JP2002094426A - 地上波デジタル放送無給電中継装置 - Google Patents

地上波デジタル放送無給電中継装置

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JP2002094426A
JP2002094426A JP2000278079A JP2000278079A JP2002094426A JP 2002094426 A JP2002094426 A JP 2002094426A JP 2000278079 A JP2000278079 A JP 2000278079A JP 2000278079 A JP2000278079 A JP 2000278079A JP 2002094426 A JP2002094426 A JP 2002094426A
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ofdm signal
receiving antenna
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antenna
terrestrial digital
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Tomoyuki Okamura
智之 岡村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡素なシステム構成であること、無給電であ
ること、新たにケーブルを引き回すための工数ないしス
ペースが不要であること、といった諸条件を満足できる
新規な放送無給電中継装置を得ることを課題とする。 【解決手段】 地上波デジタル放送で採用されるOFD
M伝送方式を用いて放送されてきたOFDM信号を良好
に受信可能な場所に設置される主受信アンテナ17と、
この主受信アンテナ17を介して受信されたOFDM信
号を送信する送信アンテナ19と、を含んで構成され、
送信アンテナ19は、OFDM信号を良好に受信できな
い場所に設置される副受信アンテナ23へ向けて、主受
信アンテナ17を介して受信されたOFDM信号を送信
することで、OFDM信号波の進行方向を変更させて放
送波を目的地点に無給電中継する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2003年開始予
定の、地上波デジタル放送で採用されるOFDM伝送方
式を用いて放送されてきたOFDM信号波を中継する地
上波デジタル放送中継装置に係り、特に、簡素なシステ
ム構成であること、無給電であること、新たにケーブル
を引き回すための工数ないしスペースが不要であるこ
と、といった諸条件を満足できる地上波デジタル放送無
給電中継装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地上波を用いるテレビ放送にあっては、
放送波がその伝搬中にビル等の障害物によって反射され
ると、放送波は複数の伝搬経路を介して受信点に到来す
るようになる。このように、同一の受信点に到来する放
送波の伝搬経路が複数存在する、いわゆるマルチパスが
生じると、一般にその伝搬経路長が異なるために、受信
点において、同一の映像ないし音声を含む放送波が、遅
延時間をおいて受信されるようになる。すると、こうし
た放送波を受信した受信機の画面には多重像が表示され
ることになる。これがいわゆるマルチパス障害である。
【0003】こうしたマルチパス障害に悩まされている
難視地区の受信改善対策として、例えば、良好な受信点
に設置したアンテナにより受信されたテレビ信号を増幅
し、これを同軸ケーブル網などを介して各ユーザ宅に分
配するようにした、いわゆる共同受信システムが知られ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た共同受信システムにあっては、システム構成の規模が
大きく、また、テレビ信号増幅のための電力が必要であ
り、さらに、例えば建築年数が所定年数以上経過した建
物に適用しようとしたとき、新たにケーブルを引き回す
ためのスペースがとれない等の理由により対応出来ない
場合があるという解決すべき課題を内在していた。
【0005】そこで、簡素なシステム構成であること、
無給電であること、新たにケーブルを引き回すための工
数ないしスペースが不要であること、といった諸条件を
満足できる新規な放送無給電中継装置の開発が待望され
ていたのである。
【0006】本発明は、上述した背景に鑑みてなされた
ものであり、2003年開始予定の、地上波デジタル放
送で採用されるOFDM伝送方式を用いて放送されてき
たOFDM信号波の進行方向を変更させて放送波を目的
地点に無給電中継することにより、簡素なシステム構成
であること、無給電であること、新たにケーブルを引き
回すための工数ないしスペースが不要であること、とい
った諸条件を満足できる新規な地上波デジタル放送無給
電中継装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明者は、地上波デジタル放送で採用予定の
