JP2002098869A - 自己支持型光ファイバケーブルの製造方法および製造装置 - Google Patents

自己支持型光ファイバケーブルの製造方法および製造装置

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JP2002098869A JP2000288220A JP2000288220A JP2002098869A JP 2002098869 A JP2002098869 A JP 2002098869A JP 2000288220 A JP2000288220 A JP 2000288220A JP 2000288220 A JP2000288220 A JP 2000288220A JP 2002098869 A JP2002098869 A JP 2002098869A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーブル本体部に殆ど歪みをかけずに、支持
線部のみに高張力を与えて製造し後に、張力を解放して
ケーブル本体部に十分なたるみを付けることができる光
ファイバケーブルの製造装置を提供する。 【解決手段】 2つのキャプスタン21の周面には、支
持線部把持用溝21aとケーブル本体部収容溝21bが
隣接された組が複数組形成されている。この複数組の溝
に自己支持型光ファイバケーブル17が掛け渡される。
支持線部5は、支持線部把持用溝の摩擦力によって張力
が付加される。ケーブル本体部6は、ケーブル本体部収
容溝に収容される。ケーブル本体部収容溝は、余裕をも
った形状、大きさに形成されているので、ケーブル本体
部に逃げを与えて、偏平や首部の座屈が生じることを防
止でき、ケーブルの首部が切断されることも防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持線にシースが
施された支持線部と、ケーブル本体にシースが施された
ケーブル本体部と、両者をケーブルの長手方向に間欠的
に連結する首部よりなり、前記ケーブル本体部が前記支
持線部に対して余長を有してなる自己支持型光ファイバ
ケーブルの製造方法および製造装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】支持線とケーブル本体がシースによって
一体化された自己支持型光ファイバケーブルを架空に懸
架する際には、支持線の両端を電柱に固定することで、
ケーブル本体が保持される。このケーブルの利点は、支
持線とケーブル本体が一体化されているために支持線を
単独で架渉する必要がなく、架渉作業が1回で済むとい
う作業効率の良さにある。しかし、自己支持型光ファイ
バケーブルが懸架された状態では、支持線にかかる張力
は数百kgfになり、その伸び率は0.2%程度にな
る。光ファイバ心線に0.2%程度の伸びが常時加わる
ことは、長期信頼性の観点から大きな問題となる。
【0003】この問題点を解決する自己支持型光ファイ
バケーブルの一例を図4〜図6に示す。図中、1は支持
線、2はケーブル本体、3a,3bはシース、3cは首
部、4はスリット、5は支持線部、6はケーブル本体部
である。この自己支持型光ファイバケーブルは、支持線
1とケーブル本体2とが共通シースで一体的に被覆され
て連結されている。すなわち、シース3aで支持線1が
被覆された支持線部5と、シース3bでケーブル本体2
が被覆されたケーブル本体部6が、シース3a,3bと
一体の首部3cによって連結されている。支持線部5の
外径に比べて、光ファイバ本体部6の外径が大きいのが
普通であり、したがって、共通シースは、瓢箪型のシー
スとなっている。この瓢箪型シースの首部3cには、間
欠的にスリット4が形成されている。図4では、自己支
持型光ファイバケーブルが架設されて支持線1に張力が
加えられて伸ばされた状態であり、ケーブル本体部2
は、支持線部5に並行している。支持線1に張力が加え
られない状態においては、図5に示すように、支持線部
5に対してケーブル本体部6は余長をもっており、下方
から見ると、図6に示すように、ケーブル本体部6は支
持線部5に対して蛇行している。
【0004】この瓢箪型シースを施した自己支持型光フ
ァイバケーブルのケーブル本体部の中心部に光ファイバ
集合体があり、その外側が保護材料として用いた複数本
