JP2002092783A - 車両監視装置および方法 - Google Patents

車両監視装置および方法

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JP2002092783A
JP2002092783A JP2000284946A JP2000284946A JP2002092783A JP 2002092783 A JP2002092783 A JP 2002092783A JP 2000284946 A JP2000284946 A JP 2000284946A JP 2000284946 A JP2000284946 A JP 2000284946A JP 2002092783 A JP2002092783 A JP 2002092783A
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Kenji Kanayama
憲司 金山
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Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両毎に騒音を測定し、統計処理できるよう
にする。 【解決手段】 マイクロホン3A乃至3Cは、道路1を走
行する車両11A乃至11Cが発生する音の音量を車両毎
に検出する。また、車両撮影用カメラ4A乃至4Cによ
り、その車両11が撮影され、ナンバープレート認識用
カメラ5A乃至5Cにより、その車両11のナンバープレ
ートが認識される。制御装置6は、車両撮影用カメラ4
A乃至4Cが撮影した画像から車両11の走行速度、走行
車線、車種を認識し、それらの情報と、ナンバープレー
ト認識用カメラ5A乃至5Cにより認識されたナンバープ
レート情報と、音量情報とを、車両毎に対応させて内蔵
する計測データ記憶部に記憶する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両監視装置およ
び方法に関し、特に、騒音を発生する車両のデータを、
より効果的に収集できるようにした車両監視装置および
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、道路交通の分野において、公害環
境問題とともに、騒音問題が大きくクローズアップされ
きた。車両が大きな騒音を発生して道路を走行すると、
近隣住民に、大きな精神的ストレスを与えるだけでな
く、安眠妨害の一因にもなる。
【0003】騒音問題を解決する第一歩として、騒音測
定が不可欠であるが、従来の騒音測定においては、道路
の近傍に設置した音量測定器に到達する騒音を測定する
ことが一般的であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
騒音測定システムにおいては、測定する瞬間に道路を走
行している各車両が発生している騒音の全体的な集合が
測定されるだけであった。その結果、大きな騒音源とな
る車両は、全体のうちの少数であるにも関わらず、それ
らを個々に監視することができなかった。
【0005】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、個々の車両の騒音を測定することにより、
効果的な騒音対策を策定するための一助とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の車両監視
装置は、道路を走行する車両のそれぞれが発生する音の
音量を検出する音量検出手段と、音を発生する車両の画
像を取得する画像取得手段と、画像取得手段により取得
された画像に基づいて、車両に関する車両情報を取得す
る取得手段と、音量検出手段により検出された音の音量
に関する音量情報と、取得手段により取得された車両情
報とを記憶する記憶手段とを含むことを特徴とする。
【0007】前記音量検出手段は、例えば、図2の音源
位置算出部31により、前記画像取得手段は、例えば、
図2の車両位置算出部32A,32B,32Cにより、前
記取得手段は、例えば、図2の音源車両決定部34によ
り、前記記憶手段は、例えば、図2の計測データ記憶部
37により、それぞれ構成される。
【0008】また、前記音量検出手段は、さらに、図2
のマイクロフォン3A,3B,3Cを、前記画像取得手段
は、さらに、図2の車両撮影用カメラ4A,4B,4C、
ナンバープレート認識部33A,33B,33C、および
ナンバープレート認識用カメラ5A,5B,5Cを、それ
ぞれ含めて構成されるようにしてもよい。
【0009】この車両監視装置では、画像取得手段によ
り取得された画像に基づいて、車両に関する車両情報が
取得される。車両情報とは、個々の車両を識別するため
の情報である。車両情報には、例えば、ナンバープレー
ト、車種、車長、車幅、車高、走行車線、車両の色、走
行速度などの情報がある。これらの車両情報により、走
行する車両を特定することが可能となる。
【0010】前記音量検出手段は、道路を走行中または
停車中の自動車やバイクなどが発生する音の音量を検出
する。
【0011】そして、前記音量検出手段は、音情報に基
づいて、音源位置を検出する。音情報とは、音の振幅、
周波数、位相、音を音検出手段で受信した時刻などであ
る。これらの音情報を用いることで音源位置を算出する
ことができる。また音源が複数存在する場合でも、各音
源の周波数が異なれば、同時刻における各音源位置を算
出することができる。
【0012】さらに、前記取得手段は、前記音源位置に
対応する位置に存在する車両のナンバープレート情報を
取得することができる。これにより、騒音を発生した車
両をナンバープレートで特定することが可能となる。ナ
ンバープレート情報を取得する方法としては、音源位置
付近を走行する車両をカメラで撮像し、撮像したことに
より得られたナンバープレート部分の画像を文字認識す
ることによって、ナンバープレート情報を取得する方法
がある。他の方法としては、車両が無線で発するナンバ
ープレート情報およびその発信車両の位置情報を無線で
受信することによって、ナンバープレート情報を取得す
る方法がある。
【0013】ここで、ナンバープレートとは、車両を識
別するために使用されているものである。よって、ナン
バープレート情報に限らず、車両を識別することができ
る情報であればなんでも良い。例えば、車両を識別する
情報として、車両を運転する運転手の運転免許証番号や
車両製造番号等がある。
【0014】道路は、一般道路と有料道路のいずれであ
ってもよい。また、車両は、乗用車、トラック、二輪車
などを意味する。但し、車両が二輪車である場合、その
