JP2002100462A - ホットプレート - Google Patents

ホットプレート

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JP2002100462A
JP2002100462A JP2000333895A JP2000333895A JP2002100462A JP 2002100462 A JP2002100462 A JP 2002100462A JP 2000333895 A JP2000333895 A JP 2000333895A JP 2000333895 A JP2000333895 A JP 2000333895A JP 2002100462 A JP2002100462 A JP 2002100462A
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JP
Japan
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heating element
hot plate
ceramic
ceramic substrate
temperature
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Application number
JP2000333895A
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English (en)
Inventor
Yasuji Hiramatsu
靖二 平松
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Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇温、降温特性の改善 【解決手段】 ホットプレートの重量を5kg以下に調
整する。また、ホットプレートの熱容量を5000J/
Kに調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
〔発明の詳細な説明〕
【0002】
【従来の技術】半導体は種々の産業において必要とされ
る極めて重要な製品であり、半導体チップは、例えば、
シリコン単結晶を所定の厚さにスライスしてシリコンウ
エハを作製した後、このシリコンウエハに複数の集積回
路等を形成することにより製造される。
【0003】この半導体チップの製造工程においては、
静電チャック上に載置したシリコンウエハに、エッチン
グ、CVD等の種々の処理を施して、導体回路や素子等
を形成する。また、レジスト用の樹脂を塗布して、加熱
乾燥させたりする。このような加熱にはセラミックヒー
タが用いられ、特開平11−40330号公報などに、
炭化物や窒化物を使用したヒータ(ホットプレート)が
開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
11−40330号公報のヒータ(ホットプレート)で
は、冷却特性については、まったく考慮されていなかっ
た。本発明は、昇温特性と冷却特性を向上させることを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究した結果、昇温特性および冷
却特性は、ホットプレートの重量と熱容量に支配される
ことが判った。本発明は、熱供給手段が配設された加熱
基板からなるホットプレートであって、前記ホットプレ
ートの熱容量は、5000J/K以下であることを特徴
とするホットプレート、熱供給手段が配設された加熱基
板からなるホットプレートであって、前記ホットプレー
トの重量は、25kg以下であることを特徴とするホッ
トプレート、である。昇温特性および冷却特性は、ホッ
トプレートの重量および熱容量により決定される。重量
が大きい場合、熱容量が大きくなりすぎて昇温するため
に時間がかかり、また、降温させる場合でも奪う熱量が
大きく降温速度が低下してしまう。また熱容量が大きい
場合、昇温時間が長くなり、降温速度も低下する。本発
明では、ホットプレートの熱容量は、5000J/K以
下とし、ホットプレートの重量は、25kg以下とする
ことで昇温、降温特性を向上させることとした。前記ホ
ットプレートは、セラミック基板の表面または内部に発
熱体が配設されてなることが好ましい。セラミック基板
は、薄くしても熱による変形がなく、重量を小さくでき
るため、重量、熱容量を小さくすることが可能である。
なお、セラミック基板自体が高抵抗体であり、セラミッ
ク基板自体が発熱してもよい。また、前記ホットプレー
トは、金属基板の内部または表面に発熱体が配設された
