JP2002100603A - シリコン残渣除去方法 - Google Patents

シリコン残渣除去方法

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JP2002100603A JP2000288971A JP2000288971A JP2002100603A JP 2002100603 A JP2002100603 A JP 2002100603A JP 2000288971 A JP2000288971 A JP 2000288971A JP 2000288971 A JP2000288971 A JP 2000288971A JP 2002100603 A JP2002100603 A JP 2002100603A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハ上のシリコン残渣を均一性よく除去す
る。 【解決手段】 シリコン残渣を除去すべき面が上になる
ようにして被処理ウエハ14を枚葉式スピナのウエハチ
ャック12で平面的に保持した状態でウエハ14の上面
にTMAH(テトラ・メチル・アンモニウム・ハイドロ
オキサイド)又は塩化コリンを含むシリコン除去液を供
給した後(又は供給しつつ)ウエハチャック12により
ウエハ14をスピン回転させてシリコン残渣をエッチン
グする。ウエハ14のスピン回転数を20〜40[rp
m]程度に低く設定すると、ウエハ14の上面でシリコ
ン除去液18が矢印B,Cで示すように循環するため、
シリコン残渣を均一性よく除去できると共に、液滴18
a,18bの落下による液量減少を抑制でき、エッチン
グ時間に比例したエッチング量が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ポリシリコン加
工工程等でウエハ上に残留したシリコン残渣を除去する
方法に関し、特に枚葉式スピナのウエハチャックでウエ
ハを平面的に保持した状態でウエハ上にシリコン除去液
を供給した後(又は供給しつつ)ウエハをスピン回転さ
せることにより均一性よくシリコン残渣を除去可能とし
たもののである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリシリコン加工工程等でウエハ
上に残留したシリコン残渣を除去する方法としては、図
12に示すようなドライエッチング装置を用いて等方性
プラズマエッチングを行なう方法、あるいは図13に示
すようなバッチ式マニュアルシンクを用いて等方性ウェ
ットエッチングを行なう方法等が知られている。
【0003】図12に示すドライエッチング装置は、反
応室RC内に下部電極EL及び上部電極ELを対向
させて配置したもので、上部電極ELには、高周波電
源RFが接続されている。反応室RCには、給気口SP
からSF,CF/O,Cl/O,HBr又は
Cl等の反応ガスGが供給される。反応室RCの排
気口VPを真空系VCに接続して排気を行なうことで反
応室RC内は数百[mTorr]の圧力状態に設定され
る。このような圧力状態において高周波電源RFから電
極EL,ELに高周波電力を供給してプラズマPを
発生させることにより等方性プラズマエッチングが行な
われる。
【0004】シリコン残渣を除去するために使用可能な
ドライエッチング装置としては、ダウンフロー型のドラ
イエッチング装置も知られており、この装置ではラジカ
ルによる等方性エッチングが可能である。
【0005】図13に示すバッチ式マニュアルシンクM
Sには、ストリンガー混合液(フッ化アンモニウム、硝
酸及び酢酸の水溶液)SLが収容される。ウエハホルダ
WHに装填された多数枚の被処理ウエハWをストリンガ
ー混合液SLに浸漬することにより等方性のウェットエ
ッチングが行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術によ
ると、ウエハ面内のエッチング速度の均一性が良好でな
く、特に図4に示すように凹部(又は段差部)24に残
