JP2002088464A - 真空成膜装置用部品とそれを用いた真空成膜装置、ターゲット装置および真空成膜方法 - Google Patents

真空成膜装置用部品とそれを用いた真空成膜装置、ターゲット装置および真空成膜方法

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JP2002088464A
JP2002088464A JP2000275888A JP2000275888A JP2002088464A JP 2002088464 A JP2002088464 A JP 2002088464A JP 2000275888 A JP2000275888 A JP 2000275888A JP 2000275888 A JP2000275888 A JP 2000275888A JP 2002088464 A JP2002088464 A JP 2002088464A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成膜工程中に真空成膜装置用部品、ターゲッ
トおよびバッキングプレートに付着する成膜材料の剥
離、溶射膜そのものの剥離、さらには付着物からの粒子
の脱落を安定かつ有効に防止すると共に、クリーニング
などに伴う成膜コストの増加を抑制する。 【解決手段】 部品基体と、前記部品基体表面に形成さ
れた溶射膜を有し、前記溶射膜は、基体表面部に隣接し
た基本膜組成Aと前記溶射膜表面部の基本膜組成Bを有
すると共に、前記基本膜組成Aと基本膜組成Bの間隙の
少なくとも一部に傾斜組成を有することを特徴とする真
空成膜装置用部品である。真空成膜装置は、被成膜試料
保持部、成膜源保持部、防着部品などに、上述した真空
成膜装置用部品を適用したものである。ターゲット装置
は、ターゲット本体の非エロージョン領域やバッキング
プレート本体の表面に、同様な溶射膜を形成したもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スパッタリング装
置や化学蒸着(CVD)装置などの真空成膜装置に用い
られる真空成膜装置用部品とそれを用いた真空成膜装
置、スパッタリング装置などに用いられるターゲット装
置および真空成膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体部品や液晶部品などにおいては、
スパッタリング法やCVD法などの成膜方法を利用して
各種の金属あるいは金属化合物よりなる各種組成の配線
や電極を形成している。具体的には、シリコンウェハー
などの半導体基板やガラス基板などの被成膜基板上に、
スパッタリング法やCVD法などを適用してアルミニウ
ム(Al)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タ
ングステン(W)、モリブデンとタングステンの合金
(Mo−W合金)などの導電性金属の薄膜、あるいはモ
リブデンシリサイド(MoSi)、タングステンシリ
サイド(WSi)、チタンシリサイド(TiSi
などの導電性金属化合物の薄膜を形成し、配線や電極と
して利用している。
【0003】ところで、上記した配線や電極の形成に使
用されるスパッタリング装置やCVD装置などの真空成
膜装置では、シリコン(Si)基板やガラス基板上への
成膜工程中に、装置内に配置されている各種部品にも成
膜材料が付着、堆積することが避けられない。このよう
な部品上に付着、堆積した成膜材料は、成膜工程中に部
品から剥離することによって、ダスト(パーティクル)
の発生原因となっている。このようなダストが成膜基板
上の膜中に混入すると、配線形成後にショートやオープ
ンなどの配線不良を引き起こし、製品歩留りの低下を招
くことになる。
【0004】このようなことから、従来の真空成膜装置
においては、防着板やターゲットの固定部品などの装置
構成部品を、成膜材料もしくはそれと熱膨張率が近い材
料で構成する、あるいは装置構成部品の表面に成膜材料
もしくはそれと熱膨張率が近い材料の被膜を形成し、部
品と成膜材料との熱膨張差に基づく膜剥れを防止するこ
とが提案されている(例えば特開昭60-26659号公報、特
開昭 63-161163号公報、特開昭 63-243269号公報参
照)。しかしながら、成膜装置の装置構成部品自体をタ
ーゲット材で形成した場合、部品強度の低下を招くおそ
れがあると共に、部品上に付着した成膜材料(付着膜)
自体の応力によって、付着膜が剥れるという欠点があ
る。また、部品表面にターゲット材の被膜を形成した場
合、その成膜方法によっては被膜自体が剥れやすいとい
う欠点がある。また、特開昭61-56277号公報には、部品
表面にAlやMoの溶射膜を形成すると共に、溶射膜の
表面粗さを200オm以上とし、この溶射膜の表面粗さによ
り部品上に付着した成膜材料の剥離を防止した成膜装置
の構成部品が記載されている。さらに、溶射膜を利用し
た成膜装置の構成部品は特開平9-272965号公報にも記載
されており、ここでは装置構成部品の表面に形成された