OFDM伝送方式に注目して鋭意研究を進めていたとこ
ろ、OFDM伝送方式が有する利点を活用することで首
記の課題解決を図ることが可能であるとの確信を得て、
さらなる研究を進めた結果、本発明に係る地上波デジタ
ル放送無給電中継装置を想到するに至ったのである。
【0008】ここで、OFDM伝送方式の概要とその利
点について簡単に述べる。OFDM(Orthogonal Frequ
ency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)伝
送方式とは、送信対象情報を複数の搬送波に分割して送
信するマルチキャリア伝送方式の一種であり、伝送帯域
内に数千にものぼる多数の搬送波を立てて、各搬送波毎
にデータを割り当てて放送を行う。このデータ割り当て
の際に、同一対象データを複数の搬送波にわたって繰り
返し割り当てるといった冗長性をもたせることで、例え
ば部分的にデータが損傷を受けたとしても、他の搬送波
に割り付けた同一のデータを用いて誤りを補完すること
ができるため、地上波で問題となるマルチパス障害に対
して強いという利点を有している。
【0009】本発明は、こうしたOFDM伝送方式が有
する利点に着目してなされたものであって、請求項1に
記載したように、地上波デジタル放送で採用されるOF
DM伝送方式を用いて放送されてきたOFDM信号を良
好に受信可能な場所に設置される主受信アンテナと、こ
の主受信アンテナを介して受信されたOFDM信号を送
信する送信アンテナと、を含んで構成される地上波デジ
タル放送中継装置であって、前記送信アンテナは、前記
OFDM信号を良好に受信できない場所に設置される副
受信アンテナへ向けて、前記主受信アンテナを介して受
信されたOFDM信号を送信することで、OFDM信号
波の進行方向を変更させて放送波を目的地点に無給電中
継することを要旨とする。
【0010】請求項1に係る地上波デジタル放送無給電
中継装置では、OFDM信号を良好に受信できない場
所、具体的には、例えば地上波デジタル放送のサービス
範囲内に該当するにもかかわらずOFDM信号を直接受
信できないような、マルチパス障害に悩まされる場所に
設置される副受信アンテナへ向けて、無給電中継装置の
一部を構成する送信アンテナは、主受信アンテナを介し
て良好に受信されたOFDM信号を送信することで、O
FDM信号波の進行方向を変更させて放送波を目的地点
に無給電中継するようにしている。これにより、目的地
点に設置される副受信アンテナの元には、主受信アンテ
ナを介して良好に受信されたOFDM信号が届けられ
る。しかも、OFDM伝送方式はマルチパス障害に対し
て強いという利点を有している。したがって、副受信ア
ンテナにおける受信電界強度を高水準に引き上げる作用
と、OFDM伝送方式が有するマルチパス障害に対して
強いという利点と、の相乗効果によって、本来ならばマ
ルチパス障害に悩まされるであろう目的地点において、
マルチパス障害の影響を受けることなく放送波を良好に
受信することができるようになる。なお、ここでいう目
的地点とは、受信機へのOFDM信号入力端を含むこと
は当然として、例えば、複数の無給電中継装置を経てO
FDM信号波を伝送する場合において、伝搬経路中の中
継地点を含む概念であることを付言しておく。これは、
請求項1に記載の構成要件を充足している限りにおい
て、本発明は複数の無給電中継装置を経てOFDM信号
波を伝送する態様をもその技術的範囲に含むことを意味
している。また、本発明は1つの送信アンテナに対して
例えば複数の副受信アンテナを関係付ける態様も、その
技術的範囲に含んでいる。具体的には、例えば本発明に
係る無給電中継装置を集合住宅の屋上に設置した場合に
おいて、各戸のベランダ等に副受信アンテナを設置する
態様をも、本発明はその技術的範囲に含んでいる。こう
した集合住宅への適用態様にも容易に応えることができ
ることからも、本発明の有用性は明らかであろう。
【0011】請求項1に記載の発明によれば、簡素なシ
ステム構成であること、無給電であること、新たにケー
ブルを引き回すための工数ないしスペースが不要である
こと、といった諸条件を満足できる新規な地上波デジタ
ル放送無給電中継装置を得ることができる。
【0012】請求項1では、地上波デジタル放送無給電
中継装置が備えるべき基本的な枠組みについて規定し
た。
【0013】これに対し、請求項2以下では、受信機へ
のOFDM信号入力端での受信電界強度の向上を企図し
た様々な工夫について規定している。
【0014】請求項2に係る地上波デジタル放送無給電
中継装置は、請求項1に記載の地上波デジタル放送無給
電中継装置において、前記主受信アンテナを介して受信
したOFDM信号の位相を調整する位相調整手段をさら
に備えることを要旨とする。
【0015】また、請求項3に係る地上波デジタル放送
無給電中継装置は、請求項2に記載の地上波デジタル放
送無給電中継装置において、前記位相調整手段における
OFDM信号の位相調整は、前記主受信アンテナを介し
て受信したOFDM信号を前記送信アンテナへと導く信
号経路途中に設けた位相調整器で行われることを要旨と
する。
【0016】そして、請求項4に係る地上波デジタル放
送無給電中継装置は、請求項2に記載の地上波デジタル
