JP2002087009A - キャスター - Google Patents
キャスターInfo
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- JP2002087009A JP2002087009A JP2000280679A JP2000280679A JP2002087009A JP 2002087009 A JP2002087009 A JP 2002087009A JP 2000280679 A JP2000280679 A JP 2000280679A JP 2000280679 A JP2000280679 A JP 2000280679A JP 2002087009 A JP2002087009 A JP 2002087009A
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- wheel
- caster
- main body
- axle
- wheel mounting
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 床に傷をつけたり騒音を発生せず、構造的に
強く、しかも容易に組み立てることができる車輪を有す
るキャスターを提供する。 【解決手段】 キャスター本体2に車軸4を介して車輪
5が回転自在に支持されるキャスターにおいて、エラス
トマーで一体成形され、車輪取付孔511を備える車輪
本体51と、車輪本体51の一方の側に存する第1フラ
ンジ部522が一端側に設けられ、車輪取付孔511に
挿入される筒状部521を有する車輪取付部材52と、
車輪本体52の他方の側に存する第2フランジ部533
が一端側に設けられ、車軸4を通す車軸受孔532を備
え、筒状部521内に挿入、固定される軸受け部531
を有する車軸受け部材53とを有する車輪5とする。
強く、しかも容易に組み立てることができる車輪を有す
るキャスターを提供する。 【解決手段】 キャスター本体2に車軸4を介して車輪
5が回転自在に支持されるキャスターにおいて、エラス
トマーで一体成形され、車輪取付孔511を備える車輪
本体51と、車輪本体51の一方の側に存する第1フラ
ンジ部522が一端側に設けられ、車輪取付孔511に
挿入される筒状部521を有する車輪取付部材52と、
車輪本体52の他方の側に存する第2フランジ部533
が一端側に設けられ、車軸4を通す車軸受孔532を備
え、筒状部521内に挿入、固定される軸受け部531
を有する車軸受け部材53とを有する車輪5とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャスターに関
し、特に、幼児用歩行器などに用いられる無音のキャス
ターに関する。
し、特に、幼児用歩行器などに用いられる無音のキャス
ターに関する。
【0002】
【従来の技術】幼児用の歩行器の底部には転向自在のキ
ャスターが複数個取り付けられており、幼児が自由な方
向へ安全に歩行できるようになっている。このキャスタ
ーは、歩行器等の被取付体の底部に縦軸を介してキャス
ター本体が回転自在に装着され、キャスター本体に車輪
が車軸を介して回転自在に支持されている。歩行器のキ
ャスターの車輪は硬質のプラスチック、例えばポリプロ
ピレンやポリエチレンで形成されている。
ャスターが複数個取り付けられており、幼児が自由な方
向へ安全に歩行できるようになっている。このキャスタ
ーは、歩行器等の被取付体の底部に縦軸を介してキャス
ター本体が回転自在に装着され、キャスター本体に車輪
が車軸を介して回転自在に支持されている。歩行器のキ
ャスターの車輪は硬質のプラスチック、例えばポリプロ
ピレンやポリエチレンで形成されている。
【0003】幼児用歩行器は、室内で用いられるため、
床材が木材のいわゆるフローリングである場合、車輪が
硬質のプラスチックであると車輪と床材の摩擦が小さい
ため、車輪が転動せずに滑りやすくなって、床面に傷を
付けたり、騒音を発生する場合がある。
床材が木材のいわゆるフローリングである場合、車輪が
硬質のプラスチックであると車輪と床材の摩擦が小さい
ため、車輪が転動せずに滑りやすくなって、床面に傷を
