JP2002096478A - 薄板状部品の積層接着構造 - Google Patents

薄板状部品の積層接着構造

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JP2002096478A
JP2002096478A JP2000289328A JP2000289328A JP2002096478A JP 2002096478 A JP2002096478 A JP 2002096478A JP 2000289328 A JP2000289328 A JP 2000289328A JP 2000289328 A JP2000289328 A JP 2000289328A JP 2002096478 A JP2002096478 A JP 2002096478A
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Atsushi Ito
敦 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェットプリンタヘッド用のインク流
路が凹み形成されたキャビティプレートの各プレートを
積層接着する場合、インク漏れを確実に防止できるよう
にする。 【解決手段】 ベースプレート14とスペーサプレート
13とマニホールドプレート12の広幅面に横方向の逃
がし溝33a、34、35を凹み形成し、それに連通す
る縦方向の空気逃がし孔36d,36a,36b,36
cをプレート14、13、12、11に穿設し、積層面
に接着剤39を塗布して押圧接合すると、余分の接着剤
39と共に空気の気泡が空気逃がし孔36d,36a,
36b,36cを介して外に逃げる。最上層のプレート
11の上面にて空気逃がし孔36cの箇所をシール材3
8にて封止することで確実なシールが完成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタヘッドや電子部品等に使用される複数枚の薄板状
部品を積層状にて接着固定する構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】先行技術のオンディマンド型の衝撃式イ
ンクジェットプリンタヘッドにおいては、特開昭62−
111758号公報に記載されているように、積層され
た状態で接着剤を介して一体に保持された複数枚の動作
プレートからなるキャビティプレートの背面に、ダイヤ
フラムプレートを接着剤を介して接合し、該ダイヤフラ
ムプレートの片面には、前記圧力室箇所に対応させて駆
動用の圧電素子等の噴射圧力発生部材を固着したインク
ジェットプリンタヘッドが開示されている。
【0003】そして、前記キャビティプレートにおける
各動作プレートは、複数個のノズルを備えたノズルプレ
ートと、この各ノズルごとの圧力室を備えたベースプレ
ートと、インク供給源に接続され、且つ前記圧力室に接
続するインク流路やインクチャンバ(マニホールド)を
有するマニホールドプレートとから構成されており、そ
れぞれのプレートは、厚さ200μm程度もしくはそれ
以下の薄い金属板である。
【0004】そして、前記一体的なキャビティプレート
を、発明者は次のようにして組み立てることを考えた。
例えば、図12(a)に示すように、ベースプレート1
01dでは、ノズルプレートにおけるノズルの数に対応
する数の圧力室(図示せず)が所定の間隔で形成されて
おり、この各圧力室の他端に連通する絞り溝103とそ
の端部に連通する大径のインク流路102とが、板厚の
半分程度に凹み形成される。また、このベースプレート
101cに接着固定するスペーサプレート101cで
は、前記インク流路102に連通すると共にその隣接す
る層のマニホールドプレート101b(図12(b)参
照)における共通のインクチャンバ(図示せず)に連通
するインク流路としての貫通孔104が板厚を貫通する
ように穿設されている。そして、前記インク流路10
2、絞り溝103及び貫通孔104の周囲には、接着す
るときの余分な接着剤105(図12(b)参照)や空
気を逃がすために、逃がし溝106、107が形成さ
れ、さらに、逃がし溝106、107の端部106a、
107aを各プレート101c、101dの外周面に開
放するように延長していた(図12(a)及び図12
(b)参照)。
【0005】そして、プレート101b〜101dにお
ける上下に積層すべき広幅面に予め接着剤を塗布し、各
ノズルとインク流路が連通するように位置決めして前記
複数枚のプレート101b〜101dを所定の上下位置
関係にて位置決めし、この状態で上下のプレート101
