JP2002090150A - 移動体の方位推定装置および位置推定装置 - Google Patents

移動体の方位推定装置および位置推定装置

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JP2002090150A JP2000275500A JP2000275500A JP2002090150A JP 2002090150 A JP2002090150 A JP 2002090150A JP 2000275500 A JP2000275500 A JP 2000275500A JP 2000275500 A JP2000275500 A JP 2000275500A JP 2002090150 A JP2002090150 A JP 2002090150A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周囲の環境に左右されることなく、方位およ
び位置を常に高精度に推定することができる方位推定装
置および位置推定装置を提供する。 【解決手段】 DGPS受信器2、速度計3、地磁気セ
ンサ4およびジャイロ5の信頼性を判定し、信頼性の高
い手段2〜5が方位および位置の推定に大きく影響を与
えるように、位置・方位計算部6によって移動体の方位
および位置が推定される。さらに前記信頼性は、各手段
2〜5による検出値に基づいて判定されるので、各手段
2〜5自体の外乱要因に影響されていない通常時の精度
にだけ基づく信頼性ではなく、周囲の環境の影響を受け
た状態での信頼性を判定することができる。したがって
常に高い精度で方位および位置を推定することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体の方位を推
定するための装置および移動体の位置を推定するための
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】移動体の位置を推定する技術として、グ
ローバルポジショニングシステム(以下、GPSと略称
する)によって移動体の位置を推定する装置がある。こ
の装置は、衛星からの電波を受信できない場合、および
衛星からの電波が建物などで反射した反射波の影響を受
けて大きな誤差を生じている場合がある。したがってこ
のようなGPSを用いる装置では、他の原理のセンサと
組合わせて、GPSによる位置を補間および補正する必
要がある。
【0003】移動体の方位を推定する技術としても、G
PSによって移動体の方位を推定する装置がある。この
装置は、位置を推定する装置と同様に、方位が得られな
い場合および大きな誤差を生じている場合がある。また
GPSから得られる方位は、移動体が低速度で移動する
場合、誤差が大きくなる。また方位を推定する装置とし
て、ジャイロを用いる装置がある。この装置では、移動
体が、低速度で大きな円を描くように移動する場合な
ど、小さな角速度で大きく方向を変える場合などは、高
精度の方位を得ることができない。
【0004】移動体が低速度で移動する場合にも高精度
に方位を得ることができる装置として、地磁気センサを
用いた装置がある。地磁気センサは、地磁気以外の磁場
発生源が存在する付近では、その磁場の影響を受けて、
大きな誤差を生じてしまう。したがってこのような地磁
気センサを用いた装置においても、他のセンサを用いて
補正する必要がある。
【0005】このように異種のセンサから導かれる同じ
物理量の差、したがって方位差または位置差から環境変
化による異常検出をして誤差を低減する従来の技術で
は、移動体の速度の変化を考慮したものは少ない。移動
量を考慮したものもあるが、一定時間での移動量の変化
を用いているので、速度の急な変化への応答性を欠いて
おり、精度が低くなってしまう。
【0006】複数のセンサからの情報に基づいて方位を
推定する技術として、たとえば特開平5−34157に
示される車両用走行方位検出装置がある。この装置は、
地磁気センサによって検出される地磁気成分を、水平面
上で互いに直交する2方向成分に分解し、両地磁気成分
が示す座標位置へ、この座標位置が含まれるべき出力円
の中心座標値から向かう方向に基づいて、車両の走行方
位を検出している。さらにジャイロセンサによって走行
方位変化量を検出し、一定距離走行中に出力円上におい
て地磁気センサによって検出される出力点移動量と、ジ
ャイロセンサによって検出される出力点移動量の差を求
め、この移動量差に基づいて周囲の磁場環境の良否を判
別している。この判別された磁場環境に基づいて、地磁
気センサのサンプリングデータ数を算出し、その数のサ
ンプリングデータの平均値データを求め、複数の平均値
データに基づいて出力円の候補値を算出し、この候補値
に基づいて、中心点を補正している。
【0007】複数のセンサからの情報に基づいて方位を
推定する他の従来の技術として、たとえば特開平6−2
88776に示される車両用走行方位検出装置がある。
この装置では、GPSによる方位とジャイロによる方位
とに基づいて、車両の速度に依存したGPSの誤差とジ
ャイロのオフセット値の誤差およびその誤差の時間変化
率とを評価し、この評価に基づいてGPSによる方位と
ジャイロによる方位とから車両の方位を推定している。
【0008】また、複数のセンサからの情報に基づいて
位置を推定する技術として、特開平5−79849に示
されるAVMシステムがある。このシステムは、GPS
による位置検出手段、地磁気センサ、ジャイロおよび車
速センセを備え、衛星からの電波を受信できる場合に
は、GPSによる位置を移動体位置とし、衛星からの電
波が受信できないときだけ地磁気センサ、ジャイロおよ
び車速センセの出力値に基づいて移動体位置を推定し、
衛星からの電波が受信できる状態に復帰すると、GPS
による位置推定に戻り、この復帰時にGPSによる位置
と、地磁気センサ、ジャイロおよび車速センセの出力値
に基づく位置とにずれが生じている場合、GPSによる
位置に補正している。
【0009】また、複数のセンサからの情報に基づいて
位置を推定する他の従来の技術として、特開平8−33
4348に示されるナビゲーション装置がある。この装
置は、ジャイロによって相対位置を求めるとともに、G
PSによって絶対位置を求め、相対位置の車両の移動距
離に関する誤差範囲を基にした補正範囲を決定し、この
補正範囲とGPSによる測位誤差範囲との共通範囲上
に、GPSによる絶対位置を補正して自車位置としてい
る。これによって移動距離に関する累積誤差を低減して
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−34157
に示される車両用走行方位検出装置では、一定距離走行
中における、地磁気センサの出力点移動量とジャイロセ
ンサの出力点移動量の差を求め、この移動量差に基づい
て周囲の磁場環境の良否を判別し、方位推定のための出
力円中心の補正をしており、一定距離移動しなければ、
磁場環境の良否を判断することができず、方位の推定精
度が低下してしまう。またこの装置では、方位の推定
は、磁気センサによる出力点にだけ基づいており、磁場
