JP2002096417A - 光触媒部材 - Google Patents

光触媒部材

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JP2002096417A
JP2002096417A JP2000287906A JP2000287906A JP2002096417A JP 2002096417 A JP2002096417 A JP 2002096417A JP 2000287906 A JP2000287906 A JP 2000287906A JP 2000287906 A JP2000287906 A JP 2000287906A JP 2002096417 A JP2002096417 A JP 2002096417A
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oxidation catalyst
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JP2000287906A
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Osamu Tsutsui
修 筒井
Ryuzo Fukuda
隆三 福田
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水の酸化反応に必要なエネルギー電位を下げ
て正孔による水の酸化反応を促進し、室内照明に豊富に
含まれる可視光領域の光線や微弱紫外光の利用を可能に
すること。 【解決手段】 基材表面に、光触媒層と、この光触媒層
表面に該光触媒層の光励起で生じた正孔の水への酸化反
応を促進する酸化触媒層を積層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒層を備えた
光触媒部材に関し、特に微弱紫外光や可視光領域の光線
でも光触媒機能を発揮する光触媒部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光触媒として2酸化チタンなどの
チタン酸化物からなる光触媒層を基材の表面に施し、光
照射によって生じるスーパーオキサイドや水酸基ラジカ
ルを用いて抗菌機能や浄化機能などを有した数多くの光
触媒部材が知られている。
【0003】例えば、アナターゼ型2酸化チタンは38
0nm以下の波長の紫外光で光励起するものであって、
太陽光を浴びると太陽光に含まれる紫外線によってチタ
ン酸化物が光励起され、価電子帯では正孔(h+)が、
伝導帯では電子(e−)が生じ、正孔が大気に含まれる
水と酸化反応してヒドロキシラジカルが、電子が大気中
の酸素と還元反応してスーパーオキサイドイオンを生成
する。そして、このヒドロキシラジカルやスーパーオキ
サイドイオンにより抗菌機能や浄化機能等を発揮するこ
とが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の酸化、還元反応は光粒子エネルギーが高い紫外線領域
の光線が豊富な太陽光であれば充分に行われるが、室内
照明では紫外線領域の光子量が、例えば蛍光灯の場合は
全体の光子量の約0.5%と極めて少なく、微弱紫外光
で励起される正孔数や電子数が少なく、従って、ヒドロ
キシラジカルやスーパーオキサイドイオンの生成が臭い
成分などの分子数に比べて圧倒的に少なくて、抗菌機能
や浄化機能などの光触媒機能を充分に発揮できなかっ
た。
【0005】そこで、室内照明に豊富に含まれる可視光
領域の光線を用いることが考えられるが、可視光領域光
線の光粒子エネルギーが低くて励起した正孔や電子のエ
ネルギーが小さくて、正孔と水との酸化反応や電子と大
気中の酸素との還元反応が充分に行われない。更に、正
孔が接することができる水分が豊富に有れば正孔が水と
酸化反応してヒドロキシラジカルが発生し抗菌機能や浄
化機能等を発揮しうるが、大気中の通常の湿度状態では
正孔が接する水分が少なくてヒドロキシラジカルの発生
量が少なくなってしまい、従って抗菌機能や浄化機能等
を充分に発揮できず、結果的に室内での利用は困難であ
った。
【0006】本発明は以上のような課題を解決し、正孔
と水との酸化反応が制約となっていることに着目して、
水の酸化反応に必要なエネルギー電位を下げて正孔によ
る水の酸化反応を促進し、室内照明に豊富に含まれる可
視光領域の光線や微弱紫外光の利用を可能にすることに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の光触媒部材は、基材表面に、光触媒層と、こ
の光触媒層表面に該光触媒層の光励起で生じた正孔の水
への酸化反応を促進する酸化触媒層を積層したことを特
徴としている。
【0008】このように構成することで、酸化触媒層に
よって光励起して生じた正孔の水との酸素に必要なエネ
ルギー電位が低くなり、微弱な紫外光はもとより、結果
的に室内照明に豊富に存在する可視光領域の光粒子が保
有しているエネルギーレベルで励起した正孔でも酸化反
応が可能になる。従って、水の酸化反応でヒドロキシラ
