JP2002092160A - 歯科医療における情報管理方法 - Google Patents

歯科医療における情報管理方法

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JP2002092160A
JP2002092160A JP2000283569A JP2000283569A JP2002092160A JP 2002092160 A JP2002092160 A JP 2002092160A JP 2000283569 A JP2000283569 A JP 2000283569A JP 2000283569 A JP2000283569 A JP 2000283569A JP 2002092160 A JP2002092160 A JP 2002092160A
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Tetsuo Abe
哲雄 阿部
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ABE TERUKO
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Abstract

(57)【要約】 【課題】歯科医療のための情報をコンピュータにより効
率よく管理することを可能にする情報管理方法を提供す
る。 【解決手段】各患者の口腔内における治療のために歯科
医師によって製作を指示された歯科技工物を歯科技工士
が製作するのに必要な歯科技工物製作情報をコンピュー
タによって管理する方法を、(a)各患者が受けた治療
における医療行為が健康保険の対象になるか否かを問わ
ず、その治療に関連する歯科技工物製作情報をその患者
に関連付けてコンピュータのメモリに蓄積することによ
り、歯科技工物製作情報を患者ごとに記録した歯科技工
カルテ12を作成する工程と、(b)コンピュータのユ
ーザが患者を任意に指定して出力指令をそのコンピュー
タに入力することに応答して、その指定された患者に対
応する歯科技工カルテ12の内容をメモリから読み出し
て出力する工程とを含むものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科医療のための
情報を管理する技術に関し、特に、コンピュータによっ
て管理する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】歯科医療の現場においては、記録、保存
等のために、患者の口腔内における診療行為に関して歯
科医師が記入する診療カルテや、患者の口腔内における
治療のための歯科補綴物、個人トレー等、歯科技工物を
歯科技工士に製作してもらうために歯科医師が歯科技工
士に対して発行する歯科技工指示書が用いられる。診療
カルテに記載すべき事項は歯科医師が遵守すべき法令に
より、歯科技工指示書に記載すべき事項は歯科技工士が
遵守すべき法令によりそれぞれ法定されている。
【0003】この歯科医療の分野においても、他の分野
におけると同様に、必要な情報を紙によってではなくコ
ンピュータによって管理し、それにより、省力化、高効
率化等を推進することが既に提案されている。
【0004】例えば、株式会社モリタは、歯科技工物に
関する情報を管理する機能を有するソフトウエア製品
(商品名:ドック5ウィン)を既に発売している。この
製品は、患者が受けた複数種の治療行為のうち補綴物維
持管理料(健康保険によって点数化されている)の対象
となるものを患者ごとに検索して時系列的に出力するも
のである。
【0005】また、例えば、特開平8−137962号
公報においては、歯科診療において電子的手段により電
子カルテを作成する歯科用電子カルテ装置が提案されて
いる。この歯科用電子カルテ装置においては、歯科医師
による診療行為の内容が、治療部位、修復方法、修復材
料等をコンピュータの画面上で入力することにより、電
子カルテとして記録されて管理される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この歯科医療
の分野においては、診療カルテの作成をコンピュータに
支援する技術は既に知られているが、歯科技工指示書の
作成をコンピュータによって支援する技術は未だ知られ
ていない。
【0007】歯科医療の実際においては、同じ患者が同
じ歯科医療機関に再来する際、前回の治療において製作
した歯科技工物の内容を表すデータが必要になる場合が
ある。
【0008】例えば、ある患者が前回の治療において口
腔内の治療部位に歯科技工物を装着してもらったが、そ
の後、その歯科技工物が治療部位から離脱して紛失して
しまった場合である。この場合には、歯科医師は、前回
の歯科技工物の内容を表すデータが存在すれば、歯科技
工物の紛失にもかかわらず、前回の歯科技工物と種類等
が正確に一致する歯科技工物を歯科技工士に製作しても
らうための今回の歯科技工指示書を効率よく作成するこ
とができる。例えば,患者が義歯を紛失した場合には、
前回の人工歯と同様の義歯を新たに製作するための情
報、すなわち、前回の人工歯の種類(例えば、色、形、
大きさ、形態、番号、材質、メーカー名)、交合様式、
特徴、その人工歯の製作に対して患者が希望していた事
項等を、歯科医師は簡単にかつ正確に知ることができる
のである。
【0009】さらに、ある患者のために前回の治療にお
いて製作された歯科技工物が破損してしまった場合に
は、前回の歯科技工物の内容を表すデータが存在すれ
ば、歯科医師は、その破損した歯科技工物自体を診断し
なくても、その歯科技工物と種類等が正確に一致する歯
科技工物を歯科技工士に製作してもらうための今回の歯
科技工指示書を効率よく作成することができる。
【0010】さらにまた、歯科医師が、ある患者に対す
る今回の治療において、前回治療した部位とは異なる部
位に装着する歯科技工物を作成することが必要であると
判断した場合には、歯科医師は、同じ患者の口腔内にお
いて、既に装着されている他の歯科技工物自体を診断し
なくても、他の歯科技工物と種類に関して調和のとれた
歯科技工物を製作するための歯科技工指示書を効率よく
作成することができる。
【0011】以上の説明から明らかなように、歯科医療
の実際においては、同じ患者が同じ歯科医療機関に再来
する際、前回の治療において製作した歯科技工物の内容
を表すデータが必要になる場合があるのである。
【0012】しかし、そのようなデータは従来、歯科技
工指示書という物理的な書類という形態でしか保存され
ていなかった。そのため、前回の歯科技工物の内容を表
すデータが必要になると、歯科医師は、自らまたは従業
者により、その前回の歯科技工指示書が保管してある書
類棚、書庫等を探さなければならなかった。そのため、
今回の歯科技工指示書を効率よく作成することが困難で
ある場合があった。
【0013】ところで、前述のソフトウエア製品によれ
ば、患者を指定すれば、過去に製作した歯科技工物に関
する情報が時系列的に出力されるため、前回の治療にお
いて製作した歯科技工物の内容を表すデータを取得し得
るように見える。
【0014】しかし、このソフトウエア製品は、患者ご
とに補綴物維持管理料を効率よく管理するという観点の
みから設計されており、前回製作した歯科技工物の内容
を正確に知るために、その歯科技工物の製作に必要であ
った情報を患者ごとに記録して管理するという観点を欠
いている。
【0015】そのため、ある患者のために複数の歯科技
工物を製作した場合、それら複数の歯科技工物のうち補
綴物維持管理料という項目の保険点数が関係するものは
コンピュータの画面上に表示されるが、コア、義歯、メ
タルボンド、インレー、自費で製作された補綴物等は、
表示されない。
【0016】よって、このソフトウエア製品により出力
されるデータを、すべての場合において、前回の治療に
おいて製作した歯科技工物の内容を表すデータとして流
用することは不可能である。
【0017】さらに、前記公報において歯科用電子カル
テ装置は、歯科医師による医療行為の内容を記録する診
療録、すなわち、いわゆるカルテの作成を電子化する観
点のみから提案されている。
【0018】よって、この公報は、上述のソフトウエア
製品と同様に、前回製作した歯科技工物の内容を正確に
知るために、その歯科技工物の製作に必要であった情報
を患者ごとに記録して管理するという観点を教えていな
い。
【0019】
【課題を解決するための手段および発明の効果】このよ
うな事情を背景として、本発明は、歯科医療のための情
報をコンピュータにより効率よく管理することを課題と
してなされたものであり、本発明によって下記各態様が
得られる。各態様は、請求項と同様に、項に区分し、各
項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する
形式で記載する。これは、本明細書に記載の技術的特徴
のいくつかおよびそれらの組合せのいくつかの理解を容
易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴やそ
れらの組合せが以下の態様に限定されると解釈されるべ
きではない。
【0020】(1) 各患者の口腔内における治療のた
めに歯科医師によって製作を指示された歯科技工物を歯
科技工士が製作するのに必要な歯科技工物製作情報をコ
ンピュータによって管理する方法であって、各患者が受
けた前記治療における医療行為が健康保険の対象になる
か否かを問わず、その治療に関連する前記歯科技工物製
作情報をその患者に関連付けて前記コンピュータのメモ
リに蓄積することにより、前記歯科技工物製作情報を患
者ごとに記録した歯科技工カルテを作成する歯科技工カ
ルテ作成工程と、前記コンピュータのユーザが患者を任
意に指定して出力指令をそのコンピュータに入力するこ
とに応答して、その指定された患者に対応する前記歯科
技工カルテの内容を前記メモリから読み出して出力する
歯科技工カルテ出力工程とを含む歯科医療における情報
管理方法[請求項1]。図9には、この情報管理方法の
構成が概念的にブロック図で示されている。この情報管
理方法においては、歯科技工カルテが作成され、この歯
科技工カルテには、歯科医師から各患者が受けた治療に
おける医療行為が健康保険の対象になるか否かを問わ
