JP2002098975A - 液晶装置の製造方法 - Google Patents
液晶装置の製造方法Info
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Abstract
液晶装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 離間して対向配置された一対の基板11
0、20と、前記一対の基板10、20に挟持されたシ
ール材30と、前記一対の基板10、20と前記シール
材30とに囲まれた間隙に充填された液晶41とを有す
る液晶装置であって、前記一対の基板10、20のう
ち、一方の基板の内側面となる面上に未硬化の光硬化型
樹脂からなるシール材30を形成する工程と、前記一対
の基板10、20のうち、一方の基板の内側面となる面
上に液晶41を滴下する工程と、前記一対の基板10、
20を前記未硬化のシール材30を介して貼り合わせる
工程と、前記一対の基板10、20を貼り合わせた後
に、紫外線透過率の低いフィルタを介した光照射により
未硬化のシール材30を硬化させる工程とを含むことを
特徴とする液晶装置の製造方法とする。
Description
法に関し、特に、製造途中に紫外線による液晶の劣化が
生じにくい液晶装置の製造方法に関するものである。
話機、腕時計等の電子機器や投射型表示装置、各種モニ
タ装置等の分野で情報を表示する手段として液晶装置が
広く使用されている。液晶装置は、液晶パネルと駆動用
電気回路とからなるものであり、液晶パネルは、一般
に、離間して対向配置された一対の基板の間隙に液晶を
充填した構成を有している。前記基板の周縁部には、双
方の基板に挟持されて額縁状に形成されたシール材が設
けられ、このシール材が液晶の漏出を防止している。ま
た、液晶が充填される間隙には必要なら間隙幅を維持す
るためにスペーサが散布される。
成するには、一般に、基板の一方の内側面に熱硬化性樹
脂を額縁状にパターニングし、必要なら当該基板または
他方の基板上にスペーサを散布し、その後、双方の基板
を重ね合わせて加圧すると同時に加熱して、シール材を
硬化させるとともに双方の基板に密着させる方法によっ
て行われる。また、液晶の充填は、一般に、シール材を
形成する熱硬化性樹脂をパターニングする際に、シール
パターンの一部位に開口部を設け、双方の基板を重ね合
わせて加圧・加熱してシール材を硬化させたのち、この
開口部から液晶を真空法等により間隙内に吸入充填し、
その後に開口部を封止する方法によって行われる。
たシール材を熱硬化性樹脂により形成する方法では、加
熱開始からシール材の硬化、液晶パネルの冷却に至るま
でに4時間以上の時間を要し、この工程が液晶パネルの
製造作業の流れを阻害し、生産性向上の隘路になってい
た。この問題を解決するために、熱処理時間を短縮しよ
うとすると、熱歪みが残留して基板間隙が不均一になっ
たり、後の破損の原因になったりした。また、この方法
では、液晶パネルの基板間隙は、定盤を用いて加圧する
ことによって均一にするので、基板の厚さのむらや定盤
の表面の平坦度の影響を受けて不均一となってしまう場
合があり問題となっていた。
るに当たっては、多くの場合に「多数取り」と称して大
型のマザー基板に複数のシールパターンを配列して形成
し、基板を重ね合わせて加圧・加熱してシール材を硬化
させた後に、形成されたシール材の外周に沿って切断し
て個々の液晶パネルを形成する製造方法が採用されてい
る。この多数取りを行う場合において、上述したシール
材を熱硬化性樹脂により形成する方法では、加熱の際に
マザー基板の部位によって加熱温度にむらが生じ、得ら
れた個々の液晶パネルの品質がばらつくという問題も指
摘されていた。
法として、シール材として紫外線硬化樹脂を用い、これ
を基板の一方の内側面に額縁状にパターニングし、この
額縁内に液晶を滴下したのち、双方の基板を重ね合わせ
て紫外線を照射し、シール材を硬化させて双方の基板に
密着させることにより液晶を充填する方法が検討され
た。この製造方法によれば、液晶を注入して充填する場
合と比較して、液晶を注入する時間や手間が省けるとと
もに、シール材として熱硬化樹脂を用いた場合と比較し
て、シール材を硬化させるための時間を短縮することが
