JP2002102199A - 磁気共鳴信号受信方法および装置並びに磁気共鳴撮影装置 - Google Patents

磁気共鳴信号受信方法および装置並びに磁気共鳴撮影装置

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JP2002102199A JP2000289796A JP2000289796A JP2002102199A JP 2002102199 A JP2002102199 A JP 2002102199A JP 2000289796 A JP2000289796 A JP 2000289796A JP 2000289796 A JP2000289796 A JP 2000289796A JP 2002102199 A JP2002102199 A JP 2002102199A
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豪 松田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 RFコイルの物理的構造を変えることなく感
度分布が調節可能な磁気共鳴信号受信方法および装置、
並びに、そのような磁気共鳴信号受信装置を用いる磁気
共鳴撮影装置を実現する。 【解決手段】 相互に干渉しない複数のRFコイルで共
通の対象からの磁気共鳴信号をそれぞれ受信し、それぞ
れ受信した複数の磁気共鳴信号について相互間の位相を
調節(472,472’)して加算(470)する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気共鳴信号受信
方法および装置並びに磁気共鳴撮影装置に関し、特に、
複数のRFコイルを用いる磁気共鳴信号受信方法および
装置、並びに、そのような磁気共鳴信号受信装置を用い
る磁気共鳴撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴撮影(MRI:Magneti
c Resonance Imaging)装置では、
マグネットシステム(magnet system)の
内部空間、すなわち、静磁場を形成した空間に撮影の対
象(患者等)を配置し、勾配磁場および高周波磁場を印
加して対象内に磁気共鳴信号を発生させ、その受信信号
に基づいて断層像を生成(再構成)する。
【0003】磁気共鳴信号を受信するのにRFコイル
(radio frequencycoil)が用いら
れる。RFコイルの1つにフェーズドアレイ・コイル
(phased array coil)がある。フェ
ーズドアレイ・コイルは、相互に干渉しない複数のコイ
ルループ(coil loop)の組み合わせによって
構成される。
【0004】断層像は、複数のコイルループの受信信号
を全加算した信号を用いて再構成される。あるいは、複
数のコイルループの受信信号に基づいてそれぞれ画像を
再構成し、それらの画像を全加算することにより断層像
を得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】再構成画像における輝
度やコントラスト(contrast)の分布はフェー
ズドアレイ・コイルの感度分布に対応するが、フェーズ
ドアレイ・コイルの感度分布は、複数のコイルループの
形状や位置関係によって定まる固定的なものなので、再
構成画像の輝度やコントラスト分布も固定され、任意に
調節することができない。
【0006】そこで、本発明の課題は、RFコイルの物
理的構造を変えることなく感度分布が調節可能な磁気共
鳴信号受信方法および装置、並びに、そのような磁気共
鳴信号受信装置を用いる磁気共鳴撮影装置を実現するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)上記の課題を解決
するための他の観点での発明は、相互に干渉しない複数
のRFコイルで共通の対象からの磁気共鳴信号をそれぞ
れ受信し、前記それぞれ受信した複数の磁気共鳴信号に
ついて相互間の位相を調節して加算する、ことを特徴と
する磁気共鳴信号受信方法である。
【0008】この観点での発明では、複数のRFコイル
でそれぞれ受信した複数の磁気共鳴信号を相互間の位相
を調節して全加算するので、合成信号は個々の受信信号
のベクトル和になる。したがって、複数の受信信号の間
の位相を調節することにより、ベクトル和の大きさを調
節することができ、感度分布を調節することができる。
【0009】(2)上記の課題を解決するための他の観
点での発明は、相互に干渉しない複数のRFコイルで共
通の対象からの磁気共鳴信号をそれぞれ受信し、前記そ
れぞれ受信した複数の磁気共鳴信号について相互間の位
相および個々の振幅を調節して加算する、ことを特徴と
する磁気共鳴信号受信方法である。
【0010】この観点での発明では、複数のRFコイル
でそれぞれ受信した複数の磁気共鳴信号を相互間の位相
および個々の振幅を調節して全加算するので、合成信号
は個々の受信信号のベクトル和になる。したがって、複
数の受信信号の間の位相および個々の振幅を調節するこ
とにより、ベクトル和の大きさを調節することができ、
感度分布を調節することができる。
【0011】(3)上記の課題を解決するための他の観
点での発明は、前記複数のコイルはフェーズドアレイ・
コイルをなす、ことを特徴とする(1)または(2)に
記載の磁気共鳴信号受信方法である。
【0012】この観点での発明では、フェーズドアレイ
・コイルの複数の磁気共鳴信号を相互間の位相等を調節
して全加算するので、合成信号は個々の受信信号のベク
トル和になる。したがって、複数の受信信号の間の位相
等を調節することにより、ベクトル和の大きさを調節す
ることができ、フェーズドアレイ・コイルの感度分布を
調節することができる。
【0013】(4)上記の課題を解決するための他の観
点での発明は、相互に干渉しない複数のRFコイルで共
通の対象からの磁気共鳴信号をそれぞれ受信する受信手
段と、前記それぞれ受信した複数の磁気共鳴信号につい
て相互間の位相を調節する信号調節手段と、前記調節し
た複数の磁気共鳴信号を加算する加算手段と、を具備す
ることを特徴とする磁気共鳴信号受信装置である。
【0014】この観点での発明では、複数のRFコイル
でそれぞれ受信した複数の磁気共鳴信号を相互間の位相
を調節して全加算するので、合成信号は個々の受信信号
のベクトル和になる。したがって、複数の受信信号の間
