JP2002097701A - 水洗便器 - Google Patents

水洗便器

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JP2002097701A
JP2002097701A JP2000293912A JP2000293912A JP2002097701A JP 2002097701 A JP2002097701 A JP 2002097701A JP 2000293912 A JP2000293912 A JP 2000293912A JP 2000293912 A JP2000293912 A JP 2000293912A JP 2002097701 A JP2002097701 A JP 2002097701A
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flush
valve
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JP2000293912A
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Shuho Miyahara
秀峰 宮原
Shinsuke Matsuo
信介 松尾
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボール面上縁から洗浄水を噴出するリム噴出
通水とトラップに向けて洗浄水を噴出する通水とを併用
して便器を洗浄する場合の機能改善を図ることを目的と
する。 【解決手段】 ボール部120の上縁部後方左サイドに
は、リム部121の基部にリム噴出ノズル144を有す
る。また、凹部126には、ゼット給水管146を経て
洗浄水を直接噴出し、サイホントラップ管路130に向
けた溜水吸引を起こすゼット噴出口122を有する。こ
のリム噴出ノズル144からの洗浄水噴出(初期通水)
と、ゼット噴出口122からの洗浄水噴出(中期通水)
を切り換え実行し、初期通水に伴う洗浄水がボール部周
回状の旋回を経て溜水に達した後に、中期通水を開始す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溜水を貯め置く便
器ボール部に新たな洗浄水を通水して、便器洗浄を行う
水洗便器に関する。
【0002】
【従来の技術】便器ボール部に洗浄水を通水してこれを
洗浄する方式には種々のものがあり、便器ボール部の溜
水中においてトラップに向けて洗浄水を噴出する方式
(以下、説明の便宜上、この方式の通水をトラップ通水
という)が広く普及している。このほか、例えば、国際
公開WO98/16696号公報では、ボール面上縁部
の内側壁面に沿って洗浄水を噴出する方式(以下、説明
の便宜上、この方式の通水をリム噴出通水という)も提
案されており、上記の方式と併用することもなされるよ
うになった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
両通水方式を併用して便器洗浄を行うに際しては、ただ
漫然と両方式が併用されているに過ぎず、洗浄能力向上
や節水といった機能改善の余地が残されていた。
【0004】ところで、ボール面上縁から洗浄水を噴出
するに当たり、便器ボール部の上縁に設けた中空のリム
から洗浄水を通水方式も提案されている。この通水方式
では、中空リムを通水路とし、リム下端に点在配設した
穴やリム下端に亘ってボール部を取り囲むよう形成した
U字状の穴から、ほぼ垂直に洗浄水を噴出させている。
そして、この通水方式(以下、説明の便宜上、中空リム
通水という)を、トラップ通水と併用するに当たって
は、それぞれの通水のタイミングをずらすことが行われ
ている(例えば、特開平6−173319号公報)。
【0005】この中空リム通水とリム噴出通水を対比す
ると、中空リム通水では、噴出後の洗浄水挙動が垂直落
下であるために速やかに噴出洗浄水が溜水に達するのに
対し、リム噴出通水では、噴出洗浄水は略水平方向の旋
回挙動を採り、旋回終了後に溜水に達する。このように
両リム通水は噴出後に採る洗浄水挙動が相違するため、
リム噴出通水では、中空リム通水の場合と同様なタイミ
ングでトラップ通水を併用しても、それほどの機能改善
は得られなかった。
【0006】本発明は、上記した問題点を解決するため
になされ、リム噴出通水とトラップ通水とを併用して便
器を洗浄する場合の機能改善を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】か
かる課題を解決するため、本発明の水洗便器は、溜水を
貯め置く便器ボール部に新たな洗浄水を通水して、便器
洗浄を行う水洗便器であって、洗浄水が前記便器ボール
部のボール面上縁部に沿って略水平方向に旋回を起こす
よう、洗浄水を前記ボール面上縁部から噴出するボール
部噴出口と、前記新たな洗浄水を前記ボール部噴出口に
導く導水手段と、前記便器ボール部からの洗浄水排出管
路を形成するサイホントラップ管路と、前記サイホント
ラップ管路への前記溜水の流入が起きるよう、前記便器
ボール部に新たな洗浄水を通水するボール部通水手段
と、前記導水手段を経た洗浄水の前記ボール部噴出口へ
の第1通水と、前記ボール部通水手段を経た洗浄水の前
記便器ボール部への第2通水とを制御する制御手段とを
備え、前記制御手段は、前記第1通水と前記第2通水と
をこの順に順次実行制御すると共に、前記第1通水によ
り前記ボール部噴出口から噴出されて前記ボール面上縁
部に沿った略水平方向の旋回を起こした噴出洗浄水が前
記溜水に到達した以降に、前記第2通水を実行制御する
ことを特徴とする。
【0008】上記構成の本発明の水洗便器では、制御手
段による第1、第2の通水の実行制御により、次のよう
になる。まず、第1通水が実行されるので、新たな洗浄
水は、導水手段を介してボール部噴出口に導かれ、この
ボール部噴出口から噴出される。こうして噴出された洗
浄水は、便器ボール部のボール面上縁部に沿って略水平
方向に旋回を起こしつつ、便器ボール部の溜水に到達し
て、溜水に混ざる。このように噴出された洗浄水は、そ
の旋回の過程でボール面表面を噴出に伴うエネルギを持
って洗浄するので、こうした便器洗浄により、高い洗浄
能力を発揮する。
【0009】そして、第1通水に伴う旋回洗浄水が溜水
に到達した以降に、第2通水は実行される。よって、溜
水(詳しくは、溜水とこれに混在或いは沈殿する汚物)
は、この溜水に上記のようにボール面洗浄を実施済みの
洗浄水(旋回洗浄水)が合流して旋回状態にあるまま
で、第2通水に伴うボール部通水手段を介した通水洗浄
水により、サイホントラップ管路に流入させられる。つ
まり、サイホントラップ管路への溜水流入は、洗浄水合
流に基づく溜水旋回に伴って起きるばかりか、上記タイ
ミングで実行される第2通水によっても独自に起きる。
このため、サイホントラップ管路への洗浄水吸込の確実
化、延いてはこの洗浄水吸込によるサイホントラップ管
路内の速やかな洗浄水満水化を図ることができる。よっ
て、サイホントラップ管路によるサイホン作用の誘発を
早め、溜水および溜水に混在或いは沈殿する汚物の排出
効率を高めることができる。
【0010】これらの結果、第1、第2の通水の実行タ
イミングを上記のように考慮した本発明では、旋回洗浄
水によるボール面の確実な洗浄、並びにこのボール面洗
浄実施後のサイホントラップ管路への洗浄水流入・サイ
ホン作用誘発により、洗浄能力を確実に高めることがで
きる。換言すれば、第1、第2の通水タイミングをただ
単にずらし旋回洗浄水が溜水に到達する以前に第2通水
を実施しただけでは、第2通水に伴うサイホン作用が先
に終了し、第1通水に伴う洗浄水が排出されず便器ボー
ル部に残されると言った事態が起きる虞があるが、上記
のように実行タイミングを考慮した本発明では、これら
事態を起こさないようにできる。なお、溜水に浮遊する
汚物は、旋回挙動を起こした洗浄水が溜水に達すること
で、溜水に混在状態とされ、その後の第2通水により、
確実に排出される。
【0011】本発明にいう第1通水に伴う噴出洗浄水の
略水平方向の旋回は、便器ボール部のボール面上縁部に
沿ったものであり、当該上縁部に沿って便器ボール部の
ほぼ全周域に亘る旋回を意味する。よって、ボール面上
縁部に沿った略水平方向の旋回であっても、便器ボール
部の周域の半分程度しか旋回を起こさずその後溜水に到
達するものは含まない。
【0012】このような制御手段により第1、第2の通
水を実行制御するに当たり、第1通水による噴出洗浄水
の旋回に基づく旋回運動が溜水に起きた以降に第2通水
を実行するようにしたり、第1通水と第2通水とをこの
順に切換制御するものとし、第1通水による洗浄水噴出
の終了後に、第2通水を実行するようにすることもでき
る。このようにすれば、第2通水の実行タイミングは、
第1通水に伴う旋回洗浄水が溜水に到達した以降に確実
に設定されるので、より確実に洗浄能力を高めることが
できる。
【0013】上記の構成を有する本発明の水洗便器は、
