JP2002091083A - 現像装置、それに用いられる一成分系現像剤、装置ユニット及び画像形成方法 - Google Patents

現像装置、それに用いられる一成分系現像剤、装置ユニット及び画像形成方法

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JP2002091083A
JP2002091083A JP2000285613A JP2000285613A JP2002091083A JP 2002091083 A JP2002091083 A JP 2002091083A JP 2000285613 A JP2000285613 A JP 2000285613A JP 2000285613 A JP2000285613 A JP 2000285613A JP 2002091083 A JP2002091083 A JP 2002091083A
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component developer
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Kazunori Kato
一憲 加藤
Shuichi Aida
修一 會田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境差を問わず、耐久時でも長期に渡って安
定した画像を得ることができる現像装置を提供すること
にある。 【解決手段】 一成分系現像剤を収容するための現像容
器14と、該現像容器の開口部に設けられ一成分系現像
剤を担持搬送するための現像剤担持体5と、該現像剤担
持体とニップを形成し該現像剤担持体上に担持されてい
る一成分系現像剤の層厚を規制し、且つ該一成分系現像
剤を摩擦帯電させるための現像剤規制部材7と、を有す
る現像装置であり、該現像剤規制部材はニップを形成す
る側の表面が弾性層を有しており、該一成分系現像剤
は、凝集法により得られたトナー粒子及び外添剤粒子を
少なくとも有し、且つフロー式粒子像分析装置(Flo
w Particle Image Analyze
r)による円相当径0.6μm以上2.0μm未満の粒
子の個数比率が3.0個数%未満であることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー等の画像形成装置に用いられる現像装置、現像剤、装
置ユニット及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置において
は、像担持体上に形成した静電潜像を、現像装置により
トナー像として可視化することを行っている。
【0003】このような現像装置の一つとして、乾式一
成分現像装置が種々提案されまた実用化されている。し
かし、いずれの現像装置でも現像剤担持体上に一成分現
像剤であるトナーの薄層を形成するのは困難である。
【0004】然るに画像の解像力、鮮明度等の向上が求
められている現在、トナーの薄層形成方法及びその装置
に関する開発は必須となっており、またこれに対してい
くつかの方策が提案されている。
【0005】例えば特開昭54−43038号公報に示
されるように、現像剤担持体の現像スリーブにゴムまた
は金属製の弾性ブレードを当接させ、この弾性ブレード
と現像スリーブとの当接部の間にトナーを通過させて規
制することにより、現像スリーブ上にトナーの薄層を形
成し、かつ当接部での摩擦でトナーに十分なトリボを付
与させるものがある。
【0006】また上記の弾性ブレードにより非磁性トナ
ーを規制するときには、現像スリーブ上にトナーを供給
するトナー供給部材が別途必要になる。これは、磁性ト
ナーの場合には現像スリーブ内の磁石の磁力により現像
スリーブ上にトナーを供給できるが、非磁性トナーの場
合には磁力によるトナーの供給が行えないためである。
【0007】そこで本出願人は、特開昭58−1165
59号公報で図1に示す現像装置を提案した。この提案
の従来の現像装置では、一成分現像剤として非磁性トナ
ー23を収容した現像容器24内に弾性ブレード25よ
りも現像スリーブ26の回転方向上流側の位置で現像ス
リーブ26に当接するファーブラシ構造の弾性ローラ2
7を設置して、現像スリーブ26上の現像に消費されず
に残存したトナー23を弾性ローラ27により剥ぎとる
とともに現像スリーブ26上に新たなトナー23を供給
するようにしている。
【0008】上述した構成をとることにより、現像スリ
ーブ26上に非磁性トナー23の薄層を良好に形成する
ことができ、像担持体上の静電潜像を良好に現像するこ
とが可能となった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、更なる高画質
化及び省エネ化へむけて、これに応えるべく小粒径化及
び低融点化したトナーを用いる必要があり、この様なト
ナーを用い現像動作を多数回繰り返した際、以下のよう
な問題が生じた。
【0010】(1)SUS、リン青銅、等の金属薄板を
弾性ブレードとして用いると、硬度が高すぎるために長
手方向での当接が不均一になりやすく現像スリーブ上の
トナーのコーティングムラを招きやすい。また硬度が高
すぎるが故にトナーに過大な力が局所的に加わることや
表面の離型性の悪いことにより、現像動作をくりかえす
と弾性ブレードの現像スリーブ当接面にトナーが融着す
る。その結果現像スリーブ上のトナーのコーティングム
ラやスジが生じ、画像不良を招いてしまう。
【0011】(2)従来のウレタンゴム、シリコーンゴ
ム等を板状にしたものを単独で用いたり、或いは経時で
安定した当接を得るためにこれらのゴムを金属薄板上に
接着成形した弾性ブレードを用いると、(1)の問題は
防げるがトナーへの摩擦帯電能力が不足し、トナーのト
リボが不十分になる。その結果画像上の問題としてカブ
リの発生を招いたり、ひどい場合は現像スリーブからト
ナーが飛散し画像形成装置内に汚すといった問題を生
じ、特に高温高湿下で顕著であった。
【0012】こうした問題に対し、現像装置において
は、現像剤規制部材に一定のショアーD硬度値を有する
ポリアミド含有ゴム層を設けることが特開平09−31
9213において提案されている。本構成の現像剤規制
部材によって、現像動作の繰り返しで弾性ブレードの現
像スリーブ当接面に生ずるトナー融着の問題を解決する
とともに、充分なトナーへの摩擦帯電能力が確保される
ものである。
【0013】確かに本方法では前記問題点において一定
の効果が認められるものであった。しかし、近年のプリ
ンター等の画像形成装置に用いられるプロセスカートリ
ッジの大容量、長寿命化に対応できるまでの耐久性を有
するまでには、未だ不充分であった。
【0014】そこで本発明は、前記従来における諸問題
を解決し、今後のプロセスカートリッジの大容量化、長
寿命化に対応できるよう高画質を長期にわたり安定的に
維持できるような耐久性を有する現像装置、現像剤、プ
ロセスカートリッジ(装置ユニット)及び画像形成方法
を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明者らが、現像剤の構成及び物性について鋭意
検討した結果、現像剤は乳化凝集法により得られたトナ
ー粒子及び外添剤粒子を少なくとも有するものであっ
て、且つフロー式粒子像分析装置(Flow Part
icle Image Analyzer)による円相
当径0.6μm以上2.0μm未満の粒子の個数比率が
3.0個数%未満である現像剤が、前記課題に対し顕著
な効果があることを見出した。
【0016】更に本発明に係るトナーは上記のように微
粒子領域の粒子が3.0個数%未満であるため、前記の
ように高温高湿下で顕著であった問題点を解決するとと
もに、更に低温低湿下においてもトナーのチャージアッ
プを抑える効果を有し、環境差に依存しない高品質の画
像を長期に渡って得ることを可能とするものである。
【0017】すなわち、本発明は、一成分系現像剤を収
容するための現像容器と、該現像容器の開口部に設けら
れ一成分系現像剤を担持搬送するための現像剤担持体
と、該現像剤担持体とニップを形成し該現像剤担持体上
に担持されている一成分系現像剤の層厚を規制し、且つ
該一成分系現像剤を摩擦帯電させるための現像剤規制部
材と、を有する現像装置であり、該現像剤規制部材はニ
ップを形成する側の表面が弾性層を有しており、該一成
分系現像剤は、凝集法により得られたトナー粒子及び外
添剤粒子を少なくとも有し、且つフロー式粒子像分析装
置(Flow Particle Image Ana
lyzer)による円相当径0.6μm以上2.0μm
未満の粒子の個数比率が3.0個数%未満であることを
特徴とする現像装置に関する。
【0018】また、本発明は、一成分系現像剤を収容す
るための現像容器と、該現像容器の開口部に設けられ一
成分系現像剤を担持搬送するための現像剤担持体と、該
現像剤担持体とニップを形成し該現像剤担持体上に担持
されている一成分系現像剤の層厚を規制し、且つ該一成
分系現像剤を摩擦帯電させるための現像剤規制部材と、
を有する現像装置であり、該現像剤規制部材はニップを
形成する側の表面が弾性層を有している現像装置に用い
られる一成分系現像剤において、該一成分系現像剤は、
乳化凝集法により得られたトナー粒子及び外添剤粒子を
少なくとも有し、且つフロー式粒子像分析装置(Flo
w ParticleImage Analyzer)
による円相当径0.6μm以上2.0μm未満の粒子の
個数比率が3.0個数%未満であることを特徴とする一
成分系現像剤に関する。
【0019】また、本発明は、画像形成装置本体に脱離
可能に装着される装置ユニットにおいて、該装置ユニッ
トは、一成分系現像剤と、一成分系現像剤を収容するた
めの現像容器と、該現像容器の開口部に設けられ一成分
系現像剤を担持搬送するための現像剤担持体と、該現像
剤担持体とニップを形成し該現像剤担持体上に担持され
ている一成分系現像剤の層厚を規制し、且つ該一成分系
現像剤を摩擦帯電させるための現像剤規制部材と、を有
しており、該現像剤規制部材はニップを形成する側の表
面が弾性層を有しており、該一成分系現像剤は、凝集法
により得られたトナー粒子及び外添剤粒子を少なくとも
有し、且つフロー式粒子像分析装置(Flow Par
ticle Image Analyzer)による円
相当径0.6μm以上2.0μm未満の粒子の個数比率
が3.0個数%未満であることを特徴とする装置ユニッ
トに関する。
【0020】さらに、本発明は、バイアス電圧が印加さ
れている接触帯電部材を潜像担持体表面に接触させるこ
とにより、該潜像担持体表面を一次帯電する帯電工程;
一次帯電された潜像担持体表面に露光手段により、該潜
像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程;該潜像
担持体上に形成された静電潜像を現像装置により現像
し、トナー像を形成する現像工程;該潜像担持体上に形
成されたトナー像を転写手段により、中間転写体を介し
て、又は、介さずに転写材上に転写する転写工程;及び
該転写材上に転写されたトナー像を定着装置により転写
材に定着する定着工程;を有する画像形成方法におい
て、該現像装置は、一成分系現像剤を収容するための現
像容器と、該現像容器の開口部に設けられ一成分系現像
剤を担持搬送するための現像剤担持体と、該現像剤担持
体とニップを形成し該現像剤担持体上に担持されている
一成分系現像剤の層厚を規制し、且つ該一成分系現像剤
を摩擦帯電させるための現像剤規制部材と、を有してお
り、該現像剤規制部材はニップを形成する側の表面が弾
性層を有しており、該一成分系現像剤は、凝集法により
得られたトナー粒子及び外添剤粒子を少なくとも有し、
且つフロー式粒子像分析装置(Flow Partic
le Image Analyzer)による円相当径
0.6μm以上2.0μm未満の粒子の個数比率が3.
0個数%未満であることを特徴とする画像形成方法に関
する。
【0021】
【発明の実施の形態】<トナーの製造方法>本発明の一
成分系現像剤のトナーは、少なくとも、重合体微粒子、
着色剤微粒子及び離型剤微粒子を含む水性分散液に、例
えばpH調整剤、凝集剤及び安定剤等を添加し前記微粒
子を多数個凝集し、凝集粒子を熱融着させることにより
得ることができる。
【0022】本発明のトナーの製造方法において、前記
凝集工程では、前記混合液中に均一に分散する樹脂粒
子、着色剤粒子または離型剤微粒子等が凝集し、凝集粒
子が形成される。前記熱融着工程では、前記凝集粒子中
の樹脂が溶融し、融着し、トナー粒子が形成される。
【0023】以下に、本発明のトナーの製造方法につい
て詳細に説明する。
【0024】前記樹脂粒子分散液は、少なくとも樹脂粒
子を分散剤中に分散させてなるものである。前記樹脂と
しては、例えば熱可塑性結着樹脂などが挙げられ、具体
的には、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルス
チレン等のスチレン類の単独重合体又は共重合体(スチ
レン系樹脂);アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アク
リル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n
−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−
エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類の単独
重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類の単独重
合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルメチルエー
テル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類
の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルメ
チルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニ
ルケトン等のビニルケトン類の単独重合体又は共重合体
(ビニル系樹脂);エチレン、プロピレン、ブタジエ
ン、イソプレン等のオレフィン類の単独重合体又は共重
合体(オレフィン系樹脂);エポキシ樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロー
ス樹脂、ポリエーテル樹脂等の非ビニル縮合系樹脂、及
びこれらの非ビニル縮合系樹脂とビニル系モノマーとの
グラフト重合体などが挙げられる。これらの樹脂は、1
種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよ
い。
【0025】これらの樹脂の中でもビニル系樹脂が特に
好ましい。ビニル系樹脂の場合、イオン性界面活性剤な
どを用いて乳化重合やシード重合により樹脂粒子分散液
を容易に調製することができる点で有利である。前記ビ
ニル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、ケイ皮酸、フマル酸、ビニルスル
フォン酸、エチレンイミン、ビニルピリジン、ビニルア
ミンなどのビニル系高分子酸やビニル系高分子塩基の原
料となるモノマーが挙げられる。本発明においては、前
記樹脂粒子が、前記ビニル系モノマーをモノマー成分と
して含有するのが好ましい。本発明においては、これら
のビニル系モノマーの中でも、ビニル系樹脂の形成反応
の容易性等の点でビニル系高分子酸がより好ましく、具
体的にはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ケイ
皮酸、フマル酸などのカルボキシル基を解離基として有
する解離性ビニル系モノマーが、重合度やガラス転移点
の制御の点で特に好ましい。さらに、この時、分子量を
調節するために、連鎖移動剤、架橋剤等を併用すること
もできる。
【0026】例えば、連鎖移動剤としては、特に限定さ
れるものではなく例えばオクチルメルカプタン、ドデシ
ルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等の
メルカプタン、四臭化炭素等のハロゲン化合物、ジスル
フィド類等が使用される。
【0027】更に、架橋剤としては、ジビニルベンゼ
ン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレ
ングリコールメタクリレート、エチレングリコールジメ
タクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、フタル酸ジアリル等の不飽和結合を2個以上有する
もの等を用いることが可能で、特にジビニルベンゼンが
好ましく用いられる。
【0028】前記樹脂粒子の平均粒径としては、通常1
μm以下であり、0.01〜1μmであるのが好まし
い。前記平均粒径が1μmを超えると、最終的に得られ
るトナーの粒径分布が広くなったり、遊離粒子の発生が
生じ、性能や信頼性の低下を招き易い。一方、前記平均
粒径が前記範囲内にあると前記欠点がない上、トナー間
の偏在が減少し、トナー中の分散が良好となり、性能や
信頼性のバラツキが小さくなる点で有利である。
【0029】前記着色剤粒子分散液は、少なくとも着色
剤粒子を分散剤中に分散させてなるものである。前記着
色剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料、モノア
ゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、磁性粉、キナクリドン系顔
料などが挙げられる。これらの具体例としては、例え
ば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロ
ー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイ
エロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレ
ンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パー
マネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアン
カーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッ
ド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッ
ドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリ
ンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロラ
イド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリー
ン、マラカイトグリーンオキサレレートなどの種々の顔
料;アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノ
ン系、アジン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、
チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、チオインジコ
系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチ
ン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チ
アジン系、チアゾール系、キサンテン系などの各種染
料;などが挙げられる。これらの着色剤は、1種単独で
使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0030】前記着色剤粒子の平均粒径としては、0.