ジカルが生じ、強い分解機能や抗菌機能や浄化機能等を
効率的に発揮することが可能になる。
【0009】光触媒層の主成分として酸化、還元反応に
優れたチタン酸化物あるいはコストが安価なアルファ型
結晶構造のFe2O3を用いることが好ましい。
【0010】酸化触媒層の主成分として酸化力が強いR
uO2を用いると、効果的にヒドロラジカルを生成で
き、好ましい。
【0011】上記酸化触媒層の表面に親水層を更に積層
すれば、空気中の水分を効果的に捕捉でき、正孔が円滑
に水を酸化できて一層好ましい。
【0012】親水層の主成分としてSiO2を用いれ
ば、単一酸化物でコーティングし易く、且つ安価で好ま
しい。
【0013】上記基材が導電性素材より形成され、この
基材と電気的に導通し上記光触媒層の光励起で生じた電
子の酸素との還元反応を促進する還元触媒部とを備えれ
ば、電子の酸素との還元反応に必要なエネルギーレベル
が下がり、結果的に室内照明に豊富に存在する可視光領
域の光粒子が保有しているエネルギーレベルで励起した
電子による酸素との還元反応も可能になってスーパーオ
キサイドイオンが生じ、正孔による水の酸化反応で生じ
たヒドロキシラジカルと相俟って、強い分解機能や抗菌
機能や浄化機能等を効率的に発揮することが可能にな
る。
【0014】上記導電性基材が板状で、一方の表面に少
なくとも上記光触媒層と酸化触媒層を積層し、他方の表
面に上記還元触媒層を形成すれば、両面で強い抗菌機能
や浄化機能等を効率的に発揮出来ると共に、光触媒層側
に光が照射すれば、還元触媒部側が影になって光が照射
せずとも抗菌機能や分解、浄化機能を発揮できて好まし
い。
【0015】上記導電性基材に、この基材を貫通する多
数の小孔部を設けると、この小孔部に光触媒層側から還
元触媒部に向かってダイオキシンやホルムアルデヒド、
臭い物質などを含んだ空気を通すことで、光触媒層側で
はスーパーオキサイドイオンやヒドロキシラジカルによ
ってこれらの物質が酸化され、還元触媒部側ではスーパ
ーオキサイドイオンによってこれらの物質が酸化され、
これら二重の酸化反応によって極めて効率よく分解する
ことができ、好ましい。
【0016】少なくとも光触媒層や酸化触媒層をドライ
コーティング法にて形成するのが好ましく、この様にし
て形成すれば膜厚コントロールが行え、例えば光触媒層
膜厚を光触媒効果が最適に発揮できる約200〜500
nmに、酸化触媒層膜厚を必要最小薄さの1〜5nmに
設定でき、しかもこれら光触媒層や酸化触媒層が分子レ
ベルで密着し、耐久性に極めて優れたものにできる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下図面に基き本発明を説明する
と、図1は光触媒部材の製造方法の一例の工程を示す模
式図、図2は製造工程に基く断面図であって、(a)は
還元触媒層を導電性板状基材裏面に成膜した断面図、
(b)は次いで光触媒物質層を基材表面に成膜した断面
図、(c)は光触媒層に酸化触媒層を積層した断面図、
(d)は酸化触媒層に更に親水層を積層した断面図、図
3は酸化・還元電位などのエネルギー電位を示すグラ
フ、図4は還元触媒物質と光触媒物質を基材に成膜する
装置の模式図、図5は酸化触媒物質と親水性物質を光触
媒層に積層する装置の模式図、図6は図5の装置の製造
工程を示す模式図、図7は光触媒部材をフィルター部材
に応用した例を示す拡大断面図、図8は光触媒部材をフ
ィルター部材に応用し、空気清浄器に用いた例を示す模
式図、図9は光触媒部材をフィルター部材に応用し、乗
用車に用いた例を示す模式図、図10は光触媒部材をフ
ィルター部材に応用し、冷蔵・冷凍設備に用いた例を示
す模式図、図11は光触媒部材をフィルター部材に応用
し、排気浄化設備に用いた例を示す模式図、図12は光
触媒部材を板材に応用し、排気浄化設備に用いた例を示
す模式図である。
【0018】図1及び図2に基いて本発明光触媒部材の
製造方法の基本的な製造工程を説明すると、Aはステン
レスなどの導電性板状基材1の一側表面に例えばPt等
を主成分とし電子の酸素との還元を促進する還元触媒層
2を成膜する工程、Bは導電性板状基材1の他方側表面
に例えばTiO2からなる光触媒物質層3’を成膜する
工程、Cは加熱処理し光触媒物質層3’を光触媒層3に
変換する工程、Dは光触媒層3に例えばRuO2からな
る酸化触媒層4を積層する工程、Eは酸化触媒層4に更
にSiO2からなる親水層5を積層する工程である。
【0019】基材1は線径0.1mm〜0.5mmの金
属製線材を編んで多数の小孔部6を形成した10メッシ
ュ〜100メッシュの網材あるいは厚さ0.1〜1mm
の金属製板材を用いており、ドライコーティング方法に
て一方の面に例えば白金を主成分とした還元触媒層2を
形成する。
【0020】また、基材1の他方の面には、ドライコー
ティング方法で例えばアナターゼ型あるいはルチル型2
酸化チタン(TiO2)やα型結晶構造の酸化鉄(Fe
2O3)からなる光触媒層3と、例えば酸化ルテニウム
(RuO2)からなる極薄い酸化触媒層4と、酸化ケイ
素(SiO2)からなる極薄い親水層5を積層形成す
る。
【0021】親水層5は、その表面が水との接触角に換
