JP2002087601A - 給紙装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート積載部材を安定した状態で昇降させる
ことのできる給紙装置及びこれを備えた画像形成装置を
提供する。 【解決手段】 シート収納手段２に昇降可能に設けられ
たシート積載部材１１を、一対のリンク機構１４と、リ
ンク機構１４を連結する連結部材８と、リンク機構１４
によりシート積載部材１１を昇降させるよう連結部材８
を上下方向に移動させる移動手段９とを備えた昇降手段
１２により昇降させる。そして、昇降手段１２によりシ
ート積載部材１１を昇降させる際、案内手段によりシー
ト積載部材１１が略水平な姿勢を保ちながら昇降するよ
う案内するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、給紙装置及びこれ
を備えた画像形成装置に関し、特にシートをリンク機構
により昇降させるようにしたものに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の画像形成装置は、画像形成部にシ
ートを給紙する給紙装置を備えており、このような給紙
装置としては、例えば図９に示すように回動軸５２を回
動中心として回動可能な給紙トレイ５０と、給紙トレイ
５０の上方に設けられた給紙ローラ５１とを備えると共
に給紙トレイ５０を不図示の圧縮バネ等で上方付勢する
ことにより、給紙トレイ５０上に載置したシートＳを給
紙ローラ５１に当接させて給紙を行うようにしたものが
ある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の給紙装置においては、給紙ローラ５１によりシー
トＳを送り出す際、給紙トレイ５０上のシートＳの量に
応じて給紙角度αが異なるようになる。例えば、同図に
示すようにシートＳの枚数が少ない時に比べ、図１１に
示すようにシートＳの枚数が多い時の方が給紙角度αは
大きくなる。そして、このように給紙角度αが変化する
と、搬送負荷が変動するようになり給紙不良の原因とな
る。

【０００４】そこで、積載枚数に関係なく給紙角度αを
一定に保つことができるようにするため、例えばリンク
機構によりシートを積載するシート積載部材を給紙角度
αが一定の状態を保ったまま、略水平な状態で昇降する
ことが移動可能な構成とすれば良いが、リンク機構の動
作が不安定な場合にはシート積載部材を安定した状態で
上下移動させるの困難であった。

【０００５】そこで、本発明はこのような現状に鑑みて
なされたものであり、シート積載部材を安定した状態で
昇降させることのできる給紙装置及びこれを備えた画像
形成装置を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、シートを積載
して昇降可能に設けられたシート積載部材と、前記シー
ト積載部材に積載されたシートを送り出す給送手段とを
備え、前記シート積載部材が上昇した位置で前記給送手
段によりシートを送り出す給紙装置において、前記シー
ト積載部材を昇降させるためのリンク手段と、前記シー
ト積載部材を略水平な姿勢を保ちながら昇降させるよう
に前記リンク手段を案内するための案内手段と、を備え
たことを特徴とするものである。

【０００７】また本発明は、前記リンク手段は、前記シ
ート積載部材を昇降可能に支持する一対のリンク機構
と、該一対のリンク機構を連結する連結部材と、前記シ
ート積載部材を昇降させる昇降手段と、を備えているこ
とを特徴とするものである。

【０００８】また本発明は、前記昇降手段は、前記シー
ト積載部材を上方に付勢する弾性部材と、該弾性部材の
弾性力に抗して前記シート積載部材を下降させるよう前
記連結部材を下方に移動させる移動手段とを備えている
ことを特徴とするものである。

【０００９】また本発明は、前記移動手段はカムである
ことを特徴とするものである。

【００１０】また本発明は、前記案内手段は、前記連結
部材の両端に設けられた案内ギアと、前記連結部材が上
下方向に移動する際、常に前記案内ギアと噛み合う位置
に設けられた調整ギアとを備え、前記調整ギアに前記案
内ギアを常に噛み合わせることにより該シート積載部材
が略水平な姿勢を保ちながら昇降するよう前記連結部材
の平行移動を案内することを特徴とするものである。