5μm以下が好ましく、0.2μm以下がより好まし
い。前記平均粒径が0.5μmを超えると、可視光の乱
反射を防ぐことができず、また、粗大粒子が存在した場
合、着色力、色再現性、OHP透過性に悪影響し、後述
の凝集粒子形成工程において前記樹脂粒子と該着色剤粒
子とが凝集しないか、あるいは凝集しても融合時に脱離
してしまうことがあり、得られるトナーの品質が劣化す
ることがある点で好ましくない。一方、前記平均粒径が
前記範囲内にあると、前記欠点がない上、トナー間の偏
在が減少し、トナー中の分散が良好となり、性能や信頼
性のバラツキが小さくなる点で有利である。
【0031】前記離型剤粒子分散液は、少なくとも離型
剤粒子を分散剤中に分散させてなるものである。
【0032】前記離型剤としては、その融点が150℃
以下のものが用いられ、好ましくは40℃乃至130℃
のもの、特に好ましくは40℃乃至110℃であるもの
が用いられる。例えば、ポリエチレン等の低分子量ポリ
オレフィン類;加熱により融点(軟化点)を有するシリ
コーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノ
ール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド
類;ステアリン酸ステアリル等のエステルワックス類;
カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワ
ックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロ
ウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライ
ト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタ
リンワックス、フィッシャートロプシュワックス、エス
テルワックス等の鉱物・石油系ワックス;及びそれらの
変性物などの粒子が挙げられる。
【0033】離型剤の融点は、以下のごとく測定され
る。
【0034】例えばパーキンエルマー社製DSC−7を
用いる。サンプルはアルミニウム製パンを用い、対照用
に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を
行う。測定を行い吸熱メインピークのピーク値を融点と
する。
【0035】前記離型剤粒子の平均粒径としては、2.
0μm以下が好ましく、1.0μm以下がより好まし
い。前記平均粒径が2.0μmを超えると、トナー間で
ワックスの含有量にかたよりが生じやすく、長期にわた
った画像の安定性に悪影響を及ぼす。一方、前記平均粒
径が前記範囲内にあると、トナー間の偏在が減少し、ト
ナー中の分散が良好となり、性能や信頼性のバラツキが
小さくなる。
【0036】前記着色剤粒子と前記樹脂粒子と前記離型
剤粒子の組み合わせとしては、特に制限はなく、目的に
応じて適宜自由に選択することができる。
【0037】前記樹脂粒子分散液、前記着色剤粒子分散
液及び前記離型剤分散液の外、分散剤中に適宜選択した
粒子を分散させてなる粒子分散液を更に混合してもよ
い。
【0038】前記粒子分散液に含まれる粒子としては、
特に制限はなく目的に応じ適宜選択することができ、例
えば、内添剤粒子、帯電制御剤粒子、無機粒子、研磨材
粒子などが挙げられる。なお、本発明において、これら
の粒子は、前記樹脂粒子分散液中や前記着色剤粒子分散
液中に分散させてもよい。
【0039】前記内添剤粒子としては、例えば、フェラ
イト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マ
ンガン等の金属、合金、又はこれら金属を含む化合物な
どの磁性体などの粒子が挙げられる。
【0040】前記帯電制御剤粒子としては、例えば、4
級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アル
ミ、鉄、クロム、亜鉛、ジルコニウム等の錯体からなる
化合物等の粒子が挙げられる。なお、本発明における帯
電制御剤粒子としては、凝集時や融合時の安定性に影響
するイオン強度の制御と廃水再利用の観点から、水に溶
解しにくい素材のものが好ましい。
【0041】前記無機粒子としては、例えば、シリカ、
アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、リン酸カルシウム、酸化セリウム等の通常トナー表
面の外添剤として使用される総ての粒子が挙げられる。
【0042】前記研磨材粒子としては、例えば、前述の
シリカ、アルミナ、酸化セリウムなどの粒子が挙げられ
る。
【0043】上述の各粒子の平均粒径としては、通常1
μm以下であり、0.01〜1μmであるのが好まし
い。前記平均粒径が1μmを超えると、最終的に得られ
るトナーの粒径分布が広くなったり、遊離粒子の発生が
生じ、性能や信頼性の低下を招き易い。一方、前記平均
粒径が前記範囲内にあると前記欠点がない上、トナー間
の偏在が減少し、トナー中の分散が良好となり、性能や
信頼性のバラツキが小さくなる点で有利である。
【0044】前記樹脂粒子分散液、前記着色剤粒子分散
液、前記離型剤分散液、前記粒子分散液等に含まれる、
分散剤としては、例えば、極性界面活性剤を含有する水
系媒体などが挙げられる。前記水系媒体としては、例え
ば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類などが
挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、
2種以上を併用してもよい。前記極性を有する分散剤に
おける前記極性界面活性剤の含有量としては、一概に規
定することはできず、目的に応じて適宜選択することが
できる。
【0045】前記極性界面活性剤としては、例えば、硫
酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、
せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級
アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤などが挙げら
れる。前記アニオン界面活性剤の具体例としては、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナト
リウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジ
アルキルスルホコハク酸ナトリウムなどが挙げられる。
前記カチオン界面活性剤の具体例としては、アルキルベ
ンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリ
メチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニ
ウムクロライドなどが挙げられる。これらは、1種単独
で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0046】なお、本発明においては、これらの極性界
面活性剤と、非極性界面活性剤とを併用することでき
る。前記非極性界面活性剤としては、例えば、ポリエチ
レングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサ
イド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活
性剤などが挙げられる。
【0047】前記樹脂粒子分散液における前記樹脂粒子
の含有量としては、通常5〜60質量%であり、好まし
くは10〜40質量%である。また、凝集粒子が形成さ
れた際の凝集粒子分散液中における前記樹脂粒子の含有
量としては、50質量%以下であればよく、2〜40質
量%程度であるのが好ましい。
【0048】前記着色剤粒子等の含有量としては、前記
凝集粒子が形成された際の凝集粒子分散液中において、
1〜10質量%程度であり、2〜6質量%程度が好まし
い。
【0049】前記離型剤粒子等の含有量としては、前記
凝集粒子が形成された際の凝集粒子分散液中において、
0.5〜20質量%程度であり、1〜10質量%程度が
好ましい。前記含有量が5質量%より大きい場合、粒度
分布が広がり、特性が悪化する場合がある。この場合
は、例えば樹脂粒子を生成させる時に、離型剤に対して
シード重合を行うと前記問題を解決できる。
【0050】前記添剤粒子等の各粒子の含有量として
は、前記凝集粒子が形成された際の凝集粒子分散液中に
おいて、0.01〜5質量%程度であり、0.5〜2質
量%程度が好ましい。前記含有量が前記範囲外である
と、前記離型剤粒子等を分散させたことの効果が十分で
なかったり、粒度分布が広がり、特性が悪化する場合が
ある。
【0051】さらに、得られるトナーの帯電性を制御す
るために、前記帯電制御粒子及び前記樹脂粒子を前記凝
集粒子が形成された後に添加する場合もある。
【0052】前記樹脂粒子分散液は、例えば、以下のよ
うにして調製される。即ち、前記樹脂粒子における樹脂
が、前記ビニル基を有するエステル類、前記ビニルニト
リル類、前記ビニルエーテル類、前記ビニルケトン類等
のビニル系単量体の単独重合体又は共重合体(ビニル系
樹脂)である場合には、前記ビニル系単量体をイオン性
界面活性剤中で乳化重合やシード重合等することによ
り、ビニル系単量体の単独重合体又は共重合体(ビニル
系樹脂)製の樹脂粒子をイオン性界面活性剤に分散させ
てなる分散液が調製される。前記樹脂粒子における樹脂
が、前記ビニル系単量体の単独重合体又は共重合体以外
の樹脂である場合には、該樹脂が、水への溶解度が比較
的低い油性溶剤に溶解するのであれば、該樹脂を該油性
溶剤に溶解させ、この溶液を、ホモジナイザー等の分散
機を用いてイオン性界面活性剤や高分子電解質と共に水
中に微粒子分散し、その後、加熱又は減圧して該油性溶
剤を蒸散させることにより、ビニル系樹脂以外の樹脂製
の樹脂粒子をイオン性界面活性剤に分散させてなる分散
液が調製される。
【0053】前記分散の手段としては、特に制限はない
が、例えば、回転剪断型ホモジナイザーやメディアを有
するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどのそれ自
体公知の分散装置が挙げられる。
【0054】前記着色剤粒子分散液、前記離型剤分散
液、前記粒子分散液等は、例えば、前記着色剤粒子等の
粒子を分散剤中に添加し、前記分散の手段を用いて分散
させることにより調製される。
【0055】(凝集工程)前記凝集粒子形成は、前記混
合液中において凝集粒子を形成し凝集粒子分散液を調製
するものである。前記凝集粒子は、例えばpH調整剤、
凝集剤、安定剤を該混合液中に添加し混合し、温度、機
械的動力等を適宜加えることにより該混合液中に形成す
ることができる。
【0056】pH調整剤としては、アンモニア、水酸化
ナトリウム等のアルカリ、硝酸、クエン酸等の酸があげ
られる。凝集剤としては、ナトリウム、カリウム等の1
価の金属塩;カルシウム、マグネシウム等の2価の金属
塩;鉄、アルミニウム等の3価の金属塩等;メタノー
ル、エタノール、プロパノール等のアルコール類があげ
られる。
【0057】安定剤としては、主に前記極性界面活性剤
そのもの又はそれを含有する水系媒体などが挙げられ
る。例えば、前記水性分散液に含まれる極性界面活性剤
がアニオン性の場合には、安定剤としてカチオン性のも
のを選択することができる。
【0058】前記凝集剤等の添加・混合は、前記混合液
中に含まれる樹脂のガラス転移点以下の温度で行うのが
好ましい。この温度条件下で前記混合を行うと、凝集が
安定した状態で進行する。前記混合は、例えばそれ自体
公知の混合装置、ホモジナイザー、ミキサー等を用いて
行うことができる。
【0059】ここで形成される凝集粒子の平均粒径とし
ては、特に制限はないが、通常、得ようとするトナーの
平均粒径と同じ程度になるように制御される。前記制御
は、例えば、温度と前記撹拌混合の条件とを適宜設定・
変更することにより容易に行うことができる。以上の凝
集粒子形成工程により、トナーの平均粒径とほぼ同じ平
均粒径を有する凝集粒子が形成され、該凝集粒子を分散
させてなる凝集粒子分散液が調製される。
【0060】(熱融着工程)前記熱融着工程は、前記凝
集粒子を加熱して融着する工程である。融着工程に入る
前に、トナー粒子間の融着を防ぐため、前記pH調整
剤、前記極性界面活性剤、前記非極性界面活性剤等を適
宜投入することができる。
【0061】前記加熱の温度としては、前記凝集粒子に
含まれる樹脂のガラス転移点温度〜該樹脂の分解温度で
あればよい。したがって、前記加熱の温度は、前記樹脂
粒子及び前記樹脂微粒子の樹脂の種類に応じて異なり、
一概に規定することはできないが、一般的には前記凝集
粒子又は前記付着粒子に含まれる樹脂のガラス転移点温
度〜140℃である。なお、前記加熱は、それ自体公知
の加熱装置・器具を用いて行うことができる。
【0062】前記融着の時間としては、前記加熱の温度
が高ければ短い時間で足り、前記加熱の温度が低ければ
長い時間が必要である。即ち、前記融合の時間は、前記