留したシリコン残渣26を完全に除去できないという問
題点があった。また、下地膜としてのシリコン酸化膜2
0とのエッチング選択比が不足するため、シリコン酸化
膜20に孔があく(下地抜けが生ずる)不都合もあっ
た。さらに、ゲート電極層としてのポリシリコン層22
が存在する場合には、ゲート寸法のばらつきが増大した
り、ゲート寸法の細りすぎやノッチ等の形状異常が発生
したりする不都合もあった。
【0007】この発明の目的は、ウエハ面内のエッチン
グ速度の均一性を向上させた新規なシリコン残渣方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る第1のシ
リコン残渣除去方法は、シリコン残渣を除去すべき面が
上になるようにして被処理ウエハを枚葉式スピナのウエ
ハチャックで平面的に保持するステップと、前記被処理
ウエハの上面にシリコン除去液を供給して表面張力で保
持させるステップと、前記シリコン除去液を前記被処理
ウエハの上面に沿って循環させるように前記ウエハチャ
ックにより前記被処理ウエハをスピン回転させるステッ
プとを含むものである。
【0009】第1のシリコン残渣除去方法によれば、被
処理ウエハの上面にシリコン除去液を表面張力で保持さ
せた後、シリコン除去液をウエハの上面に沿って循環さ
せるように被処理ウエハをスピン回転させるので、ウエ
ハ面内のエッチング速度均一性が改善されると共に、シ
リコン除去液の液量減少を抑制することができる。
【0010】第1のシリコン残渣除去方法においては、
シリコン除去液としてTMAH(テトラ・メチル・アン
モニウム・ハイドロオキサイド)又は塩化コリンを含む
ものを用いることができる。このようにすると、下地膜
がシリコン酸化膜である場合、シリコン酸化膜とのエッ
チング選択比がほぼ無限大となり、下地抜けを防止する
ことができる。また、エッチング速度がゆるやかである
ため、ポリシリコンゲートが存在してもゲート寸法の細
りすぎやノッチ等の形状異常が発生するのを抑制するこ
とができる。
【0011】シリコン除去液としてTMAH又は塩化コ
リンを含むものを用いるときは、被ウエハの上面にシリ
コン除去液を供給する前にシリコン残渣の表面を覆うシ
リコン酸化膜を除去するとよい。このようにすると、シ
リコン残渣を除去するのが容易となる。
【0012】第1のシリコン残渣除去方法においては、
被処理ウエハをスピン回転させる際にスピン回転数を2
0〜40[rpm]程度に低く設定するとよい。このよ
うな低速回転領域では、シリコン除去液の液量減少がわ
ずかであり、シリコン除去液を追加供給しなくて済む。
【0013】第1のシリコン残渣除去方法においては、
被処理ウエハの上面にシリコン除去液を供給するステッ
プと、被処理ウエハをスピン回転させるステップとを含
むシリコン残渣除去処理を複数回行なうようにしてもよ
い。 このようにすると、均一性を悪化させることなく
エッチング量を増大させることができ、厚いシリコン残
渣を均一性よく除去可能となる。
【0014】この発明に係る第2のシリコン残渣除去方
法は、シリコン残渣を除去すべき面が上になるようにし
て被処理ウエハを枚葉式スピナのウエハチャックで平面
的に保持するステップと、前記被処理ウエハの上面にシ
リコン除去液を供給しつつ前記ウエハチャックにより前
記被処理ウエハをスピン回転させるステップとを含むも
のである。
【0015】第2のシリコン残渣除去方法によれば、被
処理ウエハの上面にシリコン除去液を供給しつつ被処理
ウエハをスピン回転させるので、ウエハ上面でシリコン
除去液の更新がスムーズに行なわれ、ウエハ面内のエッ
チング速度均一性が改善される。
【0016】第2のシリコン残渣除去方法においては、
第1のシリコン残渣除去方法に関して前述したと同様に
シリコン除去液としてTMAH又は塩化コリンを含むも
のを用いたり、シリコン残渣の表面を覆うシリコン酸化
膜を予め除去したりしてもよく、前述したと同様の作用