溶射膜のガス残存量を10Torr・cc/g以下としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の溶射膜を適用し
た成膜装置の構成部品は、主として溶射膜の熱膨張係数
を成膜材料と近似させること、あるいは溶射膜表面の大
きな表面粗さに基づいて、部品表面に付着した成膜材料
(付着膜)の剥離を防止しようとするものであり、付着
膜の剥離防止に対してはある程度の効果を示している。
しかしながら、溶射膜の表面粗さに起因して付着膜表面
に大きな凹凸が生じ、この付着膜表面の大きな凹凸が逆
に微細なダスト(パーティクル)の発生原因となってい
る。
【0006】特に、最近の半導体素子においては、64
M、256M、1Gというような高集積度を達成するために、
配線幅を0.3オm、さらには0.18オmというように、極めて
狭小化することが求められている。このように狭小化さ
れた配線においては、例えば直径0.2オm程度の極微小粒
子(微小パーティクル)が混入しても配線不良を引起こ
すことになる。また、配線幅の狭小化は当然ながら配線
密度の高密度化のためであり、このような高密度配線を
有する半導体素子などの製造歩留りを高めるためには、
パーティクルの発生量自体も大幅に低減する必要があ
る。
【0007】このような極めて過酷な条件に対して、上
述したような従来のダスト防止対策(パーティクル防止
対策)では、高集積化された半導体素子などの製造歩留
りを高めることが困難となってきている。このような問
題は成膜装置の構成部品に限らず、スパッタリング法な
どの成膜源であるターゲット、あるいはターゲットを冷
却保持するバッキングプレートのようなターゲット装置
においても同様な問題が発生している。
【0008】また、装置構成部品などの表面に単に溶射
膜を形成しただけでは、溶射膜の内部に残留する応力に
よって、溶射膜自体が剥れやすいという問題もある。こ
の場合にはクリーニングや部品の交換などが必要となる
ことから、ダストの増加や成膜装置のランニングコスト
の上昇を招くことになる。
【0009】本発明はこのような課題に対処するために
なされたもので、成膜工程中に付着する真空成膜装置あ
るいはターゲット装置からのダストやパーティクルの発
生を大幅に抑制すると共に、付着した膜自体の剥離を安
定かつ有効に防止することを可能にした真空成膜装置用
部品およびターゲット装置を提供することを目的として
おり、さらにはダストやパーティクルの混入を防止し、
高集積化された半導体素子用の配線膜への対応を図ると
共に、稼働率の改善により成膜コストの低減を図ること
を可能にした真空成膜装置を提供することを目的として
いる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の真空成膜装置用
部品は、請求項1に記載の通り、部品基体と、前記部品
基体表面に形成された溶射膜を有し、前記溶射膜は、そ
の膜厚方向に二種以上の基本膜組成を有し、少なくとも
1組の隣り合う基本膜組成の間隙の少なくとも1部に傾
斜組成を有することを特徴とする。
【0011】さらに、本発明の真空成膜装置は、請求項
4に記載の通り、真空容器と、前記真空容器に配置され
る被成膜試料保持部を有し、前記真空容器内に配置され
る真空成膜装置用部品の少なくとも1部品が、請求項1
乃至請求項3いずれか1項記載の真空成膜装置用部品を
用いたことを特徴とする。
【0012】さらに、本発明のターゲット装置は、請求
項9に記載の通り、ターゲットと、前記ターゲットを保
持するバッキングプレート本体と、前記バッキングプレ
ート本体表面に形成された溶射膜を有し、前記溶射膜
は、その膜厚方向に二種以上の基本膜組成を有し、少な
くとも1組の隣り合う基本膜組成の間隙の少なくとも1
部に傾斜組成を有することを特徴とする。
【0013】さらに、本発明の真空成膜方法は、請求項
10に記載の通り、真空容器内の前記真空容器に配置さ
れる被成膜試料保持部に、被成膜試料を配置し成膜する
真空成膜方法において、前記真空容器内に配置される真
空成膜装置用部品の少なくとも1部品は、部品基体と、
前記部品基体表面に形成された溶射膜を有し、前記溶射
膜は、その膜厚方向に二種以上の基本膜組成を有し、少
なくとも1組の隣り合う基本膜組成の間隙の少なくとも
1部に傾斜組成を有することを特徴とするものである。
【0014】ここで、本発明者等は真空装置用部品の表
面に形成される溶射膜として、従来の単組成での1層の
溶射膜に対し、部品基体との間に中間層を設け、熱応力
緩和層とする積層型の溶射膜を検討した。この積層型の
溶射膜とすることで、従来に比し効果を上げることは可
能であった。しかしながら、本発明者等は、本積層型の
溶射膜では更なる膜剥れ防止の要求には不十分であるこ
とを見出した。
【0015】すなわち、部品表面に付着した成膜材料
(付着膜)の厚さが、厚くなるしたがい、溶射膜間の膜
剥れの発生が増大するのである。特に、この膜剥れは、
基板を加熱した状態でスパッタする高温スパッタの場合
に顕著であった。
【0016】このため、本発明においては、基本膜組成
と他の基本膜組成の間隙の少なくとも1部に傾斜組成を
配置したのである。このような傾斜組成を配置すること
により、付着膜の膜厚が増大したとしても、基本膜組成