ず、その治療に関連する歯科技工物製作情報が患者ごと
に記録される。このように、歯科技工カルテは、例え
ば、前回製作した歯科技工物の内容を正確に知るため
に、その歯科技工物の製作に必要であった情報を患者ご
とに記録して管理するという観点から作成される。した
がって、この情報管理方法は、例えば、歯科医師が、歯
科技工カルテを利用することにより、ある患者が歯科技
工物を紛失したにもかかわらず、前回の歯科技工物と種
類等が正確に一致する歯科技工物を歯科技工士に製作し
てもらうための今回の歯科技工指示書を効率よく作成す
ることを可能にする態様で実施することが可能である。
さらに、この情報管理方法は、例えば、歯科医師が、歯
科技工カルテを利用することにより、ある患者に対する
今回の治療において、前回治療した部位とは異なる部位
に装着する歯科技工物を作成することが必要であると判
断した場合に、同じ患者の口腔内において、既に装着さ
れている他の歯科技工物自体を診断しなくても、他の歯
科技工物と種類に関して調和のとれた歯科技工物を製作
するための歯科技工指示書を効率よく作成することを可
能にする態様で実施することが可能である。さらにま
た、この情報管理方法は、例えば、歯科医師または歯科
技工士が、歯科技工カルテを利用することにより、各患
者が現在使用しているか、これまでに使用してきた歯科
技工物の特徴や傾向を患者ごとに容易にかつ正確に理解
することを可能にする態様で実施することが可能であ
る。さらにまた、この情報管理方法は、例えば、歯科医
師または歯科技工士が、歯科技工カルテを利用すること
により、各患者が現在使用している歯科技工物における
トラブルの予見、発見、対処等を迅速に行うことを可能
にする態様で実施することが可能である。本項において
「コンピュータ」は、本発明の実施に専ら利用される形
式としたり、他の用途と共に利用される形式とすること
ができる。さらに、「コンピュータ」は、単一の物理的
存在から構成される形式としたり、複数の物理的存在か
ら構成される形式とすることができる。また、本項にお
いて「メモリ」は、「コンピュータ」と同様に、本発明
の実施に専ら利用される形式としたり、他の用途と共に
利用される形式とすることができ、さらに、単一の物理
的存在から構成される形式としたり、複数の物理的存在
から構成される形式とすることができる。また、「メモ
リ」は、「コンピュータ」に内蔵される形式としたり、
有線通信または無線通信によって外部に接続される形式
とすることができる。なお、それら「コンピュータ」お
よび「メモリ」という用語についての上記の解釈は、下
記の各項においても適用可能である。また、本項に係る
情報管理方法は、歯科医師またはそれの補助者が実施し
たり、歯科技工士またはそれの補助者が実施することが
できる。このことは、下記の各項に係る情報管理方法に
おいても同様である。 (2) 前記歯科技工カルテ作成工程が、前記歯科技工
物製作情報を、それに関連する治療を受けた患者と日付
とに関連付けて前記メモリに蓄積するものであり、前記
歯科技工カルテ出力工程が、前記出力指令に応答して、
前記指定された患者に対応する前記歯科技工カルテの内
容を時系列的に出力するものである(1)項に記載の歯
科医療における情報管理方法[請求項2]。この情報管
理方法においては、歯科技工カルテが、歯科技工物製作
情報を患者ごとに時系列的に記録するものとして作成さ
れる。したがって、この情報管理方法は、例えば、歯科
医師が、歯科技工カルテを利用することにより、各患者
が同じ歯科技工物を使用し続けている年数を容易にかつ
正確に知ることができ、その患者からその歯科技工物に
ついて不具合の指摘があった場合に、保証期間内の不具
合であるか否かを容易にかつ正確に判断することを可能
にする態様で実施することが可能である。さらに、この
情報管理方法は、例えば、歯科技工士が、歯科技工カル
テを利用することにより、各患者のための歯科技工物の
製作過程を容易にかつ正確に知り、それにより、例え
ば、その製作に関する予測、予定、計画等を策定するこ
とを可能にする態様で実施することが可能である。 (3) 前記歯科技工カルテ作成工程が、前記歯科技工
物製作情報を、それに関連する治療を受けた患者と、そ
の患者のために前記歯科技工物を製作した歯科技工士ま
たは歯科技工所とに関連付けて前記メモリに蓄積するも
のであり、前記歯科技工カルテ出力工程が、前記出力指
令に応答して、前記指定された患者に対応する前記歯科
技工カルテの内容を、その患者のために前記歯科技工物
を製作した歯科技工士または歯科技工所を識別するため
の情報と共に出力するものである(1)または(2)項
に記載の歯科医療における情報管理方法[請求項3]。
この情報管理方法においては、歯科技工カルテが、歯科
技工物製作情報を患者ごとに、各患者のために歯科技工
物を製作した歯科技工士または歯科技工所と共に記録す
るものとして作成される。したがって、この情報管理方
法は、例えば、歯科医師または歯科技工士が、歯科技工
カルテを利用することにより、同じ患者については同じ
歯科技工士または歯科技工所によって歯科技工物を製作
し、それにより、新たな歯科技工物を、既に製作してそ
の患者に装着されている歯科技工物と種類等において調
和がとれた状態で製作することを可能にする態様で実施
することが可能である。さらに、この情報管理方法は、
例えば、歯科医師が、歯科技工カルテを利用することに
より、同じ歯科技工士または歯科技工所がこれまでに製
作した複数の歯科技工物から、その歯科技工士または歯
科技工所が製作する歯科技工物の特徴や傾向を容易にか
つ正確に知ることを可能にする態様で実施することが可
能である。 (4) 前記歯科技工カルテ作成工程が、前記歯科技工
物製作情報を、それに関連する治療を受けた患者と、そ
の患者を治療した歯科医師または歯科医療機関とに関連
付けて前記メモリに蓄積するものであり、前記歯科技工
カルテ出力工程が、前記出力指令に応答して、前記指定
された患者に対応する前記歯科技工カルテの内容を、そ
の患者を治療した歯科医師または歯科医療機関を識別す
るための情報と共に出力するものである(1)ないし
(3)項のいずれかに記載の歯科医療における情報管理
方法[請求項4]。この情報管理方法においては、歯科
技工カルテが、歯科技工物製作情報を患者ごとに、各患
者を治療した歯科医師または歯科医療機関と共に記録す
るものとして作成される。したがって、この情報管理方
法は、例えば、歯科技工士が、歯科技工カルテを利用す
ることにより、同じ歯科医師または歯科医療機関がこれ
までに製作を指示した複数の歯科技工物から、その歯科
医師または歯科医療機関が製作を指示する歯科技工物の
特徴や傾向を容易にかつ正確に知ることを可能にする態
様で実施することが可能である。さらに、この情報管理
方法は、例えば、歯科医師が、歯科技工カルテを利用す
ることにより、ある患者が紛失した歯科技工物と同様の
ものを製作することが必要である場合に、その紛失した
歯科技工物の製作を指示した歯科医師または歯科医療機
関が自分または自分が所属する歯科医療機関であったか
否かを容易にかつ正確に判別することを可能にする態様
で実施することが可能である。 (5) 前記歯科技工カルテ作成工程が、歯科技工士が
前記歯科技工物を製作した後にはじめてその歯科技工物
に関して取得した情報を前記メモリにおいて前記歯科技
工カルテの内容に反映させる事後的情報反映工程を含む
(1)ないし(4)項のいずれかに記載の歯科医療にお
ける情報管理方法[請求項5]。歯科技工士は、歯科技
工物を製作する際には、それに先立って歯科医師から発
行された歯科技工指示書により、その歯科技工物を製作
するのに必要な情報を取得する。さらに、歯科技工士
は、歯科技工物を製作した後にはじめてその歯科技工物
に関して新たな情報を取得する。その新たな情報には、
例えば、歯科技工物を製作するのに使用した材料の数
量、その使用材料のメーカ名、完成した歯科技工物の形
状、その歯科技工物を製作した製作責任者名等に関する
ものがある。そして、歯科技工士は、それら2種類の情
報の組合せによりはじめて、先に製作した歯科技工物を
特定することが可能になり、このことは、例えば、先に
製作した歯科技工物が紛失したためにそれと同じものを
製作するために、それら2種類の情報の組合せが必要で
あることを意味する。これらの知見に基づき、本項に係
る情報管理方法においては、図10に示すように、歯科
技工カルテ作成工程が、事後的情報反映工程を含むもの
とされ、その結果、歯科技工士が歯科技工物を製作した
後にはじめてその歯科技工物に関して取得した情報がコ
ンピュータのメモリにおいて歯科技工カルテの内容に反
映される。したがって、この情報管理方法は、例えば、
歯科技工カルテを、先に製作した歯科技工物を再現する
のに必要な情報を記録したものとして作成することを可
能にする態様で実施することが可能である。 (6) 歯科医師により患者ごとに発行される歯科技工
指示書に従って歯科技工士が歯科技工物を製作するため
の情報をコンピュータによって管理する方法であって、
各患者のための前記歯科技工指示書の内容を、その内容
に従って歯科技工士が歯科技工物を製作した後にはじめ
てその歯科技工物に関して取得した情報と共に、その患
者に関連付けて前記コンピュータのメモリに蓄積するこ
とにより、歯科技工士が歯科技工物を製作するのに必要
な歯科技工物製作情報を患者ごとに記録した歯科技工カ
ルテを作成する歯科技工カルテ作成工程と、前記コンピ
ュータのユーザが患者を任意に指定して出力指令をその
コンピュータに入力することに応答して、その指定され
た患者に対応する前記歯科技工カルテの内容を前記メモ
リから読み出して出力する歯科技工カルテ出力工程とを
含む歯科医療における情報管理方法[請求項6]。図1
1には、この情報管理方法の構成が概念的にブロック図
で示されている。この情報管理方法においては、歯科技
工カルテが作成され、この歯科技工カルテには、歯科技
工指示書に従って歯科技工士が歯科技工物を作成するの
に必要な歯科技工物製作情報が患者ごとに記録される。
このように、歯科技工カルテは、例えば、前回製作した
歯科技工物の内容を正確に知るために、その歯科技工物
の製作に必要であった情報を患者ごとに記録して管理す
るという観点から作成される。したがって、この情報管
理方法は、前記(1)項に係る情報管理方法と同様に、