ものであってもよい。以下実施形態に則して説明する。
ホットプレートは、セラミックで説明するが、金属製で
あってもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】本実施形態のセラミックホットプ
レートは、セラミック基板として窒化物セラミックまた
は炭化物セラミックを使用し、セラミック基板の表面に
絶縁層として酸化物セラミックを使用する。窒化物セラ
ミックは酸素固溶等により、高温で体積抵抗値が低下し
やすく、また炭化物セラミックは特に高純度化しない限
り導電性を有しており、酸化物セラミックを絶縁層とし
て形成することにより、高温時あるいは不純物を含有し
ていても回路間の短絡を防止して温度制御性を確保でき
るからである。セラミック基板の加熱面の反対側面の表
面は、面粗度がRaで0.01〜20μm、Rmaxで
0.1〜200μmがよい。
【0008】前記セラミック基板を構成する窒化物セラ
ミックとしては、金属窒化物セラミック、例えば、窒化
アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタン等
が挙げられる。また、上記炭化物セラミックとしては、
金属炭化物セラミック、例えば、炭化ケイ素、炭化ジル
コニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タンステン
等が挙げられる。なお、セラミック基板として酸化物セ
ラミックを使用してもよく、アルミナ、シリカ、コージ
ェライト、ムライト、ジルコニア、ベリリアなどを使用
できる。
【0009】本発明においては、セラミック基板中に焼
結助剤を含有することが望ましい。例えば窒化アルミニ
ウムの焼結助剤としては、アルカリ金属酸化物、アルカ
リ土類金属酸化物、希土類酸化物を使用することがで
き、これらの焼結助剤のなかでは、特にCaO、Y
、NaO、LiO、Rbが好ましい。ま
た、アルミナを使用してもよい。これらの含有量として
は、0.1〜20重量%が望ましい。また、炭化珪素の
場合は、焼結助剤は、BC、C、ALNである。
【0010】本発明では、セラミック基板中に5〜50
00ppmのカーボンを含有していることが望ましい。
カーボンは、非晶質のものであっても、結晶質のもので
あってもよい。非晶質のカーボンを使用した場合には、
高温における体積抵抗率の低下を防止することができ、
結晶質のものを使用した場合には、高温における熱伝導
率の低下を防止することができるからである。従って、
用途によっては、結晶質のカーボンと非晶質のカーボン
の両方を併用してもよい。また、カーボンの含有量は、
50〜2000ppmがより好ましい。
【0011】本発明のセラミック基板としては、その厚
さは、50mm以下、特に25mm以下が望ましい。特
にセラミック基板の厚さが25mmを超えると、セラミ
ック基板の熱容量が大きくなり、特に、温度制御手段を
設けて加熱、冷却すると、熱容量の大きさに起因して温
度追従性が低下してしまう。特に5mm以上が最適であ
る。なお、厚みは、1.5mmを越えることが望まし
い。セラミック基板の厚さのばらつきは、±3%がよ
い。また、熱伝導率のばらつきは±10%がよい。
【0012】本発明で使用される絶縁層としては、酸化
物セラミックが望ましく、具体的には、シリカ、アルミ
ナ、ムライト、コージェライト、ベリリアなどを使用す
ることができる。このような絶縁層としては、アルコキ
シドを加水分解重合させたゾル溶液をセラミック基板に
スピンコートして乾燥、焼成を行ったり、スパッタリン
グ、CVDなどで形成してもよい。また、セラミック基
板表面を酸化処理して酸化物層を設けてもよい。
【0013】なお、本発明のセラミックホットプレート
では、半導体ウエハをセラミック基板のウエハ載置面に
接触させた状態で載置するほか、半導体ウエハを支持ピ
ンや支持球などで支持し、セラミックス基板との間に一
定の間隔を保って保持する場合もある。離間距離として
は、5〜5000μmが望ましい。半導体ウエハは、リ
フターピンを上下することにより、搬送機からウエハを
受け取ったり、ウエハをセラミック基板上に載置した
り、ウエハを支持したまま加熱したりできる。
【0014】本発明のセラミック基板の直径は200m
m以上が望ましい。特に12インチ(300mm)以上
であることが望ましい。次世代の半導体ウエハの主流と
なるからである。また、前記セラミック基板の外形はウ
エハと同等かそれより大きいことが望ましく、ウエハと
非接触で加熱が行われていてもよい。また、前記セラミ
ック基板は閉気孔であることが望ましく、また、ヘリウ
ムリーク量は、10−7Pa・m/sec以下である
