JP2002101814A - 生鮮食品の保存方法 - Google Patents

生鮮食品の保存方法

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JP2002101814A
JP2002101814A JP2000293909A JP2000293909A JP2002101814A JP 2002101814 A JP2002101814 A JP 2002101814A JP 2000293909 A JP2000293909 A JP 2000293909A JP 2000293909 A JP2000293909 A JP 2000293909A JP 2002101814 A JP2002101814 A JP 2002101814A
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fresh
preserving
broccoli
box
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Jiro Sanko
次郎 三箇
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HISHISAN SHOJI KK
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    • A23B7/144Preserving or ripening with chemicals not covered by groups A23B7/08 or A23B7/10 in the form of gases, e.g. fumigation; Compositions or apparatus therefor
    • A23B7/148Preserving or ripening with chemicals not covered by groups A23B7/08 or A23B7/10 in the form of gases, e.g. fumigation; Compositions or apparatus therefor in a controlled atmosphere, e.g. partial vacuum, comprising only CO2, N2, O2 or H2O

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鮮度、色、食感などを維持しながら、地球環
境に優しい梱包材料を用いて、低コストにて生鮮食品を
保存する方法を提供すること。 【解決手段】 農事にて、鮮度保存袋20が敷かれたダ
ンボール箱10内にブロッコリー30を配置し、ブロッ
コリー30に水をスプレー噴射する。選果場にて、複数
のダンボール箱10はパレット40に積載されて真空予
冷庫50に搬入され、ブロッコリー30が真空予冷され
る。さらに、パレット40上の複数のダンボール箱10
は保冷庫60に搬入され、鮮度保持袋20の開口が閉鎖
される。保冷庫60内では、冷却器62からの強制送風
される冷却エアが、ダンボール箱10の通気穴12を介
して循環されて、ダンボール箱10内のブロッコリー3
0が冷却される。その後、ダンボール箱10内のブロッ
コリー30ーは、コンテナ、倉庫または保冷車にて保冷
されながら保管または輸送され、出荷される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に生鮮野菜また
は生鮮果物などの生鮮食品の保存方法に関する。
【0002】
【背景技術】従来、生鮮食品例えばブロッコリーは、以
下のようにして保存及び輸送されていた。まず、各農家
で区々に収穫されたブロッコリーは、選果場に運ばれ、
箱入れされる。例えば、海外からブロッコリーを輸入す
る場合には、航海日数が十数日かかるので、ろう引きダ
ンボール箱内にブロッコリーは氷と共に収納される。こ
の状態で日本に輸入され、日本の港ではブロッコリーが
その箱ごと発泡スチロール箱に収められ、その発泡スチ
ロール内に同時にクラッシュアイスが詰められる。