例えば、歯科医師が、歯科技工カルテを利用することに
より、ある患者が歯科技工物を紛失したにもかかわら
ず、前回の歯科技工物と種類等が正確に一致する歯科技
工物を歯科技工士に製作してもらうための今回の歯科技
工指示書を効率よく作成することを可能にする態様で実
施することが可能である。さらに、この情報管理方法
は、前記(1)項に係る情報管理方法と同様に、例え
ば、歯科医師が、歯科技工カルテを利用することによ
り、ある患者に対する今回の治療において、前回治療し
た部位とは異なる部位に装着する歯科技工物を作成する
ことが必要であると判断した場合に、同じ患者の口腔内
において、既に装着されている他の歯科技工物自体を診
断しなくても、他の歯科技工物と種類に関して調和のと
れた歯科技工物を製作するための歯科技工指示書を効率
よく作成することを可能にする態様で実施することが可
能である。さらにまた、この情報管理方法は、前記
(1)項に係る情報管理方法と同様に、例えば、歯科医
師または歯科技工士が、歯科技工カルテを利用すること
により、各患者が現在使用しているか、これまでに使用
してきた歯科技工物の特徴や傾向を患者ごとに容易にか
つ正確に理解することを可能にする態様で実施すること
が可能である。さらにまた、この情報管理方法は、前記
(1)項に係る情報管理方法と同様に、例えば、歯科医
師または歯科技工士が、歯科技工カルテを利用すること
により、各患者が現在使用している歯科技工物における
トラブルの予見、発見、対処等を迅速に行うことを可能
にする態様で実施することが可能である。この情報管理
方法においては、歯科技工カルテが、歯科技工指示書の
内容と、その内容に従って歯科技工士が歯科技工物を製
作した後にはじめてその歯科技工物に関して取得した情
報とを含むように作成される。したがって、この情報管
理方法は、前記(5)項に係る情報管理方法と同様に、
例えば、歯科技工カルテを、先に製作した歯科技工物を
再現するのに必要な情報を記録したものとして作成する
ことを可能にする態様で実施することが可能である。 (7) 歯科医師による各患者の診療に関連する情報を
コンピュータによって管理する方法であって、歯科医師
による各患者の口腔内における治療に必要な歯科技工物
を歯科技工士によって製作するためにその歯科技工士に
指示することが必要な情報をその患者に関連付けて前記
メモリに蓄積することにより、歯科技工物の製作を患者
ごとに歯科技工士に指示するための歯科技工指示書を作
成する指示書作成工程とその指示書作成工程において患
者ごとに作成された歯科技工指示書に従って歯科技工士
が前記歯科技工物を製作するのに必要な歯科技工物製作
情報をその患者に関連付けて前記メモリに蓄積すること
により、前記歯科技工物製作情報を患者ごとに記録した
歯科技工カルテを作成する歯科技工カルテ作成工程とを
含み、かつ、前記指示書作成工程が、それの実行に先立
って前記歯科技工カルテ作成工程において同じ患者に関
連付けて作成された前記歯科技工カルテを前記コンピュ
ータの画面に表示することにより、そのコンピュータの
ユーザがその歯科技工カルテを参照しつつ前記歯科技工
指示書の作成に必要な情報を入力することを支援する入
力支援工程を含む歯科医療における情報管理方法[請求
項7]。図12には、この情報管理方法の構成が概念的
にブロック図で示されている。この情報管理方法におい
ては、コンピュータにより、歯科技工物の製作を歯科技
工士に指示するための歯科技工指示書が患者ごとに作成
される。したがって、この情報管理方法によれば、歯科
技工指示書の作成にかかる時間および手間を容易に節減
し得る。さらに、この情報管理方法においては、コンピ
ュータにより、歯科技工物製作情報を患者ごとに記録し
た歯科技工カルテが作成される。したがって、この情報
管理方法によれば、先に製作した歯科技工物を特定する
ための情報を容易にかつ正確に取得し得る。よって、こ
の情報管理方法は、例えば、先に製作した歯科技工物を
歯科技工士が、その製作に関与した歯科技工士と同じで
あるか異なるかを問わず、容易にかつ正確に再現するこ
とを可能にする態様で実施することが可能である。さら
にまた、この情報管理方法においては、今回の歯科技工
指示書の作成に先立って同じ患者に関連付けて作成され
た歯科技工カルテがコンピュータの画面に表示されるこ
とにより、そのコンピュータのユーザがその歯科技工カ
ルテを参照しつつ今回の歯科技工指示書の作成に必要な
情報を入力することが支援される。したがって、この情
報管理方法は、例えば、歯科医師が、歯科技工カルテを
参照することにより、歯科技工指示書を短時間で正確に
作成することを可能にする態様で実施することが可能で
ある。 (8) 前記歯科技工カルテ作成工程が、歯科技工士が
前記歯科技工指示書の内容に従って前記歯科技工物を製
作した後にはじめてその歯科技工物に関して取得した情
報を前記メモリにおいて前記歯科技工カルテの内容に反
映させる事後的情報反映工程を含む(7)項に記載の歯
科医療における情報管理方法[請求項8]。図13に
は、この情報管理方法の構成が概念的にブロック図で示
されている。この情報管理方法においては、歯科技工カ
ルテが、歯科技工指示書の内容と、その内容に従って歯
科技工士が歯科技工物を製作した後にはじめてその歯科
技工物に関して取得した情報とを含むように作成され
る。したがって、この情報管理方法は、前記(5)項に
係る情報管理方法と同様に、例えば、歯科技工カルテ
を、先に製作した歯科技工物を再現するのに必要な情報
を記録したものとして作成することを可能にする態様で
実施することが可能である。 (9) 歯科医師による各患者の診療に関連する情報を
コンピュータによって管理する方法であって、歯科医師
が各患者に対して診療を行うごとに実行され、各回の診
療ごとにその診療の内容をその患者に関連付けて前記コ
ンピュータのメモリに蓄積することにより、その診療の
内容を患者ごとに記録した診療カルテを作成する診療カ
ルテ作成工程と、各患者についての今回の診療に応じた
前記診療カルテ作成工程の今回の実行中に前記メモリに
おいて前記診療カルテに記録された前記診療の内容が、
同じ患者についての次回以後のある回の診療に応じて前
記メモリにおいて前記診療カルテに少なくとも1つのデ
ータを記録することが必要となる内容を含む場合に、前
記診療カルテ作成工程の今回の実行中に前記少なくとも
1つのデータのうちの少なくとも1つを入力して前記メ
モリに保存することを可能にするデータ先入力・保存工
程とを含み、かつ、前記診療カルテ作成工程が、それの
前記ある回の実行中に、その時点において前記メモリに
保存されている前記少なくとも1つのデータのうちの少
なくとも1つを前記メモリにおいて前記診療カルテに記
録するものである歯科医療における情報管理方法[請求
項9]。各回の診療に応じて診療カルテを作成する際、
その時点においてその診療カルテに記録することは必要
ではないが、次回以後の診療に応じて診療カルテを作成
する際にその診療カルテに記録することが必要となるデ
ータが存在する場合がある。さらに、そのようなデータ
は、それが診療カルテに記録されることとなる時期に対
応する診療に先行する診療、すなわち、過去の診療にお
いて入力してメモリに保存しておけば、後の診療におい
て診療カルテを簡単に作成できる場合もある。このよう
な知見に基づき、本項に係る情報管理方法は、図14に
概念的に示すように、構成されている。したがって、こ
の情報管理方法においては、各患者についての今回の診
療に応じて診療カルテに記録された診療の内容が、同じ
患者についての次回以後のある回の診療に応じて診療カ
ルテに少なくとも1つのデータを記録することが必要と
なる内容を含む場合に、今回の診療に応じた診療カルテ
作成工程の今回の実行中に少なくとも1つのデータのう
ちの少なくとも1つを入力してメモリに保存することが
可能にされる。さらに、同じ患者についての次回以後の
ある回の診療に応じて診療カルテを作成する際に、その
時点においてメモリに保存されている前記少なくとも1
つのデータのうちの少なくとも1つが診療カルテに記録
される。 (10) 歯科医師による各患者の診療に関連する情報
をコンピュータによって管理する方法であって、歯科医
師が各患者に対して診療を行うごとに実行され、各回の
診療ごとにその診療の内容をその患者に関連付けて前記
コンピュータのメモリに蓄積することにより、その診療
の内容を患者ごとに記録した診療カルテを作成する診療
カルテ作成工程と、歯科医師による各患者の口腔内にお
ける治療に必要な歯科技工物を歯科技工士によって製作
するためにその歯科技工士に指示することが必要な情報
をその患者に関連付けて前記メモリに蓄積することによ
り、歯科技工物の製作を患者ごとに歯科技工士に指示す
るための歯科技工指示書を作成する第1の指示書作成工
程と、各患者についての前記第1の指示書作成工程の実
行前であって同じ患者についての今回の診療に応じた前
記診療カルテ作成工程の今回の実行中に前記メモリにお
いて前記診療カルテに記録された前記診療の内容が、同
じ患者についての前記今回の診療または次回以後のある
回の診療に応じて歯科医師が前記歯科技工指示書を作成
することが必要となる内容を含む場合に、前記診療カル
テ作成工程の次回以後のある回の実行中に前記メモリに
おいて前記診療カルテに記録することが必要となる少な
くとも1つのデータを入力して前記歯科技工指示書を作
成するとともにそのデータを前記メモリに保存すること
を可能にする第2の指示書作成工程とを含み、かつ、前
記診療カルテ作成工程が、それの前記ある回の実行中
に、その時点において前記メモリに保存されている前記
少なくとも1つのデータのうちの少なくとも1つを前記
メモリにおいて前記診療カルテに記録するものである歯
科医療における情報管理方法[請求項10]。図15に
は、この情報管理方法の構成が概念的にブロック図で示
されている。この情報管理方法においては、コンピュー
タにより、歯科医師による診療の内容を患者ごとに記録
した診療カルテが作成される。さらに、この情報管理方
法においては、コンピュータにより、歯科技工物の製作
を患者ごとに歯科技工士に指示するための歯科技工指示
書が作成される。したがって、この情報管理方法によれ
ば、コンピュータの支援により、歯科技工指示書の作成
にかかる時間および手間を容易に節減し得る。ところ
