JP2002095892A - 組立式小径物干竿セット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】通常の洗濯物及び重い洗濯物の双方の乾燥に便
利で，狭い空間で機能的に使用でき使用後にはコンパク
トに収納できる物干具を提供する。 【解決手段】複数の小径物干竿を任意の配列組合せで挿
入できるブラケットを使用して吊下方式の組立式小径物
干竿セットを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は複数の小径物干竿を
洗濯物の種類，量に応じて使い分けて，狭い空間を有効
に利用して効率的に乾燥を行なうための物干具に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来は洗濯物の種類に関係なく直径約３
ｃｍの汎用物干竿が使用されている。又，小物専用のリ
ングハンガー，大物用のパイプハンガーも使用されてい
る。物干竿の支持のためには腕木状支持具，ポール状支
持具及び折り畳み式スタンド等並びにそれぞれの支持具
を固定するための基礎台等が適宜組合された構造の支持
装置が使用されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術に
は次のような問題があった。

【０００４】汎用物干竿は屋外又はベランダ等での使用
を目的としており，物干竿の大きさに対応する物干竿支
持具及び基礎台も大きいため室内や狭いベランダでの使
用は困難である。

【０００５】小物専用のリングハンガー等は大物の乾燥
が困難である他に，洗濯物の袖孔，襟口等の物干竿を通
せる部分を利用して簡単に洗濯物を固定することができ
ず，付属ピンチ等の専用の固定具を特別に使用する必要
がある。この付属ピンチは一般に耐久性が乏しく使用中
の破損が起こりリングハンガーの機能が損なわれる。
又，形態が比較的複雑であり，使っていない時の収納が
繁雑になる問題がある。

【０００６】パイプハンガー等は空間の有効利用及び乾
燥効率の向上のために，立体的な固定構造を持っている
ため占有空間が大きく使わない時の室内での保管時には
収納スペースが大きく，室内の美観維持にも対応できな
い。さらに専用の架台，スタンド等を別に準備してハン
ガーを固定しなければならない場合も多い。スタンド式
や折り畳み構造のパイプハンガーもあるが，折り畳んだ
状態でも最小構成部品のサイズに限界があるため，収納
スペースを十分に縮小することができない。構造的に洗
濯物の袖孔，襟口等に物干竿を通して洗濯物を吊下るこ
とができない場合もあり，その場合はリングハンガーと
同様にピンチ等を使用する必要がある。

【０００７】

【問題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために次の技術的手段を講じた。

【０００８】汎用物干竿よりも直径が小さく室内や狭い
ベランダでの使用に便利なように長さを短くした複数の
小径物干竿を，それらを挿入させて水平状態に保つため
に小径物干竿の数以上の小径物干竿受け用溝を持つ挿入
孔を備える小径物干竿固定用のブラケットに挿入し，小
径物干竿受け用溝に小径物干竿を載せた後に該ブラケッ
トに付属している吊下具で該ブラケットを他の固定構造
物に吊下ることができる組立式小径物干竿セットを構成
させる。

【０００９】通常の洗濯物に対して使用する場合は複数
の小径物干竿を分散させてブラケットの小径物干竿受け
用溝に載せそれぞれの小径物干竿を分離して個別に洗濯
物を懸ける。洗濯物が大物又は厚物で重量的に単独の小
径物干竿に懸けることができない場合は，複数の小径物
干竿を分散させずに隣接する小径物干竿受け用溝に載せ
て耐荷重を増加させた集合体として洗濯物を懸ける。

【００１０】組立式小径物干竿セットとして組立た後は
ブラケットに付属している吊下具によって天井，壁面に
設けられたフックや他の固定構造物に吊下げて使用す
る。

【００１１】使わない時には小径物干竿をブラケットか
らはずして分解し，立体的構造物ではない小径物干竿及
び平板状のブラケットに分離させてコンパクトな状態に
して収納する。本発明は以上の構成よりなる組立式小径
物干竿セットである。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下，本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。