加熱の温度に依存するので一概に規定することはできな
いが、一般的には30分〜10時間である。
【0063】本発明においては、融着工程の終了後に得
られたトナーを、適宜の条件で洗浄、乾燥等することが
できる。なお、得られたトナーの表面に、シリカ、アル
ミナ、チタニア、炭酸カルシウム等の無機粒体や、ビニ
ル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂
粒子を、乾燥状態で剪断力を印加して添加してもよい。
これらの無機粒体や樹脂粒子は、流動性助剤やクリーニ
ング助剤等の外添剤として機能する。
【0064】<一成分系現像剤>本発明の一成分系現像
剤が有するトナーは、前記トナーの製造方法により製造
されるので、懸濁重合法や混練粉砕法等により製造され
る場合と異なり、その平均粒径が小さく、しかもその粒
度分布がシャープであり、2μm以下の微粉も少ない。
【0065】前記トナーの平均粒径としては、4〜9μ
mが好ましく、5〜8μmがより好ましい。前記平均粒
径が4μm未満であると、帯電性が不十分になり易く、
現像性が低下する場合があり、9μmを超えると、画像
の解像性が低下する場合がある。
【0066】前記トナーの粒度分布としては、コールタ
ーカウンターで測定した場合の体積平均粒子径と個数平
均粒子径の比であらわすことができる。前記比(CV
値)が、1.30以下が好ましく、1.27以下がより
好ましい。前記CV値が1.30を超えると、選択現像
などにより、現像性が経時的に悪化する場合がある。
【0067】分子量を調整することを目的として、一般
的に用いられる連鎖移動剤を用いることが可能である。
【0068】連鎖移動剤としては、特に限定されるもの
ではなく例えばオクチルメルカプタン、ドデシルメルカ
プタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプ
タンが使用される。
【0069】本発明においてラジカル重合開始剤は水溶
性であれば適宜使用が可能である。例えば過硫酸塩(過
硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)、アゾ系化合物
〔4,4’−アゾビス4−シアノ吉草酸及びその塩、
2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩等〕、
過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド等のパーオキサ
イド化合物等が挙げられる。
【0070】更に上記ラジカル性重合開始剤は、必要に
応じて還元剤と組み合わせレドックス系開始剤とするこ
とが可能である。レドックス系開始剤を用いることで、
重合活性が上昇し重合温度の低下が図れ、更に重合時間
の短縮が期待できる。
【0071】重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生
成温度以上であればどの温度を選択しても良いが、例え
ば50℃から80℃の範囲が用いられる。また、常温開
始の重合開始剤、例えば過酸化水素−還元剤(アスコル
ビン酸等)の組み合わせを用いることで室温又はそれに
近い温度で重合することも可能である。
【0072】重合に用いることのできる界面活性剤とし
ては、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナト
リウム、3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−
ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン
酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジ
メチルアニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリ
フェニルメタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトー
ル−6−スルホン酸ナトリウムなど)、硫酸エステル塩
(ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウ
ム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリ
ウムなど)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリ
ン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナ
トリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウ
ム、オレイン酸カルシウムなど)などが挙げられる。
【0073】本発明に使用される外添剤は公知の無機微
粉体あるいは樹脂粒子が用いられるが、帯電安定性,現
像性,流動性,保存性向上のため、シリカ,アルミナ,
チタニアあるいはその複酸化物の無機微粉体中から選ば
れることが好ましい。さらには、シリカであることがよ
り好ましい。例えば、かかるシリカは硅素ハロゲン化物
やアルコキシドの蒸気相酸化により生成されたいわゆる
乾式法又はヒュームドシリカと称される乾式シリカ、及
び、アルコキシド,水ガラス等から製造されるいわゆる
湿式シリカの両者が使用可能であるが、表面及びシリカ
微粉体の内部にあるシラノール基が少なく、またNa2
O,SO3 2-等の製造残滓の少ない乾式シリカの方が好
ましい。また乾式シリカにおいては、製造工程において
例えば、塩化アルミニウム,塩化チタン等他の金属ハロ
ゲン化合物を硅素ハロゲン化合物と共に用いることによ
って、シリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ること
も可能でありそれらも包含する。
【0074】本発明に用いられる外添剤は、BET法で
測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以上、
特に50〜400m2/gの範囲のものが良好な結果を
与え、トナー100質量部に対してシリカ微粉末0.1
〜8質量部、好ましくは0.5〜5質量部、さらに好ま
しくは1.0を超えて3.0質量部まで使用するのが特
に良い。
【0075】また、本発明に用いられる外添剤は、一次
粒径が30nm以下であることが好ましい。
【0076】また、本発明に用いられる外添剤は、必要
に応じ、疎水化,帯電性制御等の目的でシリコーンワニ
ス,各種変性シリコーンワニス,シリコーンオイル,各
種変性シリコーンオイル,シランカップリング剤,官能
基を有するシランカップリング剤,その他有機硅素化合
物,有機チタン化合物等の処理剤で、あるいは、種々の
処理剤で併用して処理されていることも可能であり好ま
しい。
【0077】例えば、シランカップリング剤としては、
例えば代表的にはジメチルジクロルシラン,トリメチル
クロルシラン,アリルジメチルクロルシラン,ヘキサメ
チルジシラザン,アリルフェニルジクロルシラン,ベン
ジルジメチルクロルシラン,ビニルトリエトキシシラ
ン,γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン,ビニルトリアセトキシシラン,ジビニルクロルシラ
ン,ジメチルビニルクロルシラン等をあげることができ
る。上記無機微粉体のシランカップリング剤処理は、無
機微粉体を撹拌等によりクラウド状としたものに気化し
たシランカップリング剤を反応させる乾式処理又は、無
機微粉体を溶媒中に分散させたシランカップリング剤を
滴下反応させる湿式法等、一般に知られた装置で処理す
ることができる。
【0078】本発明に用いる外添剤は更に少なくともシ
リコーンオイルで処理されていることが特に好ましい。
【0079】シリコーンオイル処理された外添剤の好ま
しい平均粒径は、0.1μm以下、より好ましくは0.
002〜0.05μmである。シリコーンオイル処理無
機微粉体のオイル処理量としては、処理外添剤に対して
1〜30質量%が好ましく、特には1〜20質量%が好
ましい。シリコーンオイル処理外添剤のトナーに対する
添加量の好ましい範囲としては、0.3〜3.0質量%
であり、特には0.5〜2質量%が好ましい。更には、
シリコーンオイルのオイル粘度は好ましくは1〜100
00cStであり、50〜1000cStであること
が、より好ましい。
【0080】本発明に使用されるシリコーンオイルは、
例えば、ジメチルシリコーンオイル,アルキル変性シリ
コーンオイル,α−メチルスチレン変性シリコーンオイ
ル,クロルフェニルシリコーンオイル,フッ素変性シリ
コーンオイル等があげられる。シリコーンオイル処理の
装置は公知の技術が用いられ、例えばシリカ微粉体とシ
リコーンオイルとをヘンシェルミキサー等の混合機を用
いて直接混合しても良いし、ベースシリカへシリコーン
オイルを噴霧する装置によっても良い。あるいは適当な
溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた
後、ベースのシリカ微粉体とを混合した後、溶剤を除去
して作製しても良い。
【0081】本発明の一成分系現像剤においては、実質
的な悪影響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えば
テフロン(登録商標)粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポ
リフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;酸化セリウム
粉末、炭化硅素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末など
の研磨剤;例えば酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉
末などの流動性付与剤;ケーキング防止剤、あるいは例
えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉
末等の導電性付与剤、また、逆極性の有機微粒子及び無
機微粒子を現像性向上剤として少量用いることもでき
る。
【0082】本発明の一成分系現像剤は、ノニオン型界
面活性剤0.1mgを溶解している水10mlに該現像
剤5mgを分散して分散液を調製し、20kHz,50
W/10cm3の超音波を分散液に5分間照射した場合
のフロー式粒子像分析装置(Flow Particl
e Image Analyzer)による粒径0.6
乃至2.0μmの粒子の測定値C1が3.0個数%未満
であり、好ましくは2.7個数%未満であり、特に好ま
しくは2.5個数%未満である。
【0083】フロー式粒子像分析装置(Flow Pa
rticle Image Analyzer)を使用
した測定方法に関して以下に説明する。
【0084】トナー、トナー粒子及び外添剤のフロー式
粒子像分析装置による測定は、例えば、東亜医用電子社
(株)製フロー式粒子像分析装置FPIA−1000を
用いて測定することができる。
【0085】測定は、フィルターを通して微細なごみを
取り除き、その結果として10-3cm3の水中に測定範
囲(例えば、円相当径0.60μm以上159.21μ
m未満)の粒子数が20個以下の水10ml中にノニオ
ン系界面活性剤(好ましくは和光純薬社製コンタミノン
N)を数滴加え、更に、測定試料を5mg加え、超音波
分散器STM社製UH−50で20kHz,50W/1
0cm3の条件で1分間分散処理を行い、さらに、合計
5分間の分散処理を行い測定試料の粒子濃度が4000
〜8000個/10-3cm3(測定円相当径範囲の粒子
を対象として)の試料分散液を用いて、0.60μm以
上159.21μm未満の円相当径を有する粒子の粒度
分布を測定する。
【0086】測定の概略は、東亜医用電子社(株)発行
のFPIA−1000のカタログ(1995年6月
版)、測定装置の操作マニアル及び特開平8−1364
39号公報に記載されているが、以下の通りである。
【0087】試料分散液は、フラットで偏平な透明フロ
ーセル(厚み約200μm)の流路(流れ方向に沿って
広がっている)を通過させる。フローセルの厚みに対し
て交差して通過する光路を形成するために、ストロボと
CCDカメラが、フローセルに対して、相互に反対側に
位置するように装着される。試料分散液が流れている間
に、ストロボ光がフローセルを流れている粒子の画像を
得るために1/30秒間隔で照射され、その結果、それ
ぞれの粒子は、フローセルに平行な一定範囲を有する2
次元画像として撮影される。それぞれの粒子の2次元画
像の面積から、同一の面積を有する円の直径を円相当径
として算出する。
【0088】約1分間で、1200個以上の粒子の円相
当径を測定することができ、円相当径分布に基づく数及
び規定された円相当径を有する粒子の割合(個数%)を
測定できる。結果(頻度%及び累積%)は、表1に示す
通り、0.06〜400μmの範囲を226チャンネル
(1オクターブに対し30チャンネルに分割)に分割し
て得ることができる。実際の測定では、円相当径が0.