【００１１】また本発明は、前記一対のリンク機構は、
それぞれ中央にて交差する同じ長さの２つのアーム部材
と、前記２つのアーム部材の一端を回動自在に支持する
支持部と、前記２つのアーム部材の他端をスライド自在
に保持する保持部とを有し、前記アーム部材の交差部で
前記連結部材により連結し、該連結部材の上下方向の移
動に伴い前記２つのアーム部材を、前記他端をスライド
させながら回動させることにより前記シート積載部材を
昇降させるようにしていることを特徴とするものであ
る。

【００１２】また本発明は、前記案内部材は、前記支持
部に支持されている前記２つのアーム部材の一端にそれ
ぞれ設けられると共に前記連結部材の移動に伴う２つの
アーム部材の回動に伴って回転する案内ギアと、常に前
記案内ギアと噛み合う位置に設けられた調整ギアとを備
え、前記調整ギアを連結軸によって連結することにより
前記シート積載部材が略水平な姿勢を保ちながら昇降す
るよう前記２つのアーム部材を同期して回動させるよう
にしたことを特徴とするものである。

【００１３】また本発明は、前記案内部材は、前記保持
部にスライド自在に保持されている前記２つのアーム部
材の他端にそれぞれ設けられた案内ギアと、前記連結部
材の移動によってスライドする前記案内ギアと常に噛み
合う位置に設けられた調整ギアとを備え、各リンク機構
の前記案内ギアを連結軸により連結することにより該シ
ート積載部材が略水平な姿勢を保ちながら昇降するよう
前記２つのアーム部材を同期して回動させるようにした
ことを特徴とするものである。

【００１４】また本発明は、前記調整ギアは、前記取付
け位置の変更が可能であることを特徴とするものであ
る。

【００１５】また本発明は、前記給送手段はローラ軸と
該ローラ軸に設けられた複数のローラ部とを有し、前記
ローラ軸の取付け位置の変更が可能であることを特徴と
するものである。

【００１６】また本発明は、画像形成部と、前記画像形
成部にシートを給送する給紙装置とを備えた画像形成装
置において、前記給紙装置は上記のいずれかに記載のも
のであることを特徴とするものである。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳細に説明する。

【００１８】図１は本発明の第１の実施の形態に係る給
紙装置を備えた画像形成装置の一例であるインクジェッ
トプリンタの概略構成を示す図である。

【００１９】同図において、２００はインクジェットプ
リンタであり、このインクジェットプリンタ２００は、
画像形成部２０１と、この画像形成部２０１にシートＳ
を１枚ずつ分離して給送すると共に、シート収納手段で
ある給紙トレイ２、給紙トレイ２に積載収納されたシー
トを送り出す給送手段である給紙ローラ３、給紙ローラ
３により送り出されたシートＳを分離する分離ガイド４
等を備えた給紙装置１５とを具備している。

【００２０】ここで、画像形成部２０１は、矢印で示す
シート搬送方向に並設されると共に、シート搬送方向と
直交する方向に多数のインクジェットヘッド２０４ａを
配置したヘッド列２０４と、給紙装置１５により搬送さ
れてきたシートＳを載置してヘッド列２０４の下方を通
過させる搬送ベルト２１３とを備えている。

【００２１】なお、この搬送ベルト２１３は、駆動軸２
１２と、従動プーリ２１５と、駆動プーリ２２０とに掛
け渡されると共に、駆動モータ２１９により回転駆動さ
れる駆動プーリ２２０によりシート搬送方向に周回運動
するようになっている。

【００２２】次に、このように構成されたインクジェッ
トプリンタ１の画像形成動作について説明する。

【００２３】給紙動作が開始されると、給紙トレイ２に
収納されたシートＳの最上位のシートＳ１は、まず給紙
ローラ３により送り出された後、分離ガイド４により１
枚ずつ分離される。そして、この後、１枚ずつ分離され
たシートＳ１は、斜行補正手段２０６により斜行補正が
行われた後、カール付け手段２０７によりカール付けさ
れて画像形成部２０１に搬送される。