以下の態様を採ることもできる。即ち、前記ボール部通
水手段と前記導水手段とを、同一の給水源から前記新た
な洗浄水の給水を受けるものとすることができる。こう
すれば、現場施工作業、即ちボール部通水手段と導水手
段に対しての給水源からの給水経路接続作業の簡略化や
管路構成の簡略化を図ることができる。
【0014】そして、このように給水源を共通のものと
した場合、ボール部通水手段を導水手段から分岐通水す
るものとし、制御手段をその分岐箇所に配設するように
することもできる。こうすれば、給水源への給水経路接
続作業がより簡略化する。
【0015】また、上記したように第1、第2の通水を
実行するに当たり、第1通水に伴う洗浄水流量と第2通
水に伴う洗浄水流量とを略同一とすることが好ましい。
こうすれば、第1通水から第2通水への通水切換に際
し、通水切換前後で流量の過大変動を来さないようにで
きるので、水撃の発生を抑制できる。その他、通水に関
与する機器・部材についても過大な耐圧性が不要とな
り、軽量化やコスト低減に有益である。
【0016】更に、ボール部噴出口を陶器製便器のボー
ル面上縁部に装着されたノズルにより形成したり、この
ノズルへの洗浄水導水に当たっては、管路部材の導水手
段を用いることが、噴出方向の安定化、略水平方向の旋
回の安定化、洗浄水の噴出速度等の噴出状況の安定化、
加圧洗浄水の経路形成の簡略化、洗浄水経路の経路面積
の均一化等の観点から好ましい。
【0017】加えて、導水手段を、通水洗浄水に空気を
混入して流量増幅を図るような流量増幅部を有するもの
とし、これにより、ボール部噴出口からの噴出洗浄水の
流量を増幅するようにすることもできる。こうすれば、
空気混入に相当する分だけ見かけ上の流量増幅を来した
洗浄水をボール部噴出口からの噴出して、上記したよう
な旋回挙動を採って便器洗浄を行うことができる。よっ
て、節水の実効性を高めることができる。なお、このよ
うな空気混入による流量増幅をボール部通水手段による
便器ボール部への洗浄水噴出に適用することもできる。
こうすれば、流量増幅を来した洗浄水でサイホントラッ
プ管路への溜水流入を支障なく行うことができ、第2通
水に伴う実際の洗浄水量を増やす必要がない。これによ
っても、節水の実効性を高めることができる。
【0018】
【発明の他の態様】本発明は、以下のような他の態様を
採ることも可能であり、第1の他の態様は、溜水を貯め
置く便器ボール部に新たな洗浄水を通水して、便器洗浄
を行う洗浄方法であって、新たな洗浄水を導き入れ、そ
の洗浄水を便器ボール部のボール面上縁部のボール部噴
出口に導く行程と、洗浄水が前記便器ボール部のボール
面上縁部に沿って略水平方向に旋回を起こすよう、前記
導かれた洗浄水を前記ボール部噴出口から噴出する行程
と、こうして噴出された洗浄水が前記旋回を起こして前
記溜水に到達した以降に、前記ボール部噴出口からの洗
浄水噴出とは独立して前記便器ボール部に新たな洗浄水
を通水し、前記便器ボール部からの洗浄水排出管路を形
成するサイホントラップ管路への溜水流入を起こす行程
とを有する。
【0019】この洗浄方式によっても、第1通水に伴う
旋回洗浄水が溜水に到達した以降に、第2通水を実行
し、旋回洗浄水が混ざった溜水とその中の汚物を、第2
通水により確実にサイホントラップ管路に流入させる。
よって、既述したように、洗浄能力の向上並びに汚物の
排出効率向上を図ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成及び作
用を一層明らかにするために、以下本発明の水洗便器に
ついて、その実施の形態を説明する。図1は本発明の実
施例であるサイホンゼット式の便器110をその上面の
一部を破断して示す説明図であり、図2はこの便器11
0の概略縦断面を図1の2−2線の折れ線に沿って示す
説明図である。図3は、図1における3−3線概略断面
図である。このサイホンゼット式の便器110は、洗浄
に伴って、後述するゼット噴出口122からの洗浄水噴
出とボール面上縁における洗浄水噴出を行う。以下、便
器110の各部について、図1ないし図3を参照しつつ
説明する。
【0021】図1および図2に示すように、便器110
は、汚物を受けるボール部120を備える。ボール部1
20は、その底部に汚物溜りとしての凹部126を備
え、当該凹部の上部周壁は、便器110の非洗浄時でも
溜水RWと接する覆水面123と、便器110の非洗浄
時には溜水RWと接しない露出面124とされている。
【0022】図1、図3に示すように、ゼット噴出口1
22は、凹部126を取り囲むボール部壁面に設けられ
ており、後述のゼット給水管146が水密に接続されて
いる。ゼット給水管146の接続に際しては、ブッシュ
等が用いられ、ボール部外側からの管路接続に特段の支
障はない。なお、このゼット噴出口122は、凹部12
6に対して左側に位置し、リム噴出ノズル144と同じ
側に位置する。
【0023】便器110の内部には、ボール部120に
洗浄水を供給する2系統の洗浄水通水系と、ボール部1
20内の汚物を排水立ち上げ管190に向けて排出する
ための排出管路として、サイホントラップ管路130が
設けられている。
【0024】サイホントラップ管路130は、凹部12
6と排出口125を介して連通した管路を形成する。サ
イホントラップ管路130は、排出口125から斜め上
方向に向けて湾曲する接続路131と、この接続路13
1の湾曲方向に延出した後、横方向へ湾曲する上昇路1
32と、これに続いて横方向から下方向に湾曲する下降
路133とを有する。
【0025】これらの流路は、この流路形状を石膏型や
樹脂型に形取ることにより、陶器である便器110と一
体に成形されるが、便器110とは別の部材で流路を形
成することも可能である。例えば、これらの全部または
一部の流路を、樹脂等の他の部材で成形し、排出口12
5に接続する構成としてもよい。
【0026】下降路133の終端は、樹脂製の排水ソケ
ット170を介して、建築側の壁や床に設けられた排水
立ち上げ管190に接続される。この場合、排水ソケッ
ト170の下端開口がサイホントラップ管路130の末
端排水口となる。
【0027】サイホントラップ管路130の上昇路13
2から下降路133にかけての屈曲した部分(以下、屈
曲部という)が排出口125からの流入洗浄水で、満水
状態になると、下降路133内先端と溜水のボール部1
20側との間に圧力差が生じて下方向への引き込み力が
生じる。この引き込み力により、屈曲部よりも低い位置
にある溜水が、汚物とともに一気に排水立ち上げ管19
0に導かれる。こうしてサイホン作用が誘発される。
【0028】次に、洗浄水通水系について説明する。便
器110の後部は、上方に隆起した中空の隆起部112
とされている。この隆起部112には蓋17が装着さ
れ、隆起部内部には、バルブユニット115が配設され
ている。バルブユニット115は、図示しない加圧給水
源、例えば水道管から分岐した一次側給水管116と接
続されており、水道水の給水を受ける。バルブユニット
115は、管路の開閉を経て下流への洗浄水の通水制御
を行う開閉弁機構と、上記のゼット給水管146への通
水と後述のリム給水管143への通水を切換制御する通
水先切換弁機構とを内蔵する。一次側給水管116は、
バルブユニット115の開閉弁機構に接続されている。
【0029】バルブユニット115が有する上記の開閉
弁機構と通水先切換弁機構の構成については、後述する
が、ここで、当該ユニットにおける弁機構動作について
簡単に説明する。バルブユニット115は、蓋17に設
けられた洗浄ボタン16が操作されると、管路を開放し
て、水道水をその有する圧力で下流に通水し、管路を閉
鎖して通水を停止する。バルブユニット115は、開閉
弁機構が管路開放にある間において、その通水先をゼッ
ト給水管146とリム給水管143のいずれかに切り換
える。よって、バルブユニット115における管路開放
時間を制御することで、サイホントラップ管路130か
ら便器外部に排出される洗浄水量(排出洗浄水量)を約
5〜7リットルに制限している。本実施例では大便洗浄
時にあって約6リットルとなるよう設定されている。な
お、バルブユニット115は種々の構造を採ることがで
き、機械駆動式の開閉弁と切換弁を用いた構成とした
り、電磁式の開閉弁と切換弁を制御装置からの電気信号
(オン・オフ信号)により駆動制御する構成を採ること
ができる。
【0030】上記した排水洗浄水量は、排泄された大便
を便器から搬送排出して便器洗浄を図るときのものをい
う。本実施例のように図1等に示す水洗便器は、大小便
の用に共用可能であるので、大便洗浄時と小便洗浄時で
洗浄水量を大小設定することもできる。この洗浄水量設
定に際しては、大便洗浄では固形物である汚物の搬送排
出を要し小便時には固形物がないことから、大便洗浄時
の洗浄水量の方が当然多くなる。つまり、小便洗浄は大
便洗浄時の設定洗浄水量でも実施可能であるものの、大
便洗浄は小便洗浄時の設定洗浄水量では水量不足とな
る。よって、便器洗浄を大小便に拘わらず確実に実行で