の繊維材料のクッション性充填物で完全に覆われ、その
外側にシースが設けられた光ファイバケーブルを用いた
ものが知られている。
【0005】図7は、このような繊維材料を保護材料と
して用いた自己支持型光ファイバケーブルの一例の断面
図である。図中、図5,図6と同様の部分には同じ符号
を付して説明を省略する。2aはテープ状光ファイバ心
線、2bは繊維材料である。この例では、光ファイバ集
合体として複数本のテープ状光ファイバ心線2aを集合
したものを用いた。集合されたテープ状光ファイバ心線
2aは撚り合わされて、旋回された状態で設けられ、繊
維材料2bは、集合されたテープ状光ファイバ心線2a
の周囲に撚り合わされるようにして設けられている。
【0006】このように、支持線部とケーブル本体部と
がケーブルの長手方向に間欠的に形成された首部で連結
された光ファイバケーブルの製造方法として、特開平2
−156213号公報や実開昭62−81913号公報
のマイクロフィルムに記載された方法は、支持線にケー
ブル本体より高い張力を与えて、支持線とケーブル本体
とを一体的にシースを施して、その後張力を解放して支
持線部に対してケーブル本体部を弛ませる方法である。
しかし、上記公報に記載の方法は、支持線のみに張力を
付与する方法は開示されておらず、しかも、張力を与え
るために用いている引取りプーリと送出しプーリ(特開
平2−156213号公報)や、引取り装置と張力印加
装置(実開昭62−81913号公報のマイクロフィル
ム)の具体的な構造は明らかにされいない。しかし、こ
の部分の具体的構造は重要技術である。
【0007】また、特開平10−332998号公報に
は、ケーブル本体を支持線に対して長目に装置に送り込
んで支持線と一体化する方法が記載されている。支持線
部とケーブル本体部とをドラムに巻き付けて、周速差を
利用してケーブル本体部に余長を生じさせるのであるか
ら、ケーブル本体にも高い張力がかけられ、偏平や変
形、また、首部の座屈等、好ましくない形状となり、場
合によっては首部が切断することもある。
【0008】このような従来の製造方法の問題点を整理
すると、ケーブル本体部にたるみが付いており、かつ、
ケーブル本体部の外径が支持線部の外径よりも大きいた
め、ケーブル本体部が扁平となる問題や、首部に座屈が
生じて変形が生じる。
【0009】また、引取り装置や張力印加装置として、
キャプスタンのドラム(ホイール)やキャタピラシュー
を用いた場合には、その接触面にケーブル本体部が押し
付けられることによって、以下の現象が発生する。ケ
ーブル本体部の偏平や首部の座屈支持線の通り芯がパス
ラインの中心となり、クロスヘッドの出口で、ケーブル
本体部が支持線の中心を中心にしてねじられ、ケーブル
本体が扁平し、また、首部が座屈する。また、引取りキ
ャプスタンでケーブル本体部が支持線の収縮力によって
キャプスタンのドラムやキャタピラシューの接触面に押
し当てられ、特性の悪化や外形の扁平がおこる。ケー
ブル首部の切断引取りキャプスタンのドラム(ホイー
ル)やキャタピラのシューにケーブル本体部が押し当て
られることにより、ケーブル本体部がグリップされて引
き延ばされ、かつ、支持線部がフリーとなることで、支
持線の収縮力が首部に加わり、首部が引きちぎられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、ケーブル本体部に殆ど歪み
をかけずに、支持線部のみに高張力を与えて製造できる
自己支持型光ファイバケーブルの製造方法および製造装
置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、支持線にシースが施された支持線部と、ケーブル本
体にシースが施されたケーブル本体部と、両者をケーブ
ルの長手方向に間欠的に連結する首部よりなり、前記ケ
ーブル本体部が前記支持線部に対して余長を有してなる
自己支持型光ファイバケーブルの製造方法において、シ
ースを施すシース押出機の前後に配置され、前記支持線
に張力を付与する張力付与手段のうち、少なくとも後方
の張力付与手段に、前記支持線部を把持する把持部と、
前記ケーブル本体部が余裕をもって収容される溝部が設
けられ、前記ケーブル本体部を前記溝部に収容して把持
させずに、前記支持線部のみを把持させて、支持線部の
みに高張力を与えてシース押出しすることを特徴とする