できる。
材を硬化させる際に使用される紫外線によって液晶が分
解し、コントラストが低下する、ストロークが発生す
る、焼き付きが発生する、表示むらが発生するなどの不
都合が生じ、液晶パネルとしての特性が著しく損なわれ
ることがわかった。
れたものであって、製造に要する時間が短く、製造途中
に紫外線による液晶の劣化が生じにくい液晶装置の製造
方法を提供することを目的としている。
めに、本発明の液晶装置の製造方法は、離間して対向配
置された一対の基板と、前記一対の基板に挟持されたシ
ール材と、前記一対の基板とシール材とに囲まれた間隙
に充填された液晶とを有する液晶装置の製造方法であっ
て、前記一対の基板のうち、一方の基板の内側面となる
面上に未硬化の光硬化型樹脂からなるシール材を形成す
る工程と、前記一対の基板のうち、一方の基板の内側面
となる面上に液晶を滴下する工程と、前記一対の基板を
前記未硬化のシール材を介して貼り合わせる工程と、前
記一対の基板を貼り合わせた後に、前記未硬化のシール
材を紫外線透過率の低いフィルタを介した光照射により
硬化させる工程とを含むことを特徴とする。本発明の液
晶装置の製造方法において、各工程の実施順序は、順序
が前記により特定されたものを除いて限定されるもので
はなく、液晶パネルの構成および目的に応じて適宜選択
されるべきである。本発明の液晶装置の製造方法におい
ては、前記光硬化型樹脂は紫外線硬化型樹脂であり、前
記未硬化のシール材を硬化させる光は紫外線であること
が望ましい。
フィルタは、330nm以下の波長域における紫外線透過
率が10%以下であることが好ましく、より好ましく
は、前記紫外線透過率の低いフィルタ領域は、350nm
以下の波長域における紫外線透過率が10%以下であ
る。前記に関して、照射光の波長が液晶の劣化に及ぼす
影響を調査した結果、例えばモニタ用TFTなどで一般
的に使用される液晶に関しては、330nm以下の波長域
において分解が生じることがわかった。また、330nm
以下の紫外線透過率が10%以下であると、紫外線照射
時の液晶パネルの特性低下を防止するうえで好ましいこ
とがわかった。一方、携帯電話など低消費電力を要求さ
れる用途に使用される低電圧液晶に関しては、350nm
以下の波長域において分解が生じることがわかった。ま
た350nm以下の紫外線透過率が10%以下であると、
紫外線照射時の液晶パネルの特性低下を防止するうえで
好ましいことがわかった。従って前記フィルタの330
nm以下の波長域での紫外線透過率が10%以下であれ
ば、モニタ用TFTなどで一般的に使用される液晶を用
いる場合に、紫外線による液晶の劣化を効果的に防止す
ることができる。また350nm以下の波長域での紫外線
透過率が10%以下であれば、一般的に使用される液晶
を用いる場合および低電圧液晶を用いる場合に、紫外線
による液晶の劣化を効果的に防止することができる。こ
のため、液晶の分解に起因した、コントラストが低下す
る、ストロークが発生する、焼き付きが発生する、表示
むらが発生するなどの不都合が生じにくく、高品質な液
晶装置が得られる。
晶を滴下する工程と、前記一対の基板を貼り合わせる工
程と、前記未硬化のシール材を光を照射することにより
硬化させる工程とを含む方法であるので、従来の液晶を
注入する方法と比較して、液晶の注入に要する時間と手
間を省くことができるとともに、シール材の硬化に要す
る時間をシール材を熱硬化させる場合と比較して大幅に
短縮することができ、生産性を著しく向上させることが
できる。
り硬化させる方法であるので、シール材を熱硬化させる
方法において多数取りを行う場合に指摘された、加熱む
らに起因する液晶パネルの品質のばらつきの問題を解消
することができ、歩留りと生産性が向上する。
ては、前記一対の基板を貼り合わせる前に、前記一対の
基板のうち、一方の基板の内側面上にスペーサを散布す
る工程を含むことが好ましい。このような液晶装置の製
造方法とすることで、双方の基板の間隙幅(以下「セル
ギャップ」という)を外部応力に抗して一定に保つこと
ができるようになる。
被覆されたものであることが望ましい。表面に接着層が
被覆されたスペーサの例としては、例えば、樹脂系やシ