効果が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の一実施形態に
係るシリコン残渣除去方法を示すものである。この実施
形態では、枚葉式コータ又は枚葉式ディベロッパとして
慣用されている枚葉式スピナを用いると共に、レジスト
現像液として市販されているTMAH[N(CH
OH]水溶液(TMAH:0.24〜5.00wt%、
水:95.00〜99.76wt%)を用いてシリコン
ウエハ上のポリシリコン残渣を除去する。
【0018】ステップSでは、被処理ウエハとして、
図4に示すようなシリコンウエハ14を用意する。ウエ
ハ14の表面にはゲート絶縁膜としてのシリコン酸化膜
20が形成されると共に、シリコン酸化膜20の上には
ゲート電極層としてのポリシリコン層22が形成されて
いる。
【0019】シリコン酸化膜20は、熱酸化法により形
成されたものである。ウエハ14の表面には、熱酸化の
前に凹部(又は段差部)24が存在したり、熱酸化に伴
って凹部24が生じたりする。シリコン酸化膜20の形
成後において、凹部24の深さDは,数[Å]〜数10
00[Å]であり、凹部24の開口サイズSは、数
[Å]〜数1000[Å]である。
【0020】ポリシリコン層22は、CVD(ケミカル
・ベーパー・デポジション)法等により堆積されたポリ
シリコン層を選択的プラズマエッチング処理により加工
して形成されたものである。プラズマエッチングの終了
後において、凹部24内には、ポリシリコン残渣26が
残留する。
【0021】ポリシリコン層22及びポリシリコン残渣
26の表面には、50[Å]又はそれ以下の薄いシリコ
ン酸化膜(自然酸化膜)が形成されることが多い。この
シリコン酸化膜はシリコン除去液としてのTMAH水溶
液では殆どエッチングできないので、予め除去しておく
必要がある。そこで、ステップSではシリコン酸化膜
エッチング処理により薄いシリコン酸化膜を除去してポ
リシリコン層22及びポリシリコン残渣26の表面を露
呈させる。シリコン酸化膜エッチング処理としては、例
えばフッ酸(HF)をエッチャントとするウエットエッ
チング処理を用いることができる。
【0022】次にステップSでは、図2に示すように
枚葉式スピナにウエハ14を装填する。すなわち、カッ
プ10内に配置された真空吸引式のウエハチャック12
によりウエハ14を平面的に保持する。このとき、ウエ
ハ14は、ポリシリコン残渣26が存在する面が上にな
るように保持する。
【0023】ステップSでは、洗浄ノズル(図示せ
ず)から洗浄液としての純水をウエハ14の上面に供給
しつつウエハチャック12によりウエハ14をスピン回
転させることにより洗浄(リンス)処理を行なう。洗浄
処理の後は、純水の供給を停止した状態でウエハ14を
スピン回転させてウエハ14を乾燥させる。
【0024】ステップS4では、図2に示すようにスピ
ン乾燥に引き続いてウエハ14を矢印A方向にスピン回
転させつつウエハ14の上面にTMAH水溶液からなる
シリコン除去液18を薬液ノズル16から供給し、ウエ
ハ14の上面に表面張力でシリコン除去液18を保持さ
せる。ウエハ14の上面におけるシリコン除去液18の
厚さTが2〜6[mm]に達した時点で薬液ノズル16
からのシリコン除去液18の供給を停止する。一例とし
て、ウエハ14のスピン回転数は30[rpm]とし、
シリコン除去液18の供給時間は3[秒]とすることが
できる。ウエハ14を回転させないでシリコン除去液1
8を供給してもよい。
【0025】ステップSでは、図3に示すように図2
の工程に引き続いてウエハ14を矢印A方向にスピン回
転させてポリシリコン(Si)エッチングを行なう。こ
のとき、矢印B,Cで示すようにウエハ14の上面に沿
ってシリコン除去液18が循環するように低速でウエハ
14をスピン回転させる。一例として、スピン回転数
は、20〜40[rpm]の範囲内に設定することがで
きる。ポリシリコンエッチング中のシリコン除去液18
の温度は、スピナに付属した温度調整装置により24.