で、従来の歯科医療の現場においては、一般に、歯科医
師が患者に対して診療行為を行うごとにその内容を診療
カルテに記録する。さらに、ある患者のための歯科技工
物を歯科技工士に製作してもらった後には、歯科医師
が、その完成した補綴物を含む歯科技工物をその患者に
恒久的にセットしたり、試しにセットするという医療行
為を行ったときに、その補綴物を見て、その補綴物の患
者への装着部位、その補綴物の名称、その補綴物を形成
する材料等を診療カルテに記録する。これに対して、本
項に係る情報管理方法においては、各患者についての歯
科技工指示書の作成前であって同じ患者についての今回
の診療に応じた診療カルテの作成中に診療カルテに記録
された診療の内容が、同じ患者についての今回の診療ま
たは次回以後のある回の診療に応じて歯科医師が歯科技
工指示書を作成することが必要となる内容を含む場合
に、次回以後のある回の診療に応じた診療カルテの作成
中に診療カルテに記録することが必要となる少なくとも
1つのデータを入力して歯科技工指示書を作成するとと
もにそのデータをメモリに保存することが可能にされ
る。さらに、上記ある回の診療に応じた診療カルテの作
成中に、その時点においてメモリに保存されている前記
少なくとも1つのデータのうちの少なくとも1つが診療
カルテに記録される。以上の説明から明らかなように、
この情報管理方法においては、歯科技工指示書の作成
が、ある回の診療に応じて診療カルテが作成される第1
の時期と、その第1の時期の後であって、そもそもその
診療カルテの作成から独立して歯科技工指示書が作成さ
れる第2の時期(すなわち、歯科技工指示書の実質的な
作成時期)とに分けて行われるとともに、第1の時期に
おける歯科技工指示書作成のためのデータ入力が、歯科
技工指示書の作成終了後に行われる診療に応じた診療カ
ルテの作成中にその診療カルテに記録されるべきデータ
の入力を兼ねさせられている。したがって、この情報管
理方法は、例えば、歯科技工指示書と診療カルテとの双
方を作成するのに必要な時間を全体として短縮し、それ
により、歯科医療における事務遂行能率を向上させるこ
とを容易にする態様で実施することが可能である。さら
に、この情報管理方法は、例えば、診療カルテの内容の
うち歯科技工指示書の内容と本来一致すべきものは必ず
一致し、これにより、診療カルテの入力ミスが防止され
ることを可能にする態様で実施することが可能である。 (11) さらに、前記第1の指示書作成工程と前記第
2の指示書作成工程との少なくとも一方において作成さ
れた歯科技工指示書に従って歯科技工士が前記歯科技工
物を作成するのに必要な歯科技工物製作情報をその患者
に関連付けて前記メモリに蓄積することにより、前記歯
科技工物製作情報を患者ごとに記録した歯科技工カルテ
を作成する歯科技工カルテ作成工程を含む(10)項に
記載の歯科医療における情報管理方法[請求項11]。
図16には、この情報管理方法の構成が概念的にブロッ
ク図で示されている。この情報管理方法においては、歯
科技工カルテが作成され、この歯科技工カルテには、歯
科技工指示書に従って歯科技工士が歯科技工物を作成す
るのに必要な歯科技工物製作情報が患者ごとに記録され
る。このように、歯科技工カルテは、例えば、前回製作
した歯科技工物の内容を正確に知るために、その歯科技
工物の製作に必要であった情報を患者ごとに記録して管
理するという観点から作成される。したがって、この情
報管理方法は、前記(1)項に係る情報管理方法と同様
に、例えば、歯科医師が、歯科技工カルテを利用するこ
とにより、ある患者が歯科技工物を紛失したにもかかわ
らず、前回の歯科技工物と種類等が正確に一致する歯科
技工物を歯科技工士に製作してもらうための今回の歯科
技工指示書を効率よく作成することを可能にする態様で
実施することが可能である。さらに、この情報管理方法
は、前記(1)項に係る情報管理方法と同様に、例え
ば、歯科医師が、歯科技工カルテを利用することによ
り、ある患者に対する今回の治療において、前回治療し
た部位とは異なる部位に装着する歯科技工物を作成する
ことが必要であると判断した場合に、同じ患者の口腔内
において、既に装着されている他の歯科技工物自体を診
断しなくても、他の歯科技工物と種類に関して調和のと
れた歯科技工物を製作するための歯科技工指示書を効率
よく作成することを可能にする態様で実施することが可
能である。さらにまた、この情報管理方法は、前記
(1)項に係る情報管理方法と同様に、例えば、歯科医
師または歯科技工士が、歯科技工カルテを利用すること
により、各患者が現在使用しているか、これまでに使用
してきた歯科技工物の特徴や傾向を患者ごとに容易にか
つ正確に理解することを可能にする態様で実施すること
が可能である。さらにまた、この情報管理方法は、前記
(1)項に係る情報管理方法と同様に、例えば、歯科医
師または歯科技工士が、歯科技工カルテを利用すること
により、各患者が現在使用している歯科技工物における
トラブルの予見、発見、対処等を迅速に行うことを可能
にする態様で実施することが可能である。 (12) 前記歯科技工カルテ作成工程が、歯科医師か
ら各患者が受けた治療における医療行為が健康保険の対
象になるか否かを問わず、その治療に関連する前記歯科
技工物製作情報をその患者に関連付けて前記コンピュー
タのメモリに蓄積することにより、前記歯科技工カルテ
を作成するものである(11)項に記載の歯科医療にお
ける情報管理方法[請求項12]。この情報管理方法に
おいては、歯科技工カルテが作成され、この歯科技工カ
ルテには、歯科医師から各患者が受けた治療における医
療行為が健康保険の対象になるか否かを問わず、その治
療に関連する歯科技工物製作情報が患者ごとに記録され
る。このように、歯科技工カルテは、例えば、前回製作
した歯科技工物の内容を正確に知るために、その歯科技
工物の製作に必要であった情報を患者ごとに記録して管
理するという観点から作成される。 (13) 前記歯科技工カルテ作成工程が、歯科技工士
が前記歯科技工物を製作した後にはじめてその歯科技工
物に関して取得した情報を前記メモリにおいて前記歯科
技工カルテの内容に反映させる事後的情報反映工程を含
む(11)または(12)に記載の歯科医療における情
報管理方法[請求項13]。前記(5)項に係る情報管
理方法の説明において記載されているように、歯科技工
士は、歯科技工物を製作する際には、それに先立って歯
科医師から発行された歯科技工指示書により、その歯科
技工物を製作するのに必要な情報を取得する。さらに、
歯科技工士は、歯科技工物を製作した後にはじめてその
歯科技工物に関して新たな情報を取得する。その新たな
情報には、例えば、歯科技工物を製作するのに使用した
材料の数量、その使用材料のメーカ名、完成した歯科技
工物の形状、その歯科技工物を製作した製作責任者名等
に関するものがある。そして、歯科技工士は、それら2
種類の情報の組合せによりはじめて、先に製作した歯科
技工物を特定することが可能になり、このことは、例え
ば、先に製作した歯科技工物が紛失したためにそれと同
じものを製作するために、それら2種類の情報の組合せ
が必要であることを意味する。これらの知見に基づき、
本項に係る情報管理方法は、図17に概念的に示すよう
に、構成されている。したがって、この情報管理方法に
おいては、歯科技工士が歯科技工物を製作した後にはじ
めてその歯科技工物に関して取得した情報がコンピュー
タのメモリにおいて歯科技工カルテの内容に反映され
る。したがって、この情報管理方法は、例えば、歯科技
工カルテを、先に製作した歯科技工物を再現するのに必
要な情報を記録したものとして作成することを可能にす
る態様で実施することが可能である。 (14) (1)ないし(13)項のいずれかに記載の
方法を実施するためにコンピュータにより実行されるプ
ログラムをコンピュータ読取り可能に記録した記録媒体
[請求項14]。この記録媒体に記録されているプログ
ラムをコンピュータに実行させれば、前記(1)ないし
(12)項のいずれかに記載の方法と同様な作用効果が
得られる。本項における「記録媒体」は種々の形式を採
用可能であり、例えば、フロッピー(登録商標)ディス
ク等の磁気記録媒体、CD、CD−ROM等の光記録媒
体、MO等の光磁気記録媒体、ROM等のアンリムーバ
ブル・ストレージ等の少なくとも1つを採用可能であ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明のさらに具体的な実
施の形態の一つを図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】本実施形態は、歯科医療のための情報を歯
科医師と歯科技工士との間において総合的にかつ効率的
にコンピュータによって管理する方法(以下、「総合管
理方法」という)に関するものである。
【0023】この総合管理方法によれば、記載事項が法
定されている診療カルテおよび歯科技工指示書を構成す
る媒体が電子化される。図1には、歯科技工指示書10
が画面イメージで示されている。この歯科技工指示書1
0に記録される事項は、従来の物理的な歯科技工指示書
におけると同様である。なお、診療カルテについては図
示を省略する。
【0024】さらに、この総合管理方法によれば、前回
製作した歯科技工物をその歯科技工物の診断なしで正確
に再現するためにその歯科技工物の製作に必要であった
情報(すなわち、歯科技工物製作情報)を患者ごとに記
録して管理するという新たな観点から、歯科技工カルテ
が作成される。この歯科技工カルテを構成する媒体も、
診療カルテおよび歯科技工士指示書の場合と同様に、電
子化されている。歯科技工カルテには、後に詳述する
が、歯科技工物を製作するのに必要であった情報が患者
ごとに、かつ、時系列的に記録される。
【0025】図2には、歯科技工カルテ12が画面イメ
ージで示されている。この歯科技工カルテ12には、図
2に示すように、患者名(患者を識別するための情報の
一例)と、年月日(患者が歯科医師の診療を受けた診療
日であり、日付の一例)と、上記歯科技工物製作情報
と、各患者の診療を担当した担当歯科医師名(担当歯科
医師を識別するための情報の一例)と、歯科技工物を製
作した製作責任者名(歯科技工士名を含むものであり、
歯科技工物の製作者を識別するための情報の一例)とが
記録されるようになっている。
