JP2002100608A - 半導体製造装置および半導体製造方法 - Google Patents
半導体製造装置および半導体製造方法Info
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Abstract
ェハ上にダストが付着することを防いで歩留まりの低下
を防止することができ、生産コストおよび環境負荷の低
減が可能な半導体製造装置を提供する。 【解決手段】 被処理基板を処理する真空容器(10
1)、前記真空容器にプロセスガスを供給するプロセス
ガス供給手段(108,109)、前記真空容器内を排
気する第1の排気手段(112)、前記第1の排気手段
の排気側を吸気する第2の排気手段(113)、および
前記第1の排気手段と前記第2の排気手段との間を前記
真空容器に接続する循環配管(114)を具備する半導
体製造装置である。前記循環配管の一部は着脱可能なダ
スト捕獲機構(117)であり、このダスト捕獲機構
は、内部を通過するガスの流れを180℃以上方向転換
するよう構成されていることを特徴とする。
Description
よび半導体装置の製造方法に係り、特に、真空容器内に
プロセスガスを導入して、被処理基板を処理する半導体
製造装置および半導体装置の製造方法に関する。
して被処理基板を処理する半導体製造装置、具体的には
プラズマエッチング装置やプラズマCVD装置において
は、通常、次のような手順により被処理基板が処理され
る。まず、真空に排気された処理容器にプロセスガス等
を導入し、高周波を印加することによりプラズマを発生
させて、ガスを分解・励起する。こうして生成された反
応性の高い活性種を用いて、被処理基板が処理される。
このような半導体製造装置においては、真空容器に導入
されたプロセスガスの全てが、基板との反応によって消
費されているわけではない。むしろ、真空容器内に導入
されたプロセスガスの大部分は使用されずに、排気装置
によって外部に排気されている。そこで、ガスの利用効
率を向上させることによって、エッチングまたはCVD
工程における生産コストに占めるガスのコストを低減す
ることが求められていた。
ロセスにおいては、GWP(地球温暖化係数)が高いP
FCガスが処理や装置のクリーニングガスとして多種、
多量に使用されている。地球の温暖化を抑制するため
に、半導体製造業界ではこうしたPFCガスの放出量を
削減する必要に迫られている。しかしながら現時点で
は、GWPが低く、安全で、しかもPFCガスと同等以
上の性能を有する代替ガスを見出すのは非常に困難とさ
れている。よって、現在使用中のプロセスガスの利用効
率を高めて、使用量の削減を図ることが重要な課題であ
った。
て、以下に説明するような装置が提案されている(特開
平9−251981号公報)。ここには、真空処理容器
内で基板を処理するプラズマエッチング装置やプラズマ
CVD装置において、排気側の配管と処理容器とをつな
ぐ循環配管を設け、排気されたガスの一部を処理容器内
に戻して再利用することが記載されている。
エッチング装置を用いて、ガスを循環させながらシリコ
ン酸化膜をエッチングした場合について説明する。
す。図示するように、処理室101内には、互いに対向
するカソード電極102およびアノード電極103から
構成される平行平板型のプラズマ生成機構が設けられ、
磁界印加機構(図示せず)によって処理室内に平行磁界
が形成される。カソード電極102上には、被処理基板
104が設置され、また、このカソード電極にはマッチ
ング回路105を介して高周波電源106が接続されて
いる。一方、アノード電極103には、プロセスガスを
被処理基板に均一に供給するシャワーノズル107が組
み込まれており、シャワーノズルには、必要に応じて1
つ以上の流量制御装置108、開閉バルブ109(V
1)を介して、それぞれプロセスガスの供給源であるガ
スボンベ110が接続されている。図示する装置におい
ては、流量制御装置108およびガスボンベ110は、
それぞれ1つ示されているが、その数は必要に応じて適
宜決定することができる。
11(APC1)を介してターボ分子ポンプ112が接
続され、ターボ分子ポンプの排気側にはさらにドライポ
ンプ113が接続されている。また、ターボ分子ポンプ
112の排気側と処理室101とを接続する循環配管1
14が設けられており、循環量を調節するために循環配
管114には開閉バルブ116(V2)が、ドライポン
プ113の手前には自動圧力調整バルブ115(APC
2)が、それぞれ設置されている。
る際には、まず、ガスボンベ110から流量調整装置1