【００２４】次に、このようにして画像形成部２０１に
搬送されたシートＳは、ピンチ前コロ２１６、ピンチロ
ーラ２１７及び拍車ニット２１４によって押圧された状
態で搬送ベルト上に載置され、この搬送ベルト２１３の
周回運動により、各ヘッド列２０４の下方を通過する。
そして、このようにシートＳ１が各ヘッド列２０４の下
方を通過する際、不図示の制御装置は各ヘッド列２０４
のインクジェットヘッド２０４ａを制御してインクを突
出させ、シートＳ１の表面に画像を形成する。なお、こ
のようにシートＳ１の表面に画像を形成した後、排紙拍
車２１８によりシートＳ１を装置本体２００Ａの側壁面
に設けられた排紙トレイ２２１上に排紙する。

【００２５】ところで、図２は給紙装置１５の構成を示
す図であり、給紙装置１５は同図に示すように給紙トレ
イ２、給紙ローラ３、分離ガイド４の他、給紙トレイ２
に昇降可能に設けられたシート積載部材であるシート載
置板１１及びこのシート載置板１１を昇降させるリンク
手段１２を備えている。

【００２６】ここで、このリンク手段１２は、シート載
置板１１の下面に突設された第１及び第２フレーム１１
ａ，１１ｂと、給紙トレイ２の底面に突設されると共に
第１及び第２フレーム１１ａ，１１ｂと平行な第３及び
第４フレーム１ａ，１ｂと、中央にて交差する同じ長さ
の第１及び第２トレイアーム５，６から構成される少な
くとも一対のリンク機構１４を備えている。

【００２７】なお、第２トレイアーム６の一端６ａは第
１フレーム１１ａに回動自在に支持され、他端６ｂは他
端６ｂに突設された不図示の軸を介して第４フレーム１
ｂに形成されたスライド溝１ｃにスライド自在に保持さ
れる一方、第１トレイアーム５の一端５ａは第３フレー
ム１ａに回動自在に支持され、他端５ｂは他端５ｂに突
設された不図示の軸を介して第２フレーム１ｂに形成さ
れたスライド溝１１ｃにスライド自在に保持されてい
る。

【００２８】ところで、本実施の形態おいて、このよう
な構成のリンク機構１４は、図３に示すように給紙トレ
イ２とシート載置板１１との間の、シート幅方向の両端
部にそれぞれ設けられている。

【００２９】そして、この一対のリンク機構１４は、第
１及び第２トレイアーム５，６の回転中心を貫通する連
結部材である軸（以下、貫通軸という）８により連結さ
れており、この貫通軸８を上下方向に移動させると、第
１及び第２トレイアーム５，６がスライド溝１ｃ，１１
ｃに沿って横方向にそれぞれスライドしながら回動し、
これによりシート載置板１１は水平（或いは略水平）状
態を保ったまま昇降するようになっている。

【００３０】また、リンク手段１２は、シート載置板１
１を上方に付勢する弾性部材である圧縮バネ７と、第１
及び第２トレイアーム５，６の貫通軸８を上下方向に移
動させる移動手段であるトレイカム９とを有してシート
載置板１１を昇降させる昇降手段を備えている。

【００３１】そして、この圧縮バネ７によりシート載置
板１１は常に上方向に付勢されている。また、トレイカ
ム９を回転させることにより貫通軸８を上下方向に移動
させることができ、このように貫通軸８を上下方向に移
動させることにより、これに伴いリンク機構１４により
シート載置板１１は水平状態を保ったまま昇降するよう
になる。

【００３２】ここで、このトレイカム９は、不図示の駆
動系により給紙ローラ３と同期して回転し、給紙ローラ
３が一回転すると一回転するようになっている。なお、
給紙動作が開始されるまでは、トレイカム９は図４に示
す位置にあり、この位置にトレイカム９があるとき、ト
レイカム９により貫通軸８が押し下げられ、シート載置
板１１は平行状態を保ったまま下降した状態となる。そ
して、このとき、給紙ローラ３からシートＳが離間す
る。なお、この状態のときシートＳを積載することによ
り、シートＳの収納を容易に行うことができる。