【0026】図3には、本実施形態が実施された場合に
患者と歯科医師と歯科技工士との間において行われる情
報、物および行為のやりとりがブロック図で概念的に示
されている。
【0027】図3に示すように、歯科医師は患者に対し
て診療を行い、その診療の内容を診療カルテに記録す
る。その診療中、歯科医師は、必要に応じ、患者の口腔
内における治療に必要な補綴物等、歯科技工物を歯科技
工士に製作することを指示するために歯科技工指示書1
0を作成する。
【0028】歯科技工士は、その歯科技工指示書10に
従って歯科技工物を製作する。その製作された歯科技工
物は、それを依頼した歯科医師に渡され、その後、該当
する患者に装着される。
【0029】歯科技工士は、依頼された歯科技工物の製
作完了後、その歯科技工物を製作する際に必要であった
情報(歯科技工物製作情報)、換言すれば、その歯科技
工物と同様のものを後日製作するために必要な情報を歯
科技工カルテ12に記録する。
【0030】図4には、歯科技工物の製作完了後に歯科
技工士が新たに取得する情報が、歯科技工物の製作責任
者名とその担当歯科技工士名と共に示されている。この
情報には、歯科医師から各患者が受けた治療における医
療行為が健康保険の対象になるものもあれば、ならない
ものもある。図4に示すように、この情報は、歯科技工
物の実際の使用材料の詳細、その歯科技工物の実際の製
作状況(内容、方法、時間等を含む)、完成した歯科技
工物の外観、その歯科技工物の受注日、完成日および納
品日、完成した歯科技工物の使用上の注意事項、その使
用上の依頼事項、製品としての歯科技工物の特徴、その
製作に要した費用である製作料金等を含んでいる。
【0031】本実施形態においては、図2に示す歯科技
工カルテ12が、図1に示す歯科技工指示書10に記録
された内容と同じものと、図4に示す情報と、日付に関
する情報とを記録するように作成される。歯科技工カル
テ12は、前回製作した歯科技工物を正確に再現するた
めに、その歯科技工物の製作に必要であった情報(歯科
技工物製作情報)を患者ごとに記録して管理するという
観点から作成されるのである。
【0032】そのようにした作成された歯科技工カルテ
12は、図3に示すように、印刷媒体、または、通信媒
体を含む電子媒体を介して歯科医師に送られる。その歯
科医師は、その歯科技工カルテ12をそのまま保存して
利用するか、または、必要な修正および追加を加えた後
に保存して利用する。
【0033】すなわち、本実施形態においては、実質的
に同じ2つの歯科技工カルテ12が歯科医師側と歯科技
工士側とにおいてそれぞれ作成されることになるのであ
る。
【0034】その後、歯科医師は、例えば、ある患者
が、前回製作してもらった歯科技工物と同様のものを製
作するか、または、その歯科技工物が患者の口腔内にお
いて装着されている部位に近い部位に別の歯科技工物を
装着(セット)することが必要であると判断した場合に
は、その歯科技工物の製作を歯科技工物に指示するため
の歯科技工指示書10を、同じ患者について先に作成さ
れた歯科技工カルテ12の内容を参照することにより、
作成することができる。したがって、歯科医師は、新た
な歯科技工指示書10を、同じ患者のために過去に製作
された歯科技工物を特定するのに役立つ情報を参考にし
つつ、効率よく作成することができる。
【0035】図5には、この総合管理方法を実施するた
めに歯科医師側において使用されるコンピュータ・シス
テム20がブロック図で示されている。このコンピュー
タ・システム20は、プロセッサ22とメモリ24とを
含むコンピュータ26を備えている。メモリ24には記
録媒体30が装着されていて、その記録媒体30に対す
るデータの読み出しおよび書き込みが行われる。その記
録媒体30には、図6にフローチャートで概念的に表さ
れている歯科医師用プログラムを始めとする各種プログ
ラムが記録されている。この記録媒体30には、前記診
療カルテ、歯科技工指示書10および歯科技工カルテ1
2の内容が記録される。
【0036】コンピュータ26は、それの入力側におい
て、マウス等のポインティング・デバイスを含む入力装
置40と、イメージ・スキャナ42と接続されている。
コンピュータ26は、さらに、それの出力側において、
共に出力装置として機能するディスプレイ50とプリン
タ52と接続されている。ディスプレイ50は、文字、
記号、図形等のイメージを画面56に表示する。プリン
タ52は、そのイメージを紙である印刷媒体に印刷す
る。
【0037】図6の歯科医師用プログラムの内容を説明
する。
【0038】この歯科医師用プログラムがコンピュータ
26により実行されると、まず、ステップS1(以下、
単に「S1」で表す。他のステップについても同じとす
る。)において、歯科医師またはそれの補助者であるコ
ンピュータ26のユーザが選択可能な複数の項目がメニ
ューとして画面56に表示される。
【0039】それら複数の項目は、「診療カルテ作成」
と「指示書作成」と「技工カルテ作成」と「印刷」とを
含んでいる。「診療カルテ作成」という項目は、ユーザ
が診療カルテを作成するために選択される。「指示書作
成」という項目は、ユ−ザが歯科技工指示書10を作成
するために選択される。「技工カルテ作成」という項目
は、ユーザが歯科技工カルテ12を作成するために選択
される。「印刷」という項目は、ユーザが患者を指定し
て診療カルテ、歯科技工指示書10または歯科技工カル
テ12を印刷するために選択される。
【0040】ユーザが「診療カルテ」という項目を選択
した場合には、まず、S2において、ユーザにより、今
回診療カルテを作成する患者が指定される。次に、S3
において、その指定された患者に対応する診療カルテが
メモリ24において検索されて読み出され、画面56に
表示される。ただし、その指定された患者に対応する診
療カルテが未だメモリ24に存在しない場合には、診療
カルテのフォームのみが画面56に表示される。
【0041】続いて、S3aにおいて、ユーザに対し
て、同じ患者に関連付けてメモリ24において既に作成
されている歯科技工指示書10を画面56において参照
することを希望するか否かが問われる。ただし、このス
テップは、該当する歯科技工指示書10がメモリ24に
既に存在する場合に限り、実行され、それ以外の場合に
は、後述のS3bと共にスキップされる。
【0042】該当する歯科技工指示書10が存在し、か
つ、ユーザが、その歯科技工指示書10を参照すること
を希望する旨の意思表示を行った場合には、S3aの判
定がYESとなり、S3bにおいて、その歯科技工指示
書10が、診療カルテと共に画面56に表示される。こ
れに対して、該当する歯科技工指示書10が存在し、か
つ、ユーザが、その歯科技工指示書10を参照すること
を希望する旨の意思表示を行わなかった場合には、S3
aの判定がNOとなり、S3bがスキップされる。
【0043】いずれの場合も、その後、S4において、
ユーザにより、画面56に表示されている診療カルテに
対して、今回の患者のための今回の診療において歯科医
師がその患者に対して行った診療行為(医療行為)の内
容に関するデータが入力される。画面56に歯科技工指
示書10が参照イメージとして表示されている場合に
は、ユーザが、その歯科技工指示書10に表示されてい
る複数のデータを選択して診療カルテにおいてコピーす
ることができる。
【0044】なお付言すれば、本実施形態においては、
歯科技工指示書10のために先に入力されてメモリ24
に保存されているデータであって今回の診療カルテの作
成に利用できるものが、ユーザの操作により、その診療
カルテに対して入力されるようになっているが、この入
力は、コンピュータ26によって自動的に行うことが可
能である。
【0045】続いて、S5において、S4においてユー
ザにより入力された医療行為が、その後にユーザが歯科
技工指示書10を作成することが必要となる行為(以
下、「要指示書医療行為」という。)であるか否かが判
定される。そのような要指示書医療行為には、例えば、
「印象(歯型をとること)」、「BT」、「試適T
F」」、「修理」等がある。入力された医療行為が要指
示書医療行為ではない場合には、S5の判定がNOとな
り、直ちにS6に移行する。
【0046】このS6においては、ユーザに対して、診
療カルテに対する必要なデータの入力が終了したか否か
が問われる。終了していない旨の意思表示をユーザが行
った場合には、S6の判定がNOとなり、S4に戻り、
同じ診療カルテに対するデータ入力が続行される。
【0047】これに対して、S4において入力された医
療行為が要指示書医療行為である場合には、S5の判定
がYESとなり、S7に移行する。このステップにおい
ては、ユーザに対して、診療カルテの作成の途中で歯科
技工指示書10を作成することを希望するか否かが問わ
れる。すなわち、ユーザに対して、前述のデータ先入力
・保存を行うことを希望するか否かが問われる。具体的
に説明すれば、今回の診療カルテの作成に引き続いて作
成される歯科技工指示書10(この時点で歯科技工指示
書10が完成する)に従って歯科技工物が製作され、そ
の歯科技工物が歯科医師によって患者に装着されるのに
伴って診療カルテが作成される際にその歯科技工物に関
してその診療カルテに対して入力すべきデータを、今回
の診療カルテの作成中に入力して保存しておくことをユ
ーザが希望するか否かが問われるのである。
【0048】歯科技工指示書10の作成を希望しない旨
の意思表示をユーザが示した場合には、S7の判定がN
Oとなり、直ちにS6に移行する。
【0049】一方、歯科技工指示書10の作成を希望す
る旨の意思表示をユーザが示した場合には、S7の判定
がYESとなり、S8において、データ入力の対象とな
る、同じ患者に関する歯科技工指示書10がメモリ24
において検索されて読み出され、画面56に表示され
る。ただし、その患者に関する歯科技工指示書10が未
だメモリ24に存在しない場合には、歯科技工指示書1
0のフォームのみが画面56に表示される。このS8に
おいては、同じ患者に関する診療カルテは画面56に第
1ウインドウ内において表示されると同時に、歯科技工
指示書10は別の第2ウインドウ内に表示される。この
ように、本実施形態においては、画面56の表示技術と
してマルチウインドウシステムが採用されているのであ