の位相を調節することにより、ベクトル和の大きさを調
節することができ、感度分布を調節することができる。
【0015】(5)上記の課題を解決するための他の観
点での発明は、相互に干渉しない複数のRFコイルで共
通の対象からの磁気共鳴信号をそれぞれ受信する受信手
段と、前記それぞれ受信した複数の磁気共鳴信号につい
て相互間の位相および個々の振幅を調節する信号調節手
段と、前記調節した複数の磁気共鳴信号を加算する加算
手段と、を具備することを特徴とする磁気共鳴信号受信
装置である。
【0016】この観点での発明では、複数のRFコイル
でそれぞれ受信した複数の磁気共鳴信号を相互間の位相
および個々の振幅を調節して全加算するので、合成信号
は個々の受信信号のベクトル和になる。したがって、複
数の受信信号の間の位相および個々の振幅を調節するこ
とにより、ベクトル和の大きさを調節することができ、
感度分布を調節することができる。
【0017】(6)上記の課題を解決するための他の観
点での発明は、前記複数のコイルはフェーズドアレイ・
コイルをなす、ことを特徴とする(4)または(5)に
記載の磁気共鳴信号受信装置である。
【0018】この観点での発明では、フェーズドアレイ
・コイルの複数の磁気共鳴信号を相互間の位相等を調節
して全加算するので、合成信号は個々の受信信号のベク
トル和になる。したがって、複数の受信信号の間の位相
等を調節することにより、ベクトル和の大きさを調節す
ることができ、フェーズドアレイ・コイルの感度分布を
調節することができる。
【0019】(7)上記の課題を解決するための他の観
点での発明は、静磁場、勾配磁場および高周波磁場を用
いて対象の内部に発生させた磁気共鳴信号に基づいて画
像を構成する磁気共鳴撮影装置であって、前記磁気共鳴
信号を受信する手段は、相互に干渉しない複数のRFコ
イルで共通の対象からの磁気共鳴信号をそれぞれ受信す
る受信手段と、前記それぞれ受信した複数の磁気共鳴信
号について相互間の位相を調節する信号調節手段と、前
記調節した複数の磁気共鳴信号を加算する加算手段と、
を具備することを特徴とする磁気共鳴撮影装置である。
【0020】この観点での発明では、複数のRFコイル
でそれぞれ受信した複数の磁気共鳴信号を相互間の位相
を調節して全加算するので、合成信号は個々の受信信号
のベクトル和になる。したがって、複数の受信信号の間
の位相を調節することにより、ベクトル和の大きさを調
節することができ、感度分布を調節することができる。
これによって、画像の輝度やコントラスト分布を調節す
ることができる。
【0021】(8)上記の課題を解決するための他の観
点での発明は、静磁場、勾配磁場および高周波磁場を用
いて対象の内部に発生させた磁気共鳴信号に基づいて画
像を構成する磁気共鳴撮影装置であって、前記磁気共鳴
信号を受信する手段は、相互に干渉しない複数のRFコ
イルで共通の対象からの磁気共鳴信号をそれぞれ受信す
る受信手段と、前記それぞれ受信した複数の磁気共鳴信
号について相互間の位相をおよび個々の振幅調節する信
号調節手段と、前記調節した複数の磁気共鳴信号を加算
する加算手段と、を具備することを特徴とする磁気共鳴
撮影装置である。
【0022】この観点での発明では、複数のRFコイル
でそれぞれ受信した複数の磁気共鳴信号を相互間の位相
および個々の振幅を調節して全加算するので、合成信号
は個々の受信信号のベクトル和になる。したがって、複
数の受信信号の間の位相および個々の振幅を調節するこ
とにより、ベクトル和の大きさを調節することができ、
感度分布を調節することができる。これによって、画像
の輝度やコントラスト分布を調節することができる。
【0023】(9)上記の課題を解決するための他の観
点での発明は、前記複数のコイルはフェーズドアレイ・
コイルをなす、ことを特徴とする(7)または(8)に
記載の磁気共鳴撮影装置である。
【0024】この観点での発明では、フェーズドアレイ
・コイルの複数の磁気共鳴信号を相互間の位相等を調節
して全加算するので、合成信号は個々の受信信号のベク
トル和になる。したがって、複数の受信信号の間の位相
等を調節することにより、ベクトル和の大きさを調節す
ることができ、フェーズドアレイ・コイルの感度分布を
調節することができる。これによって、画像の輝度やコ
ントラスト分布を調節することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態
に限定されるものではない。図1に磁気共鳴撮影装置の
ブロック(block)図を示す。本装置は本発明の実
施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明
の装置に関する実施の形態の一例が示される。本装置の
動作によって、本発明の方法に関する実施の形態の一例
が示される。
【0026】図1に示すように、本装置はマグネットシ
ステム(magnet system)100を有す
る。マグネットシステム100は主磁場コイル部10
2、勾配コイル部106およびRFコイル部108を有
する。これら各コイル部は概ね円筒状の外形を有し、互
いに同軸的に配置されている。マグネットシステム10
0の内部空間に、対象300がクレードル(cradl
e)500に搭載されて図示しない搬送手段により搬入
および搬出される。
【0027】クレードル500には受信コイル部110
が設けられている。受信コイル部110は互いに対向す
る1対の部材を有する。対象300は互いに対向する1
対の部材の間に胴部を前後から挟まれる姿勢でクレード
ル500に搭載される。受信コイル部110について
は、後にあらためて説明する。
【0028】主磁場コイル部102はマグネットシステ
ム100の内部空間に静磁場を形成する。静磁場の方向
は概ね対象300の体軸方向に平行である。すなわちい
わゆる水平磁場を形成する。主磁場コイル部102は例
えば超伝導コイルを用いて構成される。なお、超伝導コ
イルに限らず常伝導コイル等を用いて構成しても良いの
はもちろんである。
【0029】勾配コイル部106は静磁場強度に勾配を
持たせるための勾配磁場を生じる。発生する勾配磁場
は、スライス(slice)勾配磁場、リードアウト
(read out)勾配磁場およびフェーズエンコー
ド(phase encode)勾配磁場の3種であ
り、これら3種類の勾配磁場に対応して勾配コイル部1
