発揮させて、排気状態の
悪化を防止するようにしている。
【0096】尚、前記のようにエンジン1をそのアイド
ル復帰時に強制的に略理論空燃比の均一燃焼状態とする
場合、エンジン1の出力トルクが大きく変化しないよう
に、点火時期を一時的に遅角側に補正するようにしても
よい。
ル復帰時に強制的に略理論空燃比の均一燃焼状態とする
場合、エンジン1の出力トルクが大きく変化しないよう
に、点火時期を一時的に遅角側に補正するようにしても
よい。
【0097】前記図8に示すフローのステップSA3、
SA8が燃料噴射制御部39aに対応し、また、ステッ
プSA4,SA14,SA15,SA17,SA21が
スロットル制御部39bに対応し、さらに、ステップS
A12,SA13,SA18,SA22が触媒温度状態
判定部39cに対応している。
SA8が燃料噴射制御部39aに対応し、また、ステッ
プSA4,SA14,SA15,SA17,SA21が
スロットル制御部39bに対応し、さらに、ステップS
A12,SA13,SA18,SA22が触媒温度状態
判定部39cに対応している。
【0098】また、前記フローのステップSA5が変速
制御部50aに対応しており、ステップSA16は、該
変速制御部50aにより制御されるCVT40変速特性
を低速段側に補正するという変速特性補正部50bによ
る制御手順に対応している。そして、この変速特性補正
部50bは、前記フローのステップSA23に示すよう
に、触媒32,34が低温状態のときには、前記変速制
御手段50aにより制御されるCVT40の変速特性を
高速段側に補正するように構成されている。
制御部50aに対応しており、ステップSA16は、該
変速制御部50aにより制御されるCVT40変速特性
を低速段側に補正するという変速特性補正部50bによ
る制御手順に対応している。そして、この変速特性補正
部50bは、前記フローのステップSA23に示すよう
に、触媒32,34が低温状態のときには、前記変速制
御手段50aにより制御されるCVT40の変速特性を
高速段側に補正するように構成されている。
【0099】さらに、前記フローのステップSA19,
SA20により、燃料カット制御が終了して、エンジン
1がアイドル運転状態に移行したとき、かつ、触媒3
2,34が高温状態であることが判定されれば、成層燃
焼領域(イ)においてエンジン1の筒内空燃比を略理論
空燃比になるように補正する空燃比補正手段39dが構
成されている。
SA20により、燃料カット制御が終了して、エンジン
1がアイドル運転状態に移行したとき、かつ、触媒3
2,34が高温状態であることが判定されれば、成層燃
焼領域(イ)においてエンジン1の筒内空燃比を略理論
空燃比になるように補正する空燃比補正手段39dが構
成されている。
【0100】(実施形態1の作用効果)次に、この実施
形態1の作用効果を説明する。
形態1の作用効果を説明する。
【0101】まず、車両Cが高速道路等を走行してい
て、エンジン1が相対的に高回転ないし高負荷側の領域
にあるとき、即ち例えば図10に示すように、エンジン
1が燃料制御マップ上のλ=1領域(ロ)におけるA点
近傍にあるとき、このエンジン1は、各気筒2毎のイン
ジェクタ12により燃料が気筒2の吸気行程で噴射され
て、略理論空燃比の状態で燃焼する均一燃焼状態とな
る。このときには、排気の温度状態が相対的に高くなる
上に、エンジン回転速度Nが高いことから、触媒32,
34を流通する高温の排気の流量も多くなり、該触媒3
2,34の温度状態は急速に上昇する。
て、エンジン1が相対的に高回転ないし高負荷側の領域
にあるとき、即ち例えば図10に示すように、エンジン
1が燃料制御マップ上のλ=1領域(ロ)におけるA点
近傍にあるとき、このエンジン1は、各気筒2毎のイン
ジェクタ12により燃料が気筒2の吸気行程で噴射され
て、略理論空燃比の状態で燃焼する均一燃焼状態とな
る。このときには、排気の温度状態が相対的に高くなる
上に、エンジン回転速度Nが高いことから、触媒32,
34を流通する高温の排気の流量も多くなり、該触媒3
2,34の温度状態は急速に上昇する。
【0102】続いて、同図に矢印で示すように、車両C
の運転者がアクセルペダルを離して、エンジン1が減速
運転状態になると、ECU39により燃料カット制御が
行われて、エンジン1の各気筒2への燃料供給が停止さ
れ、このことにより、該各気筒2毎の燃焼室6に吸入さ
れた吸気(空気)が殆どそのままの温度状態で排気通路
28に排出されるようになる。
の運転者がアクセルペダルを離して、エンジン1が減速
運転状態になると、ECU39により燃料カット制御が
行われて、エンジン1の各気筒2への燃料供給が停止さ
れ、このことにより、該各気筒2毎の燃焼室6に吸入さ
れた吸気(空気)が殆どそのままの温度状態で排気通路
28に排出されるようになる。
【0103】この際、触媒温度状態判定手段39cによ
りリーンNOx触媒34がNOx吸収能力の低下するよ
うな高温状態であると判定されると、車両Cのブレーキ
が操作されておらず、かつ燃料カット制御の開始時点に
おけるエンジン回転速度Nsが設定回転速度N3以上であ
ったことを条件として、スロットル開度及びCVT変速
特性の補正制御が行われる。すなわち、ECU39によ
りスロットル弁22が強制的に開状態にされるととも
に、ATCU50により、CVT40の変速特性が低速
段側に補正され、このCVT40の変速比が図9に実線
の矢印で示すように変化するようになる。
