JP2002097421A - 感圧性自背面接着テ−プまたはシ−ト - Google Patents

感圧性自背面接着テ−プまたはシ−ト

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮膚表面や物品表面に対しては実質的な粘着
性を示さず、自己の背面側には強く接着するテープやシ
ートを得るようにする。 【解決手段】 テープやシートの基材2の一面に、エラ
ストマ− 100重量部に対して粘着付与剤として用いられ
る数平均分子量1000〜3000の相溶性樹脂を単独若しくは
無機充填剤との合計で80重量部以上で 200重量部未満を
配合した接着剤層3を形成する。上記基材の背面には、
エラストマ−若しくはこれと同類のエラストマ−で形成
された表層4が存する。この感圧性自背面接着テ−プま
たはシ−ト1は、その接着剤層や背面は皮膚表面や物品
表面に対しては実質的な粘着性を示さず、上記接着剤層
は自己の背面には強く接着することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着テ−プまたは
シ−トに関し、人体の皮膚や物品の表面等には実質的に
粘着性を示さないが、その接着テ−プまたはシ−トの自
己の背面には強い接着性を示す感圧性自背面接着テ−プ
またはシ−トである。
【0002】
【従来の技術】一般にガ−ゼなどを固定する粘着テ−プ
やシ−トにはポリエチレンや紙などの基材の片面に粘着
剤を塗布したものが使用される。また穿刺後の止血に
は、救急ばんそう膏のようなプラスチック基材表面に粘
着剤を塗布し、その上にガ−ゼなどを貼り合わせ、所定
の大きさに打ち抜いたものを使用する。更に、献血時や
PTCA(経皮的冠動脈形成術)などの止血には特殊な
圧迫器具の他、布にマジックテ−プ(登録商標)の付い
たもの等で止血を行っている。
【0003】しかし粘着テ−プを使用した場合には個人
差はあるものの、常に皮膚刺激を発現する可能性を持っ
ている。その原因としては、貼付中及び剥離時の皮膚へ
のストレス並びに長期密封による一次刺激性皮膚炎と、
構成成分による化学的な刺激及び感作反応によるアレル
ギ−性皮膚炎が挙げられる。
【0004】その中で、長期密封による一次刺激及びア
レルギ−性皮膚炎については、適当な原材料を選択する
ことである程度回避できる。しかし貼付したものを剥離
する時及び貼付中のストレスによる刺激は、伸縮性を持
つ支持体や保持力の低い粘着剤を選択しても、固定のた
めの機能を十分に確保するためには最低限の粘着力が必
要とされるため、ある程度の刺激の発現は避けられない
のが現状である。また圧迫止血に際しても特殊な器具を
必要としたり、同じ器具を何度も使用するなど衛生的に
も問題がある。
【0005】また、粘着テ−プを巻付けて各種の物品を
束ねたりする場合、粘着剤が物品の表面に強く貼付くの
で、これを剥すときに物品の表面を剥したり、破ったり
して損傷することも多く、粘着テ−プの使用が制限され
ることも多かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、止血の場合
などの人体の皮膚表面や物品の表面などの被着物に対し
ては実質的な粘着性を示さず、自己のテ−プやシ−トの
背面側には強く接着して充分な結束作用等を得るように
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記問題点に
ついて鋭意検討を重ねた結果、一般的に使用されている
粘着テ−プの粘着剤に使用される粘着付与剤などの樹脂
配合量とは異なる領域、つまり、接着剤の成分として、
エラストマ− 100重量部に対して粘着付与性の樹脂単体
若しくはその樹脂と充填剤との合計を80重量部以上で 2
00重量部未満に設定し、また上記粘着付与剤の数平均分
子量を1000〜3000の比較的大きなものすることによっ
て、本来の粘着テ−プの働きが少なくなり、皮膚や物品
への粘着性がほとんど無くなると共に、上記接着剤のエ
ラストマ−と同じかこれと同類のエラストマ−を背面の
表面層に持つ基材を選択することによって、自己の背面
に対して高い接着性を持つことを見出し、本発明に至っ
たものである。本発明の感圧性の接着テ−プまたはシ−
トは、皮膚や物品の表面に対しては微粘着かあるいは全
く粘着性を示さずに、該テ−プ等の自背面には高い接着
性を示す。