リカ系のスペーサの表面に、エポキシ樹脂及びアクリル
樹脂などからなる接着層が被覆されたものを挙げること
ができる。
で、双方の基板を貼り合わせる際に、基板の内側面上に
散布されたスペーサが液晶とともに移動することがない
ように固定することができ、液晶とともにスペーサが移
動してしまうことに起因するセルギャップの不均一を防
止することができる。
ては、前記一対の基板の貼り合わせは133Pa(1t
orr)以下の真空雰囲気で行い、前記基板を貼り合わ
せた後に大気圧に戻す工程を含むことが望ましい。
貼り合わせた基板を大気圧に戻すことによって基板表面
全体に均一な圧力をかけることができるので、均一なセ
ルギャップが得られる。
ことによってセルギャップを均一にする方法のように、
基板の厚さのむらや定盤の表面の平坦度の影響を受けて
セルギャップが不均一になることがない。
a(1torr)以下の真空雰囲気で行うことにより、
大気圧に戻した後に液晶中に発生する気泡の原因となる
ガスが、基板を張り合わせる際に内在することを防止す
ることができる。
大気圧に戻してから、前記未硬化のシール材を硬化させ
る光を照射するまでの時間が30分以内であることが望
ましい。
大気圧に戻してからシール材が硬化するまでの間に、シ
ール材に使用されている材料が液晶中に溶け出すことに
よって発生する配向不良や液晶の劣化を防止することが
できる。
前記基板を貼り合わせた後に、シール材を加熱する工程
を含むことが好ましい。このような液晶装置の製造方法
によれば、シール材を光照射により硬化させる際にシー
ル材の加熱によって、シール材の硬化をさらに促進する
ことができる。このため、例えば、光照射によるシール
材の硬化が不十分となってしまった場合であっても、確
実にシール材を硬化させることが可能となり、歩留まり
を向上させることができる。
明の第1の実施の形態を図1〜図4を参照して説明す
る。
装置の製造方法を用いて形成された液晶パネルの層構成
の概略を示す断面図であり、図2は、図1に示す液晶パ
ネルを表示面側から見た概略を示す平面図である。ただ
し、例えば、偏光板や位相差板など、本発明の説明に不
要な要素は省略してある。また、各構成要素の寸法や数
は、実体を反映するものではない。なお、以下の説明に
おいて、液晶の駆動方式は、便宜上パッシブマトリクス
方式としたが、他の方式、例えば、アクティブマトリク
ス方式その他であっても差し支えない。図1および図2
に示すように、この液晶パネルは、基本的には、離間し
て対向配置された一対のガラス基板、すなわち第1基板
10および第2基板20と、前記一対の基板10,20
に挟持されて額縁状に形成されたシール材30とに囲ま
れた領域(セル)40内に、液晶41が充填されてなる
ものである。シール材30は、光硬化性樹脂により形成
されている。
に、ITOなどの透明導電材からなる多数のストライプ
状の第1電極12…が形成されている。第1電極12…
は、一方の端末がシール材30より外側の基板上に延出
し接続端末を形成している。第1電極12…の上には、
ポリイミド樹脂からなる配向膜11が形成されている。
配向膜11は、所定の方向に配向処理されている。
から順に、画素領域に対応してR(赤),G(緑),B
(青)の順に配列されたカラーフィルタ23…、セルギ
ャップを隔てて第1電極12…と交差する位置に形成さ
れたITOなどの透明導電材からなる多数のストライプ
状の第2電極22…と、ポリイミド樹脂からなる配向膜
21とが形成されている。第2電極22…は、一方の端
末がシール材30より外側の基板上に延出し、接続端末
を形成している。また、配向膜21は、所定の方向に配
向処理されている。また、セル40内には、外圧に抗し
てセルギャップを一定に保つスペーサ42…が散布され
ている。このスペーサ42は、直径6μmのシリカ球表
面に、エポキシ樹脂からなる接着層を0.1μmの厚さ
で被覆したものである。
相差板および偏光板が設けられるが、図示および説明を
省略する。
(A)ないし図3(C)に示す工程を経て製造される。
まず、図3(A)に示すように、第1基板10の下側の
面(内側面)側にフォトリソグラフィにより第1電極1
2…を形成し、さらに、第1電極12上に配向膜11を
印刷し、所定の方向に配向させる。第1電極12…は、