環境が悪い環境下、したがって磁気センサよりもジャイ
ロの方が信頼できる環境下であっても、磁気センサによ
る出力点に基づいて方位を推定しており、方位の推定精
度が低い。
【0011】また特開平6−288776に示される車
両用走行方位検出装置では、GPSおよびジャイロの誤
差を評価して方位を求めているけれども、これらの誤差
の評価は、装置自体の精度に基づく誤差の評価であり、
周囲の環境の影響に対する誤差の評価がなされていな
い。したがってこの装置は、たとえばGPSが周囲の環
境に影響された場合、方位の推定精度が低くなってしま
う。
【0012】さらに特開平5−79849に示されるA
VMシステムでは、基本的にGPSによって位置を推定
し、衛星からの電波が受信できないときだけ地磁気セン
サ、ジャイロおよび車速センセの出力値に基づいて位置
を推定する構成である。したがってこのシステムは、G
PSが周囲の環境に影響された場合、位置の推定精度が
低くなってしまう。
【0013】さらに特開平8−334348に示される
ナビゲーション装置では、GPSおよびジャイロが有す
る一定の誤差を考慮し、各誤差範囲内の共通範囲上の位
置を自車位置に推定するだけである。したがってこの装
置は、周囲の環境に影響されて、しばらくの間誤差が一
定以上に大きくなると位置の推定精度が低くなってしま
う。
【0014】したがって本発明の目的は、周囲の環境に
左右されることなく、方位を常に高精度に推定すること
ができる方位推定装置を提供することである。
【0015】また本発明の目的は、周囲の環境による影
響されることなく、位置を常に高精度に推定することが
できる位置推定装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、相互に異なる
原理によって移動体の方位に関連する情報を取得する複
数の方位関連情報手段と、各方位関連情報手段による取
得方位関連情報に基づいて各方位関連情報手段の信頼性
を判定し、信頼性の高い方位関連情報手段による取得方
位関連情報が方位推定値に大きな影響を与えるように、
各方位関連情報手段による取得方位関連情報から移動体
の方位を推定する方位推定演算手段とを含むことを特徴
とする移動体の方位推定装置である。
【0017】本発明に従えば、各方位関連情報手段の信
頼性を判定し、信頼性の高い方位関連情報手段による取
得方位関連情報が大きく影響を与えるように、方位推定
演算手段によって移動体の方位が推定される。さらに各
方位関連情報手段の信頼性は、各方位関連情報手段によ
る取得方位関連情報に基づいて判定されるので、各方位
関連情報手段自体の外乱要因の影響を受けていない通常
時の精度にだけ基づく信頼性ではなく、周囲の環境の影
響を受けた状態での信頼性を判定することができる。こ
のように方位を推定しようとする環境下において、各方
位関連情報手段のうち信頼性の高い方位関連情報手段が
どの方位関連情報手段であるかを判定し、信頼性の高い
方位関連情報手段に依存するように方位を推定すること
ができる。
【0018】また本発明は、前記方位推定演算手段は、
各方位関連情報手段による取得方位関連情報に基づく方
位の差を移動体の速度で除算した値に基づいて、各方位
関連情報手段の信頼性を判定することを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、各方位関連情報手段の信
頼性は、各方位関連情報手段による取得方位関連情報に
基づく方位の差を速度で除算した値に基づいて判定され
るので、移動体の速度の影響をなくし、安定した信頼性
の判定が可能となる。しかも方位差を速度で除算した値
に基づいて信頼性判定をすれば、比較的長い区間での傾
向を求める必要がないので移動体の移動距離に拘わら
ず、リアルタイムで異常を検出しつつ方位を推定するこ
とができる。
【0020】また本発明は、相互に異なる原理によって
移動体の位置に関連する情報を取得する複数の位置関連
情報手段と、各位置関連情報手段による取得位置関連情
報に基づいて各位置関連情報手段の信頼性を判定し、信
頼性の高い位置関連情報手段による取得位置関連情報が
位置推定値に大きな影響を与えるように、各位置関連情
報手段による取得位置関連情報から移動体の位置を推定
する位置推定演算手段とを含むことを特徴とする移動体
の位置推定装置である。
【0021】本発明に従えば、各位置関連情報手段の信
頼性を判定し、信頼性の高い位置関連情報手段による取
得位置関連情報が大きく影響を与えるように、位置推定
演算手段によって移動体の位置が推定される。さらに各
位置関連情報手段の信頼性は、各位置関連情報手段によ
る取得位置関連情報に基づいて判定されるので、各位置
関連情報手段自体の外乱要因の影響を受けていない通常
時の精度にだけ基づく信頼性ではなく、周囲の環境の影
響を受けた状態での信頼性を判定することができる。こ
のように位置を推定しようとする環境下において、各位
置関連情報手段のうち信頼性の高い位置関連情報手段が
どの位置関連情報手段であるかを判定し、信頼性の高い
位置関連情報手段に依存するように位置を推定すること
ができる。
【0022】また本発明は、前記位置推定演算手段は、
各位置関連情報手段による取得位置関連情報に基づく位
置の差を移動体の速度で除算した値に基づいて、各位置
関連情報手段の信頼性を判定することを特徴とする。
【0023】本発明に従えば、各位置関連情報手段の信
頼性は、各位置関連情報手段による取得位置関連情報に
基づく位置の差を速度で除算した値に基づいて判定され
るので、移動体の速度の影響をなくし、安定した信頼性
の判定が可能となる。しかも位置差を速度で除算した値
に基づいて信頼性判定をすれば、比較的長い区間での傾
向を求める必要がないので移動体の移動距離に拘わら
ず、リアルタイムで異常を検出しつつ位置を推定するこ
とができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
移動体の位置推定装置1の概略的構成を示すブロック図
である。位置推定装置1は、たとえば地表面に沿って2
次元的に移動する移動体(後述の図3に図示)20に搭
載され、この移動体20の位置を推定するための装置で
ある。移動体20は、移動する物体であればよく、たと
えば自動車などの車両であってもよいし、また遠隔操縦
される建設機械および産業機械などの機械であってもよ
いし、さらに自律移動ロボットなどの移動するロボット
であってもよい。図面上では、移動体20として車両を
模式的に示す。
【0025】位置推定装置1は、位置検出手段であるデ
ィファレンシャル方式グローバルポジショニングシステ
ム(略称DGPS)受信器2と、速度検出手段である速
度計3と、方位検出手段である地磁気センサ4と、方位
角速度検出手段であるジャイロ5と、演算処理手段であ
る位置・方位計算部6とを含む。DGPS受信機2、速
度計3、地磁気センサ4およびジャイロ5は、位置関連
情報手段であり、位置・方位計算部6は、位置推定演算
手段である。以下、DGPS受信器2、速度計3、地磁
気センサ4およびジャイロ5を総称するときは、位置関