【0008】本発明において使用される接着剤のエラス
トマ−は、シス-1,4- ポリイソプレン、スチレン・イソ
プレン・スチレンブロック共重合体、スチレン・エチレ
ン・プロピレン・スチレンブロック共重合体などが好ま
しく、これらを単独若しくは混合して用いることができ
る。
【0009】このエラストマ−に配合する粘着付与剤
は、数平均分子量として約1000〜3000程度、好ましくは
約1000〜2000程度の比較的分子量の高いものを使用す
る。こうした粘着付与剤には、ロジン系樹脂、テルペン
系樹脂、クマロン・インデン樹脂、石油系樹脂などがあ
り、適宜2種以上のものを併用することもできる。ま
た、充填剤として炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜
鉛、けい酸アルミニウム、酸化アルミニウム水化物、水
酸化アルミニウム、含水けい酸マグネシウムなどを用い
ることができる。
【0010】上記粘着付与剤は、上記エラストマ− 100
重量部に対して約80重量部以上で 200重量部未満程度、
好ましくは約 100重量部以上で 160重量部以下程度に配
合する。この配合量は、通常の粘着テ−プには用いられ
ない程度の量であり、粘着付与剤を添加して行くと次第
に上昇した粘着力が急速に低下して、殆んど粘着性を示
さない状態になったものである。上記粘着付与剤の一部
は上記充填剤に置換えることができる。
【0011】また、必要に応じて液状ポリブテン、液状
ポリイソブチレン、液状ポリイソプレン、鉱油などの軟
化剤、ブチルヒドロキシトルエンその他の酸化防止剤を
適宜配合することができる。
【0012】この接着テ−プやシートの基材としては、
各種のフイルム類を使用することができる。例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフイン系、
ポリメチルメタアクリレ−ト、ポリエチレンメタメチル
アクリレ−トなどのポリアクリル系、ポリエチレンテレ
フタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレ
ンナフタレ−トなどのポリエステル系、セロハン、ポリ
ビニルアルコ−ル、エチレン・ビニルアルコ−ル共重合
体、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリウレタン系、
ポリアクリロニトリル、フッ素系、エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体系、ナイロン、ポリアミド、ポリスルフォン
などの単層または適宜積層したフイルムなどがある。
【0013】上記基材の背面側は、一面(他面)側に形
成されている接着剤層が強く接着する表面特性を有して
いるもので、基材の他面側に設けられる接着剤層に使用
されているエラストマ−またはそれと同類型のエラスト
マ−によって表層を形成する。例えば、接着剤層にエラ
ストマ−として、スチレン・イソプレン・スチレン共重
合体(SIS)を使用した場合、背面側の表層を形成す
るエラストマ−としてスチレン・イソプレン・スチレン
共重合体(SIS)、スチレン・エチレン・プロピレン
・スチレン共重合体(水添SIS)、スチレン・ブチレ
ン・スチレン共重合体(SBS)などを使用することが
できる。
【0014】上記基材の背面側の表層に設けるエラスト
マ−には、該エラストマ−100重量部に対して、上記
した粘着付与剤を約20重量部以下の量で配合するとよ
く、またこの粘着付与剤の一部を上記充填剤で置換える
こともできる。これらのエラストマ−等が基材の背面に
対して投錨性の低い場合等には、基材の背面に適宜コロ
ナ処理やプライマ−処理を行うとよい。こうして形成さ
れた基材の背面の表層は、それ自身では実質的な粘着性
を有さず、他の物に付着するようなことはない。
【0015】また、上記基材としては、不織布なども用
いることができ、レ−ヨン、ナイロン、ポリエチレンテ
レフタレ−ト(PET)などのポリエステル系、ポリプ
ロピレンなどのポリオレフイン系、ポリエステルポリエ
−テル、ポリウレタン系、アクリル系、ポリビニルアル
コ−ルなどからなる不織布を使用することができる。
【0016】上記基材を上記エラストマ−と同じ材料、
例えば、ポリイソプレン、スチレン・イソプレン・スチ
レン共重合体、スチレン・エチレン・プロピレン・スチ
レン共重合体などで形成したフイルムまたはシ−ト、不