りリーンNOx触媒34がNOx吸収能力の低下するよ
うな高温状態であると判定されると、車両Cのブレーキ
が操作されておらず、かつ燃料カット制御の開始時点に
おけるエンジン回転速度Nsが設定回転速度N3以上であ
ったことを条件として、スロットル開度及びCVT変速
特性の補正制御が行われる。すなわち、ECU39によ
りスロットル弁22が強制的に開状態にされるととも
に、ATCU50により、CVT40の変速特性が低速
段側に補正され、このCVT40の変速比が図9に実線
の矢印で示すように変化するようになる。
【0104】詳しくは、前記CVT40の変速比は、通
常の変速状態(図に破線の矢印で示す)に比べて、相対
的に高い状態に維持されるとともに、最低速段側(Lo
w)になるまで、車速の低下に応じて徐々に低速段側に
変化するように制御され、この間、該CVT40の入力
軸回転速度、即ちエンジン回転速度Nが略一定に保たれ
る。
常の変速状態(図に破線の矢印で示す)に比べて、相対
的に高い状態に維持されるとともに、最低速段側(Lo
w)になるまで、車速の低下に応じて徐々に低速段側に
変化するように制御され、この間、該CVT40の入力
軸回転速度、即ちエンジン回転速度Nが略一定に保たれ
る。
【0105】このことで、燃料カット制御中に触媒3
2,34を流通する空気量を可及的に増大させて、該触
媒32,34を積極的にかつ最大限に効果的に冷却する
ことができる。これにより、前記図10に示すようにエ
ンジン1が成層燃焼領域(イ)におけるB点ないしC点
の近傍に復帰したときに、殆どの場合、リーンNOx触
媒34は適切な温度状態になり、この触媒34により酸
素過剰雰囲気の排気中のNOxを十分に吸収して、除去
することができるようになる。
2,34を流通する空気量を可及的に増大させて、該触
媒32,34を積極的にかつ最大限に効果的に冷却する
ことができる。これにより、前記図10に示すようにエ
ンジン1が成層燃焼領域(イ)におけるB点ないしC点
の近傍に復帰したときに、殆どの場合、リーンNOx触
媒34は適切な温度状態になり、この触媒34により酸
素過剰雰囲気の排気中のNOxを十分に吸収して、除去
することができるようになる。
【0106】また、前記の如く、燃料カット制御中にエ
ンジン回転速度Nが相対的に高い状態に維持されること
で、エンブレ感が十分に強くなるので、スロットル弁2
2が開状態になって吸気損失が減少しても、そのことに
よるエンブレ感の低下が補完されて、車両の減速中に違
和感のない適度なエンブレ感を確保することができる。
特に、この実施形態のように、燃料カット制御の開始時
点でのエンジン回転速度Nsが設定回転速度N3以上であ
れば、前記の作用効果が十分に得られる。
ンジン回転速度Nが相対的に高い状態に維持されること
で、エンブレ感が十分に強くなるので、スロットル弁2
2が開状態になって吸気損失が減少しても、そのことに
よるエンブレ感の低下が補完されて、車両の減速中に違
和感のない適度なエンブレ感を確保することができる。
特に、この実施形態のように、燃料カット制御の開始時
点でのエンジン回転速度Nsが設定回転速度N3以上であ
れば、前記の作用効果が十分に得られる。
【0107】さらに、上述の如く燃料カット制御中に積
極的に触媒32,34を冷却するようにしていても、当
初の該触媒32,34の温度状態があまりに高かったと
きには、燃料カット制御を終了してエンジン1が成層燃
焼領域に移行するときに、リーンNOx触媒34の温度
状態が依然として高温状態になっていることも考えられ
る。しかし、この実施形態では、前記図10に破線の矢
印で示すように、燃料カット制御が終了して、エンジン
1が成層燃焼領域にアイドル運転状態で復帰するとき、
リーンNOx触媒34の温度状態が高ければ、エンジン
1を強制的に略理論空燃比の均一燃焼状態として、触媒
32,34により三元浄化機能を発揮させるようにして
いるので、このような場合であっても、排気状態の悪化
を確実に防止することができる。
極的に触媒32,34を冷却するようにしていても、当
初の該触媒32,34の温度状態があまりに高かったと
きには、燃料カット制御を終了してエンジン1が成層燃
焼領域に移行するときに、リーンNOx触媒34の温度
状態が依然として高温状態になっていることも考えられ
る。しかし、この実施形態では、前記図10に破線の矢
印で示すように、燃料カット制御が終了して、エンジン
1が成層燃焼領域にアイドル運転状態で復帰するとき、
リーンNOx触媒34の温度状態が高ければ、エンジン
1を強制的に略理論空燃比の均一燃焼状態として、触媒
32,34により三元浄化機能を発揮させるようにして
いるので、このような場合であっても、排気状態の悪化
を確実に防止することができる。
【0108】尚、この実施形態1では、前記したよう
に、ECU39によるエンジン1の燃料カット制御中に
リーンNOx触媒34の冷却を促進する場合、CVT4
0の変速特性を、前記図9に実線で示すように途中まで
略一定に保たれるように変更補正するようにしている
が、これに限らず、触媒の温度状態に応じて、種々異な
るパターンになるように変更補正するようにしてもよ
い。
に、ECU39によるエンジン1の燃料カット制御中に
リーンNOx触媒34の冷却を促進する場合、CVT4
0の変速特性を、前記図9に実線で示すように途中まで
略一定に保たれるように変更補正するようにしている
が、これに限らず、触媒の温度状態に応じて、種々異な
