JP2002100421A - 端子と電線の接続構造 - Google Patents
端子と電線の接続構造Info
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Abstract
着力の増大を図る。 【解決手段】 端子1の筒状の電線接続部5の周壁19
に心線係合部7を設け、心線係合部と周壁の内面が交差
し、電線接続部内に電線2の心線部3を挿入し、電線接
続部を全周に渡って加締め、心線係合部内に心線部を進
入係合させた。心線係合部7は孔部ないしは溝部であ
り、電線接続部5の周方向に複数配置した。交差部はエ
ッジ9である。心線係合部7に代えて、電線接続部の内
周面に複数の凹凸を形成して、凹凸を心線部に食い込ま
せてもよい。凹凸は螺旋状ないし交差状の溝部と山部で
構成される。凹凸の螺旋巻き方向を心線部の撚り方向と
は逆にする。
Description
の内周に複数条の凹凸を形成し、電線接続部を全周に渡
って加締めることで、凹凸を電線の心線部等に食い込ま
せて、確実な電気的接触と固着力のアップを図った端子
と電線の接続構造に関するものである。
態として、図11に示す如く、端子41の底板部の両側
に立設した一対の圧着片42で電線44の端末の皮剥き
された心線部45を加締め圧着して、心線部45と圧着
片42との接触を得るものがある。
6、他方に電線接続部としての前記一対の心線圧着片4
2とその後側の一対の被覆圧着片43とを有している。
被覆圧着片43は電線44の絶縁樹脂被覆を圧着して、
心線圧着片42からの心線部45の抜け出しを防ぐもの
である。
ある上側のクリンパ47と下側のアンビル48との間で
一対の圧着片42を略眼鏡状に加締めて、心線部45の
各素線を一対の圧着片42と底板部49との間で圧縮さ
せる。
続構造は小径の電線44には有効であるが、例えば大電
流を流すシールド電線等の大径の電線に対しては、圧着
片42と心線部45との接触面積が小さくなり、電気的
抵抗が増大しやすい等の問題があった。また、クリンパ
47とアンビル48との接点付近で圧着片42を底板部
49から強く屈曲させるために、その屈曲部に応力が集
中し、屈曲の仕方によっては端子41の機械的強度が低
下するという問題があった。
示す如く、心線部を周方向等配に加締める形態の端子5
1が採用されている。この端子51は一方に筒状の電気
接触部52、他方に筒状の電線接続部53を有し、電線
接続部53に電線54の端末の皮剥きされた心線部を挿
入した状態で、電線接続部52が周方向等ピッチで例え
ば六角形状に加締められる。電線54の被覆部55は電
線接続部51の後方に隙間を存して位置する。前側の電
気接触部52には相手側の雄端子(図示せず)が挿入や
ねじ込みにより接続される。
(接続構造)の一形態(特公昭50−43746号参
照)を図14に示す。この接続方法は、端子の円筒状の
電線接続部に電線の心線部61を挿入した状態で、初期
形状が円筒状の電線接続部62を上下一対のダイス63
で六角形に加締めて、心線部61を電線接続部62内に
密着させるものである。各ダイス63には三つの押圧面
64と、各押圧面64の中央の突条65とが形成されて
いる。突条65は六角形の電線接続部62の各外面の中
央を径方向に押圧して、電線の心線部61と端子の電線
接続部62との接触性を高める。
来の接続構造においては、上下一対のダイス63を用い
て端子の電線接続部61を加締めた際に、図15の如く
心線部61の中心に向かう上下方向の加締力(内部応
力)P1 が大きく作用し、左右両側における加締力(内
部応力)P2 が減少しやすく、端子の電線接続部62の
両側において心線部61の素線間の隙間や、心線部61
と電線接続部62との間の隙間が生じやすくなるという
問題があった。隙間を生じた場合には、電気抵抗が増大