連情報手段という場合がある。
【0026】このように位置推定装置1は、複数の位置
関連情報手段2〜5と、位置・方位計算部6とを含む。
各位置関連情得手段、したがってDGPS受信器2、速
度計3、地磁気センサ4およびジャイロ5は、相互に異
なる原理によって移動体20の位置に関連する情報を取
得する。位置関連情報は、移動体20の位置Pおよび移
動体20の位置を演算によって求めるための情報、たと
えば移動体20の速度V、方位θおよび方位角速度ωを
含む。位置推定演算手段である位置・方位計算部6は、
各位置関連情報手段2〜5による取得位置関連情報に基
づいて、各位置関連情報手段2〜5の信頼性を判定し、
これらのうち信頼性の高い位置関連情報手段2〜5によ
る取得位置関連情報が位置推定値に大きな影響を与える
ように、各位置関連情報手段2〜5による取得位置関連
情報から移動体20の位置P0を推定する。
【0027】また本実施の形態の位置推定装置1は、方
位推定装置7を含んでおり、この方位推定装置7は、前
記地磁気センサ4と、前記ジャイロ5と、前記位置・方
位計算部6とを含む。地磁気センサ4およびジャイロ5
は、位置関連情報手段であるとともに方位関連情報手段
でもあり、位置・方位計算部6は、位置推定演算手段で
あるとともに方位推定演算手段でもある。以下、地磁気
センサ4およびジャイロ5を総称するときは、方位関連
情報手段という場合がある。
【0028】このように方位推定装置1に含まれる方位
推定装置7は、複数の方位関連情報手段4,5と、位置
・方位計算部6とを含む。各方位関連情報手段、したが
って地磁気センサ4およびジャイロ5は、相互に異なる
原理によって移動体20の方位に関連する情報を取得す
る。方位関連情報は、移動体20の方位θおよび移動体
20の方位を演算によって求めるための情報、たとえば
方位角速度ωを含む。方位推定演算手段である位置・方
位計算部6は、各方位関連情報手段4,5による取得方
位関連情報に基づいて、各方位関連情報手段4,5の信
頼性を判定し、これらのうち信頼性の高い方位関連情報
手段4,5による取得方位関連情報が方位推定値に大き
な影響を与えるように、各方位関連情報手段4,5によ
る取得方位関連情報から移動体20の方位θ0を推定す
る。
【0029】図2は、位置推定装置1の具体的構成を示
すブロック図である。DGPS受信器2は、複数の衛星
からの電波信号であるGPS信号を受信し、このGPS
信号の表す位置を求めるための情報、および正確な位置
が検出されている基準局から送られる補正情報に基づい
て、経度および緯度で表される移動体20の絶対位置P
を高精度に検出する。以下、絶対位置PをDGPS測位
データという場合がある。
【0030】速度計3は、移動体20の速度Vを検出す
る。この速度計3は、たとえば移動体20が車両などの
車輪を有する構成である場合、この車輪の回転速度をエ
ンコーダなどによって検出して、速度Vを求める構成で
あってもよい。また速度計3は、たとえば固定物から赤
外線を発信し、移動体20で反射した反射波を受信し
て、波長の変化から速度Vを検出する構成であってもよ
い。
【0031】地磁気センサ4は、移動体に対する地磁気
方位(地磁気のN極の方位)を検出し、地磁気方位に対
する移動体20の進行方位の成す方位角で表される絶対
方位θを求める。ジャイロ5は、移動体20の方位の時
間変化率である方位角速度ωを検出する。ジャイロ5
は、たとえば機械式ジャイロ、ガスレートジャイロ、振
動ジャイロおよび光ファイバジャイロなどで実現されて
もよい。
【0032】位置・方位計算部6は、方位推定部10
と、位置推定部11とを有する。方位推定部10は、地
磁気センサ4およびジャイロ5の各検出値(各取得方位
関連情報)に基づいて、移動体20の絶対方位(以下
「方位推定値」という場合もある)θを推定する。この
方位推定部10は、オフセット設定器12と、方位角速
度減算器13と、方位角速度積分器14と、方位減算器
15と、方位信頼性判定器16と、方位調整器17とを
含む。
【0033】オフセット設定器12は、移動体20の初
期状態における絶対方位に基づいて、オフセット値ω1
が設定されて記憶されている。方位角速度減算器13
は、検出方位角速度ωおよびオフセット値ω1が与えら
れるとともに、方位調整器17から方位用補正値ω2が
与えられる。この方位角速度減算器13では、検出方位
角速度ωから方位用補正値ω2およびオフセット値ω1
が減算される。
【0034】方位角速度積分器14には、方位角速度減
算器13から演算方位角速度ω3(=ω−ω1−ω2)
が与えられる。この方位角速度積分器14では、演算方
位角速度ω3を積分して、移動体20の絶対方位を求
め、この演算絶対方位を方位推定値θ0として出力す
る。方位減算器15には、方位推定値θ0および地磁気
センサ4によって検出される検出絶対方位θが与えられ
る。この方位減算器15では、方位推定値θ0から検出
絶対方位θを減算し、方位差Δθ(=θ0−θ)を求め
る。
【0035】方位信頼性判定器16には、方位差Δθお
よび速度Vが与えられる。この方位信頼性判定器16で
は、方位差Δθを検出速度Vで除算して得られる方位用
判定値Jθに基づいて、地磁気センサ4およびジャイロ
5の信頼性、具体的には地磁気センサ4およびジャイロ
5のどちらの信頼性が高いかが判定され、この判定結果
に基づく方位ゲインGθを方位調整器17に与える。
【0036】方位調整器17には、方位差Δθおよび方
位ゲインGθが与えられる。方位調整器17では、方位
差Δθを予め定める伝達関数に従って演算し、方位角速
度減算器13に与える方位用補正値ω2を求める。この
方位用補正値ω2を求めるための伝達関数における方位
ゲインは、可変であり、方位信頼性判定器16から与え
られる方位ゲインGθである。方位ゲインGθは、地磁
気センサ4およびジャイロ5うち信頼性の高い方の方位
関連情報が方位推定値θ0に大きく影響を与えるよう
に、決定されている。
【0037】この位置推定装置1では、ジャイロ5によ
る方位角速度に基づいて演算される方位推定値θ0を、
地磁気センサ4による検出絶対方位θに基づいて補正す
るようにして、移動体20の方位が推定される。つまり
方位推定において積分演算して求める積分型センサであ
るジャイロ5と、方位推定において積分演算せずに求め
る非積分型センサである地磁気センサ4とを組合わせ
て、移動体20の方位が推定される。
【0038】図3は各方位関連情報手段4,5の信頼性
判定における速度の影響を説明するための図であって、
図3(1)は移動体20の移動経路21を示す平面図で
あり、図3(2)は移動体20が移動経路21を移動し
たときの時間tと方位差Δθとの関係を示すグラフであ
り、図3(3)は移動体20が移動経路21を移動した
ときの時間tと方位用判定値(=方位差/速度)Jθと
の関係を示すグラフである。図3(2)で、横軸が時間
tであり、縦軸が方位差Δθである。図3(3)で、横
軸が時間tであり、縦軸が方位用判定値Jθであるであ
る。地磁気センサ4およびジャイロ5の信頼性は、単に
方位差Δθを見ても判定できないが、ジャイロ5自体の
