JP2002103790A - 記録媒体及び記録方法 - Google Patents

記録媒体及び記録方法

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JP2002103790A
JP2002103790A JP2000294334A JP2000294334A JP2002103790A JP 2002103790 A JP2002103790 A JP 2002103790A JP 2000294334 A JP2000294334 A JP 2000294334A JP 2000294334 A JP2000294334 A JP 2000294334A JP 2002103790 A JP2002103790 A JP 2002103790A
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Satoshi Kaneda
聡 金田
Katsuhiko Haga
勝彦 羽賀
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Seiko Epson Corp
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク吸収性微粉末の含有率が高く、粉落ち
し易いインク受容層を有していても粉落ちの問題が生じ
ることのない、インク吸収性の良い記録媒体及びその記
録媒体を用いた記録方法を提供すること。 【解決手段】 インク吸収性微粉末の含有率が高く、粉
落ちし易いインク受容層を有する記録用紙1の長さより
長いガイド用紙3上の前方先端部分に、粉落ち転写が生
じない材料で、給紙ロールの中心部分から記録ヘッドの
送りロール側端部までの長さ以上の長さでガイド用紙3
幅一杯に塗膜形成したガイド部2を有するガイド用紙3
に、該記録用紙1を接着剤で剥離可能に接着した記録媒
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク吸収性微粉
末の含有量が、バインダーに比して大であるインク受容
層を有する記録用紙であって、印字・画像記録の際に粉
落ちの弊害を無くするように改善された記録用紙及びそ
の用紙を用いた記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録用紙として
は、インクの吸収性を高めるためにインク受容層を設け
た記録用紙が使用されてきた。インク受容層は、インク
の吸収性を高めるために、シリカ、アルミナ、炭酸カル
シウム等のインク吸収性の微粒子をバインダーに混入し
たものが基材の表面に塗布されて形成されており、特に
インク吸収性の高い記録用紙が要求される際には、バイ
ンダーに対してインク吸収性の微粒子の量が増大されて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バイン
ダーに対してインク吸収性の微粒子の量が増大されたイ
ンク受容層を有する記録用紙は、給紙ロールによる移送
の際にインク受容層からインク吸収性の微粒子が落ち
(以下、「粉落ち」と表現することあり)て給紙ロール
に粉落ち転写が生じ易いという性質があり、そのため、
このような粉落ちし易い記録用紙を使用してインクジェ
ット記録方式により記録を行なうと、記録用紙をヘッド
部分に送るための給紙ロールの表面にインク受容層から
剥離したインク吸収性の微粒子が付着し、付着したイン
ク吸収性の微粒子が給紙の際に給紙ロールから剥がれ落
ちるために給紙ロールと記録用紙との間の摩擦抵抗が減
少し給紙の状態が悪くなったり、給紙ローラが付着した
インク吸収性の微粒子で汚れる等の問題が生じた。ま
た、インク受容層の上に、インク吸収性の少ない微粒子
の含有量の大きな光沢層等の上層を設けた記録用紙にお
いても同様の問題が生じた。
【0004】そこで、給紙ロールの表面に記録媒体の最
上層から剥離した微粒子が付着するという問題を解決す
る手段として、記録媒体の最上層の表面に粉落ちを防ぐ
ための塗工層を設けることが考えられるが、そのことに
より、粉落ちの改善は図ることができても記録媒体のイ
ンク吸収性を低下させるという問題が生じてくる。
【0005】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであって、その目的とするところは、インク受容層
等の最上層の表面に粉落ちを防ぐための塗工層を設ける
ことがなくとも粉落ちの問題が生じない、インク吸収性
微粉末の含有量の多いインク受容層等の最上層を有し、
インク吸収性の良い記録媒体及びその記録媒体を用いた
記録方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、粉落ちを
防ぐための手段について調査研究していたところ、記録