60μm以上159.21μm未満の範囲で粒子の測定
を行う。
【0089】
【表1】
【0090】本発明の一成分系現像剤は、示差走査熱量
計(DSC)による最大吸熱ピークが150℃以下であ
ることが好ましく、より好ましくは130℃以下、更に
好ましくは110℃以下である。最大吸熱ピークはたと
えば上記パーキンエルマー社製DSC−7を用い、上記
と同様に測定する。
【0091】<現像装置・画像形成方法・装置ユニット
>本発明に用いられる現像装置の一例として、現像装置
(図3)が該現像装置を用いた画像形成装置(図2)の
ような構成で用いられる。
【0092】図2において、潜像担持体としての感光ド
ラム1は、矢印A方向に回転し、且つ感光ドラム1を帯
電処理するための帯電装置2によって、一様に一次帯電
される(帯電工程)。この帯電工程において、帯電装置
2は、現像バイアス電圧が印加されている接触帯電部材
を有しており、この接触帯電部材が感光ドラム1の表面
に接触することにより、感光ドラム1の表面は、一次帯
電される。一次帯電された感光ドラム1の表面は、感光
ドラム1に静電潜像を書き込むための露光手段であるレ
ーザー光学装置より出射されたレーザー光3により露光
され、その表面に静電潜像が形成される(潜像形成工
程)。
【0093】この静電潜像を感光ドラム1に対して近接
配置され、プロセスカートリッジとして、画像形成装置
に対し着脱可能である装置ユニットとしての現像装置4
によって現像し、トナー像として可視化する(本例では
露光部にトナー像を形成するいわゆる反転現像を行って
いる:帯電工程)。
【0094】可視化された感光ドラム1上のトナー像
は、転写手段としての転写ローラ9によって転写材とし
ての記録媒体である紙13に静電転写され(転写工
程)、転写されずに感光ドラム1上に残存した転写残ト
ナーは、クリーニング手段であるクリーニングブレード
10によりかきとられ廃トナー容器11に収納され、ク
リーニングされた感光ドラム1は上述作用を繰り返し画
像形成を行う。
【0095】一方、トナー像を転写された紙13は定着
装置12により定着処理され(定着工程)、装置外に排
紙されプリント動作が終了する。
【0096】本発明のかかる現像装置4について図3に
基づいてさらに説明する。
【0097】図3において、14は一成分現像剤として
負帯電性の非磁性トナー8を収容した現像容器で、本現
像装置4は、現像容器14内の長手方向に延在する開口
部に位置し、感光ドラム1と対向設置された現像剤担持
体としての現像スリーブ5を備え、感光ドラム1上の静
電潜像を現像して可視化するようになっている。
【0098】上記現像装置4において、該現像スリーブ
5は、上記開口部にて図に示す右略半周面を現像容器1
4内に突入し、左略半周面を現像容器14外に露出して
横設されている。この現像容器14外へ露出した面は、
現像装置4の左方に位置する感光ドラム1にわずかな微
小間隔を有して対向している。現像スリーブ5は矢印B
方向に回転駆動され、その表面は、トナー8との摺擦確
率を高くし、かつ、トナー8の搬送を良好に行うための
適度な凹凸を有している。
【0099】そして、その上方位置には、弾性ブレード
7が、押さえ板金15に支持され自由端側の先端近傍を
現像スリーブ5の外周面に面接触にて当接されるよう設
けられており、当接方向としては、当接部に対して先端
側が現像スリーブ5の回転方向上流側に位置する、いわ
ゆるカウンター方向になっている。
【0100】この弾性ブレード7は、バネ弾性を有する
SUSまたはリン青銅の金属薄板17上に弾性体16と
してのポリアミド含有ゴム(以下、ポリアミドエラスト
マーと称する)を接着もしくは射出成形して設けたもの
であり、この金属薄板は、現像スリーブ5に対する弾性
ブレード7の圧接力を維持しポリアミドエラストマーに
より負極性トナー8に対する帯電性を持たせたものであ
る。この弾性ブレード7の材質及び作製方法等に関して
は後に詳述する。
【0101】弾性ローラ6は、上記弾性ブレード7の現
像スリーブ5表面との当接部に対し現像スリーブ5回転
方向上流側に当接され、かつ回転可能に支持されてい
る。
【0102】以上のような本現像装置4において、現像
動作時に、現像容器14内のトナー8は、撹拌部材18
の矢印C方向の回転に伴い弾性ローラ6方向に送られ
る。
【0103】さらにトナー8は弾性ローラ6が矢印D方
向に回転することにより、現像スリーブ5近傍に運ば
れ、現像スリーブ5と弾性ローラ6との当接部におい
て、弾性ローラ6上に担持されているトナー8は、現像
スリーブ5と摺擦されることによって、摩擦帯電をう
け、現像スリーブ5上に付着する。
【0104】その後、現像スリーブ5の矢印B方向の回
転に伴い、弾性ブレード7の圧接下に送られ、ここで適
正なトリボ(摩擦帯電量)をうけるとともに、現像スリ
ーブ5上に薄層形成された後感光ドラム1との対向部で
ある現像部へ搬送される。
【0105】現像部において消費されなかった未現像ト
ナーは、現像スリーブ5の回転とともに現像スリーブ5
の下部より回収される。この回収部分にはシール部材1
9が設けられ、未現像トナーの現像容器14内への通過
を許容するとともに、現像容器14内のトナー8が現像
スリーブ5の下部から漏出するのを防止する。
【0106】この回収された現像スリーブ5上の未現像
トナーは、弾性ローラ6と現像スリーブ5との当接部に
おいて、現像スリーブ5表面から剥ぎ取られる。この剥
ぎ取られたトナーの大部分は、弾性ローラ6の回転に伴
い搬送され現像容器14内のトナー8と混ざりあい、ト
ナーの帯電電荷が分散される。同時に弾性ローラ6の回
転により現像スリーブ5上に新たなトナーが供給され前
述の作用を繰り返す。
【0107】上記現像部において感光ドラム1上の潜像
は、現像スリーブ5と感光ドラム1の両者間に電源20
によって直流を重畳した交流電圧(現像ACバイアス)
を印加し、トナー像として現像される。
【0108】次に本例における現像装置4における各構
成要素の具体例を以下に述べる。
【0109】現像スリーブ5は、直径16mmのアルミ
ニウム製スリーブ表面に球形ガラスビーズ(#600)
による定形ブラスト処理を施し、表面粗さRzが約3μ
mとしたものを用い、感光ドラム1との間隙が300μ
mになるように対向し、感光ドラム1の周速50mm/
sに対して若干速めた周速80mm/sで回転させた。
【0110】弾性ローラ6は、スポンジ構造や芯金上に
レーヨン、ナイロン等の繊維を植毛したファーブラシ構
造のものが、現像スリーブ5へのトナー8の供給及び未
現像トナーの剥ぎ取りの点から好ましく、本実施例にお
いては、芯金上にゴムスポンジを設けた直径12mmの
弾性ローラ6を用いた。この弾性ローラ6を現像スリー
ブ5に対して当接させ、更に現像スリーブ5と同一方向
に不図示の駆動手段により回転駆動させた。
【0111】次に本発明に係る弾性ブレード7に関して
詳述する。
【0112】ポリアミドエラストマーは、前述したよう
にポリアミドとポリエーテルをエステル結合あるいはア
ミド結合させたものである。
【0113】ポリアミド成分としては、ポリアミド6,
6.6,6.12,11,12,12.12またはそれ
らモノマーの重縮合から得られるコポリアミドからな
り、好ましくはポリアミドの末端アミノ基を二塩基酸等
によりカルボキシル化されたものが用いられる。二塩基
酸としては、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、スベリ
ン酸、セバシン酸、ドデカンニ酸等の脂肪族飽和ジカル
ボン酸、マレイン酸等の脂肪族不飽和ジカルボン酸、フ
タル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、および
上記二塩基酸とエチレングリコール、ブタンジオール、
ヘキサンジオール、オクタンジオール等のジオールから
なるポリジカルボン酸等が用いられる。
【0114】またポリエーテル成分としては、単独重合
または共重合したポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポ
リエーテルジオールや両末端がアミノ化されたポリエー
テルジアミンなどが用いられる。
【0115】本例においては、バネ弾性特性を有する厚
さ0.1mmのリン青銅製の金属薄板17上に厚さ1m
mとなるように弾性体16としてポリアミドエラストマ
ーを成型している。具体的にはポリアミドエラストマー
をポリアミド成分として12−ナイロンを用い二塩基酸
としてドデカンニ酸と反応させ、ポリエーテル成分とし
てポリテトラメチレングリコールを用い合成させ、所定
時間乾燥した後、射出成形により溶融温度200℃,金
型温度30℃で金属薄板17を装備した金型に直接成型
し、弾性ブレード7を作製した。
【0116】本発明に用いられるポリアミドエラストマ
ーのショアーD硬度(ASTM D2240)は好まし
くは35度乃至45度であり、さらに好ましくは37度
乃至43度である。ショアーD硬度が35度以上では長
期にわたり画像上のカブリが発生しない。この原因は、
前述したようにショアーD硬度の低いポリアミドエラス
トマーはその構造上ポリアミド成分の含有率が低いため
に負極性トナーに対する電子供与性が低すぎたためであ
る。
【0117】このポリアミド成分の含有率はポリアミド
エラストマーに対する質量百分率で20%以上が好まし
い。
【0118】またショアーD硬度が45度以下なら長期
にわたりコーティングムラは発生しなかった。このムラ
の原因は弾性ブレード表面へのトナー融着によるもので
あり、ポリアミドエラストマーの硬度が高すぎるが故に
局所的にトナーに過大な力が加わったためである。
【0119】したがってポリアミドエラストマーとして
ショアーD硬度が35度以上45度以下とすることによ
り、高温高湿環境下でトナーに対する所望の摩擦帯電能
を長期にわたり得ることができ、プリント動作を繰り返
した後のブレード表面へのトナー融着を防止することが
可能となる。その結果、初期状態から均一なトナーコー
ティングを長期にわたり安定して得ることができる。
【0120】本発明の装置ユニットとしては、上述した
現像装置を画像形成装置本体(例えば、複写機、レーザ
ービームプリンター、ファクシミリ装置)に対して脱離
可能に装着したものである。
【0121】装置ユニットの形態としては、図2に示す
現像装置4に加えて、(i)潜像担持体としての感光ド
ラム1、(ii)クリーニングブレード10及び廃トナ
ー容器11を有するクリーニング手段、及び(iii)
接触帯電部材を有する帯電装置2、からなる群から選択
される一種以上の構成部材を一体に有して構成させるこ
とも可能である。このときに、上記装置本体の方に、上
記に挙げた構成部材の中で装置ユニットに選択しなかっ
た構成部材を伴って構成してもよい。
【0122】例えば、装置ユニットとして、現像装置4
と感光ドラム1とを一体的に組み合わされてユニット化
してもよいし、現像装置4と感光ドラム1とクリーニン
グブレード10及び廃トナー容器11を有するクリーニ
ング手段とを一体的に組み合わされてユニット化しても
よいし、現像装置4と感光ドラム1とクリーニングブレ
ード10及び廃トナー容器11を有するクリーニング手
段と接触帯電部材を有する帯電装置2とを一体的に組み
合わされてユニット化してもよい。
【0123】次に、上記で説明したような本発明の画像
形成方法を、ファクシミリのプリンターに適用する場合
について説明する。この場合には、図4に示した画像露
光34は、受信データをプリントするための露光にな
る。図4は、この場合における画像形成のプロセスの一
例をブロック図で示したものである。
【0124】コントローラ31は、画像読取部40とプ
リンター39とを制御する。コントローラ31の全体
は、CPU37により制御されている。画像読取部40
からの読取データは、送信回路33を通して相手局に送
信される。相手局から受けたデータは受信回路32を通
してプリンター39に送られる。画像メモリ36には所
定の画像データが記憶される。プリンターコントローラ
38は、プリンター39を制御している。34は電話で
ある。
【0125】電話回線34から受信された画像(回線を
介して接続されたリモート端末からの画像情報)は、受
信回路32で復調された後、CPU37によって画像情
報の複合処理が行われ、順次画像メモリ36に格納され
る。そして、少なくとも1ページの画像がメモリ36に
格納されると、そのページの画像記録を行う。CPU3
7は、メモリ36より1ページ分の画像情報を読み出
し、プリンターコントローラ38に複合化された1ペー
ジ分の画像情報を送出する。プリンターコントローラ3
8は、CPU37からの1ページ分の画像情報を受け取
ると、そのページの画像情報記録を行うべくプリンター
39を制御する。尚、CPU37は、プリンター39に
よる記録中に、次のページの受信を行っている。
【0126】ファクシミリのプリンターにおいては、以
上のようにして画像の受信と記録が行われる。
【0127】次に、本発明の現像装置を用いたカラー画
像形成方法に関して図面を用いて説明する。
【0128】図5および図10には、本発明の画像形成
方法を中間転写体を用いて多重トナー像を記録材に一括
転写する画像形成装置の概略図を示す。
【0129】図5には、本発明の画像形成方法を中間転
写ドラムを用いて、多重トナー像を記録材に一括転写す
る画像形成装置の概略図を示す。
【0130】潜像担持体としての感光体ドラム51の表
面に、帯電部材としての帯電バイアス電圧が印加された
回転可能な帯電ローラー52を回転させながら接触させ
て、感光体ドラム表面を均一に一次帯電し、露光手段と
しての光源装置Lより発せられたレーザー光Eにより、
感光体ドラム51上に第1の静電潜像を形成する。形成
された第1の静電潜像は、回転可能なロータリーユニッ
ト54に設けられている第1の現像器としてブラック現
像器54Bk中のブラックトナーにより現像され、ブラ
ックトナー像を形成する。感光体ドラム51上に形成さ
れたブラックトナー像は、中間転写ドラムの導電性支持
体に印加される転写バイアス電圧の作用により、中間転
写ドラム55上に静電的に一次転写される。次に、上記
と同様にして感光体ドラム51の表面に第2の静電潜像
を形成し、ロータリーユニット54を回転して、第2の
現像器としてのイエロー現像器54Y中のイエロートナ
ーにより現像してイエロートナー像を形成し、ブラック
トナー像が一次転写されている中間転写ドラム55上に
イエロートナー像を静電的に一次転写する。同様にし
て、第3の静電潜像及び第4の静電潜像をロータリーユ
ニット54を回転して、第3の現像器としてのマゼンタ
現像器54M中のマゼンタトナー及び第4の現像器とし
てシアン現像器54C中のシアントナーにより、順次現
像及び一次転写を行って、中間転写ドラム55上に各色
のトナー像をそれぞれ一次転写する。中間転写ドラム5
5上に一次転写された多重トナー像は、記録材Pを介し
て反対側に位置する第2の転写装置58からの転写バイ
アス電圧の作用により、記録材Pの上に静電的に一括に
二次転写される。記録材P上に二次転写された多重トナ
ー像は加熱ローラー及び加圧ローラーを有する定着装置
53により記録材Pに加熱定着される。転写後に感光体
ドラム51の表面上に残存する転写残トナーは、感光体