し、通電効率が落ちると共に、接続部が加熱するといっ
た懸念があった。
には、心線部61の表面の酸化皮膜が厚いために、それ
を破る必要があり、一対の圧着片42による部分加締接
続や円筒状の電線接続部53による多角加締接続では、
完全に酸化皮膜を除去することができず、それによって
電気抵抗が増大し、電気的接続の信頼性が損なわれると
いう問題があった。
きく形成した場合には、突条65が電線の心線部61を
六箇所で径方向に押圧するために、心線部61が断面亀
の子状に変形し、端子の電線接続部62が各突条65に
よる各凹部66の間、すなわち凸部67側で応力集中を
起こし、心線部61の加締めが周方向に不均一になり、
そのために心線部61の内部に隙間(各素線間の隙間)
を生じやすくなると同時に、心線部61と端子の電線接
続部62との間にも隙間を生じやすくなり、且つ、電線
接続部62が応力集中によって亀裂を生じやすくなった
りして、機械的強度が低下するという懸念があった。
構造においては、端子51の電線接続部53の内周面に
電線54の心線部の各素線が長手方向に線接触で接して
いるために、加締による機械的強度が弱く、例えば電線
54や端子51に強い引張力が作用した際に、心線部が
電線接続部53から抜け出しやすいという懸念があっ
た。
部と端子の電線接続部及び心線部の各素線同士を隙間な
く確実に接触させることができることは勿論のこと、た
とえアルミニウム材等の酸化皮膜の厚い心線部を用いた
場合でも、端子の電線接続部に低い電気抵抗で確実に接
触させることができ、しかも電線や端子に強い引張力が
作用した場合でも心線部が抜け出すことのない端子と電
線の接続構造を提供することを目的とする。
に、端子の筒状の電線接続部の周壁に心線係合部が設け
られ、該心線係合部と該周壁の内面とが交差し、該電線
接続部内に電線の心線部が挿入された状態で、該電線接
続部が全周に渡って加締められ、該心線係合部内に該心
線部が進入係合することを特徴とする端子と電線の接続
構造を採用する(請求項1)。前記心線係合部が孔部な
いしは溝部であることも有効である(請求項2)。ま
た、前記心線係合部が前記電線接続部の周方向に複数配
置されたことも有効である(請求項3)。また、前記交
差部がエッジになっていることも有効である(請求項
4)。また、端子の筒状の電線接続部の内周面に複数の
凹凸が形成され、該電線接続部内に電線の心線部が挿入
された状態で、該電線接続部が全周に渡って加締めら
れ、該凹凸が該心線部に食い込むことを特徴とする端子
と電線の接続構造を併せて採用する(請求項5)。前記
凹凸が螺旋状の溝部と山部で構成されることも有効であ
る(請求項6)。また、前記凹凸の螺旋巻き方向が前記
心線部の撚り方向とは逆であることも有効である(請求
項7)。また、前記凹凸が交差状の溝部と山部で構成さ
れることも有効である(請求項8)。
を用いて詳細に説明する。図1〜図3は、本発明に係る
端子と電線の接続構造の第一の実施形態を示すものであ
る。
導体部である心線部3を挿入する状態を示している。端
子1は一方に円筒状の相手端子接続部4、他方に円筒状
のスリーブである電線接続部5を有し、両接続部4,5
は小径の短円柱形の隔壁部6で連結されている。
形スリット状の孔部(心線係合部)7を形成したことを
特徴としている。周壁19は隔壁部6側の底壁28(図
3)に続いている。スリット状の孔部7は電線接続部5
の長手方向に真直に形成され、電線接続部5の前端と後
端のそれぞれ手前側に孔部7の前端7aと後端7bが位
置している。本実施形態で図2(a) の如く孔部7は18
0°方向に左右一対対称に設けられている。
よく、四つ90°等配に配してもよい。孔部7を四つ以
上設けることも可能であり、必ずしも等配に配さなくと
もよい。また、孔部7を電線接続部5の前後に分割して
設けてもよく、千鳥状に配置してもよい。孔部7は一つ
