JP2002097016A - シアン化水素の製法 - Google Patents
シアン化水素の製法Info
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Abstract
の製造において、高い収率を持続的に与える触媒を提供
する。 【解決手段】メタノールのアンモ酸化によりシアン化水
素を製造するに際し、触媒として鉄、アンチモン、モリ
ブデン、ビスマス、カリウム、F元素、G元素、H元素
及びシリカを必須成分として特定の組成比で含み、かつ
アンチモン酸鉄が結晶相として存在する金属酸化物を用
いる。ただし、F元素はマグネシウム、カルシウム、ス
トロンチウム、バリウム、マンガン、コバルト、ニッケ
ル、銅、亜鉛及びカドミウムからなる群から選ばれた少
なくとも一種の元素、G元素はクロム、アルミニウム、
ガリウム及びインジウムから選ばれた少なくとも一種の
元素、H元素はイットリウム、ランタン、セリウム、プ
ラセオジム、ネオジム、サマリウムからなる群から選ば
れた少なくとも一種の元素である。
Description
モ酸化によるシアン化水素の製造に適する触媒及び反応
方法に関する。
水素の製造に関しては、これに適する触媒として、種々
の触媒が開示されている。例えば、特公昭37−134
60号公報には錫とアンチモンとを含む酸化物触媒が、
特公昭51−35400号公報にはモリブデンとその他
多くの元素との複合酸化物触媒が、特公昭54−398
39号公報には鉄、コバルト、ニッケル等の金属元素と
アンチモンを含む酸化物触媒が開示されている。
続けられ、例えば、特公昭61−4771号公報、特公
昭63−16330号公報、特開平4−118051号
公報等の改良特許が開示されている。
触媒は、それなりにシアン化水素収率の改善には効果が
あったが、なお一層の改良が求められており、特にモリ
ブデン含量の多い触媒については、シアン化水素の初期
収率が良好であっても、触媒製造における再現性、構造
安定性、あるいは長期間にわたる安定的な反応等の点で
未だ不十分なものであった。
れ、かつ反応使用においては経時安定であるという要件
を満たした触媒が求められていた。本発明は、これら課
題を解決しようとするものであり、特にモリブデン含量
の多い触媒に関して、流動層を用いるメタノールのアン
モ酸化反応によりシアン化水素を製造するに適した触媒
として改良を加えたものである。
題を解決するために鋭意検討した結果、鉄、アンチモ
ン、モリブデン、ビスマス、カリウム等の元素からな
り、アンチモン酸鉄を含有し、かつ限定された組成領域
の触媒が良好な性能を有すること、またモリブデン含有
物をこれに適宜添加しつつ反応することにより長期間そ
の性能を維持できることを見出した。
を与えると共に、触媒構造として安定なものである。た
だし、この触媒も反応を続けていると、主としてモリブ
デン成分の逃散によると思われるシアン化水素収率の低
下が観察される。アンモ酸化反応の反応温度は400℃を
越えるものであり、この種のモリブデン含有量の大きい
触媒においては避けがたいものと考えられる。これには
モリブデン含有物を添加補給しつつ反応することによ
り、高位のシアン化水素収率を長期間維持することが可
能となった。本発明の触媒は、構造的に安定であり、モ
リブデン含有物の添加によって反応成績の回復は十分に
果たされ、しかもこれを繰り返し適用できるため、この
方法を組み合わせることによりさらに長期間の反応使用
が可能となった。
期に行っても良い。触媒は、組成、調製法等により、触
媒表面の組成・構造を最適化して反応に供するのが一般
的であるが、必ずしも常にそれが実現出来ているとは限
らない。最初にモリブデン含有物を添加して反応すると
目的生成物収率が高められることがある。これは、モリ
ブデン含有物の添加補給も含めて触媒表面の組成・構造
最適化を行ったことになるものと考えられる。
収率も不十分であり、また長期使用によって収率が低下
したときにモリブデン含有物を添加しても性能の回復が
不十分であったが、本発明により、高いシアン化水素収
率を長期にわたり維持出来る方法が提供された。
酸化によりシアン化水素を製造するに際し、下記の実験
式で表される組成の流動層触媒を用いることを特徴とす
るシアン化水素の製法、並びにその製造に当たってモリ