付けたり、騒音を発生する場合がある。
【0004】このような床面の傷や騒音の発生を防止す
るため、車輪の外周にゴム質のプラスチックのリング状
部材を二重成形で形成したり、あるいは嵌め込んだ無音
キャスターが提案されている。
るため、車輪の外周にゴム質のプラスチックのリング状
部材を二重成形で形成したり、あるいは嵌め込んだ無音
キャスターが提案されている。
【0005】図5は、そのような無音キャスターの一例
を示す断面図である。このキャスター100は、対向す
る2つの車輪110が車軸120の両端にそれぞれ回転
可能に支持され、車軸120がキャスター本体130の
車軸孔131に通されている。扁平ドーム状の車輪本体
111の内側の回転中心に車軸120を嵌め込む円筒状
の車軸用リブ112が突設されている。車軸120の両
先端部には嵌合用の周方向の溝121が設けられてお
り、一方車軸用リブ112の内面の溝121と対応する
箇所の周方向に突起113が設けられ、これらの溝12
1と突起113とが噛み合って、車輪110が車軸12
0に回転可能に抜け止めされている。車輪本体111の
外周面は平坦になっており、この外周面の周方向に沿っ
て断面T字状の嵌合リブ114が突設されている。この
嵌合リブ114と同じ形状のT字状の溝を有する断面半
球状のゴム状の樹脂で構成されるリング状の車輪外周部
材115が嵌合リブ114を介して車輪本体111の外
周に二重成形又は嵌め込みで設けられている。
を示す断面図である。このキャスター100は、対向す
る2つの車輪110が車軸120の両端にそれぞれ回転
可能に支持され、車軸120がキャスター本体130の
車軸孔131に通されている。扁平ドーム状の車輪本体
111の内側の回転中心に車軸120を嵌め込む円筒状
の車軸用リブ112が突設されている。車軸120の両
先端部には嵌合用の周方向の溝121が設けられてお
り、一方車軸用リブ112の内面の溝121と対応する
箇所の周方向に突起113が設けられ、これらの溝12
1と突起113とが噛み合って、車輪110が車軸12
0に回転可能に抜け止めされている。車輪本体111の
外周面は平坦になっており、この外周面の周方向に沿っ
て断面T字状の嵌合リブ114が突設されている。この
嵌合リブ114と同じ形状のT字状の溝を有する断面半
球状のゴム状の樹脂で構成されるリング状の車輪外周部
材115が嵌合リブ114を介して車輪本体111の外
周に二重成形又は嵌め込みで設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車輪本
体111の外周面に車輪外周部材115を二重成形又は
嵌め込みによって形成した無音キャスター100は、車
輪外周部材115が車輪本体111外周に嵌め込まれて
いる構造のため、横方向の大きな荷重が車輪外周部材1
15に加わったときに車輪外周部材115が車輪本体1
11から外れてしまうという問題がある。
体111の外周面に車輪外周部材115を二重成形又は
嵌め込みによって形成した無音キャスター100は、車
輪外周部材115が車輪本体111外周に嵌め込まれて
いる構造のため、横方向の大きな荷重が車輪外周部材1
15に加わったときに車輪外周部材115が車輪本体1
11から外れてしまうという問題がある。
【0007】また、車輪外周部材115を車輪本体11
1に嵌め込む場合は、車輪外周部材115を手で無理に
変形させて嵌め込む作業であるため、面倒で手間がかか
り、生産性が悪く、コスト増加になるという問題があ
る。
1に嵌め込む場合は、車輪外周部材115を手で無理に
変形させて嵌め込む作業であるため、面倒で手間がかか
り、生産性が悪く、コスト増加になるという問題があ
る。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、床に傷をつけたり騒音を発生せず、構造的に強く、
しかも容易に組み立てることができる車輪を備えるキャ
スターを提供することを目的とする。
で、床に傷をつけたり騒音を発生せず、構造的に強く、
しかも容易に組み立てることができる車輪を備えるキャ
スターを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、上