ナンバープレートは車体の後方にのみ取り付けられてい
るため、そのナンバープレートを認識するためのナンバ
ープレート認識用カメラは、車体を後方から撮像する必
要がある。
【0015】本発明の第1の車両監視装置においては、
道路を走行する車両のそれぞれが発生する音の音量が検
出され、音を発生する車両の画像が取得され、取得され
た画像に基づいて、車両に関する車両情報が取得され、
検出された音の音量に関する音量情報と、取得された車
両情報とが記憶される。
【0016】これにより、本発明の第1の車両監視装置
によれば、騒音を発する車両のデータを、車両毎に収集
できる。
【0017】記憶手段により記憶された車両情報を、音
量検出手段により検出された音量情報に基づいて統計処
理する処理手段をさらに含むようにすることができる。
【0018】前記処理手段は、例えば、図6の処理を実
行する音源車両決定部34により構成される。
【0019】「音量情報に基づいて統計処理する」と
は、例えば、予め設定されている騒音レベルで分類し
て、車両情報を記憶することをいう。または、その騒音
レベルに対応する音を発生している車両の台数を算出す
る処理をいう。
【0020】前記処理手段は、所定の音量毎の車両の数
を集計するようにすることができる。
【0021】車両の位置を検出する位置検出手段をさら
に含め、記憶手段には、検出された車両の位置を車両情
報として記憶させるようにすることができる。
【0022】前記位置検出手段は、例えば、図4のステ
ップS6の処理を実行する音源車両決定部34により構
成される。
【0023】前記取得手段は、車両のナンバープレート
のうちの少なくとも一部の情報、車両の車種、車両の走
行車線、車両の走行速度、車両の色、車両の大きさのう
ちの少なくとも1つを、車両情報として取得するように
することができる。
【0024】ナンバープレートの少なくとも一部の情報
とは、ナンバープレートに示されている陸運支局または
自動車検査登録事務局を表示する地域名であってもよい
し、車両の指定番号(4桁の番号)などであってもよ
い。
【0025】記憶手段に記憶された情報を通報する通報
手段をさらに含むようにすることができる。
【0026】前記通報手段は、例えば、図2の通信部3
6により構成される。
【0027】図2の計測データ記憶部37に記憶された
情報が車両監視装置の管理センタに通報されることによ
り、騒音レベルに応じて記憶情報を分けるだけでなく、
データを統計処理し、騒音対策に関する様々なデータを
収集することができる。
【0028】本発明の第1の車両監視装置の車両監視方
法は、道路を走行する車両のそれぞれが発生する音の音
量を検出する音量検出ステップと、音を発生する車両の
画像を取得する画像取得ステップと、画像取得ステップ
の処理により取得された画像に基づいて、車両に関する
車両情報を取得する取得ステップと、音量検出ステップ
の処理により検出された音の音量に関する音量情報と、
取得ステップの処理により取得された車両情報とを記憶
する記憶ステップとを含むことを特徴とする。
【0029】前記音量検出ステップは、例えば、図4の
ステップS1により、前記画像取得ステップは、例え
ば、図4のステップS4により、前記取得ステップは、
例えば、図4のステップS5により、前記記憶ステップ
は、例えば、図4のステップS8により、それぞれ構成
される。
【0030】本発明の第1の車両監視装置の車両監視方
法においては、道路を走行する車両のそれぞれが発生す
る音の音量が検出され、音を発生する車両の画像が取得
され、取得された画像に基づいて、車両に関する車両情
報が取得され、検出された音の音量に関する音量情報
と、取得された車両情報とが記憶される。
【0031】これにより、本発明の第1の車両監視装置
の車両監視方法によれば、騒音を発する車両のデータ
を、車両毎に収集できる。
【0032】本発明の第2の車両監視装置は、道路を走
行する車両のそれぞれが発生する音の音量を検出する音
量検出手段と、音を発生する車両の車両情報を取得する
取得手段と、音量検出手段により検出された音の音量に
関する音量情報と、取得手段により取得された車両情報
とを記憶する記憶手段とを含むことを特徴とする。
【0033】第2の車両監視装置の取得手段は、例え
ば、車両から送信される無線信号から、車両情報を取得
することができる。
【0034】すなわち、例えば、車両に、図16に示す
ような処理装置81が積載されている場合、第2の車両
監視装置は、処理装置81に対して、ナンバープレート
などの情報を含む車両情報の送信を無線で要求する。
【0035】車両情報を無線で送信させることにより、
例えば、天候不順のため、車両撮影用カメラ4A乃至4C
が撮影する画像から、ナンバープレート情報が識別でき
ない場合などに有効となる。
【0036】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を適用した、車両
監視システムの構成例を示している。道路1は、車線
A,B,Cを有している。そして、白抜き矢印が各車線の
車両の進行方向を示している。この道路1には、各車線
を横切るように支持バー2が設置されており、この支持
バー2には、車線Aに対応して、マイクロホン3A、車両
撮影用カメラ4A、およびナンバープレート認識用カメ
ラ5Aが配置されている。同様に、車線Bに対応して、マ
イクロホン3B、車両撮影用カメラ4B、およびナンバー
プレート認識用カメラ5Bが配置され、車線Cに対応し
て、マイクロホン3C、車両撮影用カメラ4C、およびナ
ンバープレート認識用カメラ5Cが配置されている。
【0037】これらのマイクロホン3A乃至ナンバープ
レート認識用カメラ5Cは、道路1の車線Aの外側に配置
されている制御装置6と接続されている。
【0038】また、この例においては、車線A乃至Cを、
それぞれ車両11A乃至11Cが走行している状態とされ
ている。マイクロホン3A乃至3Cは、車両11A乃至1
1Cが発生する音を検出し、検出した音などの情報に基
づいて、音源位置を算出するので、車両11A乃至11C
は、それぞれ音源12A乃至12Cとして検出されること
になる。
【0039】そして、この例において、車両撮影用カメ
ラ4A乃至4Cは、各車線を通行する車両の外観を撮影す
る。撮影後、車両が通行したことを証明するために、車
両の同一性を判断できるだけの外観が撮影されているこ
とが好ましい。この撮影画像は、例えば、車両前面を撮
影したもの、すなわち、同一性判断に適する、ナンバー
プレート、運転手の顔、車両の特徴である車両前面が写
されているものであることが好ましい。
【0040】さらに、この例において、ナンバープレー
ト認識用カメラ5A乃至5Cは、各車線を通行する車両の