織布などで形成すれば、上記したように基材の背面側に
特別に表層を形成しなくても、その基材そのものの背面
が上記表層の性質を有しているのでそのまま使用するこ
とができ、使用し易いこともある。また、上記エラスト
マ−を含有するフイルムまたはシ−ト、不織布なども同
様にそのままで表層としての性質を得ることができる
し、これらのフイルム等の他の基材を積層して得た基材
についても同様の効果が得られる。
【0017】本接着テ−プ1等は、上記したように基材
2の一面側に上記接着剤を塗布等して接着剤層3を形成
し、他面側の背面には、その表面にエラストマ−類を塗
布等したりして表層4を形成し、材質によってはそのま
まの状態で表層とすることができる。上記基材の一面に
形成した接着剤同志は接着し易いので、適当な剥離紙を
仮着して表面を覆うようにするとよい。
【0018】こうした接着テ−プの接着剤層は、その粘
着性においてボ−ルタックがNo.5以下であり、プロ−ブ
タックを 3.0N/5mmφ以下の実質的に粘着性のない状
態にするとよい。また、同時に接着テ−プの接着剤層を
その接着テ−プの背面側に貼付けた状態で測定した自背
面剪断接着力を5N/30×30mm以上の強接着性にすると
よい。
【0019】上記ボ−ルタック等の測定は、下記の測定
法により行った。 (ボ−ルタック)JIS Z0237 傾斜式ボ−ルタック試験に
準じて測定する。 (プロ−ブタック)ニチバン(株)製プロ−ブタックテ
スタ−を用いて、JIS Z0237 の参考として記載されてい
るプロ−ブタック試験に準じて測定する。 (自背面剪断接着力)図3に示すように、ベ−クライト
板5に幅40mm、長さ60mmのサンプル1を両面粘着テープ
6を用いて貼りつけ、そのサンプル1の基材の表層上に
幅30mm、長さ30mmの正方形になるように同じサンプル1
(幅30mm、長さ60mm)を重ね合わせる。重量 500gのロ
−ルを1往復させて圧着し、サンプル1同志を接着させ
た後、このサンプル1の一端とベークライト板5の他端
を、各々インストロン型引張試験機のチャック7、8に
固定し、23℃、65%RHの条件下で 300mm/minの引
張速度で、矢印方向に引っ張って自背面に対する剪断接
着力(N/30×30mm)を測定する。
【0020】医療用に使用する場合には、人体の皮膚
(肌)に対する接着性が問題となるが、こうした接着性
を測定するような定型的試験法は知られていないので下
記する試験法によってヒト肌接着力を測定し、その測定
値が 600mN/30mm以下になるようにすると好ましい。 (ヒト肌接着力)被験者には、貼付20分前に、23℃、
65%RH条件下の測定室に入室してもらい、前腕内側
部に幅30mm、長さ60mmのサンプルを貼付する。さらに指
で軽く圧着後、20分経過したらインストロン型引張試験
器を用いて、剥離角度をなるべく90度に維持しながら、
100mm/minの引張速度で引き剥がして応力を測定し、ヒ
ト肌接着力とする。
【0021】
【実施例】(実施例1)エラストマ−として、スチレン
・イソプレン・スチレン共重合体(SIS5000, JSR
(株) 製)100g、粘着付与剤としてβ−ピネン樹脂
(YSレジンPX1150N,数平均分子量1350, ヤスハラケ
ミカル(株)製)130gを、n-ヘキサン/トルエン混
合溶液(2/1)345gに溶解させ、固形分40%の
接着剤溶液を得た。これを乾燥後の厚みが30μm とな
るように剥離紙に塗工し、乾燥後、基材を貼り合わせて
感圧性自背面接着テ−プとした。基材には、スチレン・
エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(水
添SIS)からなる不織布(ミクロフレックスSIS0
100, (株) クラレ製, 目付け100g/m)を用い
た。
【0022】(実施例2)エラストマ−として、スチレ
ン・イソプレン・スチレン共重合体(SIS5000, JS
R(株) 製)100g、粘着付与剤としてC5系石油樹
脂(クイントンA100, 数平均分子量1850,日本ゼオ
ン(株)製)160gを、n-ヘキサン/トルエン混合溶
液(2/1)390gに溶解させ、固形分40%の接着
剤溶液を得た。これを乾燥後の厚みが30μm となるよ
うに剥離紙に塗工し、乾燥後、基材を貼り合わせて感圧
性自背面接着テ−プとした。基材にはスチレン・エチレ