放送無給電中継装置において、前記位相調整手段におけ
るOFDM信号の位相調整は、前記送信アンテナと前記
副受信アンテナ間の相対的な位置関係を変更することに
より行われることを要旨とする。
【0017】請求項2の発明によれば、主受信アンテナ
を介して受信したOFDM信号の位相を調整する位相調
整手段をさらに備えたので、図5ないし図6に示した、
位相調整前後の受信機入力端における受信電界強度の周
波数特性図から明らかなように、受信機へのOFDM信
号入力端での受信電界強度における周波数選択性フェー
ジングが改善されて、同受信電界強度の向上を期待する
ことができる。
【0018】また、請求項3に係る地上波デジタル放送
無給電中継装置は、請求項2に記載の地上波デジタル放
送無給電中継装置において、前記位相調整手段における
OFDM信号の位相調整は、前記主受信アンテナを介し
て受信したOFDM信号を前記送信アンテナへと導く信
号経路途中に設けた位相調整器で行われることを要旨と
する。
【0019】そして、請求項4に係る地上波デジタル放
送無給電中継装置は、請求項2に記載の地上波デジタル
放送無給電中継装置において、前記位相調整手段におけ
るOFDM信号の位相調整は、前記送信アンテナと前記
副受信アンテナ間の相対的な位置関係を変更することに
より行われることを要旨とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る地上波デジ
タル放送無給電中継装置の一実施形態について、図面を
参照して詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明に係る地上波デジタル放送
無給電中継装置の概略構成図、図2は、本発明の第1実
施例に係る無給電中継装置の概略構成図、図3は、本発
明の第2実施例に係る無給電中継装置の概略構成図、図
4は、本無給電中継装置の一部を構成する位相調整器の
ブロック構成図、図5ないし図6は、位相調整前後の受
信機入力端における受信電界強度の周波数特性図であ
る。
【0022】本発明の請求項1に対応する地上波デジタ
ル放送無給電中継装置11は、図1に示すように、地上
波デジタル放送で採用されるOFDM伝送方式を用いて
放送塔13から放送されてきたOFDM信号を良好に受
信可能な、例えばビル15の屋上などの適宜の場所に設
置される主受信アンテナ17と、この主受信アンテナ1
7を介して受信されたOFDM信号を送信する送信アン
テナ19と、を含んで構成される。なお、主受信アンテ
ナ17と送信アンテナ19とは、一体に構成することも
できるし、または、それぞれを別体に作成した後、両ア
ンテナ17,19間を例えば同軸ケーブルなどの信号経
路18を介して接続する構成を採ることもできる。そし
て、送信アンテナ19は、OFDM信号を良好に受信で
きない、例えばビル15の陰などに建てられた家屋21
の屋根などの適宜の場所に設置される副受信アンテナ2
3へ向けて、主受信アンテナ17を介して受信されたO
FDM信号を送信することで、OFDM信号波の進行方
向を変更させて放送波を目的地点に無給電中継する機能
を備えている。
【0023】このように構成された無給電中継装置11
では、OFDM信号を良好に受信できない場所、具体的
には、例えば地上波デジタル放送のサービス範囲内に該
当するにもかかわらずOFDM信号を直接受信できない
ような、マルチパス障害に悩まされる場所21に設置さ
れる副受信アンテナ23へ向けて、本無給電中継装置1
1の一部を構成する送信アンテナ19は、主受信アンテ
ナ17を介して良好に受信されたOFDM信号を送信す
ることで、OFDM信号波の進行方向を、直接波の進行
方向である第1の方向25から第2の方向26へと変更
させて、放送波を目的地点21に無給電中継するように
している。これにより、目的地点に設置される副受信ア
ンテナ23の元には、主受信アンテナ17を介して良好
に受信されたOFDM信号が届けられる。しかも、OF
DM伝送方式は、例えば図1に示した建造物27,29
でそれぞれ反射した遅延波27a,29aに由来するマ
ルチパス障害に対して強いという利点を有している。し
たがって、副受信アンテナ23における受信電界強度を
高水準に引き上げる作用と、OFDM伝送方式が有する
マルチパス障害に対して強いという利点と、の相乗効果
によって、本来ならばマルチパス障害に悩まされるであ
ろう目的地点21において、マルチパス障害の影響を受
けることなく放送波を良好に受信することができるよう
になる。なお、ここでいう目的地点とは、受信機へのO
FDM信号入力端23を含むことは当然として、例え
ば、複数の無給電中継装置を経てOFDM信号波を伝送
する場合において、伝搬経路中の中継地点を含む概念で
あることを付言しておく。これは、請求項1に記載の構
成要件を充足している限りにおいて、本発明は複数の無
給電中継装置を経てOFDM信号波を伝送する態様をも
その技術的範囲に含むことを意味している。また、本発
明は1つの送信アンテナ19に対して例えば複数の副受
信アンテナ23を関係付ける態様も、その技術的範囲に
含んでいる。具体的には、例えば本発明に係る無給電中
継装置11を集合住宅の屋上に設置した場合において、