ことが望ましい。強制冷却用の冷媒のガス漏れを防止す
るためである。さらにセラミック基板の体積抵抗、ある
いは絶縁層の体積抵抗率は、100℃以上で10Ω・
cm以上にすることが望ましい。抵抗発熱体間の絶縁を
確保するためである。セラミック基板の平坦度は、50
μm以下であることが有利である。
【0015】本発明のセラミックホットプレートは、半
導体の製造や半導体の検査を行うための装置に用いられ
具体的な装置としては、例えば、静電チャック、ウエハ
プローバ、サセプタ等が挙げられる。静電チャックとし
て使用される場合は、抵抗発熱体に加えて、静電電極、
RF電極が、さらにウエハプローバとして使用される場
合は、表面に導電体としてチャックトップ導体層が形成
されており、内部にはガード電極、グランド電極が導電
体として形成されている。また、本発明の半導体装置用
セラミック基板は、100℃以上、望ましくは200℃
以上で使用されることが最適である。
【0016】本発明では、必要に応じて、セラミック基
板の有底孔に熱電対を埋め込んでおくことができる。熱
電対により抵抗発熱体の温度を測定し、そのデータをも
とに電圧、電流量を変えて、温度を制御することができ
るからである。熱電対の金属線の接合部位の大きさは、
各金属線の素線径と同一か、もしくは、それよりも大き
く、かつ、0.5mm以下がよい。このような構成によ
って、接合部分の熱容量が小さくなり、温度が正確に、
また、迅速に電流値に変換されるのである。このため、
温度制御性が向上してウエハの加熱面の温度分布が小さ
くなるのである。上記熱電対としては、例えば、JIS
−C−1602(1980)に挙げられるように、K
型、R型、B型、S型、E型、J型、T型熱電対が挙げ
られる。上記測温素子は、金ろう、銀ろうなどを使用し
て、有底孔14の底に接着してもよく、有底孔14に挿
入した後、耐熱性樹脂で封止してもよく、両者を併用し
てもよい。上記耐熱性樹脂としては、例えば、熱硬化性
樹脂、特にはエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレ
イミド−トリアジン樹脂などが挙げられる。これらの樹
脂は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。
【0017】上記金ろうとしては、37〜80.5重量
%Au−63〜19.5重量%Cu合金、81.5〜8
2.5重量%Au−18.5〜17.5重量%Ni合金
から選ばれる少なくとも1種が望ましい。これらは、溶
融温度が、900℃以上であり、高温領域でも溶融しに
くいためである。銀ろうとしては、例えば、Ag−Cu
系のものを使用することができる。
【0018】発熱体12は、図1に示したように、少な
くとも2以上の回路に分割されていることが望ましく、
2〜10の回路に分割されていることがより望ましい。
回路を分割することにより、各回路に投入する電力を制
御して発熱量を変えることができ、ウエハ加熱面11b
の温度を調整することができるからである。
【0019】発熱体12のパターンとしては、同心円の
ほか、例えば、渦巻き、偏心円、屈曲線などが挙げられ
る。
【0020】本発明においては、この発熱体を形成する
前に、セラミック基板表面に絶縁層を設ける。絶縁層の
形成は、アルコキシドを加水分解重合させたゾル溶液を
セラミック基板にスピンコートして乾燥、焼成を行った
り、スパッタリング、CVDなどで形成してもよい。ま
た、セラミック基板表面を酸化雰囲気中で焼成して酸化
物層を設けてもよい。発熱体をセラミック基板11の表
面に形成する場合には、金属粒子を含む導電ペーストを
セラミック基板11の表面に塗布して所定パターンの導
体ペースト層を形成した後、これを焼き付け、セラミッ
ク基板11の表面で金属粒子を焼結させる方法が好まし
い。なお、金属の焼結は、金属粒子同士および金属粒子
とセラミックとが融着していれば充分である。本実施形
態では、図1のようなパターンを採用する。セラミック
基板11には、抵抗発熱体形成領域1として12d、抵
抗発熱体形成領域2として12c、抵抗発熱体形成領域
3として12b、抵抗発熱体形成領域4として12aが
存在する。抵抗発熱体形成領域1と抵抗発熱体形成領域
2の間、抵抗発熱体形成領域2と抵抗発熱体形成領域3
の間、抵抗発熱体形成領域3と抵抗発熱体形成領域4の
間に抵抗発熱体形成領域の緩衝領域として設けている。
この緩衝領域の存在によって、抵抗発熱体形成領域2に
大きな電力が投入されて温度が上昇しても、緩衝領域が
存在するため、抵抗発熱体形成領域1や抵抗発熱体形成
領域3に影響を与えない。このため、抵抗発熱体形成領
域1や抵抗発熱体形成領域3の温度を低下させるなどの