【００１３】図１は小径物干竿１の構造を示す断面図で
ある。小径物干竿１には管体端末を封止する端末キャッ
プ２が装着されており端末キャップ２には小径物干竿１
を単独で使用する場合に利用する予備吊下具３が附属し
ている。端末キャップは単独使用時の転動を防止するた
め多角形の横断面形状を持っている。

【００１４】図２は小径物干竿１を支持固定するための
ブラケット４の形状である。ブラケット４内には小径物
干竿１を挿入するための複数の小径物干竿受け用溝５を
備える挿入孔６が設けられており，乾燥する洗濯物の種
類及び量に応じて任意の小径物干竿受け用溝５を使用で
きるようになっている。ブラケット４の両端にはブラケ
ット４を吊下るための吊下孔７が設けられており，吊下
具９によって任意の固定構造物にブラケットを吊下固定
することができる。

【００１５】図３は上記の組立式小径物干竿セット構成
部品を組立て，組立式小径物干竿セット吊下用固定フッ
ク８に吊下た状態を示す斜視図である。本例は通常の洗
濯物を乾燥させる場合の組立図であり，小径物干竿１は
互いに離れた小径物干竿受け用溝５に載せた場合の図で
あり，それぞれの小径物干竿１は個別の物干竿として使
用される。図４は図３の組立状態での小径物干竿１の配
置を示す側面図であり，通常の洗濯物１０が個別の小径
物干竿１に懸けらている。

【００１６】図５は図４と類似の小径物干竿１の配置を
示す側面図であるが，比較的重い洗濯物１１を乾燥する
場合に対応するものであり，小径物干竿１は集合して隣
接する小径物干竿受け用溝に載せられている。

【００１７】以上，本発明の実施形態について説明した
が，本発明は上記実施形態に限定されるものではなく，
本発明の要旨範囲において適宜変形実施可能である。

【００１８】例えば，ブラケット４は必ずしも水平に吊
下るだけではなく図６及び図７の様に斜め又は垂直に吊
下てもよい。また図８のように間隔が離れた複数の小径
物干竿受け用溝５に複数の小径物干竿１を載せて一体構
造の物干竿として使用してもよい。また図９のように，
重い洗濯物を懸けるために隣接溝に載せた複数の小径物
干竿１で構成される集合体を複数設けて，それぞれを個
別の集合体として使用することもできる。ブラケット４
内の挿入孔６は図２の様な一段構成に限らずに図１０の
様に上下に二段以上の配列に構成させてもよい。

【００１９】

【発明の効果】

【００２０】請求項１記載の組立式小径物干竿セットに
よれば次のような効果が得られる。室内及び狭いベラン
ダ等の小空間での物干乾燥がコンパクトな組立式小径物
干竿セットにより簡単にできる。セットの規模も小さく
簡単な吊下構造のため天候や室内の条件の変更にともな
う乾燥場所の移動も容易にできる。小径物干竿１のブラ
ケット４内での配置が自由な組立構造であるため，通常
の洗濯物及び重い洗濯物に対しても使用できる。複数の
小径物干竿１を分散させて挿入すれば，多数の洗濯物を
同時に懸けることができ，ハンガを個別の小径物干竿１
の長手方向の異なる位置に懸ければ日照，通気効率が高
くなり乾燥能率が向上する。壁面に組立式小径物干竿セ
ットを吊下る場合には，壁面からの距離が遠い小径物干
竿受け用溝５を使用すれば，壁面と洗濯物の接触を防止
できる。使用していない小径物干竿受け用溝５は小径物
干竿１以外のハンガー類を吊下るのに利用することもで
きる。小径物干竿１を全く挿入しないでブラケット４を
単独の吊下用部品として使用することもできる。使用後
の収納に際しては，立体的構造の部品が含まれない棒状
の小径物干竿１及び平板状のブラケット４に分割できる
ため，家具の隙間等の小さな空間にコンパクトに収納で
きる。したがって収納状態での美観上の問題も発生しな
い。洗濯物に袖孔，襟口等の物干竿を通せる部分があれ
ば，その部分にブラケット４からはずした小径物干竿１
を通して懸けることも容易である。専用の物干竿用スタ
ンドも不要である。図６の様にブラケット４を傾斜させ
て使用すれば日照条件を有効に利用できる。図７の様に
ブラケット４を垂直にすればさらに使用時の占有空間を
小さくでき，組立式小径物干竿セットの吊下状態はより
安定になる。