きる洗浄水量を設定するには、大便洗浄時の際の洗浄水
量を決定し、この洗浄水量に対応した管路開放時間とす
ればよい。そして、便器洗浄のための操作ボタンや操作
ハンドルの操作方向を大小便で変更するようにしておい
て、小便洗浄時には、上記のように定めた設定洗浄水量
(排水洗浄水量)より少量の洗浄水量となるよう管路開
閉時間を決定すればよい。
【0031】また、本実施例では、バルブユニット11
5は、管路開放の間における通水先切換弁機構による通
水先切換を、次のようにした。洗浄ボタンの操作後は、
まず、リム給水管143に洗浄水(水道水)を所定時間
通水(初期通水)する。その後、通水先をゼット給水管
146に切り換え、ゼット給水管146に洗浄水を所定
時間通水する(中間通水)。次いで、通水先を再びリム
給水管143に切り換え、リム給水管143に洗浄水
(水道水)を所定時間通水(終期通水)する。これらの
通水の総時間が上記した管路開閉時間であり、それぞれ
の通水時における通水時間は予め設定されている。上記
したリム給水管143を用いた終期通水は、次回以降の
用便に備えて、ボール部120に所定量の溜水RWを貯
留するためのものである。なお、この通水切り換えにつ
いては後述する。
【0032】上記のバルブユニット115には、その有
する通水先切換弁機構に対して、ゼット給水管146と
リム給水管143が接続されている。一次側給水管11
6とリム給水管143を外部の水道管からの洗浄水(水
道水)を便器110に導き入れる管路とすると、ゼット
給水管146は、当該管路から分岐したものといえ、そ
の分岐箇所にバルブユニット115が配設されているこ
とになる。
【0033】リム給水管143は、ボール部120をそ
の上端で取り囲むリム部121の基部内側に洗浄水を導
く。図4はリム給水管143の管路構成とその固定の様
子を説明するための説明図、図5は図4における5−5
線断面図である。この図4に示すように、リム給水管1
43は、バルブユニット115に接続される直管状のバ
ルブ側管路部143aと、ボール部120に固定される
ボール側管路部143bと両管路部を接続する屈曲管路
部143cに分割されている。バルブ側管路部143a
とボール側管路部143bは、樹脂或いは金属製の管路
材で形成され、屈曲管路部143cは、耐水性、耐久性
に富む弾性材料(例えば、ゴムやエラストマー或いは軟
質樹脂材等)で形成され、可撓性を発揮する。ボール側
管路部143bは、管路途中に、管路断面を4分割し、
通過する洗浄水の流れを整流する整流板143dを有す
る。
【0034】ここで、リム給水管143の便器組み込み
の様子について説明する。まず、バルブ側管路部143
aと屈曲管路部143cとボール側管路部143bを準
備し、この順に水密に接着剤等で接着する。こうする
と、屈曲管路部143cで屈曲自在なリム給水管143
となる。このリム給水管143のバルブ側管路部143
aを、バルブユニット115に固定し、ボール側管路部
143bを隆起部112の底部開口112aに入れ込
み、管路部先端を、リム部121の基部壁面に空けられ
た貫通孔120aに差し込む。こうすると、リム給水管
143は、図1、図2並びに図4に示すように、屈曲管
路部143cで屈曲した経路を形成する。次いで、ボー
ル側管路部143bの鍔部143eと上記基部壁面との
間にシール部材143fを介在させて、ボール側管路部
143b先端ネジ部にリム噴出ノズル144を簿部面側
から螺合する。このリム噴出ノズル144の螺合によ
り、リム給水管143はその両端で固定され、バルブユ
ニット115からの洗浄水をリム噴出ノズル144に導
く。
【0035】このリム噴出ノズル144が装着固定され
る貫通孔120aは、ボール部120に対して左側上部
に位置し、ボール部120のボール面(詳しくは露出面
124)上縁に沿って略水平方向に溝状に陥没形成され
た案内凹部124aに連通するよう形成されている。リ
ム噴出ノズル144は、この貫通孔120aに固定され
ていることから、そのノズル開口を案内凹部124aに
向けることになる。よって、リム噴出ノズル144から
噴出された洗浄水(以下、このようにして噴出された洗
浄水をリムショット洗浄水RSという)の挙動は次のよ
うになる。図6はリムショット洗浄水の挙動を説明する
ための説明図である。
【0036】図示するように、リムショット洗浄水RS
は、ボール部120の案内凹部124aに案内されなが
らボール面上縁部に沿って略水平方向に旋回を起こし、
ボール面上縁回りをほぼ全周に亘って周回する。その
後、リムショット洗浄水RSは、旋回しつつ露出面12
4に沿って伝わり流れて凹部126の溜水RWに到達す
るとと共に、旋回流速度の低下に伴い、各所でこの旋回
流から分岐した流れとなって露出面124に沿って伝わ
り落ちる。なお、上記した案内凹部124aの陥没形状
は、図2や図3に示した形状に限定されるものではな
く、この案内凹部124aに案内されながら旋回する洗
浄水がボール面上縁回りをほぼ全周に亘って周回しつつ
露出面124に沿って伝わり流れる形状であればよい。
また、上記の旋回流から分岐流は旋回流の速度低下に伴
うものであることから、リム噴出ノズル144からの洗
浄水噴出速度(初速)により、分岐流の起き方は定ま
る。
【0037】このような旋回挙動を起こすリムショット
洗浄水RSは、一次側給水管116からバルブユニット
115を経て給水された水道水に他ならない。よって、
リムショット洗浄水RSは、水道管元圧を持って上記の
旋回挙動を起こすので、その旋回の過程でボール面表面
を高いエネルギで洗浄する。こうした便器洗浄(ボール
面洗浄)により、高い洗浄能力を発揮できる。
【0038】本実施例では、水道水元圧を有する水道水
を、略均一管路径のリム給水管143でリム噴出ノズル
144に導いて、このリム噴出ノズル144からの噴出
洗浄水をリムショット洗浄水RSとする。従って、リム
給水管143によりリム噴出ノズル144へは安定した
流れで洗浄水を通水できること、洗浄水噴出に際して
は、リム噴出ノズル144により、噴出方向の安定化や
洗浄水の噴出速度等の噴出状況の安定化等を図れること
から、噴出後のリムショット洗浄水RSの上記した略水
平方向の旋回挙動を安定化させることができる。これら
のことから、リムショット洗浄水RSの旋回挙動に伴う
洗浄能力をより高めることができる。
【0039】こうしてリムショット洗浄水RSは、ボー
ル面において滑るように旋回しつつ移動して、ボール部
の溜水RWに斜めに合流し、この溜水RWに反時計廻り
方向の旋回力を効率よく付与する。この結果、ボール部
120内の溜水RWは左回りの旋回流となって排出口1
25から排出される。このように、リムショット洗浄水
で溜水に旋回を起こすので、溜水および溜水中の汚物の
排出効果が高まる。
【0040】リム給水管143を通水する洗浄水は、整
流板143dにより整流されてリム噴出ノズル144に
達し、当該ノズルから噴出される。よって、流れが整っ
た状態でリム噴出ノズル144から洗浄水を噴出できる
ので、また、ノズルによっても噴出方向等の噴出状態を
安定化させるので、噴出後の上記の洗浄水挙動を安定し
て起こすことができる。
【0041】この整流板143dより上流側のリム給水
管143管路は、図4に示すように、リム噴出ノズル1
44(詳しくは整流板143d)に向けて傾斜した給水
経路となるので、リム噴出ノズル144の側から不用意
に洗浄水が逆流しないようにできる。リム噴出ノズル1
44は、ボール面上端のリム部121の基部に位置し、
このリム部121はリム噴出ノズル144を覆うように
オーバーハングしている。よって、このリム部121に
よりリム噴出ノズル144をその上方から見え難くで
き、見栄えを向上できる。また、リム噴出ノズル144
周辺のリム部121のオーバーハングにより、噴出洗浄
水が不用意にボール部外側に飛び出さないようにでき
る。
【0042】本実施例では、リム噴出ノズル144をリ
ム給水管143先端に固定するようにしたが、リム給水
管143先端開口或いはボール壁面の貫通孔120aを
洗浄水噴出口とすることもできる。こうする場合には、
貫通孔120aにブッシュ等を介して、リム給水管14
3を直接固定すればよい。
【0043】次に、上記のリム給水管143以外に洗浄
水をボール部120に通水するゼット給水管146につ
いて説明する。このゼット給水管146は、図1ないし
図3に示すように、バルブユニット115の切換機構か
ら既述した凹部126のゼット噴出口122に至るまで
の給水経路を形成する。よって、ゼット給水管146
は、バルブユニット115からの洗浄水を、リム噴出ノ
ズル144からの洗浄水噴出とは独立に、凹部126に
導く。
【0044】ここで、ゼット噴出口122からの洗浄水
噴出に伴って凹部126に起きる溜水RWの挙動につい
て説明する。図7は凹部126の溜水挙動を説明するた
めに凹部126周辺を模式的に表した説明図である。図
示するように、ゼット噴出口122は、ボール部120
底部の凹部126に対して開口していることから、ボー
