JP2002088100A - 抗原、抗体およびそれを使用した測定方法 - Google Patents

抗原、抗体およびそれを使用した測定方法

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JP2002088100A
JP2002088100A JP2000279724A JP2000279724A JP2002088100A JP 2002088100 A JP2002088100 A JP 2002088100A JP 2000279724 A JP2000279724 A JP 2000279724A JP 2000279724 A JP2000279724 A JP 2000279724A JP 2002088100 A JP2002088100 A JP 2002088100A
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Noboru Yanaihara
昇 矢内原
Tomio Sugano
富夫 菅野
Ikuo Kato
郁夫 加藤
Shingo Nagasawa
晋吾 長澤
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YANAIHARA KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウマCgAの測定・検出方法並びにそれに用
いる抗原および抗体を提供する。 【解決手段】 アミノ酸配列:DEEEDDPDRSM
KLSFRARAYGFRGPGLQLRRのペプチ
ド、または該アミノ酸配列において1ないし数個のアミ
ノ酸が欠失、置換または追加されたアミノ酸配列からな
りかつ該アミノ酸配列のペプチドと同等の抗原活性を示
すペプチドからなる抗原;該抗原を温血動物に免疫して
産生することにより取得されるウマ・クロモグラニンA
に特異的な反応性を有する抗体;および該抗体を使用し
てイムノアッセイを行うウマ・クロモグラニンAおよび
その関連物質を特異的に測定および/または検出する方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗原、抗体および
それを使用した測定方法に関する。より詳しくは、本発
明はウマ・クロモグラニンA(以下、CgAと表記す
る。)のアミノ酸配列の一部と同一のアミノ酸配列を有
するペプチド、または該アミノ酸配列において1ないし
数個のアミノ酸が欠失、置換または追加されたアミノ酸
配列を有するペプチドからなる抗原、該抗原を用いて産
生したウマCgAに特異的な反応性を有する抗体、およ
び該抗体を用いたウマCgAおよびその関連物質の測定
および/または検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】CgAは、可溶性酸性タンパク質である
クロモグラニン類の一種であり、そしてクロム親和性細
胞内に見出される。またCgAはカテコールアミンおよ
びペプチドホルモンを分泌する様々なニューロンおよび
パラニューロン中の分泌腺細胞中に貯蔵されており、内
臓の刺激に応答してアドレナリンおよびノルアドレナリ
ンと共に放出される。さらに、激しい運動が血漿中のC
gA濃度を増加させることも知られている。
【0003】CgAの有する上記の性質に基づき、ウマ
において分泌されるウマCgAの濃度を測定することに
よって、ウマのストレス指数を決定しようとする試みが
なされている。しかしながら、現在に至るまでウマCg
Aを有効に測定する方法は知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、ウマCgAおよびその関連ペプチドを特異的にかつ
高感度で測定・検出する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の要求
に鑑み鋭意研究を行った結果、ウマCgAのアミノ酸配
列の一部と同一なアミノ酸配列を有する特定のペプチド
を抗原として用いて免疫させることにより、ウマCgA
に対して特異的に反応する抗体を得ることができ、そし
てさらに該抗体を使用してイムノアッセイを行うことに
より、ウマCgAおよびその関連物質を特異的にかつ高
感度で測定・検出することができることを見出し本発明
を完成させた。
【0006】従って本発明は、第一の観点として、次の
アミノ酸配列(I) DEEEDDPDRSMKLSFRARAYGFRGP
GLQLRR を有するペプチド、またはアミノ酸配列(I)において
1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換または追加された
アミノ酸配列を有しかつアミノ酸配列(I)を有するペ
プチドと同等の抗原活性を示すペプチドからなる抗原に
関する。アミノ酸配列(I)において1ないし数個のア
ミノ酸が欠失、置換または追加されたアミノ酸配列を有
しかつアミノ酸配列(I)を有するペプチドと同等の抗
原活性を示すペプチドの例としては、次のアミノ酸配列
(II) DPDRSMKLSFRARAYGFRGPGLQLR
R を有するペプチドが挙げられる。なお上記のペプチドを
構成するアミノ酸残基の立体配置はD、LまたはDLで
あることができるが、該ペプチドは通常はL体である。
【0007】また本発明の第二の観点は、上記の抗原を
ウマ、ヒトを除く温血動物に免疫して産生することによ
り取得されることを特徴とする、ウマCgAに特異的な
反応性を有する抗体に関する。上記の免疫とは体液性免
疫を意味する。また得られる抗体には、抗血清、モノク
ローナル抗体、ポリクローナル抗体およびIgY等の一
般の抗体が包含される。そしてこれらの抗体は、各種の
イムノアッセイにより、ウマの組織中、血液中、尿中、
脊髄液中および唾液中等のウマCgAを測定・検出する
ための有効な手段となり得る。また本発明の抗体は、ウ
マCgAの測定・検出のみならず、ウマにおけるCgA
の刺激−分泌機構の解明等の研究のための有用な試薬と
しても役立つ。
【0008】さらに本発明の第三の観点は、上記の抗体
を使用してイムノアッセイを行うことを特徴とする、ウ
マCgAおよびその関連物質を特異的に測定および/ま
たは検出する方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の抗原である特定のアミノ
酸配列を有するペプチドは以下のようにして見出した。
【0010】1.total・RNAの抽出 ウマの副腎髄質組織を死亡直後の成熟したサラブレッド
(2歳)から入手した。そしてその後該組織を液体窒素
中、−80℃で冷凍した。該組織からtotal・RN
Aを、グアニジニウム/塩化セシウム超遠心分離によっ
て該組織から抽出し、以下のRT−PCRに使用した。
【0011】2.ウマCgAのcDNAのクローニング
および配列決定 ウマCgA遺伝子を増幅するために、ウシおよびヒト由
来のCgAの配列から誘導した変性プライマーを使用す
るRT−PCRを、ジーンAmp・PCRシステム24
00(パーキンエルマー社製)を使用して上記tota
l・RNAについて行った。PCR生成物をpGEM−
Tイージーベクター(プロメガ社製)中にサブクローニ
ングした。cDNA配列をサンガー法に従って、A.