【００３３】一方、給紙ローラ３が回転すると、これに
連動してトレイカム９が回転し、貫通軸８がトレイカム
９から開放されるため、シート載置板１１が圧縮バネ７
によりシート送り出し可能位置まで上昇し、図２に示す
ように給紙ローラ３とシートＳが当接するようになる。
なお、給紙ローラ３がシートＳを送り出した後、給紙ロ
ーラ３が更に回転すると、所定のタイミングで再びトレ
イカム９がトレイ軸８を押し下げるようになり、シート
載置板１１は下降する。

【００３４】ところで、このように貫通軸８を上下方向
に移動させる際、貫通軸８が摩擦や左右のバネ力の違い
により斜めに移動したり、引っかかって上昇が阻害され
たりして平行移動することができない場合がある。そし
て、このように貫通軸８が平行移動できない場合には、
シート載置板１１も水平状態を保ったまま昇降すること
ができなくなる。

【００３５】そこで、本実施の形態においては、貫通軸
８が安定して平行移動することができるよう、言い換え
ればシート載置板１１が平行状態を保ったまま昇降する
ことができるよう、図３に示すように貫通軸８の両端に
取り付けられると共に貫通軸８と一体で回転する案内ギ
アであるトレイギア１０と、給紙トレイ２の側壁面に取
り付けられる共にトレイギア１０と噛み合う調整ギア１
３とを備えた案内手段１６を設けている。

【００３６】ここで、図５に示すように調整ギア１３の
中心１３ａは、トレイアーム５の片端５ａの回転中心と
同じ位置となっており、これによりシート載置板１１が
どの高さに位置していても、調整ギア１３とトレイギア
１０が常に噛み合う構成となっている。

【００３７】そして、このように貫通軸８の両端で調整
ギア１３とトレイギア１０が常時噛み合うようにするこ
とにより、貫通軸８は摩擦や左右のバネ力の違いにより
斜めに移動したり、引っかかって上昇が阻害されたりす
ることなく、常に安定した状態でシート載置板１１に対
して平行な状態を保ちながら上下方向に移動するように
なる。

【００３８】この結果、シート載置板１１も一定の姿勢
（水平な状態）を保ちながら昇降することができるよう
になり、給送不良を起こすことなくシートＳを確実に給
送することができる。また、装置の簡易化および低コス
ト化を図ることもできる。

【００３９】ところで、このようにシート載置板１１が
昇降する際、シート載置板１１が斜めの状態のまま昇降
したり、また複数の給紙ローラによりシートの給送を行
う場合、例えば図３示す左右の給紙ローラ３ａ，３ｂの
高さが異なったりした場合には、左右の給紙ローラ３
ａ，３ｂの給紙圧が異なり斜行やジャム等が発生する場
合がある。

【００４０】そこで、本実施の形態においては、昇降す
るシート載置板１１の姿勢を調整可能とするよう調整ギ
ア１３の取付け位置を変更することが可能となるように
している。具体的には、調整ギア１３は中心１３ａを支
点として回動可能となっており、片側の調整ギア１３を
回動させて取付け位置を変更すると、昇降するシート載
置板１１の姿勢を変更する事ができる構成となってい
る。

【００４１】なお、同図において、１７は調整ギア１３
を給紙トレイ２の側壁面２ａに固定するビス、１３ｂは
調整ギア１３に設けられ、ビス１７が差し込まれる円弧
状に形成されたビス穴であり、調整ギア１３の取付け位
置を変更する場合は、ビス１７を緩めた後、調整ギア１
３を中心１３ａを支点としてビス穴１３ｂに沿って回動
させ、この後ビス１７を締めるようにしている。

【００４２】そして、このように調整ギア１３の取付け
位置を変更可能とすることにより、左右の給紙ローラ３
ａ，３ｂの高さが異なったりした場合でも、給紙ローラ
３ａ、３ｂを同じ当接力でシートＳに当接させることが
できるので給紙圧を一定にすることができ、斜行やジャ
ム等の発生を防ぐことができる。また、シート載置板１
１の高さを微小に調整して給紙圧の大きさを調節するこ
ともできる。

【００４３】なお、これまでの説明においては、給紙圧
を一定にするため調整ギア１３の取付け位置を変更する
場合について説明したが、本発明はこれに限らず、給紙
圧を一定にするため、給紙ローラ３ａ，３ｂの位置を調
整するようにしても良い。