ル部120へは、溜水RWの水面よりも低い位置からゼ
ット噴出口122により洗浄水が噴出される。この洗浄
水噴出は、図7に模式的に示すように側面で区切られた
領域の凹部126で起きる。よって、ゼット噴出口12
2から噴出された洗浄水(以下、この噴出洗浄水をボー
ル部噴出洗浄水BSという)は、図示するように凹部1
26において旋回挙動を起こし、凹部126の溜水RW
と共に旋回する。この洗浄水挙動は、既述したリム噴出
ノズル144からのリムショット洗浄水RSとは別個に
起き、凹部126に連通するサイホントラップ管路13
0への溜水RWとボール部噴出洗浄水BSの流入を引き
起こす。
【0045】ここで、上記したバルブユニット115の
構成について詳述する。図8はバルブユニット115の
概略構成を説明するためのブロック図である。図示する
ように、バルブユニット115は、一次側給水管116
と接続された開閉弁機構25と、当該弁機構から通水さ
れる洗浄水(水道水)の通水先をリム給水管143とゼ
ット給水管146に順次切り換えする通水先切換弁機構
26と、この両弁機構の作動を機械的に制御する弁作動
装置5とを有する。本実施例では、後述するように開閉
弁機構25と通水先切換弁機構26を、共通のケーシン
グに組み込んで一体としたパイロット作動式弁装置とし
て構成した。
【0046】図9はバルブユニット115が有する弁作
動装置5の構成をその作動状況と合わせて説明する説明
図である。図示するように、弁作動装置5は、図9
(a)に示すように、機械式タイマー兼駆動機構Aと、
弁作動機構Bとを備える。この弁作動機構Bは、蓋17
に設けられた洗浄ボタン16(図3参照)の操作を受け
て駆動する。
【0047】機械式タイマー兼駆動機構Aは、シリンダ
ー6を有している。シリンダー6は、周壁6aと、端壁
6b、6cとを有している。端壁6bには空気穴6dが
穿設され、端壁6cにはオリフィス7が取り付けられて
いる。シリンダー6に、ピストン8が挿通されている。
ピストン8は、ピストンロッド8aとピストンヘッド8
bとを有している。ピストンロッド8aはシリンダー6
の端壁6bを摺動可能に貫通している。ピストンヘッド
8bは、シリンダーの周壁6aの内面に摺動可能に当接
している。当該当接部は、Oリング9によりシールされ
ている。Oリング9は、ピストンヘッド8bの周面に形
成された溝8b1 内に収容されている。シリンダー6の
端壁6bに対峙する側の溝8b1 の側壁の一部が適当な
周長に亘って切り欠かれている。このピストンヘッド8
bにより、シリンダー6の内部は、端壁6bの側の空気
室αと、端壁6cの側の空気室βに区画され、両空気室
は上記の空気穴6dとオリフィス7により大気解放され
ている。この場合、空気室βには、ピストン8を図にお
ける上方に付勢するコイルバネ10が配設されている。
【0048】弁作動機構Bは、スピンドル11を有して
いる。スピンドル11の一端は、ピストンロッド8aの
自由端に当接している。スピンドル11は、案内部材1
2に形成された案内穴に長手方向へ移動可能に挿通され
ている。スピンドル11の一方の側面には、ピストンロ
ッド8aの自由端に当接する一端の側から他端の側へ向
けて拡径方向へ傾斜する斜面11a1 と斜面の終端に接
続する平坦面11a2とから成るカム11aが形成され
ている。
【0049】一方、スピンドル11の他方の側面には、
凹部11bが形成されている。凹部11bは、スピンド
ル11の長手方向に直交する面に、カム11cを備え
る。この凹部11b内には、カム係合部材13が配設さ
れている。カム係合部材13は、スピンドル11に揺動
可能に取り付けられており、弱い復帰バネ13aの付勢
力を受けて、無負荷時(非洗浄時)には、図9(a)に
示すように、カム11cに当接して一端をスピンドル1
1から径方向外方へ突出させた第1位置を採る。そし
て、カム係合部材13は、この第1位置と第2位置(カ
ム11cから離れてカム係合部材13全体が凹部11b
内に収容される位置)との間で揺動可能である。
【0050】スピンドル11のカム11aに対峙して、
スピンドル11の延在方向に直交するカムロッド14が
配設されている。カム係合部材13に対峙して、スピン
ドル11の延在方向に直交するカムロッド15が配設さ
れている。カムロッド14は、後述の開閉弁機構25に
連結されている。カムロッド15は、後述の通水先切換
弁機構26に連結されている。
【0051】スピンドル11は、コイルバネ10の付勢
力をピストン8を介して受け、上記の洗浄ボタン16に
当接している。よって、この洗浄ボタン16の押圧操作
により、スピンドル11は、図9(a)に示すように押
し下げられる。
【0052】次に、上記した弁作動装置5により所定の
弁動作を行う開閉弁機構25と通水先切換弁機構26に
ついて説明する。図10は開閉弁機構25と通水先切換
弁機構26を共通のケーシングに組み込んで一体とした
パイロット作動式弁装置21の概略構成を断面視して示
す説明図である。
【0053】図示するように、パイロット作動式弁装置
21は、開閉弁機構25と通水先切換弁機構26を備え
るほか、弁ケーシングに、洗浄水流入口22と二つの洗
浄水流出口23、24を備えている。洗浄水流入口22
には、一次側給水管116が接続され、洗浄水流出口2
3にはリム給水管143が、洗浄水流出口24には、ゼ
ット給水管146がそれぞれ接続されている。
【0054】開閉弁機構25は、ダイヤフラム251と
弁座252と付勢バネ253とにより構成されるダイヤ
フラム弁254と、ダイヤフラム弁254により開閉さ
れる洗浄水流路255とを有している。洗浄水流路25
5は、定流量弁27を介して洗浄水流入口22に連通し
ており、ダイヤフラム弁254の開弁により、下流の流
入室28と連通する。
【0055】開閉弁機構25は、ダイヤフラム251を
囲壁の一部とする圧力室256を有している。ダイヤフ
ラム251は、圧力室256に連通するパイロット流入
路257を有する。圧力室256からはパイロット流出
路258が延びており、このパイロット流出路258
は、パイロット弁259により開閉される。パイロット
弁259は、パイロット流出路258の開閉に関与する
図示しない弁体と、弁体を閉方向ヘ付勢する図示しない
コイルバネとを有している。弁体は、図9に示した弁作
動装置5のカムロッド14と固定されている。よって、
この弁作動装置5がカムロッド14を後述するように駆
動すると、弁体(即ち、パイロット弁259)はパイロ
ット流出路258を開放するよう駆動する。
【0056】通水先切換弁機構26は、ダイヤフラム2
61と弁座262と付勢バネ263とにより構成される
ダイヤフラム弁264と、ダイヤフラム弁264により
開閉される洗浄水流路265とを有している。洗浄水流
路265は、ダイヤフラム弁264の開弁により流入室
28と連通すると共に、下流側の洗浄水流出口24とも
連通する。
【0057】通水先切換弁機構26は、ダイヤフラム2
61を囲壁の一部とする圧力室266を有している。ダ
イヤフラム261は、圧力室266に連通するパイロッ
ト流入路267を有する。圧力室266からパイロット
流出路268が延びており、このパイロット流出路26
8は、パイロット弁269により開閉される。パイロッ
ト弁269は、パイロット弁269の開閉に関与する図
示しない弁体と、弁体を閉方向ヘ付勢する図示しないコ
イルバネとを有している。弁体は、図9に示した弁作動
装置5のカムロッド15と固定されている。よって、こ
の弁作動装置5がカムロッド15を後述するように駆動
すると、弁体(即ち、パイロット弁269)はパイロッ
ト流出路268を開放するよう駆動する。
【0058】流入室28と洗浄水流出口23との間に
は、ダイヤフラム弁29が配設されている。ダイヤフラ
ム弁29は、ダイヤフラム291と弁座292と付勢バ
ネ293とにより構成されており、ダイヤフラム291
を囲壁の一部とする圧力室294を有する。この圧力室
294は、連通穴295を介してダイヤフラム弁264
よりも下流側で洗浄水流出口24と連通している。
【0059】次に、パイロット作動式弁装置21の作動
状況を、図9に示す弁作動装置5の作動状況と併せて説
明する。
【0060】弁作動装置5が図9(a)に示す初期状態
にある時(非洗浄時)、弁作動機構Bのスピンドル11
は図示する始点位置にあり、案内部材12から突出して
いる。カム係合部材13は、第1位置にある。カムロッ
ド14は、カム11aとシリンダーの端壁6bとの間に
あり、カムロッド15は、カム係合部材13とシリンダ
ーの端壁6bとの間にある。この時、カムロッド14並
びにカムロッド15は停止したままである。よって、こ
れらカムロッドの駆動力を受けるパイロット弁259並
びにパイロット弁269では、次のようになる。
【0061】パイロット弁259では、その弁体はコイ
ルバネにより閉方向へ付勢された状態にあるので、パイ
ロット弁259は、パイロット流出路258を閉鎖して
いる。この結果、圧力室256への洗浄水の流入は阻止
されている。この際、パイロット流入路257での洗浄