ものである。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の自己支持型光ファイバケーブルの製造方法において、
前記張力付与手段として、前記支持線部を把持する溝と
前記ケーブル本体部を把持することなく余裕をもって収
容する溝が設けられたキャプスタンを用いることを特徴
とするものである。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の自己支持型光ファイバケーブルの製造方法において、
前記張力付与手段として、前記キャプスタンにアイドラ
ーを付加したキャプスタンを用い、前記アイドラーに、
前記支持線部を把持する把持部分と、前記ケーブル本体
部が余裕をもって収容される溝部が設けられたことを特
徴とするものである。
【0014】請求項4に記載の発明は、支持線にシース
が施された支持線部と、ケーブル本体にシースが施され
たケーブル本体部と、両者をケーブルの長手方向に間欠
的に連結する首部よりなり、前記ケーブル本体部が前記
支持線部に対して余長を有してなる自己支持型光ファイ
バケーブルの製造装置において、シースを施すシース押
出機の前後に配置され、前記支持線に張力を付与する張
力付与装置のうち、少なくとも後方の張力付与装置に、
前記支持線部を把持する把持部と、前記ケーブル本体部
が余裕を持って収容される溝部を設けたことを特徴とす
るものである。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の自己支持型光ファイバケーブルの製造装置において、
前記張力付与装置として、前記支持線部を把持する溝と
前記ケーブル本体部を把持することなく余裕をもって収
容する溝が設けられたキャプスタンを用いたことを特徴
とするものである。
【0016】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の自己支持型光ファイバケーブルの製造装置において、
前記張力付与装置として、前記キャプスタンにアイドラ
ーを付加したキャプスタンを用い、前記アイドラーに、
前記支持線部を把持する把持部分と、前記ケーブル本体
部が余裕をもって収容される溝部を設けたことを特徴と
するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の自己支持型光フ
ァイバケーブルの製造方法および製造装置が適用される
光ファイバケーブルの生産ラインの一例の要部の説明図
である。図中、11はケーブル本体、12は支持線供給
リール、13は支持線、14はブレーキ装置、15は押
出機、16はクロスヘッド、17は自己支持型光ファイ
バケーブル、18は冷却水槽、19はテンション付与用
キャプスタン、20は巻取装置である。この製造ライン
は、図7で説明した自己支持型光ファイバケーブルを製
造するものとして説明する。
【0018】ケーブル本体11と支持線13が押出機1
5のクロスヘッド16に導入される。ケーブル本体11
は、あらかじめ製造されてドラムに巻かれてあるものを
用い、図のケーブル本体11とすることができる。ま
た、ケーブル本体の製造工程を図の前段に配置してもよ
い。例えば、光ファイバ心線を集合し、クッション材と
して繊維材料をその上に集合するなど、適宜の構造のケ
ーブル本体の製造工程で製造されたケーブル本体11
を、連続して、そのまま押出機15に導入する。この場
合、ケーブル本体の製造工程で製造されたケーブル本体
11を直線状態を保って、図の押出機15に導入する方
法を採用してもよい。支持線13は支供線供給リール1
2から供給され、テンション付与用キャプスタン19と
の共同により支持線13にプリテンションを与えるため
のブレーキ装置14を介してクロスヘッド16に導入さ
れる。
【0019】クロスヘッド18においては、ポリエチレ
ン(PE)等の熱可塑性樹脂等による共通シースが施さ
れ、かつ、図4〜図7で説明したように、間欠的にスリ
ットが形成された瓢箪型の断面形状の自己支持型光ファ
イバケーブル17が出来上がる。クロスヘッド16を出
たところでは、共通シースは硬化していない状態であ
り、冷却水槽18を通って冷却される。
【0020】冷却水槽18で冷却されて共通シースが硬
化された自己支持型光ファイバケーブル17は、テンシ