記目的を達成するため、被取付体の底部に回転自在に装
着されるキャスター本体に車輪が車軸を介して回転自在
に支持されているキャスターにおいて、前記車輪が、エ
ラストマーで一体に形成され、回転軸方向に穿設された
車輪取付孔を有するリング状の車輪本体と、前記車輪本
体の一方の側に存するべき第1係止部が一端側に設けら
れ、前記車輪取付孔に挿入される筒状部を有する車輪取
付部材と、前記車輪本体の他方の側に存するべき第2係
止部が一端側に設けられ、前記車軸を通す車軸受孔を備
え、前記筒状部内に挿入、固定される軸受け部を有する
車軸受け部材とを有することを特徴とするキャスターを
提供する。
記目的を達成するため、被取付体の底部に回転自在に装
着されるキャスター本体に車輪が車軸を介して回転自在
に支持されているキャスターにおいて、前記車輪が、エ
ラストマーで一体に形成され、回転軸方向に穿設された
車輪取付孔を有するリング状の車輪本体と、前記車輪本
体の一方の側に存するべき第1係止部が一端側に設けら
れ、前記車輪取付孔に挿入される筒状部を有する車輪取
付部材と、前記車輪本体の他方の側に存するべき第2係
止部が一端側に設けられ、前記車軸を通す車軸受孔を備
え、前記筒状部内に挿入、固定される軸受け部を有する
車軸受け部材とを有することを特徴とするキャスターを
提供する。
【0010】このようなキャスターによれば、車輪は、
車輪本体、車輪取付部材及び車軸受け部材の3点の部品
を有しており、車輪の車輪取付孔を通った車輪取付部材
の筒状部と車軸受け部材の軸受け部とが相互に固定さ
れ、かつ、第1係止部と第2係止部とが車輪本体の両面
に抜け止めとして存する構造である。車輪本体が柔らか
くグリップの良いエラストマーで構成されているため、
車輪が原因で床面に傷を付けたり騒音を発生することが
ない。また、車輪本体がエラストマーで一体に形成され
ているため、構造的に丈夫である。更に、車輪の組み立
ては、車輪取付部材の筒状部を車輪本体の車輪取付孔に
挿入し、車軸受け部材の軸受け部を車輪取付部材の中に
挿入して、例えば車輪取付部材の第1係合部と車軸受け
部材の第2係合部とを係合させることにより固定して完
了するため、容易である。
車輪本体、車輪取付部材及び車軸受け部材の3点の部品
を有しており、車輪の車輪取付孔を通った車輪取付部材
の筒状部と車軸受け部材の軸受け部とが相互に固定さ
れ、かつ、第1係止部と第2係止部とが車輪本体の両面
に抜け止めとして存する構造である。車輪本体が柔らか
くグリップの良いエラストマーで構成されているため、
車輪が原因で床面に傷を付けたり騒音を発生することが
ない。また、車輪本体がエラストマーで一体に形成され
ているため、構造的に丈夫である。更に、車輪の組み立
ては、車輪取付部材の筒状部を車輪本体の車輪取付孔に
挿入し、車軸受け部材の軸受け部を車輪取付部材の中に
挿入して、例えば車輪取付部材の第1係合部と車軸受け
部材の第2係合部とを係合させることにより固定して完
了するため、容易である。
【0011】請求項2は、請求項1記載のキャスターに
おいて、前記車輪取付部材が第1係合部を、前記車軸受
け部材が第2係合部をそれぞれ有し、これらの第1係合
部と第2係合部とが係合していることにより前記車輪取
付部材の前記筒状部内に前記軸受け部が固定されている
ことを特徴とするキャスターを提供する。
おいて、前記車輪取付部材が第1係合部を、前記車軸受
け部材が第2係合部をそれぞれ有し、これらの第1係合
部と第2係合部とが係合していることにより前記車輪取
付部材の前記筒状部内に前記軸受け部が固定されている
ことを特徴とするキャスターを提供する。
【0012】このようなキャスターによれば、第1係合
部と第2係合部とを係合させることによって車輪取付部
材の筒状部材内に軸受け部を容易に固定することができ
る。
部と第2係合部とを係合させることによって車輪取付部
材の筒状部材内に軸受け部を容易に固定することができ
る。
【0013】請求項3は、請求項1記載のキャスターに
おいて、前記車輪本体が、前記車輪取付部材と接する面
に第1回り止め用係合部を有し、前記車輪取付部材が、
前記車輪本体と接する面に前記第1回り止め用係合部と