るパターンになるように変更補正するようにしてもよ
い。
【0109】すなわち、例えば、同図に一点鎖線で示す
ように、該触媒34の温度状態がより高温度状態である
ほど、CVT40の変速特性をより低速段側に補正する
ようにしてもよく、また、図に仮想線で示すように、触
媒34の温度状態がそれほど高くなければ、CVT40
の変速特性を破線で示す通常の変速特性と実線で示す変
速特性との中間の変速特性になるように補正してもよ
い。
ように、該触媒34の温度状態がより高温度状態である
ほど、CVT40の変速特性をより低速段側に補正する
ようにしてもよく、また、図に仮想線で示すように、触
媒34の温度状態がそれほど高くなければ、CVT40
の変速特性を破線で示す通常の変速特性と実線で示す変
速特性との中間の変速特性になるように補正してもよ
い。
【0110】そして、そのようにCVT40の変速特性
を触媒34の温度状態に応じて、変更補正するようにす
れば、車両の減速時に適度なエンブレ感を得ることと、
触媒32,34の温度状態を適切に調節することとを、
一層、高次元で両立させることができる。
を触媒34の温度状態に応じて、変更補正するようにす
れば、車両の減速時に適度なエンブレ感を得ることと、
触媒32,34の温度状態を適切に調節することとを、
一層、高次元で両立させることができる。
【0111】(実施形態2)図11及び図12は、本発
明の実施形態2に係るパワートレインの制御装置を示
す。このパワートレインの制御装置の全体的な構成は前
記図1及び図2に示す実施形態1のものと同じなので、
この実施形態1と同じ構成要素については同一符号を付
して、その説明は省略する。
明の実施形態2に係るパワートレインの制御装置を示
す。このパワートレインの制御装置の全体的な構成は前
記図1及び図2に示す実施形態1のものと同じなので、
この実施形態1と同じ構成要素については同一符号を付
して、その説明は省略する。
【0112】この実施形態2に係るパワートレインは、
図示しないが、周知の4段変速式自動変速機(以下、4
速ATという)を用いており、前記図11は、ATCU
50の変速制御部50aによる前記4速ATの基本的な
変速スケジュール(変速特性)を示す自動変速線図であ
る。また、前記図12は、ATCU50の変速特性補正
部50bによる前記変速特性の補正の仕方を概念的に説
明したものである。
図示しないが、周知の4段変速式自動変速機(以下、4
速ATという)を用いており、前記図11は、ATCU
50の変速制御部50aによる前記4速ATの基本的な
変速スケジュール(変速特性)を示す自動変速線図であ
る。また、前記図12は、ATCU50の変速特性補正
部50bによる前記変速特性の補正の仕方を概念的に説
明したものである。
【0113】詳しくは、前記図11に示す自動変速線図
は、横軸に車両Cの走行速度を、また、縦軸にアクセル
開度センサ37により検出されるアクセル開度を取り、
低速段から高速段への変速が行われる点(シフトアップ
ポイント)を実線のグラフで、また、高速段から低速段
への変速が行われる点(シフトダウンポイント)を破線
のグラフでそれぞれ示したものである。
は、横軸に車両Cの走行速度を、また、縦軸にアクセル
開度センサ37により検出されるアクセル開度を取り、
低速段から高速段への変速が行われる点(シフトアップ
ポイント)を実線のグラフで、また、高速段から低速段
への変速が行われる点(シフトダウンポイント)を破線
のグラフでそれぞれ示したものである。
【0114】そして、この実施形態2において4速AT
の変速特性を低速段側に補正するときには、図12にも
示すように、触媒温度Tcatに応じて、4速から3速へ
のシフトダウンポイント点V1が高車速側のポイントV
1′に変更されるとともに、3速から2速へのシフトダ
ウンポイントV2が高車速側のポイントV2′に変更され
る。
の変速特性を低速段側に補正するときには、図12にも
示すように、触媒温度Tcatに応じて、4速から3速へ
のシフトダウンポイント点V1が高車速側のポイントV
1′に変更されるとともに、3速から2速へのシフトダ
ウンポイントV2が高車速側のポイントV2′に変更され
る。
【0115】これにより、前記図11の自動変速線図に
仮想線で示すように、エンジン1の減速燃料カット制御
中に、4速から3速、さらには3速から2速へのシフト
ダウンが通常よりも大幅に早く(高車速側で)行われる
ようになり、これにより、前記実施形態1と同様に減速
時のエンジン回転速度Nを相対的に高い状態に保って、
エンブレ感を維持しながら、リーンNOx触媒34の冷
却を積極的に促進することができる。
仮想線で示すように、エンジン1の減速燃料カット制御
中に、4速から3速、さらには3速から2速へのシフト
ダウンが通常よりも大幅に早く(高車速側で)行われる
ようになり、これにより、前記実施形態1と同様に減速
時のエンジン回転速度Nを相対的に高い状態に保って、
エンブレ感を維持しながら、リーンNOx触媒34の冷
却を積極的に促進することができる。
【0116】また、この実施形態2では、前記図12に
示すようにリーンNOx触媒34が高温状態にあるとき
に(Tcat≧Tcat1)、該触媒34の温度状態に応じ
て、より高温度状態であるほど、4速ATのシフトダウ
ンポイントを高車速側に補正するようにしている。これ
により、リーンNOx触媒34の温度状態が高いほど、
該触媒34を流通する空気流量を増大させて、その冷却