温度制御が不要であり、簡単な制御で加熱面の温度差を
低減することができる。抵抗発熱体の形成領域最外周は
上記セラミック基板の側面から35mm以内にあること
が必要であり、25mm以内が最適である。25mm以
内であれば、そり量をきわめて小さくできるからであ
る。さらに、抵抗発熱体の形成領域最外周の上記セラミ
ック基板の側面からの距離を0.5mm以上にすること
が望ましい。0.5mmを越えると支持容器が金属性の
場合、電気的な短絡を起こしたり、ハンドリング性が低
下するからである。
【0021】この実施形態では、抵抗発熱体形成領域の
幅は、直径の5%〜30%に調整している。セラミック
基板10には、貫通孔15が形成され、リフターピンが
挿入される。貫通孔の面粗度は、Rmaxで0.05〜
200μm、Raで0.005〜20μmである。有底
孔14には測温素子が形成される。抵抗発熱体12に
は、端子部13が形成されてなる。抵抗発熱体形成領域
として、同心円、渦巻き、屈曲パターンを形成するが、
一つの抵抗発熱体形成領域としては、一つの回路である
ことが望ましい。一つの回路である方が制御しやすいか
らである。セラミック基板11の表面に発熱体を形成す
る場合には、この発熱体の厚さは、1〜30μmが好ま
しく、1〜10μmがより好ましい。
【0022】また、セラミック基板11の表面に発熱体
を形成する場合には、発熱体の幅は、0.1〜20mm
が好ましく、0.1〜5mmがより好ましい。
【0023】発熱体は、その幅や厚さにより抵抗値に変
化を持たせることができるが、上記した範囲が最も実用
的である。抵抗値は、薄く、また、細くなる程大きくな
る。
【0024】発熱体の形成位置をこのように設定するこ
とにより、発熱体から発生した熱が伝搬していくうち
に、セラミック基板全体に拡散し、被加熱物(シリコン
ウエハ)を加熱する面の温度分布が均一化され、その結
果、被加熱物の各部分における温度が均一化される。
【0025】発熱体は、断面が矩形であっても楕円であ
ってもよいが、偏平であることが望ましい。偏平の方が
ウエハ加熱面に向かって放熱しやすいため、ウエハ加熱
面の温度分布ができにくいからである。断面のアスペク
ト比(発熱体の幅/発熱体の厚さ)は、10〜5000
であることが望ましい。この範囲に調整することによ
り、発熱体の抵抗値を大きくすることができるととも
に、ウエハ加熱面の温度の均一性を確保することができ
るからである。
【0026】発熱体の厚さを一定とした場合、アスペク
ト比が上記範囲より小さいと、ホットプレート板のウエ
ハ加熱面方向への熱の伝搬量が小さくなり、発熱体のパ
ターンに近似した熱分布がウエハ加熱面に発生してしま
い、逆にアスペクト比が大きすぎると発熱体の中央の直
上部分が高温となってしまい、結局、発熱体のパターン
に近似した熱分布がウエハ加熱面に発生してしまう。従
って、温度分布を考慮すると、断面のアスペクト比は、
10〜5000であることが好ましいのである。
【0027】発熱体を基板の表面に形成する場合は、ア
スペクト比を10〜200、発熱体を基板の内部に形成
する場合は、アスペクト比を200〜5000とするこ
とが望ましい。
【0028】発熱体は、基板11の内部に形成した場合
の方が、アスペクト比が大きくなるが、これは、発熱体
を内部に設けると、ウエハ加熱面と発熱体との距離が短
くなり、表面の温度均一性が低下するため、発熱体自体
を偏平にする必要があるからである。
【0029】導体ペーストとしては特に限定されない
が、導電性を確保するための金属粒子または導電性セラ
ミックが含有されているほか、樹脂、溶剤、増粘剤など
を含むものが好ましい。
【0030】上記金属粒子としては、例えば、貴金属
(金、銀、白金、パラジウム)、鉛、タングステン、モ
リブデン、ニッケルなどが好ましい。これらは、2種以
上を併用する。面積抵抗率を50mΩ/□以上にするた
めである。これらの金属は、比較的酸化しにくく、発熱
するに充分な抵抗値を有するからである。上記導電性セ
ラミックとしては、例えば、タングステン、モリブデン
の炭化物などが挙げられる。これらは、単独で用いても
よく、2種以上を併用してもよい。これら金属粒子また
は導電性セラミック粒子の粒径は、0.1〜100μm
が好ましい。0.1μm未満と微細すぎると、酸化され
やすく、一方、100μmを超えると、焼結しにくくな
り、抵抗値が大きくなるからである。
【0031】上記金属粒子の形状は、球状であっても、
リン片状であってもよい。これらの金属粒子を用いる場
合、上記球状物と上記リン片状物との混合物であってよ
い。上記金属粒子がリン片状物、または、球状物とリン
片状物との混合物の場合は、金属粒子間の金属酸化物を