水通水により、ダイヤフラム弁254の一次側圧力と圧
力室256の圧力は略同一となっている。ダイヤフラム
弁254の二次側圧力はダイヤフラム弁254の一次側
圧力よりも低いので、ダイヤフラム251に加わる圧力
室256の内圧による力は、洗浄水流路255の内圧に
よる力よりも大きい。ダイヤフラム251には付勢バネ
253の付勢力が印加されている。この結果、ダイヤフ
ラム251は弁座252に押し付けられており、ダイヤ
フラム弁254、ひいては開閉弁機構25は洗浄水流路
255を閉じている。従って、洗浄水流路255以降の
上記各流路への洗浄水通水は起きないので、リム給水管
143を経たリム噴出ノズル144からの洗浄水噴出
と、ゼット給水管146を経たゼット噴出口122から
の洗浄水噴出とは共に起きない。
【0062】パイロット弁269の側でも、その弁体は
コイルバネにより閉方向へ付勢されているので、パイロ
ット流出路268は閉鎖されている。よって、圧力室2
66への洗浄水の流入は阻止されているので、ダイヤフ
ラム弁264、ひいては通水先切換弁機構26にあって
も、開閉弁機構25と同様に、洗浄水流路265を閉じ
ている。
【0063】また、ダイヤフラム弁29にあっても、上
記したように洗浄水通水が起きていないので、ダイヤフ
ラム291は、付勢バネ293の付勢力を受けて当接し
ている。よって、このダイヤフラム弁29によって、流
入室28と洗浄水流出口23との連通は遮断されてい
る。
【0064】便器利用者が洗浄ボタン16を押圧操作す
ると、次のようにして便器洗浄が開始される。この押圧
操作により、洗浄ボタン16は案内部材12ヘ向けて移
動を開始し、スピンドル11は図9(a)に白抜き矢印
で示すように図示の始点位置からシリンダー6へ向けて
往行を開始する。このスピンドル往行に伴い、ピストン
ヘッド8bはコイルバネ10を押し縮めつつシリンダー
6内を端壁6cへ向けて移動する。
【0065】こうしたピストンヘッドの動きにより、ピ
ストンヘッド8bに装着されたOリング9は、シリンダ
ーの周壁6aからの摩擦力を受ける。図9(a)に示す
ように、溝8b1 は側壁の一部で切りかかれているの
で、上記摩擦力を受けるOリング9は、その切欠箇所に
おいて図中一点鎖線で示すように、切欠部から押し出さ
れ、Oリング9によるシールが破られる。空気室βで
は、ピストンヘッド8bの移動によりその容積の減少が
起きるので、空気室β内の空気は、ピストンヘッド8b
とシリンダーの周壁6aとの間の隙間を通って、容積が
増加しつつある空気室αへ移動する。この場合、空気室
αへは、シリンダー6の端壁6bに穿設された空気穴6
dからも空気が流入する。
【0066】また、スピンドル11の移動に伴い、カム
11aは、カムロッド14に係合し、このカムロッド1
4を白抜き矢印で示すようにスピンドル11から遠ざか
る方向へ移動させる。このようにして移動するカムロッ
ド14により、開閉弁機構25のパイロット弁259の
弁体は、コイルバネの付勢力に逆らって開方向へ駆動す
る。この結果、パイロット弁259はパイロット流出路
258を開く。パイロット流出路258が開くと、パイ
ロット流入路257を介して圧力室256ヘ洗浄水が流
入し、パイロット流出路258を介して圧力室256か
ら洗浄水が流出する。この場合、上記一連の動作は洗浄
ボタン16の押圧直後に速やかに起きるので、図11に
示すように、洗浄開始と共に、パイロット弁259は開
弁状態となる。
【0067】洗浄水が小径のパイロット流入路257を
通過する際には圧力損失が起き、この圧力損失と圧力室
256からの洗浄水流出とにより、圧力室256の圧力
はダイヤフラム弁254の一次側圧力よりも低くなる。
よって、ダイヤフラム251に加わる力のバランスが崩
れ、ダイヤフラム251は、弁座252を離れて圧力室
256側ヘ移動する。この結果、ダイヤフラム弁25
4、ひいては開閉弁機構25は開弁し、洗浄水流路25
5は開放される。
【0068】洗浄水流路255の開放により、洗浄水流
入口22からは洗浄水が流入する。洗浄水は、定流量弁
27の通過時にその流量が所定流量Qに調整された上
で、洗浄水流路255を経て流入室28ヘ流入する。こ
うした洗浄水の流入により、流入室28の圧力は上昇す
るので、ダイヤフラム291に加わる力のバランスが崩
れ、ダイヤフラム291は弁座292を離れて圧力室2
94側ヘ移動する。この結果、ダイヤフラム弁29は開
弁し、洗浄水を流入室28から洗浄水流出口23に通水
させる。これにより、洗浄開始当初の洗浄水通水先は、
洗浄水流出口23に接続されたリム給水管143即ちリ
ム噴出ノズル144とされ、このリム噴出ノズル144
から、図6に示すようにして洗浄水(リムショット洗浄
水RS)が噴出される。この通水が既述した初期通水で
あり、この初期通水時のリムショット洗浄水RSによ
り、既述したようなボール面周回状の旋回挙動を伴った
便器洗浄(ボール面洗浄)が高い洗浄能力で行われる。
初期通水時の洗浄水流量は、リム噴出ノズル144以外
への洗浄水通水がないので、定流量弁27により流量Q
とされている。図12は便器洗浄時の洗浄水流量と時間
の関係を通水切換の状況と併せて説明する説明図であ
る。
【0069】こうして初期通水が開始された直後の状況
(図9(a)参照)では、洗浄ボタン16は押圧移動過
程にあり、洗浄ボタン16並びにスピンドル11は、図
9(b)に示す終点位置まで更に移動する。この移動過
程において、カム係合部材13は、カムロッド15に当
接し、その際にカムロッド15から負荷を受けて、第1
位置から第2位置ヘ揺動する。従って、スピンドル11
の押圧移動過程の間に、カム11cはカム係合部材13
を介してカムロッド15に係合することはない。このた
め、カムロッド15は、パイロット弁269の弁体に開
弁のための力を及ぼすことはない。
【0070】また、初期通水の実行状況下でも、カム1
1cはカムロッド15に係合することはないので、初期
通水の期間に亘って、パイロット弁269はその弁体に
カムロッド15からの力を受けることはなく閉弁状態を
維持し、パイロット流出路268を閉鎖している。よっ
て、通水先切換弁機構26のダイヤフラム弁264も閉
弁状態にあり、洗浄水流路265は閉鎖されている。こ
のため、初期通水の期間に亘って、流入室28と洗浄水
流出口24とは連通することはなく、ゼット噴出口12
2からの洗浄水噴出は起きない。
【0071】図9(b)に示すように、洗浄ボタン16
が案内部材12に当接するまで押圧されると、スピンド
ル11は終点位置に到達して往行を終了し、洗浄開始操
作が終了する。洗浄開始操作終了時には、カム係合部材
13とカムロッド15との当接は解除されており、カム
係合部材13は復帰バネ13aの付勢力を受けて第1位
置に復帰している。
【0072】便器利用者が、洗浄ボタン16から指を離
すと、ピストンヘッド8bは、コイルバネ10の付勢力
を受けて、図9(b)で白抜き矢印で示すようにシリン
ダー6の端壁6bへ向けて移動を開始する。これに伴
い、スピンドル11は、終点位置から始点位置へ向けて
復行を開始し、洗浄ボタン16は、案内部材12から遠
ざかる方向ヘ移動を開始する。このピストンヘッド8b
の移動により、Oリング9は、溝8b1 の切欠部から押
し出されていた部分を、周壁6aからの摩擦力を受けて
溝8b1 内へ復帰させ、シール状態を復活させる。
【0073】ピストンヘッド8bの移動に伴い容積が増
加しつつある空気室βには、オリフィス7を介して空気
が流入すると共に、容積が減少しつつある空気室αで
は、空気穴6dを介して空気が流出する。空気室βの容
積増加速度、スピンドル11の復行時の移動速度は、オ
リフィス7を通過する空気の流量によって規制される。
オリフィス7を通過する空気の流量は、コイルバネ10
のバネ定数とオリフィス7の穴径によって規制される。
よって、スピンドル11は、コイルバネ10のバネ定数
とオリフィス7の穴径とによって定まる略一定の速度で
復行する。
【0074】スピンドル11が終点位置から始点位置へ
向けて所定距離移動すると、すなわち洗浄開始操作終了
時点から所定時間が経過すると、図9(c)に示すよう
に、カム係合部材13がカムロッド15に当接する。カ
ム係合部材13はカムロッド15から負荷を受けるが、
このカム係合部材13は、復帰バネ13aの付勢力を受
けて第1位置に復帰していることから、スピンドル11
のカム11cに押し付けられるのみで揺動しない。この
結果、カム11cがカム係合部材13を介してカムロッ
ド15に係合し、ひいてはカム係合部材13を介してカ
ムロッド15を白抜き矢印で示すスピンドル11から遠
ざかる方向へ移動させる。このようにして移動するカム
ロッド15により、通水先切換弁機構26のパイロット
弁269の弁体は、コイルバネの付勢力に逆らって開方
向へ駆動する。この結果、パイロット弁269はパイロ
ット流出路268を開く。パイロット流出路268が開
くと、パイロット流入路267を介して圧力室266ヘ
洗浄水が流入し、パイロット流出路268を介して圧力