効果を高めることができる。
示すようにリーンNOx触媒34が高温状態にあるとき
に(Tcat≧Tcat1)、該触媒34の温度状態に応じ
て、より高温度状態であるほど、4速ATのシフトダウ
ンポイントを高車速側に補正するようにしている。これ
により、リーンNOx触媒34の温度状態が高いほど、
該触媒34を流通する空気流量を増大させて、その冷却
効果を高めることができる。
【0117】尚、この実施形態2では、前記図12に示
すように、リーンNOx触媒34の温度状態Tcatが設
定温度Tcat1以上になったときに、一旦、4速ATのシ
フトダウンポイントを大幅に高車速側に補正し、その上
で、さらなる触媒温度Tcatの上昇に対応して、該シフ
トダウンポイントを徐々に高車速側にずらすようにして
いるが、シフトダウンポイントの補正の方法はこれに限
るものではなく、例えば図13(a)に示すように、リー
ンNOx触媒34の温度状態Tcatが設定温度Tcat1以
上になった後、それ以上の触媒温度Tcatの上昇に応じ
て、4速ATのシフトダウンポイントを徐々に高車速側
に補正するようにしてもよい。
すように、リーンNOx触媒34の温度状態Tcatが設
定温度Tcat1以上になったときに、一旦、4速ATのシ
フトダウンポイントを大幅に高車速側に補正し、その上
で、さらなる触媒温度Tcatの上昇に対応して、該シフ
トダウンポイントを徐々に高車速側にずらすようにして
いるが、シフトダウンポイントの補正の方法はこれに限
るものではなく、例えば図13(a)に示すように、リー
ンNOx触媒34の温度状態Tcatが設定温度Tcat1以
上になった後、それ以上の触媒温度Tcatの上昇に応じ
て、4速ATのシフトダウンポイントを徐々に高車速側
に補正するようにしてもよい。
【0118】また、前記実施形態2では、リーンNOx
触媒34が高温状態のときに、4速ATのシフトダウン
ポイントを高車速側に補正するようにしているが、それ
だけでなく、該触媒34の温度状態が低くて、排気浄化
性能の低下が懸念される低温状態のときに(Tcat≦Tc
at2)、前記図13(b)に示すように、4速ATのシフト
ダウンポイントを低車速側に補正して、該ATの変速特
性を、車速に対するエンジン回転速度Nが相対的に低く
なる高速段側に補正するようにしてもよい。
触媒34が高温状態のときに、4速ATのシフトダウン
ポイントを高車速側に補正するようにしているが、それ
だけでなく、該触媒34の温度状態が低くて、排気浄化
性能の低下が懸念される低温状態のときに(Tcat≦Tc
at2)、前記図13(b)に示すように、4速ATのシフト
ダウンポイントを低車速側に補正して、該ATの変速特
性を、車速に対するエンジン回転速度Nが相対的に低く
なる高速段側に補正するようにしてもよい。
【0119】このようにすれば、前記実施形態1と同
様、図8のフローのステップSA23に示すような高速
段シフト制御により、触媒32,34の温度状態が低い
ときには、該触媒32,34への空気の流通量をできる
だけ少なくすることができ、これにより、触媒32,3
4の過冷却を未然に防止することができる。
様、図8のフローのステップSA23に示すような高速
段シフト制御により、触媒32,34の温度状態が低い
ときには、該触媒32,34への空気の流通量をできる
だけ少なくすることができ、これにより、触媒32,3
4の過冷却を未然に防止することができる。
【0120】(他の実施形態)尚、本発明の構成は、前
記実施形態1,2に限定されるものではなく、その他の
種々の構成をも包含するものである。すなわち、前記各
実施形態では、触媒32,34の温度状態を、エンジン
1の運転履歴等に基づいて推定するようにしているが、
これに限らず、排気通路28に温度センサを設けて、こ
のセンサからの出力により触媒温度状態を推定ないし検
出するようにしてもよい。
記実施形態1,2に限定されるものではなく、その他の
種々の構成をも包含するものである。すなわち、前記各
実施形態では、触媒32,34の温度状態を、エンジン
1の運転履歴等に基づいて推定するようにしているが、
これに限らず、排気通路28に温度センサを設けて、こ
のセンサからの出力により触媒温度状態を推定ないし検
出するようにしてもよい。
【0121】また、前記各実施形態では、触媒32,3
4を積極的に冷却するために、スロットル弁22を開き
かつCVT40の変速特性を補正するようにしている
が、これらのいずれか一方のみを行うようにすることも
できる。
4を積極的に冷却するために、スロットル弁22を開き
かつCVT40の変速特性を補正するようにしている
が、これらのいずれか一方のみを行うようにすることも
できる。
【0122】さらに、前記各実施形態では、エンジン1
の排気通路28において上流側に三元触媒32を、その
下流側にリーンNOx触媒34を配置しているが、これ
に限るものではなく、上流側にリーンNOx触媒を配置
し、その下流側に三元触媒を配置するようにしてもよい
し、或いは、リーンNOx触媒のみを配置するようにし
てもよい。
の排気通路28において上流側に三元触媒32を、その
下流側にリーンNOx触媒34を配置しているが、これ
に限るものではなく、上流側にリーンNOx触媒を配置
し、その下流側に三元触媒を配置するようにしてもよい
し、或いは、リーンNOx触媒のみを配置するようにし
てもよい。
【0123】このようにリーンNOx触媒34のみを配
置したものでも、該触媒34が高温状態のときには、成