0±1.0[℃]に維持する。
【0026】ステップSのポリシリコンエッチング処
理によれば、エッチング量がエッチング時間にほぼ比例
し、エッチング時間を適宜設定することで厚さ10〜1
000[Å]の範囲内で所望のエッチング量を設定可能
である。また、次の(1)〜(4)のような作用効果が
得られる。
【0027】(1)ウエハ14の上面に沿ってシリコン
除去液18が循環するため、ウエハ面内のポリシリコン
残渣を均一性よく除去可能である。例えば、図4の凹部
24内のポリシリコン残渣26は、図5に示すように完
全に除去される。ポリシリコン残渣26の除去に伴って
ポリシリコン層22が破線22aで示す位置から若干エ
ッチングされるが、ウエハ面内のエッチング速度均一性
が良好であるため、ゲート寸法のばらつきが抑制され
る。
【0028】(2)エッチング速度が10〜300[Å
/min]とゆるやかであるため、ゲート寸法の細りす
ぎやノッチなどの形状以上が発生するのを抑制すること
ができる。
【0029】(3)ウエハ14の低速回転により液滴1
8a,18bの落下が抑制されるため、シリコン除去液
18の液量減少がわずかであり、エッチング中にシリコ
ン除去液を追加供給しなくてよい。従って、シリコン除
去液の使用量が少なくて済む。
【0030】(4)下地膜としてのシリコン酸化膜20
のエッチング選択比はほぼ無限大であり、下地抜けが生
ずるおそれはない。
【0031】次に,ステップSでは、ステップS
述べたと同様にしてウエハ14に純水洗浄処理を施す。
そして、ステップSでは、純水の供給を停止した状態
でウエハ14をスピン回転させてウエハ14を乾燥させ
る。
【0032】ステップSでは、ステップS〜S
含む基本シーケンス処理FSの回数が所定の回数に等し
いか判定する。「所定の回数」としては、1回又は複数
回を設定可能であり、例えば1000[Å]より厚いポ
リシリコンエッチング量を得たいときは、2又は3回等
の複数回を設定すればよい。
【0033】所定の回数が1回であったときは、ステッ
プSの後ステップSに来ると、判定結果が肯定的
(Y)となる。所定の回数が複数回であったときは、1
回のシーケンス処理FSではステップSの判定結果が
否定的(N)となり、ステップSに戻る。そして、ス
テップSの判定結果が肯定的(Y)となるまで基本シ
ーケンス処理FSを繰返す。
【0034】ステップSの判定結果が肯定的(Y)と
なったときは、ステップSでウエハチャック12から
処理済のウエハ14を取外す。
【0035】上記したウエハ14のような製品ウエハを
エッチング処理する前に、多数のサンプルウエハをエッ
チング処理して種々のエッチング特性を測定した。図6
は、各サンプルウエハWsにおけるエッチング量の測定
点P〜Pを示すものである。図6において、OFは
オリエンテーションフラットを示し、dはウエハ端縁か
らの距離を示す。測定点P〜Pはいずれもウエハ端
縁からd=10[mm]以内に存在する。
【0036】各サンプルウエハWsは、シリコンの6イ
ンチウエハからなるものである。各サンプルウエハの表
面に熱酸化法によりシリコン酸化膜を形成した後、この
シリコン酸化膜の上にCVD法によりポリシリコン層を
形成した。このように作成された各サンプルウエハに対
してポリシリコン層の表面の薄いシリコン酸化膜を除去
すべく図1のステップSで述べたようなシリコン酸化
膜エッチング処理を施した。そして、図1のステップS
〜Sに従って各サンプルウエハのポリシリコン層に