L.F.自動シークエンサー(ファルマシア・バイオテ
ック社製)、蛍光標識配列プライマー(M4およびRV
−M、宝酒造社製)、およびオートシークエンサー・コ
アキット(東洋紡社製)を用いて決定した。完全なcD
NA配列を得るために、5’および3’末端のcDNA
末端高速増殖法(RACE)を5’/3’RASEキッ
ト(ベーリンガー・マンハイム社製)を使用して行っ
た。別のPCRプライマーは、RT−PCR生成物を使
用して識別したcDNA配列に基づいて作成した。使用
した各々のプライマーの方向および位置を図1に示す。
5’−および3’−RACEのPCR生成物を同様にp
GEM−Tイージーベクター中に導入し、そしてDNA
配列を決定した。
【0012】3.ウマCgAのcDNA配列およびアミ
ノ酸配列の解析 上記で得られたcDNA配列は、全部で1828bpの
cDNAからなり、78bpの5’末端未翻訳領域と、
ウマCgAのアミノ酸448残基をエンコードする13
47bpのオープン・リーディング・フレームと、およ
び403bpの3’末端未翻訳領域を含んでいた。得ら
れたアミノ酸配列を配列分析ソフトウェア(DNASI
S−Mac、日立ソフトウェアエンジニアリング社製)
により、ウシ、ブタ、ヒト、マウス、ラットおよびカエ
ルのCgAのアミノ酸配列と比較した。比較結果を図2
に示す。図2は、ウシ、ブタ、ヒト、マウス、ラットお
よびカエルのCgAのアミノ酸配列とウマCgAアミノ
酸配列を併記したものであり、黒丸はウマCgAのアミ
ノ酸と同じ残基を表し、また横棒はウマCgA配列と最
も良く合致させるために挿入されたものを表す。図2よ
り明らかなように、CgAのアミノ酸配列がN末端およ
びC末端において各動物間で非常に良く保存されてい
る。ウマCgAのアミノ酸配列の類似度は、アミノ酸残
基番号1〜77のN末端において、ウシ、ブタ、ヒト、
マウス、ラットおよびカエルの配列に対して各々94.
8%、93.5%、92.2%、81.8%、83.1
%および66.2%であり、アミノ酸残基番号314〜
430番のC末端においては各々90.6%、81.4
%、90.6%、80.5%、83.3%および39.