算して約10度以下の水濡れ性を呈することを言い、S
iO2であればその角度は約5度であって水濡れ性が良
く、水は水滴状に固まること無く万遍なく全面に薄く広
がることになる。
【0022】而して、図3に示すように、電子(e-)
と酸素(O2)との還元電位は水素基準電位で表すと−
0.284eVであるが、還元触媒条件ではその還元電
位がグラフに表すように下降し、又、正孔(h+)と水
(H2O)との酸化電位は1.229eVであるが、酸
化触媒条件ではその酸化電位がグラフに表すように上昇
する。
【0023】従って、酸化・還元電位差が縮まって、低
いエネルギーレベルの光波長で光励起された電子の大半
は還元触媒層2表面側に移動して、還元触媒層2表面に
おいて電子と酸素とが還元反応してスーパーオキサイド
イオンを生成し、また正孔及び電子の一部は光触媒層3
表面側に移動して、親水層5表面において正孔が親水層
5に捕捉された水と酸化反応してヒドロキシラジカル
を、電子が酸素と還元反応してスーパーオキサイドイオ
ンを生成する。
【0024】即ち、図3に示すアナターゼ型あるいはル
チル型酸化チタン(TiO2)、α型結晶構造の酸化鉄
(Fe2O3)において、還元触媒条件における酸素の
還元電位を越えた部分が大きいほど酸素の還元反応が進
んでスーパーオキサイドイオンが生成され、また、酸化
触媒条件における水の酸化電位を越えた部分が大きいほ
ど水の酸化反応が進んでヒドロラジカルが効率的に生成
される。
【0025】このように、室内照明に豊富に存在する可
視光領域の光線(光粒子)で励起したエネルギーを有す
る正孔や電子の利用が可能になり、室内照明でもって親
水層5や酸化触媒層4を積層した光触媒層3側ではヒド
ロキシラジカルによる酸化力とスーパーオキサイドイオ
ンによる酸化力が、還元触媒層2側ではスーパーオキサ
イドイオンによる酸化力が働いて、強い抗菌機能や浄化
機能等を基材1の両面で効果的に発揮することが可能に
なる。
【0026】勿論、蛍光灯に含まれる微弱紫外光で光励
起して生じた少ない正孔や電子でも、効率よく酸化、還
元反応することが可能になる。
【0027】尚、本実施例のように親水層5を積層する
ことにより、大気中の乾燥した湿度状態であったとして
も親水層5に水が効率的に捕捉され、正孔と水との酸化
反応は円滑に行われる。
【0028】基材1への還元触媒層2と光触媒層3と酸
化触媒層4と親水層5は、図4、図5に示すドライコー
ティング法にて実現することができる。
【0029】図4においては基材1へ還元触媒層2と光
触媒物質層3’をドライコーティングする方法としてス
パッタリング法を用いており、ロール状に巻回した帯状
ステンレス網材からなる基材1を、第1のスパッタリン
グチャンバー7に供給して基材1の片方の表面側に白金
などの還元触媒物質をスパッタリングして還元触媒層2
を成膜し、次いで第2のスパッタリングチャンバー8に
供給して基材1の他方の表面側にTiO2やFe2O3
などの光触媒物質をスパッタリングして光触媒物質層
3’を連続的に成膜している。
【0030】第1のスパッタリングチャンバー7におい
ては、例えばアルゴンガスなどの不活性ガスを封入した
略真空状態にして、供給ドラム9に巻回した帯状の基材
1を中間ドラム10へ連続的に供給しながら還元触媒物
質をスパッタリングして約1〜5nmの還元触媒層2を
基材1の一側表面に成膜し、次いでこれを第2のスパッ
タリングチャンバー8に供給する。
【0031】第2のスパッタリングチャンバー8におい
ては、例えば酸素ガスを微量封入した略真空状態にし
て、中間ドラム11から巻き取りドラム12へ連続的に
供給する間に、TiO2等のチタン酸化物あるいはFe
2O3などの光触媒物質をスパッタリングして基材1の
他方表面に約500nmの厚さの光触媒物質層3’を成
膜している。
【0032】その後、ロール状基材1を加熱処理槽(図
示せず)に収め、例えばTiO2を成膜した場合には約
700℃の非酸素雰囲気で1時間程度加熱してTiO2
薄膜をルチル型の結晶構造あるいは400〜500℃の
雰囲気で2時間程度加熱してアナターゼ型の結晶構造に
し、次いでロール状基材1を加熱処理槽から取出して放
置、室温レベルに急冷し、TiO2薄膜を、酸素欠陥を
有したTiOx(Xは1.99<X<2の数)を主成分
とした光触媒層3を形成する。
【0033】このように、酸素欠陥を有したTiOx
(Xは1.99<X<2の数)を主成分とするルチル型
あるいはアナターゼ型2酸化チタンよりなる光触媒層3
を形成すると、1個の酸素原子が脱離するごとに2個の
電子が結晶内に残し、残った2個の電子が結晶中のTi
4+をTi3+に還元し、このTi3+が強く分極して
可視光吸収メカニズムを形成することができ、効果的で
ある。
【0034】あるいは、Fe2O3を成膜した場合は、
ロール状基材1を約600℃の非酸素雰囲気あるいは所
定濃度の酸素雰囲気で約1時間加熱してFe2O3薄膜
をアルファ型の結晶構造にしてからロール状基材1を加
熱処理槽から取出して放置、室温レベルに冷却し、アル
ファ型の結晶構造のFe2O3からなる光触媒層3を形
成する。
【0035】この例では、基材1供給スピードを一定に