【0003】そして、この発泡スチロール箱ごと中央市
場あるいは量販店のセンター等に納入されていた。国内
の農家にて収穫されたブロッコリーは、ろう引きダンボ
ールは用いられず、発泡スチロールとクラッシュアイス
を用いて輸送されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来方法で
は、次のような解決すべき課題があった。
【0005】まず、輸送に使用したろう引きダンボール
箱は、通常のダンボール箱とは異なる分別ゴミなり、発
泡スチロールは焼却時にダイオキシンなどの公害を引き
起こす。
【0006】次に、発泡スチロールに氷と共に箱詰めさ
れた生鮮食品の1箱当たりの大きさが大きくならざるを
得ず、しかも重いため、体力がない人には運搬ができな
いという問題がある。また、生鮮食品の輸送箱が大きく
かつ重いと、大量輸送するのに多額の輸送費がかかると
いう問題もある。さらには、氷の費用及び氷詰め作業の
費用がかさみ、これらのコストがブロッコリーのコスト
に反映してしまう。
【0007】そこで、本発明の目的は、生鮮食品の鮮
度、色及び食感等を低下させずに、地球環境に優しい材
質の梱包材を用いて生鮮食品を保存できる生鮮食品の保
存方法を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、生鮮食品の鮮度を落
とさずに、生鮮食品の1箱当たりの大きさ及び重量を低
減し、取り扱い易さを向上させると共に、輸送のランニ
ングコストを低減できる生鮮食品の保存方法を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様に係る生
鮮食品の保存方法は、生鮮食品に水分を付着させる第1
工程と、前記生鮮食品を真空冷却庫内にて真空冷却する
第2工程と、真空冷却された前記生鮮食品を、冷却庫内
にて冷却エアによりさらに冷却する第3工程と、を有す
ることを特徴とする。
【0010】本発明の一態様によれば、第2,第3工程
の2段階冷却により、生鮮食品を比較的短時間で、所望
の保存温度まで冷却することができる。特に、第2工程
の真空冷却によって、生鮮食品は保存温度に近い温度ま
で短時間で冷却できる。ここで真空冷却では、生鮮食品
に含有される水分が気化する際の気化熱が奪われること
で、生鮮食品が冷却される。このとき、第1工程にて予
め生鮮食品に水分を付着しておくことで、この水分が気
化する時の気化熱を利用して、生鮮食品を冷却すること
ができる。換言すれば、生鮮食品が含有する水分が気化
される比率が少なくなり、生鮮食品が脱水状態を呈する
ことを防止できる。また、第2工程(真空冷却)のみに
よって生鮮食品を保存温度まで冷却する場合にも、生鮮
食品は脱水症状を呈してしまうが、第2及び第3工程を
併用して生鮮食品を冷却することで、生鮮食品が脱水症
状を呈することを防止できる。
【0011】前記第1工程は、輸送箱に前記生鮮食品を
箱入れする工程と、箱入れされた前記生鮮食品に水をス
プレー噴射する工程とを含むことができる。
【0012】このとき、前記輸送箱には、前記生鮮食品
が収納される鮮度保持袋が敷かれていることが好まし
い。この鮮度保持袋は、鮮度保持袋内の単位体積当たり
の酸素量を大気中よりも減じ、前記鮮度保持袋内の単位
体積当たりの二酸化炭素量を大気中より増加させる材質
からなっている。このように、鮮度保持袋内がガス調整
されることで、生鮮食品の鮮度を保てる期間を延長でき
る。
【0013】前記鮮度保持用袋が敷かれた前記輸送箱へ
は、前記生鮮食品を複数段に段詰めすることができる。
このとき、前記第1工程は、前記生鮮食品が段詰めされ
る度に、最上段の前記生鮮食品にスプレー噴射して実施
されることが好ましい。各段の生鮮食品に充分に水分を
スプレー噴射できるからである。
【0014】前記鮮度保持用袋の開口は、前記第2工程
後に閉鎖されることが好ましい。こうすると、第2工程
中は鮮度保持袋内にて気化された水蒸気を鮮度保持袋の
開口を介して外部に容易に排出でき、気化を促進でき
る。
【0015】前記輸送箱の直方体6面の各々には少なく
とも一つの通気穴が形成されていることが好ましい。こ