ョン付与用キャプスタン19を通る。テンション付与用
キャプスタン19の駆動力とブレーキ装置14のブレー
キ力とによって、この間にある支持線13に張力が付与
される。テンション付与用キャプスタン19を出た自己
支持型光ファイバケーブル17は、支持線に付与された
張力を解放されて、巻取装置20に巻き取られる。
【0021】支持線13に張力を与える方法について説
明する。支持線13に対する張力は、この実施の形態で
は、ブレーキ装置14とテンション付与用キャプスタン
19とによって付与されている。ブレーキ装置14は、
支持線13にブレーキ力を与え、テンション付与用キャ
プスタン19が支持線13を牽引することによって、ブ
レーキ装置14とテンション付与用キャプスタン19と
の間の支持線13に張力が付加される。付加された張力
は、テンション付与用キャプスタン19を通過しながら
解除される。
【0022】従来の張力印加装置では、支持線部とケー
ブル本体部とに押圧力を与えて牽引するものがある。そ
の一例を図8で説明する。図中、23a,23bはベル
トである。図中、図1,図4〜図6と同様の部分には、
同じ符号を付して説明を省略する。ベルト23a,23
bによって張力が付与された状態の自己支持型光ファイ
バケーブルケーブル17は、ベルト23a,23bを通
過する過程において、支持線部5の張力が徐々に緩和さ
れて張力が解放され、支持線部5が収縮し、支持線部5
の収縮に伴って、ケーブル本体部6が弛む。しかし、ケ
ーブル本体部6がベルト23a,23bで真っ直ぐにな
ろうとするような力が加えられ、首部3cに剪断力が働
き、首部3cが破断されることがある。
【0023】図2は、本発明の実施の形態の一例に用い
られる張力印加装置を説明するためのもので、図2
(A)は斜視図、図2(B)はキャプスタンの一部の断
面図である。図中、図1,図4〜図6と同様の部分には
同じ符号を付して説明を省略する。21はキャプスタ
ン、21aは支持線把持用溝、21bはケーブル本体部
収容溝である。
【0024】この張力印加装置は、押出機の後方に配置
されるもので、図1でいえば、テンション付与用キャプ
スタン19として用いられるものである。2つのキャプ
スタン21の周面には、支持線部把持用溝21aとケー
ブル本体部収容溝21bが隣接された組が複数組形成さ
れている。この2つのキャプスタン21の複数組の溝に
自己支持型光ファイバケーブル17が掛け渡され、支持
線部把持用溝21aの摩擦力によって張力印加装置に導
入される入口側の自己支持型光ファイバケーブル17の
支持線部5に張力が付加されている。支持線部5に張力
が付加された状態では、見かけの支持線部5の長さとケ
ーブル本体部6の長さがほぼ等しい。張力印加装置から
送出される出口側の自己支持型光ファイバケーブル17
aにおいては、図示を省略したが、支持線部が張力を解
放されて収縮し、ケーブル本体部6は支持線部に対して
弛んでいる。支持線部の張力の解放は、張力印加装置の
入口側から出口側まで、2つのキャプスタン21を掛け
渡されている間に徐々に行なわれるから、それに伴って
ケーブル本体部は、支持線部に対して徐々に弛んで行
く。
【0025】2つのキャプスタン21において、ケーブ
ル本体部6は、支持線把持用溝21aの横に並んで形成
されているケーブル本体部収容溝21bに収容されてい
る。ケーブル本体部収容溝21bは、支持線部把持用溝
21aに把持された支持線部に対して、ケーブル本体部
6の動きが自由となるように、余裕をもった形状、大き
さに形成されているので、ケーブル本体部6に逃げを与
えて、偏平や首部の座屈が生じることを防止でき、ケー
ブルの首部(図7の3c)が切断されることも防止でき
る。
【0026】図3は、本発明の実施の形態の一例に用い
られる張力印加装置の他の例を説明するためのもので、
図3(A)は斜視図、図3(B)はキャプスタンおよび
アイドラーベルトの一部の断面図である。図中、図2と
同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。22
はアイドラーベルト、22aは支持線把持用溝、22b
はケーブル本体部収容溝である。
【0027】この例では、図2で説明したキャプスタン
にアイドラーを付加したものであり、アイドラーとして
アイドラーベルト22を用いた。アイドラーベルト22