と他の基本膜組成の間には、積層型の溶射膜のような膜
組成が異なることによる界面は存在しないため、界面で
の剥れの発生を防止することができる。したがって、溶
射膜間の界面からの溶射膜の剥離による付着膜粒子の脱
落や付着膜の剥離を大幅に抑制することが可能となる。
さらに粒子の脱落抑制(パーティクルの発生量の抑制)
は、真空成膜装置で形成する各種膜、さらにはそれを用
いた素子や部品などの製造歩留りの向上に大きく寄与す
る。また、付着膜の安定化(付着膜の剥離抑制)は装置
のクリーニング回数の低減に繋がり、これにより装置稼
働率の向上、ひいては成膜コストの削減に大きく寄与す
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための断
面の形態について説明する。
【0018】図1および図2は、本発明の溶射膜の構成
の一例を模式的に示したものである。図中、1は溶射膜
が形成された真空成膜装置用部品、2は部品基体、3
(4,5,6)は溶射膜である。図1は、基本膜組成が
2種の場合であり、基体2表面部に隣接した基本膜組成
Aおよび溶射膜3表面部の基本膜組成Bが存在し、その
基本膜組成Aおよび基本膜組成Bの間4に基本膜組成A
およびBよりなる傾斜組成が存在する。また、図2は、
基本膜組成が3種の場合であり、基体2表面部に隣接し
た基本膜組成A,溶射膜3表面部の基本膜組成Bおよび
基本膜組成A,B間に基本膜組成Cが存在し、少なくと
も隣り合う基本膜組成AおよびCの間6あるいはCおよ
びBの間5の少なくとも1部に傾斜組成が存在する。
【0019】次に、本発明の溶射膜の傾斜組成の形態に
ついて図3乃至図10を用いて説明する。これらの図面
は、溶射膜3の基本膜組成の比率を模式的に示すもので
あり、縦軸が溶射膜3の厚さ方向を、横軸が基本膜組成
の比率を表している。ここで、図3乃至図5は、基本膜
組成が2種の場合であり、図6乃至図10は基本膜組成
が3種の場合である。以下各図面について説明する。
【0020】まず、図3は、溶射膜が、部品基体表面部
に隣接した基本膜組成Aおよび溶射膜表面部の基本膜組
成Bを有し、その基本膜組成Aから基本膜組成Bまでそ
の組成比率が無段階に変化する溶射膜の厚さ方向全面が
傾斜組成を有する例である。
【0021】次に、図4は、溶射膜が、部品基体表面部
に隣接した基本膜組成Aから溶射膜表面部の基本膜組成
Bを有し、任意の厚さの基本膜組成A層,基本膜組成B
層および基本膜組成A層と基本膜組成B層の間でその基
本膜組成Aから基本膜組成Bまでその組成比率が無段階
に変化する傾斜組成を有する例である。
【0022】次に、図5は、溶射膜が、部品基体表面部
に隣接した基本膜組成Aから溶射膜表面部の基本膜組成
Bを有し、基本膜組成Aから基本膜組成Bまでその組成
比率が部品基体表面部近傍および溶射膜表面部近傍にお
いて基本膜組成Bの比率が急激に増加する傾斜比率を変
化した傾斜組成を有する例である。
【0023】次に、図6は、溶射膜が、部品基体表面部
に隣接した基本膜組成Aから溶射膜表面部の基本膜組成
Bを有し、任意の厚さの基本膜組成B層および部品基体
表面部と基本膜組成B層の間でその基本膜組成Aから基
本膜組成Bまでその組成比率が部品基体表面部近傍は基
本膜組成Bの組成比率が緩やかに増加し、基本膜組成B
層に近づくに従い基本膜組成Bの組成比率が急激に増加
する傾斜比率を変化した傾斜組成を有する例である。
【0024】次に、図7は、溶射膜が、部品基体表面部
に隣接した基本膜組成A,溶射膜表面部の基本膜組成B
およびそれらの間に基本膜組成Cを有し、その基本膜組
成Aから基本膜組成Cおよび基本膜組成Cから基本膜組
成Bまでその組成比率が無段階に変化する溶射膜の厚さ
方向全面が傾斜組成を有する例である。
【0025】次に、図8は、溶射膜が、部品基体表面部
に隣接した基本膜組成A,溶射膜表面部の基本膜組成B
およびそれらの間に基本膜組成Cを有し、任意の厚さの
基本膜組成A層,基本膜組成C層および基本膜組成B
層、さらに基本膜組成A層と基本膜組成C層の間および
基本膜組成C層と基本膜組成B層の間で、それぞれ基本
膜組成Aから基本膜組成Cまでおよび基本膜組成Cから
基本膜組成Bまでそれらの組成比率が無段階に変化する
傾斜組成を有する例である。
【0026】次に、図9は、溶射膜が、部品基体表面部
に隣接した基本膜組成A,溶射膜表面部の基本膜組成B
およびそれらの間に基本膜組成Cを有し、基本膜組成A
層と基本膜組成C層の間で基本膜組成Aから基本膜組成
Cまでその組成比率が無段階に変化する傾斜組成を有
し、基本膜組成Cから基本膜組成Bまでは段階的にその
組成比率が変化する例である。
【0027】次に、図10は、溶射膜が、部品基体表面
部に隣接した基本膜組成A,溶射膜表面部の基本膜組成
Bおよびそれらの間に基本膜組成Cを有し、基本膜組成
Aから基本膜組成Cまでおよび基本膜組成Cから基本膜
組成Bまでその組成比率が、それぞれ部品基体表面部近
傍および基本膜組成C近傍において基本膜組成Cの組成
比率が、また基本膜組成C近傍および溶射膜表面部近傍
において基本膜組成Bの組成比率が急激に増加する傾斜
比率を変化した傾斜組成を有する例である。