して、還元触媒物質を蒸発させる電界印加条件と、光触
媒物質を蒸発させる電界印加条件とを変えることによ
り、還元触媒層2の厚さと光触媒物質層3’の厚さ設定
を行っている。
【0036】このように、2つのスパッタリングチャン
バー7、8を組み合わせることで、帯状基材1の各表面
に別々に還元触媒層2と光触媒物質層3’を連続的に成
膜でき効率的に大量生産が可能となる。
【0037】基材1に成膜した光触媒層3に酸化触媒層
4と親水層5をドライコーティングする方法は、図5に
示すようにイオンプレーティング法にて同一のイオンプ
レーティングチャンバー13にて形成することができ
る。
【0038】そして、この例では、還元触媒層2や光触
媒層3をコーティングしたロール状基材1をイオンプレ
ーティングチャンバー13に供給する際の速度や電子銃
14への電界印加条件を変えることにより、酸化触媒層
4と親水層5の厚さ設定を可能にしている。
【0039】即ち、ロール状に巻回した基材1をセッテ
ィングチャンバー15内のローラー16、17にセッテ
ィングし、これを正転、逆転してイオンプレーティング
チャンバー13内のドラム18表面に基材1の光触媒層
3を位置させながら電子銃14を作動させ、るつぼ19
内に充填した例えば酸化触媒物質として例えば酸化ルテ
ニウムを蒸発させてRuO2薄膜からなる酸化触媒層4
を、次いで、るつぼ19に充填した酸化ケイ素を蒸発さ
せてSiO2薄膜からなる親水層5を形成している。
【0040】工程を説明すると、まず図6(a)に示す
ように、セッティングチャンバー15の蓋20を開け、
ロール状に巻回した基材1をローラー16にセッティン
グして、その先端をローラー17に取付ける。
【0041】次いで蓋20を閉じ、両チャンバー13、
15内をアルゴンガスなどの不活性ガス、窒素ガス条件
などを調整した略真空状態にしてから、図6(b)に示
すように、基材1をローラー17に巻き取るが、この巻
き取りの際に電子銃14を作動させて、るつぼ19に充
填した酸化ルテニウムを蒸発させながら、同時に基材1
表面近傍に酸素供給源21より酸素ガスを供給、これに
より確実にRu2を主成分とする厚さ約5nmの酸化触
媒層4を基材1の光触媒層3表面に形成させる。
【0042】そして、光触媒層3表面に酸化触媒層4が
成膜された基材1が図6(c)に示すようにローラー1
7に巻き取られてしまうと、今度は基材1をローラー1
6に巻き取る。
【0043】基材1をローラー16に巻き取る際に、図
6(d)に示すように、電子銃14を作動させて、るつ
ぼ19に充填した酸化ケイ素を蒸発させながら、同時に
基材1表面近傍に酸素供給源21より酸素ガスを供給、
これにより確実にSiO2を主成分とする厚さ約5nm
の親水層5を酸化触媒層4表面に積層させる。
【0044】そして、ローラー16に基材1が巻き取ら
れると、図6(e)に示すように蓋20を開けて、基材
1を取出し、用途に応じて切断加工等を行う。
【0045】尚、酸化触媒層4や親水層5の膜厚を厚く
するには、巻き取りスピードを遅く、あるいは電子銃1
5への電界印加出力を大きくし、薄くするには巻き取り
スピードを速く、あるいは電界印加出力を小さくすれば
良い。
【0046】尚、22は基材1が通過するスリットを、
基材1を挟み込んだ状態でシャットし、イオンプレーテ
ィングチャンバー13とセッティングチャンバー15と
を遮断するシャッター部材であり、基材1をセットする
際にイオンプレーティングチャンバー13内の真空度を
維持するものである。
【0047】次に商品への応用例を示すと、図7(a)
は、基材1として例えば線径0.2mmのステンレス製
線材を編んで形成した50メッシュの網材23を用い、
この網材23の表面側に光触媒層3、酸化触媒層4、親
水層5を順に積層した複合層24を、裏面側に白金など
の還元触媒層2を成膜し、その周縁部をステンレス板等
の金属板製フランジ部材25でかしめ補強して形成した
吸気フィルター26、図7(b)は、同様に基材1とし
て例えば線径0.2mmのステンレス製線材を編んで形
成した50メッシュの網材23を用い、この網材23の
表面側にのみ複合層24を成膜し、その周縁部を、白金
などの還元触媒層2を表面側に成膜した金属板製フラン
ジ部材25を網材23に対し導電状にかしめ補強し形成
した排気フィルター27を示している。
【0048】そして図8に示す空気清浄器28の吸気側
入口29には吸気フィルター26を、排気側出口30に
は排気フィルター27を複合層24を外側に向けて取付
けており、そのケーシング31内にはファン32を備え
ている。
【0049】而して、天井などに取り付けられた蛍光灯
などの通常の照明器具33あるいは太陽光が差し込んで
いる最中にファン32を作動させると、太陽光、あるい
は照明器具33の点灯に伴い生じる紫外光や可視光領域
までの光により、吸気フィルター26においては、その
表面側の光触媒層4で光励起した正孔と電子のうち、親
水層5表面では親水層5に捕捉された大気に含まれる水
と正孔とが酸化反応してヒドロキシラジカルが、また電
子の一部と大気中の酸素とが還元反応してスーパーオキ
サイドイオンが生成され、吸気フィルター26裏面の還