用紙の移送方向の先端部分(以下、「前方先端部分」と
いうことあり)に粉落ちのしない部分(ガイド部)を、
給紙ロールの中心部分から記録ヘッドの送りロール側端
部までの長さ以上の長さで設けておくことにより、記録
用紙の前方先端部分に設けられたガイド部が送りロール
に到達した時点で、給紙ロールを記録用紙から離した状
態にしても記録媒体の送りは順調に行なわれ、かつ、記
録用紙の前方先端部分からの記録にも問題がなく、記録
用紙からの粉落ちも生じないことを見いだし、本発明を
完成したものである。
【0007】即ち、本発明に係る記録媒体は、「少なく
ともインク受容層を有する記録用紙とガイド部とを有す
る記録媒体であって、該ガイド部は、記録用紙の移送方
向先端部分に設けられ、給紙ロールによる移送の際に給
紙ロールに転写が生じない部材で構成され、給紙ロール
の中心部分から記録ヘッドの送りロール側端部までの長
さ以上の長さを有すること」を特徴とする(請求項
1)。
【0008】また、本発明に係る記録方法は、「前記の
記録媒体を使用して記録を行なう記録方法であって、該
記録媒体のガイド部先端が記録ヘッドに到達した時点で
給紙ロールを該記録媒体から離し、給紙ロールが該記録
媒体から離れた状態で給紙されるようにしたこと」を特
徴とする(請求項11)。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る記録用紙は、少なく
ともインク受容層を有する記録用紙とガイド部とを有す
る記録媒体である。該記録用紙は、インク受容層の上に
インク吸収性の小さい微粒子を含有する光沢層、紫外線
吸収層などを有することもできる。また、インク受容層
は、公知のような単層構造又は複層構造からなっていて
良い。
【0010】本発明における記録用紙は、基材の上に少
なくともインク受容層を有し、インク受容層は、少なく
ともインク吸収性微粉末とバインダーにより構成され、
インク吸収性微粉末とバインダーとの割合は、インク吸
収性微粉末とバインダーとの組み合わせにより決まるも
のであるが、例えば、インク吸収性微粉末100部に対
して、バインダー90〜5部、好ましくは90〜20部
となるような割合である。このような割合でインク吸収
性微粉末がインク受容層に含有されていることにより、
インク受容層は、給紙ロールによる記録媒体移送の際に
インク受容層からインク吸収性微粒子が落ちて給紙ロー
ルに粉落ち転写が生じ易いという性質となるのである。
このような、微粒子とその含有層との関係は、インク受
容層以外の層においても同様である。また、本発明にお
ける記録用紙として、主としてバインダーで構成される
膨潤型インクジェット用紙も挙げられる。この記録用紙
の場合には、インク受容層中に添加されている界面活性
剤が給紙ロールに転写する。特に、フッ素系の界面活性
剤、シリコン系の界面活性剤が転写し摩擦を低下させ
る。
【0011】記録用紙で使用される基材としては、従来
公知の基材、例えば、紙、合成紙、プラスチックフイル
ム等があるが、基材としての紙は、繊維状物質、及び必
要により填料を含有するシートであり、従来公知の酸性
抄紙法や中性抄紙法により抄紙されたものはいずれも使
用できる。また、紙を構成する繊維状物質は、LBKP及び
NBKPに代表される木材パルプを主体とするが、必要によ
り各種の合成繊維やガラス繊維等を混合しても良い。基
材としてのプラスチックフイルムは、透明、不透明のい
ずれでも従来公知の基材が使用される。その素材として
は、従来公知の素材である、ポリエステル系樹脂、ジア
セテート系樹脂、トリアセテート系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、
ポリイミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹
脂、セロハン、セルロイド等が用いられる。
【0012】インク受容層は、基材上にバインダーとイ
ンク吸収性微粉末、更に必要に応じて、染料固着剤(耐
水化剤)、蛍光増白剤、界面活性剤、消泡剤、抑泡剤、
防腐剤、防黴剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、酸化防止
剤、増粘剤、流動性改良剤、耐水化剤等の各種添加剤を
混合した塗工液を用いて形成される。
【0013】バインダーとしては、酸化澱粉、エーテル
化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の澱粉誘導体;カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等
のセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、