一方の端末が接続端末となるように、後に形成されるシ
ール材より外側の基板上に延出させる。次に、図3
(B)に示すように、光硬化性樹脂インクをディスペン
サを用いて描画して、未硬化のシール材30を額縁状に
描画する。その後、シール材30により囲まれる領域と
される第2基盤20の中央部に液晶41を滴下する。
サ42の直径とシール材30により囲まれた第1基盤1
0の面積との積の0.5〜1.3倍の範囲とされる。液
晶41の量を上記の範囲未満とした場合、液晶41が低
温となった際に、液晶41中に気泡が発生する恐れがあ
るので好ましくない。一方、上記の範囲を越える液晶4
1の量とした場合、均一なセルギャップを得ることが困
難となるので好ましくない。
20の一方の面に、カラーフィルタ23…を形成し、そ
の上に第2電極22…を形成する。第2電極22…は、
一方の端末が接続端末となるように、第1基板10上に
形成されるシール材30より外側の基板上に延出させ
る。続いて、第2電極22の上に、配向膜21を印刷し
て所定の方向に配向させる。さらに、配向膜21の上
に、スペーサ42…を散布して加熱することにより固着
させる。
板10と第2基板20とを、それぞれ配向膜11,21
が内側を向くように真空雰囲気で貼り合わせ、第1基板
10と第2基板20とのずれを修正するためのアライメ
ントを行ったのち、大気圧に戻すことにより第1基板1
0と第2基板20は均一に加圧され、均一なセルギャッ
プのセルが得られる。
貼り合わせは、133Pa(1torr)以下の真空雰
囲気で行われる。133Pa(1torr)を越える圧
力とした場合、大気圧に戻した後に液晶中に発生する気
泡の原因となるガスが、基板を張り合わせる際に内在し
てしまう恐れが生じる。
板10の外側全面に、紫外線透過率の低いフィルター5
0を設置し、第1基板10側から光を照射することによ
り、未硬化のシール材30を硬化させて液晶パネルを完
成する。
の波長域の光のみを透過させるものであり、光源から供
給された光がフィルター50を透過することにより33
0nm以上の波長域を有する光とされ、330nm未満
の波長域を有する光がカットされる。また、光源から供
給された光がフィルター50を透過することにより35
0nm以上の波長域を有する光とされ、350nm未満
の波長域を有する光がカットされることがより好まし
い。
ター50を形成する材料やフィルター50の厚さなどを
適宜設定することにより決定される。
が使用可能であり、一般的には紫外線透過率を下げるた
めに、屈折率が異なる複数の無機酸化膜を積層し、入射
した紫外線を反射させることにより透過率を低くしてい
る。
を硬化させるための光を照射するまでに要する時間は、
30分以内とされる。大気圧に戻してからシール材30
を硬化させるための光を照射するまでの時間が30分を
越える場合には、シール材30に使用されている材料が
液晶41中に溶け出して、配向不良や液晶41の劣化が
発生する場合があるため好ましくない。
加熱とを併用すると、シール材30の硬化がさらに促進
され、短時間に完全硬化が達成される。
は、未硬化のシール材をフィルター50を透過した光、
すなわち、330nm以上の波長域の光、より好ましく
は350nm以上の波長域の光を照射することにより硬
化させる。
フを用いて、光の波長と、シール材30の硬化特性およ
び液晶41の劣化に及ぼす影響について説明する。
の光透過率との関係を示したグラフである。図4におい
て、横軸は光の波長を示し、縦軸は光の波長を500n
mとしたときの液晶の透過率を100%としたときの透
過率比を示している。また、図4において、実線はモニ
ターなどに使用される一般的な液晶の光透過率を示し、
点線は携帯電話などに使用される低電圧タイプの液晶の
光透過率を示している。
用される一般的な液晶の光の吸収は、短波長側に向かっ
て350nm付近で大きくなり始め、330nm以下で
は急激に大きくなっている。液晶の分解は、上述した光
の吸収の大きさに対応しており、一般的な液晶では、波
長350nm付近の光によって分解が始まり、波長33
0nm以下の光では急激に分解することがわかった。
どに使用される低電圧タイプの液晶の光の吸収は、短波
長側に向かって360nm付近で大きくなり始め、35