ブデン含有物を添加しながら反応を行うことを特徴とす
るシアン化水素の製法に関する。 Fea Sbb Moc Bid Ke Ff Gg Hh Qq Rr Tt Ox (SiO2)y (式中、Fe、Sb、Mo、Bi及びKはそれぞれ鉄、アンチモ
ン、モリブデン、ビスマス及びカリウムを示し、Fはマ
グネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、
マンガン、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛及びカド
ミウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、
Gはクロム、アルミニウム、ガリウム及びインジウムか
らなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、Hはイッ
トリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジ
ム、サマリウムからなる群から選ばれた少なくとも一種
の元素、Qはチタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオ
ブ、タンタル、タングステン、ゲルマニウム、錫及び鉛
からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、Rはリ
チウム、ナトリウム、ルビジウム、セシウム及びタリウ
ムからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、Tは
硼素、燐及びテルルからなる群から選ばれた少なくとも
一種の元素、Oは酸素、Siは珪素を、そして添字a、b、
c、d、e、f、g、h、q、r、t、x及びyは原子比を示し、a
=10のとき、b=5〜60、c=5〜50、d=0.15〜5、e=0.1〜5、
f=2〜35、g=0.05〜10、h=0.05〜10、h/c>0.02、q=0〜1
0、r=0〜5,t=0〜5、x=上記各成分が結合して生成する
金属酸化物の酸素の数、y=20〜500であり、かつアンチ
モン酸鉄が結晶相として存在する。)
する。本発明で用いる流動層触媒は、鉄、アンチモン、
モリブデン、ビスマス、カリウム、F成分、G成分、H成
分、シリカを必須成分とし、更にアンチモン酸鉄を結晶
相として含むことが必須であり、それぞれの成分が所定
の範囲内になければ本発明の目的を達成することは出来
ない。アンチモン酸鉄は、特開平4-118051号公報、特開
平10-231125号公報等に記載されているFeSbO4なる化学
式で示される化合物であり、触媒のX線回折により存在
を確認することが出来る。アンチモン酸鉄はシアン化水
素収率向上、触媒物性の向上に必須である。ビスマスは
シアン化水素収率が高く安定性の良い触媒を与えるため
に必須であり、そのための好ましい組成領域があること
がわかった。カリウムは少なすぎると副生成物が増大
し、シアン化水素収率の低下を招く。多すぎると反応速
度の低下を来たし、シアン化水素収率が低下する。F、G
並びにH成分は触媒構造の安定化のために寄与し、添加
量が少なすぎると触媒構造的に不安定になり、長期にわ
たり良好なシアン化水素収率を維持するのは困難となる
し、添加量が多すぎるとシアン化水素収率は低下する。
成分を加えることが出来る。これらは、それぞれに触媒
構造の安定化、酸化還元特性の改善、酸・塩基性の調整
等を目的に必要により添加される。Q成分としては、ジ
ルコニウム、バナジウム、ニオブ、タングステン等が、
R成分としては、ナトリウム、ルビジウム、セシウム等
が好ましい。T成分はシアン化水素選択性向上、副生成
物の調整等を目的に必要により少量添加する。
れる。従って触媒は流動層反応に適する物性を有してい
る必要がある。そのため坦体成分として、シリカを用い
る。
術等に開示されている方法を適宜選択し適用すればよ
い。
案されている。例えば、特開平4-118051号公報、特開平
10-231125号公報等に記載の方法があり、これらの方法
から選択して用いればよい。本発明の触媒の製造におい
ては、これらの方法により、あらかじめアンチモン酸鉄