ポリビニルアルコール又はその誘導体;ポリビニルピロ
リドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共
重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等
の共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリル酸エステ
ル及びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体等の
アクリル系重合体などのアクリル系重合体ラタックス;
エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラタッ
クス;あるいはこれら各種重合体のカルボキシ基等の官
能基含有単量体による官能基変性重合体ラタックス;メ
ラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化性樹脂などの水性接着
剤;ポリメチルメタクリレート等のアクリル酸エステ
ル;メタクリル酸エステルの重合体又は共重合体;ポリ
ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル酢
酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッ
ド樹脂等の合成樹脂系接着剤などを挙げることができ
る。
【0014】インク吸収性微粉末としては、公知のイン
ク吸収性微粉末を1種以上用いることができる。例え
ば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜
鉛、チサンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、
珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリ
カ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミ
ナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼ
オライト、加水ハロイサイト、水酸化マグネシウム等の
白色無機微粉末、スチレン系プラスチック微粉末、アク
リル系プラスチック微粉末、ポリエチレン、マイクロカ
プセル、メラミン樹脂、尿素樹脂等の有機微粉末などが
挙げられる。
【0015】ガイド部は、給紙ロールによる移送の際に
給紙ロールに粉落ち転写が生じない(以下、「粉落ち転
写が生じない」という)部材で構成され、給紙ロールの
中心部分から記録ヘッドの送りロール側端部までの長さ
以上の長さを有する。即ち、ガイド部は、粉落ち転写が
生じない材料で、給紙ロールの中心部分から記録ヘッド
の送りロール側端部までの長さ以上の長さを有するシー
ト状に作製されるか、または、記録用紙より長いシート
(通常の記録用紙より長い記録用紙でも良い)の上に、
粉落ち転写が生じない材料で、給紙ロールの中心部分か
ら記録ヘッドの送りロール側端部までの長さ以上の長さ
でシート幅一杯に塗膜されることにより形成される。粉
落ち転写が生じないガイド部を構成する材料としては、
従来公知の材料、例えば、紙、合成紙、プラスチックフ
イルム等があるが、ガイド部を構成する材料としての紙
は、繊維状物質、及び必要により填料を含有するシート
であり、従来公知の酸性抄紙法や中性抄紙法により抄紙
されたものはいずれも使用できる。また、紙を構成する
繊維状物質は、LBKP及びNBKPに代表される木材パルプを
主体とするが、必要により各種の合成繊維やガラス繊維
等を混合しても良い。ガイド部を構成する材料としての
プラスチックフイルムは、透明、不透明のいずれでも従
来公知の材料が使用される。その素材としては、従来公
知の素材である、ポリエステル系樹脂、ジアセテート系
樹脂、トリアセテート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカ
ーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリイミド
系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、セロハ
ン、セルロイド等が挙げられる。
【0016】次に、図面を参照して、本発明に係る記録
媒体の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本
発明に係る記録媒体の第1の実施の形態の平面図であ
り、図2は、図1のX,X切断面図であり、図3は、本
発明に係る記録媒体の第2の実施の形態の断面図であ
り、図4は、本発明に係る記録媒体の第3の実施の形態
の断面図であり、図5は、本発明に係る記録媒体の第4