でもよいが、複数あることが後述する心線部3の酸化皮
膜除去の観点から好ましい。
部5の中心に向けて貫通し、電線接続部5の内側の心線
挿入孔8と連通し、且つ電線接続部5の内周面5a及び
外周面5bとほぼ直交して、特に内周面5aとの交線が
鋭いエッジ9となっている。エッジ9は図1(a) の如く
矩形スリット状の孔部7の四辺に対応して前後左右に形
成されている。
心線部3を案内するテーパガイド面(図示せず)が形成
されている。相手端子接続部4の内側には相手端子係合
孔10が設けられ、例えば複数の弾性接触片を周上に有
する相手端子(図示せず)が相手端子係合孔10に挿入
されて、相手端子側の電線や補機等(図示せず)と電線
2とが雌型で筒状の端子1を介して接続される。
線接続部5内に電線2の心線部3を挿入した状態で、電
線接続部5を全周に渡って均等(均一)に径方向中心に
向けて加締めた状態を示すものである。「全周に渡っ
て」とは「電線接続部5の周壁19の外周面5bのどの
部分も残らずに」という意味である。
で、電線接続部5が図2(b) の如く周方向に均一な力で
加締められ、電線2の心線部3が全周に渡って均一な力
で電線接続部5の内周面5a(図2(b) )に押接されて
隙間なく確実に密着し、且つ心線部3を構成する各素線
3a同士が隙間なく密着することは勿論のこと、矩形ス
リット状の孔部7のエッジ9で心線部3の表面の酸化皮
膜が破られ、ないし削り取られて、心線部3の導電面
(新生面)が電線接続部5に極めて低い電気抵抗で接触
する。これは、心線部3にアルミ材等の酸化皮膜の厚い
材料を用いた場合に特に効果的である。
接続部5を加締めていく途中において行われ、加締完了
時には図2(b) ,図3の如くエッジ9がアール形状に湾
曲して、この湾曲部11によって心線部3に無理な屈曲
力を与えずに、心線部3が湾曲部11に隙間なく確実に
密着する。これにより、心線部3の傷み、すなわち各素
線3aの切断等が防止される。
において孔部7の開口7c(図2(a) )が内周側により
も縮幅し、これにより孔部7からの心線部3の外側への
はみ出しが防止される。電線接続部5の全周加締によっ
て心線部3には全周に渡って中心に向かう均一な内部応
力と外向きの反撥力とが働いている。また、孔部7内に
心線部3の一部が入り込むことで、心線部3と電線接続
部5との接触面積が増大し、これによっても電気抵抗が
低減し、電気的接続の信頼性が高まる。
係合部として円形ないし長円形の孔部(図示せず)を形
成したり、孔部7に代えて溝部(凹部)(図示せず)を
形成することも可能である。溝部は電気接触部5の内周
面5a側に形成されることは言うまでもない。孔部7や
溝部の数が多い程、心線部3の酸化皮膜を剥がす部分の
面積が増すため、電気性能の向上が期待できる。
ではなく、電線の心線部の表面の酸化皮膜を全周加締時
に破るないし除去できる程度のものであればよい。孔部
7を用いない電線接続部5の全周加締については別出願
で提案している。
一形態であるロータリスウェージ加工装置の加工部12
を示すものである。図4で、符号5は端子1(図1)の
円筒状の電線接続部、3は電線2の心線部、13は外側
のリング、14は回動自在のローラ、15は回転駆動さ
れるスピンドル、16は径方向移動自在なバッカ(ハン
マ)、17は同じく径方向移動自在なダイスをそれぞれ
示す。
て回転駆動される。ダイス17は四つ等配に配置され、
電線径方向に移動自在である。各ダイス17の中央には
端子の電線接続部5を挿入する円形の孔部18が構成さ
れている。各ダイス17は外側のバッカ16と一体に電
線径方向に移動自在である。バッカ16の外周面は山型
状のカム面16aとなっている。ダイス17とバッカ1
6はスピンドル15と一体に回転する。バッカ16のカ
ム面16aは外側のローラ14の外周に接し、ローラ1