08を介して、C4F8、CO、ArおよびCO2ガスを
所望の比率で処理室101に供給する。ここで処理室に
導入されるガスの流量は、Q1として示されている。こ
れと同時に、循環配管114に設けられた開閉バルブ1
16を開き、ドライポンプ113の手前の自動圧力調整
バルブ115の開度を絞る。処理室101からターボ分
子ポンプ112によって排気された排ガスの一部は、循
環配管114を経由して処理室に戻る。処理室101に
戻る排ガスの流量はQ2として示されている。すなわ
ち、排気されたプロセスガスが再利用されるので、その
分だけ、循環しない場合よりも新規ガス導入量を低減す
ることができる。
うな手順(シーケンス)で行なわれる。処理と処理との
間のアイドル時(図中a)においては、開閉バルブV
1、V2は閉、APC1およびAPC2は全開とし、処
理室101内の圧力P1、循環配管114内の圧力P2
とともに、到達真空度にする。
b)では、V1を開けてガスボンベ110から流量制御
装置108を介してC4F8、CO、ArおよびO2ガス
を所望の比率で供給しながら、自動圧力調整バルブAP
C1(111)で処理室内101の圧力P1を所望の圧
力に調整する。それと同時に、自動圧力調整バルブAP
C2(115)の開度を調節し、処理室101からター
ボ分子ポンプ112によって排気された排気ガスのうち
一定の割合、例えば80%を、循環配管114を通って
処理室に戻す。P1およびP2のそれぞれの圧力が安定
したところで、高周波電力を印加して(図中c)、エッ
チングを開始する。
電力をおとし(図中d)、さらにバルブV1およびV2
を閉じて、APC1およびAPC2を全開にして(図中
e)、処理室101と循環配管114とからガスを完全
に排気する。
室に循環させることによってプロセスガスの利用効率を
高め、ガスの使用量を減らすことが可能である。しかも
この結果として、PFCの放出量を大幅に抑制すること
ができた。しかしながら、実際の生産現場でのプラズマ
処理工程に適用するには、いくつかの問題があることが
わかった。ひとつは、長期ランニング時における循環配
管内の堆積物の蓄積である。プラズマCVDプロセスで
はもちろん、高選択酸化膜エッチング等、高選択特性を
必要とするエッチングプロセスにおいても、循環される
ガス成分の中には固体表面への吸着確率の高い反応性成
分を多く含む傾向がある。そのほとんどは、処理室の内
壁に付着するが、一部は循環配管を通過する際にその内
壁に付着すると考えられる。内壁に付着した堆積物が剥
がれてダストとして処理室に流入した場合には、ウェハ
に付着して処理中のデバイスの歩留まり低下をもたらす
おそれがある。現状では、堆積物がはがれて処理室内へ
のダストとして流入するのを防止するために、一定期間
ごとに循環配管を丸ごと取り替えていた。循環配管にフ
ィルタを設ける方法も提案されているが、通常のフィル
タはコンダクタンスの低下を招くので好ましくない。
に関する。現状では、次のようにして循環ガスの量を制
御している。まず、開閉116(V2)を閉じて自動圧
力調整バルブ115(APC2)全開の状態、すなわち
ガスを処理室101に循環しない状態で導入ガス流量Q
1=100sccmとしたとき、所望の圧力になるよう
に自動圧力調整バルブ111(APC1)を調整する。
このときのバルブAPC1の位置が100になったとす
る。次に、高周波電力1kWを印加すると、プロセスガ
スが分解されるため、処理室内を一定の圧力に保つため
にバルブAPC1が開き、その位置は110になる。そ
の後、バルブAPC1を110の位置のまま導入ガス流
量を最初の20%、すなわち20sccmとして圧力が
所望の圧力に回復するまでバルブV2を開けて、バルブ
APC2をしぼって循環流量を増やす。このときのバル
ブAPC2の位置を循環率80%のときの位置として、
レシピに記憶させる。
ー条件ごとにバルブAPC2の位置を覚えさせて、実際
の処理を行なうときは予めAPC2をその位置に設定
し、Q1を導入してバルブV2を作動させて所望の圧力
に制御、80%の循環量を再現することができた。しか
しながら、上述したような方法では、プロセス条件ごと
にバルブAPC2の位置を調べなければならず、手間が
かかるという問題があった。
鑑みてなされたものであり、循環配管を頻繁に交換・洗
浄しなくても、ウェハ上にダストが付着することを防い
で歩留まりの低下を防止することができ、生産コストお
よび環境負荷の低減が可能な半導体製造装置を提供する
ことを目的とする。
量を再現性よく制御しながら、プロセスガスの使用量を
削減し、生産コストと環境負荷との低減を図る半導体装