は、天然ゴムや合成ゴムのような弾性と柔軟性を有する
材料で形成され、2つのキャプスタン21のうちの一方
のキャプスタン21の周面の一部に押し付けられ、キャ
プスタン21の回転に伴って従動する。アイドラーベル
ト22のキャプスタン21との接触面には、図3(B)
から分かるように、キャプスタン21と同様に、支持線
部把持用溝22aとケーブル本体部収容溝22bが隣接
された組が複数組形成されている。支持線部把持用溝2
2aは、キャプスタン21の支持線収容溝21aと共同
して、支持線部を挟むようにして把持する。ケーブル本
体部収容溝22bは、支持線部把持用溝22aに把持さ
れた支持線部に対して、ケーブル本体部の動きが自由と
なるように、余裕をもった形状、大きさに形成されてい
るので、ケーブル本体部の偏平や首部の座屈が生じるこ
とを防止でき、ケーブルの首部が切断されることも防止
できる。この張力印加装置を用いた具体例では、支持線
部に約8000Nの張力をかけて製造して、ケーブル本
体部に0.3%のたるみを安定して製造できた。
【0028】図3の例では、2つのキャプスタン21の
うちの一方のキャプスタン21にアイドラーベルト22
を付加したが、両方のキャプスタン21にアイドラーベ
ルト22を付加するようにしてもよい。この場合、アイ
ドラーベルト22をそれぞれのキャプスタン21に別個
に付加してもよく、また、1つのアイドラーベルト22
を2つのキャプスタン21に掛け渡すようにしてもよ
い。
【0029】なお、アイドラーとしては、アイドラーベ
ルトに限られるものではなく、アイドラーホイールを用
いてもよい。その場合、アイドラーホイールとしては、
その周面に、上述したような、支持線部把持用溝とケー
ブル本体部収容溝を形成したもの用いる。
【0030】また、上述した例では、張力印加装置とし
て、キャプスタンを用いたが、図8で説明したような、
上下に配置したベルトを用いてもよい。この場合は、ベ
ルトの周面に、上述したような、支持線部把持用溝とケ
ーブル本体部収容溝を形成したもの用いる。なお、上述
した張力印加装置は、シース押出機の後方に配置した
が、前方、例えば、シース押出機の入口側にも配置して
もよい。
【0031】本発明の張力印加装置を用いて、支持線部
に対してケーブル本体部に与えるたるみ量は、0〜0.
5%程度であり、より好ましい範囲は、0.25〜0.
35%である。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ケーブル本体部に殆ど歪みをかけずに、支持
線部のみに高張力を与えることができる。したがって、
張力を解放した後は、ケーブル本体部に十分なたるみを
付けることができるという効果がある。特に、請求項
2,5に記載の発明では、張力付与手段として、前記支
持線部を把持する溝と前記ケーブル本体部を把持するこ
となく余裕をもって収容する溝が設けられたキャプスタ
ンを用い、また、請求項3,6に記載の発明では、前記
キャプスタンにアイドラーを付加したキャプスタンを用
い、前記アイドラーに、前記支持線部を把持する把持部
分と、前記ケーブル本体部が余裕をもって収容される溝
部が設けられたことによって、より効果的に支持線部に
高張力を与えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自己支持型光ファイバケーブルの製造
方法および製造装置が適用される光ファイバケーブルの
生産ラインの一例の要部の説明図である。
【図2】本発明の実施の形態の一例に用いられる張力印
加装置を説明するためのもので、図2(A)は斜視図、
図2(B)はキャプスタンの一部の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の一例に用いられる張力印
加装置の他の例を説明するためのもので、図3(A)は
斜視図、図3(B)はキャプスタンおよびアイドラーベ
ルトの一部の断面図である。
【図4】自己支持型光ファイバケーブルの一例を説明す
るための斜視図である。
【図5】自己支持型光ファイバケーブルの一例を説明す
るための斜視図である。
【図6】自己支持型光ファイバケーブルの一例の説明図
である。
【図7】自己支持型光ファイバケーブルの一例の断面図
である。
【図8】従来の張力印加装置であり、支持線部とケーブ
ル本体部とに押圧力を与えて牽引する一例の説明図であ