0nm以下では急激に大きくなっている。このことか
ら、低電圧タイプ液晶では、波長360nm付近の光に
よって分解が始まり、波長350nm以下の光では急激
に分解することがわかった。
にフィルター50を設けた本実施形態の液晶パネルの製
造方法においては、フィルター50として、330nm
以上の波長域の光のみを透過させるものを用いれば、シ
ール材30として紫外線硬化性樹脂または可視光硬化性
樹脂のいずれを用いても、光を照射することでシール材
30を硬化させることができるとともに、液晶41の分
解を効果的に抑制することができる。さらに、フィルタ
ー50として、350nm以上の波長域の光のみを透過
させるものを用いれば、液晶41の分解をより効果的に
防止することが可能となり、液晶41として携帯電話な
どに使用される低電圧タイプの液晶を使用した場合でも
液晶41の分解を効果的に防止することができる。さら
に、フィルター50として、360nm以上の波長域の
光のみを透過させるものを用いれば、液晶41の分解を
防止する効果がより一層向上する。
よれば、製造途中に使用される紫外線による液晶41の
分解が起こりにくく、液晶41の劣化に起因する液晶パ
ネルの特性の劣化を防止することができ、高品質な液晶
装置が得られる。また、シール材30が光硬化型樹脂か
らなるものであり、シール材30を光の照射により硬化
させる方法であるので、従来の熱硬化による場合と比較
して、遥かに短時間でシール材30を硬化させることが
でき、液晶パネルの生産性を著しく向上させることがで
きる。具体的には、シール材の硬化は、例えば、熱硬化
法では4時間程度要していたが、光硬化法では長くても
2分以内で完了する。
からなるものとした場合には、シール材の硬化工程に要
する時間をより一層に短縮することができ、液晶パネル
の生産性をより一層向上させることができる。
囲まれた部分に液晶41を滴下したのち、第1基板10
と第2基板20とを貼り合わせることにより液晶41を
充填する方法であるので、従来の液晶を注入する方法と
比較して、液晶41の注入に要する時間と手間を省くこ
とができ、液晶パネルの生産性を著しく向上させること
ができる。
は、未硬化のシール材30を硬化させる光は、紫外線遮
断性を有するフィルター50を透過したものであるの
で、フィルター50の紫外線遮断性を適宜に設定するこ
とによって、容易に所望の波長域の光を得ることができ
る。また、上記の液晶パネルの製造方法は、スペーサ4
2を散布する工程を含む方法であるので、セルギャップ
を外部応力に抗して一定に保つことができる液晶パネル
が得られる。
層が被覆されたものを使用しているので、双方の基板を
貼り合わせる際に、スペーサ42が液晶41とともに移
動することがないように固定することができ、液晶41
とともにスペーサ42が移動してしまうことに起因する
セルギャップの不均一を防止することができる。
て、基板の貼り合わせを真空雰囲気で行い、基板を貼り
合わせた後に大気圧に戻す工程を含むことより、双方の
基板表面全体に均一な圧力をかけることができるので、
均一なセルギャップを有する液晶パネルが得られる。
(1torr)以下の真空雰囲気で行うことにより、大
気圧に戻した後に液晶中に発生する気泡の原因となるガ
スが、基板を張り合わせる際に内在することを防止する
ことができる。また、上記の液晶パネルの製造方法で
は、基板を貼り合わせた後に、シール材30を加熱する
工程を含むことにより、シール材30の硬化をさらに促
進することができる。このため、例えば、光の照射によ
るシール材30の硬化が不十分となってしまった場合で
あっても、確実に硬化させることが可能となり、歩留ま
りを向上させることができる。なお、前記において、フ
ィルター50を第2基板20の外側面に設け、シール材
30の硬化を第2基板20側からの光の照射によって行
った場合でも同様な結果が得られる。
によって製造する方法を図5を参照して説明する。
し図5(D)に示す工程を経て製造される。図5(A)
において、符号1は、大型のマザー基板を示している。
このマザー基板1には、後の工程で個々の液晶パネルと
して分割される行列配置された仮想領域2…が仮想され
ている。ここで説明するマザー基板1は分割された個々