前面に取り付けられているナンバープレートを撮影する
(または、背面に取り付けられているナンバープレート
を撮影するようにしてもよい)。後述するナンバープレ
ート認識部33A乃至33Cにおいて、撮影した画像を画
像処理することで、画像データ中のナンバープレートの
有無の判断およびナンバープレート中の文字や記号が認
識される。
【0041】制御装置6は、例えば、図2に示されるよ
うに構成されている。音源位置算出部31は、マイクロ
ホン3A乃至3Cの出力を取り込み、音源の方位および距
離を検出する。その原理について、図3を参照して説明
する。
【0042】図3において、点Sは音源(図1における
音源12A,12Bまたは12Cに対応する)の位置を示
している。また、点M0,M1,M2は、それぞれマイクロホ
ン3B、マイクロホン3A、およびマイクロホン3Cにそ
れぞれ対応している。これらの点M0,M1,M2(従って、
マイクロホン3B,3A,3C)は、それぞれ間隔Xで等間
隔に配置されている。
【0043】図3においては、点M0が原点とされ、x座
標軸が、図1における道路1と垂直な方向とされ、y座
標軸が、道路1と平行な方向とされている。
【0044】線分M0S(点M0と点Sを結ぶ線分)とy座標
軸とのなす角度がθとされ、この角度θが、マイクロホ
ン群(マイクロホン3A,3B,3C)に対する音源の方
位を示しており、線分M0Sの長さRが、マイクロホン群に
対する音源Sの距離を表している。
【0045】線分M1S(点M1と点Sを結ぶ線分)の長さL1
から線分M0Sの長さRを引いた長さΔL1、線分M2S(点M2
と点Sを結ぶ線分)の長さL2から線分M0Sの長さRを引い
た長さΔL2、角度θ、長さR、および間隔Xの間には次式
の関係が成立する。
【0046】
【数1】
【0047】上記式(1)と式(2)を、角度θと長さ
Rについて解くと、次式が得られる。
【0048】
【数2】
【0049】上記式(3)と式(4)において、長さΔ
L1,ΔL2の値は、音声信号の受信タイミングの相互の時
間差に基づいて求めることができる。また、間隔Xの値
は既知である。従って、上記式(3)と式(4)から、
音源の方位と距離を計算することができる。
【0050】なお、この実施の形態においては、マイク
ロホンを3個とし、2つの時間差を用いて平面上の音源
の方位および距離を検出するようにしたが、4つ以上の
音センサ、3つ以上の時間差を用いて、3次元空間情報
の音源の方位および距離を検出することができる。ある
いは、2つの音センサを有し、音センサ群から、無限乃
至所定の距離だけ離れた位置に音源が存在するという前
提で、1つの時間差を用いて平面上の音源の方位だけを
検出することも可能である。
【0051】なお、以上の検出原理の詳細は、特開20
00−35474号公報に開示されている。
【0052】また、マイクロホンで検出した音情報に基
づいて音源位置を算出する技術であれば、どのような算
出方法であっても、本発明に適用することができる。
【0053】例えば、発生する音の周波数情報や位相情
報に基づいて、複数の異なる音源が存在する場合でも、
各音源の位置をそれぞれ算出することができる。この算
出方法の一例が、例えば特開平7−84028号公報に
開示されている。この方法においては、1つ、または複
数の音源から発せられた音が2つのセンサで受信され、
受信された音の各周波数におけるクロススペクトルが、
所定の仮想点に音源があるとした場合に、実数となるよ
うに位相補償され、位相補償されたクロススペクトルの
最小値に基づいて、音源の位置が算出される。
【0054】ナンバープレート認識部33A乃至33C
は、ナンバープレート認識用カメラ5A乃至5Cの出力す
る画像データから、画像中のナンバープレートの有無を
判断し、ナンバープレートがあると判断した場合には、
ナンバープレートの文字や記号を認識して、認識結果を
出力する。
【0055】車両位置算出部32A乃至32Cは、車両撮
影用カメラ4A乃至4Cの出力する画像データから、車両
位置(その車両が走行している車線)を算出する。
【0056】音源車両決定部34は、音源位置算出部3
1により算出された音源位置と、車両位置算出部32A
乃至32Cのいずれかより供給された車両位置に基づい
て、基準以上の音量を発生している車両を決定する。そ
して、音源車両決定部34は、その車両のナンバープレ
ートを、ナンバープレート認識部33A乃至33Cのいず
れかからの出力から読み取り、計測データ記憶部37に
記憶させる。また、計測データ記憶部37には、音源位
置算出部31で算出された音源位置と音量、並びに車両
位置算出部32A乃至32Cで算出された車両位置、音量
が検出された日時なども記憶される。
【0057】さらに、音源車両決定部34は、計測デー
タ記憶部37に記憶されている計測データを統計処理す
る。音源車両決定部34の統計処理については後述す
る。
【0058】出力部35は、音源車両決定部34に記憶
された情報を必要に応じて出力する。出力部35は、例
えば、文字や絵の情報を表示する液晶表示装置や電光掲
示板、音声情報を出力するスピーカなどにより構成され
る。
【0059】例えば、騒音車両に対して警告を発するた
めに、車線毎に電光掲示板を設けることが考えられる。
そして、騒音を発生する車両の位置を検出した場合に、
その車両が走行する車線の電光掲示板で騒音を出してい
る旨の警告を表示する。
【0060】通信部36は、有線または無線で、図示せ
ぬ管理センタとの間の通信処理を行い、計測データ記憶
部37に記憶されている計測データを、所定時間毎にセ
ンタに送信したり、センタより送信されてきた情報を取
り込み、音源車両決定部34に供給する。
【0061】また、通信部36が、音源車両決定部34
で取り込まれた情報を、認識したナンバープレートなど
の情報に基づいて、騒音を発生する車両に無線で送信す
るようにしても良い。これにより、受信機を備えている
車両は、車両内のスピーカーや情報表示装置で、騒音に
関する警告情報を取得することができる。
【0062】次に、図4のフローチャートを参照して、
この監視システムの動作について説明する。
【0063】マイクロホン3A乃至3Cは、音声信号を取
り込み、音源位置算出部31に出力している。音源位置
算出部31は、ステップS1において、マイクロホン3A
乃至3Cが、道路1を走行する車両が発生する音を検出
するまで(車両11が走行しているのを確認するまで)
待機し、検出したとき、ステップS2において、図3を
参照して説明した原理に基づいて、音源位置(車両が走
行している車線)を算出する。これにより、例えば、図
1の車両11Aの音源12Aが音源位置算出部31により