精度による方位差は急激に変化することがないのに対し
て、磁場発生源S1などの外乱要因の地磁気センサ4へ
の影響による方位差は急激な変化をするので、方位差Δ
θの変化率を見ることによって判定することができる。
【0039】移動体20が、図3(1)に示すような外
乱要因である磁場発生源S1に隣接する直線状の移動経
路21を移動する場合、ジャイロ5に基づく方位は変化
しないけれども、地磁気センサ4による検出方位θは、
磁場発生源S1の影響を受けて変化する。したがって方
位差Δθは時間tの経過に従って変化する。
【0040】この方位差Δθと時間tとの関係は、グラ
フ線23で示す移動体20が低速度で移動した場合と、
グラフ線24で示す移動体20が高速度で移動した場合
とで、異なる。換言すれば、単位時間あたりの方位差の
変化率は、移動体の速度によって変動する。したがって
移動体20の移動速度Vが影響するために、方位差Δθ
の時間変化率では、信頼性の判定が困難である。
【0041】本実施の形態では、方位差Δθを移動体の
検出速度Vで除算した方位用判定値Jθを用いている。
この方位用判定値Jθと時間tとの関係は、グラフ線2
5で示す移動体20が低速度で移動した場合と、グラフ
線26で示す移動体20が高速度で移動した場合とが、
同様の関係となる。このように単位移動距離あたりの変
化率に比例する値に換算することができ、移動体の速度
Vの影響を受けない値とすることができる。したがって
この方位用判定値Jθを用いて、地磁気センサ4および
ジャイロ5のうちいずれの信頼性が高いかを判定するこ
とができる。
【0042】図4は、方位ゲインGθを示すグラフであ
る。図4で、横軸が方位用判定値Jθであり、縦軸が方
位ゲインGθである。また図5は、方位調整器17の状
態遷移を示す図である。方位ゲインGθは、上述のよう
に方位用判定値Jθに基づいて決定される。
【0043】方位用判定値Jθが0以上でありかつ第1
しきい値Jθ1未満の小さい値である場合には、地磁気
センサ4およびジャイロ5の両方の信頼性が高いと判断
され、方位調整器17が異常なし状態30とされる。こ
の場合、地磁気センサ4およびジャイロ5のいずれの影
響が大きくなっても、高い推定精度を確保できるけれど
も、本実施の形態では、周囲の環境に影響されず、検出
方位角速度ωの分散が小さく安定しているジャイロ5の
影響が大きくなるようにして、方位の推定精度をさらに
高くしている。したがって異常なし状態30では、方位
ゲインGθは、地磁気センサ4およびジャイロ5の両方
が方位推定値θ0に影響し、かつジャイロ5による検出
方位角速度ωが方位推定値θ0に大きく影響するよう
に、比較的小さい第1ゲイン値Gθ1とされる。
【0044】また、方位ゲインGθを比較的小さい値G
θ1に設定することで、周囲の環境の影響による誤差が
発生したときに方位推定装置7が誤差を除去しようとす
る力が弱まるので、誤差に対する方位差Δθへの感度が
上がり、異常の検出を容易にしている。なお、地磁気セ
ンサ4とジャイロ5の各誤差が小さくなくても偶然同程
度となった場合にもこの状態になり得るが、各センサは
相互に異なる原理によるものなので、この状態は長くは
続かず、いずれ誤差が顕在化し検出できるようになる。
【0045】方位用判定値Jθが第1しきい値Jθ1以
上でありかつ第2しきい値Jθ2(>Jθ1)未満の中
間的な値である場合には、方位差Δθが地磁気センサ4
およびジャイロ5のいずれの原因によるものであるか判
断しにくい。地磁気センサ4は、周囲に地磁気に対する
外乱要因が存在しない場合には、誤差が発生したとして
も環境の影響による誤差に比べてその大きさは小さく、
しかも図6に示すように短期的なものであるので、誤っ
てジャイロ5の影響とみなし地磁気センサの推定値への
影響を大きくしたとしても、その影響は少ない。これに
対して、ジャイロ5は、誤差が発生すると方位推定値に
次第に蓄積されていくので、誤って地磁気センサ4の影
響と見なしジャイロ5の推定値への影響を大きくする
と、図6に示すように誤差の蓄積が加速され推定値が真
の値から外れていってしまう。したがって、本実施の形
態では、方位差はジャイロ5の誤差による可能性が高い
と判断され、方位調整器17が積分型抑制状態31とさ
れる。つまり方位に関して積分型センサであるジャイロ
5の影響を抑制する状態であり、地磁気センサ4の影響
が大きくなるようにしている。したがって方位ゲインG
θは、地磁気センサ4およびジャイロ5の両方が方位推
定値θ0に影響し、かつ地磁気センサ4による検出絶対
方位θが方位推定値θ0に大きく影響するように、比較
的大きな第2ゲイン値Gθ2(>Gθ1)とされる。
【0046】方位用判定値Jθが第2しきい値Jθ2以
上の大きい値である場合には、地磁気センサ4が外乱要
因の影響を受けていると判断され、方位調整器17が差
無視状態32とされる。この場合、ジャイロ5を信頼し
て、ジャイロ5だけまたはほぼジャイロ5だけに基づい
て、方位が推定されるようにしている。したがって差無
視状態32では、方位ゲインGθは、地磁気センサ4に
よる検出絶対方位θが方位推定値θ0に影響しないまた
はほとんど影響しないように、第1ゲイン値Gθ1より
も小さいほぼ0に近い第3ゲイン値Gθ3以下の値、し
たがって0またはほぼ0に近い値とされる。しかもこの
場合、方位ゲインGθは、方位用判定値Jθが大きくな
るにつれて小さくなるように決定されており、より好適
に高精度に方位推定が可能である。
【0047】方位調整器17は、上述のように信頼性判
定に基づいて状態が決定される。方位用判定値Jθが小
さい場合、異常なし状態30に遷移し、方位用判定値J
θが中間的な値の場合、積分型抑制状態31に遷移し、
方位用判定値Jθが大きい場合、差無視状態32に遷移
する。
【0048】方位に関して非積分型センサである地磁気
センサ4は、累積誤差を有しないので、外乱要因が存在
しない場合、絶対方位を高精度に検出することができる
けれども、外乱要因が存在すると、その影響を受けて検
出絶対方位に大きな誤差が含まれてしまう。また方位に
関して積分型センサであるジャイロ5は、地磁気センサ
4のように外乱要因の影響を受けないけれども、累積誤
差などに起因して、外乱要因がない場合の地磁気センサ
4に比べて精度が低い。
【0049】この点を踏まえ、上述のように各方位関連
情報取得手段4,5の信頼性を判定し、信頼性の高い方
位関連情報取得手段による取得位置関連情報のうち、信
頼性の高い方が大きく影響を与えるように、方位推定部
10によって移動体20の方位が推定される。さらに各
方位関連情報手段4,5の信頼性は、取得位置関連情報
に基づいて判定されるので、方位を推定しようとする環
境下において、各方位関連情報手段4,5のうち信頼性
の高い位置関連情報手段がどれであるかを判定してい
る。したがってリアルタイムで異常を検出しつつ常に高
い精度で方位を推定することができる。
【0050】さらに各方位関連情報手段4,5の信頼性
は、方位差Δθを速度Vで除算した方位用判定値Jθに
基づいて判定されるので、移動体20の速度の影響をな
くし、安定した信頼性の判定が可能となる。