置の製造方法を提供することを目的とする。
に、本発明は、被処理基板を処理する真空容器、前記真
空容器にプロセスガスを供給するプロセスガス供給手
段、前記真空容器内を排気する第1の排気手段、前記第
1の排気手段の排気側を吸気する第2の排気手段、およ
び前記第1の排気手段と前記第2の排気手段との間を前
記真空容器に接続する循環配管を具備し、前記循環配管
の一部は着脱可能なダスト捕獲機構であり、このダスト
捕獲機構は、内部を通過するガスの流れを180℃以上
方向転換するよう構成されていることを特徴とする半導
体製造装置を提供する。
状、コの字状、および螺旋状からなる群から選択される
少なくとも1種の形状を有することが好ましい。
容器、前記真空容器にプロセスガスを供給するプロセス
ガス供給手段、前記真空容器内を排気する第1の排気手
段、前記第1の排気手段の排気側を吸気する第2の排気
手段、および前記第1の排気手段と前記第2の排気手段
との間を前記真空容器に接続する循環配管を具備し、前
記循環配管はダスト捕獲機構を有し、このダスト捕獲機
構の温度は、前記循環配管の他の部分の温度より低いこ
とを特徴とする半導体製造装置を提供する。
容器、前記真空容器にプロセスガスを供給するプロセス
ガス供給手段、前記真空容器内を排気する第1の排気手
段、前記第1の排気手段の排気側を吸気する第2の排気
手段、および前記第1の排気手段と前記第2の排気手段
との間を前記真空容器に接続する循環配管を具備し、前
記循環配管は、静電集塵器をその内部に有することを特
徴とする半導体製造装置を提供する。
容器、前記真空容器にプロセスガスを供給するプロセス
ガス供給手段、前記真空容器内を排気する第1の排気手
段、前記第1の排気手段の排気側を吸気する第2の排気
手段、および前記第1の排気手段と前記第2の排気手段
との間を前記真空容器に接続する循環配管を具備する半
導体製造装置であって、前記循環配管は、オリフィス部
と、このオリフィス上流側の圧力を計測するための圧力
計とを備え、前記オリフィス部は、前記装置の動作条件
下で3倍以上の差圧を形成できることを特徴とする半導
体製造装置を提供する。
プロセスガスを供給して、被処理基板を処理して半導体
装置を製造する方法であって、前記処理容器から排気さ
れたプロセスガスの少なくとも一部は、循環配管を介し
て前記処理容器に再導入され、前記循環配管は、流量制
御バルブ、オリフィス部、および前記オリフィス上流側
の圧力を計測するための圧力計を備え、前記オリフィス
部は、動作条件下で3倍以上の差圧を形成し、前記圧力
計は、前記オリフィスの上流側のプロセスガスの圧力を
計測して圧力計測値を与え、前記オリフィス部と前記圧
力計測値とに基づいて前記流量制御バルブの開度を制御
し、それによって前記真空容器に再導入されるプロセス
ガスの流量を調整することを特徴とする半導体装置の製
造方法を提供する。
内にプロセスガスを供給し、高周波電力を印加して前記
プロセスガスをプラズマ化させて被処理基板を処理する
半導体装置の製造方法であって、前記処理容器から排気
されたプロセスガスの少なくとも一部は、この処理容器
に再導入され、前記処理容器への前記プロセスガスの再
導入を停止し、その後、前記高周波電力の印加を停止す
ることを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
ガスの再導入を停止すると同時に、前記処理容器に供給
されるプロセスガスの流量を増加させて圧力を一定に保
つことが好ましい。
半導体製造装置およびその方法を詳細に説明する。
プラズマエッチング装置を示す。
ング装置を用いてガスを循環させながらシリコン酸化膜
をエッチングするに当たって、循環機構なしの従来型装
置で使用されていたSAC用レシピを適用した例、すな
わち、循環率を変化させた例について説明する。
す。なお、図1と共通の部分については説明を省略す
る。循環配管114からの分岐に近い位置には循環ガス
中の、付着率の高い反応生成物を捕獲するためのダスト
捕獲機構117が取り付けられている。
示す。循環配管114には、着脱可能なU字型の曲げ部
分がダスト捕獲機構117として設けられている。図示
するようにU字型の折り曲げ部分には、対向する2つの
ガラス窓118aおよび118bが設けられており、そ
の一方には光源119、他方には受光素子120を取り
付けてある。
ために、まず、こうした捕獲機構を有しないエッチング
装置において、ガスを循環させながら半導体基板上の酸
化膜をエッチングした。その結果、約6ヶ月で循環配管
の内部全体には、目視できる程度の反応生成物の薄い堆
積が認められた。この時点で、処理室内ではダストの発