保持しやすくなり、発熱体と窒化物セラミック等との密
着性を確実にし、かつ、抵抗値を大きくすることができ
るため有利である。
【0032】導体ペーストに使用される樹脂としては、
例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが挙げられ
る。また、溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコ
ールなどが挙げられる。増粘剤としては、セルロースな
どが挙げられる。
【0033】導体ペーストには、上記したように、金属
粒子に金属酸化物を添加し、発熱体を金属粒子および金
属酸化物を焼結させたものとすることが望ましい。この
ように、金属酸化物を金属粒子とともに焼結させること
により、窒化物セラミックまたは炭化物セラミックと金
属粒子とを密着させることができる。
【0034】金属酸化物を混合することにより、窒化物
セラミックまたは炭化物セラミックと密着性が改善され
る理由は明確ではないが、金属粒子表面や窒化物セラミ
ック、炭化物セラミックの表面は、わずかに酸化されて
酸化膜が形成されており、この酸化膜同士が金属酸化物
を介して焼結して一体化し、金属粒子と窒化物セラミッ
クまたは炭化物セラミックとが密着するのではないかと
考えられる。
【0035】上記金属酸化物としては、例えば、酸化
鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素(B)、アル
ミナ、イットリアおよびチタニアからなる群から選ばれ
る少なくとも1種が好ましい。
【0036】これらの酸化物は、発熱体の抵抗値を大き
くすることなく、金属粒子と窒化物セラミックまたは炭
化物セラミックとの密着性を改善することができるから
である。
【0037】上記酸化鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ
素(B)、アルミナ、イットリア、チタニアの割
合は、金属酸化物の全量を100重量部とした場合、重
量比で、酸化鉛が1〜10、シリカが1〜30、酸化ホ
ウ素が5〜50、酸化亜鉛が20〜70、アルミナが1
〜10、イットリアが1〜50、チタニアが1〜50で
あって、その合計が100重量部を超えない範囲で調整
されていることが望ましい。これらの範囲で、これらの
酸化物の量を調整することにより、特に窒化物セラミッ
クとの密着性を改善することができる。
【0038】
【0040】発熱体が基板11の表面に形成される場合
には、発熱体の表面部分に、被覆層(図2参照)12a
が形成されていることが望ましい。内部の金属焼結体が
酸化されて抵抗値が変化するのを防止するためである。
形成する被覆層の厚さは、0.1〜10μmが好まし
い。この場合は、発熱体の表面面粗度とは、被覆層の表
面面粗度となる。
【0041】被覆層は、形成せず空気中に露出させる。
空気中に露出させることで、表面に酸化膜が不動態とし
て形成され、高温での酸化反応を抑制できるからであ
る。
【0042】発熱体には、電源と接続するための端子が
必要であり、この端子は、半田を介して発熱体に取り付
けるが、接続端子としては、例えば、コバール製の端子
ピン13が挙げられる。
【0043】接続端子を接続する場合、半田としては、
銀−鉛、鉛−スズ、ビスマス−スズなどの合金を使用す
ることができる。なお、半田層の厚さは、0.1〜50
μmが好ましい。半田による接続を確保するのに充分な
範囲だからである。
【0044】このように得られるホットプレートを図1
(a)(b)に示す。図1では、セラミック基板41の
表面に発熱体42が形成され、その発熱体42に給電端
子43が接続している。また、ソケット49を介してリ
ード線48にて電源と接続している。また、ホットプレ
ートには、温度制御のための熱電対(測定温度素子)4
7が埋設される。このホットプレートは、支持容器(ケ
ーシング)10の上に断熱リング11、13を介して配
設されている。断熱リング11、13にはホットプレー
トが載置されピン18で固定されている。ホットプレー
トは、固定金具17で固定されている。支持容器には、
冷却媒体の供給管19および排出に使用される開口16
aが形成されている。また、ウエハを搬送機に移送させ
るためのリフタピンを保護するスリーブ12が、支持容
器中に取り付けられている。図1の(b)は、底板の形
状を示す模式図である。以下、実施例にてさらに詳細に
説明する。
【0045】
【実施例】(実施例1)SiC製のセラミックヒータ (1)SiC粉末(平均粒径:0.3μm)100重量
部、焼結助剤のBCを4重量部、アクリル系バインダ
12重量部およびアルコールからなる組成物のスプレー