室266から洗浄水が流出する。こうしたスピンドル1
1の復行動作に伴って、パイロット弁269は、図11
に示すように、開弁状態となる。
【0075】洗浄水が小径のパイロット流入路267を
通過する際には圧力損失が起き、この圧力損失と圧力室
266からの洗浄水流出とにより、圧力室266の圧力
はダイヤフラム弁264の一次側圧力よりも低くなる。
よって、ダイヤフラム261に加わる力のバランスが崩
れ、ダイヤフラム261は、弁座262を離れて圧力室
266側ヘ移動する。この結果、ダイヤフラム弁26
4、ひいては通水先切換弁機構26は、洗浄水流路26
5をパイロット弁269の開弁に伴い開放する。
【0076】こうした流路開放により、洗浄水が流入室
28から洗浄水流路265へ流入し、この流入洗浄水
は、洗浄水流出口24を経てゼット給水管146に通水
される。つまり、洗浄水の通水先は、洗浄水流出口24
に接続されたゼット給水管146即ちゼット噴出口12
2とされ、このゼット噴出口122から、図7に示すよ
うにして洗浄水(ボール部噴出洗浄水BS)が噴出され
る。この通水が既述した中間通水である。
【0077】洗浄水流路265の開放により洗浄水流出
口24を洗浄水が通水すると、洗浄水は、連通穴295
を経て圧力室294にも流入する。これにより、圧力室
294の圧力が上昇してダイヤフラム291に加わる力
のバランスが崩れ、ダイヤフラム291は、弁座292
に押し付けられる。この結果、上記の初期通水によりそ
れまで開弁状態にあったダイヤフラム弁29は閉弁し、
流入室28と洗浄水流出口23との連通は遮断される。
つまり、ゼット噴出口122への中間通水の開始に伴い
洗浄水流出口23は閉鎖されるので、図12に示すよう
に、洗浄水通水先はリム噴出ノズル144からゼット噴
出口122に順次切り換えられ、中間通水の間は、リム
噴出ノズル144から洗浄水噴出は起きないことにな
る。
【0078】この中間通水の洗浄水流量は、洗浄水流出
口23が閉鎖状態にあることから、図12に示すよう
に、定流量弁27が規定する流量Qとなり、初期通水時
と同じ流量となる。そして、中間通水時のボール部噴出
洗浄水BSにより、既述したように凹部126において
洗浄水の旋回挙動を起こし、サイホントラップ管路13
0への溜水流入延いては汚物吸引を効率よく起こす。
【0079】図9(c)に示す状態からスピンドル11
の復行が進むと、カム係合部材13を介したカム11c
とカムロッド15との係合は、図9(d)に示すよう
に、解除される。これにより、パイロット弁269の弁
体は、コイルバネの付勢力を受けて閉方向へ移動するの
で、パイロット弁269は閉弁してパイロット流出路2
68を閉鎖する(図11参照)。この結果、ダイヤフラ
ム弁264、ひいては通水先切換弁機構26は洗浄水流
路265を閉じる。これにより、洗浄水流出口24を経
たゼット噴出口122からの洗浄水噴出は停止し、ゼッ
ト噴出口122からの洗浄水噴出のための中間通水は終
了する。
【0080】この中間通水の終了に伴い、洗浄水流出口
24における洗浄水通水は起きないので、圧力室294
内の洗浄水は、連通穴295から流れ出る。これによ
り、圧力室294の圧力は低下してダイヤフラム291
に加わる力のバランスが崩れ、ダイヤフラム291は弁
座292を離れて圧力室264側ヘ移動する。この結
果、上記の中間通水によりそれまで閉弁状態にあったダ
イヤフラム弁29は開弁し、流入室28を洗浄水流出口
23に連通させる。つまり、中間通水の終了に伴い洗浄
水流出口24の閉鎖と洗浄水流出口23の開放がなされ
るので、洗浄水は流入室28から洗浄水流出口23を経
てリム給水管143に通水される。よって、洗浄水の通
水先は、洗浄水流出口23に接続された覆水面123即
ちリム噴出ノズル144に再び切り換えられ、このリム
噴出ノズル144から、図7に示すようにして洗浄水
(ボール部噴出洗浄水BS)が再度噴出される。この通
水が既述した溜水貯留のための終期通水である。この場
合、終期通水の開始に伴い洗浄水流出口24は閉鎖され
ることから、図12に示すように、リム噴出ノズル14
4からの終期通水の間は、ゼット噴出口122から洗浄
水噴出は起きないことになる。
【0081】図9(d)に示す状態からスピンドル11
の復行が更に進む間に、カム11aとカムロッド14と
の係合も解除される。これにより、パイロット弁259
の弁体は、コイルバネの付勢力を受けて閉弁方向ヘ移動
するので、パイロット弁259は閉弁してパイロット流
出路258を閉鎖する(図11参照)。この結果、ダイ
ヤフラム弁254、ひいては開閉弁機構25は洗浄水流
路255を閉じる。これにより、パイロット作動式弁装
置21からの一切の洗浄水噴出が停止して、図12に示
すように終期通水の終了と共に便器洗浄も終了する。
【0082】以上説明したように、本実施例の便器11
0によれば、パイロット作動式弁装置21を有する弁作
動装置5によって、初期通水・中間通水・終期通水をこ
の順に順次切り換え実行する。そして、初期通水では、
リム噴出ノズル144から噴出した洗浄水(リムショッ
ト洗浄水RS)により、ボール面上縁部に沿った略水平
方向の周回状の旋回挙動を起こすことで、その旋回挙動
の間にボール面表面を噴出に伴うエネルギを持って洗浄
する。よって、高い洗浄能力で便器洗浄を実行できる。
しかも、本実施例では、水道水元圧を持ったままリム噴
出ノズル144から洗浄水を噴出するので、より高いエ
ネルギの洗浄水で便器洗浄を行うことができ、洗浄能力
をより高めることができる。
【0083】また、初期通水に続く中間通水を、初期通
水終了後に実行するようにするので、初期通水に伴う旋
回洗浄水が凹部126の溜水RWに確実に到達した以降
に、中間通水によりこの凹部126にゼット噴出口12
2から直接洗浄水(ボール部噴出洗浄水BS)を噴出す
る。このため、次の利点がある。初期通水に伴う旋回洗
浄水が溜水RWに到達することで、この溜水RWには旋
回が起きる。このため、旋回状態の溜水RWにボール部
噴出洗浄水BSが加わるので、溜水RW並びに汚物のサ
イホントラップ管路130への流入は、溜水旋回とこの
溜水への洗浄水噴出(ボール部噴出洗浄水BS)により
高い効率で起こすことができる。従って、サイホントラ
ップ管路130への洗浄水吸込の確実化、延いてはこの
洗浄水吸込によるサイホントラップ管路130内の速や
かな洗浄水満水化を図ることができる。よって、サイホ
ントラップ管路130によるサイホン作用の誘発を早
め、溜水RWおよび溜水に混在或いは沈殿する汚物を高
い効率で排出することができる。特に、本実施例では、
ボール部噴出洗浄水BSに伴い溜水RWに起こす洗浄水
の旋回向きを、リム噴出ノズル144からのリムショッ
ト洗浄水RSが溜水RWに合流したことで起きる旋回向
きと同じとした。よって、ボール部噴出洗浄水BSによ
り、溜水旋回は増幅された状態となるので、サイホン作
用をより速やかに誘発ことができ、汚物の排出効率もよ
り高めることができる。
【0084】また、上記したように初期通水・中間通水
・終期通水を切り換え実行するに当たり、各通水時にお
ける洗浄水流量を、定流量弁27により流量Qに規制し
た。よって、通水切換に際しては、通水切換前後で流量
の過大変動を来さないので、通水切換に伴う水撃の発生
を抑制できる。このため、通水に関与するパイロット作
動式弁装置21の各構成機器・部材を過大な耐圧性を有
するものとする必要がなく、その分、軽量化やコスト低
減を図ることができる。
【0085】上記したパイロット作動式弁装置21にお
いては、パイロット弁259、269を開閉操作するこ
とにより、開閉弁機構25、通水先切換弁機構26が、
洗浄水流路を開閉し、洗浄水の通水先を切り換える。パ
イロット流出路258、268は小径でも機能を果たす
ので、パイロット弁259、269には小型で、駆動力
の小さな弁を使用することができる。従って、カムロッ
ド14、15に印加する力を低減でき、弁作動装置5を
小型化することができる。そして、弁作動装置5の小型
化に伴い、当該装置を収納する隆起部112の高さや隆
起部全体の大きさを小型にできるので、便器自体の小型
化も可能である。また、洗浄ボタン16の操作力も低減
できる。
【0086】本実施例では、初期通水・中間通水・終期
通水の切り換えにパイロット作動式弁装置21を用い、
初期通水から中間通水への切換、中間通水から終期通水
への切換をスピンドル11の復行動作時に実施する。そ
して、このスピンドル11復行動作時の移動速度は、既
述したように、コイルバネ10のバネ定数やオリフィス
7の穴径等を調整して略一定速度とした。よって、初期
通水から中間通水に切り換えるまでのスピンドル11の
復行距離と、中間通水から終期通水に切り換えるまでの
復行距離を調整することで、図12に示すように、初期
通水・中間通水・終期通水の各通水時間を規定できる。
こうして、通水時間を規定すれば、各通水時の洗浄水流
量が流量Qで略一定であることから、各通水期間におけ
る洗浄水通水量も規定できる。このことを利用して、本