06は図示しない3系統の勾配コイルを有する。
【0030】RFコイル部108は対象300の体内の
スピン(spin)を励起するための高周波磁場を形成
する。以下、高周波磁場を形成することをRF励起信号
の送信ともいう。受信コイル部110は、励起されたス
ピンが生じる電磁波すなわち磁気共鳴信号を受信する。
【0031】勾配コイル部106には勾配駆動部130
が接続されている。勾配駆動部130は勾配コイル部1
06に駆動信号を与えて勾配磁場を発生させる。勾配駆
動部130は、勾配コイル部106における3系統の勾
配コイルに対応する図示しない3系統の駆動回路を有す
る。
【0032】RFコイル部108にはRF駆動部140
が接続されている。RF駆動部140はRFコイル部1
08に駆動信号を与えてRF励起信号を送信し、対象3
00の体内のスピンを励起する。
【0033】受信コイル部110にはデータ収集部15
0が接続されている。データ収集部150は受信コイル
部110が受信した受信信号を取り込み、それをディジ
タルデータ(digital data)として収集す
る。受信コイル部110およびデータ収集部150から
なる部分は、本発明の磁気共鳴信号受信装置の実施の形
態の一例である。
【0034】受信コイル部110には、また、バイアス
(bias)駆動部120が接続されている。バイアス
駆動部120は、受信コイル部110が有する後述のダ
イオード(diode)にバイアス信号を与えて、受信
コイルのイネーブル/ディスエーブル(enable/
disable)の切換を行う。
【0035】バイアス駆動部120、勾配駆動部13
0、RF駆動部140およびデータ収集部150には制
御部160が接続されている。制御部160は、バイア
ス駆動部120ないしデータ収集部150をそれぞれ制
御する。
【0036】データ収集部150の出力側はデータ処理
部170に接続されている。データ処理部170は、デ
ータ収集部150から取り込んだデータを図示しないメ
モリ(memory)に記憶する。メモリ内にはデータ
空間が形成される。データ空間は2次元フーリエ(Fo
urier)空間を構成する。データ処理部170は、
これら2次元フーリエ空間のデータを2次元逆フーリエ
変換して対象300の画像を再構成する。以下、2次元
フーリエ空間をkスペース(space)ともいう。
【0037】データ処理部170は制御部160に接続
されている。データ処理部170は制御部160の上位
にあってそれを統括する。データ処理部170には、表
示部180および操作部190が接続されている。表示
部180は、データ処理部170から出力される再構成
画像および各種の情報を表示する。操作部190は、操
作者によって操作され、各種の指令や情報等をデータ処
理部170に入力する。
【0038】次に、受信コイル部110について説明す
る。図2に、対象300と受信コイル部110の相互関
係の模式図を示す。同図に示すように、受信コイル部1
10は、互いに対向する1対の部材すなわち1対のコイ
ルプレート(coil plate)210,220を
有する。コイルプレート210,220には、それぞれ
コイルループ(coil loop)212,222が
設けられている。コイルループ212,222は、本発
明におけるRFコイルの実施の形態の一例である。コイ
ルループ212,222の電気的構成については後にあ
らためて説明する。
【0039】コイルプレート210,220は支持部材
230により所定の間隔を保って対向支持されている。
支持部材230は長さ方向に伸縮可能なものであり、こ
れによってコイルプレート210,220間の距離が調
節可能となっている。
【0040】伸縮可能な支持部材230は、例えば図3
に示すように、コイルプレート210側に固定された柱
部材232と、コイルプレート220側に固定された鞘
部材234とを有し、柱部材232が鞘部材234に嵌
入して摺動可能になっている。両者の間には摩擦があ
り、任意の長さに伸長あるいは短縮した状態を保持でき
る。
【0041】なお、支持部材230は省略可能であり、
その場合は、コイルプレート210,220を可撓性を
持つもの構成にして、対象300を前後からくるむよう
にする。なお、コイルループ212,222は、対象3
00を前後から挟む配置とする代わりに、対象300の
前または後のいずれか一方側に並べて配置するようにし
ても良い。
【0042】図4に、コイルループ212の電気回路を
示す。同図に示すように、コイルループ212はキャパ
シタ(capacitor)302と導体304の直列
接続によって構成される。キャパシタおよび導体への符
号付けは1箇所で代表する。キャパシタ302の個数は
図示したような4個に限るものではなく適宜で良い。
【0043】1つのキャパシタ302の両端には、コイ
ルループ212が受信した磁気共鳴信号を増幅するプリ
アンプ(preamplifier)306の入力回路
がインダクタ(inductor)308を通じて接続
されている。プリアンプ306としては入力回路のイン
ピーダンス(impedance)が十分に低い増幅
器、すなわち、低入力インピーダンス増幅器が用いられ
る。
【0044】プリアンプ306の入力回路にはダイオー
ド310が並列に接続されている。ダイオード310に
は、RFチョーク(RF choke)回路312を介
してバイアス駆動部120から順バイアス電圧または逆
バイアス電圧が与えられる。順バイアス電圧により、ダ
イオード310を十分な導通状態にしてインダクタ30
8とキャパシタ302の並列回路を構成する。
【0045】LC並列回路の共振周波数はスピン励起用
のRF信号の周波数と一致するように選ばれているの
で、RFコイル部108がRF信号を送信するときにダ
イオード310をオン(on)にすることによりLC並
列共振回路を構成し、それによる高インピーダンスでコ
イルループを実質的に開ループ状態とし、RFコイル部
108とのデカップリング(decoupling)を
行う。ダイオード310がオンの状態を受信コイル部1
10のディスエーブル(disable)状態という。
【0046】磁気共鳴信号の受信時には逆バイアス電圧
によりダイオード310をオフ(off)にする。ダイ
オード310がオフの状態を受信コイル部110のイネ
ーブル(enable)状態という。その場合、プリア
ンプ306が低入力インピーダンス増幅器であることに
より、実質的にキャパシタ302とインダクタ308に