層燃焼領域であっても強制的に略理論空燃比とすること
で、三元浄化機能を発揮させることができるので、排気
状態の悪化を防止できる。このリーンNOx触媒34と
しては、前記実施形態のようなNOx吸収還元型のもの
に限らず、NOx吸収材を有するNOx吸収タイプのも
のであればよい。
置したものでも、該触媒34が高温状態のときには、成
層燃焼領域であっても強制的に略理論空燃比とすること
で、三元浄化機能を発揮させることができるので、排気
状態の悪化を防止できる。このリーンNOx触媒34と
しては、前記実施形態のようなNOx吸収還元型のもの
に限らず、NOx吸収材を有するNOx吸収タイプのも
のであればよい。
【0124】さらにまた、前記各実施形態では、本発明
に係る燃料制御装置を火花点火式直噴エンジン1に適用
しているが、これに限るものではない。すなわち、本発
明は、エンジンの吸気ポートに燃料を噴射するようにイ
ンジェクタを配設したいわゆるポート噴射式の火花点火
式エンジンにも適用可能である。また、この場合には、
必ずしもリーンバーン運転を行う必要はなく、エンジン
の筒内空燃比を全ての運転領域において略理論空燃比な
いしそれよりもリッチになるように制御するようにして
もよい。そして、この場合には、排気通路には三元触媒
のみを配設すればよく、また、該三元触媒についての高
温状態を判定する第1設定温度Tcatとしては、三元触
媒の熱劣化が懸念される所定温度(例えば900度Cく
らい)とすればよい。加えて、本発明に係る燃料制御装
置は、ディーゼルエンジンにも適用可能である。
に係る燃料制御装置を火花点火式直噴エンジン1に適用
しているが、これに限るものではない。すなわち、本発
明は、エンジンの吸気ポートに燃料を噴射するようにイ
ンジェクタを配設したいわゆるポート噴射式の火花点火
式エンジンにも適用可能である。また、この場合には、
必ずしもリーンバーン運転を行う必要はなく、エンジン
の筒内空燃比を全ての運転領域において略理論空燃比な
いしそれよりもリッチになるように制御するようにして
もよい。そして、この場合には、排気通路には三元触媒
のみを配設すればよく、また、該三元触媒についての高
温状態を判定する第1設定温度Tcatとしては、三元触
媒の熱劣化が懸念される所定温度(例えば900度Cく
らい)とすればよい。加えて、本発明に係る燃料制御装
置は、ディーゼルエンジンにも適用可能である。
【0125】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の発明
に係るパワートレインの制御装置によると、所定の状態
で三元浄化機能を発揮する触媒と、エンジンの出力を駆
動輪側へ伝達する自動変速機とを備え、この自動変速機
の変速比を変速制御手段により制御するようにしたパワ
ートレインの制御装置において、触媒温度状態判定手段
により触媒が所定の高温状態であると判定された場合
は、エンジンの減速燃料カット制御の実行中に自動変速
機の変速特性を、変速特性補正手段により通常よりも低
速段側に補正して、エンジン回転速度を相対的に高い状
態に維持するようにすることで、エンブレ感を十分に確
保しながら、前記触媒における単位時間当たりの空気の
流通量を増大させて、該触媒の冷却を促進することがで
きる。
に係るパワートレインの制御装置によると、所定の状態
で三元浄化機能を発揮する触媒と、エンジンの出力を駆
動輪側へ伝達する自動変速機とを備え、この自動変速機
の変速比を変速制御手段により制御するようにしたパワ
ートレインの制御装置において、触媒温度状態判定手段
により触媒が所定の高温状態であると判定された場合
は、エンジンの減速燃料カット制御の実行中に自動変速
機の変速特性を、変速特性補正手段により通常よりも低
速段側に補正して、エンジン回転速度を相対的に高い状
態に維持するようにすることで、エンブレ感を十分に確
保しながら、前記触媒における単位時間当たりの空気の
流通量を増大させて、該触媒の冷却を促進することがで
きる。
【0126】請求項2の発明によると、エンジンの減速
燃料カット制御の実行中に吸気量制御手段による吸気量
調節手段の制御によって、エンジンへの吸気流量を増大
させることにより、触媒の冷却を積極的に促進すること
ができる。
燃料カット制御の実行中に吸気量制御手段による吸気量
調節手段の制御によって、エンジンへの吸気流量を増大
させることにより、触媒の冷却を積極的に促進すること
ができる。
【0127】請求項3の発明によると、エンジンの減速
燃料カット制御の開始時点でエンジン回転速度が設定回
転速度以上であったときに、自動変速機の変速特性を低
速段側に補正しかつエンジンへの吸気流量を増大させる
ことで、前記請求項2の発明の効果を十分に得ることが
できる。
燃料カット制御の開始時点でエンジン回転速度が設定回
転速度以上であったときに、自動変速機の変速特性を低
速段側に補正しかつエンジンへの吸気流量を増大させる
ことで、前記請求項2の発明の効果を十分に得ることが
できる。
【0128】請求項4の発明によると、自動変速機とし
て無段変速機を用いることにより、請求項1の発明の効
果を十分に得ることができるとともに、変速比のきめ細
かな制御によって、適度なエンブレ感を安定的に得るこ
とができる。
て無段変速機を用いることにより、請求項1の発明の効
果を十分に得ることができるとともに、変速比のきめ細
かな制御によって、適度なエンブレ感を安定的に得るこ
とができる。