ドライを行い、顆粒状の粉末を作製した。
【0046】(2)次に、この顆粒状の粉末を金型に入
れ、平板状に成形して生成形体(グリーン)を得た。 (3)加工処理の終った生成形体を2100℃、圧力:
18MPaでホットプレスし、厚さが3mmのSiCセ
ラミック基板を得た。次に、この板状体の表面から直径
210mmの円板体を切り出し、表面をRa=0.1μ
mになるまで鏡面研磨し、セラミック基板11とした。
【0047】セラミック基板11に、テトラエチルシリ
ケート25重量部、エタノール37.6重量部、塩酸
0.3重量部からなる混合液を24時間、攪拌しながら
加水分解重合させたゾル溶液をスピンコートで塗布し、
ついで80℃で5時間乾燥させ、1000℃で1時間焼
成してSiCセラミック基板11表面に厚さ2μmのS
iOの膜180を形成した。SiO膜はほぼ鏡面で
あり、JIS B 0601 Ra=0.1μmであっ
た。なお、面粗度は、表面形状測定器(KAL・Ten
cor社製 P−11)により測定した。
【0048】この成形体にドリル加工を施し、シリコン
ウエハ19の支持ピンを挿入する貫通孔15となる部
分、熱電対を埋め込むための有底孔14となる部分(直
径:1.1mm、深さ:2mm)を形成した。
【0049】(4)上記(3)で得たセラミック基板1
1に、開口部をサンドプラスト(2.5μm径のアルミ
ナ)で粗化したマスクを用い、スクリーン印刷にて導体
ペーストを印刷した。印刷パターンは、図1に示したよ
うな同心円状と屈曲状の混成パターンとした。パターン
には、端子部13a,13b,13c,13d,13e
が形成されている。
【0050】ただし、抵抗発熱体形成領域の最外周が上
記セラミック基板の側面から30mmになるようにし
た。導体ペーストとしては、Ag50.5重量%、Pt
7.4重量%、SiO1.6重量%、B4.1
重量%、ZnO7.0重量%、PbO1.0重量%、R
uO7.1重量%、樹脂バインダ3.4重量%、溶剤1
7.9重量%からなるAg−Ptペーストを使用した。
【0051】(5)次に、導体ペーストを印刷したセラ
ミック基板11を780℃で加熱、焼成して、導体ペー
スト中の銀−Ptを焼結させるとともに基板11に焼き
付け、発熱体12を形成した。銀の発熱体12は、厚さ
が5μm、幅2.4mm、面積抵抗率が300mΩ/□
であった。
【0052】(6)硫酸ニッケル80g/l、次亜リン
酸ナトリウム24g/l、酢酸ナトリウム12g/l、
ほう酸8g/l、塩化アンモニウム6g/lの濃度の水
溶液からなる無電解ニッケルめっき浴に上記(5)で作
製した基板11を浸漬し(端子形成部以外はマスクして
いる)、発熱体12の表面に厚さ1μmの金属被覆層
(ニッケル層)12aを析出させた。
【0053】(7)電源との接続を確保するための端子
を取り付ける部分に、スクリーン印刷により、銀−鉛半
田ペースト(田中貴金属製)を印刷して半田層を形成し
た。ついで、半田層の上にコバール製の端子ピン13を
載置して、420℃で加熱タフローし、端子ピン13を
発熱体12の表面に取り付けた。
【0054】(8)温度制御のための熱電対を有底孔1
4にはめ込み、セラミック接着剤(東亜合成製 アロン
セラミック)を埋め込んで固定しセラミックヒータ10
を得た。
【0055】(実施例2)ALNホットプレートの製造 (1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径
1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y
:イットリア、平均粒径:0.4μm)4重量部、ア
クリル系樹脂バインダー11.5重量部およびアルコー
ルからなる組成物のスプレードライを行い、顆粒状の粉
末を作製した。
【0056】(2)次に、この顆粒状の粉末を断面が六
角形状の金型に入れ、六角形の平板状に成形して生成形
体(グリーン)を得た。 (3)加工処理の終わった生成形体を温度:1800
℃、圧力:200kg/cmでホットプレスし、厚さ
が3mmの窒化アルミニウム焼結体を得た。次に、この
焼結体から直径310mmの円板体を切り出し、セラミ
ック製の板状体(セラミック基板)とした。
【0057】次に、この板状体にドリル加工を施し、半
導体ウエハの支持ピンを挿入する貫通孔となる部分、熱
電対を埋め込むための有底孔となる部分(直径:1.1
mm、深さ:2mm)を形成した。
【0058】(4)上記(3)で得た焼結体の底面に、
開口部をサンドプラスト(5.5μm径のアルミナ)で
粗化したマスクを用い、スクリーン印刷にて導体ペース
トを印刷した。印刷パターンは、同心円状とした。この
導体ペーストは、銀−Ptペーストであり、Ag49.