生はなかったが、予防的にこの循環配管を全体にわたっ
て交換した。
設けたエッチング装置では、受光素子120で検出され
る光源119の光の強度が減衰して基準値を下回った場
合に、この捕獲機構の部分のみを洗浄済みの予備品と交
換した。光強度は、曲げ部分に設けたガラス窓に付着し
た堆積物に起因して低下する。この低下の程度は、装置
の稼働率や使用条件に応じて変化するが、本実施例にお
いては、平均で1ヶ月おきに、捕獲機構の部分のみを洗
浄済みの予備品と交換した。その結果、2年経過後で
も、循環配管114の他の部分には堆積物が全く見られ
ず、交換する必要はなかった。
例に限定されるものではない。着脱可能であって、しか
もガスの流れを180°以上方向転換し得る任意の部材
を、本発明におけるダスト捕獲機構117として用いる
ことができる。例えば、配管の方向変化部(エルボーな
ど)と組み合わせたり、複数回曲げた形状、さらにはコ
の字型や螺旋型の曲げ形状などの部材が挙げられる。
7の別の例を示す。図5(a)は、U字部と曲がり部と
の組み合わせであり、図5(b)は、螺旋と曲がり部と
の組み合わせ、図5(c)は、U字部と直線部との組み
合わせである。また、図6(a)は、螺旋と直線部との
組み合わせであり、図6(b)は、U字部と位置変更部
との組み合わせであり、図6(c)は、コの字型の曲が
り部である。
ース・洗浄頻度・必要なコンダクタンス等に応じて選択
することができるが、再利用する場合は、その洗浄のし
易さという点から角部のない曲線形状が好ましい。
を、他の部分よりも低い温度に保つことによってダスト
捕獲機構117を構成することもできる。配管の内壁に
付着してダスト源となるおそれのある成分は、温度の低
いダスト捕獲機構で集中的に捕獲される。この場合、ダ
スト捕獲機構117の温度は、エッチングに寄与する蒸
気圧の高いガス成分は吸着しない程度の温度に設定す
る。
ングガスの蒸気圧曲線を参照して、ダスト保持機構11
7の適切な温度について具体的に説明する。循環配管1
14内の運転圧力1〜10Torrであることから、例
えばエッチングするのに必要なC4F8ガスが吸着しない
ようにするには、概ね−75℃以上に捕獲部の温度を設
定すればよいことが、この蒸気圧曲線からわかる。一方
で、吸着させたい成分として例えばCF2については、
150℃以上では吸着しないとされていることから、1
50℃以下にしなければならない。あるいはまた、大量
に排気、循環されるとプラズマ分解によって処理室内で
ダストを発生する可能性のあるSiF4などを吸着する
ためには、−150℃以下が必要である。
ほど捕獲効率が向上して、よりコンパクトで効果的にな
る。しかしながら、過剰に低温にする場合には、室温以
下では断熱構造にする必要があるなど、装置としての構
造が複雑になってしまう。したがって、これらを考慮し
てダスト捕獲機構117の温度を選択することが望まれ
る。
によって、ダスト捕獲機構117を設置した例を示し
た。具体的には、冷却水を流した配管を、循環配管の外
側または内側に取り付けることによって循環配管に低温
部を設けた。図8(a)は、配管114にチラーで10
℃前後にまで冷却した水を流しているパイプ122を取
り付けた場合であり、図8(b)は、配管内部に同様の
パイプ122を取り付けた場合である。さらに、図8
(c)は、同様のパイプ122と前述のU字型曲げ配管
と組み合わせた場合である。
された捕獲部が減圧下に設けられているので、冷媒の供
給部のみを断熱するだけで済む。したがって、図8
(a)の場合よりも比較的簡単に−10℃に保つことが
でき、吸着成分を高効率に捕獲することができた。ある
いは、捕獲部以外の配管部にヒーターを巻くなどしてそ
の温度を高く保つことによって、捕獲部を相対的に低温
にするという方法でもよい。またさらに、捕獲部を冷却
しつつ、他の部分を暖めるという組み合わせで使用する
こともできる。
いては、循環配管内部に静電型集塵器を取り付けてダス
ト捕獲機構として用いることもできる。
集塵器130について詳細に説明する。図9には、静電
型集塵器130の構造を表わす分解図を示す。図9に示
されるように静電型集塵器は、ダストを負に帯電させる
ための帯電部131を上流側に有し、下流側には負に帯
電したダストを吸着する捕獲部132が設けられてい
る。帯電部131は、セラミックス等の絶縁物の枠13
3に固定された細線状電極134により構成され、捕獲
部132は、セラミックス等の絶縁物の枠133に固定
された平板電極135により構成される。
ように、細線状電極および平板状電極を真空配管の外の