うすると、前記第3工程にて用いられる前記冷却エアが
前記通気穴を経由して循環し、効率よく生鮮食品を冷却
できる。
【0016】前記第3工程では、前記保冷庫内に複数の
輸送箱が積載されてもよい。この場合、隣り合う2つの
前記輸送箱内部の各空間は、各々の前記通気穴を介して
連通していることが好ましい。こうすると、全ての輸送
箱内の生鮮食品に冷却エアを導いて、均一な冷却を行う
ことができる。
【0017】前記第3工程は、前記生鮮食品を−1〜3
℃の温度まで冷却することが好ましい。この温度範囲
は、生鮮食品に凍傷現象を生じさせずに、比較的長い期
間に亘って鮮度を保持できる保存温度範囲だからであ
る。
【0018】この場合に、前記第2工程は、前記生鮮食
品を2〜6℃の温度まで真空冷却することが好ましい。
この温度範囲は、真空冷却時に生鮮食品が脱水症状を呈
せずに、しかも後の第3工程の冷却時間を比較的短く設
定できる温度範囲である。
【0019】前記生鮮食品は生鮮野菜または生鮮果物と
することができる。この場合、本発明は、前記第1工程
の前に、前記生鮮野菜または前記生鮮果物を20℃以下
の温度の時に収穫する工程を有する。このような収穫時
期のマニュアル化により、生鮮食品の温度管理が容易と
なり、生鮮食品の品質が安定する。
【0020】本発明は、前記第3工程にて冷却された前
記生鮮食品を収容した前記輸送箱を、保冷コンテナに収
容して輸送する工程をさらに有することができる。輸送
時にも生鮮食品を保冷することで、その鮮度を維持でき
る。
【0021】本発明は、前記保冷コンテナ内の前記生鮮
食品を、保冷された倉庫内に保管する工程と、その後、
前記生鮮食品を保冷車にて配送する工程とをさらに有す
ることができる。このように、倉庫内にて保冷して生鮮
食品を保管しておくことで、出荷オーダに合わせて出荷
することができる。また、倉庫での保管期間を調整する
ことで、生鮮食品の出荷調整を行うことができる。
【0022】本発明の他の態様に係る生鮮食品の保存方
法は、前記第1〜第3の工程を経て海外から輸送された
前記生鮮食品を、保冷された倉庫内に保管する工程と、
その後、前記生鮮食品を保冷車にて配送する工程とを有
することを特徴とする。
【0023】第1〜第3の工程を用いれば、従来のよう
に氷、ろう引きダンボール箱を用いて海外から生鮮食品
を輸入する必要もなくなり、しかも、国内でも発泡スチ
ロール、クラッシュアイスなどを用いずに生鮮食品を保
冷、運送することができる。
【0024】ここで、前記保冷コンテナ内、前記倉庫内
あるいは前記保冷車内は、それぞれ−1〜+1℃に保冷
されていることが好ましい。生鮮食品の最適な保存温度
を維持できるからである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。図1〜図3は、本実施形
態に係る輸入ブロッコリーの保存方法を示すフローチャ
ートである。
【0026】<第1の実施の形態> (農場での実施工程)図1には、農場で実施される工程
が示されている。図1において、輸出国例えば米国の各
農場にて、ブロッコリーの収穫をする(ステップ1)。
このとき好ましくは、各農家が気温20℃以下でブロッ
コリーを収穫するために、外気温の低い早朝、例えば日
の出の頃から開始して午前中に終了する時間帯で収穫す
ることがマニュアル化されている。後工程である冷却時
に、全てのブロッコリーの温度をほぼ一定にさせ、ブロ
ッコリーの品質を安定させるためである。
【0027】次に、各農家では、図4に示すように、通
気性の良好なダンボール箱10に鮮度保持袋20を敷
き、その中に例えば2列のブロッコリー30を収納する
(ステップ2)。なお、ダンボール箱10は、従来技術
とは異なり、内面はろう引きされていない。また、鮮度
保持袋20としては、例えばStePac L.A.,
Ltd製の商品名「Xtend」を用いることができる
が、これに限定されるものではない。なお、このダンボ
ール箱10及び鮮度保持袋20の詳細については後述す
る。
【0028】次に、図4に示すように、鮮度保持袋20
を開口させたまま、ブロッコリー30にスプレー噴射な
どして、ブロッコリー30の表面に水分を付着させる