各戸のベランダ等に副受信アンテナ23を設置する態様
をも、本発明はその技術的範囲に含んでいる。こうした
集合住宅への適用態様にも容易に応えることができるこ
とからも、本発明の有用性は明らかであろう。
【0024】請求項1に対応する無給電中継装置11に
よれば、簡素なシステム構成であること、無給電である
こと、新たにケーブルを引き回すための工数ないしスペ
ースが不要であること、といった諸条件を満足すること
ができる。
【0025】ところで、本発明に係る無給電中継装置1
1では、上述した基本的な枠組みに加えて、請求項2な
いし4に記載したように、受信機へのOFDM信号入力
端での受信電界強度の向上を企図した様々な工夫をこら
している。
【0026】すなわち、請求項2に対応する無給電中継
装置11は、図1及び図4に示すように、主受信アンテ
ナ17を介して受信したOFDM信号の位相を調整する
位相調整手段として機能する位相調整器31をさらに備
えている。この位相調整器31は、例えば主受信アンテ
ナ17を介して受信したOFDM信号を送信アンテナ1
9へと導く信号経路18の途中に設けてある。位相調整
器31は、図4に示すように、信号経路18における分
岐点41と、この分岐点41の上流側に設けられる加算
器43と、分岐点41と加算器43との間をバイパスさ
せるようにして設けられ、所要のOFDM信号に対して
時間遅延処理を施す遅延回路45と、を含んで構成され
ている。そして、この位相調整器31において、OFD
M信号の位相調整が行われる。
【0027】なお、位相調整手段が発揮するOFDM信
号の位相調整機能は、送信アンテナ19と副受信アンテ
ナ23間の相対的な位置関係、具体的には、副受信アン
テナ23に対する送信アンテナ19の指向方向を変更す
ることにより行うように構成してもよい。
【0028】このように、請求項2に対応する無給電中
継装置11によれば、主受信アンテナ17を介して受信
したOFDM信号の位相を調整する位相調整手段31を
さらに備えたので、図5ないし図6に示した、位相調整
前後の受信機入力端における受信電界強度の周波数特性
図から明らかなように、受信機へのOFDM信号入力端
での受信電界強度における周波数選択性フェージングが
改善されて、同受信電界強度の向上を期待することがで
きる。
【0029】次に、本発明の第1ないし第2実施例に係
る無給電中継装置について、図2ないし図3を参照しつ
つ説明する。なお、本第1ないし第2実施例を説明する
にあたり、既に説明した構成要素と共通する機能要素に
は共通する符号を付し、その重複した説明を省略する。
【0030】(第1実施例)本第1実施例に係る無給電
中継装置11では、図1に示した無給電中継装置11に
おける主受信アンテナ17として、複数の受信アンテナ
17aないし17dを採用することで、無給電中継装置
11における受信電力を高める例を示している。こうし
た第1実施例に記載の主受信アンテナ17において、複
数の受信アンテナ17aないし17d間の相対的な距離
間隔、または複数の受信アンテナ17aないし17dそ
れぞれの指向方向を調整することによっても、主受信ア
ンテナ17の周波数選択性を変更することができ、ひい
てはOFDM信号の位相調整を行うことができる。
【0031】図2に示したアンテナ利得、自由空間損
失、熱雑音などのパラメータ設定条件下で、本第1実施
例に示す目的地点21に備えられる副受信アンテナ23
における、受信電力および受信入力信号のCN比をそれ
ぞれ計算すると、受信電力は−52dBm、受信入力信
号のCN比は47dBとの結果が得られた。受信入力信
号のCN比のスレッシュホールドレベルを例えば25d
Bと設定すると、これよりも受信入力信号のCN比:4
7dBは22dBだけ上回っている。これは、目的地点
21におかれた受信機において、良好な画像が得られる
ことを示している。
【0032】(第2実施例)本第2実施例に係る無給電
中継装置11では、送信アンテナ19から送信されてき
たOFDM信号を、家屋21内に設置される受信機33
に例えば同軸ケーブルなどを介して接続された副受信ア
ンテナ23に向けて送信する例を示している。
【0033】図3に示したアンテナ利得、自由空間損
失、熱雑音などのパラメータ設定条件下で、本第2実施
例に示す目的地点21に備えられる副受信アンテナ23
における、受信電力および受信入力信号のCN比をそれ
ぞれ計算すると、受信電力は−58dBm、受信入力信
号のCN比は41dBとの結果が得られた。受信入力信
号のCN比のスレッシュホールドレベルを例えば25d
Bと設定すると、これよりも受信入力信号のCN比:4
1dBは16dBだけ上回っている。これは、目的地点
21におかれた受信機33において、良好な画像が得ら
れることを示している。
【0034】なお、上述した第1ないし第2実施例を組
み合わせれば、例えば、複数の無給電中継装置11を経
てOFDM信号波を伝送する態様を具現化することがで
き、本発明は、こうして複数の無給電中継装置11を経
てOFDM信号波を伝送する態様をも、その技術的範囲
に含むことを付言しておく。
【0035】最後に、上述した実施の形態は、本発明の
理解を容易にするために例示的に記載したものであっ