検出され、その音源位置および音量が、音源車両決定部
34に供給される。音源が複数算出された場合は、音源
位置算出部31は、複数の音源位置および音量を音源車
両決定部34に供給する。音源車両決定部34に供給さ
れる音量データは、音源位置算出部31で算出した音源
の音量の最大値、所定時間における音量の平均値などを
含むデータである。音源車両決定部34は、音源位置算
出部31により、音源位置が算出された日時も、内蔵す
るタイマから取り込む。
【0064】音源位置算出部31で算出された音源位置
が道路1のどの車線に対応しているのかを判定する理由
は、次の通りである。すなわち、カメラの視野と解像度
との関係で、ナンバープレートのような小さなものを認
識するには、小さな視野で高い解像度で画像データを得
る必要がある。図1の例においては、3車線存在するの
で、このような広範囲にわたって高い解像度で、画像デ
ータを得ることができないため、ナンバープレート認識
用カメラ5A乃至5Cを車線毎に設置して、高い解像度の
画像データを取得している。そこで、算出された音源位
置が、どの車両から発生されたものであるかを特定でき
るようにするために、ナンバープレート認識用カメラ5
A乃至5Cの認識の単位である車線毎に、音源位置が存在
するか否かが判定される。
【0065】もし、高解像度で広範囲にわたって、画像
データを得ることができるカメラが存在すれば、1台の
カメラで取得した画像データに基づいて、画像中に存在
する車両の外観画像を取得し、かつ、ナンバープレート
も認識することができる。
【0066】次に、ステップS3において、音源車両決
定部34は、音源位置算出部31により、ステップS2
において算出された音源位置が、道路1の車線Aに対応
しているか否かを判定する。音源位置が車線Aに対応し
ている場合、ステップS4において、音源車両決定部3
4は、車線Aに対応する車両撮影用カメラ4Aを制御し、
車両11Aを撮影させる。車両位置算出部32Aは、車両
撮影用カメラ4Aが撮影し、出力した画像データから、
車線Aを走行する車両の車両位置を算出する。いまの場
合、ステップS2の処理で算出された音源12Aに対応す
る車両11Aが、車線Aを走行しているので、車両位置算
出部32Aは、少なくとも、車両11Aの車線A上の位置
を、音源車両決定部34に出力する。車線A上を他の車
両も走行している場合には、その車両の位置も出力され
る。
【0067】また、ステップS4において、音源車両決
定部34は、車両撮影用カメラ4Aを制御し、車両11A
を一度撮影させた後、所定時間後に再び撮影させる。車
両位置算出部32Aは、車両撮影用カメラ4Aが撮影した
時間の間隔と、撮影画像から算出した車両11Aの移動
距離から、車両11Aの走行速度を算出する。車両位置
算出部32Aが算出した車両11Aの速度データも、音源
車両決定部34に出力される。
【0068】さらに、ステップS4において、車両位置
算出部32Aは、車両撮影用カメラ4Aにより撮影された
車両の画像と、予め記憶されている基準の車両の画像と
を比較することで、あるいは、車両に取り付けられてい
るシンボルマークや銘柄を読み取ることで、「クラウ
ン」、「セドリック」(いずれも商標)といった車両の
車種名を認識する。認識された車種名の情報も、音源車
両決定部34に出力される。車種名などの情報は、コー
ド化されて出力されるようにしてもよい。
【0069】音源車両決定部34は、ステップS6にお
いて、ステップS2で算出された音源位置と、ステップS
5で算出された車両位置とが一致するか否かを判定す
る。より正確には、ステップS2で算出された音源位置
に対応する位置に、ステップS5の処理で、車両の存在
が検出されているか否かが判定される。2つの位置で車
両が検出されている場合、ステップS7において、音源
車両決定部34は、ナンバープレート認識用カメラ5A
を制御し、車線Aを走行している車両11Aのナンバープ
レートを撮影させる。ナンバープレート認識部33A
は、ナンバープレート認識用カメラ5Aが出力した画像
データから、車両11Aのナンバープレートを認識し、
認識した結果得られた番号を音源車両決定部34に出力
する。
【0070】ここでステップS6で、単純に、「音源位
置と車両位置が一致するか否かを判定する」のではな
く、「音源位置に対応する位置に車両の存在が検出され
ているか否かを判定する」理由について説明する。
【0071】車両は、走行するにあたり車両の構造上音
を発生する。主な音の発生箇所としては、車輪と地面と
の接触部分、エンジン、クラクションなどがある。これ
らの音源は、車両によって異なっている。車両の種類に
応じて、車輪が設けられている位置が異なるし、エンジ
ンが前方に設置されていたり、後方に設置されていたり
するなどのためである。そのため車両の位置情報を1点
の座標情報で表現する場合、音源位置と一致するかどう
かの判定において、車両一台分の許容範囲を持たせるこ
とが好ましい。
【0072】音源車両決定部34は、ステップS8にお
いて、音源位置算出部31、車両位置算出部32A、ナ
ンバープレート認識部33Aから供給された情報を計測
データ記憶部37に記録させる。すなわち、この例にお
いては、音源車両決定部34は、ステップS1乃至S7の
処理で計測された、車両11Aの音の音量、およびその
計測時刻(日時)、車両11Aが走行している走行車
線、車両11Aの走行速度、車両11Aの車種、ナンバー
プレート情報などを含む計測データを、計測データ記憶
部37に記憶させる。その後、ステップS9に進み、音
源車両決定部34は、予め設定してある所定時間が経過
したか否かを判定し、経過していないと判定した場合、
ステップS1に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行す
る。これにより、複数の車両に関する計測データが、計
測データ記憶部37に記憶される。
【0073】図5は、計測データ記憶部37に記憶され
る計測データの例を示しており、上述したステップS1
乃至S8(および後述するステップS12乃至S21)の
処理を繰り返し実行することにより得られる複数の車両
に関する、音を検出した計測時刻、車両ナンバー、車
種、音量、速度、走行車線などが車両毎に対応して記録
されている。
【0074】図5の2段目の欄に示す車両においては、
計測時刻が「午前00時00分05秒」とされ、ナンバ
ープレート情報(陸運支局または自動車登録事務局を示
す文字、車両の分類番号、事業用か否かを表示する文
字、車両番号)が「品川 33さ 12−34」とさ
れ、車種が「クラウン(商標)」とされ、検出された音
量が「68ホン(dB)」とされ、走行速度が「65km/