係合して前記車輪本体との相互の回転を停止させる第2
回り止め用係合部を有することを特徴とするキャスター
を提供する。
おいて、前記車輪本体が、前記車輪取付部材と接する面
に第1回り止め用係合部を有し、前記車輪取付部材が、
前記車輪本体と接する面に前記第1回り止め用係合部と
係合して前記車輪本体との相互の回転を停止させる第2
回り止め用係合部を有することを特徴とするキャスター
を提供する。
【0014】このようなキャスターによれば、第1回り
止め用係合部と第2回り止め用係合部とが係合して車輪
本体と車輪取付部材との相互回転が停止されるので、こ
れらの部材間の相互回転で生じる騒音が発生しない構造
になっている。
止め用係合部と第2回り止め用係合部とが係合して車輪
本体と車輪取付部材との相互回転が停止されるので、こ
れらの部材間の相互回転で生じる騒音が発生しない構造
になっている。
【0015】請求項4は、請求項1〜3いずれかに記載
のキャスターにおいて、前記第1係止部が前記車輪本体
の直径の半分以上の直径を有する第1フランジ部、前記
第2係止部が前記車輪本体の直径の半分以上の直径を有
する第2フランジ部であり、前記車輪本体が、その両面
の前記車輪取付孔の周りに前記第1フランジ部と前記第
2フランジ部とがそれぞれ収まるフランジ用凹部を有す
ることを特徴とするキャスターを提供する。
のキャスターにおいて、前記第1係止部が前記車輪本体
の直径の半分以上の直径を有する第1フランジ部、前記
第2係止部が前記車輪本体の直径の半分以上の直径を有
する第2フランジ部であり、前記車輪本体が、その両面
の前記車輪取付孔の周りに前記第1フランジ部と前記第
2フランジ部とがそれぞれ収まるフランジ用凹部を有す
ることを特徴とするキャスターを提供する。
【0016】このようなキャスターによれば、車輪本体
の両側面が第1フランジ部と第2フランジ部で補強され
ているので、エラストマーで構成されている車輪本体の
大きな変形を抑制し、車輪の走行安定性が良好な構造と
なっている。
の両側面が第1フランジ部と第2フランジ部で補強され
ているので、エラストマーで構成されている車輪本体の
大きな変形を抑制し、車輪の走行安定性が良好な構造と
なっている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明のキャスターの実施
の形態について図面を参照しながら説明する。
の形態について図面を参照しながら説明する。
【0018】図1は、本発明のキャスターの一実施形態
を示す斜視図であり、図2は車輪の部分を拡大した断面
図である。なお、図2では、一方の車輪のハッチングは
引き出し線を見やすくするため省略されている。
を示す斜視図であり、図2は車輪の部分を拡大した断面
図である。なお、図2では、一方の車輪のハッチングは
引き出し線を見やすくするため省略されている。
【0019】このキャスター1は、硬質樹脂製のキャス
ター本体2を有する。キャスター本体2は進行方向前端
に鉛直方向に延びる縦軸部3を備え、進行方向の後端側
に車軸を通す水平方向の車軸孔21を備え、車軸孔21
にリベット状の車軸4が挿通され、車軸4の両端側に一
対の車輪5,5が回転自在に支持されている。キャスタ
ー本体2の上面と下面(図示せず)に補強リブ22が設
けられ、これらの上下の補強リブ22間を連結する数本
の縦補強リブ23が設けられている。補強リブ22の後
端側は、車輪5から突き出ないように車輪5とほぼ同じ
半径の円弧状に形成されている。
ター本体2を有する。キャスター本体2は進行方向前端
に鉛直方向に延びる縦軸部3を備え、進行方向の後端側
に車軸を通す水平方向の車軸孔21を備え、車軸孔21
にリベット状の車軸4が挿通され、車軸4の両端側に一
対の車輪5,5が回転自在に支持されている。キャスタ
ー本体2の上面と下面(図示せず)に補強リブ22が設
けられ、これらの上下の補強リブ22間を連結する数本
の縦補強リブ23が設けられている。補強リブ22の後
端側は、車輪5から突き出ないように車輪5とほぼ同じ
半径の円弧状に形成されている。
【0020】縦軸部3は、キャスター本体2の進行方向
前端に一体に設けられている鉛直方向の有底筒状の縦軸