【0051】再び図2を参照して、位置推定部11は、
方位推定部10による方位推定値θ0ならびにDGPS
受信器2および速度計3の各検出値、換言すればDGP
S受信器2、速度計3、地磁気センサ4およびジャイロ
5の各検出値(各取得位置関連情報)に基づいて、移動
体20の絶対位置(以下「位置推定値」という場合もあ
る)Pを推定する。この位置推定部11は、速度成分演
算器35と、速度減算器36と、速度積分器37と、位
置減算器38と、位置信頼性判定器39と、位置調整器
40とを含む。
【0052】速度成分演算器35には、方位推定値θ0
および検出速度Vが与えられる。この速度成分演算器3
5では、移動体20の速度Vの直交2軸方向の成分を演
算する。2軸方向は、経度線および緯度線にそれぞれ平
行な方向であり、緯度線方向の速度成分Vxおよび経度
線方向の速度成分Vyは、次の式(1)および式(2)
によって求められる。 Vx=Vcosθ0 …(1) Vy=Vsinθ0 …(2)
【0053】速度減算器13には、各速度成分Vx,V
yが与えられるとともに、位置調整器40から位置用補
正値Vx1,Vy1が与えられる。この速度減算器13
では、緯度線方向の検出速度成分Vxから緯度線方向の
位置補正値Vx1が減算されるとともに、経度線方向の
検出速度成分Vyから経度線方向の位置補正値Vy1が
減算され、演算速度Vx2,Vy2が求められる。
【0054】速度積分器37には、演算速度Vx2(=
Vx−Vx1),Vy2(=Vy−Vy2)が与えられ
る。この速度積分器37では、演算速度Vx2,Vy2
をそれぞれ積分して、移動体20の絶対位置を求めて位
置推定値P0として出力する。位置推定値P0は、具体
的には各演算速度Vx2,Vy2を積分した緯度x0お
よび経度y0で表される。
【0055】位置減算器38には、位置推定値P0およ
び検出絶対位置Pが与えられる。この位置減算器38で
は、位置推定値P0から検出絶対位置Pを減算する。具
体的には、経度および緯度に関して、検出緯度xから推
定緯度x0を減算するとともに、検出経度yから推定経
度y0を減算して、緯度差Δx(=x−x0)および経
度差Δy(=y−y0)で表される位置差ΔP(=P0
−P)を求める。
【0056】位置信頼性判定器39には、位置差ΔP、
検出速度Vが与えられるとともに、DGPS受信器2か
らDGPS測位データが有効か無効かの情報が与えられ
る。この位置信頼性判定器39では、位置差ΔPを移動
体20の速度Vで除算した位置用判定値JP、位置差Δ
PおよびDGPS測位データが有効か無効かに基づい
て、DGPS受信器2、速度計3、地磁気センサ4およ
びジャイロ5の信頼性、具体的にはDGPS受信器2
と、速度計3、地磁気センサ4およびジャイロ5を含む
組合体とのどちらの信頼性が高いかが判定され、この判
定結果に基づく位置ゲインGPを位置調整器40に与え
る。冗長的な表現を避けるために、以下、速度計3、地
磁気センサ4およびジャイロ5を含む構成を「組合体」
と記す場合がある。
【0057】DGPS受信器2は、受信可能なGPS衛
星数や基準局からの補正情報の有無等の高精度な測位に
必要な条件を満たしていないと判定すると、DGPS測
位データとともにそのデータが有効か無効かを表す判定
データも出力することができる。無効の場合、減算器3
8の出力ΔPもまた無効なデータとなる。ただし、この
DGPS受信器2の判定は反射波などの外乱要因には充
分対応できるものではない。そこでDGPS受信器2の
判定データを基に、位置信頼性判定器でDGPS測位デ
ータの有効/無効を調べ、無効の場合は位置ゲインGP
を0に設定して無効データの位置推定値P0への影響を
遮断し、速度Vx,Vyを直接積分した値を位置推定値
P0に利用する。
【0058】位置調整器40には、位置差ΔPおよび位
置ゲインGPが与えられる。位置調整器40では、位置
差ΔPを予め定める伝達関数に従って演算し、速度減算
器36に与える位置用補正値Vx1,Vy1を求める。
位置用補正値Vx1,Vy1を求めるための伝達関数に
おける位置ゲインは、可変であり、位置信頼性判定器3
9から与えられる位置ゲインGPである。位置ゲインG
Pは、DGPS受信器2と、組合体とのうち信頼性の高
い方の位置関連情報が位置推定値に大きく影響を与える
ように、決定されている。
【0059】この位置推定装置1では、地磁気センサ4
による方位で補正しながらジャイロ5による方位角速度
に基づいて演算される方位推定値θ0と、速度計3によ
る速度と、に基づいて演算される位置推定値P0を、D
GPS受信器2による検出絶対位置Pに基づいて補正す
るようにして、移動体20の位置が推定される。つまり
位置推定において積分演算して求める積分型センサとな
る速度計3ならびにジャイロ5および地磁気センサ4
と、位置推定において積分せずに求める非積分型センサ
となるDGPS受信器2とを組合わせて、移動体20の
位置が推定される。
【0060】DGPS受信器2と、組合体との信頼性を
判定するにあたって、DGPS受信器2がDGPS信号
を受信できない場合は別として、単に位置差ΔPを見て
も判定ができない。これに対して組合体において各手段
3〜5の累積誤差などで生じる方位差は急激に変化する
ことがなく、たとえば建物である反射物でのGPS信号
の反射波などの外乱要因のDGPS受信器2への影響に
よる位置差は急激な変化をするので、位置差ΔPの変化
率を見ることによって、DGPS受信器2および組合体
の信頼性を判定することができる。
【0061】移動体20が、図3(1)の地磁気の外乱
要因(磁場発生源S1)をGPS信号の外乱要因に置換
えたような、移動経路を移動する場合、組合体に基づい
て演算される位置は変化しないけれども、DGPS受信
器2による検出位置Pは、外乱要因の影響を受けて変化
する。したがって位置減算器38で求められる位置差Δ
Pは時間tの経過に従って変化する。
【0062】この位置差ΔPと時間tとの関係は、図3
(1)の縦軸を位置差ΔPに置換えた関係を示し、移動
体20の速度によって、異なる関係となってしまう。換
言すれば、単位時間あたりの位置差の変化率が移動体の
速度によって変動する。したがって位置差ΔPの時間変
化率を見ても、信頼性の判定することが困難である。
【0063】本実施の形態では、位置差ΔPを移動体の
検出速度Vで除算した位置用判定値JPを用いている。
この位置用判定値JPと時間tとの関係は、図3(2)
の縦軸を位置用判定値JPに置換えた関係を示し、移動
体20の速度に拘わらず同様の関係となる。このように
単位移動距離あたりの変化率に比例する値に換算するこ
とによって、移動体の速度Vの影響を受けない値とする
ことができる。したがってこの位置用判定値JPを用い
て、GPS信号の反射物による反射波などのGPS信号
の外乱要因によるDGPS受信器2の信頼性低下を判定
することができ、DGPS受信器2および組合体のうち
いずれの信頼性が高いかを判定することができる。
【0064】信頼性を判定するための位置用判定値JP
は、緯度線方向および経度線方向の成分毎に速度で除算
した値(Δx/Vx,Δy/Vy)であってもよく、位