(ステップ3)。このステップ2,3の動作は、ステッ
プ4にて所定段数例えば4段にて、例えば計38個のブ
ロッコリーが収納されるまで行われる。なお、繰り返し
実施されるステップ3では、各段詰め直後に最上段にあ
る2列のブロッコリー30にスプレー噴射すればよい。
【0029】以上のステップ1〜ステップ3は各農場に
て実施され、その後、箱詰めされたブロッコリー30
は、選果場へ輸送される(ステップ5)。なお、ステッ
プ2,3は必ずしも農場にて実施する必要はないが、効
率の点から言えば農場で実施することが好ましい。
【0030】(選果場から海上輸送に至る工程)次に、
選果場以降の工程について、図2のフローチャートを参
照して説明する。まず、ブロッコリー30がそれぞれ収
納された複数のダンボール箱10が、図5に示すパレッ
ト40上に積載され(ステップ6)、パレット40と共
に真空予冷庫50に搬入される(ステップ7)。そし
て、この真空予冷庫50にて、ブロッコリー30はその
芯温が、2〜6℃の温度範囲になるまで真空冷却され
る。本実施の形態では、芯温4℃まで冷却し、そのため
に約40分の冷却時間を要した。
【0031】なお、2〜6℃の温度範囲に真空冷却によ
り予冷する理由は、最終的にブロッコリー30を零度近
辺の最終保存温度に冷却するまでに要する時間を短縮す
ることにある。2℃未満まで真空冷却すると、後述する
通りブロッコリー30の脱水症状に伴う不具合が生じ、
6℃より高い温度で予冷を終了すると後の冷却工程(ス
テップ11)にて最終保冷温度まで冷却する時間が膨大
となるから、上記の予冷温度範囲が設定されている。
【0032】ここで、真空冷却とは、ブロッコリー30
が搬入された真空予冷庫50を真空引きすることで、予
冷庫50内部の水分が気化する時に、気化熱が奪われる
ことで予冷庫50内を冷却するものである。予冷庫50
内のブロッコリー30は、それ自身に含有される水分が
気化する際に気化熱が奪われることで冷却されることに
なる(ステップ8)。
【0033】このとき、予めステップ3にて、ブロッコ
リー30にはスプレー噴射により水分が付着されている
ので、この水分が気化する際の気化熱もブロッコリー3
0を冷却させるのに役立つ。換言すれば、スプレー噴射
によって付着した水分が気化されることで、ブロッコリ
ー30が上記の温度まで冷却されるのに、ブロッコリー
30自身に含有された水分が気化される量が減ることに
なる。
【0034】従って、真空予冷の前にブロッコリー30
に水分を付着させることで、ブロッコリー30が脱水状
態に至ることを防止でき、あるいは脱水状態に至る期間
を延長でき、これによりブロッコリー30の保存状態を
良好とし、あるいは保存期間を延長できる。
【0035】なお、この真空予冷時にも、鮮度保持袋2
0の開口は空いたままとすることが好ましい。気化によ
って生じた水蒸気を袋20の外部に円滑に排出して、気
化を促進させるためである。
【0036】この真空予冷工程後に、ブロッコリー30
を収納したダンボール箱10は、保冷庫に搬入される
(ステップ9)。そして、例えばこの保冷庫内で、鮮度
保持袋20の開口が、図6に示すように例えば輪ゴム2
2等によって閉鎖される(ステップ10)。
【0037】図7は、パレット40上に積載された各ダ
ンボール箱10内のブロッコリー30が、保冷庫60内
にてさらに冷却される工程(ステップ11)を示してい
る。この保冷庫60には多数のパレット40を配置でき
るスペースを有し、冷却器62から冷却エアが強制送風
される。
【0038】各ダンボール10内のブロッコリー30
は、この強制冷却エアにより、ブロッコリーの芯温が−
1〜3℃になるまで冷却される。例えば、芯温を4℃か
ら0℃に冷却するのに要する所要時間は、約15時間で
あった。ブロッコリー30の芯温が−1℃を下回ると、
ブロッコリー30はいわゆる凍傷現象により、花蕾部分
(クラウン部分)及び切り口等が黒く変色し、商品価値
が損なわれる。また、ブロッコリー30の芯温が3℃を
上回ると、時間の経過につれ花蕾部分(クラウン部分)
が開いて黄色に変色し、しかも食感が柔らかくなってし
まう。
【0039】ここで、真空予冷せずに、約20℃のブロ