ドラム51の表面に当接するクリーニングブレードを有
するクリーナーで回収され、感光体ドラム51はクリー
ニングされる。
【0131】感光体ドラム51から中間転写ドラム55
への一次転写は、第1の転写装置としての中間転写ドラ
ム55の導電性支持体に、図示しない電源よりバイアス
を付与することで転写電流が得られ、トナー画像の転写
が行われる。
【0132】中間転写ドラム55は、剛体である導電性
支持体55aと、表面を覆う弾性層55bよりなる。
【0133】導電性支持体55aとしては、アルミニウ
ム、鉄、銅及びステンレス等の金属や合金、及びカーボ
ンや金属粒子等を分散した導電性樹脂等を用いることが
でき、その形状としては円筒状や、円筒の中心に軸を貫
通したもの、円筒の内部に補強を施したもの等が挙げら
れる。
【0134】弾性層55bとしては、特に制約されるも
のではないが、スチレン−ブタジエンゴム、ハイスチレ
ンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、エチレン−
プロピレン共重合体、ニトリルブタジエンゴム(NB
R)、クロロプレンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴ
ム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、アクリ
ルゴム、エピクロロヒドリゴン及びノルボルネンゴム等
のエラストマーゴムが好適に用いられる。ポリオレフィ
ン系樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂、ポリカーボ
ネート等の樹脂およびこれらの共重合体や混合物を用い
ても良い。
【0135】また、弾性層のさらに表面に、潤滑性、は
っ水性の高い滑剤粉体を任意のバインダー中に分散した
表面層を設けても良い。
【0136】滑剤は特に制限はないが、各種フッ素ゴ
ム、フッ素エラストマー、黒鉛やグラファイトにフッ素
を結合したフッ化炭素及びポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)、ポリフッ化ビニルデン(PVDF)、エ
チレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)
及びテトラフルオロエチレン−パ−フルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体(PFA)等のフッ素化合物、シ
リコーン樹脂粒子、シリコーンゴム、シリコーンエラス
トマー等のシリコーン系化合物、ポリエチレン(P
E)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(P
S)、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂
及びエポキシ樹脂等が好ましく用いられる。
【0137】また、表面層のバインダー中に、抵抗を制
御するために導電剤を適時添加しても良い。導電剤とし
ては、各種の導電性無機粒子及びカーボンブラック、イ
オン系導電剤、導電性樹脂及び導電性粒子分散樹脂等が
挙げられる。
【0138】中間転写ドラム55上の多重トナー像は、
第2の転写装置58により記録材P上に一括に二次転写
されるが、転写手段58としてはコロナ帯電器による非
接触静電転写手段或いは転写ローラー及び転写ベルトを
用いた接触静電転写手段が使用可能である。
【0139】定着装置53としては、加熱ローラー53
aと加圧ローラー53bを有する熱ローラー定着装置に
替えて、記録材P上のトナー像に接するフィルムを加熱
することにより、記録材P上のトナー像を加熱し、記録
材Pに多重トナー像を加熱定着するフィルム加熱定着装
置を用いることもできる。
【0140】図5に示した画像形成装置が用いている中
間転写体としての中間転写ドラムに代えて、中間転写ベ
ルトを用いて多重トナー像を記録材に一括転写すること
も可能である。中間転写ベルトの構成について、図10
に示す。
【0141】感光ドラム101上に形成担持されたトナ
ー画像は、感光ドラム101と中間転写ベルト110と
のニップ部を通過する過程で、一次転写ローラー112
から中間転写ベルト110に印加される一次転写バイア
スにより形成される電界により、中間転写ベルト110
の外周面に順次一次転写される。
【0142】感光ドラム101から中間転写ベルト11
0への第1〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のため
の一次転写バイアスは、トナーとは逆極性で、バイアス
電源114から印加される。
【0143】感光ドラム101から中間転写ベルト11
0への第1〜第3色のトナー画像の一次転写工程におい
て、二次転写ローラー113b及び中間転写ベルトクリ
ーナー109は中間転写ベルト110から離間すること
も可能である。
【0144】113bは二次転写ローラーで、二次転写
対向ローラー113aに対応し平行に軸受させて中間転
写ベルト110の下面部に離間可能な状態に配設してあ
る。
【0145】中間転写ベルト110上に転写された合成
カラートナー画像の転写材Pへの転写は、二次転写ロー
ラー113bが中間転写ベルト110に当接されると共
に、中間転写ベルト110と二次転写ローラー113b
との当接ニップに所定のタイミングで転写材Pが給送さ
れ、二次転写バイアスがバイアス電源116から二次転
写ローラー113bに印加される。この二次転写バイア
スにより中間転写ベルト110から転写材Pへ合成カラ
ートナー画像が二次転写される。
【0146】転写材Pへの画像転写終了後、中間転写ベ
ルト110にはクリーニング用帯電部材109が当接さ
れ、感光ドラム51とは逆極性のバイアスをバイアス電
源115から印加することにより、転写材Pに転写され
ずに中間転写ベルト110上に残留しているトナー(転
写残トナー)に感光ドラム101と逆極性の電荷が付与
される。
【0147】前記転写残トナーは、感光ドラム101と
のニップ部およびその近傍において感光ドラム51に静
電的に転写されることにより、中間転写体がクリーニン
グされる。
【0148】中間転写ベルトは、ベルト形状の基層と基
層の上に設けられる表面処理層よりなる。なお、表面処
理層は複数の層により構成されていても良い。
【0149】基層及び表面処理層には、ゴム、エラスト
マー、樹脂を使用することができる。例えばゴム、エラ
ストマーとしては、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレ
ン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エ
チレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポ
リマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチ
レン、塩素化ポリエチレン、アクリロニトリルブタジエ
ンゴム、ウレタンゴム、シンジオタクチック1,2−ポ
リブタジエン、エピクロロヒドリンゴム、アクリルゴ
ム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、多流化ゴム、ポリノ
ルボルネンゴム、水素化ニトリルゴム及び熱可塑性エラ
ストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、
ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポ
リエステル系及びフッ素樹脂系等)等からなる群より選
ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができ
る。ただし、上記材料に限定されるものではない。ま
た、樹脂としては、ポリエレフィン系樹脂、シリコーン
樹脂、フッ素系樹脂、ポリカーボネート等の樹脂を使用
することができる。これら樹脂の共重合体や混合物を用
いても良い。
【0150】基層としては上述のゴム、エラストマー、
樹脂をフィルム状にして使用することができる。また、
これらの物質を、織布形状、不織布形状、糸状、フィル
ム形状をした芯体層の片面あるいは両面に上述のゴム、
エラストマー、樹脂を被覆、浸漬、噴霧したものを使用
しても良い。
【0151】芯体層を構成する材料は、例えば綿、絹、
麻及び羊毛等の天然繊維;キチン繊維、アルギン酸繊維
及び再生セルロース繊維等の再生繊維;アセテート繊維
等の半合成繊維;ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ア
クリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリビニルアルコー
ル繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊
維、ポリウレタン繊維、ポリアルキルパラオキシベンゾ
エート繊維、ポリアセタール繊維、アラミド繊維、ポリ
フロロエチレン繊維及びフェノール繊維等の合成繊維;
炭素繊維、硝子繊維及びボロン繊維等の無機繊維;鉄繊
維及び銅繊維等の金属繊維からなる群より選ばれる1種
あるいは2種以上を用いることができる。もちろん、上
記材料に限定されるものではない。
【0152】さらに、中間転写体の抵抗値を調節するた
めに基層および表面処理層中に導電剤を添加しても良
い。導電剤としては特に限定されるものではないが、例
えば、カーボン、アルミニウムやニッケル等の金属粉
末;酸化チタン等の金属酸化物;及び4級アンモニウム
塩含有ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルアニリン、
ポリビニルピロール、ポリジアセチレン、ポリエチレン
イミン、含硼素高分子化合物及びポリピロール等の導電
性高分子化合物;等からなる群より選ばれる1種あるい
は2種以上を用いることができる。ただし、上記導電剤
に限定されるものではない。
【0153】また、中間転写体表面の滑り性を上げ、転
写性を向上するために必要に応じて滑剤を添加しても良
い。
【0154】滑剤は特に制限はないが、各種フッ素ゴ
ム、フッ素エラストマー、黒鉛やグラファイトにフッ素
を結合したフッ化炭素及びポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)、ポリフッ化ビニルデン(PVDF)、エ
チレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)
及びテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体(PFA)等のフッ素化合物;シ
リコーン樹脂、シリコーンゴム、シリコーンエラストマ
ー等のシリコーン系化合物;ポリエチレン(PE);ポ
リプロピレン(PP);ポリスチレン(PS);アクリ
ル樹脂;ポリアミド樹脂;フェノール樹脂;及びエポキ
シ樹脂;等が好ましく用いられる。
【0155】次に、複数画像形成部にて各色のトナー画
像をそれぞれ形成し、これを同一転写材に順次重ねて転
写するようにした画像形成方法を図6をもとに説明す
る。
【0156】ここでは、第1,第2第3および第4の画
像形成部129a,129b,129c,129dが並
設されており、各画像形成部はそれぞれ専用の静電潜像
保持体、いわゆる感光ドラム119a,119b,11
9cおよび119dを具備している。
【0157】感光ドラム119a乃至119dはその外
周側に潜像形成手段123a,123b,123cおよ
び123d、現像部117a,117b,117cおよ
び117d、転写用放電部124a,124b,124
cおよび124d、ならびにクリーニング部118a,
118b,118cおよび118dが配置されている。
【0158】このような構成にて、先ず、第1画像形成
部129aの感光ドラム119a上に潜像形成手段12
3aによって原稿画像における、例えばイエロー成分色
の潜像が形成される。該潜像は現像手段117aのイエ
ロートナーを有する現像剤で可視画像とされ、転写部1
24aにて、転写材としての記録材Sに転写される。
【0159】上記のようにイエロー画像が転写材Sに転
写されている間に、第2画像形成部129bではマゼン
タ成分色の潜像が感光ドラム119b上に形成され、続
いて現像手段117bのマゼンタトナーを有する現像剤
で可視画像とされる。この可視画像(マゼンタトナー
像)は、上記の第1画像形成部129aでの転写が終了
した転写材Sが転写部124bに搬入されたときに、該
転写材Sの所定位置に重ねて転写される。
【0160】以下、上記と同様な方法により第3、第4
の画像形成部129c,129dによってシアン色,ブ
ラック色の画像形成が行われ、上記同一の転写材Sに、
シアン色,ブラック色を重ねて転写するのである。この
ような画像形成プロセスが終了したならば、転写材Sは
定着部122に搬送され、転写材S上の画像を定着す
る。これによって転写材S上には多色画像が得られるの
である。転写が終了した各感光ドラム119a,119
b,119cおよび119dはクリーニング部118
a,118b,118cおよび118dにより残留トナ
ーを除去され、引き続き行われる次の潜像形成のために
供せられる。
【0161】なお、上記画像形成装置では、転写材とし
ての記録材Sの搬送のために、搬送ベルト125が用い
られており、図6において、転写材Sは右側から左側へ
搬送され、その搬送過程で、各画像形成部129a,1
29b,129cおよび129dにおける各転写部12
4a,124b,124cおよび124dを通過し、転
写をうける。
【0162】この画像形成方法において、転写材を搬送
する搬送手段として加工の容易性及び耐久性の観点から
テトロン(登録商標)繊維のメッシュを用いた搬送ベル
トおよびポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリイミ
ド系樹脂、ウレタン系樹脂の如き薄い誘電体シートを用
いた搬送ベルトが利用される。
【0163】転写材Sが第4画像形成部129dを通過
すると、AC電圧が除電器120に加えられ、転写材S
は除電され、ベルト125から分離され、その後、定着
器122に入り、画像定着され、排出口126から排出
される。
【0164】なお、この画像形成方法では、その画像形
成部にそれぞれ独立した静電潜像保持体を具備してお
り、転写材はベルト式の搬送手段で、順次、各静電潜像
保持体の転写部へ送られるように構成してもよい。
【0165】また、この画像形成方法では、その画像形
成部に共通する静電潜像保持体を具備してなり、転写材
は、ドラム式の搬送手段で、静電潜像保持体の転写部へ
繰返し送られて、各色の転写をうけるように構成しても
よい。
【0166】しかしながら、この搬送ベルトでは、体積
抵抗が高いため、カラー画像形成装置におけるように、
数回の転写を繰り返す過程で、搬送ベルトが帯電量を増
加させて行く。このため、各転写の都度、転写電流を順
次増加させないと、均一な転写を維持できない。
【0167】本発明トナーは転写性が優れているので、
転写を繰返す毎に搬送手段の帯電が増しても、同じ転写