実施例では、初期通水の洗浄水通水量を約2〜4リット
ル、中間通水の洗浄水通水量を約3リットルとし、便器
洗浄により外部に排出される排出洗浄水量を約5〜7リ
ットルとした。なお、終期通水時の洗浄水は、溜水RW
として貯留され、便器外部に排出されない。
【0087】次に、大小洗浄で洗浄水水量を変更する変
形例について説明する。図13は洗浄水水量の大小設定
を可能とする弁作動機構Bを説明する説明図である。図
13(a)に示すように、洗浄ボタン16に突起16b
を形成すると共に、この洗浄ボタン16をその長手軸廻
りに回動可能に案内部材としての蓋17と係合させる。
また、スピンドル11の端部には、段部11dを形成す
る。係る構成によれば、弁作動装置5が初期状態にある
時に、洗浄ボタン16が所定回動位置に在れば突起16
bがスピンドル11の端部に当接するが、そうでなけれ
ば洗浄ボタン16とスピンドル11の端部との間に隙間
ができることになる。この結果、便器洗浄に際して、洗
浄ボタン16を所定回動位置へ回動させた後に蓋17に
押し込んだ時と、洗浄ボタン16を所定回動位置へ回動
させることなく蓋17に押し込んだ時とで、スピンドル
11の往行距離に差異ができ、洗浄水の吐出量に差異が
できる。従って、簡便な機構により、大便時の便器洗浄
と、小便時の便器洗浄とで洗浄水水量を変えることがで
き、節水を実現できる。
【0088】また、図13(b)に示すように、洗浄ボ
タン16を半部分16′と16″とに分割し、半部分1
6′に突起半部分16b′を形成しても良い。係る構成
によれば、半部分16′を蓋17に押し込んだ時の半部
分16′の移動距離と、半部分16″を蓋17に押し込
んだ時の半部分16″の移動距離とに差異ができ、ひい
ては半部分16′を蓋17に押し込んだ時と、半部分1
6″を蓋17に押し込んだ時とで、スピンドル11の往
行距離に差異ができ、洗浄水の吐出量に差異ができる。
従って、簡便な機構により、大便時の便器洗浄と、小便
時の便器洗浄とで洗浄水の吐水量を変えることができ、
節水を実現できる。所望の半部分16′、16″を操作
して、大便時、小便時にそれぞれ異なる量の洗浄水を吐
水することができ、水洗便器の利便性が向上する。
【0089】次に、他の実施例について説明する。図1
4は第2実施例の便器110Aをその上面の一部を破断
して示す説明図であり、図15はこの便器110Aの概
略縦断面を図14の15−15線の折れ線に沿って示す
説明図である。なお、以下の説明に当たっては、上記の
実施例と同一の作用を果たす部材については、上記実施
例で用いた符号をそのまま用いることとする。
【0090】図示するように、第2実施例の便器110
Aは、図14に示すように、リム部121に、ボール部
左側後方からボール部先端部の右方側に亘るリム通水路
121aを有する。このリム通水路121aは、便器製
造時にリム部121を図示する範囲に亘って中空形状と
することで形成される。また、このリム通水路121a
には、ボール部先端においてリム吐水孔121bが設け
られている。このリム吐水孔121bは、図15に示す
ように、リム基部付近の露出面124に向かって洗浄水
噴出ができるよう形成されている。
【0091】便器110Aは、既述したリムショット洗
浄水RSを行うためのリム給水管143、リム噴出ノズ
ル144等を有し、バルブユニット115で通水切換を
行う点で、上記の実施例と共通し、リム通水路121a
への通水のため、第2リム給水管150を有する。第2
リム給水管150は、樹脂等から形成された可撓性の管
路部材で形成され、バルブユニット115の通水先切換
弁機構に接続される。この場合、リム通水路121aへ
の接続に際しては、ブッシュ151等を用いて、リム部
121の貫通孔121cに水密に接続される。なお、バ
ルブユニット115から貫通孔121cまでの第2リム
給水管150配設は、便器内部での作業となるので、適
宜なジグが用いられる。
【0092】上記した第2実施例の便器110Aにあっ
ても、既述したように、バルブユニット115によっ
て、リム給水管143を用いた初期通水が実行される。
その後は、通水先を第2リム給水管150に切り換え、
再度、通水先をリム給水管143に切り換えて終期通水
が実行される。このようにして第2リム給水管150に
通水がされた場合は、洗浄水(水道水)は、第2リム給
水管150からリム通水路121a内に通水され、ボー
ル部先端のリム吐水孔121bから噴出される。こうし
てリム吐水孔121bから噴出された洗浄水は、図中に
白抜き矢印RBSで示すように、ボール部120のボー
ル面に沿って流れ落ち、リム吐水孔121bと対向する
位置にある排出口125に流入する。その際に、溜水R
W並びに汚物を、排出口125からサイホントラップ管
路130に直接押し込む。よって、この第2実施例によ
っても、リム噴出ノズル144からの洗浄水噴出に伴う
洗浄能力向上と合わせて、上記の実施例と同様の初期通
水・中間通水の切換により、汚物の排出効率を高めるこ
とができる。
【0093】図16はリム給水管143を通水する洗浄
水に自然吸気により空気を混入させて、リム噴出ノズル
144からの噴出洗浄水(リムショット洗浄水RS)の
流量増幅を図る第3実施例の要部構成を説明する説明
図、図17は強制空気混入によりリム噴出ノズル144
からの噴出洗浄水(リムショット洗浄水RS)の流量増
幅を図る変形例の要部構成を説明する説明図である。
【0094】図16に示すように、第3実施例では、リ
ム給水管143は、その管路一部において管路径狭小と
され、その狭小箇所に、吸引ヘッド143aを有する。
この吸引ヘッド143aは、セラミックを素材とした円
筒状であり、その外部にはハウジング143bを一体化
して環状縦断面のチャンバ143cを吸引ヘッド143
aの周りに形成している。また、ハウジング143bに
は洗浄水の流れ方向に空気を吸引する姿勢に傾けたスリ
ーブ146dを外側に突き出している。そして、図示の
例では、吸引ヘッド143aの中を通過する水の流速を
上げて内圧を下げるため、左右のリム給水管143に比
べて吸引ヘッド143aの流路面積が小さくなるように
スロートを持たせている。
【0095】このリム給水管143にリムショット洗浄
水RSのために洗浄水を通水すると、その流れに対し
て、リム給水管143に組み込んだ吸引ヘッド143a
はスロートとなっているので、この部分を流れる洗浄水
の流速は大きくなり、流路内の内圧は低下する。このた
め、多孔質体の吸引ヘッド143aから空気が吸い込ま
れ、この空気が通水洗浄水に混合される。よって、リム
給水管143からは、空気混入の分だけ見かけ上の流量
増幅を来した洗浄水をリム噴出ノズル144に通水して
当該ノズルからリムショット洗浄水RSとしてボール部
120に噴出でき、この際に、実際の洗浄水噴出量を増
やす必要がない。よって、節水の実効性を高めることが
できる。
【0096】図17に示す変形例では、セラミックを素
材とした円筒状の吸引ヘッド160を、その内径をリム
給水管143と等しくして組み込んでいる。吸引ヘッド
160の肉厚は図16に示すものよりも大きく、その外
部をハウジング161によって覆い、内部に空気流路1
62を形成している。そして、ハウジング161にはコ
ンプレッサ162を接続し、これを作動させることによ
って外部の空気を空気流路162に強制的に吹き込む。
従って、図16に示す空気混入の場合より、高い割合で
空気混入を図ることができるので、節水の実効性をより
高めることができる。なお、このようにして空気混入を
図り流量増幅を来すに当たっては、体積比率で洗浄水に
対して約40〜70%の割合で、空気混入を図るように
した。こうすれば、図16の実施例にあっては、吸引ヘ
ッド143aの流路面積をリムショット洗浄水RSに支
障がでるほど小径とする必要がなく好ましい。また、図
17に示す変形例にあっては、コンプレッサ162を不
用意に高能力のものとする必要がないので、小型化やコ
スト低減の上から好ましい。なお、上記した空気混入に
よる流量増幅を来した洗浄水の噴出は、ゼット給水管1
46を経たゼット噴出口122からの洗浄水噴出(ボー
ル部噴出洗浄水BS)に適用することもできる。
【0097】以上、本発明が実施される形態を説明した
が、本発明はこうした実施例に何等限定されるものでは
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々な
る様態で実施し得ることは勿論である。
【0098】例えば、上記実施例では、通水切換にパイ
ロット作動式弁装置21を用いたが、アクチュエータ等
の電気的な駆動機器により管路開閉や通水先切換を行う
電気駆動式の弁装置を用いることもできる。また、パイ
ロット作動式弁装置21のように機械駆動式とするに当
たっても、作動流体に空気の他、水道水、油等を使用し
てものとすることもできる。また、ゼンマイ仕掛けのも
のでも良く、或いは他の任意の構成によるものでも良
い。
【0099】また、本発明をサイホンゼット式の便器1
10やサイホン便器に適用した場合を例として説明した