【0028】以上のように、本発明においては種々の形
態を有する溶射膜を形成することが可能であり、その基
本膜組成の組成、部品基体の材質、さらには真空成膜装
置の成膜方法,条件等の種々の条件に適合するように適
宜変更し形成することが可能である。
【0029】本発明における溶射膜表面部の基本膜組成
Bは、成膜材料との熱膨張率の差が10ラ10-6/K以下の材
料で形成することが好ましい。この基本膜組成Bの熱膨
脹係数と成膜材料との熱膨張係数の差を小さくすること
により、スパッタ時における真空成膜装置用部品表面に
付着した膜の剥離を、効果的に防止することが可能とな
る。成膜材料との関係のみを考えた場合には、基本膜組
成Bは成膜材料と同一材料、また成膜する膜が合金膜や
化合物膜などの場合には、成膜材料(成膜源)を構成す
る少なくとも1種の金属材料を含むことが望ましい。こ
のような条件を満足させることによって、溶射膜3上に
付着した成膜材料の熱膨張差に基づく剥離を防止するこ
とができる。この基本膜組成Bの成膜材料との熱膨張係
数の差は、7ラ10-6/K以下が好ましく、さらには、5ラ10-6
/K以下が好ましい。
【0030】また、真空成膜装置の基体表面部に隣接し
た基本膜組成Aは、軟金属材料で形成することが好まし
い。この基本膜組成Aは、付着膜が直接形成する基本膜
組成Bの下地的効果を示すものである。さらに、付着膜
の内部応力の緩和効果も向上することから、付着膜の剥
離をより一層有効に抑制することができる。
【0031】また、基本膜組成Aおよび基本膜組成Bの
間に配置される基本膜組成(Cなど)は、基本膜組成A
および基本膜組成Bの各熱膨張係数の中間の熱膨張係数
を有する材料で形成することが好ましい。この中間の熱
膨張係数の材料を用いることにより、基本膜組成が2種
類の場合以上に、より本発明の効果を得ることができ
る。
【0032】本発明は、上記のような基本膜組成を使用
し、それらの間隙の少なくとも1部に傾斜組成を設ける
ことにより、基本膜組成間では溶射膜組成が異なること
による界面が存在しないため、基本膜組成間の界面での
剥れの発生を防止することができるのである。したがっ
て、溶射膜間の剥れによる付着膜からの粒子の脱落や付
着膜の剥離を大幅に抑制することが可能となる。
【0033】より具体的な基本膜組成は下記の通りであ
る。基本膜組成Bの構成材料は、成膜材料に応じて適宜
選択するものであるが、特にビッカース硬度Hvが30以
下のAl系溶射膜、ビッカース硬度Hvが100以下のCu
系溶射膜、ビッカース硬度Hvが300以下のTi系溶射
膜、ビッカース硬度Hvが300以下のMo系溶射膜、およ
びビッカース硬度Hvが500以下のW系溶射膜から選ばれ
る被膜を適用することが好ましい。上述したような硬度
を有する被膜(溶射膜)は、例えば溶射後にアニーリン
グ処理を施して軟化させることにより得ることができ
る。
【0034】さらに、基本膜組成Aは、軟金属材料から
なる形成材料としてAlやCuを用いる場合には上述し
た被膜、すなわちビッカース硬度Hvが30以下のAl系
溶射膜やビッカース硬度Hvが100以下のCu系溶射膜を
適用することが好ましい。これによって、軟金属材料に
よる応力緩和効果をより一層高めることが可能となる。
【0035】また、基本膜組成Aおよび基本膜組成Bの
間に配置される基本膜組成は、例えば、基本膜組成Aが
Alで基本膜組成BがTiの場合には、それらの中間の熱
膨張係数を有するNiなどを使用することができる。
【0036】なお、上述した被膜としての各金属溶射膜
は、それぞれ単体金属膜に必ずしも限られるものではな
く、各金属を主体とする合金膜も含むものである。溶射
膜3の低硬度化のためのアニーリング処理は、溶射膜3
の形成材料にもよるが、例えば基本膜組成あるいは傾斜
組成の、いずれかの融点が低い方の材料の融点を考慮し
でアニーリング処理を施す。以下に、本発明の溶射膜を
形成するための製造方法の一例を説明する。まず、溶射
膜を形成する一般的な真空成膜装置用部品(部品基体)
に対し、後の溶射膜の密着性を向上させるために、溶射
膜を形成すべき任意の箇所をブラストなどで粗面化す
る。この場合、溶射膜を形成しない箇所は、マスク治具
あるいはテープなどでマスキングすることが好ましい。
【0037】次に、前記粗面化された部品基体に対し、
溶射膜を形成する。この溶射膜の形成は、部品本体2の
構成材料や形状、使用される環境条件、溶射材料などに
応じて、プラズマ溶射あるいは粉末式フレーム溶射など
を適宜選択して使用することができる。プラズマ溶射
は、陰極と陽極ノズルの間に発生させた直流アークで作
動ガス(Ar,N,Ar-N,H,He)を超高
温に熱し、プラズマジェットとしてノズルから噴出さ
せ、この中に溶射材料粉末を送り込み、加熱,加速して
素材表面に吹き付けて被膜とするものであり、粉末式フ
レーム溶射は燃料ガス(アセチレン,プロパンなど)と
酸素の燃焼の反応を溶射材料の加熱に用いるもので、溶
射材料粉末をトーチ燃焼炎部へ送給し、空気ジェットで
微粒子として素材表面に吹き付けて被膜とするものであ
る。そして、上記溶射法を用いて溶射する際に、溶射材