ン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(水添SI
S)からなる不織布(ミクロフレックスSIS010
0,(株) クラレ製, 目付け100g/m)を用いた。
【0023】(実施例3)エラストマ−として、スチレ
ン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体
(セプトン2005, (株) クラレ製)100g、粘着付与
剤としてC5系石油樹脂(クイントンA100, 数平均
分子量1850,日本ゼオン(株)製)120gを、n-ヘキ
サン/トルエン混合溶液(2/1)330gに溶解さ
せ、固形分40%の接着剤溶液を得た。これを乾燥後の
厚みが30μm となるように剥離紙に塗工し、乾燥後、
基材を貼り合わせて感圧性自背面接着テ−プとした。基
材には、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重
合体(SIS 5000,JSR(株) 製)をTダイによって
ポリエステル不織布(50g/m,日本バイリ−ン
(株)製))と押し出しラミした複合基材を、SIS側
が背面となるようにして用いた。
【0024】(実施例4)エラストマ−として、スチレ
ン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体
(セプトン2005, (株) クラレ製)100g、粘着付与
剤としてβ−ピネン樹脂(YSレジンPX1150N,数平均
分子量1350, ヤスハラケミカル(株)製)120gを、
n-ヘキサン/トルエン混合溶液(2/1)330gに溶
解させ、固形分40%の接着剤溶液を得た。これを乾燥
後の厚みが30μm となるように剥離紙に塗工し、乾燥
後、基材を貼り合わせて感圧性自背面接着テ−プとし
た。基材には、スチレン・イソプレン・スチレンブロッ
ク共重合体(SIS 5000,JSR(株) 製)をTダイに
よってポリエステル不織布(50g/m,日本バイリ
−ン(株)製))と押し出しラミした複合基材を、SI
S側が背面となるようにして用いた。
【0025】(実施例5)エラストマ−として、スチレ
ン・イソプレン・スチレン共重合体(SIS5000, JS
R(株) 製)100g、粘着付与剤としてβ−ピネン樹
脂(YSレジンPX1150N,数平均分子量1350, ヤスハラ
ケミカル(株)製)67gとC5系石油樹脂(クイント
ンA100, 数平均分子量1850,日本ゼオン(株)製)
33gを、n-ヘキサン/トルエン混合溶液(2/1)3
00gに溶解させ、固形分40%の接着剤溶液を得た。
これを乾燥後の厚みが30μm となるように剥離紙に塗
工し、乾燥後、基材を貼り合わせて感圧性自背面接着テ
−プとした。基材には、スチレン・エチレン・プロピレ
ン・スチレンブロック共重合体からなる不織布(ミクロ
フレックスSIS0100, (株) クラレ製, 目付け10
0g/m)を用いた。
【0026】(比較例1)エラストマ−として、スチレ
ン・イソプレン・スチレン共重合体(SIS5000, JS
R(株) 製)100g、粘着付与剤として脂環族飽和炭
化水素樹脂(アルコンP-100,数平均分子量610,荒川化学
(株)製 )180gをn-ヘキサン/トルエン混合溶液
(2/1)420gに溶解させ、固形分40%の接着剤
溶液を得た。これを乾燥後の厚みが30μm となるよう
に剥離紙に塗工し、乾燥後、基材を貼り合わせて接着テ
−プとした。基材にはスチレン・エチレン・プロピレン
・スチレン共重合体(水添SIS)からなる不織布(ミ
クロフレックスSIS0100,(株) クラレ製, 目付
け100g/m)を用いた。
【0027】(比較例2)エラストマ−として、スチレ
ン・イソプレン・スチレン共重合体(SIS5000, 日本
合成ゴム(株) 製)100g、粘着付与剤として脂環族
飽和炭化水素樹脂(アルコンP-100)250gを、シクロ
ヘキサン/トルエン混合溶液(2/1)525gに溶解
させ、固形分40%の接着剤溶液を得た。これを剥離紙
に乾燥後の厚みが30μm となるように塗工し、乾燥
後、基材を貼り合わせて接着テ−プとした。基材にはウ
レタン不織布(エスパンシオーネ,カネボウ(株)製)
を用いた。
【0028】(特性の測定)上記実施例の1〜5,比較
例1,2について、その特性をボ−ルタック、プロ−ブ