よるLC並列回路が形成される。このため、磁気共鳴信
号の受信時にもLC並列回路の共振による高インピーダ
ンスにより、コイルループは実質的に開ループ状態とな
る。
【0047】ダイオード310とプリアンプ306の入
力端子とは磁気共鳴信号の波長の1/2(λ/2)の整
数倍の長さを持つ同軸ケーブル(coaxial ca
ble)で接続しても上記の条件は成立する。したがっ
て、これによりプリアンプ306をコイルループから離
れた適宜の位置に設けることができる。
【0048】このような構成のコイルループ212,2
22が、コイルプレート210,220上にそれぞれ形
成され、ループ面を対向させてクレードル500上に搭
載されている。対向状態での1対のコイルループの電気
回路を図5に示す。なお、図5は各コイルのループ面を
斜めに見る角度から描いてある。
【0049】コイルループ212,222、インダクタ
308,308’およびプリアンプ306,306’か
らなる部分は、本発明における受信手段の実施の形態の
一例である。
【0050】1対のコイルループは受信時のLC回路の
高インピーダンスにより実質的に開ループとなるので、
それらの間に実質的にカップリング(couplin
g)が生じない。このため、各コイルループはそれぞれ
独立に存在するのと同様になり、対向するコイルループ
の影響を受けることなく磁気共鳴信号を個々に受信する
ことができる。
【0051】また、相互に影響を受けないので、同様な
構成の別なコイルループを複数対併設するようにしても
良い。複数対併設された相互に干渉しないコイルループ
は、いわゆるフェーズドアレイ・コイルを形成する。こ
れによって、対象300についてより広い範囲を撮影す
ることが可能となる。以下、コイルループが1対の場合
について説明するが、複数対の場合も同様になる。
【0052】図6に、磁気共鳴撮影装置のブロック図を
示す。本装置は本発明の実施の形態の一例である。本装
置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の
一例が示される。本装置の動作によって、本発明の方法
に関する実施の形態の一例が示される。
【0053】図6に示す装置は、図1に示した装置とは
異なるマグネットシステム100’および受信コイル部
110’を有する。それ以外は図1に示した装置と同様
な構成になっており、同様な部分に同一の符号を付して
説明を省略する。
【0054】マグネットシステム100’は主磁場マグ
ネット部102’、勾配コイル部106’およびRFコ
イル部108’を有する。これら主磁場マグネット部1
02’および各コイル部は、いずれも空間を挟んで互い
に対向する1対のものからなる。また、いずれも概ね円
盤状の外形を有し中心軸を共有して配置されている。マ
グネットシステム100’の内部空間に、対象300が
クレードル500に搭載されて図示しない搬送手段によ
り搬入および搬出される。
【0055】クレードル500には受信コイル部11
0’が設けられている。受信コイル部110’は互いに
対向する1対の部材を有する。対象300は互いに対向
する1対の部材の間に胴部を左右から挟まれる姿勢でク
レードル500搭載される。受信コイル部110’は、
本発明のRFコイルの実施の形態の一例である。受信コ
イル部110’については、後にあらためて説明する。
【0056】主磁場マグネット部102’はマグネット
システム100’の内部空間に静磁場を形成する。静磁
場の方向は概ね対象300の体軸方向と直交する。すな
わちいわゆる垂直磁場を形成する。主磁場マグネット部
102’は例えば永久磁石等を用いて構成される。な
お、永久磁石に限らず超伝導電磁石あるいは常伝導電磁
石等を用いて構成しても良いのはもちろんである。
【0057】勾配コイル部106’は静磁場強度に勾配
を持たせるための勾配磁場を生じる。発生する勾配磁場
は、スライス勾配磁場、リードアウト勾配磁場およびフ
ェーズエンコード勾配磁場の3種であり、これら3種類
の勾配磁場に対応して勾配コイル部106’は図示しな
い3系統の勾配コイルを有する。
【0058】RFコイル部108’は対象300の体内
のスピンを励起するためのRF励起信号を送信する。受
信コイル部110’は、励起されたスピンが生じる磁気
共鳴信号を受信する。
【0059】次に、受信コイル部110’について説明
する。図7に、対象300と受信コイル部110’の相
互関係の模式図を示す。同図に示すように、受信コイル
部110’は、互いに対向する1対の部材すなわち1対
のコイルプレート210’,220’を有する。コイル
プレート210’,220’には、それぞれコイルルー
プ212’,222’が設けられている。コイルループ
212’,222’は、本発明におけるRFコイルの実
施の形態の一例である。各コイルループの電気的構成は
図4に示したものと同様である。
【0060】コイルプレート210’,220’は支持
部材230’により所定の間隔を保って対向支持されて
いる。支持部材230’は長さ方向に伸縮可能なもので
あり、これによってコイルプレート210’,220’
間の距離が調節可能となっている。伸縮可能な支持部材
230’は、図3に示したものと同様な構成を有する。
【0061】すなわち、受信コイル部110’は受信コ
イル部110と同様な基本構成を有する。ただし、対象
300との相互関係は、受信コイル部110とは体軸の
周りで方向が90°異なる。なお、コイルループ21
2’,222’は、対象300を左右から挟む配置とす
る代わりに、対象300の右または左のいずれか一方側
に並べて配置するようにしても良い。
【0062】複数のコイルループは相互に影響を受けな
いので、同様な構成の別なコイルループを複数対併設す
るようにしても良い。複数対併設された相互に干渉しな
いコイルループは、いわゆるフェーズドアレイ・コイル
を形成する。これによって、対象300のより広い範囲
を撮影することができる。以下、コイルループが1対の
場合について説明するが、複数対の場合も同様になる。
【0063】図1または図6に示した装置におけるデー
タ収集部150では、図8に示すように、プリアンプ3
06,306’の出力信号を加算する加算器470を有
する。加算器470で2つの受信信号を加算することに
より、サドル型コイルで受信したのと同等の受信信号を
得ることができる。
【0064】すなわち、個々のコイルループの感度特性