高電圧電源(図示せず)に接続するためのリード線13
6a,b、および電極を真空配管の外の高電圧電源に接
続するための電圧導入端子137a,bとともに、循環
配管内に取り付けられる。
板状電極135は、図11に示すように絶縁物の板の両
面に電極を形成したものであり、対向する電極の一方の
側は接地電極(配管と同電位)138、他方は高電圧電
極139となるように配線されている。
導体製造装置の循環配管114内に取り付けて、以下の
ようにしてガスを循環しつつ処理を行なうことができ
る。例えば、細線状電極134に−2kV、平板状電極
135の高電位側に3.5kVを印加する。細線状電極
134が設置されている帯電部131を通過する際、ダ
ストは強い負電界によって負に帯電し、その後、下流の
捕獲部132の高電圧電極139の表面に捕獲される。
(116)を閉じ、循環配管114内のガスをドライポ
ンプ113によって排気する。このとき、細線状電極1
34および平板状電極135を0Vに戻すと、静電気力
のみによって吸着していたダストは、処理室101を通
ることなく排気される。電圧を落としても電極に吸着し
たままの堆積物は、定期的に静電型集塵器を取り外して
平板状電極を洗浄すれば除去することができる。
に限らず、循環ガス中のダスト成分を帯電・吸着する機
構であれば、いかなるものを用いてもよい。例えば、帯
電部131は、Wフィラメントを用いた熱電子供給機構
とすることができる。あるいは、ダストの帯電率を高め
るために、放電しない距離を保つ範囲で細線状電極の数
を必要に応じて増やしてもよい。また、捕獲効率をさら
に向上するためには、平板状電極の長さを長くして面積
を大きくするのも有効である。いずれの構成を採用した
場合でも、上述したような構成の静電型集塵器であれ
ば、循環配管のコンダクタンスはほとんど減少すること
がないため、ガス循環機構の性能を何等妨げることはな
い。
説明したようなダスト捕獲機構117は、いずれの構成
の場合でも、循環配管114の分岐部に近い位置に設け
ることが好ましい。これによって、初期の段階において
ダストを捕獲することが可能となる。また、ダスト捕獲
機構は大きいほどその捕獲能も大きくなるものの、コン
ダクタンスの低下という不都合を伴なってしまう。した
がって、ダスト捕獲能とコンダクタンスの低下との両方
を考慮して、その大きさを決定することが望まれる。
た場合においても、循環配管117にガラス窓を設け、
目視または光学的手法によって堆積物をモニターできる
ようにすると、無駄無く捕獲機構の洗浄を行なうことが
できる。
構成図を示す。なお、図1と共通の部分については、説
明を省略する。
には、オリフィス部141と、そのオリフィス上流側圧
力を測定するための圧力計142とが設けられている。
本発明で用いられるオリフィス部141は、プラズマ処
理装置の循環モードでの使用条件下では、その前後の差
圧が常に3倍以上であるように設計されている。臨界圧
力rcは、気体の比熱比によって変化するが、通常使用
されるガスにおいては、圧力比が3倍以上であれば音速
流れとなる。これにより、ガス種が同一の場合には、オ
リフィス部141での循環ガス流量はオリフィス上流の
圧力に比例した値になる。
いて、即座に循環ガス流量を知ることができ、例えば、
バルブV2(116)を調整することによって、簡単に
循環ガス流量を制御することができる。
計142が設けられた循環配管114を具備する装置を
用いて、例えば以下のような手法によって、ガスを循環
しながら処理を行なうことができる。まず、処理装置に
おいて使用される類似したガス条件(例えば、CF系ガ
ス/Ar条件、N2/O2条件など)をグルーピングし、
次いで、それぞれについて下記数式(1)におけるガス
条件による比例定数κを求める。
上流側圧力である。
に、オリフィス上流側の圧力P2に対して循環ガス流量
Q2を、ガス条件グループごとにプロットして、その直
線の傾きから比例係数κを得る。
が100sccmであるプロセスに対して、ガス循環率
が80%となるように制御するには、以下のような調整
を行なう。まず、導入ガス流量を20%の20sccm
に設定し、それと同時にオリフィス上流側圧力P2がP
2=80(sccm)/κとなるように、バルブV2
(116)を調整する。
なるように圧力調整用バルブV1(111)によって自
動的に調整される。さらに、高周波電力を印加してプラ
ズマを放電すると、ガスの分解により処理室内の圧力が
上昇するため、圧力調整用バルブ111の位置は自動的
に変化して、所望の圧力を維持するように働く。同時に
オリフィス上流側圧力P2が変化するが、P2=Q2/