元触媒層2側では残りの電子と大気中の酸素とが還元反
応してスーパーオキサイドイオンが生成され、吸気側入
口29から吸込まれる空気は、その中に含まれる臭い物
質や煙草の煙、あるいはシックハウス症候群の原因とな
るホルムアルデヒトやトルエンなどが、複合層24側で
はヒドロキシラジカルとスーパーオキサイドイオンで酸
化され、還元触媒層2側ではスーパーオキサイドイオン
で酸化され、吸気フィルター26両面で効率的に分解さ
れる。
【0050】また、排気側出口30の排気フィルター2
7では、その表面側の光触媒層4で光励起した正孔と電
子のうち、親水層5表面では親水層5に捕捉された大気
に含まれる水と正孔とが酸化反応してヒドロキシラジカ
ルが、また電子の一部と大気中の酸素とが還元反応して
スーパーオキサイドイオンが生成され、残りの電子はフ
ランジ板部材25の還元触媒層2に移動して、その表面
で酸素を還元し、スーパーオキサイドイオンを生じる。
【0051】従って、排気フィルター27においては親
水層5表面側においてのみ、ヒドロキシラジカルとスー
パーオキサイドイオンにより、吸気フィルター26で分
解しきれずに残った排気中の臭い物質や煙草の煙が酸
化、分解される。
【0052】このように、排気側出口30に取り付けら
れる排気フィルター27の裏面側に還元触媒層2を設け
ず、フランジ部材25に還元触媒層2を設けたのは、還
元触媒層2側から小孔部6を通って複合層24側に空気
が流れると、光励起に伴い裏面側の管現触媒層2に生じ
たスーパーオキサイドイオンが、その一部は空気中の臭
気物質や煙草の煙などと酸化反応して消滅するが、残存
するスーパーオキサイドイオンが空気流と共にそのまま
複合層24側に移動して親水層5表面の正孔と結合して
しまい、親水層5側でのヒドロキシラジカルの生成が損
なわれて酸化力が低下、分解などの機能が半減するため
である。
【0053】本実施例のように、排気フィルター27に
おいて、フランジ部材25に還元触媒層2を設けること
で、光励起によって生じた電子の一部はフランジ部材25
表面において酸素を還元しスーパーオキサイドイオンを
生成するが、複合層24から離れているので、このスー
パーオキサイドイオンと正孔とが結合することを抑制で
きる。
【0054】即ち、複合層24側から還元触媒層2側に
向けて空気が通過する場合は、光触媒層4で生じたヒド
ロキシラジカルやスーパーオキサイドイオンが消滅しき
れずに還元触媒層2側に移動しても、還元触媒層2表面
の電子はヒドロキシラジカルやスーパーオキサイドイオ
ンと結合せず、酸素を還元してスーパーオキサイドイオ
ンを更に生じ、複合層24表面で分解しきれなかった空
気中の臭気物質や煙草の煙などを酸化し、これらを分解
するので効果的であるが、逆の流れでは還元触媒層2側
で生じたスーパーオキサイドイオンが残存すると、複合
層24側表面の正孔と結合するので効果が半減する。
【0055】従って、吸気側入口29には上述の吸気フ
ィルター26を、排気側出口30には上述の排気フィル
ター27を取付ければよく、この様にすれば分解、浄化
能力は倍増する。
【0056】尚、フィルター26、27を空気清浄器2
8のケーシング31に対し着脱自在に取付ければ、フィ
ルター26、27が目詰まりを起こした際、これらを取
り外して水洗できて好ましい。
【0057】図9は、同様に基材1として線径0.15
mmのステンレス製線材を編んで形成した40メッシュ
の網材23を用い、この網材23の表面側に複合層24
を、網材23周縁部に還元触媒層2を表面側に成膜した
金属板製フランジ部材25を網材23に対し導電状にか
しめて補強した図7(b)と同様のフィルター27を乗
用車34のデフロスター部35に設置した例を示してい
る。
【0058】このフィルター27は例えばフロントガラ
ス36に吸盤(図示せず)などで着脱自在に取付けてデ
フロスター部35からの吹き出し空気がフィルター27
の裏面側から複合層24を施した表面側に向かうように
取付け、複合層24表面に太陽光が当たるようにしてい
る。
【0059】而して、フロントガラス36を通して紫外
線がカットされた太陽光線がフィルター27に照射され
ると、フロントガラス36を透過した可視光によって光
触媒層4で光励起した正孔や電子によって親水層5表面
においてヒドロキシラジカルやスーパーオキサイドイオ
ンが生じ、フランジ部材25表面においてスーパーオキ
サイドイオンが生じる。
【0060】そして、デフロスター部35より吹き出る
空気がフィルター27を通過する際に、臭気物質や煙草
の煙などは表面側の親水層5に生じたヒドロキシラジカ
ルやスーパーオキサイドイオンによって酸化、分解され
る。
【0061】勿論、還元触媒層2は網部材23から離れ
たフランジ部材25に成膜しているので、還元触媒層2
部分で生じたスーパーオキサイドイオンは複合層24表
面には到らず、正孔と結合することが避けられる。
【0062】図10は、基材1として厚さ0.2mmの
ステンレス板に周縁部を残してパンチングやエッチング
方法で小孔部6を穴加工したものを用い、表面側略全面
に光触媒層3、酸化触媒層4、親水層5を順に積層した