が例えば図9に示した曲線a,bでそれぞれ与えられる
とすると、合成曲線cのような感度を持つ受信コイルで
受信したのと同等の受信信号を得ることができる。合成
曲線cはサドル型コイルの感度特性と同等である。
【0065】受信信号の加算はアナログ(analo
g)信号の段階で行っても良く、また、ディジタル(d
igital)信号に変換した後に行うようにしても良
い。ディジタル信号はいったんメモリに記憶し、その読
み出し信号について行うようにしても良い。
【0066】加算に当たっては、図10に示すように、
信号調節ユニット(unit)472,472’をプリ
アンプ306,306’の後段に設け、出力信号の位相
をそれぞれ調整した上で加算する。信号調節ユニット4
72,472’はいずれか一方だけに設けるようにして
も良い。
【0067】信号調節ユニット472,472’は、本
発明における信号調節手段の実施の形態の一例である。
加算器470は、本発明における加算手段の実施の形態
の一例である。信号調節ユニット472,472’およ
び加算器470は例えば電子回路で構成される。なお、
それに限るものではなく、コンピュータのプログラムに
よって実現するようにしても良い。コンピュータのプロ
グラムによる実現は、専用の電子回路が不要な点で好ま
しい。
【0068】このように個々の信号の位相を調節して加
算することにより、2つの信号のベクトル(vecto
r)合成が行われる。したがって、両信号の位相差を調
節することにより合成ベクトルの大きさを調節すること
ができる。
【0069】合成ベクトルの大きさを調節することによ
り、受信コイル部110が受信する信号の見かけ上の信
号強度分布を調節することができる。以下、見かけ上の
信号強度分布について説明する。
【0070】図11に、コイルループ212,222が
それぞれ受信した信号の強度分布を概念的に示す。同図
において、縦軸sは信号強度、横軸dはコイルループ2
12,222の中心間の距離である。ただし、いずれも
0−1.0に正規化してある。なお、コイルループ21
2はd=0の位置にあり、コイルループ222はd=
1.0の位置にある。
【0071】グラフA,Bは、それぞれ、コイルループ
212,222が受信した信号の、コイルループ21
2,222の中心を結ぶ線上における強度分布を示す。
受信信号の強度はコイルループからの距離に応じて減少
する。
【0072】説明を簡単にするために、信号強度は距離
に応じて直線的に減少するものとする。すなわち、コイ
ルループ212の受信信号の強度は、グラフAで示すよ
うに、d=0〜1.0にかけてs=1.0〜0まで直線
的に減少し、コイルループ222の受信信号の強度は、
グラフBで示すように、d=1.0〜0にかけてs=
1.0〜0まで直線的に減少するものとする。
【0073】これによって、コイルループ212,22
2によってそれぞれ受信した信号の構成比は、d=0で
は(A,B)=(1.0,0)、d=0.2では(A,
B)=(0.8,0.2)、d=0.5では(A,B)
=(0.5,0.5)、d=0.8では(A,B)=
(0.2,0.8)、d=1.0では(A,B)=
(0,1.0)となる。
【0074】図12〜図16を用いて、受信信号のベク
トル合成を説明する。同図では受信信号を極座標平面に
おけるベクトルで表す。ベクトルA,Bはそれぞれコイ
ルループ212,222の受信信号を表す。
【0075】図12はd=0での受信信号を示す。
(A,B)=(1.0,0)であることにより合成ベク
トルはベクトルAだけとなる。合成ベクトルの大きさは
1.0である。
【0076】図13はd=0.2での受信信号を示す。
(A,B)=(0.8,0.2)であることによりベク
トルA,Bのベクトル和が得られる。合成ベクトルA+
Bの大きさは両ベクトルの位相差θに応じて変化する。
位相差がθ=0°のときは合成ベクトルA+Bの大きさ
は1.0である。
【0077】位相差θの変化に伴い、合成ベクトルA+
Bの先端の位置は破線で示した円の円周に沿って変化す
る。この円はベクトルAの先端を中心とし、ベクトルB
の大きさを半径とする円である。
【0078】図14はd=0.5での受信信号を示す。
(A,B)=(0.5,0.5)であることによりベク
トルA,Bのベクトル和が得られる。合成ベクトルA+
Bの大きさは両ベクトルの位相差θに応じて変化する。
位相差がθ=0°のときは合成ベクトルA+Bの大きさ
は1.0である。
【0079】位相差θの変化に伴い、合成ベクトルA+
Bの先端の位置は破線で示した円の円周に沿って変化す
る。この円はベクトルAの先端を中心とし、ベクトルB
の大きさを半径とする円である。
【0080】図15はd=0.8での受信信号を示す。
(A,B)=(0.2,0.8)であることによりベク
トルA,Bのベクトル和が得られる。合成ベクトルA+
Bの大きさは両ベクトルの位相差θに応じて変化する。
位相差がθ=0°のときは合成ベクトルA+Bの大きさ
は1.0である。
【0081】位相差θの変化に伴い、合成ベクトルA+
Bの先端の位置は破線で示した円の円周に沿って変化す
る。この円はベクトルAの先端を中心とし、ベクトルB
の大きさを半径とする円である。
【0082】図16はd=1.0での受信信号を示す。
(A,B)=(0,1.0)であることにより合成ベク
トルはベクトルBだけとなる。合成ベクトルの大きさは
1.0である。位相差θの変化に伴い、合成ベクトルの
先端の位置は破線で示した円の円周に沿って変化する。
この円は座標原点0を中心とし、ベクトルBの大きさを
半径とする円である。
【0083】図12〜図16に示したように、位相差が
θ=0°のとき、合成ベクトルA+Bの大きさはd=0
〜1.0の範囲において全て1.0となる。これによっ
て、図11に直線eで示すような均一な信号強度分布が
得られる。
【0084】図17〜図19に、θ=θ1(0<θ1<
90°)であるときの、d=0.2,0.5,0.8で
の合成ベクトルA+Bを大きさをそれぞれ示す。同図に
示すように、合成ベクトルA+Bの大きさはいずれも
1.0より小さくなる。合成ベクトルA+Bの大きさ
は、また、d=0.5において最小となる。なお、d=
0,1.0での合成ベクトルの大きさはθに無関係に常
に1.0である。
【0085】θ=−θ1の場合も、合成ベクトルA+B
の大きさはθ=θ1の場合と同じになる。以下、位相差
が正の場合について説明するが、位相差が負の場合も同