ッコリーの芯温を保冷庫60のみで0℃まで冷却する
と、その冷却に要する時間は膨大となり、しかもブロッ
コリー30が変色してしまった。
【0040】逆に、真空予冷だけでブロッコリー30の
芯温が0℃になるまで冷却すると、たとえ予めスプレー
噴射したとしてもブロッコリー30がやせ細り、鮮度感
が喪失されてしまった。また、このようにすると、ブロ
ッコリー30の切り口が酸化し、切り口が黒くなくなる
現象を呈した。さらには、ブロッコリー30の花蕾部分
(クラウン部分)の緑色が薄くなり、また、食感が柔ら
かくなり過ぎて、商品価値の低下した。
【0041】また、この保冷庫60内にて効果的にブロ
ッコリー30を冷却するために、使用される全てのダン
ボール箱10同一形状を有し、図4及び図6に示すよう
に、直方体の6面全てに通気穴12が形成されている。
【0042】そして、一つのダンボール箱10の各面に
形成された通気穴12は、図7に示すように複数のダン
ボール箱10を積載した時、四側面及び上下面の全てに
て隣接する他のダンボール箱10の対面の通気穴12が
連通する。
【0043】このように、図7に示す全てのダンボール
箱10内の空間は、通気穴12を介して連通するので、
その空間内に配置されたブロッコリー30にフレッシュ
な冷却エアを循環させることができる。
【0044】以上説明したステップ1〜ステップ11の
各工程は、ブロッコリー30の収穫時から24時間以内
に完了することが好ましい。
【0045】次に、ブロッコリー30が収納されたダン
ボール箱30は、海上輸送用コンテナに移送される(ス
テップ12)。このコンテナ内温度は−1〜+1℃例え
ば−1℃となるように設定されて、例えば約10日間の
航海輸送を経て日本に上陸される(ステップ13)。
【0046】(荷揚げ後の工程)次に、日本に上陸した
後の工程について、図3を参照して説明する。まず、荷
揚げされたブロッコリー30は、日本の税関にて植物検
疫(ステップ14)が実施された後に、−1〜+1℃例
えば−1℃に保持された国内用コンテナにダンボール箱
10が積載されて(ステップ15)、指定倉庫に移動さ
れる(ステップ16)。この指定倉庫内も、−1〜+1
℃例えば−1℃の温度に保持されている。
【0047】その後、顧客からの出荷オーダに合わせ
て、この指定倉庫からブロッコリー30が出荷される
(ステップ17)。このとき、ブロッコリー30が収納
されたダンボール箱10は保冷車に搭載されて、深夜か
ら早朝にかけて、中央市場あるいはスーパーマーケット
等の量販店のセンターに配送される。この保冷車の保冷
庫もまた、−1〜+1℃例えば−1℃の温度に保持され
る。
【0048】このように、荷揚げ後の保冷工程を実施し
ないと、ブロッコリー30の花蕾部分(クラウン部分)
が変色して黄色くなり、商品価値を失ってしまう。
【0049】ここで、本実施の形態でのブロッコリー3
0の鮮度は、上述した冷却または保冷効果に加えて、あ
るいはそれと協働して、鮮度保持袋20によってブロッ
コリー30の雰囲気中のガスの割合を調整することで確
保されている。
【0050】本実施形態にて用いた鮮度保持袋20で
は、その袋を構成するフィルムのガス透過性及びガスバ
リア性が、ブロッコリー30の鮮度を保つように設定さ
れている。すなわち、この鮮度保持袋20内では、単位
体積当たり酸素量が大気中の酸素量より減じられ、大気
中では酸素の割合が通常21%であるところ、鮮度保持
袋20内部では例えば15〜16%に減じられている。
また、単位体積当たりの鮮度保持袋20内部の二酸化炭
素量は逆に、大気中の二酸化炭素量より増加させられ、
大気中では通常0.6〜0.9%の割合の二酸化炭素
が、鮮度保持袋20内では例えば6〜7%まで増加させ
られた。
【0051】このように、農場から顧客の配送に至るま
で、ブロッコリー30の保存方法の保存方法を上記の通
りマニュアル化することで、以下のような効果を奏する
ことができる。 従来のように、分別ゴミ扱いされるろう引きダンボー
ル箱、ダイオキシンの発生源となる発砲スチロールを使
用せず、地球環境に優しい生鮮食品の保存方法を提供で
きる。 氷代、氷詰め作業代が節約できる他、輸送箱の大きさ