0%であった。しかしながらウマCgAのアミノ酸配列
の中央部分(アミノ酸残基番号78〜313)は保存さ
れておらず、この部分の類似性は各々52.5%、4
9.1%、38.9%、26.6%、27.9%および
6.2%であった。
【0013】4.抗原として用いるペプチド配列の決定 上記のようにCgAのN末端およびC末端において存在
する保存された配列は、タンパク質加水分解部位または
生体活性ペプチドに相当する部位を含むことが知られて
いる。なかんずく、ウシCgAのアミノ酸残基番号34
4〜364の配列は、カテコールアミン放出を抑制する
ペプチドであるカテスタチンに相当する。従って、該ウ
シCgAのアミノ酸配列に対応しさらにその前後のアミ
ノ酸残基を含むウマCgAのアミノ酸配列、即ちウマC
gAのアミノ酸残基番号335〜365の配列と同じ次
のアミノ酸配列(I) DEEEDDPDRSMKLSFRARAYGFRGP
GLQLRR を有するペプチドを抗原として用いると、ウマCgAを
有効に測定するイムノアッセイのための抗体を産生する
ことができることを見出した。
【0014】なお本発明の抗原は、アミノ酸配列(I)
を有するペプチドのみならず、アミノ酸配列(I)にお
いて1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換または追加さ
れたアミノ酸配列からなりかつアミノ酸配列(I)を有
するペプチドと同等の抗原活性を示すペプチドからなる
抗原をも含む。そのような抗原としては、アミノ酸配列
(I)のN末端側の5残基を除いた次のアミノ酸配列
(II) DPDRSMKLSFRARAYGFRGPGLQLR
R であって、ウマCgAのアミノ酸残基番号340〜36
5に相当する配列を有するペプチドからなる抗原が挙げ
られる。
【0015】本発明の抗体を含む抗血清は、例えば次の
アミノ酸配列(III) H−DEEEDDPDRSMKLSFRARAYGFR
GPGLQLRR−OH または(IV) H−DPDRSMKLSFRARAYGFRGPGLQ
LRR−OH を有するペプチドを抗原として用い、ウサギ、ヒツジお
よびモルモット等の温血動物に免疫することにより産生
し、そして該温血動物の血液より取得することができ
る。得られた抗血清は上記アミノ酸配列(III)また
は(IV)を有するペプチドに特異的な反応性を有する
のは勿論のこと、ウマCgAに対して特異的な反応性を
有するものである。
【0016】上記の抗血清を含めて、本発明の抗体は例
えば次の手順により得ることができる。 (1)先ず、上記アミノ酸配列(I)および(II)を
有するペプチドを固相法または液相法により合成し、続
いて得た粗生成物を逆相クロマトグラフィーにより95
%以上の純度に精製する。ペプチドの合成のためには、
固相法に従って合成すべきペプチドのアミノ酸をカルボ
キシル末端のアミノ酸残基から1残基ずつ導入し、ペプ
チド鎖を逐次延長する方法が好ましく採用され得る。こ
の場合、ペプチド合成装置を利用することが大変好都合
である。なお上記の合成において、反応に関与しないカ
ルボキシル基の保護基として、トリチルクロリド基、第
三ブチルエステル基等が利用され、反応に関与しないア
ミノ基の保護基として、第三ブチルオキシカルボニル基
等が利用されることができる。
【0017】(2)続いて、上記の精製したペプチドを
例えば以下の(i)ないし(iii)の方法に従って、
免疫をなすための抗原に調製する。 (i)水溶性カルボジイミド、例えば1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
(ECDI)またはジメチルスベルイミデート(DM
S)のような縮合剤の作用によって、ペプチドを血清蛋
白等の担体に結合させ、これを抗原として使用する方
法。 (ii)グルタルアルデヒド、ビス−ジアゾ化ベンジジ
ンまたはp−ジアゾニウムフェニル酢酸のような二官能
性試薬を用いてペプチドと担体との間に架橋を形成し、
高分子の抗原に調整してこれを抗原として使用する方
法。 (iii)ペプチドを炭素またはポリビニルピロリドン
のような不活性ポリマーからなる微粒子に吸着させ、こ
れを抗原として使用する方法。
【0018】(3)次に、上記のようにして得られた抗
原を温血動物に免疫することにより、抗体を該温血動物
の血液等の体液内または該温血動物が産卵した卵内に産
生させ、そしてそれらより抗体を取得する。例えば該温
血動物がウサギ、ヒツジ、モルモット等の場合には、上
記の抗原を通常のフロイント完全アジュバントと共に複
数回免疫することにより、該温血動物に抗血清を産生さ
せ、そしてその血液を採取して常法に従い抗血清を取得
する。また該温血動物がニワトリである場合には、上記
の抗原を複数回免疫することにより、該ニワトリが産卵
する鶏卵にIgYを産生させ、そして該鶏卵の卵黄より
常法に従い粗IgYを採取し、続いて精製を行ってIg
Yを取得する。あるいは、上記の抗原をフロイント完全
アジュバントと共に複数回免疫をなすことによりマウス
に抗体を産生させると共に、細胞融合法に従い該抗体産
生細胞と骨髄腫細胞とを融合してクローニングを行い、
そして目的とする抗体を産生する単一クローン細胞を分
離することによりモノクローナル抗体を取得することも
可能である。。
【0019】上記の手順により得られた本発明の抗体で
ある抗血清、IgYおよびモノクローナル抗体は、上記
アミノ酸配列(I)の全部または一部を有するペプチド
並びにウマCgAに特異的に反応する性質を有する。そ