4は内側のスピンドル15と外側のリング13との間で
複数等ピッチに配置され、カム面16aないしスピンド
ル15の外周面とリング13の内周面とに回転自在に接
している。
5が回転すると、ダイス15とバッカ16が矢印Cの如
く一体に回動しつつ、バッカ16のカム面16aがロー
ラ14の外周に摺接し、カム面16aの頂部がローラ1
4に接した際に四つのダイス17が矢印Dの如く閉じ、
バッカ16とダイス17が遠心力で矢印Eの如く外側に
移動しつつカム面16aの裾部がローラ14に接するこ
とで四つのダイス17が開く。このようにして四つのダ
イス17が回動しながら開閉する。
部5が各ダイス17の円弧状の内周面(符号18で代
用)で叩かれて径方向に圧縮され、ダイス17が開いた
時に、ダイス17の内周面18と端子の電線接続部5の
外周面との間に隙間が生じる。このダイス17の回転と
開閉との繰り返しによって、電線2の心線部3が端子1
の電線接続部5でほぼ真円形状に加締められる。
しながら電線接続部5を径方向に圧縮するから、電線接
続部5にバリ等が発生せず、電線接続部5の外周面5b
が綺麗になると同時に、電線接続部5が周方向に均一な
力で加締められ、心線部3と電線接続部5の内部応力が
均一化し、心線部3を構成する各素線3a間の隙間や、
心線部3と電線接続部5との間の隙間の発生が防止され
る。
はなく、二つであってもよく、この場合、二つのダイス
17は180°方向に対称に配置される。また、端子1
の電線接続部5を全周に渡って均一に加締める手段は上
記ロータリスウェージ加工装置に限るものではなく、他
の加工装置(図示せず)であってもよい。ロータリスウ
ェージ加工においては例えば断面積20sq程度の電線
2と板厚2.2mm程度の端子1が使用されるが、ダイス
17等を変えることで、断面積0.3sq程度の電線と
板厚0.25mm程度の端子にも対応可能である。
接続構造の第二の実施形態を示すものである。図5は、
端子21の円筒状の電線接続部22の周壁30内に電線
2の心線部3を挿入して電線接続部22を全周に渡って
加締めた状態を示す外観図であり、前記実施形態のよう
なスリット状の孔部7(図1)を形成せずに、例えば図
6,図7に示すような螺旋状の凹凸の一形態である雌ね
じ23や、図8に示す交差状の凹凸の一形態であるロー
レット目24を電線接続部22,22′の周壁30,3
0′の内周面に形成することで、心線部3と電線接続部
22,22′との固着力や密着力のアップを図ったもの
である。
部23aと溝部(谷部)23bで構成され、ローレット
目24は交差状の複数の凹凸である山部と溝部(谷部)
で構成されている。山部23aと溝部23bとは交互に
配置されている。
相手端子接続部、6は両接続部4,22を連結する隔壁
部を示す。電線接続部22の後端と電線2の絶縁被覆2
0の前端との間には若干の隙間が存在している。
締められ、心線部3の外周側の各素線3aは雌ねじ23
の山部23aに食い込まれて、径方向に弾性及び塑性変
形を起こしている。これにより、心線部3が電線接続部
22の内周面に強固に密着し、電線2や端子21の引張
抗力等の機械的強度がアップすると共に、心線部3の外
側の各素線3aの酸化皮膜が破られて、あるいは削り取
られて、心線部3と電線接続部22とが低い電気抵抗で
確実に接触する。
た場合でも、厚い酸化皮膜が雌ねじ23の比較的鋭い山
部23aの先端で確実に破られて、あるいは全周加締時
に電線接続部22が長手方向に延びると同時に厚い酸化
皮膜が雌ねじ23の山部23aの先端で削り取られて、
電気的接触性が高まる。各素線3aは雌ねじ23の形状
に沿って変形し、雌ねじ23の各山部23aと谷部23
bとに隙間なく密着する。これにより、心線部3と電線
接続部22との接触面積が増大し、これによっても電気
抵抗が低減し、電気的接続の信頼性が高まる。雌ねじ2