複合層24を設け、裏面側略全面に還元触媒層2を成膜
した吸込み用フィルター37と、表面側略全面に複合層
24を、裏面周縁部に還元触媒層2を成膜した吹き出し
用フィルター38を、生鮮食料品39を移送する保冷車
や冷凍倉庫、冷蔵庫などの冷凍・冷蔵設備40内の消臭
殺菌装置として用いた例である。
【0063】この例では、冷凍・冷蔵設備40空間内の
空気をダクト41内に設置したファン42でもって循環
させており、このダクト41の吸込み側入口43には吸
込み用フィルター37を吹き出し側出口44には吹き出
し用フィルター38を、複合層24が室内表面に向くよ
うに設けている。
【0064】また、冷凍・冷蔵設備40の天井には空間
内を照らす蛍光灯、白熱灯などの照明器具45が設けら
れており、両フィルター37、38の表面にも照明器具
45の光が照射するようにしている。
【0065】而して、照明器具45の点灯に伴い生じる
可視光や微弱な紫外光で、フィルター37、38表面側
の光触媒層4で正孔と電子が光励起する。そして親水層
5表面では、親水層5で捕捉された大気に含まれる水と
正孔が酸化反応してヒドロキシラジカルが、また電子の
一部と大気中の酸素とが還元反応してスーパーオキサイ
ドイオンが生成され、他方、吸込み用フィルター37裏
面略全面及び吹き出し用フィルター38裏面周縁部の還
元触媒層2側では残りの電子と大気中の酸素とが還元反
応してスーパーオキサイドイオンが生成される。
【0066】そして、ファン42を作動させることによ
り、吸込み用フィルター37では表裏両面で、吹き出し
用フィルター38では表面で臭い物質や浮遊細菌類がヒ
ドロキシラジカルやスーパーオキサイドイオンで強烈に
酸化され、分解殺菌される。
【0067】このように紫外線ランプを用いずとも内部
を照らす蛍光灯や白熱灯で殺菌・消臭され、しかも紫外
線ランプのように生鮮食料品が変色したりせず、併せて
冷凍・冷蔵倉庫や保冷車内で作業する人に対する紫外線
照射による日焼け障害などが防止でき、その効果は多大
である。
【0068】図11は、ゴミ焼却設備や塗装設備などの
排気浄化装置46に用いた例であって、排気ダクト47
には太陽光や照明器具の光線が透過する例えば石英ガラ
スなどを用いた透明窓部48を設けると共に、排気ダク
ト47内部に、一方の面には複合層24を、他方の面に
は還元触媒層2を成膜したフィルター部材49を間隔を
置いて複数枚設置している。
【0069】フィルター部材49は光が照射する側から
影になる側に向けて排気が透過するように斜めに設置す
ると共に、光が照射する側の面には複合層24が、影に
なる側の面には還元触媒層2が位置するように排気ダク
ト47内に設置する。
【0070】而して、太陽光あるいは照明器具に含まれ
る紫外線領域から可視光領域の光線がフィルター部材4
9に照射している時に、排気ガスがフィルター部材49
を通過すると、複合層24側ではヒドロキシラジカルや
スーパーオキサイドイオンで、還元触媒層2ではスーパ
ーオキサイドイオンで排気中に含まれるダイオキシンや
窒素酸化物、有機溶剤などの有害物質が酸化、分解され
る。
【0071】尚、この例では、透明窓部48表面にはT
iO2薄膜50をゾルゲル法などでコーティングして、
TiO2薄膜50の超親水性、汚れ分解性機能を利用し
ており、排気浄化装置47を屋外設置しても、太陽光照
射によってTiO2薄膜50表面において超親水性、汚
れ分解性機能が働き、透明窓部48が汚れず、光透過性
が損なわれないようにしている。
【0072】このようにすれば、特別の紫外線ランプな
どを用いずとも、自然の太陽エネルギーでもって省エ
ネ、効率的に有害物質を分解浄化できる。
【0073】又、この実施例では透明窓部48を開閉自
在にしており、フィルター部材49に目詰まりを生じた
場合は、この窓部48を開けてフィルター部材49を取
出し、フィルター部材49を清掃したり、あるいはフィ
ルター部材49を新品に交換可能にしている。
【0074】図12は排気浄化装置46の変形例で、こ
の例ではフィルター部材49に変えて排気ダクト47内
に仕切板51を互い違いに斜めに設けて、排気ガスを仕
切板51に沿って蛇行状に通過するようにし、通気抵抗
を低減させたものである。
【0075】勿論、透明窓部48から差し込む光が当た
る面側には複合層24が、影になる面側には還元触媒層
2が成膜されており、光が仕切板51を照射している時
に排気ガスがダクト47内を通過すると、光触媒層4で
光励起した正孔や電子で、親水層5表面側ではヒドロキ
シラジカルやスーパーオキサイドイオンが生成され、還
元触媒層2表面側ではスーパーオキサイドイオンが生成
され、これらによって排気中に含まれるダイオキシンや
窒素酸化物、有機溶剤などの有害物質が酸化、分解され
る。
【0076】このようにすれば、特別の紫外線ランプな
どを用いずとも、自然のエネルギーでもって効率的に有
害物質を分解浄化できるうえ、ゴミ詰まりなども生じな
い。
【0077】尚、上述の2例の排気浄化装置46は、日
中は太陽光で分解浄化機能を発揮できるが、夜間もこれ
らの機能を発揮させる場合には、メタルハライドランプ
や水銀ランプなどを透明窓部48近傍に設置し、この透