電流で各転写におけるトナーの転写性を均一化でき、良
質な高品位画像が得られることになる。
【0168】更に他の実施形態のフルカラー画像を形成
するための画像形成方法を図7に基づいて説明する。
【0169】感光ドラム133上に適当な手段で形成さ
れた静電潜像は、矢印の方向へ回転する回転現像ユニッ
ト139に取り付けられた現像手段としての現像器13
6中の第1の現像剤により可視化される。感光体ドラム
133上のカラートナー画像は、グリッパー147によ
って転写ドラム148上に保持されている転写材として
の記録材Sに、転写帯電器144により転写される。転
写後に感光ドラム133の表面上に残存する転写残トナ
ーは、感光ドラム133の表面に当接するクリーニング
ブレードを有するクリーナー138で回収され、感光ド
ラム133はクリーニングされる。
【0170】転写帯電器144には、コロナ帯電器又は
接触帯電器が利用され、転写帯電器144にコロナ帯電
器が使われる場合には、−10kV〜+10kVの電圧
が印加され、転写電流は−500μA〜+500μAで
ある。転写ドラム148の外周面には保持部材が張設さ
れ、この保持部材はポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム
やポリエチレンテレフタレートの如きフィルム状誘電体
シートによって構成される。例えば、厚さ100μm〜
200μm、体積抵抗1012〜1014Ω・cmのシート
が用いられる。
【0171】次に2色目として回転現像ユニットが回転
し、現像器135が感光ドラム133に対向する。そし
て現像器135中の第2の現像剤により現像され、この
トナー画像も前記と同一の転写材としての記録材S上に
重ねて転写される。
【0172】更に3色目、4色目も同様に行われる。こ
のように転写ドラム148は転写材としての記録材Sを
把持したまま所定回数だけ回転し所定色数のトナー像が
多重転写される。静電転写するための転写電流は、一色
目<二色目<三色目<四色目の順に高めることが感光ド
ラム上に残る転写残留トナーを少なくするために好まし
い。
【0173】一方、転写電流を高くすると、転写画像を
乱すので好ましくない。ところが本発明のトナーは転写
性に優れているので、多重転写する際の二色目、三色
目、四色目もしっかりと転写することができる。したが
って、何色目の画像もきちんと形成され、めりはりの利
いた多色画像が得られる。更に、フルカラー画像におい
ては、色再現に優れた美しい画像が得られる。しかも転
写電流をそれほど高める必要もなくなるので転写工程に
おける画像の乱れを少なくすることができる。また記録
材Sを転写ドラム148から分離する際に、分離帯電器
145により除電するが、転写電流が大きいと、記録材
Sの転写ベルトへの静電吸着が大きくなり、分離する際
の電流を大きくしないと分離できなくなる。そうする
と、転写電流とは逆極性であるので、トナー像の乱れや
転写材上からのトナーの飛散を生じ、画像形成装置機内
を汚してしまう。本発明のトナーは転写が容易であるの
で、分離電流を大きくせずとも良く、分離を容易にする
ことができ、結果として分離時の画像の乱れや、トナー
飛散を防止することができる。したがって本発明のトナ
ーは、多重転写工程を有する多色画像、フルカラー画像
を形成する画像形成方法に特に好ましく用いられる。
【0174】多重転写された記録材Sは、分離帯電器1
45により転写ドラム148より分離され、シリコーン
オイルを含浸しているウェッブを有する加熱加圧ローラ
ー定着器132で定着され、定着時に加色混合されるこ
とにより、フルカラー複写画像となる。
【0175】多重現像一括転写方法について、フルカラ
ー画像形成装置を例にして図8に基づいて説明する。
【0176】感光ドラム203上に帯電器202とレー
ザー光を用いた露光部201で形成された静電潜像は現
像器204,205,206及び207により順次トナ
ーを現像して可視化される。現像プロセスにおいては、
非接触現像方法が好ましく用いられる。非接触現像方法
によれば現像器中の現像剤層が像形成体の表面を擦るこ
とがないので、2回目以降の現像工程において先行の現
像工程で形成された像を乱すことなく現像を行うことが
できる。
【0177】感光ドラム203上に形成された多色多重
画像、フルカラー画像は転写帯電器209により転写材
としての記録材Sに転写される。転写工程においては、
静電転写方法が好ましく用いられ、コロナ放電転写方法
又は接触転写方法が利用される。コロナ放電転写方法
は、転写材としての記録材Sを介しコロナ放電を生じさ
せる転写帯電器209を像に対向するように配置し、転
写材としての記録材Sの背面からコロナ放電を作用させ
静電的に転写する方法である。接触転写方法とは、転写
材としての記録材Sを介し、転写ローラー、転写ベルト
を像形成体に接触させてローラーにバイアスを印加させ
るか、ベルトの背面から静電的に転写する方法である。
この静電転写方法により感光ドラム203の表面に担持
された多色トナー像が一括して転写材としての記録材S
に転写される。このような一括転写方式では、転写する
トナー量が多いので、転写残量が多くなり、転写ムラが
発生しやすくなり、フルカラー画像においては色ムラを
生じやすくなる。
【0178】しかしながら本発明のトナーは転写性に優
れており、多色画像においてはどの色もきちんと形成さ
れる。フルカラー画像においては色再現性に優れた美し
い画像が得られる。さらに、低電流でも転写効率が良い
ので、転写時における画像の乱れを少なくすることがで
きる。更に、分離も容易になるので、分離時の画像の乱
れトナー飛散も低減できる。さらに、離型性にも優れる
ので接触転写手段においても良好な転写性を示す。した
がって、本発明のトナーは、多重現像一括転写工程を有
する画像形成方法にも好ましく用いられる。
【0179】多色トナー像が一括転写された記録材S
は、感光ドラム203から分離され熱ローラー定着器2
12で定着されることにより多色画像となる。
【0180】転写後に感光ドラム203の表面上に残存
する転写残トナーは、感光ドラム203の表面に当接可
能に配置されているクリーニングブレードを有するクリ
ーナー208で回収され、感光ドラム203はクリーニ
ングされる。このクリーナー208のクリーニングブレ
ードは、通常は感光ドラム203の表面と離間にあり、
感光ドラム203から転写材としての記録材Sに転写が
行われる際に感光ドラム203の表面に当接するように
可動するものである。
【0181】図9は、中間転写ドラムを用い中間転写ド
ラム上に一次転写された4色のカラートナー画像を記録
材に一括して二次転写する際の二次転写手段として、転
写ベルトを用いた画像形成装置の説明図である。
【0182】図9に示す装置システムにおいて、現像器
344−1、344−2、344−3、344−4に、
それぞれシアントナーを有する現像剤、マゼンタトナー
を有する現像剤、イエロートナーを有する現像剤及びブ
ラックトナーを有する現像剤が導入され、感光体341
に形成された静電荷像を現像し、各色トナー像が感光体
341上に形成される。感光体341はa−Se、Cd
s、ZnO2、OPC、a−Siの様な光導電絶縁物質
層を持つ感光ドラムもしくは感光ベルトである。感光体
341は図示しない駆動装置によって矢印方向に回転さ
れる。
【0183】感光体341としては、アモルファスシリ
コン感光層、又は有機系感光層を有する感光体が好まし
く用いられる。
【0184】有機感光層としては、感光層が電荷発生物
質及び電荷輸送性能を有する物質を同一層に含有する、
単一層型でもよく、又は、電荷輸送層を電荷発生層を成
分とする機能分離型感光層であっても良い。導電性基体
上に電荷発生層、次いで電荷輸送層の順で積層されてい
る構造の積層型感光層は好ましい例の一つである。
【0185】有機感光層の結着樹脂はポリカーボネート
樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂が特に、転写
性、クリーニング性が良く、クリーニング不良、感光体
へのトナーの融着、外添剤のフィルミングが起こりにく
い。
【0186】帯電工程では、コロナ帯電器を用いる感光
体341とは非接触である方式と、ローラー等を用いる
接触型の方式がありいずれのものも用いられる。効率的
な均一帯電、シンプル化、低オゾン発生化のために図9
に示す如く接触方式のものが好ましく用いられる。
【0187】帯電ローラー342は、中心の芯金342
bとその外周を形成した導電性弾性層342aとを基本
構成とするものである。帯電ローラー342は、感光体
341面に押圧力をもって圧接され、感光体341の回
転に伴い従動回転する。
【0188】帯電ローラーを用いた時の好ましいプロセ
ス条件としては、ローラーの当接圧が4.9〜490N
/m(5〜500g/cm)で、直流電圧に交流電圧を
重畳したものを用いた時には、交流電圧=0.5〜5k
Vpp、交流周波数=50Hz〜5kHz、直流電圧=
±0.2〜±1.5kVであり、直流電圧を用いた時に
は、直流電圧=±0.2〜±5kVである。
【0189】この他の帯電手段としては、帯電ブレード
を用いる方法や、導電性ブラシを用いる方法がある。こ
れらの接触帯電手段は、高電圧が不必要になったり、オ
ゾンの発生が低減するといった効果がある。
【0190】接触帯電手段としての帯電ローラー及び帯
電ブレードの材質としては、導電性ゴムが好ましく、そ
の表面に離型性被膜をもうけても良い。離型性被膜とし
ては、ナイロン系樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデ
ン)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)などが適用可能
である。
【0191】感光体上のトナー像は、電圧(例えば、±
0.1〜±5kV)が印加されている中間転写ドラム3
45に転写される。転写後の感光体表面は、クリーニン
グブレード348を有するクリーニング手段349でク
リーニングされる。
【0192】中間転写ドラム345は、パイプ状の導電
性芯金345bと、その外周面に形成した中抵抗の弾性
体層345aからなる。芯金345bは、プラスチック
のパイプに導電性メッキをほどこしたものでも良い。
【0193】中抵抗の弾性体層345aは、シリコーン
ゴム、テフロンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴ
ム、EPDM(エチレンプロピレンジエンの3元共重合
体)などの弾性材料に、カーボンブラック、酸化亜鉛、
酸化スズ、炭化ケイ素の如き導電性付与材を配合分散し
て電気抵抗値(体積抵抗率)を105〜1011Ω・cm
の中抵抗に調整した、ソリッドあるいは発泡肉質の層で
ある。
【0194】中間転写ドラム345は感光体341に対
して並行に軸受けさせて感光体341の下面部に接触さ
せて配設してあり、感光体341と同じ周速度で矢印の
反時計方向に回転する。
【0195】感光体341の面に形成担持された第1色
のトナー像が、感光体341と中間転写ドラム345と
が接する転写ニップ部を通過する過程で中間転写ドラム
345に対する印加転写バイアスで転写ニップ域に形成
された電界によって、中間転写ドラム345の外面に対
して順次に中間転写されていく。
【0196】必要により、着脱自在なクリーニング手段
380により、転写材へのトナー像の転写後に、中間転
写ドラム345の表面がクリーニングされる。中間転写
ドラム上にトナー像がある場合、トナー像を乱さないよ
うにクリーニング手段380は、中間転写体表面から離
される。
【0197】中間転写ドラム345に対して並行に軸受
けさせて中間転写ドラム345の下面部に接触させて転
写手段が配設され、転写手段347は例えば転写ローラ
ー又は転写ベルトであり、中間転写ドラムと同じ周速度
で矢印の時計方向に回転する。転写手段は直接中間転写
ドラムと接触するように配設されていても良く、またベ
ルト等が中間転写ドラムと転写手段との間に接触するよ
うに配置されても良い。
【0198】転写ローラーの場合、中心に芯金とその外
周を形成した導電性弾性層とを基本構成とするものであ
る。
【0199】中間転写ドラム及び転写ローラーとして
は、一般的な材料を用いることが可能である。中間転写
ドラムの弾性層の体積固有抵抗値よりも転写ローラーの
弾性層の体積固有抵抗値をより小さく設定することで転
写ローラーへの印加電圧が軽減でき、転写材上に良好な
トナー像を形成できると共に転写材の中間転写体への巻
き付きを防止することができる。特に中間転写体の弾性
層の体積固有抵抗値が転写ローラーの弾性層の体積固有
抵抗値より10倍以上であることが特に好ましい。
【0200】中間転写ドラム及び転写ローラーの硬度
は、JIS K−6301に準拠し測定される。本発明
に用いられる中間転写ドラムは、10〜40度の範囲に
属する弾性層から構成されることが好ましく、一方、転
写ローラーの弾性層の硬度は、中間転写ドラムの弾性層
の硬度より硬く41〜80度の値を有するものが中間転
写ドラムへの転写材の巻き付きを防止する上で好まし
い。中間転写ドラムと転写ローラーの硬度が逆になる
と、転写ローラー側に凹部が形成され、中間転写ドラム
への転写材の巻き付きが発生しやすい。
【0201】図9では中間転写ドラム345の下方に
は、転写ベルト347が配置されている。転写ベルト3
47は、中間転写ドラム345の軸に対して並行に配置
された2本のローラー、すなわちバイアスローラー34
7aとテンションローラー347cに掛け渡されてお
り、駆動手段(不図示)によって駆動される。転写ベル
ト347は、テンションローラー347c側を中心にし
てバイアスローラー347a側が矢印方向に移動可能に
構成されていることにより、中間転写ドラム345に対
して下方から矢印方向に接離することができる。バイア
スローラー347aには、二次転写バイアス源347d
によって所望の二次転写バイアスが印加されており、一
方、テンションローラー347cは接地されている。
【0202】次に、転写ベルト347であるが、本実施
の形態では、熱硬化性ウレタンエラストマーにカーボン
を分散させ厚さ約300μm、体積抵抗率108〜10
12Ω・cm(1kV印加時)に制御した上に、フッ素ゴ
ム20μm、体積抵抗率10 15Ω・cm(1kV印加
時)に制御したゴムベルトを用いた。その外径寸法は周
長80×幅300mmのチューブ形状である。
【0203】上述の転写ベルト347は、前述のバイア
スローラー347aとテンションローラー347cによ
って約5%延ばす張力印加がなされている。
【0204】転写手段347は中間転写ドラム345と
等速度或は周速度に差をつけて回転させる。転写材34
6は中間転写ドラム345と転写手段347との間に搬
送されると同時に、転写手段347にトナーが有する摩
擦電荷と逆極性のバイアスを二次転写バイアス源347
dから印加することによって、中間転写ドラム345上
のトナー像が転写材346の表面側に転写される。
【0205】転写用回転体の材質としては、帯電ローラ
ーと同様のものも用いることができ、好ましい転写のプ
ロセス条件としては、ローラーの当接圧が4.9〜49
0N/m(5〜500g/cm)で、直流電圧が±0.