3の山部23aは全周加締により電線接続部22が長手
方向に伸長するに伴って少し低くなだらかになる。且
つ、山部23aの先端が比較的鋭いとはいっても、刃部
とは違って山型に傾斜しているから、素線3aが切断さ
れる心配はない。
り方向とは逆にすることが好ましい。例えば心線部3の
各素線3aが右方向に撚られている場合は、左ねじの雌
ねじ23を形成した端子を用い、心線部3の各素線3a
が左方向に撚られている場合は、右ねじの雌ねじ23を
形成した端子を用いる。撚りのない心線部3に対しては
左右何れの雌ねじ23を用いても構わない。
に雌ねじ23を形成することで、各素線3aと雌ねじ2
3の山部23aとが交差した状態で押圧・密着され、上
記素線3aへの山部23aの食い込みが確実に且つ強力
に行われ、上記効果が一層顕著に発揮される。勿論、心
線部3の撚り方向と雌ねじ23の切り方向とが同一であ
っても、上記効果が発揮されることは言うまでもない。
ねじ切りはタッピング加工等によって簡単に行われる。
ねじ切りは電線接続部22の入口側に電線挿入孔26の
半分程度の長さに加工されれば十分に効果を発揮させ得
る。
鋭利な山部や、非連続な同心円状の比較的鋭利な山部を
形成することも有効である。雌ねじ23や螺旋状の山部
は電線接続部22の電線挿入孔26の内周面に螺旋状の
断面三角形の溝を形成することで構成されるが、螺旋状
の溝は広いピッチで形成されたものでもよく、あるいは
非連続であってもよい。また、溝の形状は断面三角形に
限らず、断面矩形状であってもよい。
ット目24は心線部3の撚り方向に関係なく強い密着力
と固着力を発揮させ得るものである。ローレット目24
は複数の傾斜状(網目状)の溝をクロスして形成するこ
とで構成され、上記雌ねじ23と同様に各溝のピッチは
狭く、比較的鋭利な先端の山部が構成されていることが
好ましい。ローレット目24は例えば外周にクロス状の
山部を有する円柱状の金属治具(図示せず)を円筒状の
電線接続部22′の周壁30′の心線挿入孔27の内周
面に強く押し付けつつ、端子ないし金属治具を回転させ
ることで簡単に形成される。図6はローレット目24を
形成した電線接続部22′に電線2の心線部3を全周加
締した状態と見ることもできる。
2′内に心線部3を挿入した状態で図6と同様に電線接
続部22′を全周に渡って縮径方向に加締めることで、
ローレット目24の山部が心線部3の外周側の素線3a
の酸化皮膜を破って、心線部3の新生面が電線接続部2
2′の内周面に密着する。また、ローレット目24の山
部が心線部外周側の素線3aに食い込むことで、心線部
3と電線接続部22′との保持力が増し、耐引張性すな
わち機械的強度が高まる。これらの作用効果は上記雌ね
じ23の場合と同様であるが、ローレット目24が交差
しているから、雌ねじ23や螺旋溝の倍の数の山部で、
すなわち一層広い接触面積で心線部3が電線接続部2
2′に接触し、電気抵抗が一層低減されると共に、固着
強度が倍加される。
22′の心線挿入孔27の全長に渡っていてもよく、あ
るいは心線挿入孔27の入口側の半分程度の長さに形成
されていてもよい。交差状のローレット目24の各山部
のピッチを広く設定することも可能である。
の接続構造の第三の実施形態を示すものである。この構
造は、上記第二の実施形態とほぼ同様に端子31の円筒
状の電線接続部32の周壁35の内周面に雌ねじ状や螺
旋状やローレット目状等の複数の凹凸33を形成したも
のであるが、電線2の絶縁被覆20を心線部3と一緒に
電線接続部(電線接合部)32の電線挿入孔34内に挿
入した状態で、電線接続部32を全周に渡って加締め
て、電線接続部32の内側に電線2の絶縁被覆20を心
線部3と同時に加締固定したものである。この構成は端
子と電線の接続方法としても有効である。加締加工は例
えば前述のロータリスウェージ加工装置で行われる。