【0129】請求項5の発明によると、酸素過剰雰囲気
の排気中のNOxを吸収するNOx吸収型触媒を用いる
ことで、エンジンの空燃比リーン運転中のNOx浄化性
能を高めることができるとともに、この触媒による排気
浄化性能の温度依存性に対処できることから、請求項1
の発明の効果が特に有効なものとなる。
の排気中のNOxを吸収するNOx吸収型触媒を用いる
ことで、エンジンの空燃比リーン運転中のNOx浄化性
能を高めることができるとともに、この触媒による排気
浄化性能の温度依存性に対処できることから、請求項1
の発明の効果が特に有効なものとなる。
【0130】請求項6の発明によると、エンジンが減速
燃料カット制御の終了後に筒内空燃比のリーンな運転領
域に復帰するときに、触媒の冷却が不十分であっても、
排気状態の悪化を確実に防止できる。
燃料カット制御の終了後に筒内空燃比のリーンな運転領
域に復帰するときに、触媒の冷却が不十分であっても、
排気状態の悪化を確実に防止できる。
【0131】また、請求項7の発明に係るパワートレイ
ンの制御装置によると、NOx吸収型触媒に特有の浄化
性能の温度依存性に着目し、該触媒の温度状態が所定以
上に高い高温状態にある場合に、燃料カット制御中にエ
ンジンへの吸気流量を増大させて、該触媒の冷却を積極
的に促進することにより、その浄化性能の低下を防止す
ることができる。
ンの制御装置によると、NOx吸収型触媒に特有の浄化
性能の温度依存性に着目し、該触媒の温度状態が所定以
上に高い高温状態にある場合に、燃料カット制御中にエ
ンジンへの吸気流量を増大させて、該触媒の冷却を積極
的に促進することにより、その浄化性能の低下を防止す
ることができる。
【0132】さらに、請求項8の発明に係るパワートレ
インの制御装置によると、触媒の温度状態が低くて、そ
の浄化性能の低下が懸念される場合に、燃料カット制御
中にエンジンのスロットル弁を閉じ、かつ自動変速機の
変速特性を通常よりも高速段側に補正するようにするこ
とで、触媒における単位時間当たりの空気の流通量を可
及的に減少させて、該触媒の冷却を最大限、抑制するこ
とができる。
インの制御装置によると、触媒の温度状態が低くて、そ
の浄化性能の低下が懸念される場合に、燃料カット制御
中にエンジンのスロットル弁を閉じ、かつ自動変速機の
変速特性を通常よりも高速段側に補正するようにするこ
とで、触媒における単位時間当たりの空気の流通量を可
及的に減少させて、該触媒の冷却を最大限、抑制するこ
とができる。
【図1】本発明の実施形態に係るパワートレイン制御装
置の全体構成図である。
置の全体構成図である。
【図2】エンジンの制御システムを示すシステム構成図
である。
である。
【図3】触媒の温度状態の変化に対するNOx浄化率の
変化特性を、酸素過剰雰囲気(実線)と略理論空燃比に
対応する状態(破線)とで対比して示す図である。
変化特性を、酸素過剰雰囲気(実線)と略理論空燃比に
対応する状態(破線)とで対比して示す図である。
【図4】CVTの構成及びその制御システムを示す概略
構成図である。
構成図である。
【図5】エンジンの燃料制御マップの一例を示す図であ
る。
る。
【図6】インジェクタによる燃料噴射の形態を模式的に
示す図である。
示す図である。
【図7】CVTの変速制御マップの一例を示す図であ
る。
る。
【図8】エンジン及びCVTの統合制御の手順を示すフ
ローチャート図である。
ローチャート図である。
【図9】車両の減速時におけるCVTの変速比の変化を
示すマップ図である。
示すマップ図である。
【図10】エンジンの燃料カット制御への移行から成層
燃焼状態への復帰までを模式的に示す説明図である。
燃焼状態への復帰までを模式的に示す説明図である。
【図11】4速ATの自動変速線図の一例である。
【図12】触媒の温度状態の変化に対する4速ATのシ
フトダウンポイントの変化を示す図である。
フトダウンポイントの変化を示す図である。
【図13】他の実施形態に係る図12相当図である。
A パワートレインの制御装置 1 エンジン 2 気筒 6 燃焼室 22 スロットル弁(吸気量調節手段) 28 排気通路 32 三元触媒 34 リーンNOx触媒(NOx吸収型触媒) 39 エンジンコントロールユニット(ECU) 39a 燃料噴射制御部(燃料カット制御手段、空燃
比制御手段) 39b スロットル制御部(吸気量制御手段、空燃比
制御手段) 39c 触媒温度状態判定部(触媒温度状態判定手
段) 50 トランスミッションコントロールユニット
(ATCU) 50a 変速制御部(変速制御手段) 50b 変速特性補正部(変速特性補正手段)
比制御手段) 39b スロットル制御部(吸気量制御手段、空燃比
制御手段) 39c 触媒温度状態判定部(触媒温度状態判定手
段) 50 トランスミッションコントロールユニット