TMAH水溶液によるスピンエッチング処理を施し、ポ
リシリコン層について種々のエッチング特性を評価し
た。
【0037】後述の表1〜5に示されるエッチング量、
エッチング速度及びウエハ面内のエッチング速度均一性
は、各サンプルウエハ毎に次のようにして求めたもので
ある。すなわち、エッチング量は、測定点P〜P
それぞれ求めたエッチング量をE〜Eとすると、E
〜Eの平均値[(E+E+…+E)/9]で
ある。エッチング速度は、測定点P〜Pでそれぞれ
求めたエッチング速度をA〜Aとすると、A〜A
の平均値[(A+A+…+A)/9)]であ
る。ウエハ面内のエッチング速度均一性UNFは、測定
点P〜Pのうちで最大及び最小のエッチング速度を
それぞれAmax及びAminとし、測定点P〜P
のエッチング速度の平均値をAaveとすると、次の数
1の式で表わされる。
【0038】
【数1】 次の表1は、No.1〜5のサンプルウエハのポリシリ
コン層についてスピン回転数を異ならせてエッチング速
度とウエハ面内のエッチング速度均一性とを測定した結
果を示すものである。この場合、ポリシリコン層は、リ
ン等の導電型決定不純物を全く添加しないノンドープの
ポリシリコン層とした。また、TMAH水溶液の供給時
において、スピン回転数は30[rpm]、供給時間は
3[秒]とし、エッチング中はTMAH水溶液の供給を
停止した。
【0039】
【表1】 図7は、表1に示した測定結果をグラフで示したもの
で、横軸はスピン回転数を示し、縦軸はエッチング速度
又はウエハ面内のエッチング速度均一性を示す。表1及
び図7によれば、ウエハ面内のエッチングが速度均一性
は、スピン回転数が30[rpm]のときに最良となる
ことがわかる。実用上は、スピン回転数を20〜40
[rpm]に設定するのが好ましい。
【0040】次の表2は、No.11〜16のサンプル
ウエハのポリシリコン層についてスピン回転数を異なら
せてエッチング速度とウエハ面内のエッチング速度均一
性とを測定した結果を示すものである。この場合、ポリ
シリコン層は、ノンドープのポリシリコン層とした。ま
た、TMAH水溶液の供給時において、スピン回転数は
30[rpm]、供給時間は3[秒]とし、エッチング
中はTMAH水溶液を供給し続けた。
【0041】
【表2】 図8は、表2に示した測定結果を図7と同様にしてグラ
フで示したものである。表2及び図8によれば、スピン
回転させないNo.11のウエハに付いては、エッチン
グ時間が600[秒]と長く、しかもウエハ面内のエッ
チング速度均一性が±93[%]と良好でないことがわ
かる。従って、ウエハをスピン回転させないでTMAH
水溶液によりポリシリコン残渣をエッチングする方法
は、実用的でない。
【0042】表2及び図8によれば、スピン回転数が2
0[rpm]程度の低速回転領域で均一性よくエッチン
グを行なえると共にスピン回転数が100〜800[r
pm]程度の高速回転領域でも均一性よくエッチングを
行なえることがわかる。図8の方法では、エッチング中
もTMAH水溶液を供給し続けるので、図7の方法に比
べてTMAH水溶液の使用量が増大するが、このような
薬液使用量の増大が許容される場合には図8の方法でポ
リシリコン残渣を除去することも可能である。
【0043】次の表3は、No.21〜27のサンプル
ウエハのポリシリコン層についてシート抵抗を異ならせ
てエッチング速度とウエハ面内のエッチング速度均一性
とを測定した結果を示すものである。この場合、No.