b〜101dに挟持圧力を作用させて積層固定するもの
であった。
【0006】このように圧着したときに、前記隣接する
プレート101c、101d等の合わせ面(広幅面)や
接着剤105中に紛れ込んだ空気は、気泡となって前記
逃がし溝106、107中の接着剤105に沿って移動
して、端部106a、107aからプレートの外に排出
される。一方、前記インク流路102、絞り溝103及
び貫通孔104内のインクが前記逃がし溝106、10
7中の接着剤105の中の気泡の連続部を伝って外に漏
れ出すという問題があるから、従来は、各プレート10
1b、101c、101dの外周端面を別途シール材に
て密閉する構成を採用していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各プレ
ートの寸法誤差、切断等の加工誤差等から各プレート1
01b、101c、101dの外周端面はかならずしも
平滑でなく、また、横方向に凹凸となる横ずれが発生す
るから(図12(b)参照)、前記のシール部材による
プレートの外周端面の密閉の信頼性に欠け、インクの漏
れが発生し易いという問題があった。
【0008】このような問題は、パターンが小さい電子
部品の組み立ての際にも起こり得るものであった。
【0009】本発明は、このような問題を解消した薄板
状部品の積層接着(固定)した構造を得ることを技術的
課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この技術的課題を達成す
るため、請求項1に記載の発明の薄板状部品の積層接着
構造は、所定のパターンの液体流路が少なくとも片面に
形成された少なくとも1枚の薄板状部品を含む複数枚の
薄板状部品を、接着剤を介して積層接着する構造におい
て、前記液体流路より外周位置に、接着剤を塗布する箇
所に沿って逃がし溝を凹み形成し、該逃がし溝に対向す
る各薄板状部品の面には、該逃がし溝と連通し、且つ当
該薄板状部品の厚さ方向に貫通する空気逃がし孔を穿設
したものである。
【0011】そして、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の薄板状部品の積層接着構造において、前記複
数枚の薄板状部品のうち積層最上層または最下層におけ
る空気逃がし孔は、その薄板状部品の外面側で封止され
ているものである。
【0012】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載の薄板状部品の積層接着構造にお
いて、前記薄板状部品は、複数のノズルを備えたインク
ジェットプリンタヘッド用のプレートであり、前記液体
流路は、インク供給源から、前記各ノズルへインクを通
過させるためのインク流路としたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
について説明する。図1〜図9は、本発明の第1の実施
の形態による圧電式インクジェットプリンタヘッドを示
す。図1において、金属板製のキャビティプレート9に
対して接合されるプレート型の圧電アクチュエータ20
の上面には、外部機器との接続のために、フレキシブル
フラットケーブル40が接着剤にて重ね接合されている
ものであり、最下層のキャビティプレート9の下面側に
開口されたノズル15から下向きにインクが吐出するも
のとする。
【0014】前記キャビティプレート9は、図2〜図6
に示すように構成されている。すなわち、ノズルプレー
ト10、二枚のマニホールドプレート11、12、スペ
ーサプレート13及びベースプレート14の五枚の薄い
板をそれぞれ接着剤にて重ね接合して積層した構造であ
り、実施形態では、合成樹脂製のノズルプレート10を
除き、各プレート12、13、14は、42%ニッケル
合金鋼板製で、50μm〜150μm程度の厚さを有す
る。前記ノズルプレート10には、微小径(実施形態で
は25μm程度)のインク噴出用のノズル15が、当該
ノズルプレート10における第1の方向(長辺方向)に
沿って2列の千鳥配列状に設けられている。即ち、ノズ
ルプレート10の前記第1の方向に延びる2つの平行状
の基準線10a、10bに沿って、微小ピッチPの間隔
で千鳥状配列にて多数個のノズル15が穿設されてい
る。前記二枚のマニホールドプレート11、12には、
インク通路12a、12bが、前記ノズル15の列の両
側に沿って延びるように穿設されている。但し、ノズル
プレート10に対面する下側のマニホールドプレート1
1におけるインク通路12bは、当該マニホールドプレ
ート12の上側にのみ開放するように凹み形成されてい