【００２１】請求項２記載の組立式小径物干竿セットに
よれば次のような効果が得られる。吊下具９上の吊下位
置を自由に変更できるため，吊下具９の実質的な有効長
さの変更が自在であり，特別な器具を用いずにブラケッ
ト４の傾斜を自由に設定して吊下ることができる。吊下
場所の自由度も高くカーテンレール，コーナー壁部等の
広範な場所に容易に吊下ることができる。

【００２２】請求項３記載の組立式小径物干竿セットに
よれば次のような効果が得られる。極少量の洗濯物を乾
燥する場合には図１１の様にブラケット４を使用しない
で小径物干竿１を単独に使用して小空間を利用して自由
に乾燥ができる。単独で使用すれば物干具としての外観
上の違和感が少ないため，洗濯物以外のタペストリー１
２等の装飾品や日用品を懸けるための室内汎用吊具とし
ても使用できる。

【００２３】

【図面の簡単な説明】

【図１】小径物干竿の構造を示す断面図である。

【図２】小径物干竿を挿入するブラケットの平面図であ
る。

【図３】小径物干竿及びブラケットからなる組立式小径
物干竿セットを壁面上の固定フックに吊下た状態の斜視
図である。

【図４】複数の小径物干竿を分散させてブラケットに装
着した配置図である。

【図５】複数の小径物干竿を集合してブラケットに装着
した配置図である。

【図６】図４のブラケットを斜めに吊下た場合の配置図
である。

【図７】図６のブラケットを垂直に吊下た場合の配置図
である。

【図８】複数の小径物干竿を分散させてブラケットに装
着し，それぞれの小径物干竿を一括して洗濯物を懸けた
場合の配置図である。

【図９】複数の小径物干竿を複数の集合体に纏めて，複
数の重い洗濯物を懸けた場合の配置図である。

【図１０】複数の挿入孔を二段に設けたブラケットの平
面図である。

【図１１】小径物干竿を単独で使用してタペストリーを
懸けた場合の正面図。

【符号の説明】

１ 小径物干竿 ２ 端末キャップ ３ 予備吊下具 ４ ブラケット ５ 小径物干竿受け用溝 ６ 小径物干竿挿入孔 ７ 吊下孔 ８ 組立式小径物干竿セット吊下用固定フッ
ク ９ 吊下具 10 通常の洗濯物 １１ 重い洗濯物 １２ タペストリー

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の小径物干竿，それらを挿入させて
   水平状態に保つために小径物干竿の数以上の小径物干竿
   受け用溝を持つ挿入孔を備える小径物干竿固定用のブラ
   ケット及び該ブラケットを他の固定構造物に吊下るため
   の吊下具から構成され，使用目的に応じて小径物干竿を
   載せるブラケット内の挿入孔についた小径物干竿受け用
   溝を自由に選択できる組立式小径物干竿セット。
2. 【請求項２】 請求項１の吊下具が紐，鎖等の線状体で
   あって吊下長さを自由に選択できるように周期的に固定
   用のループ構造の引き留め部のある構造の吊下具になっ
   ている組立式小径物干竿セット。
3. 【請求項３】 請求項１の小径物干竿の両端末が，小径
   物干竿を単独でも吊り下げられるように個別の予備吊下
   具を装着した構造になっている組立式小径物干竿セッ
   ト。