κに維持して、Q2を80sccmに維持するようにバ
ルブV2(116)が動く。
ィス上流側圧力を測定するための圧力計とを循環配管に
設けることによって、広い範囲の条件に対応して、循環
ガス流量を簡便に制御することが可能となった。
挙げて本発明の半導体製造装置および半導体製造方法を
説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、プラズマを使用しないCVD装置の制御運転に
も適用することができる。図14には、本発明の半導体
装置の一例を示す縦型LPCVD装置の構成を表わす概
略図である。
は、流量制御装置158を介して成膜プロセスガスおよ
びクリーニングガスの供給源であるガスボンベ159が
接続されている。プロセスガスとしては、例えばSiH
4、およびAsH3などが用いられる。また、プロセスガ
スを熱で分解するためのヒーター165が処理室151
内に設けられている。
(160)を介してドライポンプ166が接続されてい
る。このドライポンプは、ブースタポンプ167とメイ
ンポンプ168と、この2つのポンプの間に設けられた
流量調整バルブV2’(162)とから構成される。ブ
ースタポンプ167と流量調整バルブV2’(162)
との間には、循環配管161が設けられ、この循環配管
161は、さらに処理室151に接続されている。循環
配管161には、オリフィス163と、このオリフィス
163の上流側の圧力を計測するための圧力計164が
備えられている。
て、ガスを循環させながらクリーニングを行なう場合に
ついて説明する。CVD装置では、例えば多結晶シリコ
ン膜を成膜すると、被処理基板だけでなく、処理室15
1の内壁にもシリコンが堆積する。したがって、一定量
の成膜処理を行なうごとに処理室151のクリーニング
処理を行なって堆積膜を除去しなければならない。クリ
ーニング処理を行なうためには、ClF3ガスが用いら
れる。これは、プラズマによって放電しなくてもエッチ
ング作用を有している活性なガスである。
lF3ガスをクリーニングガス導入口から200scc
mとなるように制御して処理室151内に導入した。次
に、バルブV1’(160)の開度を調整して、処理室
151内の圧力P1’を処理圧力10Torrに制御し
た。一方で、バルブV2’(162)の開度を絞ること
によって、循環配管161のオリフィス上流での圧力P
2’が100Torrとなるように調整した。このと
き、オリフィス163のすぐ下流での圧力は、約20T
orrであり、循環配管161のコンダクタンスによっ
て徐々に低下して、処理室での処理圧力10Torr近
傍の値になる。
再度調整して、処理室151内の圧力P1’を10To
rrに制御した。P2’=100Torrのときの循環
ガス流量Q2’は約1800sccmであるから、処理
室に導入される合計ガス流量は2000sccmであ
る。
cmを処理室151内に導入して処理をした場合と同等
のクリーニング速度が得られ、新規導入ガス流量を大幅
に低減することができた。なお、ここで用いた縦型LP
CVD装置では、圧力条件は2〜10Torr、導入ガ
ス流量はSiH4=500sccm程度の条件で成膜が
行なわれる。成膜時の循環運転においても、予め調査し
てあるP2’とQ2’との比例関係に基づいて、成膜条
件の変更に速やかに対応して循環流量を制御することが
できた。
してブースタポンプとメインポンプとそれらの間に設け
られた流量調整バルブとから構成されたものを用いる場
合においても、装置の動作条件下で3倍以上の差圧を形
成できるオリフィス部と、このオリフィスの上流側の圧
力を計測するために配置された圧力計とを備えた循環配
管を用いることによって、広い範囲の条件に対応して循
環ガス流量を簡便に制御することが可能となった。
ッチング装置を用い、ガスを循環させながらウェハをエ
ッチングする際に処理室に流入したダストがウェハ上に
付着して、処理中のデバイスの歩留まり低下をもたらす
機構を、図15を参照して説明する。なお、図1と共通
の部分については説明を省略する。
にプロセスガスを導入し、高周波電源106から高周波
電力を供給して、アノード電極103/カソード電極1
02間に高周波電界を印可してガスをプラズマ化する。
このとき、処理室101内の空間には、バルクプラズマ
201とシース202とが形成される。なお、バルクプ
ラズマ201は、正電荷と負電荷とが混ざり合った電気
的に中性なプラズマであり、シース部202には、カソ
ード電極102に対して垂直に形成された電界がある。
一般に、プラズマが形成されている間は、プラズマ中の
ダスト203は負に帯電し、シース部202の電界に追