h」とされ、走行車線が「車線A(図1)」とされてい
る。なお、これらの計測データは、一部、コード化され
て記憶される。また、これらのデータの他に、車両の大
きさ(車幅、車長、車高)、音源(エンジン、タイヤ、
クラクション)、計測時の天候(気温、湿度を含む)な
どが併せて記憶されるようにしてもよい。
【0075】図5に示すような計測データは、ステップ
S9で所定時間が経過したと判定された場合、ステップS
10において、通信部36を介して図示せぬ管理センタ
に通知される。管理センタは、計測データを編集処理
し、様々な情報を取得することができる。また、管理セ
ンタは、制御装置6が計測データを様々なプログラムに
従って、編集処理するように設定し、編集された計測デ
ータを通信部36から送信させるようにしてもよい。計
測データの編集処理については図6のフローチャートを
参照して後述する。
【0076】ステップS6において、ステップS2で算出
された音源位置と、ステップS5で算出された車両位置
とが一致しないと判定された場合、ステップS11に進
み、音源車両決定部34はエラー処理を実行する。すな
わち、この場合、音源位置に車両が走行していなかった
ことになるので、例えば、偶然、近所で発生した騒音が
取り込まれ、誤動作したものとして、エラー処理され
る。
【0077】ステップS3において、ステップS2で算出
された音源位置が、車線Aに存在しないと判定された場
合には、ステップS12において、音源位置が車線Bに存
在するか否かが判定され、車線Bに存在すると判定され
た場合には、ステップS13乃至S16において、上述し
たステップS4乃至S7と同様の処理が実行される。
【0078】これにより、車両撮影用カメラ4Bが出力
した画像データから車両位置算出部32Bにより車両位
置が算出され、ナンバープレート認識用カメラ5Bによ
り、撮影された画像データに基づいて、ナンバープレー
ト認識部33Bにより、ナンバープレートが認識され
る。
【0079】また、ステップS12において、音源位置
が車線Bに存在しないと判定された場合には、ステップS
17に進み、音源位置が車線Cに存在するか否かが判定
される。音源位置が車線Cに存在すると判定された場
合、ステップS18乃至S21において、ステップS4乃
至S7における場合と同様の処理が実行される。
【0080】これにより、車両撮影用カメラ4Cにより
出力された画像データから、車両位置算出部32Cによ
り車両位置が算出され、ナンバープレート認識用カメラ
5Cにより撮像された画像データから、ナンバープレー
ト認識部33Cにより、ナンバープレートが認識され
る。
【0081】その結果、車線Bまたは車線Cにおいても、
上述した車線Aにおける場合と同様の処理が行われ、ス
テップS8で計測データが計測データ記憶部37に記憶
される。
【0082】ステップS17において、音源位置が車線C
にも存在しないと判定された場合、結局、マイクロホン
3A乃至3Cにより、音が検出されたにも関わらず、音源
位置が車線A乃至車線Cのいずれにも存在しないと判定さ
れたことになるので、ステップS11に進み、エラー処
理が実行される。
【0083】ステップS10またはS11の処理の後、再
び、ステップS1に戻り、それ以降の処理が繰り返し実
行される。
【0084】また、ステップS8で記録されたナンバー
プレート情報や音量などの情報のうち、所定のものが、
必要に応じて、音源車両決定部34から出力部35に供
給され、車両11が走行している車線に対応する電光掲
示板などに表示されるようにしてもよい。
【0085】次に、音源車両決定部34の計測データの
編集処理(統計処理)について、図6のフローチャート
を参照して説明する。
【0086】ステップS31において、音源車両決定部
34は、計測データ記憶部37に記憶されている計測デ
ータを、車両毎に検出された音量に基づいて所定の騒音
レベルに分別する(クラス分けする)。
【0087】次にステップS32において、各クラスに
属する車両の合計台数が集計される。
【0088】図7は、騒音レベルに基づいて分別された
計測データの例を示している。図7の例においては、騒
音レベル1(60ホン以下)、騒音レベル(61ホン以
上、80ホン以下)、騒音レベル3(81ホン以上)の
3つのクラスの騒音レベルに分別されている。そして、
図7の最下欄には、それぞれの騒音レベルに対応する車
両の合計台数が、50台、65台、30台と、算出さ
れ、記録されている。
【0089】従来は道路近傍において、道路を走行する
全部の車両が発生する音を測定していたが、このよう
に、それぞれの車両が発生する音の音量に基づいて編集
することにより、様々な特性を取得することができる。
例えば、車線毎の平均音量を測定することにより、近隣
に対する騒音の影響を抑えるために走行車線を規制する
場合、最も適した規制方法を取得することができる。経
験的に、最も路肩側の車線を走行する場合に較べて、中
央分離帯側の車線を走行した方が、近隣に対する騒音の
影響を抑制できるため、路肩側の車線を走行することを
許可できる車両(例えば、図7の騒音レベル1に対応す
る車両)や、中央分離帯側の車線を走行することを促す
必要がある車両(例えば、図7の騒音レベル2または3
に対応する車両)を選択する基準値を設定することがで
きる。
【0090】さらに、音量データが車両毎に個別に計測
されているため、車線毎の統計、断面(支持バー2と平
行面)毎の統計、所定の期間毎の統計をとることができ
る。走行速度と音量の統計により、走行速度の規制にも
適用できる。
【0091】発生する音の音量と、車種が同一条件の下
で比較できるため、どのメーカのどのような車両構造が
騒音の観点から優れているかを把握することができる。
【0092】また、音の周波数、振幅とともに、天候
(気温、湿度)なども計測されているため、より詳細な
近隣への影響を考慮することができる。
【0093】図1に示す例においては、マイクロホン3
A乃至3Cが、車両撮影用カメラ4A乃至4C、並びにナン
バープレート認識用カメラ5A乃至5Cとともに、同一の
支持バー2上に配置されている。その結果、音源位置の
算出に時間がかかると、車両位置が算出されるまでの間
に、車両が車線変更してしまう恐れがある。このような
場合、上述したように、音源位置と車両位置とが対応し
なくなり、ステップS11でエラー処理が行われること
になる。
【0094】これを防止するために、例えば、図8に示
されるように、マイクロホン3A乃至3Cを支持バー2−
1上に設置するとともに、車両撮影用カメラ4A乃至4C
と、ナンバープレート認識用カメラ5A乃至5Cを別の支
持バー2−2上に設置するようにし、支持バー2−2を
支持バー2−1より車両11の進行方向に所定の距離だ