る(図3及び図4参照)。このインク通路12a、12
bは、上側のマニホールドプレート12に対する前記ス
ペーサプレート13の積層により密閉される構造になっ
ている。なお、図4は、ノズルプレート10、マニホー
ルドプレート11、12、スペーサプレート13及びベ
ースプレート14の各々における図3の右端部に相当す
る箇所の裏面(下面)を上向きにした状態の一部切欠き
斜視図である。
【0015】また、前記ベースプレート14には、その
長辺(前記第1の方向)に沿う中心線に対して直交する
第2の方向(短辺方向)に延びる細幅の圧力室16の多
数個が穿設されている。そして、前記中心線を挟んで左
右両側にて平行状の長手基準線14a、14bを設定す
ると、前記中心線より左側の圧力室16の先端流路16
aは前記左側の長手基準線14a上に位置し、逆に前記
長手中心線より右側の圧力室16の先端流路16aは前
記右側の長手基準線14b上に位置し、且つこの左右の
圧力室16の先端流路16aが交互に配置されているの
で、左右両側の圧力室16は一つおきに互いに逆方向に
延びるように交互に配置されていることになる。
【0016】この各圧力室16の先端流路16aは、前
記ノズルプレート10における前記千鳥状配列のノズル
15に、前記スペーサプレート13及び両マニホールド
プレート11、12に同じく千鳥状配列にて穿設されて
いるインク流路としての微小径の連通孔17、17、1
7を介して連通している。一方、前記各圧力室16の他
端は、断面積の小さいインク流路としての細長い絞り部
16dを介して直径が大きい他端流路16bに接続され
ており、他端流路16bは、前記スペーサプレート13
における左右両側部位に穿設された貫通孔18を介し
て、前記両マニホールドプレート11、12におけるイ
ンク通路12a、12bに連通している。なお、前記他
端流路16b及び細長の絞り部16dは、図3、図7及
び図8に示すように、ベースプレート14の下面側にの
み開口するように凹み形成されているものであり、前記
他端流路16bの直径は前記貫通孔18の直径とほぼ等
しく形成する。絞り部16dは圧電アクチュエータ20
が連続して駆動されたときに、圧力室16へインクが供
給過剰になるのを防ぐため、圧力室16よりも断面が小
さくなっている。
【0017】さらに、各圧力室16の長手方向に中途部
には、ベースプレート14の板厚の半分程度の連設部1
6cを設けることにより、多数並設された圧力室16の
側壁の剛性の低下を防止する。
【0018】また、スペーサプレート13の一端に穿設
された供給孔19bは、前記インク通路12aに連通す
ると共に、最上層のベースプレート14の一端部に穿設
された供給孔19aにも連通している。そして、この供
給孔19aの上面には、その上方のインクタンクから供
給されるインク中の塵除去のためのフィルタ29が張設
されている。
【0019】次に、キャビティプレート9を組み立てる
方法について説明する。図10に示すように、4枚のリ
ードフレーム100a〜100dを積層して接着固定す
るものであり、各リードフレーム100a〜100dに
は、所定のパターンが形成された薄板状の部品としての
マニホールドプレート11、12、スペーサプレート1
3、ベースプレート14が一定間隔にて連設配置される
ものとする。即ち、最下層となるリードフレーム100
dには、前記実施形態におけるベースプレート14を一
定間隔にて配置するように形成されている。なお、左右
の細長いフレーム枠102、102の間は適宜間隔でタ
イバー104に連結されている。同様に、下から第2層
のリードフレーム100cにはスペーサプレート13が
前記と同じ間隔で形成されている。下から第3層のリー
ドフレーム100bには、マニホールドプレート12が
前記と同じ間隔で形成されている。また、最上層のリー
ドフレーム100aには他方のマニホールドプレート1
1が前記と同じ間隔で形成されている。また、前記各リ
ードフレーム100a〜100dにおけるフレーム枠1
02には適宜間隔にて本発明に係る構造の位置決め孔1
05が形成されている。なお、各プレート11、12、
13、14はフレーム枠102に対して微小幅の連設片
106で連結されている。
【0020】これらのリードフレームを積層する場合、
図7または図8に示すように、キャビティプレート9の
使用状態(下面側にインクのノズルが開口される状態)
とは上下が逆になるように、リードフレームを積層す
る。このときは、図4、図7及び図8に示すごとく、最
下層のベースプレート14、下から第2層のスペーサプ
レート13及びマニホールドプレート12の各々の片面