る。
【符号の説明】 1…支持線、2…ケーブル本体、2a…テープ状光ファ
イバ心線、2b…繊維材料、3a,3b…シース、3c
…首部、4…スリット、5…支持線部、6…ケーブル本
体部、11…ケーブル本体、12…支持線供給リール、
13…支持線、14…ブレーキ装置、15…押出機、1
6…クロスヘッド、17…自己支持型光ファイバケーブ
ル、18…冷却水槽、19…テンション付与用キャプス
タン、20…巻取装置、21…キャプスタン、21a…
支持線把持用溝、21b…ケーブル本体部収容溝、22
…アイドラーベルト、22a…支持線把持用溝、22b
…ケーブル本体部収容溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 三郎 大阪府大阪市此花区島屋1−1−3 住友 電気工業株式会社大阪製作所内 Fターム(参考) 2H001 BB26 DD06 MM02 5G327 BB10 BC04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持線にシースが施された支持線部と、
    ケーブル本体にシースが施されたケーブル本体部と、両
    者をケーブルの長手方向に間欠的に連結する首部よりな
    り、前記ケーブル本体部が前記支持線部に対して余長を
    有してなる自己支持型光ファイバケーブルの製造方法に
    おいて、シースを施すシース押出機の前後に配置され、
    前記支持線に張力を付与する張力付与手段のうち、少な
    くとも後方の張力付与手段に、前記支持線部を把持する
    把持部と、前記ケーブル本体部が余裕をもって収容され
    る溝部が設けられ、前記ケーブル本体部を前記溝部に収
    容して把持させずに、前記支持線部のみを把持させて、
    支持線部のみに高張力を与えてシース押出しすることを
    特徴とする自己支持型光ファイバケーブルの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記張力付与手段として、前記支持線部
    を把持する溝と前記ケーブル本体部を把持することなく
    余裕をもって収容する溝が設けられたキャプスタンを用
    いることを特徴とする請求項1に記載の自己支持型光フ
    ァイバケーブルの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記張力付与手段として、前記キャプス
    タンにアイドラーを付加したキャプスタンを用い、前記
    アイドラーに、前記支持線部を把持する把持部分と、前
    記ケーブル本体部が余裕をもって収容される溝部が設け
    られたことを特徴とする請求項2に記載の自己支持型光
    ファイバケーブルの製造方法。
  4. 【請求項4】 支持線にシースが施された支持線部と、
    ケーブル本体にシースが施されたケーブル本体部と、両
    者をケーブルの長手方向に間欠的に連結する首部よりな
    り、前記ケーブル本体部が前記支持線部に対して余長を
    有してなる自己支持型光ファイバケーブルの製造装置に
    おいて、シースを施すシース押出機の前後に配置され、
    前記支持線に張力を付与する張力付与装置のうち、少な
    くとも後方の張力付与装置に、前記支持線部を把持する
    把持部と、前記ケーブル本体部が余裕を持って収容され
    る溝部を設けたことを特徴とする自己支持型光ファイバ
    ケーブルの製造装置。
  5. 【請求項5】 前記張力付与装置として、前記支持線部
    を把持する溝と前記ケーブル本体部を把持することなく
    余裕をもって収容する溝が設けられたキャプスタンを用
    いたことを特徴とする請求項4に記載の自己支持型光フ
    ァイバケーブルの製造装置。
  6. 【請求項6】 前記張力付与装置として、前記キャプス
    タンにアイドラーを付加したキャプスタンを用い、前記
    アイドラーに、前記支持線部を把持する把持部分と、前
    記ケーブル本体部が余裕をもって収容される溝部を設け
    たことを特徴とする請求項5に記載の自己支持型光ファ
    イバケーブルの製造装置。
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