が、上記の便器と他の装置や部材との組み合わせた発明
として把握することもできる。例えば、局部洗浄や暖房
等の諸機能を実現する機能便座と組み合わせた衛生洗浄
装置、収納用キャビネットや手洗装置と組み合わせたト
イレキット装置、トイレ室内の構造体としての壁材,床
材および天井材等を組み合わせたシステムトイレ装置等
に適用することもできる。
【0100】また、各通水を行うに当たっては、水道管
から給水した洗浄水(水道水)を、リム給水管143や
ゼット給水管146に通水し、リム噴出ノズル144や
ゼット噴出口122から噴出するようにしたが、便器載
置式の洗浄水タンクを用い、タンク内洗浄水を、初期通
水・中期通水・終期通水の切り換えの度に、リム給水管
143やゼット給水管146に通水するようにすること
もできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるサイホンゼット式の便器
110をその上面の一部を破断して示す説明図である。
【図2】この便器110の概略縦断面を図1の2−2線
の折れ線に沿って示す説明図である。
【図3】図1における3−3線概略断面図である。
【図4】リム給水管143の管路構成とその固定の様子
を説明するための説明図である。
【図5】図4における5−5線断面図である。
【図6】リムショット洗浄水RSの挙動を説明するため
の説明図である。
【図7】凹部126の溜水挙動を説明するために凹部1
26周辺を模式的に表した説明図である。
【図8】バルブユニット115の概略構成を説明するた
めのブロック図である。
【図9】バルブユニット115が有する弁作動装置5の
構成をその作動状況と合わせて説明する説明図である。
【図10】開閉弁機構25と通水先切換弁機構26を共
通のケーシングに組み込んで一体としたパイロット作動
式弁装置21の概略構成を断面視して示す説明図であ
る。
【図11】パイロット作動式弁装置21におけるパイロ
ット弁259とパイロット弁269の作動状況を説明す
るための説明図である。
【図12】便器洗浄時の洗浄水流量と時間の関係を通水
切換の状況と併せて説明する説明図である。
【図13】洗浄水水量の大小設定を可能とする弁作動機
構Bを説明する説明図である。
【図14】第2実施例の便器110Aをその上面の一部
を破断して示す説明図である。
【図15】この便器110Aの概略縦断面を図14の1
5−15線の折れ線に沿って示す説明図である。
【図16】リム給水管143を通水する洗浄水に自然吸
気により空気を混入させて、リム噴出ノズル144から
の噴出洗浄水(リムショット洗浄水RS)の流量増幅を
図る第3実施例の要部構成を説明する説明図である。
【図17】強制空気混入によりリム噴出ノズル144か
らの噴出洗浄水(リムショット洗浄水RS)の流量増幅
を図る変形例の要部構成を説明する説明図である。
【符号の説明】 5…弁作動装置 6…シリンダー 6a…周壁 6b…端壁 6c…端壁 6d…空気穴 7…オリフィス 8…ピストン 8a…ピストンロッド 8b…ピストンヘッド 8b1…溝 10…コイルバネ 11…スピンドル 11a…カム 11b…凹部 11c…カム 11d…段部 11a1…斜面 11a2…平坦面 12…案内部材 13…カム係合部材 13a…復帰バネ 14…カムロッド 15…カムロッド 16…洗浄ボタン 16b…突起 17…蓋 21…パイロット作動式弁装置 22…洗浄水流入口 23…洗浄水流出口 24…洗浄水流出口 25…開閉弁機構 26…通水先切換弁機構 27…定流量弁 28…流入室 29…ダイヤフラム弁 110,110A…便器 112…隆起部 112a…底部開口 115…バルブユニット 116…一次側給水管 120…ボール部 120a…貫通孔 121…リム部 121a…リム通水路 121b…リム吐水孔 121c…貫通孔 122…ゼット噴出口 123…覆水面 124…露出面 124a…案内凹部 125…排出口 126…凹部 130…サイホントラップ管路 131…接続路 132…上昇路 133…下降路 143…リム給水管 143a…バルブ側管路部 143b…ボール側管路部 143c…屈曲管路部 143d…整流板 143e…鍔部 143f…シール部材 144…リム噴出ノズル 146…ゼット給水管 146a…吸引ヘッド 146b…ハウジング 146c…チャンバ 146d…スリーブ 150…第2リム給水管 151…ブッシュ 160…吸引ヘッド 161…ハウジング 162…空気流路 162…コンプレッサ 170…排水ソケット 190…排水立ち上げ管 251…ダイヤフラム 252…弁座 253…付勢バネ 254…ダイヤフラム弁 255…洗浄水流路 256…圧力室 257…パイロット流入路 258…パイロット流出路 259…パイロット弁 261…ダイヤフラム 262…弁座 263…付勢バネ 264…ダイヤフラム弁 265…洗浄水流路 266…圧力室 267…パイロット流入路 268…パイロット流出路 269…パイロット弁 291…ダイヤフラム 292…弁座 293…付勢バネ 294…圧力室 295…連通穴 A…機械式タイマー兼駆動機構 B…弁作動機構 BS…ボール部噴出洗浄水 RS…リムショット洗浄水 RW…溜水

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溜水を貯め置く便器ボール部に新たな洗
    浄水を通水して、便器洗浄を行う水洗便器であって、 洗浄水が前記便器ボール部のボール面上縁部に沿って略
    水平方向に旋回を起こすよう、洗浄水を前記ボール面上
    縁部から噴出するボール部噴出口と、 前記新たな洗浄水を前記ボール部噴出口に導く導水手段
    と、 前記便器ボール部からの洗浄水排出管路を形成するサイ
    ホントラップ管路と、 前記サイホントラップ管路への前記溜水の流入が起きる
    よう、前記便器ボール部に新たな洗浄水を通水するボー
    ル部通水手段と、 前記導水手段を経た洗浄水の前記ボール部噴出口への第
    1通水と、前記ボール部通水手段を経た洗浄水の前記便
    器ボール部への第2通水とを制御する制御手段とを備
    え、 前記制御手段は、 前記第1通水と前記第2通水とをこの順に順次実行制御
    すると共に、前記第1通水により前記ボール部噴出口か
    ら噴出されて前記ボール面上縁部に沿った略水平方向の
    旋回を起こした噴出洗浄水が前記溜水に到達した以降
    に、前記第2通水を実行制御することを特徴とする水洗
    便器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の水洗便器であって、 前記制御手段は、 前記第2通水を、前記第1通水による前記噴出洗浄水の
    旋回に基づく旋回運動が前記溜水に起きた以降に実行制
    御する、水洗便器。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の水洗便器であって、 前記制御手段は、 前記第1通水と前記第2通水とをこの順に切換制御する
    ものとされ、前記第1通水による前記ボール部噴出口か
    らの洗浄水噴出の終了後に、前記第2通水を実行制御す
    る、水洗便器。
  4. 【請求項4】 請求項ないし請求項3いずれか記載の水
    洗便器であって、 前記ボール部通水手段と前記導水手段とは、同一の給水
    源から前記新たな洗浄水の給水を受ける、水洗便器。こ
    こから
  5. 【請求項5】 請求項4記載の水洗便器であって、 前記ボール部通水手段は、前記導水手段から分岐して前
    記新たな洗浄水を前記便器ボール部に通水するものとさ
    れ、 前記制御手段は、前記ボール部通水手段と前記導水手段
    の分岐箇所に配設されている、水洗便器。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5いずれか記載の
    水洗便器であって、 前記第1通水に伴う洗浄水流量と前記第2通水に伴う洗
    浄水流量とは、略同一とされている、水洗便器。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6いずれか記載の
    水洗便器であって、 前記ボール部噴出口は、陶器製便器の前記ボール面上縁
    部に装着されたノズルで形成されている、水洗便器。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7いずれか記載の
    水洗便器であって、 前記導水手段は、 前記ボール部噴出口に導く洗浄水の流量を増幅する流量
    増幅部を有する、水洗便器。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の水洗便器であって、 前記流量増幅部は、通水洗浄水に空気を混入して流量増
    幅を図る空気混入部とされている、水洗便器。
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