料粉末として、2種以上の基本膜組成の粉末を用い、溶
射時に溶射材料粉末の組成制御を任意に実施することに
より、例えば、図3乃至図10に示すような構成の傾斜
組成の溶射膜を形成することができる。この本発明の溶
射膜を形成する前に、ブラストでの付着物あるいは汚れ
などを除去するために、任意に洗浄することが好まし
い。
【0038】溶射膜3による付着膜の剥離防止効果を得
る上で、溶射膜3の膜厚を適度に調整することが好まし
く、このような点から溶射膜3の膜厚は50〜500オmの範
囲とすることが好ましい。溶射膜3は前述したように付
着膜の内部応力を低減する効果を有しているが、この応
力低減効果は厚さによりその程度が異なり、溶射膜3の
厚さが50オm未満であると低硬度被膜を用いた場合におい
ても応力低減効果が低下して付着膜が剥れやすくなる。
一方、500オmを超えると溶射膜3自体に大きな内部応力
が発生し、これにより溶射膜3自体の剥離が発生しやす
くなる。溶射膜3の膜厚は、上記した効果がより良好に
得られる100〜450オm、さらには300〜400オmの範囲とする
ことがさらに好ましい。
【0039】次に、溶射時の脱落粒子や汚れを除去する
洗浄を行ったのち、溶射膜内に含有されているガス成分
を除去するための脱ガス処理を行う。この脱ガス処理
は、溶射膜内に水分,二酸化炭素,窒素,メタンなどの
ガス成分を除去するためであり、ガス成分を除去するこ
とにより、真空成膜装置内の真空度の向上,成膜時に放
出されるガスによるウェハーなどの被成膜材上の膜質の
劣化防止さらには溶射膜の剥離防止などの効果を得るこ
とができる。
【0040】以上のような製法により製造された真空成
膜装置用部品は、スパッタリング装置やCVD装置など
の真空成膜装置の構成部品として用いられるものであ
り、成膜工程中に成膜材料が付着する部品であれば種々
の部品に対して適用可能である。具体的な構成について
は、以下の真空成膜装置の実施形態で説明する。
【0041】また、上記した実施形態では真空成膜装置
用部品について説明したが、上記内容はターゲット本体
の非エロージョン領域に溶射膜を形成する場合、あるい
はターゲットを保持するためのバッキングプレート本体
の表面に溶射膜を形成する場合においても、同様に適用
することができる。すなわち、ターゲット本体と、この
ターゲット本体の非エロージョン領域に形成された溶射
膜とを具備するターゲット装置においては、上記真空成
膜装置用部品の実施形態で説明した溶射膜を、ターゲッ
ト本体の非エロージョン領域に形成される溶射膜に対し
て同様に適用可能である。また、ターゲットと、このタ
ーゲットを保持するバッキングプレート本体およびその
表面に形成された溶射膜を有するパッキングプレートと
を具備するターゲット装置においても、同様にバッキン
グプレート本体の表面に形成される溶射膜に対して適用
可能である。
【0042】ターゲットの外周部分は実質的にはスパッ
タされず、このような非エロージョン領域にもスパッタ
された粒子が付着する。このようなターゲット外周部の
付着物が剥離しても、他の部品からの付着物の剥離と同
様に配線膜などの不良原因となる。従って、実質的にス
パッタされないターゲットの非エロージョン領域に、上
述した本発明による溶射膜を予め形成しておくことによ
って、付着物の剥離に伴う配線不良などが防止できる。
バッキングプレートについても同様である。
【0043】次に、本発明の真空成膜装置の実施形態に
ついて説明する。図11は本発明の真空成膜装置をスパ
ッタリング装置に適用した一実施形態の要部構成を示す
図である。同図において、11はバッキングプレート1
2に固定されたスパッタリングターゲットである。この
成膜源としてのスパッタリングターゲット11の外周部
下方には、アースシールド13が設けられており、その
下方にはさらに上部防着板14および下部防着板15が
配置されている。
【0044】被成膜試料である基板16は、スパッタリ
ングターゲット11と対向配置するように、被成膜試料
保持部であるプラテンリング17により保持されてい
る。これらは図示を省略した真空容器内に配置されてお
り、真空容器にはスパッタガスを導入するためのガス供
給系(図示せず)と真空容器内を所定の真空状態まで排
気する排気系(図示せず)とが接続されている。
【0045】この実施形態のスパッタリング装置におい
ては、アースシールド13、上部防着板14、下部防着
板15およびプラテンリング17を、上述した本発明の
真空成膜装置用部品で構成している。
【0046】さらに、この実施形態においては、スパッ
タリングターゲット11をその非エロージョン領域に同
様な溶射膜3を設けたもので構成しており、バッキング
プレート12についても同様な溶射膜3を設けたもので
構成している。なお、溶射膜3はいずれもスパッタリン
グターゲット11からスパッタされた粒子が付着する面
に形成している。上述したスパッタリング装置において
は、成膜工程中にアースシールド13、上部防着板1
4、下部防着板15、プラテンリング17、スパッタリ
ングターゲット11、バッキングプレート12などの表
面にスパッタされた成膜材料(ターゲットの構成材料)