の実施の形態の断面図であり、図6は、本発明に係る記
録媒体が連続して作成されている状態を示す図であり、
図7は、本発明に係る記録媒体が記録ヘッドに移送され
る状態を示すための概略図である。本発明におけるガイ
ド部2は、図1に示されているように、記録媒体の前方
先端部分に位置して設けられており、即ち、ガイド部2
は、記録用紙1の前方先端部分に設けられ、粉落ち転写
が生じない部材で構成され、給紙ロールの中心部分から
記録ヘッドの送りロール側端部までの長さ以上の長さを
有するものである。
【0017】ガイド部2は、次のようにして記録媒体に
設けられる。即ち、ガイド部2は、図2に示されている
ように、粉落ち転写が生じない部材で構成され、記録用
紙1(1−1,1−2)の長さより長いシート状のガイ
ド用紙3の前方先端部分によって形成され、給紙ロール
の中心部分から記録ヘッドの送りロール側端部までの長
さ以上の長さを有する部分である。図2に示されている
ように、前方先端部分に位置して設けられたガイド部2
を有するガイド用紙3に記録用紙1が接着剤又は両面接
着テープ4で接着されて本発明の記録媒体を形成する。
なお、ガイド用紙3の幅は、記録用紙1の幅と同じであ
ることが好ましいが、記録用紙1の幅より広くても狭く
ても良い。
【0018】また、ガイド部2は、粉落ち転写が生じな
い部材で構成され、給紙ロールの中心部分から記録ヘッ
ドの送りロール側端部までの長さ以上の長さのシート状
のガイド用紙からなり、図3に示されているように、記
録用紙1の前方先端部分に一部重なった状態で配置さ
れ、接着剤又は両面接着テープ4で接着されて、記録媒
体を形成する。記録用紙1とガイド用紙とが一部重なっ
た状態で配置され、接着剤又は両面接着テープ4で接着
される部分(接着部分)の長さは、好ましくは10mm
以上である。
【0019】また、ガイド部2は、粉落ち転写が生じな
い部材で構成され、給紙ロールの中心部分から記録ヘッ
ドの送りロール側端部までの長さ以上の長さを有するシ
ート状ガイド用紙であり、図4に示されているように、
記録用紙1の前方先端部に位置して連続して配置され、
記録用紙1と上下両面又はいずれか一方の面で接着剤又
は接着テープ5などにより接着されて、記録媒体を形成
する。
【0020】また、ガイド部2は、粉落ち転写が生じな
い部材で構成され、給紙ロールの中心部分から記録ヘッ
ドの送りロール側端部までの長さ以上の長さのシート状
のガイド用紙からなり、図5に示されているように、通
常の記録用紙よりガイド部2の部分だけ長い記録用紙1
の前方先端部分上部に接着剤又は両面接着テープ4によ
り接着されて、記録媒体を形成する。通常の記録用紙よ
りガイド部2の部分だけ長い記録用紙1の前方先端部分
上部に、粉落ち転写が生じない部材で構成されたテープ
に接着層が形成されている接着テープ5によりガイド部
2を形成しても良い。記録用紙1の幅方向にガイド部2
に沿ってミシン目を形成することにより、通常の長さの
記録用紙1とガイド部2とに容易に分離することができ
る。
【0021】上記のいずれの場合にも、(両面)接着テ
ープ又は接着剤として剥離性のある(両面)接着テープ
又は接着剤を使用して、記録用紙1とガイド用紙(ガイ
ド部2)とを分離又は剥離可能な状態に接合することが
できる。その場合には、ガイド用紙(ガイド部2)を繰
り返し使用することもできる。
【0022】また、記録媒体は、図6に示されているよ
うに、粉落ち転写が生じない部材で構成された長いシー
ト6にインク吸収性微粉末の含有率の高いインク受容層
7を一定間隔をおいて形成し、矢印のところから切断す
ることによっも作製することができる。この場合には、
インク受容層7,7間の部分が、ガイド部2を形成する
ことになる。
【0023】次に、本発明に係る記録方法について、図
7を参照して説明する。ガイド部2を記録用紙1の前方
先端部分に設けられた記録媒体を、パット8と給紙ロー
ル9に挟み、給紙ロール9の回転により一対の送りロー
ル10,11の方に移送する。次いで一対の送りロール
10,11によって、記録媒体は記録ヘッドへ移送し、
記録媒体の先端が記録ヘッドの先端に到達した時点で、
図示されていない操作機構により、給紙ロール9を記録
媒体から離し、給紙ロール9を記録媒体から離した状態
で一対の送りロール10,11によって記録媒体の移送
を引き続いて行ない、記録用紙1の先端が記録ヘッドの
先端に到達した時点で印字記録を開始するように、図示
されていない制御機構により操作する。このようにし
て、本発明に係る記録方法によりば、インク吸収性微粉
末の含有量が、バインダーに比して大で、即ち、インク
吸収性微粉末の含有率が高く、粉落ち転写が生じ易い記
録用紙1を使用した場合にも、記録用紙1からの粉落ち
が生じることがなく、移送も良好に行なわれ、品質の高