れ故、該性質に基づいてアミノ酸配列(I)の全部また
は一部を有するウマCgA関連ペプチドおよびウマCg
Aを標的とするイムノアッセイ、例えばラジオイムノア
ッセイ(RIA)、ラジオイムノメトリックアッセイ
(RIMA)、酵素イムノアッセイ(EIA)、酵素イ
ムノメトリックアッセイ(ELISA)、蛍光イムノア
ッセイ(FIA)、レーザーを利用するイムノアッセイ
等に使用することができ、高感度の測定・検出が可能と
なる。
【0020】
【実施例】以下の実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。しかしながら、これらの実施例は非制限的なも
のであり、本発明はこれらの実施例によって制限して解
釈されるべきではない。なお、以下の実施例において、
特に記載がない限り、アミノ酸残基の立体配置はL体で
ある。また次の略号を使用する。 Fmoc:9−フルオレニルメトキシカルボニル基 tBoc:第三ブトキシカルボニル基 DMF:N,N−ジメチルホルムアミド Pbf:2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベ
ンゾフラン−5−スルホニル基 OtBu:第三ブチルエーテル基 tBu:第三ブチル基 Trt:トリチル基 HATU:7−アザベンゾトリアゾール−1−イル−
1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオ
ロホスフェイド
【0021】実施例1:次のアミノ酸配列を有するペプ
チドの合成 H−DEEEDDPDRSMKLSFRARAYGFR
GPGLQLRR−OH上記のペプチドを、ペプチド合
成装置を用いて固相法に従う自動操作により以下のよう
に行った。先ず、ペプチド合成装置(9050プラス・
ペプシンセサイザー)の反応器にFmoc−L−Arg
(Pbf)−ポリエチレングリコール樹脂0.72gを
入れ、これに順次アミノ酸を1残基ずつ結合させて目的
とするペプチド鎖を合成した。合成の1サイクルは次の
操作手順よりなる。 1)DNFによる洗浄(1分間)、 2)Fmoc基の脱離(7分間)、 3)DNFによる洗浄(7分間)、 4)HATUによるFmoc−アミノ酸の活性化、 5)Fmoc−アミノ酸のカップリング(縮合)反応
(60分間)、および 6)DNFによる洗浄(4分間)。 合成の際の反応器の内部は、空気による酸化を最小限に
するために、窒素でパージして窒素雰囲気下に保持し
た。手順2)でのFmoc保護基の脱離は、DMF中の
20%ピペリジン溶液中で6分間処理することにより行
った。手順4)および5)については、各Fmoc−ア
ミノ酸0.4mMの連続的カップリングをHATU0.
4mMの存在下DMF中で60分間行った。その際のF
moc−アミノ酸としては、次の保護アミノ酸を使用し
た。Fmoc−Ala、Fmoc−Arg(Pbf)、
Fmoc−Met、Fmoc−Asn(Trt)、Fm
oc−Asp(OtBu)、Fmoc−Gln(Tr
t)、Fmoc−Glu(OtBu)、Fmoc−Le
u、Fmoc−Lys(tBoc)、Fmoc−Gl
y、Fmoc−Phe、Fmoc−Pro、Fmoc−
Ser(tBu)およびFmoc−Tyr(tBu)。
以上の合成により、目的の保護ペプチド樹脂1.20g
を得た。合成後、保護ペプチド樹脂0.98gを、m−
クレゾール0.6mL、エタンジチオール1.8mL、
チオアニソール3.6mLおよびトリフルオロ酢酸2
4.0mLの混合物の存在下で室温で2時間処理し、そ
の後該樹脂を濾過により除去し、次いでトリフルオロ酢
酸を減圧下で留去した。蒸留物に乾燥ジエチルエーテル
を加えて、ペプチドを沈殿させた。さらに0℃で遠心分
離し、沈殿したペプチドをジエチルエーテルで洗浄し
た。上記の一連の操作を繰り返すことにより、粗ペプチ
ド261mgを得た。得られた粗ペプチドを逆相高速液
体クロマトグラフィー(HPLC)により精製した。カ
ラムについてはYMC−パック−D−ODS−5(20
×250mm)を使用した。また溶出は0.01N・H
Cl/CH3CNの濃度比82/18から78/22へ
の直線濃度勾配(流速:7mL/分、検出波長230n
m)の条件下で行った。得られた精製ペプチドについ
て、分析用逆相HPLCにより純度の検定を行った。該
検定の実施条件は次の通りである。 カラム:YMC−パック−D−ODS−5(4.6×2
50mm) 溶媒:0.01N・HCl/CH3CN 直線濃度勾配:95/5から40/60への勾配 流速:1.0mL/分 検出波長:210nm 目的の精製ペプチドは13.8分に鋭い単一ピークとし
て溶出した。また該精製ペプチドのアミノ酸配列をシー
ケンサー(4774A型、アプライドバイオシステム社
製)によって検定し、得られたペプチドが上記アミノ酸
配列(I)を有することを確認した。該ペプチドを以下
ペプチド(I)と呼ぶ。
【0022】実施例2:次のアミノ酸配列を有するペプ
チドの合成 H−DPDRSMKLSFRARAYGFRGPGLQ
LRR−OH 上記のペプチドを実施例1と同様に、ペプチド合成装置
を用いて固相法に従う自動操作により合成した。即ち、
ペプチド合成装置の反応器にFmoc−L−Arg(P
bf)−ポリエチレングリコール樹脂を入れ、これに順
次アミノ酸を1残基ずつ結合させて目的とするペプチド
鎖を合成した。合成サイクルの操作手順、各合成の条件
および使用した保護アミノ酸は実施例1の場合と同様で
ある。以上の合成により、目的の保護ペプチド樹脂1.