タック、ヒト肌粘着力、自背面剪断力について測定し
た。初期値及び40℃、75%RH条件下に1月保管後
の各数値は、次表に示すとおりである。
【0029】
【表1】
【0030】(考察)実施例1〜5では、ボールタッ
ク、プローブタックの値が低く、ヒト肌接着力も小さな
値を示しているが、自背面剪断接着力は大きな数値とな
っており、感圧性自背面接着テ−プとして有用であるこ
とが判る。また、40℃、75%RH条件下に1月保管
後においても、ボールタック、プローブタックの値が低
く、ヒト肌接着力も小さな値を示し、自背面剪断接着力
は大きな数値となっていて、なお感圧性自背面接着テ−
プとして有用であることが判る。一方、比較例1のもの
は、初期値は適正であるが、40℃、75%RH条件下
に1月保管後にボ−ルタックが大きく上昇し、またヒト
肌接着力が 600mN/30mm以上に上昇しており、皮膚等
に強く粘着してしまうものである。また、比較例2のも
のは、ボールタック、プローブタック、ヒト肌接着力の
各数値が小さくて皮膚等に強く粘着することは無いが、
自背面剪断接着力が小さくて自背面に強く接着していな
いことが判る。
【0031】
【発明の効果】本発明の感圧性自背面接着テ−プは、自
背面には強く接着するのでガ−ゼやカテ−テルの固定及
び種々の止血等に際し医療用テ−プとして充分な効果を
示すと共に、接着剤層側は皮膚等に貼り付かないから、
剥がす時の苦痛を回避し、かつ皮膚刺激を発現すること
なく、より安全に使用することができる。また、使用後
の使い捨ておむつ等を丸めて廃棄する場合など、各種物
品の結束具としてその物品を確実に結束して保持するこ
とができる。そして、これを剥すときにもスムーズに剥
がれ、その物品の表面を損傷することがない。更に、保
管後においても適正な性能を保っている。従って、多く
の用途に広く用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実例の拡大一部断面図である。
【図2】本発明の感圧性自背面接着テ−プを自背面に接
着した状態を示す斜視図である。
【図3】自背面剪断接着力の測定方法を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 感圧性自背面接着テ−プ 2 基材 3 接着剤層 4 背面の表層 5 ベークライト板 6 両面粘着テープ 7、8 インストロン型引張試験機のチャック

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の一面に、エラストマ− 100重量部
    に対して粘着付与剤として用いられる数平均分子量1000
    〜3000の相溶性樹脂を単独若しくは無機充填剤との合計
    で80重量部以上で 200重量部未満配合した非粘着性か微
    粘着性の接着剤層を形成し、上記基材の背面には上記エ
    ラストマ−若しくはこれと同類のエラストマ−で形成さ
    れた非粘着性か微粘着性の表層が存在し、上記接着剤層
    は上記背面の表層に対して高い接着性を有する感圧性自
    背面接着テ−プまたはシ−ト。
  2. 【請求項2】 上記エラストマ−は、シス-1,4- ポリイ
    ソプレン、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共
    重合体またはスチレン・エチレン・プロピレン・スチレ
    ンブロック共重合体の1種または2種以上の混合物から
    なる請求項1記載の感圧性自背面接着テ−プまたはシ−
    ト。
  3. 【請求項3】 上記基材の背面には、エラストマ−単独
    か、又は該エラストマ− 100重量部に対して粘着付与剤
    として用いられる相溶性樹脂を単独若しくは無機充填剤
    との合計で20重量部以下配合したもので形成された表層
    が存在する請求項1または2記載の感圧性自背面接着テ
    −プまたはシ−ト。
  4. 【請求項4】 上記感圧性自背面接着テ−プまたはシ−
    トの接着剤層のボ−ルタックがNo.5以下、プロ−ブタッ
    クが 3.0N/5mmφ以下で、自背面剪断接着力が5N/
    30×30mm以上である請求項1〜3のいずれかに記載の感
    圧性自背面接着テ−プまたはシ−ト。
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