孔31を有し、この縦軸孔31に金属製丸棒の軸棒32
の下方が嵌め入れられて固定されている。円筒状の嵌め
込み部材33が縦軸孔31から突き出た軸棒32をほぼ
覆って回転可能に挿入されている。軸棒32の上端には
径方向にわずかに突出する抜け止め用の頭34が設けら
れている。嵌め込み部材33の外周面には、周方向に沿
って突出するリング状の鍔部331が複数個設けられ、
下端にはフランジ部332が設けられている。
前端に一体に設けられている鉛直方向の有底筒状の縦軸
孔31を有し、この縦軸孔31に金属製丸棒の軸棒32
の下方が嵌め入れられて固定されている。円筒状の嵌め
込み部材33が縦軸孔31から突き出た軸棒32をほぼ
覆って回転可能に挿入されている。軸棒32の上端には
径方向にわずかに突出する抜け止め用の頭34が設けら
れている。嵌め込み部材33の外周面には、周方向に沿
って突出するリング状の鍔部331が複数個設けられ、
下端にはフランジ部332が設けられている。
【0021】縦軸部3は、幼児用歩行器等の被取付体の
底部に鉛直方向に設けられている図示しないキャスター
用穴に嵌め込み部材33をフランジ部332に達するま
で嵌め入れると、嵌め込み部材33の鍔部331がキャ
スター用穴の内面に嵌め込まれて嵌め込み部材33がキ
ャスター用穴に固定されるようになっている。これによ
り、軸棒32がキャスター用穴に回転自在に固定され、
キャスター本体2が縦軸部3を中心として転向自在とな
る。
底部に鉛直方向に設けられている図示しないキャスター
用穴に嵌め込み部材33をフランジ部332に達するま
で嵌め入れると、嵌め込み部材33の鍔部331がキャ
スター用穴の内面に嵌め込まれて嵌め込み部材33がキ
ャスター用穴に固定されるようになっている。これによ
り、軸棒32がキャスター用穴に回転自在に固定され、
キャスター本体2が縦軸部3を中心として転向自在とな
る。
【0022】嵌め込み部材33は、キャスター用穴に所
定の取付強度で取り付けるため、通常は硬質の樹脂、例
えば高密度ポリエチレンやポリプロピレンで形成されて
いる。しかし、キャスター用穴と嵌め込み部材33の寸
法のバラツキからキャスター用穴の内径に対して嵌め込
み部材33の外径(鍔部331)がごくわずか大き過ぎ
る場合、嵌め込み部材33をキャスター用穴に嵌入し難
い場合がある。特に、幼児用歩行器が購入者によってキ
ャスターを歩行器に取り付ける組立式になっている場合
に問題となる。この場合は嵌め込み部材33を軟質樹
脂、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)製とするこ
とが好ましい。嵌め込み部材33を軟質樹脂とすること
によって、嵌め込み部材33の鍔部331の変形量が大
きくなり、嵌め込み部材33のキャスター用穴への嵌め
込みが容易になる。
定の取付強度で取り付けるため、通常は硬質の樹脂、例
えば高密度ポリエチレンやポリプロピレンで形成されて
いる。しかし、キャスター用穴と嵌め込み部材33の寸
法のバラツキからキャスター用穴の内径に対して嵌め込
み部材33の外径(鍔部331)がごくわずか大き過ぎ
る場合、嵌め込み部材33をキャスター用穴に嵌入し難
い場合がある。特に、幼児用歩行器が購入者によってキ
ャスターを歩行器に取り付ける組立式になっている場合
に問題となる。この場合は嵌め込み部材33を軟質樹
脂、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)製とするこ
とが好ましい。嵌め込み部材33を軟質樹脂とすること
によって、嵌め込み部材33の鍔部331の変形量が大
きくなり、嵌め込み部材33のキャスター用穴への嵌め
込みが容易になる。
【0023】本実施形態のキャスター1の車輪5は、図
2に示すように、リング状の車輪本体51と、車輪取付
部材52と、車軸受け部材53との3つの部品で構成さ
れている。
2に示すように、リング状の車輪本体51と、車輪取付
部材52と、車軸受け部材53との3つの部品で構成さ
れている。
【0024】図3は、車輪本体51の平面図(a−1)
と断面図(a−2)、車輪取付部材52の平面図(b−
1)と側面図(b−2)、車軸受け部材53の平面図
(c−1)と側面図(c−2)である。