が付着するが、この付着膜からの粒子の脱落や付着膜の
剥離は部品表面の溶射膜3により安定かつ有効に防止さ
れる。
【0047】これらによって、ダストおよびパーティク
ルの発生量、さらには基板16に形成される膜中への混
入量を大幅に抑制することができる。従って、64M、256
M、1Gというような高集積度の半導体素子の配線膜、す
なわち配線幅が0.2オm以下というように狭小で、かつ高
密度の配線網を形成する配線膜であっても、微小パーテ
ィクル(例えば直径0.2オm以上)の混入を大幅に抑制で
きることから、配線不良を大幅に低減することが可能と
なる。
【0048】さらに、付着膜などの剥離を安定かつ有効
に抑制することが可能であることから、装置のクリーニ
ング回数を大幅に減らすことができる。この装置のクリ
ーニング回数の低減に基づいて、スパッタリング装置の
稼働率の向上を図ることができる。すなわち、スパッタ
リング装置のランニングコストを低減することができ、
ひいては各種薄膜の成膜コストを削減することが可能と
なる。
【0049】なお、上記実施形態においては、アースシ
ールド13、上部防着板14、下部防着板15、プラテ
ンリング17、スパッタリングターゲット11、バッキ
ングプレート12を本発明の部品で構成した例について
説明したが、これら以外にターゲット外周押え(図示せ
ず)、シャッタ(図示せず)などを本発明の真空成膜装
置用部品で構成することも有効である。さらに、これら
以外の部品についても、成膜工程中に成膜材料の付着が
避けられない部品であれば、本発明の真空成膜装置用部
品は有効に機能する。
【0050】このように、本発明の真空成膜装置は被成
膜試料保持部、成膜源保持部、防着部品などから選ばれ
る少なくとも1つを、本発明の真空成膜装置用部品で構
成することによって、さらにはターゲットやバッキング
プレートに本発明を適用することによって、上述したよ
うな優れた効果を示すものである。
【0051】また、上記実施形態では本発明の真空成膜
装置をスパッタリング装置に適用した例について説明し
たが、これ以外に真空物理蒸着装置(イオンプレーティ
ングやレーザーアブレーションなどを含む)、CVD装
置などの真空成膜装置にも適用可能であり、上述したス
パッタリング装置と同様な効果を得ることができる。
【0052】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0053】(実施例1)図11に示したスパッタリン
グ装置のアースシールド13、上部防着板14、下部防
着板15およびプラテンリング17として、ステンレス
(SUS 304)製部品基体の表面にプラズマ溶射法で基体
表面部に隣接した基本膜組成をAl、溶射膜表面部の基
本膜組成BをTiとして、図4に示す構成で溶射膜を形
成した。溶射条件は、電流500A、電圧70Vとした。溶射
は、Alを100オm溶射し、次に溶射原料粉末のTi比率
を増加することでAl比率100%からTi比率100%の傾斜
組成を200オm溶射し、さらにTiを50オm溶射することに
より350オmの溶射膜を形成した。各部品にはTi溶射面
をクリーニング処理した後、真空中にて350℃ラ3hの加熱
処理を行って、アニーリング処理および脱ガス処理を施
した。この得られた装置用部品の溶射膜の状態を確認す
るために、装置用部品を切断しEPMAで溶射膜の膜厚
方向の組成比率を確認した。その結果、溶射膜組成は、
図4と同等の形態を有するAl膜とTi膜の間にそれら
の傾斜組成を有するものであった。
【0054】このマグネトロンスパッタリング装置に高
純度Tiターゲット11をセットし、マグネトロンスパ
ッタリングを行って、8インチウェハー上にTi薄膜を
形成し、さらにその上にNガスを導入してTiN薄
膜を形成した。
【0055】このようにして得たTi/TiN薄膜上の
直径0.2オm以上のパーティクル(ダスト)数を測定し
た。このような操作を連続して行い、8インチウェハー
上の薄膜中のパーティクル数を測定した。パーティクル
数は、上記スパッタを連続的に実施し、20kwh(スパッ
タpower×スパッタ時間)実施毎100kwhまで1枚ずつウ
ェハーを抜き取り、各ウェハー上の直径0.2オm以上のパ
ーティクル数を測定し、得られたパーティクル数の平均
値で求めた。その結果を表1に示す。
【0056】また、本溶射膜を形成した各装置用部品の
寿命を評価するために、上記スパッタを連続して行い、
ウェハー上のパーティクルが急激に増加するまで、すな
わち、装置用部品上の溶射膜が剥離することによる急激
なパーティクルの増加を寿命として評価した。その結果
を表1に併せて示す。寿命はスパッタpower×時間(kw
h)で示している。
【0057】比較として、傾斜組成を有さない2層の積
層型の溶射膜としてAlを250オm溶射し、さらにTiを1
00オm溶射することにより350オmの溶射膜を形成した以外
は、前述の本発明の装置用部品と同様の製法により真空
装置用部品を製造した。
【0058】得られた2層の積層型の溶射膜を有する装
置用部品を、本発明の装置用部品と同様の方法によりパ
ーティクル数と寿命を測定した。その結果を表1に示
す。
【0059】
【表1】