【００４４】図６は、このような本発明の第２の実施の
形態に係る給紙装置の要部を示す図である。なお、同図
において、図２と同一符号は、同一又は相当部分を示し
ている。

【００４５】同図において、３１は不図示のシャーシに
形成された縦長の長穴であり、この長穴３１には複数の
給紙ローラ３が取り付けられているローラ軸３ｃを軸支
する軸受け３３が上下方向に移動可能に取り付けられて
いる。また、３４は軸受３３を保持している軸受取付板
であり、この軸受取付板３４は不図示のシャーシに上下
方向に移動可能に取り付けられている。

【００４６】なお、３５はシャーシに軸受取付板３４を
取付けるためのビス、３４ａは軸受取付板３４に設けら
れ、ビス３５が差し込まれる縦長のビス穴であり、軸受
取付板３４の取付け位置、即ち給紙ローラ３の取付け位
置を変更する場合は、ビス３５を緩めた後、軸受取付板
３４を上下方向に移動させ、この後ビス３５を締めるよ
うにしている。

【００４７】そして、このように軸受取付板３４を移動
することにより、左右の給紙ローラ３ａ，３ｂとシート
載置板１１に積載されたシートＳの当接圧同じに調整し
たり、給紙ローラ３とシートＳとの当接圧の大きさを調
節する事ができる。

【００４８】一方、これまでの説明において、シート載
置板１１を水平状態に保ったまま昇降させるよう案内手
段１６により貫通軸８を案内する場合について述べてき
たが、本発明はこれに限らず、案内手段によってトレイ
アーム５，６の回動を案内することにより、シート載置
板１１を水平状態に保ったまま昇降させるようにしても
良い。

【００４９】図７及び図８はこのような本発明の第３及
び第４の実施の形態に係る給紙装置の構成を示す斜視図
である。なお、図７、図８において、図２と同一符号
は、同一又は相当部分を示している。

【００５０】図７において、４１は第３フレーム１ａに
保持されている第１トレイアーム５の一端に形成された
支持軸５ｃに一体的に取り付けられた案内ギアであるリ
ンクギア、また４２はリンクギア４１と常に噛み合う位
置に配置された調整ギアである同期ギアである。

【００５１】そして、給紙の際、既述した図２に示すト
レイカム９の回転により貫通軸８が上下方向に移動し、
これに伴い第１トレイアーム５が回動すると、リンクギ
ア４１が回転し、さらにこのリンクギア４１により同期
ギア４２が回転するようになっている。なお、この構成
は他方のリンク機構１４においても同様である。

【００５２】ここで、各リンク機構１４の同期ギア４２
は、同図に示すように連結軸である同期軸４３の両端に
配置されており、これにより同期ギア４２は同期軸４３
と一体で同期回転するようになっている。

【００５３】そして、このように各同期ギア４２を回転
させることにより、同期ギア４２及びリンクギア４１を
介して各リンク機構１４の第１トレイアーム５は同期し
て回動するようになり、これにより、シート載置板１１
を水平状態に保ったまま昇降させることができる。

【００５４】なお、本実施の形態においては、同期軸４
３に対し同期ギア４２は、回転方向に対して取り付け位
置の調整が可能となっており、これにより各リンク機構
１４の第１トレイアーム５の相対角度を調整することが
でき、左右の給紙ローラ３ａ，３ｂの高さが異なったり
した場合でも給紙圧を一定にすることができ、斜行やジ
ャム等の発生を防ぐことができる。

【００５５】また、本実施の形態においては、案内手段
１６を第１トレイアーム５に対応して設けたが、第２ト
レイアーム６に対して案内手段１６を設けても同じ効果
が得られるのは言うまでもない。

【００５６】一方、図８において、６１は第２フレーム
１１ｂに保持されている第１トレイアーム５の他端に形
成されているスライド軸５ｃに一体的に取り付けられた
案内ギアである同期ギア、６５は第２フレーム１１ｂに
設けられると共に同期ギア６１と常に噛み合う調整ギア
であるラックである。