に形成された接着剤用の逃がし溝33a,33b,3
4、35が上向きになるように配置されるものとする。
【0021】また、前記逃がし溝33a,33b,3
4、35及びそれに対向する各プレートの平坦面におけ
る上下の同じ位置には、該逃がし溝と連通し、且つ各プ
レート13、12、11の板厚を貫通して互いに上下方
向に連通するように空気逃がし孔36a,36b,36
cを穿設すると共に最上層のマニホールドプレート11
または最下層のベースプレート14に形成される空気逃
がし溝36a、36bの少なくとも一方は、外部に開口
されている。なお、好ましくは、最下層のベースプレー
ト14に形成される空気逃がし孔36dは板厚さの半分
程度で下面側には連通しない凹みとする(図7、図8
(a)及び図8(b)参照)。
【0022】そして、リードフレーム100a〜100
dのプレートの積層面に予め接着剤39を塗布する。こ
の接着剤39の塗布方法の一つとしては、治具の平坦面
に予め接着剤39を薄く塗布しておき、この塗布面に前
記リードフレーム100a〜100dのプレートの積層
面を合わせることにより、例えば、ベースプレート14
における逃がし溝33a、33b、圧力室16、他端流
路16b、絞り部16d、空気逃がし孔36d等の凹所
以外の平坦な凸面に接着剤39を転写することができ
る。接着剤39を塗布したローラ面に前記プレートの積
層面を押し当てて転写するようにしても良い。
【0023】次いで、位置決め孔105にピンを差し込
み、最下層のリードフレーム100dと最上層のリード
フレーム100aとに挟持力または押圧力を作用させて
接着固定するものである。
【0024】このようにして接着剤39を転写した複数
枚のリードフレームを押圧して、各プレート11、1
2、13、14の広幅面を接着固定するとき、余分の接
着剤39は前記逃がし溝33a、33b、34、35に
流れ込み、次いで、さらに余分の接着剤39は、図8
(b)に示すように、空気逃がし孔36d、33a、3
3b、33cを充満させる。このとき、前記隣接するプ
レート11、12、13、14の合わせ面(広幅面)や
接着剤39中に紛れ込んだ空気は、気泡となって前記横
方向の逃がし溝33a、33b、34、35及び縦方向
の空気逃がし孔36d、33a、33b、33c中の接
着剤39と共に移動して、プレートの外に排出される。
その結果、前記隣接するプレート11、12、13、1
4の合わせ面(広幅面)に気泡を含まない層状に形成さ
れた接着剤39によって安定した接着兼シール層を形成
することができる。
【0025】その後、最上層のマニホールドプレート1
1の上面にて前記空気逃がし孔3633cの箇所を接着
剤等のシール剤38にて封止すると、マニホールドプレ
ート11の上面が平滑な広幅面であり、この面でシール
することから、確実に前記シール剤38にて塞ぐことが
できる。その結果、各プレート11、12、13、14
におけるインク流路としての、インク通路12a、12
b、連通孔17、貫通孔18、並びに各圧力室16や先
端流路16a、他端流路16b等からキャビティプレー
ト9の外部へのインクの漏出が確実に防止できるのであ
る。
【0026】なお、液状の接着剤39がプレート(ベー
スプレート14等を含む、以下同じ)の合わせ面のよう
な狭い隙間を通る毛細管現象では、断面積の大きい箇所
よりも毛細管力が大きい、断面積の小さい箇所の方に、
先に接着剤39が引き寄せられるから、インク流路とし
ての他端流路16bから圧力室16に連通する前記絞り
部16dや連通孔17、貫通孔18の各断面積よりも逃
がし溝33a、33b、34、35の断面積を小さくな
るように設定することで、プレートの合わせ面における
接着剤39が前記各インク流路よりも先に逃がし溝33
a、33b、34、35を介して外に逃がし、インク流
路が接着剤39で塞がれるのを防止できるのである。
【0027】図4及び図9に示すように、前記絞り部1
6dや連通孔17、貫通孔18などのインク流路から離
れた箇所の逃がし溝42、43、44に空気逃がし孔5
2、53、54、55を穿設するようにしても良い。
【0028】なお、これら逃がし溝36c、36d、5
5の開口端は、好ましくは図11のように封止すること
ができる。即ち、後述するよう、完成したインクジェッ
トプリンタヘッド6を、装置本体のヘッドホルダ1また
はキャリッジ等に固定する際、ノズルプレート10が露
出する窓孔44aを有するカバープレート44とマニホ
ールド11との間にシール剤38を挟んで、カバープレ
ート44でインクジェットプリンタヘッド6を覆う。こ
れにより、カバープレート44の窓孔44aの周囲とイ