置推定値P0と検出位置Pとの距離を速度Vで除算した
値(√Δx2+y2/V)であってもよく、さらに移動体
の方位に基づいて、移動体の進行方向およびこれに垂直
な横方向の位置差成分に分離した値を用いるようにして
もよい。
【0065】判定を1回で簡略化したい場合は距離を速
度Vで除算した値を利用する。これに対して、成分ごと
に計算しておけば、距離が同じでも方向が急変するよう
な場合を検出でき、さらに移動体の方位を使い進行方向
と横方向との成分に分離すれば、たとえば前進中に真横
に移動している等の異常の判定材料の1つとして利用す
ることができる。
【0066】位置ゲインGPは、上述のように位置差Δ
Pを速度Vで除算した位置用判定値JP、位置差ΔPお
よびDGPS測位データの有効か無効かの情報に基づい
て、位置信頼性判定器39で、次の規則1〜規則5に従
って決定される。
【0067】規則1:DGPS測位データが無効の場
合、位置ゲインGP=0とする。 規則2:位置用判定値JPが、0以上であり、かつ第1
しきい値JP1未満の場合、位置ゲインGPを第1ゲイ
ン値GP1とする。 規則3:位置用判定値JPが、第1しきい値JP1以上
であり、かつ第2しきい値JP2未満の場合、位置ゲイ
ンGPを、第1ゲイン値GP1より大きい第2ゲイン値
GP2とする。 規則4:位置用判定値JPが、第2しきい値JP2以上
の場合、位置ゲインGPを、第1ゲイン値GP1より小
さい第3ゲイン値GP3とする。 規則5:検出絶対位置Pが推測航法による推定誤差範囲
外にある場合、位置ゲインGP=0とする。
【0068】これらの規則1〜規則5に従って、規則1
および規則5を優先させて、位置ゲインGPが決定され
る。GPS信号が建物などの遮蔽物で遮蔽されて受信す
ることができない場合、DGPS受信器2に基づく位置
推定は不可能である。したがって判定を容易にするため
に、まず第1のステップで、規則1に従ってDGPS測
位データが有効か無効かが、DGPS受信器2からの情
報に基づいて判定され、DGPS測位データが無効の場
合、位置調整器40は、DGPS受信器2に基づく位置
推定なしの推測航法(デッドレコニングとも呼ばれる)
状態とされる。この推測航法状態では、位置ゲインGP
は、速度計3、地磁気センサ4およびジャイロ5による
検出位置関連情報だけに基づいて、位置推定値P0を求
めるように0とされる。
【0069】図7は、規則5に従う判定を説明するため
の図である。規則1の判定条件を満たさなかった場合、
すなわちDGPS測位データが無効と判定されると、第
2のステップとして、規則5に従う位置差ΔPに基づく
判定に進む。GPS信号をロスト(遺失)した後、再び
GPS信号を捕捉して、受信可能となった直後からDG
PS受信器2は測位データを有効と判定することがあ
り、この場合、DGPS受信器2に関する環境は、GP
S信号受信不可の環境に近い不安定な環境であるので、
DGPS受信器2の信頼性が低下しており、DGPS受
信器2による検出絶対位置Pが大きな誤差を含んでいる
可能性が高い。したがって判定を容易にするために、規
則1の後で規則5に従って、検出絶対位置Pが、推測航
法による推定誤差範囲外にあるか判定される。検出絶対
位置Pが推定誤差範囲外にある場合、DGPS受信器2
の信頼性が極めて低いと判断され、位置調整器40は、
規則1の場合と同様に、DGPS受信器2に基づく位置
推定なしの推測航法状態とされる。推定誤差範囲は、G
PS信号をロストする直前の状態における位置推定値P
0に基づいて推測航法で位置推定をしたときに、この推
測航法における位置推定に含まれると考えられる誤差を
累積計算して求められる。
【0070】DGPS受信器2が測位データを有効と判
定し、かつDGPS受信器2が位置推定に寄与できる程
度の信頼性を有していれば、推定誤差範囲自体が計算さ
れていないので、規則5による判定条件を満たさない。
この規則5の判定条件を満たす可能性があるのは、GP
S信号を一旦ロスト(遺失)した後、再びGPS信号を
捕捉して受信可能となり、DGPS受信器2が測位デー
タを有効と判定してから、DGPS受信器2が位置推定
に寄与できる程度の信頼性を回復するまでの間である。
【0071】図7に示すように、移動体20が時間t=
0でGPS信号をロストしてから経路45を辿るように
移動する場合、GPS信号が受信されない無効な状態で
は、推測航法で位置推定をする。この推測航法による位
置推定値P0は、時間tとともに誤差が大きくなるの
で、実際の位置が含まれる可能性のある推定誤差範囲、
したがって位置推定値を中心にした推定誤差範囲は、時
間経過に従って大きくなる。具体的には、時間t=t1
0における位置46での推定誤差範囲A1よりも、時間
t=t11(>t10)における位置47での推定誤差
範囲A2が大きくなり、さらに推定誤差範囲A2よりも
時間t=t12(>t11)における位置48での推定
誤差範囲A3が大きくなる。
【0072】規則5では、このような推定誤差範囲より
も外側(遠い位置)に、検出絶対位置Pがあるか否か判
定される。時間t=0でGPS信号をロストし、時間t
11でGPS信号を再捕捉した状態で、DGPS受信器
2による検出絶対位置Pを中心とした所定範囲B1が、
時間t11における推定誤差範囲A2よりも外側領域に
ある場合には、DGPS受信器2による検出絶対位置P
が大きな誤差を含んでいると判断され、位置ゲインGP
を0とする。さらに時間が経過し、時間t12で、DG
PS受信器2による検出絶対位置Pを中心とした所定範
囲B2が、時間t12における推定誤差範囲A3と交わ
った場合、したがって各範囲A3,B2が共通領域を有
する場合、DGPS受信器2は位置推定に寄与できる程
度の信頼性を回復したとみなされ、規則5によるゲイン
決定から除外される。ここで所定範囲B1、B2は、D
GPS受信器2自体の外乱要因に影響されていない通常
時の精度などに基づく範囲である。
【0073】このような規則5の判定条件を満たさなか
った場合、第3のステップとして、位置用判定値JGに
基づく、規則2〜4に従う判定に進む。規則2が満たさ
れるような、位置用判定値JGが0以上でありかつ第1
しきい値JG1未満の小さい値である場合には、組合体
と、DGPS受信器2との両方の信頼性が高いと判断さ
れ、位置調整器40が異常なし状態とされる。この場
合、組合体およびDGPS受信器2のいずれの影響が大
きくなっても、高い推定精度を確保できるけれども、本
実施の形態では、周囲の環境に影響されない組合体によ
る方位推定値θ0および検出速度Vは分散が小さく安定
しているので、組合体の影響が大きくなるようにし、位
置の推定精度をさらに高くしている。したがって異常な
し状態では、位置ゲインGPは、組合体およびDGPS
受信器2の両方が位置推定値P0に影響し、かつ組合体
による方位推定値θ0および検出速度Vが位置推定値P
0に大きく影響するように、比較的小さい第1ゲイン値
GP1とされる。
【0074】また、位置ゲインGPを比較的小さい値G
P1に設定することで、周囲の環境の影響による誤差が
発生したときに位置推定装置11が誤差を除去しようと