様になる。これによって、図11の曲線fで示すような
見かけ上の信号強度分布が得られる。
【0086】図20〜図22に、θ=90°であるとき
の、d=0.2,0.5,0.8での合成ベクトルA+
Bを大きさをそれぞれ示す。同図に示すように、合成ベ
クトルA+Bの大きさはいずれもさらに小さくなる。合
成ベクトルA+Bの大きさは、また、d=0.5におい
て最小となる。なお、d=0,1.0での合成ベクトル
の大きさはθに無関係に常に1.0である。これによっ
て、図11の曲線gで示すような見かけ上の信号強度分
布が得られる。
【0087】図23〜図25に、θ=θ2(90°<θ
2<180°)であるときの、d=0.2,0.5,
0.8での合成ベクトルA+Bを大きさをそれぞれ示
す。同図に示すように、合成ベクトルA+Bの大きさは
いずれもさらに小さくなる。合成ベクトルA+Bの大き
さは、また、d=0.5において最小となる。なお、d
=0,1.0での合成ベクトルの大きさはθに無関係に
常に1.0である。これによって、図11の曲線hで示
すような見かけ上の信号強度分布が得られる。
【0088】図26〜図28に、θ=180°であると
きの、d=0.2,0.5,0.8での合成ベクトルA
+Bを大きさをそれぞれ示す。同図に示すように、合成
ベクトルA+Bの大きさはいずれもさらに小さくなる。
合成ベクトルA+Bの大きさは、d=0.5において0
となる。なお、d=0,1.0での合成ベクトルの大き
さはθに無関係に常に1.0である。これによって、図
11の直線iで示すような見かけ上の信号強度分布が得
られる。
【0089】図11に示した見かけ上の信号強度分布
は、受信コイル部110の実質的な感度分布となる。し
たがって、コイルループ212,222の受信信号を加
算する位相差を調節することにより、受信コイル部11
0の感度分布を調節することができる。
【0090】位相差の調節に加えて、コイルループ21
2,222の受信信号の振幅を信号調節ユニット47
2,472’によってそれぞれ調節するようにしても良
い。個々の受信信号の振幅調節によって合成ベクトルの
大きさが変わるので、実質的な感度分布を調節すること
ができる。
【0091】振幅調節は、コンピュータプログラムによ
って行うのが専用の電子回路を必要としない点で好まし
い。なお、特に高速な動作を必要とするときは、専用の
電子回路で振幅調節を行い、コンピュータの負担を軽減
することが好ましい。
【0092】コイルループ212’,222’について
も上記と同様になる。したがって、受信コイル部11
0’についても、同様にして感度分布を実質的に調節す
ることができる。
【0093】このような位相調節および振幅調節は、い
ったんメモリに記憶した信号について行うようにしても
良い。信号の加算は、位相調節等を行ったディジタル信
号をそれぞれメモリに記憶し、その読み出し信号を加算
するようにしても良い。
【0094】図29に、受信コイル部110の他の構成
の一例を示す。同図に示すように、受信コイル部110
は、対象300を挟んで互いに対向するもう1対のコイ
ルループ214,224を有する。コイルループ214
は対象300に関してコイルループ212と同じ側にあ
り、コイルループ224は対象300に関してコイルル
ープ222と同じ側にある。
【0095】図30に、これらコイルループの電気回路
を示す。同図に示すように、各コイルループの電気回路
は同一の構成を有する。コイルループ212,214の
受信信号はプリアンプ306,326からそれぞれ出力
される。コイルループ222,224の受信信号はプリ
アンプ306’,326’からそれぞれ出力される。
【0096】図31に、これら受信信号の加算回路を示
す。同図に示すように、プリアンプ306の出力信号す
なわちコイルループ212の受信信号には、プリアンプ
326’の出力信号すなわちコイルループ224の受信
信号が、信号調節ユニット472’で位相を調節して加
算器470により加算される。
【0097】また、プリアンプ326の出力信号すなわ
ちコイルループ214の受信信号には、プリアンプ30
6’の出力信号すなわちコイルループ222の受信信号
が、信号調節ユニット482’で位相を調節して加算器
480により加算される。
【0098】これによって、図29に示した4つのコイ
ルループ212,222,214,224が、いわゆる
たすきがけの関係で2つずつ組み合わされることにな
る。このような組み合わせにおいて、信号調節ユニット
472’,482’による信号調節量を適切に設定する
ことにより、図32に示すように、対象300を囲む4
つのコイルループ212’,222’,214’,22
4’からなる2組のサドル型コイルで磁気共鳴信号を受
信したのと等価な受信信号を得ることができる。
【0099】本装置の動作を説明する。なお、動作は図
1に示した装置も図6に示した装置も本質的な相違はな
い。本装置の動作は制御部160による制御の下で進行
する。
【0100】図33に、磁気共鳴撮影に用いるパルスシ
ーケンス(pulse sequence)の一例を示
す。このパルスシーケンスは、スピンエコー(SE:S
pin Echo)法のパルスシーケンスである。
【0101】すなわち、(1)はSE法におけるRF励
起用の90°パルスおよび180°パルスのシーケンス
であり、(2)、(3)、(4)および(5)は、同じ
くそれぞれ、スライス勾配Gs、リードアウト勾配G
r、フェーズエンコード勾配GpおよびスピンエコーM
Rのシーケンスである。なお、90°パルスおよび18
0°パルスはそれぞれ中心信号で代表する。パルスシー
ケンスは時間軸tに沿って左から右に進行する。
【0102】同図に示すように、90°パルスによりス
ピンの90°励起が行われる。このときスライス勾配G
sが印加され所定のスライスについての選択励起が行わ
れる。90°励起から所定の時間後に、180°パルス
による180°励起すなわちスピン反転が行われる。こ
のときもスライス勾配Gsが印加され、同じスライスに
ついての選択的反転が行われる。
【0103】90°励起とスピン反転の間の期間に、リ
ードアウト勾配Grおよびフェーズエンコード勾配Gp
が印加される。リードアウト勾配Grによりスピンのデ
ィフェーズ(dephase)が行われる。フェーズエ
ンコード勾配Gpによりスピンのフェーズエンコードが
行われる。
【0104】スピン反転後、リードアウト勾配Grでス