ンクジェットプリンタヘッド6との間の封止と前記空気
逃がし孔36c、36d、55の開口端の封止を同時に
行う。図4のマニホールドプレート11の溝45は、シ
ール剤38のための逃がし溝である。
【0029】以上のようにして接着固定されたリードフ
レーム100a〜100dから連設片106が切断され
て、一体化されたキャビティプレート9が取り外され
る。そのキャビティプレート9では、前記前記ベースプ
レート14及びスペーサプレート13の一端部に穿設の
供給孔19a,19bから前記インク通路12a、12
b内に流入したインクは、このインク通路12aから前
記各貫通孔18を通って前記各圧力室16内に分配され
たのち、この各圧力室16内から前記連通孔17、1
7、17を通って、当該圧力室16に対応するノズル1
5に至るという構成になっている。
【0030】一方、前記圧電アクチュエータ20は、図
5及び図6に示すように、複数枚の圧電シート21を積
層した構造で、特開平4−341853号公報に開示さ
れたものと同様に、1枚の厚さが30μm程度の各圧電
シート21のうち最下段の圧電シートとそれから上方へ
数えて奇数番目の圧電シートの上面(広幅面)には、前
記キャビティプレート9における各圧力室16に対応し
た箇所ごとに細幅の個別電極(図示せず)が、第1の方
向(長辺方向)に沿って列状に形成され、各個別電極は
前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って各圧電シ
ートの長辺の端縁部近傍まで延びている。下から偶数段
目の圧電シートの上面(広幅面)には、複数個の圧力室
16に対して共通のコモン電極(図示せず)が形成され
ており、最上段のトップシート23の上面には、その長
辺の端縁部に沿って、前記個別電極の各々に対して電気
的に接続される表面電極30と、前記各コモン電極に対
して電気的に接続される表面電極31とが、設けられて
いる(図1参照)。
【0031】そして、このような構成のプレート型の圧
電アクチュエータ20における下面(圧力室16と対面
する広幅面)全体に、接着剤層としてのインク非浸透性
の合成樹脂材からなる接着剤シート41を予め貼着し、
次いで、前記キャビティプレート9に対して、当該圧電
アクチュエータ20が、その各個別電極を前記キャビテ
ィプレート9における各圧力室16の各々に対応させて
接着・固定される(図5、図6参照)。また、この圧電
アクチュエータ20における上側の表面には、前記フレ
キシブルフラットケーブル40が重ね押圧されることに
より、このフレキシブルフラットケーブル40における
各種の配線パターン(図示せず)が、前記各表面電極3
0、31に電気的に接合される。
【0032】この構成において、前記圧電アクチュエー
タ20における各個別電極24のうち任意の個別電極
と、コモン電極との間に電圧を印加することにより、圧
電シート21のうち前記電圧を印加した個別電極の部分
に圧電による積層方向の歪みが発生し、この歪みにて前
記各個別電極に対応する圧力室16の内容積が縮小され
ることにより、この圧力室16内のインクが、ノズル1
5から液滴状に噴出して、所定の印字が行われる(図6
参照)。
【0033】前記各実施形態では、インクジェットヘッ
ドの組み立てに適用したが、電子部品の組み立てに際し
ても複数枚のリードフレーム等の薄板状部品であって、
液体流路が所定パターンで少なくとも片面に形成された
薄板状部品が少なくとも一枚あるときの複数枚の薄板状
部品の積層固定の構造に対して最適なものである。
【0034】
【発明の作用・効果】以上に説明したように、請求項1
に記載の発明の薄板状部品の積層接着構造は、所定のパ
ターンの液体流路が少なくとも片面に形成された少なく
とも1枚の薄板状部品を含む複数枚の薄板状部品を、接
着剤を介して積層接着する構造において、前記液体流路
より外周位置に、接着剤を塗布する箇所に沿って逃がし
溝を凹み形成し、該逃がし溝と対向する各薄板状部品の
面には、該逃がし溝に連通し、且つ当該薄板状部品の厚
さ方向に貫通する空気逃がし孔を穿設したものであるか
ら、薄板状部品の合わせ面(広幅面)や接着剤中に紛れ
込んだ空気は、気泡となって前記合わせ面や横方向の逃
がし溝及び縦方向の空気逃がし孔中の接着剤と共に移動
して、薄板状部品の外に排出される。その結果、前記隣
接する薄板状部品の合わせ面(広幅面)に層状に形成さ
れた接着剤の層によって、安定した接着兼シール層を形
成することができる。また、空気逃がし溝が従来のよう
に、各薄板状部品の端部で開口しないから、その箇所か
ら液漏出しやすいということがない。したがって、各薄