【0060】上記結果より明らかなように、本発明の傾
斜組成を有する溶射膜を形成した真空成膜装置用部品を
用いることにより、積層型の溶射膜を形成した真空成膜
装置用部品を用いたものに比較し、ウェハー上のパーテ
ィクルも減少し、さらに寿命も向上している。
【0061】(実施例2)実施例1と同様に図11に示
したスパッタリング装置のアースシールド13、上部防
着板14、下部防着板15およびプラテンリング17と
して、ステンレス(SUS 304)製部品基体の表面にプラ
ズマ溶射法で基体表面部に隣接した基本膜組成をAl、
溶射膜表面部の基本膜組成BをTiおよびそれら基本組
成の間の基本膜組成CをNiとして、図8に示す構成で
溶射膜を形成した。溶射条件は、電流500A、電圧90Vと
した。溶射は、Alを100オm溶射し、次に溶射原料粉末
のNi比率を増加することでAl比率100%からNi比率
100%の傾斜組成を75オm溶射し、次にNiを50オm溶射し、
次に溶射原料粉末のTi比率を増加することでNi比率
100%からTi比率100%の傾斜組成を75オm溶射し、さらに
Tiを50オm溶射することにより350オmの溶射膜を形成し
た。各部品にはTi溶射面をクリーニング処理した後、
真空中にて350℃ラ3hの加熱処理を行って、アニーリング
処理および脱ガス処理を施した。
【0062】この得られた装置用部品の溶射膜の状態を
確認するために、装置用部品を切断しEPMAで溶射膜
の膜厚方向の組成比率を確認した。その結果、溶射膜組
成は、図8と同等の形態を有するAl膜とNi膜および
Ni膜とTi膜の間にそれらの傾斜組成を有するもので
あった。
【0063】得られた本発明の溶射膜を有する装置用部
品を、実施例1の装置用部品と同様の方法によりパーテ
ィクル数と寿命を測定した。その結果を表2に示す。
【0064】比較として、傾斜組成を有さない3層の積
層型の溶射膜としてAlを150オm溶射後、Niを100オm溶
射し、さらにTiを100オm溶射することにより350オmの溶
射膜を形成した以外は、前述の本発明の装置用部品と同
様の製法により真空装置用部品を製造した。得られた3
層の積層型の溶射膜を有する装置用部品を、本発明の装
置用部品と同様の方法によりパーティクル数と寿命を測
定した。その結果を表2に示す。
【0065】
【表2】
【0066】上記結果より明らかなように、本発明の傾
斜組成を有する溶射膜を形成した真空成膜装置用部品を
用いることにより、積層型の溶射膜を形成した真空成膜
装置用部品を用いたものに比較し、ウエハー上のパーテ
ィクルも減少し、さらに寿命も向上している。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の真空成膜
装置用部品およびターゲット装置によれば、溶射膜その
ものの剥離、さらには成膜工程中に付着する成膜材料の
剥離や粒子の脱落を安定かつ有効に防止できると共に、
クリーニング回数を削減することが可能となる。従っ
て、そのような真空成膜装置用部品を用いた本発明の真
空成膜装置によれば、パーティクルの発生量を大幅に低
減でき、配線膜などの不良発生原因となる膜中へのパー
ティクルの混入を抑制することが可能となると共に、稼
働率の向上により成膜コストの低減を図ることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 真空成膜装置用部品における溶射膜の具体的
な構成の一例を模式的に示す断面図である。
【図2】 真空成膜装置用部品における溶射膜の具体的
な構成の他の例を模式的に示す断面図である。
【図3】 本発明の溶射膜の膜厚方向の膜組成の1例を
模式的に示す図である。
【図4】 本発明の溶射膜の膜厚方向の膜組成の他の1
例を模式的に示す図である。
【図5】 本発明の溶射膜の膜厚方向の膜組成の他の1
例を模式的に示す図である。
【図6】 本発明の溶射膜の膜厚方向の膜組成の他の1
例を模式的に示す図である。
【図7】 本発明の溶射膜の膜厚方向の膜組成の他の1
例を模式的に示す図である。
【図8】 本発明の溶射膜の膜厚方向の膜組成の他の1
例を模式的に示す図である。
【図9】 本発明の溶射膜の膜厚方向の膜組成の他の1
例を模式的に示す図である。
【図10】 本発明の溶射膜の膜厚方向の膜組成の他の
1例を模式的に示す図である。
【図11】 本発明の真空成膜装置を適用したスパッタ
リング装置の一実施形態の要部構成を示す図である。
【符号の説明】
1・・・真空成膜装置用部品 2・・・部品本体(基体) 3・・・溶射膜 11・・・スパッタリングターゲット 12・・・バッキングプレート 13・・・アースシールド 14、15・・・防着板 16・・・被成膜基板 17・・・プラテンリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/205 H01L 21/205 Fターム(参考) 4K029 BA17 BA60 BD01 BD02 CA01 CA03 CA05 CA06 DA10 DC01 DC03 DC20 DC21 JA01 4K030 BA01 GA02 KA12 KA47 LA15 LA18 4K031 AA04 AB02 AB03 AB08 CB10 CB11 CB12 CB21 CB36 CB37 DA02 FA01 FA10 5F045 AB30 BB15 EB03 EM09 5F103 AA02 AA08 BB01 BB33 BB60 DD28 DD30 HH03 LL14