る。
【0050】その後、S9において、ユーザに対して、
同じ患者に関する歯科技工カルテ12を参照することを
希望するか否かが問われる。ただし、このステップは、
該当する歯科技工カルテ12がメモリ24に既に存在す
る場合に限り、実行され、それ以外の場合には、後述の
S10と共にスキップされる。
【0051】該当する歯科技工カルテ12が存在し、か
つ、ユーザが、その歯科技工カルテ12を参照すること
を希望する旨の意思表示を行った場合には、S9の判定
がYESとなり、S10において、該当する歯科技工カ
ルテ12がメモリ24において検索されて読み出される
とともに、それが画面56に表示される。この場合、作
成対象である歯科技工指示書10は、上述のように、画
面56に第2ウインドウ内において表示される一方、参
照対象である歯科技工カルテ12は、同じ画面56に別
の第3ウインドウ内において表示される。これに対し
て、該当する歯科技工カルテ12が存在し、かつ、ユー
ザが、その歯科技工カルテ12を参照することを希望す
る旨の意思表示を行わなかった場合には、S9の判定が
NOとなり、S10がスキップされる。
【0052】いずれの場合も、その後、S11におい
て、ユーザにより、第2ウインドウ内に表示されている
歯科技工指示書10に対して、今回の患者を治療するた
めに歯科技工士に製作してもらうために記録することが
必要なデータのうち必要なものが入力される。画面56
における第3ウインドウ内に歯科技工カルテ12が参照
イメージとして表示されている場合には、ユーザが、そ
の歯科技工カルテ12に表示されている複数のデータを
選択して歯科技工指示書10においてコピーすることが
できる。
【0053】続いて、S12において、ユーザに対し
て、歯科技工指示書10に対する必要なデータの入力が
終了したか否かが問われる。終了していない旨の意思表
示をユーザが行った場合には、S12の判定がNOとな
り、S11に戻り、同じ歯科技工指示書10に対するデ
ータ入力が続行される。
【0054】S11およびS12の実行が繰り返された
結果、歯科技工指示書10に対するデータ入力が終了
し、S12の判定がYESとなれば、S13において、
歯科技工指示書10に対して入力されたデータが今回の
患者に関連付けてメモリ24に蓄積(保存)される。そ
の後、S6に移行する。
【0055】S6ないしS13のうち該当するものの実
行が繰り返された結果、診療カルテに対するデータ入力
が終了し、S6の判定がYESとなれば、S14におい
て、診療カルテに対して入力されたデータが今回の患者
に関連付けてメモリ24に蓄積(保存)される。以上
で、この歯科医師用プログラムの一回の実行が終了す
る。
【0056】以上、ユーザが「診療カルテ作成」という
項目を選択した場合を説明したが、「指示書作成」とい
う項目を選択した場合には、まず、S15において、ユ
ーザにより、今回歯科技工指示書10を作成する患者が
指定される。次に、S16において、その指定された患
者に対応する歯科技工指示書10がメモリ24において
検索されて読み出され、画面56に表示される。ただ
し、その指定された患者に対応する歯科技工指示書10
が未だメモリ24に存在しない場合には、歯科技工指示
書10のフォームのみが画面56に表示される。
【0057】その後、S17において、ユーザに対し
て、指定された患者に関する歯科技工カルテ12を参照
することを希望するか否かが問われる。ただし、このス
テップは、該当する歯科技工カルテ12がメモリ24に
既に存在する場合に限り、実行され、それ以外の場合に
は、後述のS18と共にスキップされる。
【0058】該当する歯科技工カルテ12が存在し、か
つ、ユーザが、その歯科技工カルテ12を参照すること
を希望する旨の意思表示を行った場合には、S17の判
定がYESとなり、S18において、該当する歯科技工
カルテ12がメモリ24において検索されて読み出され
るとともに、それが画面56に表示される。この場合、
作成対象である歯科技工指示書10は画面56に第1ウ
インドウ内において表示される一方、参照対象である歯
科技工カルテ12は同じ画面56に別の第2ウインドウ
内において表示される。これに対して、該当する歯科技
工カルテ12が存在し、かつ、ユーザが、その歯科技工
カルテ12を参照することを希望する旨の意思表示を行
わなかった場合には、S17の判定がNOとなり、S1
8がスキップされる。
【0059】いずれの場合も、その後、S19におい
て、ユーザにより、第1ウインドウ内に表示されている
歯科技工指示書10に対して必要なデータを入力するこ
とが行われる。画面56における第2ウインドウ内に歯
科技工カルテ12が参照イメージとして表示されている
場合には、ユーザが、その歯科技工カルテ12に表示さ
れている複数のデータを選択して歯科技工指示書10に
おいてコピーすることができる。
【0060】続いて、S20において、ユーザに対し
て、歯科技工指示書10に対する必要なデータ入力が終
了したか否かが問われる。終了していない旨の意思表示
をユーザが行った場合には、S20の判定がNOとな
り、S19に戻る。
【0061】それらS19およびS20の実行が繰り返
された後、歯科技工指示書10に対する必要なデータ入
力が終了したため、ユーザが、S20において、必要な
データ入力が終了した旨の意思表示を行った場合には、
S20の判定がYESとなり、S21において、S19
において入力されたデータが今回の患者に関連付けてメ
モリ24に蓄積(保存)される。以上で、この歯科医師
用プログラムの一回の実行が終了する。
【0062】これに対して、ユーザが「技工カルテ作
成」という項目を選択した場合には、まず、S22にお
いて、ユーザに対して、歯科技工士から歯科医師に送ら
れてきた歯科技工カルテ12の内容をコンピュータ26
に入力することが要求される。
【0063】本実施形態においては、歯科技工カルテ1
2が紙に印刷されて歯科医師に送られるようになってい
るため、このステップにおいては、ユーザに対して、そ
の歯科技工カルテ12が印刷された紙をイメージ・スキ
ャナ42により読み取って、その画像データをコンピュ
ータ26に入力することが要求されることになる。コン
ピュータ26は、画像データから文字を認識する機能を
備えており、その機能を利用することにより、紙に印刷
されて歯科医師に送られてきた歯科技工カルテ12の内
容がコンピュータ26に入力される。
【0064】次に、S23において、読み取られた歯科
技工カルテ12が画面56に表示される。その後、S2
4において、ユーザにより、画面56に表示されている
歯科技工カルテ12に対して必要なデータ(例えば、日
付に関するデータ)を入力することが行われる。
【0065】続いて、S25において、ユーザに対し
て、歯科技工カルテ12に対する必要なデータ入力が終
了したか否かが問われる。終了していない旨の意思表示
をユーザが行った場合には、S25の判定がNOとな
り、S24に戻る。
【0066】それらS24およびS25の実行が繰り返
された後、歯科技工カルテ12に対する必要なデータ入
力が終了したため、ユーザが、S25において、必要な
データ入力が終了した旨の意思表示を行った場合には、
S25の判定がYESとなり、S26において、S22
において読み取られたデータとS24において入力され
たデータとが患者に関連付けてメモリ24に蓄積(保
存)される。これにより、歯科医師側において歯科技工
カルテ12が作成される。
【0067】このようにしてメモリ24に蓄積されたデ
ータは、前述のように、歯科技工物製作情報と、患者名
と、今回の患者が担当歯科医師から診療を受けた年月日
と、その担当歯科医師名と、必要な歯科技工物の製作責
任者(歯科技工士を含む。)とをそれぞれ表すデータを
含んでいる。したがって、歯科技工物製作情報は、メモ
リ24において、患者と日付と歯科医師と歯科技工士と
に関連付けて蓄積されることになる。
【0068】以上で、この歯科医師用プログラムの一回
の実行が終了する。
【0069】また、S1においてユーザが「印刷」とい
う項目を選択した場合には、S27において、ユーザに
より、診療カルテと歯科技工指示書10と歯科技工カル
テ12とのうち今回の印刷対象とすることを希望するも
のが指定されるとともに、いずれの患者に関して印刷を
行うのかが指定される。次に、S28において、診療カ
ルテと歯科技工指示書10と歯科技工カルテ12とのう
ち指定されたものであって、指定された患者に対応する
ものを印刷するためのデータがメモリ24からプリンタ
52に転送され、印刷が行われる。以上で、この歯科医
師用プログラムの一回の実行が終了する。
【0070】図7には、この総合管理方法を実施するた
めに歯科技工士側において使用されるコンピュータ・シ
ステム70がブロック図で示されている。歯科医師に歯
科技工物の製作を委託された歯科技工士がその歯科医師
と同じ歯科医療機関において従事する場合には、そのコ
ンピュータ・システム70が図5に示すコンピュータ・
システム20と同じ歯科医療機関に設置される。これに
対して、歯科医師に歯科技工物の製作を委託された歯科
技工士がその歯科医師の所属する歯科医療機関から物理
的に独立した歯科技工所において従事する場合には、そ
のコンピュータ・システム70がその歯科技工所に設置
される。
【0071】図7に示すコンピュータ・システム70
は、図5に示すものと同じハードウエア構成を有する。
すなわち、このコンピュータ・システム70は、プロセ
ッサ72とメモリ74とを備えたコンピュータ76と、
それの入力側に接続された入力装置80およびイメージ
・スキャナ82と、コンピュータ76の出力側に接続さ
れたディスプレイ90およびプリンタ92とを含むよう
に構成されているのである。メモリ74に装着された記
録媒体96には、図8にフローチャートで概念的に表さ
れている歯科技工士用プログラムを始めとする各種プロ
グラムが記録されている。この記録媒体96には、前記
歯科技工カルテ12の内容が記録される。ディスプレイ
90は、画面98にイメージを表示する。
【0072】図8の歯科技工士用プログラムの内容を説
明する。
【0073】この歯科技工士用プログラムがコンピュー
タ76により実行されると、まず、S51において、歯
科技工士またはそれの補助者であるコンピュータ76の
ユーザが選択可能な複数の項目がメニューとして画面9