【００５７】そして、給紙の際、トレイカム９の回転に
より貫通軸８が上下方向に移動し、これに伴い第１トレ
イアーム５が回動すると、同期ギア６１がラック６５と
噛み合いながら回転するようになっている。なお、この
構成は他方のリンク機構１４においても同様である。

【００５８】ここで、各リンク機構１４の同期ギア６１
は、同図に示すように第２フレーム１ｂに形成されたス
ライド溝１１ｃに挿通されている連結軸である同期軸６
２の両端に配置されており、これにより２つの同期ギア
６１は同期軸６２と一体で同期回転するようになってい
る。

【００５９】そして、このように各同期ギア６１を同期
回転させることにより、同期ギア６１を介して各リンク
機構１４の第１トレイアーム５は同期して回動するよう
になり、これにより、シート載置板１１を水平状態に保
ったまま昇降させることができる。

【００６０】なお、本実施の形態においては、ラック６
５が矢印方向に移動可能となっており、同期ギア６１と
噛み合った状態のままラック６５を移動させてラック６
５の取り付け位置を変更することにより、各リンク機構
１４の第１トレイアーム５の相対角度を調整することが
でき、左右の給紙ローラ３ａ，３ｂの高さが異なったり
した場合でも給紙圧を一定にすることができ、斜行やジ
ャム等の発生を防ぐことができる。

【００６１】また、本実施の形態においては、案内手段
１６を第１トレイアーム５に対応して設けたが、第２ト
レイアーム６に対して案内手段１６を設けても同じ効果
が得られるのは言うまでもない。

【００６２】さらに、これまでの説明においては、連結
軸８は第１及び第２トレイアーム５，６の回転中心を貫
通するものとして述べてきたが、本発明はこれに限ら
ず、２つのリンク機構を同期して作動させることができ
るならば、回転中心ではなくとも、第１及び第２トレイ
アーム５，６の所定の位置に取り付けるようにしても良
い。

【００６３】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、シ
ート積載部材を昇降させる際、案内手段によりシート積
載部材の昇降を案内することにより、シート積載部材を
略水平に安定した状態で昇降させることができる。これ
により、安定したシートの給送を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態に係る給紙装置を備
えた画像形成装置の一例であるインクジェットプリンタ
の概略構成を示す図。

【図２】上記給紙装置の構成を示す側面断面図。

【図３】上記給紙装置の構成を示す平面図。

【図４】上記給紙装置の給紙動作開始前の状態を示す
図。

【図５】上記給紙装置に設けられた案内手段の構成を示
す図。

【図６】本発明の第２の実施の形態に係る給紙装置の要
部を示す側面図。

【図７】本発明の第３の実施の形態に係る給紙装置の構
成を示す斜視図。

【図８】本発明の第４の実施の形態に係る給紙装置の構
成を示す斜視図。

【図９】従来の給紙装置の構成を説明する図。

【図１０】従来の給紙装置のシートの枚数が多いときの
状態を示す図。

【符号の説明】

１ａ，１ｂ 第３及び第４フレーム ２ 給紙トレイ ３ 給紙ローラ ５ 第１トレイアーム ６ 第２トレイアーム ８ 貫通軸 ７ 圧縮バネ ９ トレイカム １０ トレイギア １１ シート載置板 １１ａ，１１ｂ 第１及び第２フレーム １２ リンク手段 １３ 調整ギア １４ リンク機構 １５ 給紙装置 １６ 案内手段 ３３ 軸受け ３４ 軸受取付板 ４１ リンクギア ４２ 同期ギア ４３ 同期軸 ６１ 同期ギア ６２ 同期軸 ６５ ラック ２００ インクジェットプリンタ ２０１ 画像形成部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 篤 茨城県水海道市坂手町5540−11 キヤノン アプテックス株式会社内 Ｆターム(参考） 3F343 FA02 FB04 FC01 GA01 GB01 GC01 GD01 HD09 HD16 LD24 LD25 LD26