と断面図(a−2)、車輪取付部材52の平面図(b−
1)と側面図(b−2)、車軸受け部材53の平面図
(c−1)と側面図(c−2)である。
【0025】車輪本体51は、例えば射出成形でエラス
トマーの一体成形で形成されたタイヤ形状である。回転
軸を中心とする車輪取付孔511が軸方向に穿設され、
更に車輪取付孔511の周りに円形のフランジ用凹部5
12が両側面に設けられている。車輪取付孔511の内
周面に第1回り止め用係合部としての係合用溝513が
軸方向に沿って回転軸を中心とする一定の角度毎、この
実施形態では45゜毎に8個設けられている。この係合
用溝513は後述する車輪取付部材の係合用リブと噛み
合うようになっている。
トマーの一体成形で形成されたタイヤ形状である。回転
軸を中心とする車輪取付孔511が軸方向に穿設され、
更に車輪取付孔511の周りに円形のフランジ用凹部5
12が両側面に設けられている。車輪取付孔511の内
周面に第1回り止め用係合部としての係合用溝513が
軸方向に沿って回転軸を中心とする一定の角度毎、この
実施形態では45゜毎に8個設けられている。この係合
用溝513は後述する車輪取付部材の係合用リブと噛み
合うようになっている。
【0026】エラストマー(elastomer)とは、主原料
は高分子物質で、常温でゴム状弾性をもつ固体をいう。
エラストマーとしては、イソプレン系ゴム、スチレン−
ブタジエン共重合ゴム、ブタジエンゴムなどのブタジエ
ン系ゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴムなどのジエ
ン系ゴム、エチレン−プロピレンゴム、アクリルゴム、
ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムなどのオレフィン系
ゴム、エーテル系ゴム、ポリスルフィド系ゴム、ウレタ
ン系ゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴムなどの合成ゴ
ム、天然ゴム、熱可塑性エラストマーなどを例示するこ
とができる。
は高分子物質で、常温でゴム状弾性をもつ固体をいう。
エラストマーとしては、イソプレン系ゴム、スチレン−
ブタジエン共重合ゴム、ブタジエンゴムなどのブタジエ
ン系ゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴムなどのジエ
ン系ゴム、エチレン−プロピレンゴム、アクリルゴム、
ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムなどのオレフィン系
ゴム、エーテル系ゴム、ポリスルフィド系ゴム、ウレタ
ン系ゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴムなどの合成ゴ
ム、天然ゴム、熱可塑性エラストマーなどを例示するこ
とができる。
【0027】熱可塑性エラストマーは、常温では加硫ゴ
ムの性質を示すが、高温で可塑化されてプラスチック加
工機で成形できる高分子材料であり、分子中にゴム弾性
を有する柔軟性成分(軟質相)と塑性変形を防止するた
めの分子拘束成分(硬質相)を有し、硬質相が加熱によ
り可塑化し、また冷却すると再硬質化するところに特徴
がある。加硫ゴムと比較すると、コスト的に有利であ
る。
ムの性質を示すが、高温で可塑化されてプラスチック加
工機で成形できる高分子材料であり、分子中にゴム弾性
を有する柔軟性成分(軟質相)と塑性変形を防止するた
めの分子拘束成分(硬質相)を有し、硬質相が加熱によ
り可塑化し、また冷却すると再硬質化するところに特徴
がある。加硫ゴムと比較すると、コスト的に有利であ
る。
【0028】熱可塑性エラストマーには、軟質相にゴム
ブロックを用い、硬質相にポリスチレンを用いたスチレ
ン系エラストマー、硬質相にポリプロピレンやポリエチ
レンなどのポリオレフィンを用い、軟質相にEPDM
(エチレン・プロピレン・ジエン共重合体)を用いたオ
レフィン系エラストマー、硬質相に高融点で高結晶性の
芳香族ポリエステルを用い、軟質相に非結晶性ポリエー
テルを用いたマルチブロックポリマーであるポリエステ