ピンをリフェーズ(rephase)してスピンエコー
MRを発生させる。スピンエコーMRは、エコー中心に
関して対称的な波形を持つRF信号となる。中心エコー
は90°励起からTE(echo time)後に生じ
る。スピンエコーMRは2つのコイルループ212,2
22でそれぞれ受信され、それら受信信号がプリアンプ
306,306’からそれぞれ出力される。データ収集
部150は、2つの出力信号をアナログ信号またはディ
ジタル信号の段階で位相差を適宜に調整して加算する。
【0105】このようなパスルシーケンスが周期TR
(repetition time)で64〜256回
繰り返される。繰り返しのたびにフェーズエンコード勾
配Gpを変更し、毎回異なるフェーズエンコードを行
う。これによって、kスペースに64〜256ビュー
(view)のビューデータが得られる。
【0106】磁気共鳴撮影用パルスシーケンスの他の例
を図34に示す。このパルスシーケンスは、グラディエ
ントエコー(GRE:Gradient Echo)法
のパルスシーケンスである。
【0107】すなわち、(1)はGRE法におけるRF
励起用のα°パルスのシーケンスであり、(2)、
(3)、(4)および(5)は、同じくそれぞれ、スラ
イス勾配Gs、リードアウト勾配Gr、フェーズエンコ
ード勾配GpおよびグラディエントエコーMRのシーケ
ンスである。なお、α°パルスは中心信号で代表する。
パルスシーケンスは時間軸tに沿って左から右に進行す
る。
【0108】同図に示すように、α°パルスによりスピ
ンのα°励起が行われる。αは90以下である。このと
きスライス勾配Gsが印加され所定のスライスについて
の選択励起が行われる。
【0109】α°励起後、フェーズエンコード勾配Gp
によりスピンのフェーズエンコードが行われる。次に、
リードアウト勾配Grにより先ずスピンをディフェーズ
し、次いでスピンをリフェーズして、グラディエントエ
コーMRを発生させる。グラディエントエコーMRは、
エコー中心に関して対称的な波形を持つRF信号とな
る。中心エコーはα°励起からTE後に生じる。
【0110】グラディエントエコーMRは、データ収集
部150により上記と同様にビューデータとして収集さ
れる。このようなパスルシーケンスが周期TRで64〜
256回繰り返される。繰り返しのたびにフェーズエン
コード勾配Gpを変更し、毎回異なるフェーズエンコー
ドを行う。これによって、kスペースに64〜256ビ
ューのビューデータが得られる。
【0111】図33または図34のパルスシーケンスに
よって得られたビューデータが、データ処理部170の
メモリに収集される。なお、パルスシーケンスはSE法
またはGRE法に限るものではなく、例えばファースト
スピンエコー(FSE:Fast Spin Ech
o)法やエコープラナーイメージング(Echo Pl
anar Imaging)等、他の適宜の技法のもの
であって良いのはいうまでもない。
【0112】データ処理部170は、ビューデータを2
次元逆フーリエ変換して対象300の断層像を再構成す
る。あるいは、図29に示した4つのコイルループを用
いてビューデータを2系統収集したときは、それぞれの
ビューデータから1セット(set)のビューデータを
合成し、合成データの2次元逆フーリエ変換により画像
を再構成するか、または、2系統のビューデータから2
つの画像を再構成し、それらの画像からの合成により断
層像を生成する。
【0113】生成した断層像は表示部180で表示す
る。表示された断層像は受信コイル部110の感度分布
に対応した輝度やコントラスト分布を持つ。操作者は、
表示画像を観察して、関心領域(ROI:Region
of Interest)等所望の部位の輝度やコン
トラストを変更したいときは、対象300におけるその
部位に最も近いコイルループ例えばコイルループ222
の受信信号について、操作部190を通じて位相等を調
節する。
【0114】位相等の調節に伴って再度スキャンが行わ
れ、新たな受信信号に基づく再構成画像が表示される。
この画像では、感度分布の変化に対応してROIの輝度
やコントラストが増加する。操作者は画像を観察しなが
ら所望の輝度やコントラストに達するまで位相等の調節
を続ける。位相等を変えるたびにスキャンが行われ、新
たな再構成画像が表示される。このようにして、輝度や
コントラスト分布を適正化した再構成画像を得ることが
できる。
【0115】以上は、受信コイル部110がコイルルー
プを2つ有する場合であるが、受信コイル部110が多
数のコイルループを有するフェーズドアレイ・コイルで
ある場合も同様にして、所望の輝度やコントラストの分
布を得ることができることはいうまでもない。
【0116】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、RFコイルの物理的構造を変えることなく感度分
布が調節可能な磁気共鳴信号受信方法および装置、並び
に、そのような磁気共鳴信号受信装置を用いる磁気共鳴
撮影装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図2】図1に示した装置における受信コイル部と対象
との相互関係を示す模式図である。
【図3】図2に示した受信コイル部の一部の模式的構成
図である。
【図4】受信コイル部におけるコイルループの電気回路
図である。
【図5】1対のコイルループの電気回路図である。
【図6】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図7】図6に示した装置における受信コイル部と対象
との相互関係を示す模式図である。
【図8】図1または図6に示した装置におけるデータ収
集部の一部のブロック図である。
【図9】受信の感度特性を示すグラフである。
【図10】図1または図6に示した装置におけるデータ
収集部の一部のブロック図である。
【図11】受信信号の強度分布を示すグラフである。
【図12】受信信号をベクトル表示した図である。
【図13】受信信号をベクトル表示した図である。
【図14】受信信号をベクトル表示した図である。
【図15】受信信号をベクトル表示した図である。
【図16】受信信号をベクトル表示した図である。
【図17】受信信号をベクトル表示した図である。
【図18】受信信号をベクトル表示した図である。
【図19】受信信号をベクトル表示した図である。