を調製した後、他の触媒成分原料と混合することが重要
である。アンチモン酸鉄の存在は、シアン化水素選択性
向上、流動層触媒としての物性向上に寄与する。
ブデン、パラモリブデン酸アンモニウム等が、ビスマス
成分の原料としては、酸化ビスマス、硝酸ビスマス、炭
酸ビスマス、蓚酸ビスマス等が、鉄成分原料としては、
硝酸鉄、蓚酸鉄等が、カリウム成分原料としては、硝酸
カリウム、水酸化カリウム等が、F、G及びR成分原料と
しては、それぞれの酸化物、水酸化物、硝酸塩等が用い
られる。H成分原料としては、それぞれの酸化物、水酸
化物、硝酸塩、酸素酸またはその塩等が、T成分原料と
しては、硼素の場合は硼酸、無水硼酸など、燐の場合は
オルト燐酸等が、またテルルの場合は金属テルル、二酸
化テルル、三酸化テルル、テルル酸等が用いられる。シ
リカ原料としては、シリカゾル、ヒュームド・シリカ等
が用いられるが、シリカゾルを用いるのが便利である。
スラリーを調製する。触媒原料を混合し、必要によりス
ラリーのpHを調整し、加熱処理等を加えて触媒スラリー
を調製する。pHが比較的高い3〜8に調整して製造すると
きには、スラリーのゲル化抑制を目的に特許2747920号
公報記載の方法に準じてキレート剤例えばエチレンジア
ミン四酢酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸等を
共存させるのが良い。pHが比較的低い1〜3に調整して製
造する場合は必ずしもキレート剤の共存は必要ないが、
少量加えることにより良好な結果が得られることがあ
る。
する。噴霧乾燥装置としては、回転円盤式、ノズル式等
一般的なものでよい。条件を調節し、流動層触媒として
好ましい粒径の触媒が得られるように行う。乾燥後、20
0〜500℃で焼成したのち、更に500〜700℃で0.1〜20時
間焼成する。焼成雰囲気は、酸素含有ガスが好ましい。
空気中で行うのが便利であるが、酸素と窒素、炭酸ガ
ス、水蒸気等とを混合して用いることも出来る。焼成に
は箱型炉、トンネル炉、回転炉、流動炉等が用いられ
る。
は、5〜200μとするのが良い。モリブデン含有流動層触
媒をシアン化水素の製造に用いる際に、前述のようにモ
リブデン含有物を反応中に添加することによって目的生
成物の収率を維持する方法は知られている。しかし、安
定な触媒構造を持った触媒に適用するのでなければ、そ
の効果は十分に期待できない。本発明の触媒はこの種の
反応が行われる400℃を越える温度で長期間反応使用し
ても構造的にしっかりしているので、モリブデン含有物
を添加することによって初期と同等ないしはそれ以上の
反応成績を維持しつつ反応を継続することが出来る。こ
のような構造的に安定な触媒といえども、反応条件下で
少しずつモリブデン成分が触媒から揮発し、おそらく触
媒構造が損傷を受けると思われ、これが決定的にならな
いうちにモリブデン含有物を添加することが必要であ
る。ここで用いられるモリブデン含有物としては、金属
モリブデン、三酸化モリブデン、モリブデン酸、ジモリ
ブデン酸アンモニウム、パラモリブデン酸アンモニウ
ム、オクタモリブデン酸アンモニウム、ドデカモリブデ
ン酸アンモニウム、燐モリブデン酸、あるいはこれらモ
リブデン含有物を不活性物質または触媒に坦持して用い
ても良い。ガス状、液体状としても使用出来るが、これ
ら固体のモリブデン成分を粉状として用いるのが実際的
である。
る方法は有効である。この方法は添加したモリブデンの
利用効率が良く、系内の酸化モリブデン析出などによる
トラブル発生が抑制されるなど好ましい使用形態であ
る。モリブデン富化触媒の製法は、前述の特公平2-5693
9号公報あるいは特開平11-33400号公報に記載の方法を
適用することが出来る。
断続的に時々反応器に加える。添加時期並びに添加量は
反応の推移と操作性との関係から適宜決めればよいが、
一時に添加する量は、充填触媒に対して、モリブデンと
して0.05〜2重量%の範囲とするのが良い。一時に多量
に加えても、いたずらに反応系外へ逃散し無駄に消費さ
れてしまう上、反応器内へ沈着堆積したり、熱交換器部
へ付着したりして運転上問題を生じたりするので注意が
必要である。
ール/アンモニア/酸素が1/0.9〜1.3/0.8〜10(モル比)
の組成範囲の供給ガスを用い、反応温度370〜500℃、反