21のウエハのポリシリコン層はノンドープのポリシリ
コン層とし、No.22〜26のウエハのポリシリコン
層にはイオン注入法によりリンイオン注入してシート抵
抗をそれぞれ調整し、No.27のウエハのポリシリコ
ン層にはデポジション法によりリンを拡散させてシート
抵抗を調整した。また、TMAH水溶液の供給時におい
て、スピン回転数は30[rpm]、供給時間は3
[秒]とし、エッチング中はNo.21〜26のウエハ
に付いてはTMAH水溶液の供給を停止し、No.27
のウエハについてはTMAH水溶液を供給し続けた。
【0044】
【表3】 図9は、表3に示した測定結果をグラフで示したもの
で、横軸はシート抵抗を示し、縦軸はエッチング速度又
はウエハ面内のエッチング速度均一性を示す。表3及び
図9によれば、エッチング速度がシート抵抗(リンのド
ープ量)に依存することがわかる。
【0045】次の表4は、No.31〜34のサンプル
ウエハのポリシリコン層についてエッチング処理前のシ
リコン酸化膜エッチング量を異ならせてエッチング速度
とウエハ面内のエッチング速度均一性とを測定した結果
を示すものである。この場合、ポリシリコン層はノンド
ープのポリシリコン層とした。また、TMAH水溶液の
供給時において、スピン回転数は30[rpm]、供給
時間は3[秒]とし、エッチング中はNo.31,32
のウエハについてはTMAH水溶液の供給を供給し続
け、No.33,34のウエハについてはTMAH水溶
液の供給を停止した。
【0046】
【表4】 図10は、表4に示した測定結果をグラフで示したもの
で、横軸はシリコン酸化膜エッチング量を示し、縦軸は
エッチング速度又はウエハ面内のエッチング速度均一性
を示す。表4及び図10によれば、フッ酸によるシリコ
ン酸化膜の除去量が少ない領域Rでは、ポリシリコンが
エッチングされないか又はエッチング速度が低いことが
わかる。
【0047】次の表5は、No.41〜43のサンプル
ウエハのポリシリコン層についてエッチング時間を異な
らせてエッチング速度及びウエハ面内のエッチング速度
均一性を測定した結果を示すものである。この場合、ポ
リシリコン層は、ノンドープのポリシリコン層とした。
また、TMAH水溶液の供給時において、スピン回転数
はゼロ(ウエハは非回転・静止状態)、供給時間は5
[秒]とし、エッチング中はTMAH水溶液の供給を停
止した。
【0048】
【表5】 No.43のウエハについては、140[秒]のエッチ
ング処理を3回繰返すことで1857[Å]のエッチン
グ量を得た。図11は、表5に示した測定結果をグラフ
で示したもので、横軸はエッチング時間を示し、縦軸は
エッチング速度又はウエハ面内のエッチング速度均一性
を示す。
【0049】表5及び図11によれば、エッチング量が
エッチング時間にほぼ比例しているのがわかる。従っ
て、低速回転中のエッチング時間を適宜設定することで
所望のエッチング量を精度よく制御可能である。また、
エッチング量が少ないエッチング処理を複数回繰返すこ
とで、均一性を悪化させることなくエッチング量を増大
させることができ、厚いシリコン残渣を均一性よく除去
可能となる。
【0050】この発明は、上記した実施形態に限定され
るものではなく、種々の改変形態で実施可能なものであ
る。例えば、次のような変更が可能である。
【0051】(1)シリコン除去液としては、TMAH
を含むものに限らず、塩化コリン[(CHNC
Cl]を含むもの(例えば塩化コリン水溶液)等を
用いてもよい。
【0052】(2)ポリシリコンのエッチング速度は、
図9に示したようにポリシリコンのシート抵抗(不純物
濃度)に依存する他、TMAH又は塩化コリン等の濃度
やシリコン除去液の温度等にも依存する。従って、これ
らの依存性を考慮してエッチング時間を設定するとよ
い。
【0053】(3)この発明は、ポリシリコンの残渣に
限らず、単結晶シリコン又はアモルファスシリコンの残
渣を除去する場合にも適用することができる。
【0054】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、枚葉
式スピナのウエハチャックで被処理ウエハを平面的に保
持した状態で被処理ウエハの上面にシリコン除去液を供
給した後(又は供給しつつ)被処理ウエハをスピン回転
させてシリコン残渣をエッチング除去するようにしたの
で、均一性よくシリコン残渣を除去可能となり、ポリシ
リコンゲートが存在してもゲート寸法のばらつきを抑制
可能となる効果が得られる。