及び重量が軽減するので、輸送費を低減できる。 輸送箱の大きさ及び重量が軽減するので、体力のない
人でも取り扱いが可能となる。 保存期間間に亘って、ブロッコリーの花蕾部分及び花
茎部分共に、鮮度、色、食感を、安定して維持すること
ができた。
【0052】<第2の実施の形態>この第2の実施の形
態は、図1及び図2に示す工程を海外でなく、出荷先で
ある日本国内で実施する形態である。この場合、図2の
ステップ14の植物検疫は必要なく、図2のステップ1
2及び13のコンテナと、図3のステップ15のコンテ
ナとは同一とすることができるので、ステップ12〜ス
テップ15の全てを実施しなくても済む。
【0053】国内のみで本方法を実施する場合、ステッ
プ8での真空予冷温度、ステップ11での冷却温度、ス
テップ12以降の保冷温度の一部または全部を適宜変更
でき、第1の実施の形態と同一あるいはそれよりも高く
設定できる。
【0054】この第2の実施形態では、第1の実施形態
にて説明した〜の効果に加えて、さらに他の効果を
奏することができる。他の効果とは、国内の農場から国
内の出荷先への輸送時間が、第1の実施の形態と比べて
格段に短くなることから、ステップ16での指定倉庫6
0内での保管時間を長く確保できることである。このた
め、収穫から出荷までの期間を指定倉庫60内での保管
期間の長短に応じて調整できる余裕度を確保することが
できる。このような出荷調整により、ブロッコリーの価
格の安定化などに寄与させることができる。
【0055】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形
実施が可能である。例えば、本発明が適用される生鮮食
品としては、ブロッコリーに限らずトマト、レタスなど
の他の生鮮野菜の他、生鮮果物、あるいはそれらの加工
品等であってもよい。このとき、鮮度保持袋20は、そ
の内部に保存される生鮮食品に適合するガスの比率を達
成できるように、フィルム材質が選択されることが好ま
しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るブロッコリーの保存方
法を示すフローチャートであり、農場での実施工程を示
している。
【図2】図1に示す工程に引き続いて実施される本発明
の実施形態に係るブロッコリーの保存方法を示すフロー
チャートであり、選果場から海上輸送に至る実施工程を
示している。
【図3】図2に示す工程に引き続いて実施される本発明
の実施形態に係るブロッコリーの保存方法を示すフロー
チャートであり、荷揚げ後の実施工程を示している。
【図4】鮮度保持袋が敷かれたダンボール箱へブロッコ
リーを2列で収納した状態を示す概略説明図である。
【図5】真空予冷工程を説明するための概略説明図であ
る。
【図6】真空予冷工程後に実施される鮮度保持袋の開口
の閉鎖工程を説明するための概略説明図である。
【図7】冷却エアによる冷却工程を説明するための概略
説明図である。
【符号の説明】
10 ダンボール箱(輸送箱) 12 通気穴 20 鮮度保持袋 22 輪ゴム 30 ブロッコリー(生鮮食品) 40 パレット 50 真空予冷庫 60 保冷庫 62 冷却器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三箇 次郎 東京都練馬区下石神井1−15−13 Fターム(参考) 4B069 CA02 HA01 KB01 KC11

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生鮮食品に水分を付着させる第1工程
    と、 前記生鮮食品を真空冷却庫内にて真空冷却する第2工程
    と、 真空冷却された前記生鮮食品を、冷却庫内にて冷却エア
    によりさらに冷却する第3工程と、 を有することを特徴とする生鮮食品の保存方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第1工程は、 輸送箱に前記生鮮食品を箱入れする工程と、 箱入れされた前記生鮮食品に水をスプレー噴射する工程