30gを得た。合成後、保護ペプチド樹脂1.00g
を、m−クレゾール0.6mL、エタンジチオール1.
8mL、チオアニソール3.6mLおよびトリフルオロ
酢酸24.0mLの混合物の存在下で室温で2時間処理
し、その後該樹脂を濾過により除去し、次いでトリフル
オロ酢酸を減圧下で留去した。蒸留物に乾燥ジエチルエ
ーテルを加えて、ペプチドを沈殿させた。さらに0℃で
遠心分離し、沈殿したペプチドをジエチルエーテルで洗
浄した。上記の一連の操作を繰り返すことにより、粗ペ
プチド190mgを得た。得られた粗ペプチドを実施例
1と同じ条件に従い逆相HPLCにより精製した。得ら
れた精製ペプチドについて、分析用逆相HPLCにより
純度の検定を行った。該検定の実施条件は実施例1に準
じた。目的の精製ペプチドは14.8分に鋭い単一ピー
クとして溶出した。また該精製ペプチドのアミノ酸配列
を実施例1と同様にして検定し、得られたペプチドが上
記アミノ酸配列(II)を有することを確認した。該ペ
プチドを以下ペプチド(II)と呼ぶ。
【0023】実施例3:次のアミノ酸配列を有するビオ
チン化ペプチドの合成 GG−DEEEDDPDRSMKLSFRARAYGF
RGPGLQLRR−OH 実施例1におけるペプチド(I)の合成過程で生じた保
護ペプチド樹脂0.15gを出発原料として用いて、実
施例1の方法および条件に従ってペプチド合成装置によ
る自動操作により、最初にFmoc基を除去し、続いて
Fmoc−Gly(0.05mM)を2回連続カップリ
ングし、その後ビオチン−N−ヒドロキシスクシンイミ
ドエステルを用いてビオチン化を行った。以上の合成に
より、目的のビオチン化保護ペプチド樹脂0.16gを
得た。合成後、ビオチン化保護ペプチド樹脂0.16g
を、m−クレゾール0.15mL、エタンジチオール
0.45mL、チオアニソール0.9mLおよびトリフ
ルオロ酢酸14.0mLの混合物の存在下で室温で2時
間処理し、その後該樹脂を濾過により除去し、次いでト
リフルオロ酢酸を減圧下で留去した。以降、実施例1と
同様な操作を行うことにより、粗ペプチド40mgを得
た。得られた粗ペプチドを逆相HPLCにより精製し
た。カラムについてはYMC−パック−D−ODS−5
(20×250mm)を使用した。また溶出は0.01
N・HCl/CH3CNの濃度比80/20から76/
24への直線濃度勾配(流速:7mL/分、検出波長2
30nm)の条件下で行った。得られた精製ペプチドに
ついて、分析用逆相HPLCにより純度の検定を行っ
た。該検定の実施条件は次の通りである。 カラム:YMC−パック−D−ODS−5(4.6×2
50mm) 溶媒:0.01N・HCl/CH3CN 直線濃度勾配:95/5から40/60への勾配 流速:1.0mL/分 検出波長:210nm 目的の精製ペプチドは14.4分に鋭い単一ピークとし
て溶出した。また該精製ペプチドのアミノ酸配列を実施
例1と同様に検定し、得られたペプチドが上記のアミノ
酸配列を有することを確認した。該ペプチドを以下ペプ
チド(III)と呼ぶ。
【0024】実施例4:抗血清の取得1 実施例1で得られたペプチド(I)2.0mgを分子量
5000のポリビニルピロリドン(PVP)の50%水
溶液1.5mLに溶解し、その後フロイント完全アジュ
バント1.6mLを加え、そして該混合物をホモゲナイ
ザーにより氷冷下で30分間攪拌した。得られた乳液
1.5mLをイエウサギ(体重:2.0〜2.2kg)
に皮下注射した。追加免疫を最初の注射量の1/2の投
与量で2週間毎に繰り返すことによって行った。その
後、イエウサギの血液を常法に従い全採血し、続いて該
血液を37℃で1時間および4℃で一晩放置し、その後
回転数3000rpmで遠心分離して血清を取得して冷
凍保存した。実施例2で得られたペプチド(II)を用
いて、上記と同様な手順により免疫用抗原を調整し、そ
してイエウサギに免疫し、その後常法に従い抗血清を取
得した。
【0025】実施例5:抗血清の取得2 実施例1で得られたペプチド(I)9.0mgを、0.