(ATCU) 50a 変速制御部(変速制御手段) 50b 変速特性補正部(変速特性補正手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/24 F01N 3/24 R 3G301 3/28 301 3/28 301C 3J552 F02D 9/02 315 F02D 9/02 315B 315E 29/00 29/00 H 41/12 310 41/12 310 330 330J 43/00 301 43/00 301E 301H 301K 45/00 310 45/00 310F 310R 310H F16H 61/02 F16H 61/02 // F16H 59:24 59:24 59:30 59:30 59:34 59:34 59:44 59:44 59:74 59:74 59:78 59:78 63:06 63:06 Fターム(参考) 3D041 AA19 AB01 AC01 AC15 AC20 AD02 AD04 AD05 AD10 AD14 AD31 AD41 AE03 AE04 AE31 AF01 AF09 3G065 AA04 CA12 DA05 DA06 DA15 EA05 FA07 FA12 GA00 GA05 GA08 GA10 GA11 GA29 GA31 GA41 GA46 HA21 HA22 JA04 JA09 JA11 KA02 3G084 AA04 BA05 BA09 BA13 BA32 CA03 CA06 DA10 EA11 EB12 EC01 EC03 FA00 FA05 FA06 FA08 FA10 FA20 FA30 FA38 3G091 AA02 AA11 AA12 AA17 AA24 AB03 AB06 BA05 BA14 BA15 BA19 BA36 CA13 CB02 CB03 CB07 CB08 CB09 DA01 DA02 DB06 DB10 EA01 EA05 EA07 EA16 EA17 EA26 EA34 EA39 FA05 FA07 FA12 FA13 FA19 FB02 FB03 FB10 FB11 FB12 FC07 FC08 GA06 GA19 GB01X GB04X GB05W GB07W GB10X GB16X GB17X HA08 HA18 HA36 HA37 HA42 HB05 3G093 AA06 BA20 CA04 CA06 CA10 CB07 DA04 DA05 DA06 DA07 DA09 DA11 DB05 DB11 DB15 EA04 EA05 EA09 EB03 FA07 FA10 3G301 HA01 HA04 HA13 HA16 JA25 JA26 KA07 KA08 KA16 KA24 KA26 LA03 MA01 MA12 MA14 MA24 NC04 ND03 ND04 NE17 PA04Z PA11Z PD09Z PD12Z PE03Z PF01Z PF05Z PF08Z 3J552 MA02 MA04 MA06 MA12 NA01 NB01 PA21 SB09 SB10 UA07 VA74W VB01W VC01W VC03W VC05W VC06W VC07W VD02Z VD11Z
Claims (8)
- 【請求項1】 エンジンの排気通路に、少なくとも排気
の空燃比状態が略理論空燃比に対応する状態のときに三
元浄化機能を発揮する触媒を配設するとともに、 エンジンの出力を変速して車両の駆動輪側へ伝達する自
動変速機と、 前記自動変速機の変速比を少なくとも車両の走行状態に
応じて、所定の変速特性になるように制御する変速制御
手段とを備えたパワートレインの制御装置において、 エンジンの減速運転時に所定条件下で、該エンジンへの
燃料供給を強制的に停止させる燃料カット制御を行う燃
料カット制御手段と、 前記触媒の温度状態が設定温度以上の高温状態であるこ
とを判定する触媒温度状態判定手段と、 前記燃料カット制御手段により燃料カット制御が行われ
ていて、かつ、前記触媒温度状態判定手段により触媒が
前記高温状態であることが判定されたとき、前記変速制
御手段により制御される自動変速機の変速特性を、車速
に対するエンジン回転速度が相対的に高い低速段側に補
正する変速特性補正手段とを備えていることを特徴とす
るパワートレインの制御装置。 - 【請求項2】 請求項1において、 エンジンへの吸気流量を調節する吸気量調節手段と、 燃料カット制御手段により燃料カット制御が行われてい
て、かつ、触媒温度状態判定手段により触媒が高温状態
であることが判定されたとき、この判定が行われないと
きに比べて吸気流量が多くなるように前記吸気量調節手
段を作動制御する吸気量制御手段とを備えていることを
特徴とするパワートレインの制御装置。 - 【請求項3】 請求項2において、 変速特性補正手段は、燃料カット制御手段による燃料カ
ット制御の開始時点で、エンジン回転速度が設定回転速
度以上であったときに、自動変速機の変速特性を補正す
るものであり、 吸気量制御手段は、前記燃料カット制御の開始時点でエ
ンジン回転速度が前記設定回転速度以上であったとき
に、吸気量調節手段の制御を行うものであることを特徴
とするパワートレインの制御装置。 - 【請求項4】 請求項1において、 自動変速機は、エンジンからの回転入力を無段階に変速
して、出力する無段変速機であり、 変速特性補正手段は、前記無段変速機の変速比を車両の
走行速度の低下に応じて、低速段側に変化するように制
御するものであることを特徴とするパワートレインの制
御装置。 - 【請求項5】 請求項1において、 触媒は、酸素過剰雰囲気の排気中のNOxを吸収する一
方、酸素濃度の低下によって前記吸収したNOxを放出
するNOx吸収型触媒であり、 触媒温度状態判定手段は、前記触媒によるNOx吸収能
力が温度状態の上昇とともに低下するようになる状態
を、高温状態として判定するように構成されていること
を特徴とするパワートレインの制御装置。 - 【請求項6】 請求項5において、 エンジンが少なくともアイドル運転領域を含む低回転低
負荷側の所定領域にあるときに、該エンジンの気筒内燃