2〜±10kVである。
【0206】例えば、バイアスローラー347aの導電
性弾性層347a1はカーボン等の導電材を分散させた
ポリウレタン、エチレン−プロピレン−ジエン系三元共
重合体(EPDM)等の体積抵抗106〜1010Ω・c
m程度の弾性体でつくられている。芯金347a2には
定電圧電源によりバイアスが印加されている。バイアス
条件としては、±0.2〜±10kVが好ましい。
【0207】次いで転写材346は、ハロゲンヒータ等
の発熱体を内蔵させた加熱ローラーとこれと押圧力をも
って圧接された弾性体の加圧ローラーとを基本構成とす
る定着器381へ搬送され、加熱ローラーと加圧ローラ
ー間を通過することによってトナー像が転写材に加熱加
圧定着される。フィルムを介してヒータにより定着する
方法を用いても良い。
【0208】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではな
い。
【0209】 −−樹脂粒子分散液1の調製−− ・スチレン 90質量部 ・nブチルアクリレート 20質量部 ・アクリル酸 3質量部 ・ドデカンチオール 6質量部 ・四臭化炭素 1質量部 以上を混合し、溶解したものを、非イオン性界面活性剤
(三洋化成(株)製:ノニポール400)1.5質量部
及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネ
オゲンSC)2.5質量部をイオン交換水140質量部
に溶解したものに、フラスコ中で分散し、乳化し、10
分間ゆっくりと混合しながら、これに過硫酸アンモニウ
ム1質量部を溶解したイオン交換水10質量部を投入
し、窒素置換を行った後、前記フラスコ内を撹拌しなが
ら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時
間そのまま乳化重合を継続した。こうして、平均粒径が
0.17μm、ガラス転移点が57℃、重量平均分子量
(Mw)が11,000である樹脂粒子を分散させてな
る樹脂粒子分散液1を調製した。
【0210】 −−樹脂粒子分散液2の調製−− ・スチレン 75質量部 ・nブチルアクリレート 25質量部 ・アクリル酸 2質量部 以上を混合し、溶解したものを、非イオン性界面活性剤
(三洋化成(株)製:ノニポール400)1.5質量部
及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネ
オゲンSC)3質量部をイオン交換水140質量部に溶
解したものに、フラスコ中で分散し、乳化し、10分間
ゆっくりと混合しながら、これに過硫酸アンモニウム
0.8質量部を溶解したイオン交換水10質量部を投入
し、窒素置換を行った後、前記フラスコ内を撹拌しなが
ら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時
間そのまま乳化重合を継続し、平均粒径が0.1μm、
ガラス転移点が61℃、重量平均分子量(Mw)が55
0,000である樹脂粒子を分散させてなる樹脂粒子分
散液2を調製した。
【0211】 −−離型剤粒子分散液1の調製−− ・エステル系ワックス(融点65℃) 50質量部 ・アニオン性界面活性剤 5質量部 (第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC) ・イオン交換水 200質量部 以上を95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社
製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、
圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が
0.5μmである離型剤を分散させてなる離型剤粒子分
散液1を調製した。
【0212】−−離型剤粒子分散液2の調製−− エステル系ワックス(融点65℃)の代わりにポリエチ
レンワックス(融点120℃)を用いたこと以外は離型
剤粒子分散液1と同様にして離型剤粒子分散液2を調製
した。
【0213】−−離型剤粒子分散液3の調製−− エステル系ワックス(融点65℃)の代わりにポリエチ
レンプロピレン(融点140℃)を用いたこと以外は離
型剤粒子分散液1と同様にして離型剤粒子分散液3を調
製した。
【0214】 −−着色剤粒子分散液1の調製−− ・C.I.ピグメントレッド122 20質量部 ・アニオン性界面活性剤 2質量部 (第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC) ・イオン交換水 78質量部 以上を混合し、サンドグラインダーミルを用いて分散し
た。この着色剤粒子分散液1における粒度分布を、粒度
測定装置(堀場製作所製、LA−700)を用いて測定
したところ、含まれる着色剤粒子の平均粒径は、0.2
μmであり、また1μmを超える粗大粒子は観察されな
かった。
【0215】 −−帯電制御粒子分散液1の調整−− ・ジ−アルキル−サリチル酸の金属化合物 20質量部 (帯電制御剤、ボントロンE−84、オリエント化学工業社製) ・アニオン性界面活性剤 2質量部 (第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC) ・イオン交換水 78質量部 以上を混合し、サンドグラインダーミルを用いて分散し
た。この着色剤粒子分散液1における粒度分布を、粒度
測定装置(堀場製作所製、LA−700)を用いて測定
したところ、含まれる着色剤粒子の平均粒径は、0.2
μmであり、また1μmを超える粗大粒子は観察されな
かった。
【0216】 (トナー製造例1) <混合液調製> ・樹脂粒子分散液1 250質量部 ・樹脂粒子分散液2 110質量部 ・着色剤分散液1 40質量部 ・離型剤分散液1 70質量部 以上を、撹拌装置,冷却管,温度計を装着した1リット
ルのセパラブルフラスコに投入し撹拌した。この混合液
を1N−水酸化カリウムを用いてpH=5.2に調整し
た。
【0217】<凝集粒子形成>この混合液に凝集剤とし
て、10%塩化ナトリウム水溶液150質量部を滴下
し、加熱用オイルバス中でフラスコ内を撹拌しながら5
7℃まで加熱した。この温度の時、樹脂粒子分散液2の
3質量部と帯電制御剤粒子分散液1の10質量部を加え
た。50℃で1時間保持した後、光学顕微鏡にて観察す
ると平均粒径が約6.9μmである凝集粒子が形成され
ていることが確認された。
【0218】<融着工程>その後、ここにアニオン製界
面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)3質
量部を追加した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁
力シールを用いて撹拌を継続しながら105℃まで加熱
し、3時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ
過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥させるこ
とにより、マゼンタトナーを得た。
【0219】得られたマゼンタトナーにつき、コールタ
ーカウンターを用いてその平均粒径を測定してみると、
7.2μmであった。また、粒度分布の指標であるCV
値を測定したところ、1.20であった。更に、FPI
A法による測定値Cは、1個数%であった。
【0220】また、本マゼンタトナーの示差走査熱量計
(DSC)による最大吸熱ピークは68℃であった。
【0221】次に、このマゼンタトナーに、BET比表
面積200m2/gの疎水性シリカ微粉体(一次平均粒
径0.01μm)を1.5質量%混合して本発明のマゼ
ンタトナーNo1を調製した。マゼンタトナーNo1の
FIPA法による測定値Cは、1.1個数%であった。
【0222】(トナー製造例2)混合液調製工程に離型
剤分散液1の代わりに離型剤分散液2を用いること以外
はトナー製造例1と同様にして、マゼンタトナーを得
た。
【0223】得られたマゼンタトナーにつき、コールタ
ーカウンターを用いてその平均粒径を測定してみると、
7.0μmであった。また、粒度分布の指標であるCV
値を測定したところ、1.22であった。更に、FPI
A法による測定値Cは、1.1個数%であった。
【0224】また、本マゼンタトナーの示差走査熱量計
(DSC)による最大吸熱ピークは122℃であった。
【0225】次に、このマゼンタトナーに、BET比表
面積200m2/gの疎水性シリカ微粉体(一次平均粒
径0.01μm)を1.5質量%混合して本発明のマゼ
ンタトナーNo2を調製した。マゼンタトナーNo2の
FIPA法による測定値Cは、1.2個数%であった。
【0226】(トナー製造例3)混合液調製工程に離型
剤分散液1の代わりに離型剤分散液3を用いること以外
はトナー製造例1と同様にして、マゼンタトナーを得
た。
【0227】得られたマゼンタトナーにつき、コールタ
ーカウンターを用いてその平均粒径を測定してみると、
6.9μmであった。また、粒度分布の指標であるCV
値を測定したところ、1.21であった。更に、FPI
A法による測定値Cは、1.3個数%であった。
【0228】また、本マゼンタトナーの示差走査熱量計
(DSC)による最大吸熱ピークは139℃であった。
【0229】次に、このマゼンタトナーに、BET比表
面積200m2/gの疎水性シリカ微粉体(一次平均粒
径0.01μm)を1.5質量%混合して本発明のマゼ
ンタトナーNo3を調製した。マゼンタトナーNo3の
FIPA法による測定値Cは、1.4個数%であった。
【0230】 (トナー製造例4) ・プロポキシ化ビスフェノール 52mol% ・フマル酸 40mol% ・テレフタル酸 5mol% ・無水トリメリット酸 1mol% これらを縮合重合させて結着樹脂1を得た。 ・結着樹脂1 100質量部 ・C.I.ピグメントレッド122 5質量部 ・ポリプロピレンワックス(融点150℃) 1質量部 ・ジ−アルキル−サリチル酸の金属化合物 2質量部 (帯電制御剤、ボントロンE−84、オリエント化学工業社製) 上記材料のうち顔料は樹脂中にプレ分散させた。これら
をそれぞれプレンダーでよく混合した後、110℃に設
定した二軸混練押出機にて混練した。得られた混練物を
冷却後、粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機を用
いて微粉砕した。さらに、得られた微粉砕品をコアンダ
効果を利用した多分割分級装置で分級して、体積平均粒
径7.3μmのマゼンタトナーを得た。
【0231】得られたマゼンタトナーにつき、コールタ
ーカウンターを用いてその平均粒径を測定してみると、
7.2μmであった。また、粒度分布の指標であるCV
値を測定したところ、1.22であった。更に、FPI
A法による測定値Cは、1個数%であった。
【0232】また、本マゼンタトナーの示差走査熱量計
(DSC)による最大吸熱ピークは152℃であった。
【0233】次に、このマゼンタトナーに、BET比表
面積200m2/gの疎水性シリカ微粉体(一次平均粒
径0.01μm)を1.5質量%混合して本発明のマゼ
ンタトナーNo1を調製した。マゼンタトナーNo1の
FPIA法による測定値Cは、24.5個数%であっ
た。
【0234】〔実施例1〕画像形成装置(図2)と現像
装置(図3)を用い、金属薄板17上にポリアミドエラ
ストマーを設けた。ポリアミドエラストマーのショアー
D硬度は40度であった。この弾性ブレードを本実施例
の現像装置に当接圧が0.2N(20g)になるように
装着し、高温高湿環境下(35℃/90%RH)でマゼ
ンタトナー1を用いプリント動作をおこない、特に画像
上のカブリ、現像スリーブ5上のトナーコーティングの
状態、実際の画像欠陥を観察し評価した。
【0235】また、低温低湿下(15℃/10%RH)
においてもプリント動作を行い、画像上のカブリ評価及
び摩擦帯電量を測定した。
【0236】尚、摩擦帯電量は現像スリーブ上のトナー
をブローオフ法により測定した。
【0237】評価結果を表2に示す。
【0238】〔実施例2〕トナーにマゼンタトナー2を
用いたこと以外は実施例1と同様に評価を行った。評価
結果を表2に示す。
【0239】〔実施例3〕トナーにマゼンタトナー3を
用いたこと以外は実施例1と同様に評価を行った。評価
結果を表2に示す。
【0240】〔実施例4〕画像形成装置(図5)と現像
装置(図3)を用い、金属薄板17上にポリアミドエラ
ストマーを設けた。ポリアミドエラストマーのショアー
D硬度は40度であった。この弾性ブレードを本実施例
の現像装置に当接圧が0.2N(20g)になるように
装着し、高温高湿環境下(35℃/90%RH)でマゼ
ンタトナー1を用いプリント動作をおこない、特に画像
上のカブリ、現像スリーブ5上のトナーコーティングの
状態、実際の画像欠陥を観察し評価した。
【0241】〔比較例1〕トナーにマゼンタトナー4を
用いたこと以外は実施例1と同様に評価を行った。評価
結果を表2に示す。
【0242】〔比較例2〕金属薄板17上に設けたポリ
アミドエラストマーのショアーD硬度は50度であるこ
と以外は実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表
2に示す。
【0243】〔比較例3〕金属薄板17上に設けたポリ
アミドエラストマーのショアーD硬度は30度であるこ
と以外は実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表
2に示す。
【0244】
【表2】
【0245】
【発明の効果】本発明の一成分系現像剤は、高湿下にお
いて十分な摩擦帯電能を有し、画像カブリが少なく、高
温下において現像動作を繰り返した際に発生するトナー
融着によるトナーコーティングムラに起因する画像ム
ラ、画像スジ等の発生を防ぐことができるとともに、低
温低湿下においてもチャージアップが抑えられ、カブリ
のない良好な画質が得られ、環境差を問わず耐久時でも
長期に渡って安定した画像を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の従来例の非磁性一成分現像装置の概略
断面図である。
【図2】本発明に係る現像装置を用いた画像形成装置の
概略断面図である。
【図3】本発明に係る現像装置の概略断面図である。
【図4】本発明の画像形成方法をファクシミリ装置のプ
リンターに適用した場合のブロック図である。
【図5】本発明に係る現像装置を用いたカラー画像形成
装置の概略断面図である。
【図6】本発明に係る現像装置を用いたカラー画像形成
装置の概略断面図である。
【図7】本発明に係る現像装置を用いたカラー画像形成
装置の概略断面図である。
【図8】本発明に係る現像装置を用いたカラー画像形成
装置の概略断面図である。
【図9】本発明に係る現像装置を用いたカラー画像形成
装置の概略断面図である。
【図10】図5で示す画像形成装置のドラム状の中間転
写体に代えてベルト状の中間転写体を用いた画像形成装
置の説明図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 帯電装置 3 レーザー光 4 現像装置 5、26 現像スリーブ(現像剤担持体) 6、27 弾性ローラ 7、25 弾性ブレード 8、23 トナー(一成分系現像剤) 9 転写ローラ 10 クリーニングブレード 11 廃トナー収容容器 12 定着装置 13 紙(転写材) 14、24 現像容器 15 押さえ板金 16 弾性体 17 金属薄板 18 撹拌部材 19 シール部材 20 電源 51 感光体ドラム(潜像担持体) 52 帯電ローラー 53 芯金(中間転写体手段) 54 (4Y,4M,4C,4Bk)現像器 55 中間転写体 56 クリーニング機構 57 トレイ 58 転写手段 59 定着器 59a 定着ローラー 59b 加圧ローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/08 504 G03G 9/08 381 507 321 384 15/08 507L Fターム(参考) 2H005 AA08 AB03 AB06 CB07 CB13 EA03 EA05 FA05 2H077 AD06 AD13 AD17 AE03 EA11 FA12 FA21

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一成分系現像剤を収容するための現像容
    器と、該現像容器の開口部に設けられ一成分系現像剤を
    担持搬送するための現像剤担持体と、該現像剤担持体と
    ニップを形成し該現像剤担持体上に担持されている一成
    分系現像剤の層厚を規制し、且つ該一成分系現像剤を摩
    擦帯電させるための現像剤規制部材と、を有する現像装
    置であり、 該現像剤規制部材はニップを形成する側の表面が弾性層
    を有しており、 該一成分系現像剤は、凝集法により得られたトナー粒子
    及び外添剤粒子を少なくとも有し、且つフロー式粒子像
    分析装置(Flow Particle Image
    Analyzer)による円相当径0.6μm以上2.