の液晶パネルにおいて図1に示す第1基板10となるも
のである。
板1上の仮想領域2に、前記の個々の液晶パネルに対応
する第1電極12…をパターニングして形成し、次い
で、個々の液晶パネルにおけるシール材に囲まれた領域
に相当する領域に配向膜11を印刷し、所定の方向に配
向させる。第1電極12…は、一方の端末が仮想領域2
の辺部に達するように延出し接続端末を形成している。
次に、図5(B)に示すように、光硬化性樹脂インクを
個々の液晶パネルにおけるシール材に相当する位置にデ
ィスペンサを用いて描画し、未硬化のシール材30…を
形成する。その後、マザー基盤1上のシール材30によ
り囲まれた位置に液晶41を滴下する。一方、図示を省
略するが、第2基板20に相当する別のマザー基板の内
側面に個々の液晶パネルに対応するカラーフィルタ、第
2電極、および配向膜を形成し、配向膜は所定の方向に
配向させる。さらに、この第2基板側の配向膜の上に、
スペーサを散布し、加熱することにより固着させる。
ザー基板1と前記第2基板側のマザー基板とを、それぞ
れ配向膜が内側を向くように真空雰囲気で貼り合わせて
アライメントを行ったのち、大気圧に戻すことにより双
方の基板を均一に圧着し、液晶をセル内に充填する。
板側のマザー基板1の外側全面に、紫外線透過率の低い
フィルター50を設け、第1基板側から光を照射するこ
とにより、未硬化のシール材30を硬化させる。
の波長域の光のみを透過させるものであり、光源から供
給された光がフィルター50を透過することにより33
0nm以上の波長域を有する光とされ、330nm未満
の波長域を有する光がカットされる。また、光源から供
給された光がフィルター50を透過することにより35
0nm以上の波長域を有する光とされ、350nm未満
の波長域を有する光がカットされることがより好まし
い。
ター50を形成する材料やフィルター50の厚さなどを
適宜設定することにより決定される。
が使用可能であり、一般的には紫外線透過率を下げるた
めに、屈折率が異なる複数の無機酸化膜を積層し、入射
した紫外線を反射させることにより透過率を低くしてい
る。
板をスプリットラインに沿って切断して複数の液晶パネ
ルからなる液晶パネル母材を形成し、図5(D)に示す
ように、個々の液晶パネルに分割して液晶パネルを完成
する。
生産効率が高い多数取りであることに加えて、シール材
30の硬化を光の照射により極めて短時間に処理できる
ので、シール材を熱硬化させる場合と比較して生産効率
を著しく向上させることができる。さらに、加熱むらに
起因する液晶パネルの品質のばらつきの問題も解消さ
れ、歩留りが向上する。
形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱し
ない範囲において種々の変更を加えることが可能であ
る。
る。
れる波長とTFTモニター用の液晶の劣化との関係]第
1基板10の一方の面上に、第1電極12…、配向膜1
1を順に形成したのち、未硬化の紫外線硬化性樹脂イン
クからなるシール材30を額縁状に描画した。その後、
第1基盤10の中央部にTFTモニター用の液晶41を
8.28mm3(スペーサ42の直径(6μm)とシー
ル材30により囲まれた第1基盤10の面積(1452
mm2)との積の0.95倍)滴下した。
ーフィルタ23…、第2電極22…、配向膜21を形成
し、配向膜21の上に直径6μmのシリカ球表面に、エ
ポキシ樹脂からなる接着層が被覆されたスペーサ42…
を散布して100℃で30分加熱することにより固着さ
せた。
1×10−2torrの真空雰囲気で貼り合わせ、大気
圧に戻すことにより液晶41をセル40内に充填した。
そして、第1基板10の外側全面に紫外線透過率の低い
フィルター50を設け、大気圧に戻してから1分後に、
表示面側となる第1基板10側から高圧水銀灯により3
65nm、130mW/cm2の光を90秒間照射する
ことにより、未硬化のシール材30を硬化させて図1に
示す液晶パネルを得た。
硬化性樹脂インクの波長感度のピークは315nmであ
る。
−50のカット波長(フィルタの光透過率が50%とな
る波長)を種々に変化させて高圧水銀灯照射を行い、そ
れぞれのカット波長に対応して、液晶の光分解の指標と