【0055】また、シリコン除去液を供給した後シリコ
ン除去液が被処理ウエハの上面に沿って循環するように
低速で被処理ウエハをスピン回転させる場合には、シリ
コン除去液の液量減少を抑制でき、シリコン除去液の使
用量が少なくて済む効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態に係るシリコン残渣除
去方法を示すフローチャートである。
【図2】 シリコン除去液供給工程を示すスピナ断面図
である。
【図3】 ポリシリコンエッチング工程を示すスピナ断
面図である。
【図4】 図2の工程におけるウエハの一部を示す断面
図である。
【図5】 図3の工程におけるウエハの一部を示す断面
図である。
【図6】 サンプルウエハ上のエッチング量測定点を示
す平面図である。
【図7】 種々のスピン回転数に対するポリシリコンの
エッチング速度及びウエハ面内のエッチング速度均一性
の変化を示すグラフである。
【図8】 図7より広い範囲のスピン回転数に対するポ
リシリコンのエッチング速度及びウエハ面内のエッチン
グ速度均一性の変化を示すグラフである。
【図9】 ポリシリコンに関して種々のシート抵抗に対
するエッチング速度及びウエハ面内のエッチング速度均
一性の変化を示すグラフである。
【図10】 種々のシリコン酸化膜エッチング量に対す
るポリシリコンのエッチング速度及びウエハ面内のエッ
チング速度均一性の変化を示すグラフである。
【図11】 ポリシリコンに関してエッチング時間とエ
ッチング量及びウエハ面内のエッチング速度均一性との
関係を示すグラフである。
【図12】 従来のドライエッチング装置の一例を示す
断面図である。
【図13】 従来のウエットエッチング処理の一例を示
す断面図である。
【符号の説明】
10:カップ、12:ウエハチャック、14:ウエハ、
16:薬液ノズル、18:シリコン除去液、20:シリ
コン酸化膜、22:ポリシリコン層、24:凹部、2
6:ポリシリコン残渣。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン残渣を除去すべき面が上になるよ
    うにして被処理ウエハを枚葉式スピナのウエハチャック
    で平面的に保持するステップと、 前記被処理ウエハの上面にシリコン除去液を供給して表
    面張力で保持させるステップと、 前記シリコン除去液を前記被処理ウエハの上面に沿って
    循環させるように前記ウエハチャックにより前記処理ウ
    エハをスピン回転させるステップとを含むシリコン残渣
    除去方法。
  2. 【請求項2】 前記シリコン除去液は、テトラ・メチル
    ・アンモニウム・ハイドロオキサイド又は塩化コリンを
    含むものである請求項1記載のシリコン残渣除去方法。
  3. 【請求項3】 前記被処理ウエハの上面に前記シリコン
    除去液を供給する前に前記シリコン残渣の表面を覆うシ
    リコン酸化膜を除去するステップを更に含む請求項2記
    載のシリコン残渣除去方法。
  4. 【請求項4】 前記被処理ウエハをスピン回転させるス
    テップでは、スピン回転数を20〜40[rpm]の範
    囲内に設定する請求項2又は3記載のシリコン残渣除去
    方法。
  5. 【請求項5】 前記被処理ウエハの上面に前記シリコン
    除去液を供給するステップと、前記被処理ウエハをスピ
    ン回転させるステップとを含むシリコン残渣除去処理を
    複数回行なう請求項1記載のシリコン残渣除去方法。
  6. 【請求項6】シリコン残渣を除去すべき面が上になるよ
    うにして被処理ウエハを枚葉式スピナのウエハチャック
    で平面的に保持するステップと、 前記被処理ウエハの上面にシリコン除去液を供給しつつ
    前記ウエハチャックにより前記被処理ウエハをスピン回
    転させるステップとを含むシリコン残渣除去方法。
  7. 【請求項7】 前記シリコン除去液は、テトラ・メチル
    ・アンモニウム・ハイドロオキサイド又は塩化コリンを
    含むものである請求項6記載のシリコン残渣除去方法。
  8. 【請求項8】 前記被処理ウエハの上面に前記シリコン
    除去液を供給する前に前記シリコン残渣の表面を覆うシ
    リコン酸化膜を除去するステップを更に含む請求項7記
    載のシリコン残渣除去方法。
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