て、本発明の技術的範囲を限定するために記載したもの
ではない。すなわち、本発明は、その技術的範囲に属す
る全ての実施の形態を含むことは当然として、そのいか
なる均等物をも含む趣旨である。
【0036】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1に
係る地上波デジタル放送無給電中継装置によれば、副受
信アンテナにおける受信電界強度を高水準に引き上げる
作用と、OFDM伝送方式が有するマルチパス障害に対
して強いという利点と、の相乗効果によって、本来なら
ばマルチパス障害に悩まされるであろう目的地点におい
て、マルチパス障害の影響を受けることなく放送波を良
好に受信することができるようになる。したがって、簡
素なシステム構成であること、無給電であること、新た
にケーブルを引き回すための工数ないしスペースが不要
であること、といった諸条件を満足できる新規な地上波
デジタル放送無給電中継装置を得ることができる。
【0037】請求項2に係る地上波デジタル放送無給電
中継装置によれば、主受信アンテナを介して受信したO
FDM信号の位相を調整する位相調整手段をさらに備え
たので、例えば図5ないし図6に示すように、受信機へ
のOFDM信号入力端での受信電界強度における周波数
選択性フェージングが改善されて、同受信電界強度の向
上を期待することができるというきわめて優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地上波デジタル放送無給電中継装
置の概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る無給電中継装置の概
略構成図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る無給電中継装置の概
略構成図である。
【図4】本無給電中継装置の一部を構成する位相調整器
のブロック構成図である。
【図5】位相調整前の受信機入力端における受信電界強
度の周波数特性図である。
【図6】位相調整後の受信機入力端における受信電界強
度の周波数特性図である。
【符号の説明】
11 地上波デジタル放送無給電中継装置 13 放送塔 15 ビル 17 主受信アンテナ 18 信号経路 19 送信アンテナ 21 家屋(目的地点) 23 副受信アンテナ 25 第1の方向 26 第2の方向 27,29 建造物 27a,29a 遅延波 31 位相調整器(位相調整手段) 33 受信機 41 分岐点 43 加算器 45 遅延回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地上波デジタル放送で採用されるOFD
    M伝送方式を用いて放送されてきたOFDM信号を良好
    に受信可能な場所に設置される主受信アンテナと、この
    主受信アンテナを介して受信されたOFDM信号を送信
    する送信アンテナと、を含んで構成される地上波デジタ
    ル放送中継装置であって、 前記送信アンテナは、前記OFDM信号を良好に受信で
    きない場所に設置される副受信アンテナへ向けて、前記
    主受信アンテナを介して受信されたOFDM信号を送信
    することで、OFDM信号波の進行方向を変更させて放
    送波を目的地点に無給電中継することを特徴とする地上
    波デジタル放送無給電中継装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の地上波デジタル放送無
    給電中継装置において、 前記主受信アンテナを介して受信したOFDM信号の位
    相を調整する位相調整手段をさらに備えることを特徴と
    する地上波デジタル放送無給電中継装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の地上波デジタル放送無
    給電中継装置において、 前記位相調整手段におけるOFDM信号の位相調整は、
    前記主受信アンテナを介して受信したOFDM信号を前
    記送信アンテナへと導く信号経路途中に設けた位相調整
    器で行われることを特徴とする地上波デジタル放送無給
    電中継装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の地上波デジタル放送無
    給電中継装置において、 前記位相調整手段におけるOFDM信号の位相調整は、
    前記送信アンテナと前記副受信アンテナ間の相対的な位
    置関係を変更することにより行われることを特徴とする
    地上波デジタル放送無給電中継装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008131371A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Chugoku Electric Power Co Inc:The 無線伝送装置、電波の無給電中継装置

Citations (9)

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