い返される形でバルクプラズマ201とシースとの境界
面上に捕獲され、ウェハ上に落ちることなく排気される
と考えられている。
き、すなわち高周波電力を落とした瞬間には、処理室内
で発生したダスト、あるいは処理室内に流入してバルク
プラズマ201とシース202との境界面で捕獲されて
いたダスト203は、ウェハ上に落下して付着する。い
ったんウェハ上に付着したダストを除去するのは難し
く、デバイスの歩留まり低下を招く。
るエッチング処理を行なう手順(シーケンス)を、図1
6を参照して説明する。
においては、開閉バルブV1、V2は閉、自動圧力調整
バルブAPC1およびAPC2は全開とし、処理室10
1内の圧力P1、循環配管114内の圧力P2ともに、
到達真空度にする。
中b)では、V1を開けてガスボンベ110から流量制
御装置108を介してC4F8、CO、ArおよびO2ガ
スを所望の比率で供給しながら、自動圧力調整バルブA
PC1(111)で処理室内101の圧力P1を所望の
圧力に調整する。それと同時に、自動圧力調整バルブA
PC2(115)の開度を調節し、処理室101からタ
ーボ分子ポンプ112によって排気された排気ガスのう
ち一定の割合、例えば80%を、循環配管114を通し
て処理室に戻す。P1およびP2のそれぞれの圧力が安
定したところで、高周波電力を印加して(図中c)、エ
ッチングを開始する。
を閉じて再導入されるガスを停止し(図中f)、その
後、高周波電力を落とす(図中d)。この間の時間はt
で示されている。さらに、バルブV1およびV2を閉じ
て、APC1およびAPC2を全開にして(図中e)、
処理室101と循環配管114とからガスを完全に排気
する。
力を停止する前に、ガスの循環を停止して処理を行なっ
た。その結果、多少のダストが発生したり流入しても、
ウェハ上に落下、付着することなかった。その結果、循
環配管の洗浄、交換頻度を2倍に伸ばすことができた。
循環を停止してから高周波電力を停止するまでの時間t
は、短いほどエッチング特性への影響は少ない。一方
で、ダスト防止効果を高めるためには、tが処理条件で
のガスの滞在時間(処理室容積をV(L)、圧力をP
(Torr)、ガス流量をQ(slm)としたとき、滞
在時間=V・P・60/(760・Q)(sec))以
上であることがより望ましい。これは典型的には、V=
3.1リットル、P=40×10-3Torr、Q=70
0slmのとき滞在時間は14μsとなる。
て、本実施例によるエッチング処理を行なう手順(シー
ケンス)を、図17を参照して説明する。
においては、開閉バルブV1、V2は閉、自動圧力調整
バルブAPC1およびAPC2は全開とし、処理室10
1内の圧力P1、循環配管114内の圧力P2ともに、
到達真空度にする。
中b)では、V1を開けてガスボンベ110から流量制
御装置108を介してC4F8、CO、ArおよびO2ガ
スを所望の比率で供給しながら、自動圧力調整バルブA
PC1(111)で処理室内101の圧力P1を所望の
圧力に調整する。それと同時に、自動圧力調整バルブA
PC2(115)の開度を調節し、処理室101からタ
ーボ分子ポンプ112によって排気された排気ガスのう
ち一定の割合、例えば80%を、循環配管114を通っ
て処理室に戻す。P1およびP2のそれぞれの圧力が安
定したところで、高周波電力を印加して(図中c)、エ
ッチングを開始する。
を閉じて再導入されるガスを停止するとともに、供給流
量Q1を増加させる(図中f)。その後、高周波電力を
落とす(図中d)。この間の時間はtで示されている。
さらに、バルブV1およびV2を閉じて、APC1およ
びAPC2を全開にして(図中e)、処理室101と循
環配管114とからガスを完全に排気する。
じて循環ガスを停止するのと連動させて、Q1流量を増
加させて補う。これにより、圧力変動をほとんどなくす
ことが可能であり、プラズマが不安定になって例えば、
その異常放電によるデバイスへのダメージを抑制するこ
とができた。
が、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形
が可能であり、いずれの場合も本発明の効果を得ること
ができる。
循環配管を頻繁に交換・洗浄しなくても、処理室へのダ
ストの流入を防いだり、ウェハ上にダストが付着するこ
とを防いで歩留まりの低下を防止することができ、生産
コストおよび環境負荷の低減が可能な半導体製造装置が
提供される。また本発明によれば、簡便な方法で循環ガ
スの流量を再現性よく制御しながら、プロセスガスの使
用量を削減し、生産コストと環境負荷との低減を図る半
導体装置の製造方法が提供される。