1M重炭酸ナトリウム水溶液中で担体:キーホール・リ
ンペット・ヘモシアニン(KHH)1.0mLに縮合
剤:ジメチルスベルイミデート(DMS・2HCl)5
mgの存在下で結合させた。反応混合液を透析すること
により、実施例1で得られたペプチドとKLHの複合物
18mgを得た。その後該複合物3.6mgを50%P
VP水溶液3.0mLに溶解し、続いてフロイント完全
アジュバント3.6mLを加え、そしてホモゲナイザー
により混和した。得られた乳液を2等分し、等分した乳
化物を実施例4と同様にして2匹のイエウサギ注射免疫
した。その後、イエウサギの血液を常法に従い全採血
し、実施例4と同様にして血清を取得して冷凍保存し
た。実施例2で得られたペプチド(II)を用いて、上
記と同様な手順により免疫用抗原を調整し、そしてイエ
ウサギに免疫し、その後常法に従い抗血清を取得した。
【0026】実施例6:モノクローナル抗体の取得 1.モノクローナル抗体の作製 (動物への免疫)実施例1で得られたペプチド(I)を
5匹の健常マウス(BALB/C)に、常法に従い3週
間毎に3回腹腔内投与した。その後、投与したマウスの
抗体力価を測定し、抗体力価が最も高いマウスを選択し
て細胞融合に利用した。 (細胞融合)無菌下において、上記で選択したマウスよ
り脾臓を取り出し、これより抗体産生細胞としてリンパ
球を常法に従い採取した。得られたリンパ球をミエロー
マ(骨髄腫)細胞と混合し、続いて細胞融合促進物質と
して4.5%ポリエチレングリコール(PEG)を添加
することにより該細胞同士を融合させた。この際の培地
としては、RPMI培地1640(ギブコ社製)を使用
した。促進剤としては上記のものに加えて、リゾレシチ
ン、グリセロールオレイン酸エステル等を利用すること
も可能である。 (スクリーニングおよびクローニング)融合した細胞を
HAT選択培地において培養し、そして培養した細胞を
ELISA法に従ってスクリーニングして、ペプチド
(I)の特異抗体を産生し得る抗体産生ハイブリドーマ
を選択し、続いて該ハイブリドーマのクローニングを限
界希釈法に従って行った。クローンをある程度増殖させ
た段階で再び同様のスクリーニングを行い、スクリーニ
ングとクローニングとを単一クローンが得られるまで同
様に繰り返した。 (腹水の作製)上記より得られた単一クローン(モノク
ローナル抗体産生ハイブリドーマ)を大量に培養増殖
し、そしてそれを予めブリスタンしたヌードマウス(B
ALB/C)に腹腔内投与し、その後投与したマウスか
ら生成した腹水を採取した。 2.モノクローナル抗体の精製 得られた腹水中のモノクローナル抗体を、プロテインA
(バイオ−ラッド)アフィニティクロマトグラフィーに
より精製した。その際、免疫グロブリンの含有量は波長
280nmの吸光度により算出した。 3.抗体力価の検定 精製したモノクローナル抗体を、ELISA法に従って
スクリーニングし、続いてペプチド(I)に対するモノ
クローナル抗体の力価を検定した。検定は以下の手順に
従って行った。 (プレートへの注入)濃度0.1μg/mLのペプチド
(I)溶液を固相化プレート:96ウエルマイクロプレ
ート(マスキシソープ・ヌンク・イムノ・プレート(ヌ
ンク442404))の各ウエルに注入し、その後該プ
レートを4℃で一晩放置した。 (第一反応)濃度が異なる上記の精製したモノクローナ
ル抗体溶液0.1mLを上記プレートの各ウエルに添加
し、その後該プレートを室温で3時間放置して反応させ
た。 (第二反応)第一反応後、西洋ワサビ過酸化酵素(HR
P)標識抗マウスIgG(バイオ−ラッド)の5000
倍希釈溶液を、各ウエル毎に0.1mL添加し、そして
上記プレートを室温で2時間放置して反応させた。 (第三反応)第二反応後、o−フェニレンジアミン溶液
を基質溶液として各ウエル毎に0.1mL添加し、続い
て室温で10分間反応させて発色させた。その後、該反
応を2N・H2SO4の添加によって停止させて、そして
速やかにマイクロプレート光度計を用いて各ウエルの吸
光度測定を行った。上記のごとくモノクローナル抗体の
力価を検定した結果、得られた抗体濃度と吸光度とのグ
ラフには良好な直線性が認められ、また上記モノクロー
ナル抗体はペプチド(I)に対する高い結合活性を有す
ることが確認された。
【0027】実施例7:標識抗原の作製 実施例1で得られたペプチド(I)を、ハンターおよび
グリーンウッドが考案したクロラミンT法(ハンターお
よびグリーンウッド、Nature、194、495〜
496頁(1962))に従って125I化した。125I化
は以下の手順に従って行った。実施例1で合成したペプ
チド(I)2.6μgを0.01N・HCl溶液2.5
μLに溶解し、そして該溶液に1Mリン酸緩衝液(pH
7.3)40μL、12 5INa溶液(200μCi、ア
マシャム社製)1μLおよび精製水20μLに溶解した
クロラミンT・10μgの溶液を連続的に添加した。続
いて該混合物を20秒間振盪し、そして精製水20μL
に溶解したメタ重亜硫酸ナトリウム20μgおよび10
%ヨウ素カリウム10μL溶液を添加して反応を停止さ
せた。その後、該混合物を0.1%ウシ血清アルブミン
を含む1M酢酸を溶離液とするプレパックしたカラム
(NAP−10、ファルマシア・バイオテック社製)で
精製した。
【0028】実施例8:ラジオイムノアッセイ(RI
A)1 実施例4で得られたペプチド(I)に対する抗血清を用
いてラジオイムノアッセイを行い、試料中のウマCgA
濃度を測定した。該ラジオイムノアッセイでは、希釈剤
として、ウシ血清アルブミン(0.5%W/V)、0.