【図20】受信信号をベクトル表示した図である。
【図21】受信信号をベクトル表示した図である。
【図22】受信信号をベクトル表示した図である。
【図23】受信信号をベクトル表示した図である。
【図24】受信信号をベクトル表示した図である。
【図25】受信信号をベクトル表示した図である。
【図26】受信信号をベクトル表示した図である。
【図27】受信信号をベクトル表示した図である。
【図28】受信信号をベクトル表示した図である。
【図29】受信コイル部におけるコイルループの配置を
示す模式図である。
【図30】受信コイル部におけるコイルループの電気回
路図である。
【図31】図1または図6に示した装置におけるデータ
収集部の一部のブロック図である。
【図32】サドル型コイルにおけるコイルループの配置
を示す模式図である。
【図33】図1または図6に示した装置が実行するパル
スシーケンスの一例を示す図である。
【図34】図1または図6に示した装置が実行するパル
スシーケンスの一例を示す図である。
【符号の説明】
100,100’ マグネットシステム 102 主磁場コイル部 102’ 主磁場マグネット部 106,106’ 勾配コイル部 108,108’ RFコイル部 110,110’ 受信コイル部 120 バイアス駆動部 130 勾配駆動部 140 RF駆動部 150 データ収集部 160 制御部 170 データ処理部 180 表示部 190 操作部 210,220,210’,220’ コイルプレート 212,222,214,214’ コイルループ 300 対象 302,302’,322,322’ キャパシタ 304,304’,324,324’ 導体 306,306’,326,326’ プリアンプ 308,308’,328,328’ インダクタ 310,310’,330,330’ ダイオード 312,312’,332,332’ チョークコイル
回路 470,480 加算器 472,472’,482’ 信号調節ユニット 500 クレードル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 豪 東京都日野市旭が丘四丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 (72)発明者 奈部谷 章 東京都日野市旭が丘四丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 Fターム(参考) 4C096 AA01 AB50 AD10 CC06 CC17 CC40 CD03 CD10 DA04 DA30

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に干渉しない複数のRFコイルで共
    通の対象からの磁気共鳴信号をそれぞれ受信し、 前記それぞれ受信した複数の磁気共鳴信号について相互
    間の位相を調節して加算する、ことを特徴とする磁気共
    鳴信号受信方法。
  2. 【請求項2】 相互に干渉しない複数のRFコイルで共
    通の対象からの磁気共鳴信号をそれぞれ受信し、 前記それぞれ受信した複数の磁気共鳴信号について相互
    間の位相および個々の振幅を調節して加算する、ことを
    特徴とする磁気共鳴信号受信方法。
  3. 【請求項3】 前記複数のコイルはフェーズドアレイ・
    コイルをなす、ことを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の磁気共鳴信号受信方法。
  4. 【請求項4】 相互に干渉しない複数のRFコイルで共
    通の対象からの磁気共鳴信号をそれぞれ受信する受信手
    段と、 前記それぞれ受信した複数の磁気共鳴信号について相互
    間の位相を調節する信号調節手段と、 前記調節した複数の磁気共鳴信号を加算する加算手段
    と、を具備することを特徴とする磁気共鳴信号受信装
    置。
  5. 【請求項5】 相互に干渉しない複数のRFコイルで共
    通の対象からの磁気共鳴信号をそれぞれ受信する受信手
    段と、 前記それぞれ受信した複数の磁気共鳴信号について相互
    間の位相および個々の振幅を調節する信号調節手段と、 前記調節した複数の磁気共鳴信号を加算する加算手段
    と、を具備することを特徴とする磁気共鳴信号受信装
    置。
  6. 【請求項6】 前記複数のコイルはフェーズドアレイ・
    コイルをなす、ことを特徴とする請求項4または請求項
    5に記載の磁気共鳴信号受信装置。
  7. 【請求項7】 静磁場、勾配磁場および高周波磁場を用
    いて対象の内部に発生させた磁気共鳴信号に基づいて画
    像を構成する磁気共鳴撮影装置であって、 前記磁気共鳴信号を受信する手段は、 相互に干渉しない複数のRFコイルで共通の対象からの
    磁気共鳴信号をそれぞれ受信する受信手段と、 前記それぞれ受信した複数の磁気共鳴信号について相互
    間の位相を調節する信号調節手段と、 前記調節した複数の磁気共鳴信号を加算する加算手段
    と、を具備することを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  8. 【請求項8】 静磁場、勾配磁場および高周波磁場を用
    いて対象の内部に発生させた磁気共鳴信号に基づいて画
    像を構成する磁気共鳴撮影装置であって、 前記磁気共鳴信号を受信する手段は、 相互に干渉しない複数のRFコイルで共通の対象からの
    磁気共鳴信号をそれぞれ受信する受信手段と、 前記それぞれ受信した複数の磁気共鳴信号について相互
    間の位相をおよび個々の振幅調節する信号調節手段と、 前記調節した複数の磁気共鳴信号を加算する加算手段
    と、を具備することを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  9. 【請求項9】 前記複数のコイルはフェーズドアレイ・
    コイルをなす、ことを特徴とする請求項7または請求項
    8に記載の磁気共鳴撮影装置。
JP2000289796A 2000-09-25 2000-09-25 磁気共鳴撮影装置 Expired - Fee Related JP4502488B2 (ja)

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