なる液晶パネルの電圧保持率を測定した。いずれの条件
でもシール材30は100%硬化していた。
波長が330nm未満では、液晶パネルの電圧保持率が
67%以下であるのに対して、カット波長が330nm
以上であれば、液晶パネルの電圧保持率は99%以上と
なり、シール材硬化時における液晶の劣化が著しく軽減
されていることがわかる。
なしの従来型の液晶パネルでは、同じ条件で電圧保持率
は15%であり、液晶が著しく劣化していることがわか
る。
れる波長と携帯電話用の液晶の劣化との関係]液晶とし
て、携帯電話用の液晶を使用して試験例1と同様にして
液晶パネルを得た。この液晶パネルを製造する際のシー
ル材硬化工程において、紫外線遮断膜50のカット波長
を種々に変化させて高圧水銀灯照射を行い、それぞれの
カット波長に対応して、液晶の光分解の指標となる液晶
パネルの液晶比抵抗を測定した。いずれの条件でもシー
ル材30は100%硬化していた。
波長が350nm未満では、液晶パネルの液晶比抵抗が
7×1010Ω・cm以下であるのに対して、カット波
長が350nm以上であれば、液晶パネルの液晶比抵抗
は4×1011Ω・cm以上となり、非常に分解されや
すいタイプの液晶である携帯電話用の液晶において、シ
ール材硬化時における液晶の劣化が著しく軽減されてい
ることがわかる。
しの従来型の液晶パネルでは、同じ条件で液晶比抵抗は
4×108Ω・cmであり、液晶が著しく劣化している
ことがわかる。
液晶装置の製造方法は、未硬化のシール材を330nm
以上の波長域の光を照射することにより硬化させる方法
であり、液晶が急激に分解される恐れの高い330nm
未満の波長域の光を使用しない。したがって、製造途中
に使用される紫外線による液晶の分解が起こりにくく、
液晶の劣化に起因する液晶パネルの特性の劣化を防止す
ることができる。このため、液晶の分解に起因する、コ
ントラストが低下する、ストロークが発生する、焼き付
きが発生する、表示むらが発生するなどの不都合が生じ
にくく、高品質な液晶装置が得られる。
晶を滴下する工程と、前記一対の基板を貼り合わせる工
程と、前記未硬化のシール材を光を照射することにより
硬化させる工程とを含む方法であるので、従来の液晶を
注入する方法と比較して、液晶の注入に要する時間と手
間を省くことができるとともに、シール材の硬化に要す
る時間をシール材を熱硬化させる場合と比較して大幅に
短縮することができ、生産性を著しく向上させることが
できる。
り硬化させる方法であるので、シール材を熱硬化させる
方法において多数取りを行う場合に指摘された、加熱む
らに起因する液晶パネルの品質のばらつきの問題を解消
することができ、歩留りと生産性が向上する。
る液晶パネルの層構成の概略を示す断面図である。
面図である。
ルの製造工程の一部を示す断面図である。
ルの製造工程の一部を示す断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 離間して対向配置された一対の基板と、
前記一対の基板に挟持されたシール材と、前記一対の基
板とシール材とに囲まれた間隙に充填された液晶とを有
する液晶装置の製造方法であって、 前記一対の基板のうち、一方の基板の内側面となる面上
に未硬化の光硬化型樹脂からなるシール材を形成する工
程と、 前記一対の基板のうち、一方の基板の内側面となる面上
に液晶を滴下する工程と、 前記一対の基板を前記未硬化のシール材を介して貼り合
わせる工程と、 前記未硬化のシール材を紫外線透過率の低いフィルタを
介した光照射により硬化する工程とを含むことを特徴と
する液晶装置の製造方法。 - 【請求項2】 前記光硬化型樹脂は紫外線硬化型樹脂で
あり、前記未硬化のシール材を硬化させる光は紫外線で
あることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置の製造
方法。 - 【請求項3】 紫外線透過率の低いフィルタは、330
nm以下の波長域における紫外線透過率が10%以下であ
ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液
晶装置の製造方法。 - 【請求項4】 紫外線透過率の低いフィルタは、350