2重量%、Pt17.6重量%、SiO0.7重量
%、B1.8重量%、ZnO3.9重量%、Pb
O0.4重量%、RuO5.1重量%、樹脂バインダ
3.4重量%、溶剤17.9重量%からなるAg−Pt
ペーストを使用した。
【0059】(5)次に、導体ペーストを印刷したセラ
ミック基板を780℃で加熱、焼成して、導体ペースト
中の銀、鉛を焼結させるとともに焼結体に焼き付け、抵
抗発熱体を形成した。銀−Ptの抵抗発熱体32は、厚
さが5μm、幅2.4mm、面積抵抗率が450mΩ/
□であった。
【0060】(6)硫酸ニッケル80g/l、次亜リン
酸ナトリウム24g/l、酢酸ナトリウム12g/l、
ほう酸8g/l、塩化アンモニウム6g/lの濃度の水
溶液からなる無電解ニッケルめっき浴に上記(5)で作
製した焼結体をマスクして浸漬し、銀−鉛の抵抗発熱体
32の端子接続部の表面に厚さ1μmの金属被覆層(ニ
ッケル層)を析出させた。
【0061】(7)電源との接続を確保するための外部
端子を取り付ける部分に、スクリーン印刷により、銀ろ
うペースト(田中貴金属社製)を印刷して銀ろう層を形
成した。ついで、銀ろう層の上にコバール製の外部端子
を載置して、900℃で加熱リフローし、外部端子を抵
抗発熱体の表面に取り付け、続いて導電線を有するソケ
ットを外部端子に取り付けた。
【0062】(実施例3)実施例2と同様であるが、直
径を210mmとした。
【0063】(実施例4)直径300mm、厚さ15m
mのアルミニウム製の容器の内部をくり抜き、内部にシ
リコンラバーで挟持されたニクロム線からなる発熱線を
埋設した。 (比較例1)直径300mm、厚さ15mmのアルミニ
ウム製の容器の一方の面にシリコンラバーで挟持された
ニクロム線からなる発熱線を埋設した。
【0064】実施例1〜4および比較例1のホットプレ
ートを図1のように支持容器と一体化し、25℃〜20
0℃までの昇温時間、空気を0.01m/分で吹きつ
けて140℃から90℃まで降温する時間を測定した。
【0065】
【0066】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、抵抗発熱
体の密着強度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のホットプレートの構造を示す断面模式
図。
【符号の説明】
40 ホットプレート 41 セラミック基板 42 発熱体
フロントページの続き Fターム(参考) 3K034 AA02 AA03 AA04 AA05 AA06 AA16 AA19 AA28 AA34 AA37 BB06 BB14 BC04 BC12 BC17 CA02 CA03 CA26 DA04 FA07 FA09 FA19 FA26 3K092 PP20 QA03 QB03 QB14 QB32 QB37 QB44 QB74 QC02 QC52 RE01 SS07 SS09 SS16 SS18 SS19 TT30 UA05 VV15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱供給手段が配設された加熱基板からな
    るホットプレートであって、前記ホットプレートの熱容
    量は、5000J/K以下であることを特徴とするホッ
    トプレート。
  2. 【請求項2】 熱供給手段が配設された加熱基板からな
    るホットプレートであって、前記ホットプレートの重量
    は、25kg以下であることを特徴とするホットプレー
    ト。
  3. 【請求項3】 前記ホットプレートは、セラミック基板
    の表面または内部に発熱体が配設されてなる請求項1ま
    たは2に記載のホットプレート。
  4. 【請求項4】 前記ホットプレートは、金属基板の内部
    または表面に発熱体が配設されてなる請求項1または2
    に記載のホットプレート。
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JP2017103181A (ja) * 2015-12-04 2017-06-08 大日本印刷株式会社 加熱電極装置、通電加熱ガラス
JP7477491B2 (ja) 2021-12-09 2024-05-01 株式会社フルヤ金属 熱反射板

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