025Mエチレンジアミンテトラアセテート(EDT
A)および0.14M・NaClを含む0.01Mリン
酸緩衝液(pH7.4)を、並びに標準品として、実施
例1で合成したペプチド(I)を使用した。希釈剤0.
4mL、ウマCgA含有試料(または標準品)0.1m
L、最終的に8500倍に希釈した実施例4で得られた
ペプチド(I)に対する抗血清0.1mLおよび標識抗
原(5000〜10000cpm)0.1mLを培養チ
ューブ中で混合した。培養チューブとしてはホウ素シリ
コン化ガラスチューブ(チェース・インストルメント社
製)を使用した。得られた混合物を4℃で48時間培養
し、その後希釈正常ウサギ血清(1:50、第一ラジオ
アイソトープ研究所社製)0.05mL、希釈ヤギ抗ウ
サギIgG血清(1:10、第一ラジオアイソトープ研
究所社製)0.05mLおよび10%(W/V)ポリエ
チレングリコール6000(分子量7500)0.5m
Lを添加した。得られた混合物をさらに3時間培養し、
その後4℃で30分間遠心分離(回転数3000rp
m)した。遠心分離後、該混合物から上澄液を採取し、
上澄液の放射線量をガンマー計数管を用いて測定した。
上記の測定を濃度が異なるいくつかの標準品について行
い、各標準品についての放射線量の測定値から検量線を
作成した。そしてウマCgA含有試料についての放射線
量を測定し、測定値から該検量線に基づいて試料中のウ
マCgA濃度を決定した。その結果、試料中のウマCg
A濃度は、ラジオイムノアッセイを用いて本発明の測定
方法により非常に高感度で測定することができた。
【0029】実施例9:ラジオイムノアッセイ(RI
A)2 実施例4で得られたペプチド(II)に対する抗血清を
用いたことを除いて、実施例8と同様な方法でラジオイ
ムノアッセイを行い、試料中のウマCgA濃度を測定し
た。その結果、試料中のウマCgA濃度は、実施例4で
得られたペプチド(I)に対する抗血清を用いた場合と
同様に、本実施例のラジオイムノアッセイによっても非
常に高感度で測定することができた。
【0030】実施例10:酵素イムノメトリックアッセ
イ(ELISA) 実施例4で得られたペプチド(I)に対する抗血清を用
いて酵素イムノメトリックアッセイを行い、試料中のウ
マCgA濃度を測定した。該酵素イムノメトリックアッ
セイでは、ヤギ抗ウサギIgGを固定化した96ウエル
マイクロプレートを、また標準品として、実施例1で合
成したペプチド(I)を7種の異なる濃度に調製したも
のを使用した。測定を行う試料としてはウマの唾液およ
びウマの血漿を用い、唾液および血漿の各々について希
釈無し(1倍希釈)、3倍希釈および9倍希釈の希釈列
試料を調製して測定を行った。先ず、該プレートの各々
のウエルを0.9%NaClおよび0.05%トゥイー
ン20を含む洗浄液により良く洗浄し、続いて0.4%
ウシ血清アルブミンを含むリン酸緩衝液(pH7.4)
300μLを各ウエル毎にそれぞれ注入した。その後、
該プレートを密封し、そして室温で2時間保存した。保
存終了後、各ウエル中の液体を流去させ、そして上記洗
浄液を用いて3回洗浄をした。次に、各ウエルに0.0
25M・EDTAと0.5%ウシ血清アルブミンを含む
リン酸緩衝溶液50μLを注入し、続いて測定すべきウ
マCgA含有試料(または標準品)10μLおよび実施
例4で得られたペプチド(I)に対する抗血清の溶液を
添加した。加えて、実施例3で合成したビオチン化ペプ
チド(III)の溶液50μLおよび実施例4で得られ
たペプチド(I)に対する抗血清の溶液100μLをウ
エル毎に添加した。添加後、該プレートを密封し、プレ
ート振盪器を用いてゆっくりと振盪しながら室温で16
〜20時間反応させた。反応終了後、各ウエル中の液体
を流去させ、そして上記洗浄液を用いて3回洗浄した。
その後、各ウエルに0.1%ウシ血清アルブミンを含む
リン酸緩衝液(pH7.4)中に溶解させたストレプト
ゾシン−西洋ワサビ過酸化酵素(HRP)の溶液100
μLを注入した。注入後、該プレートを密封し、室温で
2時間振盪して反応させた。反応終了後、各ウエル中の
液体を流去させ、そして上記洗浄液を用いて洗浄した。
続いて、O−フェニレンジアミン(1mg/mL)含有
0.015%過酸化水素を含む0.1Mリン酸ナトリウ
ム−クエン酸緩衝液(pH7.4)中に溶解させた酵素
基質の溶液100μLを各ウエルに添加した。添加後、
該プレートを密封し、室温で30分間ゆっくりと振盪し
て反応させた。反応終了後、酵素反応停止液として2N
・H2SO4100μLを添加した。以上のように反応さ
せた該プレートの各ウエルについて、マイクロプレート
吸光度計を用いて波長492nmの吸光度を測定した。
先ず、各標準品について測定を行い、測定された吸光度