け離間して設置するようにすることができる。そして、
図8の例においては、さらに、支持バー2−2上に、車
両軌跡検出用カメラ41が取り付けられている。この車
両軌跡検出用カメラ41は、道路1を複数の車線にまた
がって撮影する。
【0095】図8の例の場合、制御装置6は、図9に示
されるように構成される。この例においては、車両軌跡
検出部51が、音源位置算出部31より供給される音源
位置と、車両軌跡検出用カメラ41の出力から画像処理
により車両の軌跡を検出し、検出結果を、音源車両決定
部34に出力している。その他の構成は、図2における
場合と同様である。
【0096】また、車両軌跡検出用カメラ41と車両撮
影用カメラ4A乃至4Cを1台のカメラで兼用しても良
い。この場合、車両軌跡検出部51および車両位置算出
部32A乃至32Cは、1台のカメラからの画像情報に基
づいて、それぞれの処理を実行する。
【0097】次に、その動作について、図10のフロー
チャートを参照して説明する。最初に、ステップS41
において、音源位置算出部31は、マイクロホン3A乃
至3Cが音を検出するまで待機し、音が検出されたと
き、ステップS42に進み、その音源位置を算出する。
音源車両決定部34は、音源位置算出部31より算出さ
れた音源位置が供給されてきたとき、ステップS43に
おいて、車両軌跡検出用カメラ41を制御し、道路1を
走行している車両を撮影させる。これにより、車両軌跡
検出部51に、例えば、図11に示されるような画像の
データが、車両軌跡検出用カメラ41から供給される。
【0098】ステップS44において、車両軌跡検出部
51は、ステップS42の処理で算出された音源位置に
対応する位置の、車両軌跡検出用カメラ41の画像上の
車両を特定する。
【0099】図3を参照して説明したように、音源位置
は、マイクロホン3Bの位置に対応する点M0を原点とす
るxy座標軸上において、y座標軸から角度θ方向の、点M
0から距離Rの点として表される。従って、図11に示さ
れるように、車両軌跡検出用カメラ41で撮像された画
像上のy軸に対して角度θをなす直線上の点M0から、距
離Rの点に位置する車両が、音源に対応する車両として
特定される。
【0100】なお、画像のXY座標と、音源位置のxy座標
とは異なる座標であるため、xy座標上の音源12Aの位
置を、XY座標上に表すには、座標変換処理が必要とな
る。すなわち、音源位置としてxy座標で表される角度θ
と距離Rは、画像のXY座標では、角度θと距離Rとは異な
る値となるが、2つの座標の関係は、演算により一義的
に決定することができる。但し、図11の表示例におい
ては、説明の便宜上、xy座標の角度θと距離Rが、XY座
標に、そのまま同一の値として示されている。
【0101】ステップS45において、車両軌跡検出部
51は、車両が特定できたか否かを判定し、特定できな
かった場合には、ステップS46においてエラー処理を
実行する。その後、処理はステップ41に戻る。
【0102】車両が特定された場合、ステップS47に
進み、車両軌跡検出部51は、その車両の軌跡を追跡す
る処理を実行する。車両を画像上で追跡することは、画
像を充分短いフレーム間隔で撮影すれば、前のフレーム
と次のフレームとの連続性を基準に、容易に行うことが
できる。
【0103】次に、ステップS48において、音源車両
決定部34は、追跡している車両がナンバープレート認
識用カメラ5A乃至5Cで撮影可能な位置に到達したか否
かを判定し、到達していない場合には、ステップS47
に戻り、車両軌跡検出部51に追跡処理を継続的に実行
させる。
【0104】対象車両がナンバープレート認識用カメラ
5A乃至5Cにより撮影可能な位置に到達したか否かの判
定は、対象車両の画像上の位置(X,Y)を、予め実験等
により測定し、設定された基準位置と比較することで行
うことが可能である。
【0105】ステップS48において、対象車両がナン
バープレート認識用カメラ5A乃至5Cで撮影可能な位置
に到達したと判定された場合、ステップS49に進み、
音源車両決定部34は、その時、対象車両が位置する車
線に対応するナンバープレート認識用カメラ5に対して
車両を撮像させ、ナンバープレート認識部33により、
ナンバープレート認識処理を実行させる。図11の例に
おいては、車線Aで音源12Aが検出された車両11A
が、車線Cに車線変更して走行しているので、ナンバー
プレート認識用カメラ5Cにより撮像された画像に基づ
いて、ナンバープレート認識部33Cがナンバープレー
ト認識処理を実行する。
【0106】そして、ステップS50において、対応す
る車線の車両撮影用カメラ4で車両が撮影される。図1
1の例においては、車線Cに対応する車両撮影用カメラ
4Cが車両11Aを撮像し、車両位置算出部32Cに出力
する。このとき、車両位置算出部32Cは、車両位置を
算出する必要がないので、車両撮影用カメラ4Cにより
撮影された車両11Aの画像データを、そのまま音源車
両決定部34に出力する。
【0107】次に、ステップS51において、音源車両
決定部34は、音の音量、およびその計測時刻、走行し
ている走行車線、走行速度、車種、ナンバープレート情
報を含む計測データを、計測データ記憶部37に記憶さ
せる。
【0108】その後、ステップS52において、所定時
間が経過したか否かが判定され、所定時間が経過したと
判定されるまでステップS41乃至S51の処理が繰り返
し実行され、計測データが計測データ記憶部37に記憶
される。所定時間が経過したと判定された場合、ステッ
プS53において、通信部36を介して管理センタに通
知される。
【0109】以上においては、3つのマイクロホン3A
乃至3Cの音源12からの音の受信時刻の差(図3の原
理)に基づいて音源位置を算出するようにしたが、高指
向性のマイクロホンを用いることで音源位置を求めるこ
ともできる。図12は、この場合の例を表している。
【0110】すなわち、図12の例においては、マイク
ロホン3A乃至3Cが、高指向性のマイクロホン3AD乃至
3CDとされている。そして、これらのマイクロホン3AD
乃至3CDが、対応する車線を走行する車両が発生する音
を検出できるように、その指向方向が、図13(A)に
示されるように、鉛直方向に対して角度αで、斜め下方
向に向けて配置されている。
【0111】そして、図12の例においては、指向性マ
イクロホン3ADの、検出可能範囲71Aが車線Aに対応し
て設定されており、高指向性のマイクロホン3BDの検出
可能範囲71Bが、車線Bに対応して設定されており、高
指向性のマイクロホン3CDの検出可能範囲71Cが、車
線Cに対応して設定されている。その他の構成は、図8
における場合と同様である。