    と、 を含むことを特徴とする生鮮食品の保存方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記輸送箱には、前記生鮮食品が収納される鮮度保持袋
    が敷かれ、 前記鮮度保持袋は、前記鮮度保持袋内の単位体積当たり
    の酸素量を大気中よりも減じ、前記鮮度保持袋内の単位
    体積当たりの二酸化炭素量を大気中より増加させる材質
    からなることを特徴とする生鮮食品の保存方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記鮮度保持用袋が敷かれた前記輸送箱へは、前記生鮮
    食品が複数段に段詰めされ、 前記第1工程は、前記生鮮食品が段詰めされる度に、最
    上段の前記生鮮食品にスプレー噴射して実施されること
    を特徴とする生鮮食品の保存方法。
  5. 【請求項5】 請求項2または3において、 前記第2工程後に前記鮮度保持用袋の開口を閉鎖する工
    程を有することを特徴とする生鮮食品の保存方法。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至5のいずれかにおいて、 前記輸送箱の直方体6面の各々には少なくとも一つの通
    気穴が形成され、前記第3工程にて用いられる前記冷却
    エアが前記通気穴を経由して循環することを特徴とする
    生鮮食品の保存方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記第3工程では前記保冷庫内に複数の輸送箱が積載さ
    れ、隣り合う2つの前記輸送箱内部の各空間は、各々の
    前記通気穴を介して連通していることを特徴とする生鮮
    食品の保存方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかにおいて、 前記第3工程は、前記生鮮食品を−1〜3℃の温度まで
    冷却することを特徴とする生鮮食品の保存方法。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 前記第2工程は、前記生鮮食品を2〜6℃の温度まで真
    空冷却することを特徴とする生鮮食品の保存方法。
  10. 【請求項10】 請求項8または9において、 前記生鮮食品は生鮮野菜または生鮮果物であり、 前記第1工程の前に、前記生鮮野菜または前記生鮮果物
    を20℃以下の温度の時に収穫する工程を有することを
    特徴とする生鮮食品の保存方法。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれかにおい
    て、 前記第3工程にて冷却された前記生鮮食品を収容した前
    記輸送箱を、保冷コンテナに収容して輸送する工程をさ
    らに有することを特徴とする生鮮食品の保存方法。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記保冷コンテナ内の前記生鮮食品を、保冷された倉庫
    内に保管する工程と、 その後、前記生鮮食品を保冷車にて配送する工程と、 をさらに有することを特徴とする生鮮食品の保存保存方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の方法により海外か
    ら輸送された前記生鮮食品を、保冷された倉庫内に保管
    する工程と、 その後、前記生鮮食品を保冷車にて配送する工程と、 を有することを特徴とする生鮮食品の保存保存方法。
  14. 【請求項14】 請求項11乃至13のいずれかにおい
    て、 前記保冷コンテナ内は−1〜+1℃に保冷されているこ
    とを特徴とする生鮮食品の保存方法。
  15. 【請求項15】 請求項12または13において、 前記倉庫内は−1〜+1℃に保冷されていることを特徴
    とする生鮮食品の保存方法。
  16. 【請求項16】 請求項12または13において、 前記保冷車内は−1〜+1℃に保冷されていることを特
    徴とする生鮮食品の保存方法。
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