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シートを積載して昇降可能に設けられた
   シート積載部材と、前記シート積載部材に積載されたシ
   ートを送り出す給送手段とを備え、前記シート積載部材
   が上昇した位置で前記給送手段によりシートを送り出す
   給紙装置において、 前記シート積載部材を昇降させるためのリンク手段と、 前記シート積載部材を略水平な姿勢を保ちながら昇降さ
   せるように前記リンク手段を案内するための案内手段
   と、 を備えたことを特徴とする給紙装置。
2. 【請求項２】 前記リンク手段は、前記シート積載部材
   を昇降可能に支持する一対のリンク機構と、該一対のリ
   ンク機構を連結する連結部材と、前記シート積載部材を
   昇降させる昇降手段と、を備えていることを特徴とする
   請求項１に記載の給紙装置。
3. 【請求項３】 前記昇降手段は、前記シート積載部材を
   上方に付勢する弾性部材と、該弾性部材の弾性力に抗し
   て前記シート積載部材を下降させるよう前記連結部材を
   下方に移動させる移動手段とを備えていることを特徴と
   する請求項２に記載の給紙装置。
4. 【請求項４】 前記移動手段はカムであることを特徴と
   する請求項３に記載の給紙装置。
5. 【請求項５】 前記案内手段は、前記連結部材の両端に
   設けられた案内ギアと、前記連結部材が上下方向に移動
   する際、常に前記案内ギアと噛み合う位置に設けられた
   調整ギアとを備え、前記調整ギアに前記案内ギアを常に
   噛み合わせることにより該シート積載部材が略水平な姿
   勢を保ちながら昇降するよう前記連結部材の平行移動を
   案内することを特徴とする請求項２に記載の給紙装置。
6. 【請求項６】 前記一対のリンク機構は、それぞれ中央
   にて交差する同じ長さの２つのアーム部材と、前記２つ
   のアーム部材の一端を回動自在に支持する支持部と、前
   記２つのアーム部材の他端をスライド自在に保持する保
   持部とを有し、前記アーム部材の交差部で前記連結部材
   により連結し、該連結部材の上下方向の移動に伴い前記
   ２つのアーム部材を、前記他端をスライドさせながら回
   動させることにより前記シート積載部材を昇降させるよ
   うにしていることを特徴とする請求項２記載の給紙装
   置。
7. 【請求項７】 前記案内部材は、前記支持部に支持され
   ている前記２つのアーム部材の一端にそれぞれ設けられ
   ると共に前記連結部材の移動に伴う２つのアーム部材の
   回動に伴って回転する案内ギアと、常に前記案内ギアと
   噛み合う位置に設けられた調整ギアとを備え、前記調整
   ギアを連結軸によって連結することにより前記シート積
   載部材が略水平な姿勢を保ちながら昇降するよう前記２
   つのアーム部材を同期して回動させるようにしたことを
   特徴とする請求項６に記載の給紙装置。
8. 【請求項８】 前記案内部材は、前記保持部にスライド
   自在に保持されている前記２つのアーム部材の他端にそ
   れぞれ設けられた案内ギアと、前記連結部材の移動によ
   ってスライドする前記案内ギアと常に噛み合う位置に設
   けられた調整ギアとを備え、各リンク機構の前記案内ギ
   アを連結軸により連結することにより該シート積載部材
   が略水平な姿勢を保ちながら昇降するよう前記２つのア
   ーム部材を同期して回動させるようにしたことを特徴と
   する請求項６に記載の給紙装置。
9. 【請求項９】 前記調整ギアは、前記取付け位置の変更
   が可能であることを特徴とする請求項５、７及び８のい
   ずれか１項に記載の給紙装置。
10. 【請求項１０】 前記給送手段はローラ軸と該ローラ軸
    に設けられた複数のローラ部とを有し、前記ローラ軸の
    取付け位置の変更が可能であることを特徴とする請求項
    １乃至６のいずれか１項に記載の給紙装置。
11. 【請求項１１】 画像形成部と、前記画像形成部にシー
    トを給送する給紙装置とを備えた画像形成装置におい
    て、 前記給紙装置は前記請求項１乃至１０のいずれか１項に
    記載のものであることを特徴とする画像形成装置。