明窓部48を通して複合層24に向けて光を照射すれば
良い。
【0078】本発明は上述の実施例に限定されること無
く種々の変形が可能であり、基材素材として黄銅、銅、
鉄などの導電性素材、あるいはガラス、陶磁器、合成樹
脂などを用いても良く、基材の厚さ、太さなども任意で
ある。
【0079】尚、非導電性素材を用いた場合には、光触
媒層に少なくとも酸化触媒層を積層すれば良く、更に用
途など必要に応じて親水層を積層しても良い。
【0080】導電性素材を用いた場合には、必要に応じ
て還元触媒層を、基材裏面など酸化触媒層を積層した光
触媒層から離隔して成膜し、酸素雰囲気中に露出させる
ことが出来、この露出部分で酸素を還元しスーパーオキ
サイドイオンを生成できる。この場合においても親水層
は、用途など必要に応じて酸化触媒層に積層しても良
い。
【0081】光触媒層を形成する物質として、Fe2
O、ZnO、SnO2、SrTiO3、WO3、Bi2
O3やTiO、TiO2、Ti2O3、Ti3O5、Ti
Ox(1.99<X<2)などのチタン酸化物などを用
いても良く、更には、光触媒層にCr、Vなどの遷移金
属イオンを微量注入し、光触媒反応の効率を高めても良
いく、また、光触媒層を成膜する方法として、ドライコ
ーティング法以外にゾル・ゲル法で形成しても良い。
【0082】光触媒層の厚さは100nm程度から10
00nm程度であれば充分機能を発揮できる。
【0083】また、酸化触媒層を形成する物質としてR
uO2以外の酸化触媒物質を用いても良く、その厚さは
1〜20nm程度有れば充分機能を発揮でき、1nm以
下であれば酸化触媒としての機能の発揮がうまく行え
ず、20nm以上であれば高価な物質を用いる関係上コ
ストが高くなりすぎてメリットが無い。
【0084】また、親水層を形成する物質としてSiO
2のほかAl2O3などを用いても良く、その厚さは1
〜20nm程度有れば充分機能を発揮できる。
【0085】還元触媒層を形成する物質として白金、パ
ラジウムやそれらを主成分とした合金を用いても良く、
その厚さは1〜20nm程度有れば充分機能を発揮で
き、1nm以下であれば還元触媒としての機能の発揮が
うまく行えず、20nm以上であれば高価な物質を用い
る関係上コストが高くなりすぎてメリットが無い。
【0086】これら光触媒層、酸化触媒層、親水層、還
元触媒層をドライコーティングする方法として、イオン
プレーティング法、スパッタリング方法、電子ビーム
法、ホロカソード法などの方法を採用しても良い。
【0087】還元触媒層はドライコーティング方法以外
に、白金めっき方法、クラッド方法などで基材に成膜す
ることもできる。
【0088】尚、基材の両面に還元触媒物質をコーティ
ングした後、その片面に少なくとも光触媒層と酸化触媒
層を積層形成し、更に親水層を積層しても良い。
【0089】更に、基材に先に光触媒層や酸化触媒層や
親水層を積層形成した後、その裏面側に還元触媒物質を
成膜しても良い。
【0090】勿論、本発明光触媒部材は、屋外の太陽光
下、あるいは紫外線ランプ照射条件下で用いれば光触媒
効果が増すのは、言うまでも無い。
【0091】更に、本発明光触媒部材は、道路の遮音壁
に用いて窒素酸化物などの有害物質の分解、紫外線が透
過し難い鑑賞用水槽や湖沼の浄化、家庭用ファンヒータ
ーの臭い除去フィルター、空調機の抗菌浄化フィルタ
ー、台所用換気扇のフィルターなど多くの環境浄化商品
に利用できる。
【0092】
【発明の効果】本発明の光触媒部材は以上のように、基
材表面に光触媒層とこの光触媒層表面に該光触媒層の光
励起で生じた正孔の水への酸化反応を促進する酸化触媒
層を積層したので、酸化触媒層によって光励起して生じ
た正孔の水との酸素に必要なエネルギー電位が低くな
り、微弱な紫外光はもとより、結果的に室内照明に豊富
に存在する可視光領域の光粒子が保有しているエネルギ
ーレベルで励起した正孔でも酸化反応が可能になる。従
って、水の酸化反応でヒドロキシラジカルが生じ、強い
分解機能や抗菌機能や浄化機能等を効率的に発揮するこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明光触媒部材の製造方法の工程を示す模
式図である。
【図2】 製造工程に基く断面図であって、(a)は還
元触媒層を導電性板状基材裏面に成膜した断面図、
(b)は次いで光触媒物質層を基材表面に成膜した断面
図、(c)は光触媒層に酸化触媒層を積層した断面図、
(d)は酸化触媒層に更に親水層を積層した断面図であ
る。
【図3】 エネルギー電位を示すグラフである。
【図4】 還元触媒物質と光触媒物質を基材に成膜する
装置の模式図である。
【図5】 酸化触媒物質と親水性物質を積層する装置の
模式図である。
【図6】 図5の装置の製造工程を示す模式図である。
【図7】 光触媒部材をフィルターに応用した例を示す
拡大断面図である。
【図8】 光触媒部材をフィルター部材に応用し、空気
清浄器に用いた例を示す模式図である。
【図9】 光触媒部材をフィルター部材に応用し、乗用
車に用いた例を示す模式図である。
【図10】 光触媒部材をフィルター部材に応用し、冷