【0112】図14は、この場合における制御装置6の
構成例を表している。マイクロホン3A乃至3Cが、高指
向性のマイクロホン3AD乃至3CDに変更されている点を
除き、図9に示す場合と同様の構成とされている。
【0113】次に、その動作について説明する。この場
合の動作は、基本的に、図10のフローチャートに示し
た場合と同様となる。但し、ステップS41において、
高指向性のマイクロホン3AD乃至3CDのいずれかによ
り、音が検出されたと判定された場合、ステップS42
において、音源位置を算出する処理が、音源位置算出部
31により実行されるが、このとき、音源位置算出部3
1は、図3を参照して説明した原理に基づいて音源位置
を算出するのではない。
【0114】すなわち、例えば、図13(A)に示され
るように、指向性の中心の方向が鉛直方向に対して、角
度αとされている場合、マイクロホン3AD(支持バー2
−1)の位置から距離Dだけ離れた位置を中心とする検
出可能範囲71Aにおいて、音の検出が行われる。ま
た、図13(B)に示されるように、角度αが0である
場合には、高指向性のマイクロホン3AD(支持バー2−
1)を中心とする検出可能範囲71Aにおいて、音の検
出が行われる。この場合の距離Dの値は0(または、そ
れに近い値)となる。
【0115】このことは、マイクロホン3BD,3CDにお
いても同様である。
【0116】音源位置算出部31は、車線Aのマイクロ
ホン3ADが基準以上の音量の音を検出した場合には、車
線Aの支持バー2−1から距離Dの位置を音源位置とし、
車線Bのマイクロホン3BDが基準以上の音量の音を検出
した場合には、車線Bの支持バー2−1から距離Dの位置
を音源位置とし、車線Cのマイクロホン3CDが基準以上
の音量の音を検出した場合には、車線Cの支持バー2−
1から、距離Dの位置を音源位置として算出する。
【0117】従って、ステップS43で車両軌跡検出用
カメラ41により撮影が行われたとき、ステップS44
において車両軌跡検出部51は、音が検出されたタイミ
ングにおいて、対応する車線の検出可能範囲71A乃至
71Cに位置する車両を、音源位置の車両と特定する。
そして、以後、その車両の軌跡が追跡される。
【0118】その他の処理は、上述した場合と同様であ
るので、その説明は省略する。
【0119】車両の特定には、車両が自分自身の位置を
検出する機能を有している場合には、その情報を利用す
ることも可能である。図15は、そのような場合の例を
示している。
【0120】この図15の例においては、各車両11A
乃至11Cが、自分自身の位置を検出する機能と、制御
装置6と通信する機能を有する処理装置81A乃至81C
を有している。その他の構成は、図8における場合と同
様である。
【0121】図16は、処理装置81(処理装置81
A,81B,81C)の構成例を表している。位置検出部
91は、GPS(Global Positioning System)システムを
構成する図示せぬ複数の衛星からの電波を受信し、受信
したデータに基づいて、現在位置を演算する。処理部9
2は、位置検出部91により検出された現在位置の入力
を受け、記憶部93に供給し、記憶させるとともに、必
要に応じて、そこに記憶された現在位置データを地図デ
ータに重畳して、入力/表示部94に出力し、表示させ
る。処理部92は、各種のスイッチやボタンで構成され
る入力/表示部94を操作することで入力された各種の
指令に対応して、地図の縮尺を切り換えたり、各種の処
理を実行する。通信部95は、処理部92により制御さ
れ、アンテナ96を介して制御装置6と通信する。
【0122】図17は、図15に示される制御装置6の
構成例を表している。この例においては、通信部101
がアンテナ102を介して、各車両11A乃至11Cの処
理装置81A乃至81Cと通信するようになされている。
その他の構成は、図9における場合と同様である。
【0123】次に、図18のフローチャートを参照し
て、その動作について説明する。最初に、ステップS6
1において、音源位置算出部31は、マイクロホン3
A,3B,3Cが音を検出するまで待機し、音が検出され
た場合、ステップS62において、図3を参照して説明
した原理に基づいて音源位置を算出する。算出された音
源位置は、音源位置算出部31から音源車両決定部34
に供給される。
【0124】次に、ステップS63において、音源車両
決定部34は、通信部101を制御し、各車両に現在位
置のデータの出力を要求する。この要求は、アンテナ1
02を介して電波で各車両に送信される。
【0125】アンテナ102は、支持バー2−1より上
流であって、比較的近傍の車線A乃至車線C内の所定の領
域内に位置する車両だけが受信できる、比較的微弱で、
高指向性の電波を出力する。
【0126】各車両11の処理装置81においては、ア
ンテナ96を介して通信部95で制御装置6からの要求
を受信すると、処理部92は、そのとき位置検出部91
で検出している現在位置を、通信部95からアンテナ9
6を介して制御装置6に送信させる。
【0127】ステップS64において、制御装置6は、
通信部101によりアンテナ102を介して、この処理
装置81からの現在位置データを受信すると、ステップ
S65において、音源車両決定部34は、受信した現在
位置の中から、ステップS62で算出した音源位置に対
応するものを検索する。
【0128】すなわち、例えば、図15に示す例におい
ては、車線A乃至車線Cを走行している車両11A乃至1
1Cのそれぞれから現在位置のデータが送信されてく
る。いま、図15の例において、車両11Aの音源12A
が、ステップS52の処理で、音源位置として算出され
たとすると、ステップS65の処理においては、車両1
1Aの処理装置81Aが出力した現在位置が音源位置に対
応するものとして検索される。
【0129】次に、ステップS66において、音源車両
決定部34は、検索した現在位置(音源位置)を車両軌
跡検出部51に通知し、対応する位置の車両軌跡検出用
カメラ41の画像上の車両を特定させる。車両軌跡検出
部51は、検索された現在位置を、図11に示されるよ
うなXY座標中の位置データに変換し、その位置を走行し
ている車両を音源位置に対応する車両として特定する。
【0130】ステップS67において、車両軌跡検出部
51は、車両が特定できたか否かを判定し、特定できな
かった場合には、ステップS68においてエラー処理を
実行する。その後、処理は、ステップS61に戻る。
【0131】車両が特定された場合、ステップS69に
進み、車両軌跡検出部51はその車両の軌跡を追跡する
処理を実行する。
【0132】そして、ステップS70において、音源車