8に表示される。
【0074】それら複数の項目は、「入力」と「修正・
追加」と「印刷」とを含んでいる。「入力」という項目
は、歯科医師から受け取った歯科技工指示書10がコン
ピュータ76により読み取られた後、その結果に基づい
てユーザが歯科技工カルテ12を暫定的に作成するため
に選択される。「修正・追加」という項目は、上記のよ
うにして暫定的に作成された歯科技工カルテ12に対し
てユーザが修正または追加を加えるために選択される。
「印刷」という項目は、ユーザにより指定された歯科技
工カルテ12を印刷するために選択される。
【0075】ユーザが「入力」という項目を選択した場
合には、まず、S52において、ユーザに対して、歯科
医師から歯科技工士に送られてきた歯科技工指示書10
の内容をコンピュータ76に入力することが要求され
る。
【0076】本実施形態においては、歯科技工指示書1
0が紙に印刷されて歯科技工士に送られるようになって
いるため、このステップにおいては、ユーザに対して、
その歯科技工指示書10が印刷された紙をイメージ・ス
キャナ82により読み取って、その画像データをコンピ
ュータ76に入力することが要求されることになる。コ
ンピュータ76は、コンピュータ26と同様に、画像デ
ータから文字を認識する機能を備えており、その機能を
利用することにより、紙に印刷されて歯科技工士に送ら
れてきた歯科技工指示書10の内容がコンピュータ76
に入力される。
【0077】次に、S53において、読み取られた歯科
技工指示書10の内容が、その歯科技工指示書10と同
じ患者に対応する歯科技工カルテ12に取り込まれた形
で画面98に表示される。歯科技工指示書10の内容に
基づいて歯科技工カルテ12が暫定的に作成されるので
ある。その後、S54において、その暫定的に作成され
た歯科技工カルテ12の内容が今回の患者に関連付けて
メモリ74に蓄積される。以上で、この歯科技工士用プ
ログラムの一回の実行が終了する。
【0078】以上、ユーザが「入力」という項目を選択
した場合を説明したが、「修正・追加」という項目を選
択した場合には、まず、S55において、ユーザによ
り、今回歯科技工カルテ12に対して修正または追加を
加える患者が指定される。次に、S56において、その
指定された患者に対応する歯科技工カルテ12がメモリ
74において検索されて読み出され、画面98に表示さ
れる。
【0079】その後、S57において、ユーザにより、
画面98に表示されている歯科技工カルテ12に対して
必要なデータ(例えば、日付に関するデータ)を入力
(削除を含む)することが行われる。このステップにお
いては、ユーザにより、歯科技工士が歯科技工指示書1
0の内容に従って今回の歯科技工物を製作した後にはじ
めてその歯科技工物に関して取得した情報が歯科技工カ
ルテ12の内容に反映させられる。このようにして作成
された歯科技工カルテ12の内容は、前述のように、歯
科技工物の委託元である歯科医師に伝達されるため、そ
の歯科医師は、上記情報が反映された歯科技工カルテ1
2の内容を受け取ることになる。
【0080】続いて、S58において、ユーザに対し
て、歯科技工カルテ12に対する必要なデータ入力が終
了したか否かが問われる。終了していない旨の意思表示
をユーザが行った場合には、S58の判定がNOとな
り、S57に戻る。
【0081】それらS57およびS58の実行が繰り返
された後、歯科技工カルテ12に対する必要なデータ入
力が終了したため、ユーザが、必要なデータ入力が終了
した旨の意思表示を行った場合には、S58の判定がY
ESとなり、S59において、S57において入力され
たデータがメモリ74に蓄積(保存)される。以上で、
この歯科技工士用プログラムの一回の実行が終了する。
【0082】また、S51においてユーザが「印刷」と
いう項目を選択した場合には、S60において、ユーザ
により、歯科技工カルテ12の印刷をいずれの患者に関
して行うのかが指定される。次に、S61において、指
定された患者に関する歯科技工カルテ12を印刷するた
めのデータがメモリ74からプリンタ92に転送され、
印刷が行われる。以上で、この歯科技工士用プログラム
の一回の実行が終了する。
【0083】なお付言すれば、本実施形態においては、
歯科医師と歯科技工士との間における情報のやりとり
が、紙を媒体とする歯科技工指示書10と歯科技工カル
テ12とを用いて行われるが、それらの媒体を電子的な
ものに変えて本発明を実施することが可能である。
【0084】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、図6のS22、S24ないしS26と、
図8のS52ないしS55、S57ないしS59とがそ
れぞれ、請求項1ないし4および6のいずれかにおける
「歯科技工カルテ作成工程」の一例を構成し、図6のS
10、S18およびS23と、図8のS56とがそれぞ
れ、請求項1ないし4および6のいずれかにおける「歯
科技工カルテ出力工程」の一例を構成しているのであ
る。
【0085】さらに、図8のS55ないしS59が、請
求項5における「事後的情報反映肯定」の一例を構成し
ているのである。
【0086】さらに、図6のS15ないしS21が請求
項7における「指示書作成工程」の一例を構成し、図6
のS22ないしS26と、図8のS52ないしS59と
がそれぞれ、同請求項における「歯科技工カルテ作成工
程」の一例を構成し、図6のS9およびS10と、S1
7およびS18とがそれぞれ同請求項における「入力支
援工程」の一例を構成しているのである。
【0087】さらに、図6のS2ないしS4、S6およ
びS14が請求項9における「診療カルテ作成工程」の
一例を構成し、図6のS5、S7ないしS13が同請求
項における「データ先入力・保存工程」の一例を構成し
ているのである。
【0088】さらに、図6のS2ないしS4、S6およ
びS14が請求項10における「診療カルテ作成工程」
の一例を構成し、図6のS15ないしS21が同請求項
における「第1の指示書作成工程」の一例を構成し、図
6のS5ないしS13が同請求項における「第2の指示
書作成工程」の一例を構成しているのである。
【0089】さらに、図6のS22ないしS26と、図
8のS52ないしS59とがそれぞれ、請求項11にお
ける「歯科技工カルテ作成工程」の一例を構成している
のである。
【0090】さらに、図8のS55ないしS59が請求
項13における「事後的情報反映工程」の一例を構成し
ているのである。
【0091】さらに、記録媒体30および96がそれぞ
れ、請求項14に係る記録媒体の一例を構成しているの
である。
【0092】以上、本発明の一実施形態を図面に基づい
て詳細に説明したが、これは例示であり、前記[課題を
解決するための手段および発明の効果]の欄に記載の態
様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、
改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である歯科医療情報のため
の総合管理方法において電子媒体に記録される歯科技工
指示書を画面イメージで示す平面図である。
【図2】上記総合管理方法において電子媒体に記録され
る歯科技工カルテを画面イメージで示す平面図である。
【図3】上記総合管理方法における歯科医師と歯科技工
士との関係を患者と歯科医師との関係と共に説明するた
めのブロック図である。
【図4】図2に示す歯科技工カルテに記録される歯科技
工物製作情報のいくつかの例を他の情報と共に画面イメ
ージで示す平面図である。
【図5】上記総合管理方法を実施するために歯科医師側
において使用されるコンピュータ・システムのハードウ
エア構成を示すブロック図である。
【図6】図5における記録媒体に記録されている歯科医
師用プログラムを概念的に表すフローチャートである。
【図7】上記総合管理方法を実施するために歯科技工士
側において使用されるコンピュータ・システムのハード
ウエア構成を示すブロック図である。
【図8】図7における記録媒体に記録されている歯科技
工士用プログラムを概念的に表すフローチャートであ
る。
【図9】請求項1に係る発明である歯科医療における情
報管理方法の構成を概念的に説明するためのブロック図
である。
【図10】請求項5に係る発明である歯科医療における
情報管理方法の構成を概念的に説明するためのブロック
図である。
【図11】請求項6に係る発明である歯科医療における
情報管理方法の構成を概念的に説明するためのブロック
図である。
【図12】請求項7に係る発明である歯科医療における
情報管理方法の構成を概念的に説明するためのブロック
図である。
【図13】請求項8に係る発明である歯科医療における
情報管理方法の構成を概念的に説明するためのブロック
図である。
【図14】請求項9に係る発明である歯科医療における
情報管理方法の構成を概念的に説明するためのブロック
図である。
【図15】請求項10に係る発明である歯科医療におけ
る情報管理方法の構成を概念的に説明するためのブロッ
ク図である。
【図16】請求項11に係る発明である歯科医療におけ
る情報管理方法の構成を概念的に説明するためのブロッ
ク図である。
【図17】請求項13に係る発明である歯科医療におけ
る情報管理方法の構成を概念的に説明するためのブロッ
ク図である。
【符号の説明】
10 歯科技工指示書 12 歯科技工カルテ 20、70 コンピュータ・システム 24、74 メモリ 26、76 コンピュータ 30、96 記録媒体 56、98 画面

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各患者の口腔内における治療のために歯
    科医師によって製作を指示された歯科技工物を歯科技工
    士が製作するのに必要な歯科技工物製作情報をコンピュ
    ータによって管理する方法であって、 各患者が受けた前記治療における医療行為が健康保険の
    対象になるか否かを問わず、その治療に関連する前記歯
    科技工物製作情報をその患者に関連付けて前記コンピュ
    ータのメモリに蓄積することにより、前記歯科技工物製
    作情報を患者ごとに記録した歯科技工カルテを作成する
    歯科技工カルテ作成工程と、 前記コンピュータのユーザが患者を任意に指定して出力