成ゴム製の絶縁被覆20が端子31の円筒状の電線接続
部32の先端部32a側で加締められて、電線接続部3
2の内周面と絶縁被覆20の外周面とが隙間なく密着し
ている。
4の内周側には螺旋状や交差状等の複数の凹凸33が全
周に渡って形成され、電線接続部32の入口側にも短い
環状の周面部(符号34で代用する)と、周面部に続く
凹凸33とが形成されている。凹凸は溝部(谷部)33
bと山部33aで構成されている。
山部33aによって電線中心に向けて径方向に押圧さ
れ、全周に渡って強く圧縮されている。それによって可
撓性ないし弾性の絶縁被覆20がしっかりと抜け出しな
く固定されている。これにより、端子31と電線2との
接続部の耐引張強度や耐捩り強度すなわち固着力が高ま
り、心線部3が電線接続部32から一層抜け出しにくく
なると共に、心線部3が電線接続部32内に密封され
て、電線2と端子31との接続部の防水性が向上し、心
線部3への水や塵等の侵入や心線部の酸化等が防止され
る。
内径を心線部3に対応する部分よりも少し大径に設定す
ることも可能である。第二の実施形態と同様に、心線部
3は電線接続部32の内周面側の凹凸33すなわち比較
的鋭利な先端を有する複数の環状ないし螺旋状の山部3
3aで酸化皮膜を破られて、低い電気抵抗で確実に接触
すると共に、耐引張強度や耐捩り強度がアップする。本
実施形態においては心線部3と絶縁被覆20との両方が
電線接続部32の凹凸面で加締められるから、第二の実
施形態よりも一層、耐引張強度及び耐捩り強度がアップ
する。
線接続部32の内周部分を凹凸33のない面で構成し、
電線接続部32の全周に渡る加締加工で凹凸33のない
面を絶縁被覆20に強く押接・密着させることも可能で
ある。この場合でも、心線部3に対応する電線接続部3
2の内周部分には凹凸33が形成されることは言うまで
もない。
1,31の電線接続部5,22,32を完全な円筒形で
はなく多角形に形成し、特に電線接続部5,22,32
の外周面を多角形(角数が多い程、すなわち断面円形に
近いほど良い)として、全周加締において角が潰れて断
面ほぼ円形ないし完全な円形となるように構成すること
も可能である。この場合でも電線接続部5,22,32
の外周面は全周に渡って全ての面が残らず電線径方向に
圧縮されることが必要である。上記各端子と電線の接続
構造は端子単体の発明として、あるいは端子と電線の接
続方法としても有効である。
ば、端子の電線接続部を全周に渡って径方向に加締める
ことで、電線の心線部の外側の部分が心線係合部内に進
入係合し、その際に心線部の表面の酸化皮膜が心線係合
部の内側の周端縁、すなわち周壁の内面と心線係合部と
の交差部によって破られ、あるいは加締による塑性変形
(心線係合部の内側の周端縁の移動)で削り取られて、
心線部の新生面と端子の電線接続部とが低い電気抵抗で
確実に接触する。これにより、例えばアルミ材といった
酸化皮膜の厚い金属材を心線部として用いた場合でも、
低い電気抵抗で確実な且つ安定した電気性能が得られ
る。また、心線部の一部が心線係合部内に進入係合する
ことで、心線部が端子の電線接続部に強固に固定され、
電線や端子に強い引張力が作用した場合でも、電線接続
部からの心線部の抜け出しが防止される。これらによ
り、電気的接続の信頼性が向上する。また、筒状の電線
接続部を全周に渡って径方向に加締めることで、電線接
続部の径方向中心に向かう内部応力が全周に渡って均一
化し、電線接続部と心線部との隙間や心線部間の各素線
間の隙間がなくなり、それによって電気的接触性が向上
することは言うまでもない。
係合部としての孔部はダイスやパンチ等を用いた打抜き
加工で容易に形成することができる。また、心線係合部
としての溝部は電線接続部を径方向外側に貫通しないか
ら、電線接続部内が密閉されて外部からの水等の侵入が