ズマCVD装置等のプラズマを用いて被処理基板を処理
する半導体製造プロセスに特に有効に用いられ、その工
業的価値は絶大である。
を表わす図。
概略構成図。
獲機構の一例を表わす概略図。
獲機構の他の例を表わす概略図。
獲機構の他の例を表わす概略図。
図。
獲機構の他の例を表わす概略図。
す分解図。
状態を表わす概略図。
る概略図。
わす概略構成図。
との関係を表わすグラフ図。
わす概略構成図。
わす概略構成図。
ンス)の一例を表わす図。
ンス)の他の例を表わす図。
Claims (8)
- 【請求項1】 被処理基板を処理する真空容器、 前記真空容器にプロセスガスを供給するプロセスガス供
給手段、 前記真空容器内を排気する第1の排気手段、 前記第1の排気手段の排気側を吸気する第2の排気手
段、および前記第1の排気手段と前記第2の排気手段と
の間を前記真空容器に接続する循環配管を具備し、 前記循環配管の一部は着脱可能なダスト捕獲機構であ
り、このダスト捕獲機構は、内部を通過するガスの流れ
を180℃以上方向転換するよう構成されていることを
特徴とする半導体製造装置。 - 【請求項2】 前記着脱可能なダスト捕獲機構は、U字
状、コの字状、および螺旋状からなる群から選択される
少なくとも1種の形状を有することを特徴とする請求項
1に記載の半導体製造装置。 - 【請求項3】 被処理基板を処理する真空容器、 前記真空容器にプロセスガスを供給するプロセスガス供
給手段、 前記真空容器内を排気する第1の排気手段、 前記第1の排気手段の排気側を吸気する第2の排気手
段、および前記第1の排気手段と前記第2の排気手段と
の間を前記真空容器に接続する循環配管を具備し、 前記循環配管はダスト捕獲機構を有し、このダスト捕獲
機構の温度は、前記循環配管の他の部分の温度より低い
ことを特徴とする半導体製造装置。 - 【請求項4】 被処理基板を処理する真空容器、 前記真空容器にプロセスガスを供給するプロセスガス供
給手段、 前記真空容器内を排気する第1の排気手段、 前記第1の排気手段の排気側を吸気する第2の排気手
段、および前記第1の排気手段と前記第2の排気手段と
の間を前記真空容器に接続する循環配管を具備し、 前記循環配管は、静電集塵器をその内部に有することを
特徴とする半導体製造装置。 - 【請求項5】 被処理基板を処理する真空容器、 前記真空容器にプロセスガスを供給するプロセスガス供
給手段、 前記真空容器内を排気する第1の排気手段、 前記第1の排気手段の排気側を吸気する第2の排気手
段、および前記第1の排気手段と前記第2の排気手段と
の間を前記真空容器に接続する循環配管を具備する半導
体製造装置であって、 前記循環配管は、オリフィス部と、このオリフィス上流
側の圧力を計測するための圧力計とを備え、前記オリフ
ィス部は、前記装置の動作条件下で3倍以上の差圧を形
成できることを特徴とする半導体製造装置。 - 【請求項6】 排気された処理容器内にプロセスガスを
供給して、被処理基板を処理して半導体装置を製造する
方法であって、 前記処理容器から排気されたプロセスガスの少なくとも
一部は、循環配管を介して前記処理容器に再導入され、 前記循環配管は、流量制御バルブ、オリフィス部、およ
び前記オリフィス上流側の圧力を計測するための圧力計
を備え、 前記オリフィス部は、動作条件下で3倍以上の差圧を形
成し、 前記圧力計は、前記オリフィスの上流側のプロセスガス
の圧力を計測して圧力計測値を与え、 前記オリフィス部と前記圧力計測値とに基づいて前記流
量制御バルブの開度を制御し、それによって前記真空容
器に再導入されるプロセスガスの流量を調整することを
特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項7】 排気された処理容器内にプロセスガスを
供給し、高周波電力を印加して前記プロセスガスをプラ
ズマ化させて被処理基板を処理する半導体装置の製造方
法であって、 前記処理容器から排気されたプロセスガスの少なくとも
一部は、この処理容器に再導入され、 前記処理容器への前記プロセスガスの再導入を停止し、
その後、前記高周波電力の印加を停止することを特徴と
する半導体装置の製造方法。 - 【請求項8】 前記処理容器への前記プロセスガスの再
導入を停止すると同時に、前記処理容器に供給されるプ
ロセスガスの流量を増加させて圧力を一定に保つことを
特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
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