応圧力常圧〜500kPaで行う。見掛け接触時間は0.1〜20
秒である。酸素源としては、空気を用いるのが便利であ
るが、これを水蒸気、炭酸ガス、飽和炭化水素等で希釈
して用いても良いし、酸素で富化して用いても良い。
的に説明する。
て触媒の活性評価をした。触媒流動部の内径が25mm、高
さ400mmの流動層反応器に触媒を充填し、組成がモル比
でメタノール / アンモニア / 空気 = 1 / 1.2 / 9.5
(酸素として2.0)の混合ガスをガス線速度4.5cm/secで
送入した。反応圧力は100kPaとした。なお、反応時にモ
リブデン含有物を適宜添加した。モリブデン含有物につ
いては、いくつかのモリブデン化合物並びにモリブデン
成分を富化した触媒を用いて、充填触媒に対して、モリ
ブデンとして0.1〜0.2重量%を50〜150時間の間隔で加え
た。
水素収率は下記のように定義される。 接触時間(sec) = 見掛け嵩密度基準の触媒容積 (ml) /
反応条件に換算した供給ガス流量 (ml/sec) シアン化水素収率(%) = 生成したシアン化水素のモル数
/ 供給したメタノールのモル数×100
2 Ce0.6 P0.3B0.3Ox(SiO2)55(酸素の原子比xは他の
元素の価数により自然に決まる値であるので、以降は酸
素の原子比の記述を省略する。)である触媒を以下の様
にして調製した。純水3000gにパラモリブデン酸アンモ
ニウム304.9gを溶解し、ついで85%燐酸2.9g及び無水硼
酸1.2gをそれぞれ加える。この液へ3.3%硝酸270gに硝酸
ビスマス33.5g、硝酸カリウム3.5g、硝酸コバルト75.4
g、硝酸ニッケル200.9g、硝酸クロム55.3g、硝酸セリウ
ム30g、クエン酸24.9gを溶解した液を混合した。別に純
水270gに硝酸鉄76.8gとクエン酸25gを溶解した液を調製
し、これに加えた。ついで20%シリカゾル1902.5gを加え
た。このスラリーを撹拌しつつ15%アンモニア水を加
え、pHを2に調整した。これを98℃で1.5時間加熱処理し
た。さらに別途調製した20%アンチモン酸鉄スラリー119
8.5gを加えた。
式噴霧乾燥機で、入口温度330℃、出口温度160℃として
噴霧乾燥した。この乾燥粒子を250℃ 2時間、400℃ 2時
間熱処理し、最終的に670℃ 3時間流動焼成した。
なお、ここに用いたアンチモン酸鉄スラリーは、次の様
にして調製した。硝酸(65重量%)1815gと純水1006gとを
混合し、これに電解鉄粉218gを少しずつ加える。鉄粉が
完全に溶解した後、三酸化アンチモン粉末625gを混合
し、撹拌しつつ10%アンモニア水を滴下し、pHを1.8に調
製した。このスラリーを撹拌しつつ98℃ 3時間加熱し
た。このスラリーを噴霧乾燥機により入口温度330℃、
出口温度160℃として乾燥後、250℃2時間、400℃2時間
焼成した。さらに850℃ 3時間 窒素気流中で焼成した。
焼成後、粉砕し、純水と混合して20%アンチモン酸鉄ス
ラリーとした。以下の実施例、比較例でもこの様にして
調製したアンチモン酸鉄スラリーを用いた。
0.45 Ce0.6 P0.3 (SiO2)55である触媒を実施例1と同様
の方法により調製した。但し、ガリウム原料として硝酸
ガリウムを使用し、最終焼成温度は530℃とした。
r2.4 Al0.2 In0.2 La0.2 Ce0.6 Ge0.4 B0.4 (SiO2)70で
ある触媒を実施例1と同様の方法により調製した。但しC
a,Zn,Al,In,La,Geの各原料としてそれぞれの硝酸塩を使
用し、最終焼成温度は540℃とした。
1 Ce1 Pr0.25 (SiO2)100である触媒を実施例1と同様の
方法により調製した。但しMg,Prの原料としてそれぞれ
の硝酸塩を使用し、最終焼成温度は560℃とした。
1.25 Rb0.25 P0.25 B0.25 (SiO2)90である触媒を以下の
様にして調製した。純水3000gにパラモリブデン酸アン
モニウム352.8gを溶解し、ついで85%燐酸2.3g及び無水
硼酸1.2gを加える。この液と3.3%硝酸270gに硝酸ビスマ
ス48.5g、硝酸カリウム4.0g、硝酸ニッケル290.5g、硝
酸クロム56.0g、硝酸セリウム43.4g、硝酸ルビジウム2.