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空成膜装置の構成部品であって、部品
    基体と、前記部品基体表面に形成された溶射膜を有し、
    前記溶射膜は、その膜厚方向に二種以上の基本膜組成を
    有し、少なくとも1組の隣り合う基本膜組成の間隙の少
    なくとも1部に傾斜組成を有することを特徴とする真空
    成膜装置用部品。
  2. 【請求項2】 溶射膜の傾斜組成は、隣り合う基本膜組
    成の一方の基本膜組成から他方の基本膜組成まで組成比
    率が変化するものであることを特徴とする請求項1記載
    の真空成膜装置用部品。
  3. 【請求項3】 溶射膜の傾斜組成は、隣り合う基本膜組
    成の一方の基本膜組成から他方の基本膜組成まで組成比
    率が無段階に変化するものであることを特徴とする請求
    項1記載の真空成膜装置用部品。
  4. 【請求項4】 真空容器と、前記真空容器に配置される
    被成膜試料保持部を有し、前記真空容器内に配置される
    真空成膜装置用部品の少なくとも1部品が、請求項1乃
    至請求項3いずれか1項記載の真空成膜装置用部品を用
    いたことを特徴とする真空成膜装置。
  5. 【請求項5】 真空成膜装置は、スパッタリング装置,
    真空物理蒸着装置,化学蒸着装置,イオンプレーティン
    グ装置のいずれか1種であることを特徴とする真空成膜
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の真空成膜装置において、
    前記真空成膜装置用部品の表面に形成された溶射膜の表
    面部の基本膜組成は、真空成膜される膜を構成する少な
    くとも1種の金属材料を含むことを特徴とする真空成膜
    装置。
  7. 【請求項7】 真空容器と、前記真空容器内に配置され
    る被成膜試料保持部と、前記真空容器内に前記被成膜試
    料保持部と対向して配置される成膜源と、前記成膜源を
    保持する成膜源保持部と、前記被成膜試料保持部または
    成膜源保持部の周囲に配置された防着部品とを具備する
    真空成膜装置において、前記被成膜試料保持部、前記成
    膜源保持部および前記防着部品から選ばれる少なくとも
    1つが、請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の
    真空成膜装置用部品からなることを特徴とする真空成膜
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の真空成膜装置において、
    前記真空成膜装置用部品の表面に形成された溶射膜の表
    面部の基本膜組成は、真空成膜される膜を構成する少な
    くとも1種の金属材料を含む被膜を有することを特徴と
    する真空成膜装置。
  9. 【請求項9】 ターゲットと、前記ターゲットを保持す
    るバッキングプレート本体と、前記バッキングプレート
    本体表面またはターゲット表面に形成された溶射膜を有
    し、前記溶射膜は、その膜厚方向に二種以上の基本膜組
    成を有し、少なくとも1組の隣り合う基本膜組成の間隙
    の少なくとも1部に傾斜組成を有することを特徴とする
    ターゲット装置。
  10. 【請求項10】 真空容器内の前記真空容器に配置され
    る被成膜試料保持部に、被成膜試料を配置し成膜する真
    空成膜方法において、前記真空容器内に配置される真空
    成膜装置用部品の少なくとも1部品は、部品基体と、前
    記部品基体表面に形成された溶射膜を有し、前記溶射膜
    は、その膜厚方向に二種以上の基本膜組成を有し、少な
    くとも1組の隣り合う基本膜組成の間隙の少なくとも1
    部に傾斜組成を有することを特徴とする真空成膜方法。
  11. 【請求項11】 溶射膜の傾斜組成は、隣り合う基本膜
    組成の一方の基本膜組成から他方の基本膜組成まで組成
    比率が変化するものであることを特徴とする請求項10
    記載の真空成膜方法。
  12. 【請求項12】 溶射膜の傾斜組成は、隣り合う基本膜
    組成の一方の基本膜組成から他方の基本膜組成まで組成
    比率が無段階に変化するものであることを特徴とする請
    求項10記載の真空成膜方法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009084651A (ja) * 2007-10-01 2009-04-23 Toshiba Corp 真空成膜装置用部品及び真空成膜装置

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