両決定部34は、対象車両がナンバープレート認識用カ
メラ5A乃至5Cで撮影可能な位置に到達したか否かを判
定し、到達してない場合、ステップS69に戻り、車両
軌跡検出部51に、追跡処理を継続的に実行させる。
【0133】ステップS70において、車両がナンバー
プレート認識用カメラ5A乃至5Cで撮影可能な位置に到
達したと判定された場合、ステップS71乃至S75の処
理が実行される。このステップS71乃至ステップS75
の処理は、上述した、図10のステップS49乃至ステ
ップS53の処理と同様の処理である。すなわち、ナン
バープレート認識部33A乃至33Cのうち、対象車両の
現在位置に対応するものがナンバープレート認識処理を
実行する。そして、車両位置算出部32A乃至32Cのう
ち、対応する車線のものが車両を撮影する。計測された
データは、計測データ記憶部37に記憶され、所定時間
後に通信部36から管理センタに通知される。
【0134】その後、ステップS61に戻り、それ以降
の処理が繰り返し実行される。
【0135】
【発明の効果】本発明によれば、車両毎に音量が測定さ
れるので、データを統計的に処理するなどして、必要な
情報を生成することができ、効果的な騒音対策を策定す
るための一助とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した車両監視システムの構成例を
示す図である。
【図2】図1の制御装置6の構成例を示すブロック図で
ある。
【図3】図2の音源位置算出部31における音源位置算
出の原理を説明する図である。
【図4】図1の車両監視システムの動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図5】計測データの例を説明する図である。
【図6】図2の音源車両決定部34の計測データ編集処
理を説明するフローチャートである。
【図7】計測データの他の例を説明する図である。
【図8】本発明を適用した他の車両監視システムの構成
例を示す図である。
【図9】図8の制御装置6の構成例を示すブロック図で
ある。
【図10】図8の車両監視システムの動作を説明するフ
ローチャートである。
【図11】図8の車両軌跡検出用カメラ41で撮影され
た画像の例を示す図である。
【図12】本発明を適用したさらに他の車両監視システ
ムの構成例を示す図である。
【図13】図12のマイクロホン3ADの指向性を説明す
る図である。
【図14】図12の制御装置6の構成例を示すブロック
図である。
【図15】本発明を適用した車両監視システムの他の構
成例を示す図である。
【図16】図15の処理装置81の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図17】図15の車両監視システムの制御装置6の構
成例を示すブロック図である。
【図18】図15の車両監視システムの動作を説明する
フローチャートである。
【符号の説明】
1 道路 2 支持バー 3A,3B,3C マイクロホン 3AD,3BD,3CD 高指向性のマイクロホン 4A,4B,4C 車両撮影用カメラ 5A,5B,5C ナンバープレート認識用カメラ 6 制御装置 11A,11B,11C 車両 12A,12B,12C 音源 31 音源位置算出部 32A,32B,32C 車両位置算出部 33A,32B,33C ナンバープレート認識部 34 音源車両決定部 35 出力部 36 通信部 37 計測データ記憶部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路を走行する車両のそれぞれが発生す
    る音の音量を検出する音量検出手段と、 前記音を発生する前記車両の画像を取得する画像取得手
    段と、 前記画像取得手段により取得された画像に基づいて、前
    記車両に関する車両情報を取得する取得手段と、 前記音量検出手段により検出された前記音の音量に関す
    る音量情報と、前記取得手段により取得された前記車両
    情報とを記憶する記憶手段とを含むことを特徴とする車
    両監視装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶手段により記憶された前記車両
    情報を、前記音量検出手段により検出された前記音量情
    報に基づいて統計処理する処理手段をさらに含むことを
    特徴とする請求項1に記載の車両監視装置。
  3. 【請求項3】 前記処理手段は、所定の音量毎の前記車
    両の数を集計することを特徴とする請求項2に記載の車
    両監視装置。
  4. 【請求項4】 前記車両の位置を検出する位置検出手段
    をさらに含み、 前記記憶手段は、前記位置検出手段により検出された前
    記車両の前記位置を前記車両情報として記憶することを
    特徴とする請求項1,2または3に記載の車両監視装
    置。
  5. 【請求項5】 前記取得手段は、前記車両のナンバープ
    レートのうちの少なくとも一部の情報、前記車両の車
    種、前記車両の走行車線、前記車両の走行速度、前記車
    両の色、前記車両の大きさのうちの少なくとも1つを、
    前記車両情報として取得することを特徴とする請求項1
    乃至4のいずれかに記載の車両監視装置。
  6. 【請求項6】 前記記憶手段に記憶された情報を通報す
    る通報手段をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至
    5のいずれかに記載の車両監視装置。
  7. 【請求項7】 道路を走行する車両のそれぞれが発生す
    る音の音量を検出する音量検出ステップと、 前記音を発生する前記車両の画像を取得する画像取得ス
    テップと、 前記画像取得ステップの処理により取得された画像に基
    づいて、前記車両に関する車両情報を取得する取得ステ
    ップと、 前記音量検出ステップの処理により検出された前記音の
    音量に関する音量情報と、前記取得ステップの処理によ
    り取得された前記車両情報とを記憶する記憶ステップと
    を含むことを特徴とする車両監視方法。
  8. 【請求項8】 道路を走行する車両のそれぞれが発生す
    る音の音量を検出する音量検出手段と、 前記音を発生する前記車両の車両情報を取得する取得手
    段と、 前記音量検出手段により検出された前記音の音量に関す
    る音量情報と、前記取得手段により取得された前記車両
    情報とを記憶する記憶手段とを含むことを特徴とする車
    両監視装置。
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