する力が弱まるので、誤差に対する位置差ΔPへの感度
が上がり、異常の検出を容易にしている。なお、DGP
S受信器2と組合体の各誤差が小さくなくても偶然同程
度となった場合にもこの状態になり得るが、各センサは
相互に異なる原理によるものなので、この状態は長く続
かず、いずれ誤差が顕在化し検出できるようになる。
【0075】規則3が満たされるような、位置用判定値
JGが第1しきい値JG1以上でありかつ第2しきい値
JG2(>JG1)未満の中間的な値である場合には、
位置差ΔPが、組合体およびDGPS受信器2のいずれ
の原因によるものであるか判断しにくい。DGPS受信
器2は、周囲にGPS信号に対する外乱要因が存在しな
い場合には、誤差が発生したとしても環境の影響による
誤差に比べてその大きさは小さく、しかも図6に示すよ
うに短期的なものであるので、誤って組合体の影響と見
なしDGPS受信器2の推定値への影響を大きくしたと
しても、その影響は少ない。これに対して、組合体は、
誤差が発生すると位置推定値に次第に蓄積されていくの
で、誤ってDGPS受信器2の影響と見なし組合体の推
定値への影響を大きくすると、図6に示すように誤差の
蓄積が加速され推定値が真の値から外れていってしま
う。したがって、本実施の形態では、組合体が含む誤差
が大きいと判断され、位置調整器17が積分型抑制状態
とされ、積分演算して求める積分型センサである組合体
を抑制する状態である。この積分型抑制状態では、DG
PS受信器2の影響が大きくなるようにしている。した
がって位置ゲインGPは、組合体およびDGPS受信器
2の両方が位置推定値P0に影響し、かつDGPS受信
器2による検出絶対位置Pが位置推定値P0に大きく影
響するように、比較的大きな第2ゲイン値GP2(>G
P1)とされる。
【0076】規則4が満たされるような、位置用判定値
JPが第2しきい値JP2以上の大きい値である場合に
は、DGPS受信器2が外乱要因の影響を受けて位置差
ΔPが生じていると判断され、位置調整器40が差無視
状態とされる。この場合、組合体を信頼して、ほぼ組合
体だけに基づいて、方位が推定されるようにしている。
したがって差無視状態では、方位ゲインGPは、DGP
S受信器2による検出絶対位置Pが位置推定値P0にほ
とんど影響しないように、第1ゲイン値GP1よりも小
さいほぼ0に近い第3ゲイン値GP3、したがってほぼ
0に近い値とされる。
【0077】位置調整器40は、規則1および規則5を
満たす推測航法状態と、位置信頼性判定値JPに基づい
て位置ゲインGPを決定する補正可能状態とで切換ると
ともに、補正可能状態では、図5に示す方位調整器17
の遷移と同様の遷移をする。
【0078】位置に関して非積分型センサであるDGP
S受信器2は、累積誤差を有しないので、外乱要因が存
在しない場合には、絶対位置を高精度に検出することが
できるけれども、外乱要因が存在すると、その影響を受
けて、検出される絶対位置に大きな誤差が含まれてしま
う。また位置に関して積分型センサである速度計3、地
磁気センサ4およびジャイロ5は、DGPS受信器2の
ように反射波などの影響を受けないけれども、累積誤差
などに起因して、外乱要因がない場合のDGPS受信器
2に比べて精度が低い。
【0079】この点を踏まえ、上述のようにDGPS受
信器2、速度計3、地磁気センサ4およびジャイロ5で
ある各位置関連情報取得手段の信頼性、具体的には、組
合体とDGPS受信器2とのいずれの信頼性が高いかを
判定し、組合体による方位推定値θ0および速度計3
と、検出絶対位置Pのうち、信頼性の高い方が大きく影
響を与えるように、位置推定部11によって移動体20
の位置が推定される。さらに取得位置関連情報に基づい
て信頼性が判定されるので、位置を推定しようとする環
境下において、各位置関連情報手段2〜5のうち信頼性
の高い位置関連情報手段がどれであるかを判定し、信頼
性の高い位置関連情報手段4,5に依存するように方位
を推定している。したがってリアルタイムで異常を判定
しつつ常に高い精度で方位を推定することができる。
【0080】さらに各位置関連情報手段2〜5の信頼性
は、位置用判定値JPに基づいて判定されるので、移動
体20の速度の影響をなくし、安定した信頼性の判定が
可能となる。
【0081】図8は、位置推定装置1による方位の推定
結果を示すグラフである。また図9は、図8のセクショ
ンS9を拡大して示すグラフである。図8および図9
で、横軸は時間であり、縦軸は方位である。図8および
図9は、移動体が長方形の周回経路を、四周した場合の
方位を示している。図8から明らかなように、破線51
で示されるジャイロ5よる方位は、周回を重ねる毎に誤
差が累積し、また図9から明らかなように、実線50で
示される地磁気センサ4の検出方位は、外乱要因がある
場所で誤差を含んでいる。これに対して一点鎖線52で
示される位置推定装置1、具体的にはこれに含まれる方
位推定装置7による方位推定値θ0は、周回を重ねても
誤差の累積がなく、かつ外乱要因に影響されることな
く、高精度であることが確認できる。
【0082】図10は位置推定装置1による位置の推定
結果を示すグラフであって、横軸は、所定の第1方向の
位置Eであり、縦軸は第1方向に垂直な第2方向の位置
Fである。図11は図10の位置の推定結果を進行方向
および横方向に変換して示すグラフであって、横軸は経
路(進行方向)に沿う位置Kであり、縦軸は横方向に沿
う位置Lである。図12は図10の位置の推定における
地磁気センサ4による検出方位θを示すグラフであっ
て、横軸が時間であり、縦軸が方位である。図13は図
10の位置の推定におけるDGPS受信器2による検出
絶対位置Pと位置推定値P0の差を示すグラフであっ
て、横軸は時間であり、縦軸は位置の差である。図14
は図10の位置の推定におけるDGPS受信器による検
出絶対位置Pの緯度成分である検出緯度xと位置推定値
P0の緯度成分x0とを示すグラフであって、横軸は時
間であり、縦軸は緯度線に沿う位置xmである。ここで
図10〜図14における位置は、経度および緯度ではな
く、所定の位置からの距離に換算して示す。
【0083】図10〜図14は、移動体が所定の一定速
度、具体的には約5km/hで建物60に沿って、ほぼ
南北に延びる直線状の移動経路を、南の方向に向かって
移動したときの位置推定の結果である。移動経路に沿っ
て、外乱要因によるGPS信号遮断領域61および磁場
異常領域62が存在している。
【0084】図10および図11に実線65で示される
ように、また図13に経度線成分を実線66でかつ緯度
成分を一点鎖線67で示すように、DGPS受信器2に
よる検出位置は、信号遮断領域61の影響を受けている
ことが確認される。また図12に実線70で示すよう
に、地磁気センサ4が磁場異常領域62の影響を受け、
さらに誤差が累積して、図10および図11に破線70
で示されるように、推測航法のみよる位置が経路から遠
ざかることが確認される。
【0085】このようにDGPS受信器2による位置お
よび組合体による推測航法による位置が、実際の位置と
異なっても、図10および図11に一点鎖線で示すよう