nm以下の波長域における紫外線透過率が10%以下であ
ることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか
に記載の液晶装置の製造方法。 - 【請求項5】 前記一対の基板を貼り合わせる前に、前
記一対の基板のうち、一方の基板の内側面上にスペーサ
を散布する工程を含むことを特徴とする請求項1ないし
請求項4のいずれかに記載の液晶装置の製造方法。 - 【請求項6】 前記スペーサは、表面に接着層が被覆さ
れたものであることを特徴とする請求項1ないし請求項
5のいずれかに記載の液晶装置の製造方法。 - 【請求項7】 前記一対の基板の貼り合わせは133P
a以下の真空雰囲気で行い、前記基板を貼り合わせた後
に大気圧に戻す工程を含むことを特徴とする請求項1な
いし請求項6のいずれかに記載の液晶装置の製造方法。 - 【請求項8】 大気圧に戻してから、前記未硬化のシー
ル材を硬化させる光を照射するまでの時間が30分以内
であることを特徴とする請求項7に記載の液晶装置の製
造方法。 - 【請求項9】 前記基板を貼り合わせた後に、シール材
を加熱する工程を含むことを特徴とする請求項1ないし
請求項8のいずれかに記載の液晶装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000287535A JP2002098975A (ja) | 2000-09-21 | 2000-09-21 | 液晶装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000287535A JP2002098975A (ja) | 2000-09-21 | 2000-09-21 | 液晶装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002098975A true JP2002098975A (ja) | 2002-04-05 |
Family
ID=18771265
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000287535A Pending JP2002098975A (ja) | 2000-09-21 | 2000-09-21 | 液晶装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002098975A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008070678A (ja) * | 2006-09-15 | 2008-03-27 | Fujifilm Corp | 可撓性表示素子の製造方法及びその装置 |
KR101170942B1 (ko) | 2004-08-03 | 2012-08-03 | 시바우라 메카트로닉스 가부시키가이샤 | 기판의 접합 방법 및 접합 장치 |
US20160041432A1 (en) * | 2011-03-02 | 2016-02-11 | Japan Display Inc. | Liquid crystal display device |
-
2000
- 2000-09-21 JP JP2000287535A patent/JP2002098975A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008070678A (ja) * | 2006-09-15 | 2008-03-27 | Fujifilm Corp | 可撓性表示素子の製造方法及びその装置 |
US20160041432A1 (en) * | 2011-03-02 | 2016-02-11 | Japan Display Inc. | Liquid crystal display device |
US9841633B2 (en) * | 2011-03-02 | 2017-12-12 | Japan Display Inc. | Liquid crystal display device |
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