から検量線を作成した。そしてウマCgA含有試料につ
いての吸光度を測定し、測定値から該検量線に基づいて
試料中のウマCgA濃度を決定した。結果を図3に図示
する。図3のグラフにおいて縦軸は492nmでの吸光
度であり、また横軸はウマCgAの濃度である。そして
黒丸は標準品についての測定結果を示し、また黒三角は
ウマの唾液、そして白丸はウマの血漿についての測定結
果を示す。グラフから明らかなように標準品によって作
成した検量線は略直線であり、酵素イムノメトリックア
ッセイにおける吸光度とウマCgA濃度との間には高い
相関性が見られる。またこのことは、ウマの唾液および
ウマの血漿の希釈列試料についての測定結果からも確認
することができる。また本発明の測定・検出方法は、
0.10pモル/mL以下のような低濃度に至るまで非
常に高感度で測定することができることがわかる。
【0031】
【発明の効果】本発明の抗原を使用することにより、ウ
マCgAおよびその関連物質に特異的な反応性を有する
抗体を産生することが可能となる。そして、該抗体を使
用する本発明の測定および/または検出方法に従うと、
ウマCgAおよびその関連物質をイムノアッセイにより
非常に高感度に測定・検出することが可能となり、その
結果、ウマ中で分泌されるウマCgAの濃度測定による
ウマのストレス指数の決定に道が開かれる。また本発明
の抗体は、ウマCgAの濃度測定についての利用のみな
らず、刺激−分泌機構の解明等の研究に有用な試薬とし
ても役立つことが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、ウマCgAのcDNAの配列決定の
ために使用したプライマーを表す模式図である。
【図2】 図2は、ウマCgAアミノ酸配列を他の動物
のCgAアミノ酸配列と比較した図である。
【図3】 図3は、本発明の酵素イムノメトリックアッ
セイの測定結果について、縦軸を492nmでの吸光度
としかつ横軸をウマCgAの濃度としたグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 郁夫 静岡県富士宮市粟倉2480番地の1 株式会 社矢内原研究所内 (72)発明者 長澤 晋吾 静岡県富士宮市粟倉2480番地の1 株式会 社矢内原研究所内 Fターム(参考) 4B024 AA11 BA53 CA04 GA03 HA15 4B064 AG27 CA10 CA20 CC24 DA13 4H045 AA11 AA30 BA10 BA18 CA40 DA75 DA76 DA86 EA50 FA34 FA58 FA59 FA72 GA25 HA03 HA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次のアミノ酸配列(I) DEEEDDPDRSMKLSFRARAYGFRGP
    GLQLRR を有するペプチド、またはアミノ酸配列(I)において
    1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換または追加された
    アミノ酸配列からなりかつアミノ酸配列(I)を有する
    ペプチドと同等の抗原活性を示すペプチドからなる抗
    原。
  2. 【請求項2】 次のアミノ酸配列(II) DPDRSMKLSFRARAYGFRGPGLQLR
    R を有するペプチドである、請求項1記載の抗原。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の抗原をウマお
    よびヒトを除く温血動物に免疫して産生することにより
    取得されることを特徴とする、ウマ・クロモグラニンA
    に特異的な反応性を有する抗体。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の抗体を使用してイムノ
    アッセイを行うことを特徴とする、ウマ・クロモグラニ
    ンAおよびその関連物質を特異的に測定および/または
    検出する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107090439A (zh) * 2017-06-02 2017-08-25 福州迈新生物技术开发有限公司 一株分泌抗嗜铬素a单克隆抗体的杂交瘤细胞株及其应用

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11153598A (ja) * 1997-11-20 1999-06-08 Yanaihara Kenkyusho:Kk 抗体およびこれを使用した測定法

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