い記録を行なうことができる。また、記録用紙1への記
録を記録用紙1の先端から行なうことができるという効
果もある。
【0024】
【実施例】次に、本発明の実施例を挙げ、本発明を具体
的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって限定
されるものではない。
【0025】[実施例1]図1,2に記載の記録用紙1
として、秤量100g/m2の上質紙を基材(1−1)
とし、その上に、シリカ微粒子(水沢化学社製、ミズカ
シルP−50)10重両部とバインダー(クラレ社製、
ポリビニルアルコールPVA217)2重両部を配合し
た塗工液を、秤量30g/m2の乾燥重量となるように
塗工し、乾燥してインク受容層(1−2)を形成したも
のを使用し、秤量100g/m2の上質紙からなるガイ
ド用紙3上に、強接着性のアクリル系接着剤4で接着し
て記録媒体を作成した。なお、接着剤として弱接着性の
ものを使用すれば、ガイド用紙3は、繰り返し使用する
ことができる。
【0026】[実施例2]ガイド用紙3として、実施例
1における上質紙の代わりに厚さ100μmのPETを
使用したこと以外は実施例1と同様にして記録媒体を作
成した。
【0027】[実施例3]図4に記載の記録用紙1とし
て、実施例1における記録用紙を使用し、秤量100g
/m2の上質紙からなるガイド部2を連続して配置し、
記録用紙1とガイド部2の裏面から市販の接着テープ
(ニチバン社製の剥離性テープ)5で接着して記録媒体
を作成した。
【0028】[実施例4]ガイド部2として、実施例3
における上質紙の代わりに厚さ100μmのPETを使
用したこと以外は実施例3と同様にして記録媒体を作成
した。
【0029】[実施例5]図5に記載の記録用紙1とし
て、実施例1における記録用紙と同様のもので長さがガ
イド部2に相当する部分だけ長いものを使用し、記録用
紙1の前方先端部分上に、給紙ロールの中心部分から記
録ヘッドの送りロール側端部までの長さ以上の長さの市
販の接着テープ(ニチバン社製の剥離性テープ)5を接
着してガイド部2とした記録媒体を作成した。
【0030】[実施例6]図6に記載の粉落ち転写が生
じない部材で構成された長いシート6として、秤量10
0g/m2の上質紙を使用し、その上に、給紙ロールの
中心部分から記録ヘッドの送りロール側端部までの長さ
以上の長さの間隔をとって、実施例1記載のインク受容
層の形成と同様にして複数のインク受容層7,7,・・
・を形成し、その後、図6に示されている矢印の所でシ
ート6を切断して複数の記録媒体を作成した。
【0031】[比較例]実施例1における記録用紙1の
みからなる記録媒体。
【0032】上記実施例1〜6及び比較例に記載の各記
録媒体を用いて、セイコーエプソン社製のインクジェッ
トプリンターPM770Cで記録を行ったところ、実施
例1〜6に記載の各記録媒体を用いた場合には、給紙ロ
ールに粉落ちは全く生ぜす、記録媒体の搬送に全く不具
合が生じなかったが、比較例に記載の記録媒体を用いた
場合には、給紙ロールに粉落ちが見られ、搬送に対し不
具合が見られた。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、記録用
紙の前方先端部分に粉落ちのしないガイド部を、給紙ロ
ールの中心部分から記録ヘッドの送りロール側端部まで
の長さ以上の長さで設けておくことにより、記録用紙の
前方先端部分に設けられたガイド部が送りロールに到達
した時点で、給紙ロールを記録用紙から離した状態にし
ても記録媒体の送りは順調に行なわれ、かつ、記録用紙
の先端部分からの記録にも問題がなく、記録用紙からの
粉落ちも生じないという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録媒体の第1の実施の形態の平
面図である。
【図2】図1のX,X切断面図である。
【図3】本発明に係る記録媒体の第2の実施の形態の断
面図であある。
【図4】本発明に係る記録媒体の第3の実施の形態の断
面図である。
【図5】本発明に係る記録媒体の第4の実施の形態の断
面図である。
【図6】本発明に係る記録媒体が連続して作成されてい
る状態を示す図である。
【図7】本発明に係る記録媒体が記録ヘッドに移送され
る状態を示すための概略図である。
【符号の説明】
1 記録用紙 2 ガイド部 3 ガイド用紙 4 接着剤 5 接着テープ 6 粉落ち転写が生じない部材で構成された長いシー
ト 7 インク受容層 8 パット 9 給紙ロール 10 送りロール 11 送りロール 12 記録ヘッド

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともインク受容層を有する記録用
    紙とガイド部とを有する記録媒体であって、該ガイド部