焼室における点火前の平均的な空燃比である筒内空燃比
を、理論空燃比よりもリーンになるように制御する空燃
比制御手段と、 燃料カット制御手段による燃料カット制御が終了して、
エンジンが前記所定領域に移行し、かつ、触媒温度状態
判定手段により触媒が高温状態であることが判定された
とき、筒内空燃比を略理論空燃比になるように補正する
空燃比補正手段とを備えていることを特徴とするパワー
トレインの制御装置。 - 【請求項7】 エンジンの排気通路に、酸素過剰雰囲気
の排気中のNOxを吸収する一方、酸素濃度の低下によ
って前記吸収したNOxを放出するNOx吸収型触媒を
配設するとともに、 エンジンが低回転低負荷側の所定領域にあるときに、該
エンジンの気筒内燃焼室における点火前の平均的な空燃
比である筒内空燃比を、理論空燃比よりもリーンになる
ように制御するようにしたパワートレインの制御装置に
おいて、 エンジンの減速運転時に所定条件下で、該エンジンへの
燃料供給を強制的に停止させる燃料カット制御を行う燃
料カット制御手段と、 前記触媒の温度状態が設定温度以上の高温状態であるこ
とを判定する触媒温度状態判定手段と、 エンジンへの吸気流量を調節する吸気量調節手段と、 前記燃料カット制御手段により燃料カット制御が行われ
ていて、かつ、前記触媒温度状態判定手段により触媒が
前記高温状態であることが判定されたとき、この判定が
行われないときに比べて吸気流量が多くなるように前記
吸気量調節手段を作動制御する吸気量制御手段とを備え
ていることを特徴とするパワートレインの制御装置。 - 【請求項8】 エンジンの排気通路に、少なくとも排気
の空燃比状態が略理論空燃比に対応する状態のときに三
元浄化機能を発揮する触媒を配設するとともに、 エンジンの出力を変速して車両の駆動輪側へ伝達する自
動変速機と、 前記自動変速機の変速比を少なくとも車両の走行状態に
応じて、所定の変速特性になるように制御する変速制御
手段とを備えたパワートレインの制御装置において、 エンジンの減速運転時に所定条件下で、該エンジンへの
燃料供給を強制的に停止させる燃料カット制御を行う燃
料カット制御手段と、 前記触媒が排気浄化性能の低い所定の低温状態であるこ
とを判定する触媒温度状態判定手段と、 前記燃料カット制御手段により燃料カット制御が行われ
ていて、かつ、前記触媒温度状態判定手段により触媒が
前記低温状態であることが判定されたとき、エンジンの
スロットル弁を閉じるスロットル制御手段と、 前記燃料カット制御手段により燃料カット制御が行われ
ていて、かつ、前記触媒温度状態判定手段により触媒が
前記低温状態であることが判定されたとき、前記変速制
御手段により制御される自動変速機の変速特性を、車速
に対するエンジン回転速度が相対的に低い高速段側に補
正する変速特性補正手段とを備えていることを特徴とす
るパワートレインの制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000299044A JP2002104026A (ja) | 2000-09-29 | 2000-09-29 | パワートレインの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000299044A JP2002104026A (ja) | 2000-09-29 | 2000-09-29 | パワートレインの制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002104026A true JP2002104026A (ja) | 2002-04-09 |
Family
ID=18780910
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000299044A Pending JP2002104026A (ja) | 2000-09-29 | 2000-09-29 | パワートレインの制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002104026A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006274985A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Mitsubishi Fuso Truck & Bus Corp | 排気後処理装置 |
JP2006526748A (ja) * | 2003-06-04 | 2006-11-24 | ボルボ ラストバグナー アーベー | 排ガスクリーニングを伴うエンジン駆動車 |
JP2007263271A (ja) * | 2006-03-29 | 2007-10-11 | Toyota Motor Corp | 車両制御装置 |
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CN117759412A (zh) * | 2024-02-22 | 2024-03-26 | 潍柴动力股份有限公司 | 一种三元催化器控制方法、装置、存储介质及电子设备 |
-
2000
- 2000-09-29 JP JP2000299044A patent/JP2002104026A/ja active Pending
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