蔵・冷凍設備に用いた例を示す模式図である。
【図11】 光触媒部材をフィルター部材に応用し、排
気浄化装置に用いた例を示す模式図である。
【図12】 光触媒部材を板材に応用し、排気浄化装置
に用いた例を示す模式図である。
【符号の説明】
A:還元触媒物質を基材に成膜する工程 B:光触媒物質を基材に成膜する工程 C:加熱処理する工程 D:酸化触媒物質を積層する工程 E:親水性物質を積層する工程 1:基材 2:還元触媒層 3:光触媒層 4:酸化触媒層 5:親水層 6:小孔部 7:第1のスパッタリングチャンバー 8:第2のスパッタリングチャンバー 9:供給ドラム 10:中間ドラム 11:中間ドラム 12:巻き取りドラム 13:イオンプレーティングチャンバー 14:電子銃 15:セッティングチャンバー 16:ローラー 17:ローラー 18:ドラム 19:るつぼ 20:蓋 21:酸素供給源 22:シャッター部材 23:網材 24:複合層 25:フランジ部材 26:吸気フィルター 27:排気フィルター 28:空気清浄器 29:吸気側入口 30:排気側出口 31:ケーシング 32:ファン 33:照明器具 34:乗用車 35:デフロスター部 36:フロントガラス 37:吸込み用フィルター 38:吹き出し用フィルター 39:生鮮食料品 40:冷凍・冷蔵設備 41:ダクト 42:ファン 43:吸い込み側入口 44:吹き出し側出口 45:照明器具 46:排気浄化装置 47:排気ダクト 48:透明窓部 49:フィルター部材 50:TiO2薄膜 51:仕切板
フロントページの続き Fターム(参考) 4C080 AA07 AA10 BB05 MM02 QQ11 4F100 AA17C AA20D AA21B AA23B AB01 AT00A BA03 BA04 BA10A BA10C BA10D CC00 DC11A DG13 DJ00 EH46 JA11B JB05D JC00 JG01A JL00 JL06 JL08B JL08C JL08D 4G069 AA02 AA11 AA14 BA02A BA02B BA04A BA04B BA48A BB04A BB04B BC70A BC70B CA05 DA05 EC22X EC22Y ED02 EE09 FA03 FB23

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材表面に、光触媒層と、この光触媒層
    表面に該光触媒層の光励起で生じた正孔の水への酸化反
    応を促進する酸化触媒層を積層したことを特徴とする光
    触媒部材。
  2. 【請求項2】 上記光触媒層の主成分がチタン酸化物で
    あることを特徴とする請求項1記載の光触媒部材。
  3. 【請求項3】 上記光触媒層の主成分がアルファ型結晶
    構造のFe2O3であることを特徴とする請求項1記載
    の光触媒部材。
  4. 【請求項4】 上記酸化触媒層の主成分がRuO2であ
    ることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の光触
    媒部材。
  5. 【請求項5】 上記酸化触媒層の表面に親水層層を更に
    積層したことを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載
    の光触媒部材。
  6. 【請求項6】 上記親水層の主成分がSiO2であるこ
    とを特徴とする請求項5記載の光触媒部材。
  7. 【請求項7】 上記基材が導電性素材より形成され、こ
    の基材と電気的に導通し上記光触媒層の光励起で生じた
    電子の酸素との還元反応を促進する還元触媒層とを備え
    ていることを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載の
    光触媒部材。
  8. 【請求項8】 上記導電性基材が板状で、一方の表面に
    少なくとも上記光触媒層と酸化触媒層を積層し、他方の
    表面に上記還元触媒層を形成したことを特徴とする請求
    項1乃至7いずれか記載の光触媒部材。
  9. 【請求項9】 上記導電性基材に、この基材を貫通する
    多数の小孔部が設けられていることを特徴とする請求項
    7乃至8いずれか記載の光触媒部材。
  10. 【請求項10】 少なくとも上記光触媒層と酸化触媒層
    をドライコーティング法にて形成したことを特徴とする
    請求項1乃至9いずれか記載の光触媒部材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007000361A (ja) * 2005-06-23 2007-01-11 Denso Corp 光消臭性多孔体及びこれを用いた空気清浄器
JP2007244971A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Ulvac Japan Ltd 防汚膜、基体構造体及び基体構造体の作製方法

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