防止され、心線部の酸化が抑止される。
係合部が周方向に複数配置されることで、心線部の新生
面と電線接続部との接触面積が拡大し、請求項1記載の
発明の効果である電気的接続性の向上や電線接続部への
心線部の固定力の増大が一層助長される。
部の表面の酸化皮膜が心線係合部のエッジによって確実
に破られ、あるいは確実に削り取られて、請求項1記載
の発明に効果である酸化皮膜の厚い金属材を心線部とし
て用いた場合における電気的接触性の向上が一層助長さ
れる。
接続部の複数の凹凸が心線部に食い込むことで、心線部
の表面の酸化皮膜が破られ、あるいは加締変形時の凹凸
の移動で削り取られて、心線部の新生面が電線接続部に
低い電気抵抗で確実に接触し、電気的接続の信頼性が向
上する。それと同時に、凹凸が心線部に食い込むこと
で、電線接続部への心線部の固着力が高まり、端子や電
線に強い引張力が作用した場合でも、心線部の抜け出し
が確実に防止され、それによっても電気的接続の信頼性
が向上する。
状の溝部と山部として例えば雌ねじを形成することで、
凹凸の形成を容易に且つ安価に行うことができる。複数
の凹凸である螺旋状の複数の溝部と山部は心線部の全周
に均一に食い込んで接触し、電気的接触性を向上させ
る。
部が撚られている場合に、撚り方向とは反対の巻き方向
の雌ねじを形成することで、心線部の外周側の各素線と
山部とが交差して押接し、心線部が全周に渡って均一に
且つ確実に電線接続部に接触する。これにより、電気的
接続の信頼性が向上する。
状の山部と溝部によって心線部の巻き方向に関係なく心
線部の全周に渡って安定した電気的接触を得ることがで
きる。また、螺旋状の凹凸に較べて山部のピッチが同じ
であれば、電線接続部に対して心線部の新生面が二倍の
接触面積を得ることができ、一層低い電気抵抗で一層安
定した電気的接触を得ることができる。
施形態を示し、(a) は接続前の状態、(b) は接続後の状
態を示す斜視図である。
(b) のA′−A′断面図である。
の加工部の一形態を示す正面図である。
施形態の外観を示す斜視図である。
示す断面図である。
施形態を示す断面図である。
施形態の外観を示す斜視図である。
断面図である。
平面図である。
ある。
す平面図である。
断面図である。
る。
Claims (8)
- 【請求項1】 端子の筒状の電線接続部の周壁に心線係
合部が設けられ、該心線係合部と該周壁の内面とが交差
し、該電線接続部内に電線の心線部が挿入された状態
で、該電線接続部が全周に渡って加締められ、該心線係
合部内に該心線部が進入係合することを特徴とする端子
と電線の接続構造。 - 【請求項2】 前記心線係合部が孔部ないしは溝部であ
ることを特徴とする請求項1記載の端子と電線の接続構
造。 - 【請求項3】 前記心線係合部が前記電線接続部の周方
向に複数配置されたことを特徴とする請求項1又は2記
載の端子と電線の接続構造。 - 【請求項4】 前記交差部がエッジになっていることを
特徴とする請求項1〜3の何れか記載の端子と電線の接
続構造。 - 【請求項5】 端子の筒状の電線接続部の内周面に複数
の凹凸が形成され、該電線接続部内に電線の心線部が挿
入された状態で、該電線接続部が全周に渡って加締めら
れ、該凹凸が該心線部に食い込むことを特徴とする端子
と電線の接続構造。 - 【請求項6】 前記凹凸が螺旋状の溝部と山部で構成さ
れることを特徴とする請求項5記載の端子と電線の接続
構造。 - 【請求項7】 前記凹凸の螺旋巻き方向が前記心線部の
撚り方向とは逆であることを特徴とする請求項6記載の
端子と電線の接続構造。 - 【請求項8】 前記凹凸が交差状の溝部と山部で構成さ
れることを特徴とする請求項5記載の端子と電線の接続
構造。
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