    指令をそのコンピュータに入力することに応答して、そ
    の指定された患者に対応する前記歯科技工カルテの内容
    を前記メモリから読み出して出力する歯科技工カルテ出
    力工程とを含む歯科医療における情報管理方法。
  2. 【請求項2】 前記歯科技工カルテ作成工程が、前記歯
    科技工物製作情報を、それに関連する治療を受けた患者
    と日付とに関連付けて前記メモリに蓄積するものであ
    り、 前記歯科技工カルテ出力工程が、前記出力指令に応答し
    て、前記指定された患者に対応する前記歯科技工カルテ
    の内容を時系列的に出力するものである請求項1に記載
    の歯科医療における情報管理方法。
  3. 【請求項3】 前記歯科技工カルテ作成工程が、前記歯
    科技工物製作情報を、それに関連する治療を受けた患者
    と、その患者のために前記歯科技工物を製作した歯科技
    工士または歯科技工所とに関連付けて前記メモリに蓄積
    するものであり、 前記歯科技工カルテ出力工程が、前記出力指令に応答し
    て、前記指定された患者に対応する前記歯科技工カルテ
    の内容を、その患者のために前記歯科技工物を製作した
    歯科技工士または歯科技工所を識別するための情報と共
    に出力するものである請求項1または2に記載の歯科医
    療における情報管理方法。
  4. 【請求項4】 前記歯科技工カルテ作成工程が、前記歯
    科技工物製作情報を、それに関連する治療を受けた患者
    と、その患者を治療した歯科医師または歯科医療機関と
    に関連付けて前記メモリに蓄積するものであり、 前記歯科技工カルテ出力工程が、前記出力指令に応答し
    て、前記指定された患者に対応する前記歯科技工カルテ
    の内容を、その患者を治療した歯科医師または歯科医療
    機関を識別するための情報と共に出力するものである請
    求項1ないし3のいずれかに記載の歯科医療における情
    報管理方法。
  5. 【請求項5】 前記歯科技工カルテ作成工程が、歯科技
    工士が前記歯科技工物を製作した後にはじめてその歯科
    技工物に関して取得した情報を前記メモリにおいて前記
    歯科技工カルテの内容に反映させる事後的情報反映工程
    を含む請求項1ないし4のいずれかに記載の歯科医療に
    おける情報管理方法。
  6. 【請求項6】 歯科医師により患者ごとに発行される歯
    科技工指示書に従って歯科技工士が歯科技工物を製作す
    るための情報をコンピュータによって管理する方法であ
    って、 各患者のための前記歯科技工指示書の内容を、その内容
    に従って歯科技工士が歯科技工物を製作した後にはじめ
    てその歯科技工物に関して取得した情報と共に、その患
    者に関連付けて前記コンピュータのメモリに蓄積するこ
    とにより、歯科技工士が歯科技工物を製作するのに必要
    な歯科技工物製作情報を患者ごとに記録した歯科技工カ
    ルテを作成する歯科技工カルテ作成工程と、 前記コンピュータのユーザが患者を任意に指定して出力
    指令をそのコンピュータに入力することに応答して、そ
    の指定された患者に対応する前記歯科技工カルテの内容
    を前記メモリから読み出して出力する歯科技工カルテ出
    力工程とを含む歯科医療における情報管理方法。
  7. 【請求項7】 歯科医師による各患者の診療に関連する
    情報をコンピュータによって管理する方法であって、 歯科医師による各患者の口腔内における治療に必要な歯
    科技工物を歯科技工士によって製作するためにその歯科
    技工士に指示することが必要な情報をその患者に関連付
    けて前記メモリに蓄積することにより、歯科技工物の製
    作を患者ごとに歯科技工士に指示するための歯科技工指
    示書を作成する指示書作成工程とその指示書作成工程に
    おいて患者ごとに作成された歯科技工指示書に従って歯
    科技工士が前記歯科技工物を製作するのに必要な歯科技
    工物製作情報をその患者に関連付けて前記メモリに蓄積
    することにより、前記歯科技工物製作情報を患者ごとに
    記録した歯科技工カルテを作成する歯科技工カルテ作成
    工程とを含み、かつ、前記指示書作成工程が、それの実
    行に先立って前記歯科技工カルテ作成工程において同じ
    患者に関連付けて作成された前記歯科技工カルテを前記
    コンピュータの画面に表示することにより、そのコンピ
    ュータのユーザがその歯科技工カルテを参照しつつ前記
    歯科技工指示書の作成に必要な情報を入力することを支
    援する入力支援工程を含む歯科医療における情報管理方
    法。
  8. 【請求項8】 前記歯科技工カルテ作成工程が、歯科技
    工士が前記歯科技工指示書の内容に従って前記歯科技工
    物を製作した後にはじめてその歯科技工物に関して取得
    した情報を前記メモリにおいて前記歯科技工カルテの内
    容に反映させる事後的情報反映工程を含む請求項7に記
    載の歯科医療における情報管理方法。
  9. 【請求項9】 歯科医師による各患者の診療に関連する
    情報をコンピュータによって管理する方法であって、 歯科医師が各患者に対して診療を行うごとに実行され、
    各回の診療ごとにその診療の内容をその患者に関連付け
    て前記コンピュータのメモリに蓄積することにより、そ
    の診療の内容を患者ごとに記録した診療カルテを作成す
    る診療カルテ作成工程と、 各患者についての今回の診療に応じた前記診療カルテ作
    成工程の今回の実行中に前記メモリにおいて前記診療カ
    ルテに記録された前記診療の内容が、同じ患者について
    の次回以後のある回の診療に応じて前記メモリにおいて
    前記診療カルテに少なくとも1つのデータを記録するこ
    とが必要となる内容を含む場合に、前記診療カルテ作成
    工程の今回の実行中に前記少なくとも1つのデータのう
    ちの少なくとも1つを入力して前記メモリに保存するこ
    とを可能にするデータ先入力・保存工程とを含み、か
    つ、前記診療カルテ作成工程が、それの前記ある回の実
    行中に、その時点において前記メモリに保存されている
    前記少なくとも1つのデータのうちの少なくとも1つを
    前記メモリにおいて前記診療カルテに記録するものであ
    る歯科医療における情報管理方法。
  10. 【請求項10】 歯科医師による各患者の診療に関連す
    る情報をコンピュータによって管理する方法であって、 歯科医師が各患者に対して診療を行うごとに実行され、
    各回の診療ごとにその診療の内容をその患者に関連付け
    て前記コンピュータのメモリに蓄積することにより、そ
    の診療の内容を患者ごとに記録した診療カルテを作成す
    る診療カルテ作成工程と、 歯科医師による各患者の口腔内における治療に必要な歯
    科技工物を歯科技工士によって製作するためにその歯科
    技工士に指示することが必要な情報をその患者に関連付
    けて前記メモリに蓄積することにより、歯科技工物の製
    作を患者ごとに歯科技工士に指示するための歯科技工指
    示書を作成する第1の指示書作成工程と、 各患者についての前記第1の指示書作成工程の実行前で
    あって同じ患者についての今回の診療に応じた前記診療
    カルテ作成工程の今回の実行中に前記メモリにおいて前
    記診療カルテに記録された前記診療の内容が、同じ患者
    についての前記今回の診療または次回以後のある回の診
    療に応じて歯科医師が前記歯科技工指示書を作成するこ
    とが必要となる内容を含む場合に、前記診療カルテ作成
    工程の次回以後のある回の実行中に前記メモリにおいて
    前記診療カルテに記録することが必要となる少なくとも
    1つのデータを入力して前記歯科技工指示書を作成する
    とともにそのデータを前記メモリに保存することを可能
    にする第2の指示書作成工程とを含み、かつ、前記診療
    カルテ作成工程が、それの前記ある回の実行中に、その
    時点において前記メモリに保存されている前記少なくと
    も1つのデータのうちの少なくとも1つを前記メモリに
    おいて前記診療カルテに記録するものである歯科医療に
    おける情報管理方法。
  11. 【請求項11】 さらに、前記第1の指示書作成工程と
    前記第2の指示書作成工程との少なくとも一方において
    作成された歯科技工指示書に従って歯科技工士が前記歯
    科技工物を作成するのに必要な歯科技工物製作情報をそ
    の患者に関連付けて前記メモリに蓄積することにより、
    前記歯科技工物製作情報を患者ごとに記録した歯科技工
    カルテを作成する歯科技工カルテ作成工程を含む請求項
    10に記載の歯科医療における情報管理方法。
  12. 【請求項12】 前記歯科技工カルテ作成工程が、歯科
    医師から各患者が受けた治療における医療行為が健康保
    険の対象になるか否かを問わず、その治療に関連する前
    記歯科技工物製作情報をその患者に関連付けて前記コン
    ピュータのメモリに蓄積することにより、前記歯科技工
    カルテを作成するものである請求項11に記載の歯科医
    療における情報管理方法。
  13. 【請求項13】 前記歯科技工カルテ作成工程が、歯科
    技工士が前記歯科技工物を製作した後にはじめてその歯
    科技工物に関して取得した情報を前記メモリにおいて前
    記歯科技工カルテの内容に反映させる事後的情報反映工
    程を含む請求項11または12に記載の歯科医療におけ
    る情報管理方法。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし13のいずれかに記載
    の方法を実施するためにコンピュータにより実行される
    プログラムをコンピュータ読取り可能に記録した記録媒
    体。
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