板状部品における液体流路から外部への液漏出が確実に
防止できるという効果を奏する。
【0035】そして、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の薄板状部品の積層接着構造において、前記複
数枚の薄板状部品のうち積層最上層または最下層におけ
る空気逃がし孔は、その薄板状部品の外面側で封止され
ているものであるから、請求項1に記載の発明による効
果に加えて、空気逃がし孔の開口端を最上層または最下
層の平坦な面において、シール剤で容易に封止すること
ができ、従来のように、各薄板状部品の凹凸している端
部に空気逃がし孔が開口している場合のように、シール
剤による封止の確実性が欠けるということがない。
【0036】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載の薄板状部品の積層接着構造にお
いて、前記薄板状部品は、複数のノズルを備えたインク
ジェットプリンタヘッド用のプレートであり、前記液体
流路は、インク供給源から、前記各ノズルへインクを通
過させるためのインク流路としたものである。従って、
インクジェットプリンタヘッド用のプレートに形成され
たインク流路からインクが外に漏出するという事故を確
実に防止して、インクジェットプリンタヘッドの必要な
性能を確保できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による圧電式インクジェッ
トプリンタヘッドを示す分解斜視図である。
【図2】キャビティプレートの分解斜視図である。
【図3】キャビティプレートの分解部分的拡大斜視図で
ある。
【図4】ノズル側を上にして配置したキャビティプレー
トの分解斜視図である。
【図5】図1のV−V線矢視拡大断面図である。
【図6】フレキシブルフラットケーブルとキャビティプ
レートと圧電アクチュエータとを接着・固定した状態の
拡大断面図である。
【図7】逃がし溝、空気逃がし孔等を示す要部拡大斜視
図である。
【図8】(a)は積層に先立つ接着剤塗布状態を示す逃
がし溝、空気逃がし孔等の断面図、(b)は各プレート
の積層接着状態を示す断面図である。
【図9】ベースプレートの他の逃がし溝、空気逃がし孔
等を示す要部拡大斜視図である。
【図10】本案のリードフレームの積層を示す斜視図で
ある。
【図11】インクジェットプリンタヘッド及びヘッドホ
ルダ等を上下逆にした状態で示す部品の斜視図である。
【図12】従来例を示し、(a)は接着剤の逃がし溝の
状態を示す要部拡大斜視図、(b)は積層接着の状態を
示す要部断面図である。
【符号の説明】
9 キャビティプレート 10 ノズルプレート 11、12 マニホールドプレート 13 スペーサプレート 14 ベースプレート 15 ノズル 16 圧力室 16b 他端流路 16d 絞り部 17 連通孔 18 貫通孔 20 圧電アクチュエータ 33a,33b,34、35 逃がし溝 36a、36b,36c,36d 逃がし孔 38 シール剤 39 接着剤
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月27日(2000.9.2
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のパターンの液体流路が少なくとも
    片面に形成された少なくとも1枚の薄板状部品を含む複
    数枚の薄板状部品を、接着剤を介して積層接着する構造
    において、 前記液体流路より外周位置に、接着剤を塗布する箇所に
    沿って逃がし溝を凹み形成し、 該逃がし溝に対向する各薄板状部品の面には、該逃がし
    溝と連通し、且つ当該薄板状部品の厚さ方向に貫通する
    空気逃がし孔を穿設したことを特徴とする薄板状部品の
    積層接着構造。
  2. 【請求項2】 前記複数枚の薄板状部品のうち積層最上
    層または最下層における空気逃がし孔は、その薄板状部
    品の外面側で封止されていることを特徴とする請求項1
    に記載の薄板状部品の積層接着構造。
  3. 【請求項3】 前記薄板状部品は、複数のノズルを備え
    たインクジェットプリンタヘッド用のプレートであり、
    前記液体流路は、インク供給源から、前記各ノズルへイ
    ンクを通過させるためのインク流路であることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の薄板状部品の積層
    接着構造。
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