に、一点鎖線67で示す位置推定装置1による位置推定
値は、外乱要因に影響されることなく、高精度であるこ
とが確認できる。また図14からも、実線77で示され
る位置推定装置1による位置推定値は、破線76で示さ
れるGDPS受信器2による位置に影響を受けることな
く、特にDGPS信号の再捕捉直後Tの影響を受けるこ
となく、高精度であることが確認される。
【0086】上述の実施の形態は、本発明の例に過ぎ
ず、構成を変更することができる。たとえば方位を推定
するにあたって、地磁気センサ4に代えて、絶対方位が
得られる他のセンサを用いてもよく、たとえばDGPS
受信器2による検出方位を用いるようにしてもよい。具
体例を挙げて述べると、図15(1)に示すように、通
過した2地点Pa,Pb位置(Xa,Ya;Xb,Y
b)から方位を演算するようにしてもよいし、また図1
5(2)に示すように移動体20に2つのGPSアンテ
ナ90,91を設け、各GPSアンテナ90,91で受
信したデータから方位を演算するようにしてもよい。ま
た移動体20の速度を求める手段として、上述のような
速度計3に代えて、たとえば慣性センサによって実現さ
れる加速度検出器で移動体20の加速度を検出し、この
加速度を積分演算して速度を求める手段を設けるように
してもよい。また位置検出手段は、DGPS受信器2に
代えて、他の方式のGPS受信器を用いるようにしても
よい。また絶対方位および絶対位置で推定する必要はな
く、相対方位および相対位置を推定する構成であっても
よい。また方位推定装置7は、位置・方位計算部6を含
むと上述したけれども、方位推定装置7では、少なくと
も方位推定部10を有していればよい。
【0087】また移動体は、上記例示以外であってもよ
く、たとえば2次元的に移動する移動体としては、船舶
であってもよい。また必ずしも2次元的に移動する移動
体でなくてもよく、3次元的に移動する移動体、たとえ
ば飛行船などであってもよい。
【0088】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、方位を
推定しようとする環境下において、各方位関連情報手段
のうち信頼性の高い方位関連情報手段がどの方位関連情
報手段であるかを判定し、信頼性の高い方位関連情報手
段に依存するように方位を推定しているので、リアルタ
イムで異常を判定しつつ常に高い精度で方位を推定する
ことができる。
【0089】請求項2記載の本発明によれば、移動体の
速度の影響をなくし、安定した信頼性の判定が可能とな
る。したがって移動体の速度に影響されることなく、さ
らに高い精度で方位を推定することができる。
【0090】請求項3記載の本発明によれば、位置を推
定しようとする環境下において、各位置関連情報手段の
うち信頼性の高い位置関連情報手段がどの位置関連情報
手段であるかを判定し、信頼性の高い位置関連情報手段
に依存するように位置を推定しているので、リアルタイ
ムで異常を判定しつつ常に高い精度で位置を推定するこ
とができる。
【0091】請求項4記載の本発明によれば、移動体の
速度の影響をなくし、安定した信頼性の判定が可能とな
る。したがって移動体の速度に影響されることなく、さ
らに高い精度で位置を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の移動体の位置推定装置
1の概略的構成を示すブロック図である。
【図2】位置推定装置1の具体的構成を示すブロック図
である。
【図3】各方位関連情報手段4,5の信頼性判定におけ
る速度の影響を説明するための図である。
【図4】方位ゲインGθを示すグラフである。
【図5】方位調整器17の状態遷移を示す図である。
【図6】規則5に従う判定を説明するための図である。
【図7】積分型センサと非積分型センサの性質の差異を
示すための図である。
【図8】位置推定装置1による方位の推定結果を示すグ
ラフである。
【図9】図8のセクションS9を拡大して示すグラフで
ある。
【図10】位置推定装置1による位置の推定結果を示す
グラフである。
【図11】図10の位置の推定結果を進行方向および横
方向に変換して示すグラフである。
【図12】図10の位置の推定における地磁気センサ4
による検出方位θを示すグラフである。
【図13】図10の位置の推定におけるDGPS受信器
2による検出絶対位置Pと位置推定値P0の差を示すグ
ラフである。
【図14】図10の位置の推定におけるDGPS受信器
による位置Pの経度成分xと位置推定値P0の経度成分
x0とを示すグラフである。
【図15】本発明の実施の他形態で用いることができる
方位を検出するための他の手段を示す図である。
【符号の説明】
1 位置推定装置 2 DGPS受信器 3 速度計 4 地磁気センサ 5 ジャイロ 6 位置・方位計算部 7 方位推定装置 10 方位推定部 11 位置推定部 13 方位角速度減算器 14 方位角速度積分器 15 方位減算器 16 方位信頼性判定器 17 方位調整器 20 移動体 35 速度成分演算器 36 速度減算器 37 速度積分器 38 位置減算器 39 位置信頼性判定器 40 位置調整器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に異なる原理によって移動体の方位
    に関連する情報を取得する複数の方位関連情報手段と、 各方位関連情報手段による取得方位関連情報に基づいて
    各方位関連情報手段の信頼性を判定し、信頼性の高い方
    位関連情報手段による取得方位関連情報が方位推定値に
    大きな影響を与えるように、各方位関連情報手段による
    取得方位関連情報から移動体の方位を推定する方位推定
    演算手段とを含むことを特徴とする移動体の方位推定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記方位推定演算手段は、 各方位関連情報手段による取得方位関連情報に基づく方
    位の差を移動体の速度で除算した値に基づいて、各方位
    関連情報手段の信頼性を判定することを特徴とする請求
    項1記載の移動体の方位推定装置。
  3. 【請求項3】 相互に異なる原理によって移動体の位置
    に関連する情報を取得する複数の位置関連情報手段と、 各位置関連情報手段による取得位置関連情報に基づいて
    各位置関連情報手段の信頼性を判定し、信頼性の高い位
    置関連情報手段による取得位置関連情報が位置推定値に
    大きな影響を与えるように、各位置関連情報手段による
    取得位置関連情報から移動体の位置を推定する位置推定
    演算手段とを含むことを特徴とする移動体の位置推定装
    置。
  4. 【請求項4】 前記位置推定演算手段は、 各位置関連情報手段による取得位置関連情報に基づく位
    置の差を移動体の速度で除算した値に基づいて、各位置
    関連情報手段の信頼性を判定することを特徴とする請求
    項3記載の移動体の位置推定装置。
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