9g、クエン酸25gを溶解した液とを混合した。ついで20%
シリカゾル2161.1gを加えて、撹拌しつつ15%アンモニア
水を滴下しpHを7.7に調整した。これを98℃ 1.5時間加
熱処理した。別に純水270gに硝酸鉄121.1gとクエン酸25
gを溶解した液を調製し、加熱処理後のスラリーに加
え、さらに、別途調製した20%アンチモン酸鉄スラリー6
23.5gを加えた。
式噴霧乾燥機で、入口温度330℃、出口温度160℃として
噴霧乾燥した。この乾燥粒子を250℃2時間、400℃2時間
加熱処理し、最終的に560℃ 3時間流動焼成した。
2.4 W1.5P0.6 (SiO2)110である触媒を以下の様にして調
製した。純水3000gにパラタングステン酸アンモニウム2
5.5gを溶解し、ついでパラモリブデン酸アンモニウム34
4.8gを混合溶解し、さらに85%燐酸4.5gを加えた。この
液と3.3%硝酸270gに硝酸ビスマス37.9g、硝酸カリウム
5.9 g、硝酸ニッケル312.4g、硝酸クロム31.3g、硝酸セ
リウム67.8g、クエン酸25gを溶解した液を混合した。つ
いで20%シリカゾル2151.7gを混合した。このスラリーを
撹拌しつつ15%アンモニア水を滴下し、pH5に調整した。
これを環流下98℃1.5時間加熱処理した。別に純水270g
に硝酸鉄78.9gとクエン酸25gを溶解して調製した液を加
熱処理後のスラリーに加え、さらに別途調製した20%ア
ンチモン酸鉄スラリー567.5gを加えた。
式噴霧乾燥機で、入口温度330℃、出口温度160℃の条件
下に噴霧乾燥した。この乾燥粒子を250℃で2時間、400
℃で2時間熱処理し、最終的に570℃ で3時間流動焼成し
た。
Cr1.2 Ce1.2 Nb0.3 (SiO2)150である触媒を実施例6と同
様の方法により調製した。但し、Mg,Mn原料は硝酸塩、
Nb原料は蓚酸水素ニオブを使用し、最終焼成温度は530
℃とした。
Ce2.1 Cs0.3 P0.3 (SiO2)120である触媒を実施例6と同
様の方法により調製した。但し、Co,Csの原料として硝
酸塩を使用し、最終焼成温度は520℃とした。
4 Nd0.35 Zr0.7 P0.7(SiO2)125である触媒を実施例6と
同様の方法により調製した。但し、Nd原料は硝酸塩、Zr
はオキシ硝酸ジルコニウムを使用し、最終焼成温度は51
0℃とした。
4 V0.4 Te0.8 (SiO2)140である触媒を実施例6と同様の
方法により調製した。但し、Sm原料は硝酸塩、V原料は
メタバナジン酸アンモニウム、Te原料はテルル酸を使用
し、最終焼成温度は540℃とした。
2)55である触媒を実施例1と同様の方法により調製し
た。
6 P0.3 O90.1 (SiO2)55である触媒を実施例1と同様の方
法により調製した。但し、La原料は硝酸塩を使用し、最
終焼成温度は530℃とした。
P0.3 (SiO2)110である触媒を実施例6と同様の方法によ
り調製した。但し、Co原料は硝酸塩を使用した。
Ce0.3 P0.3 (SiO2)110である触媒を実施例6と同様の方
法により調製した。但し、Co原料は硝酸塩を使用し、最
終焼成温度は530℃とした。
たモリブデン富化触媒は、それぞれの触媒をベースにパ
ラモリブデン酸アンモニウム水溶液を含浸後、乾燥、焼
成して調製したものである。
上記の反応条件下、メタノールのアンモ酸化反応をおこ
なった。結果を下表に示した。
アン化水素収率を与えると共に、触媒構造が安定なもの
であるため、反応の経時安定性が向上し、モリブデン成
分を補給添加する事により長期にわたり触媒性能維持が
可能である。
Claims (3)
- 【請求項1】 メタノールのアンモ酸化によりシアン化
水素を製造するに際し、下記の実験式で表される組成の
流動層触媒を用いることを特徴とするシアン化水素の製
法。 Fea Sbb Moc Bid Ke Ff Gg Hh Qq Rr Tt Ox (SiO2)y (式中、Fe、Sb、Mo、Bi及びKはそれぞれ鉄、アンチモ
ン、モリブデン、ビスマス及びカリウムを示し、Fはマ
グネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、
マンガン、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛及びカド
ミウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、
Gはクロム、アルミニウム、ガリウム及びインジウムか
らなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、Hはイッ
トリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジ
ム、サマリウムからなる群から選ばれた少なくとも一種
の元素、Qはチタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオ
ブ、タンタル、タングステン、ゲルマニウム、錫及び鉛
からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、Rはリ
チウム、ナトリウム、ルビジウム、セシウム及びタリウ
ムからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、Tは
硼素、燐及びテルルからなる群から選ばれた少なくとも
一種の元素、Oは酸素、Siは珪素を、そして添字a、b、
c、d、e、f、g、h、q、r、t、x及びyは原子比を示し、a
=10のとき、b=5〜60、c=5〜50、d=0.15〜5、e=0.1〜5、
f=2〜35、g=0.05〜10、h=0.05〜10、h/c>0.02、q=0〜1
0、r=0〜5,t=0〜5、x=上記各成分が結合して生成する
金属酸化物の酸素の数、y=20〜500であり、かつアンチ
モン酸鉄が結晶相として存在する。) - 【請求項2】 モリブデン含有物を添加しながら反応を
行うことを特徴とする請求項1に記載のシアン化水素の
製法。 - 【請求項3】 添加するモリブデン含有物が、モリブデ
ン富化触媒であることを特徴とする請求項2に記載のシ
アン化水素の製法。
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