    は、記録用紙の移送方向先端部分に設けられ、給紙ロー
    ルによる移送の際に給紙ロールに転写が生じない部材で
    構成され、給紙ロールの中心部分から記録ヘッドの送り
    ロール側端部までの長さ以上の長さを有することを特徴
    とする記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記記録用紙の最上層は、微粉末の含有
    量が、バインダーに比して大で、粉落ち転写しやすい層
    から構成されている、請求項1に記載の記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記最上層が、少なくともインク吸収性
    微粉末とバインダーにより構成され、インク吸収性微粉
    末とバインダーとの割合が、インク吸収性微粉末100
    部に対して、バインダー90〜5部であるインク受容層
    からなる、請求項2に記載の記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記ガイド部が、給紙ロールによる移送
    の際に給紙ロールに転写が生じない部材で構成され、前
    記記録用紙の長さより長いシート状のガイド用紙の移送
    方向先端部分によって形成され、該ガイド用紙上の該ガ
    イド部後方に前記記録用紙が接着されている、請求項1
    〜3のいずれかに記載の記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記記録用紙が、前記ガイド用紙に剥離
    可能な接着剤又は両面接着テープで接着されている、請
    求項4に記載の記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記ガイド部が、給紙ロールによる移送
    の際に給紙ロールに転写が生じない部材で構成され、給
    紙ロールの中心部分から記録ヘッドの送りロール側端部
    までの長さ以上の長さのシート状のガイド用紙からな
    り、前記記録用紙の移送方向先端部に連続した状態で、
    又は前記記録用紙の移送方向先端部分に一部重なった状
    態で配置され、接着剤又は接着テープで接合されてい
    る、請求項1〜3のいずれかに記載の記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記接着剤又は接着テープが、剥離可能
    な接着剤又は接着テープである、請求項6に記載の記録
    媒体。
  8. 【請求項8】 前記ガイド部が、給紙ロールによる移送
    の際に給紙ロールに転写が生じない部材で構成され、給
    紙ロールの中心部分から記録ヘッドの送りロール側端部
    までの長さ以上の長さのシート状のガイド用紙からな
    り、前記記録用紙の移送方向先端部分上に接着剤又は両
    面接着テープで接着されている、請求項1〜3のいずれ
    かに記載の記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記記録用紙の幅方向にガイド部に沿っ
    てミシン目が形成されている、請求項8に記載の記録媒
    体。
  10. 【請求項10】 前記記録媒体が、インクジェット記録
    用の記録媒体である、請求項1〜9のいずれかに記載の
    記録媒体。
  11. 【請求項11】 前記請求項1〜10のいずれかに記載
    の記録媒体を使用して記録を行なう記録方法であって、
    該記録媒体のガイド部先端が記録ヘッドに到達した時点
    で給紙ロールを該記録媒体から離し、給紙ロールが該記
    録媒体から離れた状態で給紙されるようにしたことを特
    徴とする記録方法。
  12. 【請求項12】 前記請求項1〜10のいずれかに記載
    の記録媒体を使用して記録を行なう記録方法であって、
    該記録媒体のインク受容層の先端部から記録が始まるよ
    うに制御することを特徴とする、請求項11に記載の記
    録方法。
  13. 【請求項13】 前記の記録方法が、インクジェット記
    録方式による記録である、請求項12に記載の記録方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1297960C (zh) * 2003-12-15 2007-01-31 先锋株式会社 记录介质、记录和再现方法以及记录和再现装置
JP2011011489A (ja) * 2009-07-03 2011-01-20 Fujifilm Corp 両面シートとその搬送装置並びにこれらを用いた画像形成装置及び画像形成方法

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