    0μm未満の粒子の個数比率が3.0個数%未満である
    ことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 該トナー粒子は、乳化凝集法により得ら
    れたトナー粒子であることを特徴とする請求項1に記載
    の現像装置。
  3. 【請求項3】 該一成分系現像剤は、フロー式粒子像分
    析装置による円相当径0.6μm以上2.0μm未満の
    粒子の個数比率が2.7個数%未満であることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の現像装置。
  4. 【請求項4】 該一成分系現像剤は、フロー式粒子像分
    析装置による円相当径0.6μm以上2.0μm未満の
    粒子の個数比率が2.5個数%未満であることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の現像装置。
  5. 【請求項5】 該一成分系現像剤は、示差走査熱量計
    (DSC)による最大吸熱ピークが150℃以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の現
    像装置。
  6. 【請求項6】 該一成分系現像剤は、示差走査熱量計
    (DSC)による最大吸熱ピークが40℃乃至130℃
    であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記
    載の現像装置。
  7. 【請求項7】 該一成分系現像剤は、示差走査熱量計
    (DSC)による最大吸熱ピークが40℃乃至110℃
    であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記
    載の現像装置。
  8. 【請求項8】 該一成分系現像剤は、負帯電特性を有し
    ており、 該現像剤規制部材は、ニップを形成する側の表面がショ
    アーD硬度35度乃至45度のポリアミド含有ゴム層を
    有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記
    載の現像装置。
  9. 【請求項9】 一成分系現像剤を収容するための現像容
    器と、該現像容器の開口部に設けられ一成分系現像剤を
    担持搬送するための現像剤担持体と、該現像剤担持体と
    ニップを形成し該現像剤担持体上に担持されている一成
    分系現像剤の層厚を規制し、且つ該一成分系現像剤を摩
    擦帯電させるための現像剤規制部材と、を有する現像装
    置であり、該現像剤規制部材はニップを形成する側の表
    面が弾性層を有している現像装置に用いられる一成分系
    現像剤において、 該一成分系現像剤は、乳化凝集法により得られたトナー
    粒子及び外添剤粒子を少なくとも有し、且つフロー式粒
    子像分析装置(Flow ParticleImage
    Analyzer)による円相当径0.6μm以上
    2.0μm未満の粒子の個数比率が3.0個数%未満で
    あることを特徴とする一成分系現像剤。
  10. 【請求項10】 該トナー粒子は、乳化凝集法により得
    られたトナー粒子であることを特徴とする請求項9に記
    載の一成分系現像剤。
  11. 【請求項11】 該一成分系現像剤は、フロー式粒子像
    分析装置による円相当径0.6μm以上2.0μm未満
    の粒子の個数比率が2.7個数%未満であることを特徴
    とする請求項9又は10に記載の一成分系現像剤。
  12. 【請求項12】 該一成分系現像剤は、フロー式粒子像
    分析装置による円相当径0.6μm以上2.0μm未満
    の粒子の個数比率が2.5個数%未満であることを特徴
    とする請求項9又は10に記載の一成分系現像剤。
  13. 【請求項13】 該一成分系現像剤は、示差走査熱量計
    (DSC)による最大吸熱ピークが150℃以下である
    ことを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の
    一成分系現像剤。
  14. 【請求項14】 該一成分系現像剤は、示差走査熱量計
    (DSC)による最大吸熱ピークが40℃乃至130℃
    であることを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに
    記載の一成分系現像剤。
  15. 【請求項15】 該一成分系現像剤は、示差走査熱量計
    (DSC)による最大吸熱ピークが40℃乃至110℃
    であることを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに
    記載の一成分系現像剤。
  16. 【請求項16】 該一成分系現像剤は、負帯電特性を有
    しており、 該現像剤規制部材は、ニップを形成する側の表面がショ
    アーD硬度35度乃至45度のポリアミド含有ゴム層を
    有することを特徴とする請求項9乃至15のいずれかに
    記載の一成分系現像剤。
  17. 【請求項17】 画像形成装置本体に脱離可能に装着さ
    れる装置ユニットにおいて、 該装置ユニットは、一成分系現像剤と、一成分系現像剤
    を収容するための現像容器と、該現像容器の開口部に設
    けられ一成分系現像剤を担持搬送するための現像剤担持
    体と、該現像剤担持体とニップを形成し該現像剤担持体
    上に担持されている一成分系現像剤の層厚を規制し、且
    つ該一成分系現像剤を摩擦帯電させるための現像剤規制
    部材と、を有しており、 該現像剤規制部材はニップを形成する側の表面が弾性層
    を有しており、 該一成分系現像剤は、凝集法により得られたトナー粒子
    及び外添剤粒子を少なくとも有し、且つフロー式粒子像
    分析装置(Flow Particle Image
    Analyzer)による円相当径0.6μm以上2.
    0μm未満の粒子の個数比率が3.0個数%未満である
    ことを特徴とする装置ユニット。
  18. 【請求項18】 該トナー粒子は、乳化凝集法により得
    られたトナー粒子であることを特徴とする請求項17に
    記載の装置ユニット。
  19. 【請求項19】 該一成分系現像剤は、フロー式粒子像
    分析装置による円相当径0.6μm以上2.0μm未満
    の粒子の個数比率が2.7個数%未満であることを特徴
    とする請求項17又は18に記載の装置ユニット。
  20. 【請求項20】 該一成分系現像剤は、フロー式粒子像
    分析装置による円相当径0.6μm以上2.0μm未満
    の粒子の個数比率が2.5個数%未満であることを特徴
    とする請求項17又は18に記載の装置ユニット。
  21. 【請求項21】 該一成分系現像剤は、示差走査熱量計
    (DSC)による最大吸熱ピークが150℃以下である
    ことを特徴とする請求項17乃至20のいずれかに記載
    の装置ユニット。
  22. 【請求項22】 該一成分系現像剤は、示差走査熱量計
    (DSC)による最大吸熱ピークが40℃乃至130℃
    であることを特徴とする請求項17乃至20のいずれか
    に記載の装置ユニット。
  23. 【請求項23】 該一成分系現像剤は、示差走査熱量計
    (DSC)による最大吸熱ピークが40℃乃至110℃
    であることを特徴とする請求項17乃至20のいずれか
    に記載の装置ユニット。
  24. 【請求項24】 該一成分系現像剤は、負帯電特性を有
    しており、 該現像剤規制部材は、ニップを形成する側の表面がショ
    アーD硬度35度乃至45度のポリアミド含有ゴム層を
    有することを特徴とする請求項17乃至23のいずれか
    に記載の装置ユニット。
  25. 【請求項25】 バイアス電圧が印加されている接触帯
    電部材を潜像担持体表面に接触させることにより、該潜
    像担持体表面を一次帯電する帯電工程;一次帯電された
    潜像担持体表面に露光手段により、該潜像担持体上に静
    電潜像を形成する潜像形成工程;該潜像担持体上に形成
    された静電潜像を現像装置により現像し、トナー像を形
    成する現像工程;該潜像担持体上に形成されたトナー像
    を転写手段により、中間転写体を介して、又は、介さず
    に転写材上に転写する転写工程;及び該転写材上に転写
    されたトナー像を定着装置により転写材に定着する定着
    工程;を有する画像形成方法において、 該現像装置は、一成分系現像剤を収容するための現像容
    器と、該現像容器の開口部に設けられ一成分系現像剤を
    担持搬送するための現像剤担持体と、該現像剤担持体と
    ニップを形成し該現像剤担持体上に担持されている一成
    分系現像剤の層厚を規制し、且つ該一成分系現像剤を摩
    擦帯電させるための現像剤規制部材と、を有しており、 該現像剤規制部材はニップを形成する側の表面が弾性層
    を有しており、 該一成分系現像剤は、凝集法により得られたトナー粒子
    及び外添剤粒子を少なくとも有し、且つフロー式粒子像
    分析装置(Flow Particle Image
    Analyzer)による円相当径0.6μm以上2.
    0μm未満の粒子の個数比率が3.0個数%未満である
    ことを特徴とする画像形成方法。
  26. 【請求項26】 該トナー粒子は、乳化凝集法により得
    られたトナー粒子であることを特徴とする請求項25に
    記載の画像形成方法。
  27. 【請求項27】 該一成分系現像剤は、フロー式粒子像
    分析装置による円相当径0.6μm以上2.0μm未満
    の粒子の個数比率が2.7個数%未満であることを特徴
    とする請求項25又は26に記載の画像形成方法。
  28. 【請求項28】 該一成分系現像剤は、フロー式粒子像
    分析装置による円相当径0.6μm以上2.0μm未満
    の粒子の個数比率が2.5個数%未満であることを特徴
    とする請求項25又は26に記載の画像形成方法。
  29. 【請求項29】 該一成分系現像剤は、示差走査熱量計
    (DSC)による最大吸熱ピークが150℃以下である
    ことを特徴とする請求項25乃至28のいずれかに記載
    の画像形成方法。
  30. 【請求項30】 該一成分系現像剤は、示差走査熱量計
    (DSC)による最大吸熱ピークが40℃乃至130℃
    であることを特徴とする請求項25乃至28のいずれか
    に記載の画像形成方法。
  31. 【請求項31】 該一成分系現像剤は、示差走査熱量計
    (DSC)による最大吸熱ピークが40℃乃至110℃
    であることを特徴とする請求項25乃至28のいずれか
    に記載の画像形成方法。
  32. 【請求項32】 該一成分系現像剤は、負帯電特性を有
    しており、該現像剤規制部材は、ニップを形成する側の
    表面がショアーD硬度35度乃至45度のポリアミド含
    有ゴム層を有することを特徴とする請求項25乃至31
    のいずれかに記載の画像形成方法。
  33. 【請求項33】 該現像工程において、該現像剤担持体
    に直流電圧を重畳した交流電圧を印加して、該現像剤担
    持体上に担持されている一成分系現像剤を該潜像担持体
    表面に転移させて該静電潜像の現像を行うことを特徴と
    する請求項25乃至32のいずれかに記載の画像形成方
    法。
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