ル系エラストマー、硬質相にナイロンを用い、軟質相に
ポリエステル又はポリオールを用いたブロックコポリマ
ーであるポリアミド系エラストマー、低結晶性1,2−
ポリブタジエンで、1,2−結合が90%以上、結晶化
度が15〜35%の1,2−ポリブタジエン系エラスト
マー、塩化ビニル系エラストマーなどを例示することが
できる。塩化ビニル系エラストマーには多くの種類があ
り、例えば高重合度のポリ塩化ビニルと部分架橋ポリ塩
化ビニルがあり、それぞれ可塑剤が配合されたものとポ
リマーブレンドされたものがある。塩化ビニル系エラス
トマーには、可塑剤が配合された通常の軟質塩化ビニル
も含まれる。熱可塑性エラストマーのショア硬度は30
A〜90A、特に40A〜80Aの範囲が適当である。
ブロックを用い、硬質相にポリスチレンを用いたスチレ
ン系エラストマー、硬質相にポリプロピレンやポリエチ
レンなどのポリオレフィンを用い、軟質相にEPDM
(エチレン・プロピレン・ジエン共重合体)を用いたオ
レフィン系エラストマー、硬質相に高融点で高結晶性の
芳香族ポリエステルを用い、軟質相に非結晶性ポリエー
テルを用いたマルチブロックポリマーであるポリエステ
ル系エラストマー、硬質相にナイロンを用い、軟質相に
ポリエステル又はポリオールを用いたブロックコポリマ
ーであるポリアミド系エラストマー、低結晶性1,2−
ポリブタジエンで、1,2−結合が90%以上、結晶化
度が15〜35%の1,2−ポリブタジエン系エラスト
マー、塩化ビニル系エラストマーなどを例示することが
できる。塩化ビニル系エラストマーには多くの種類があ
り、例えば高重合度のポリ塩化ビニルと部分架橋ポリ塩
化ビニルがあり、それぞれ可塑剤が配合されたものとポ
リマーブレンドされたものがある。塩化ビニル系エラス
トマーには、可塑剤が配合された通常の軟質塩化ビニル
も含まれる。熱可塑性エラストマーのショア硬度は30
A〜90A、特に40A〜80Aの範囲が適当である。
【0029】車輪取付部材52はポリエチレンやポリプ
ロピレン等の硬質プラスチック製であり、外径が車輪本
体51の車輪取付孔511の内径とほぼ同じで、長さが
車輪本体51の車輪取付孔511の軸方向の長さとほぼ
同じである円筒状の筒状部521を有する。筒状部52
1の後端縁に車輪本体51のフランジ用凹部512に収
まる第1係止部としての円形の第1フランジ部522が
径方向に突出して一体に設けられている。また、筒状部
521の外周面には、軸方向に延びて径方向に突出する
2つの第2回り止め用係合部としての係合用リブ523
が対向して一体に設けられている。この係合用リブ52
3は、車輪本体51の係合用溝513に嵌め入れられ
て、車輪本体51と車輪取付部材52の相互の回転を停
止するようになっている。そのため、係合用リブ523
は、図では2個であるが、係合用溝513に対応させて
3個あるいはそれ以上でもよい。第1フランジ部522
の後面には筒状部521と同軸でその内径を拡径したリ
ング状の係合用凹部524が設けられている。係合用凹
部524の底面は、軸方向とほぼ直交する面となってい
る。この係合用凹部524は第1係合部として車軸受け
部材53の第2係合部としての係合用テーパ部535と
係合するようになっている。また、筒状部521の先端
側の開口部内面には、外側に行くに従って拡径するテー
パ部525が設けられている。
ロピレン等の硬質プラスチック製であり、外径が車輪本
体51の車輪取付孔511の内径とほぼ同じで、長さが
車輪本体51の車輪取付孔511の軸方向の長さとほぼ
同じである円筒状の筒状部521を有する。筒状部52
1の後端縁に車輪本体51のフランジ用凹部512に収
まる第1係止部としての円形の第1フランジ部522が
径方向に突出して一体に設けられている。また、筒状部
521の外周面には、軸方向に延びて径方向に突出する
2つの第2回り止め用係合部としての係合用リブ523
が対向して一体に設けられている。この係合用リブ52
3は、車輪本体51の係合用溝513に嵌め入れられ
て、車輪本体51と車輪取付部材52の相互の回転を停
止するようになっている。そのため、係合用リブ523
は、図では2個であるが、係合用溝513に対応させて
3個あるいはそれ以上でもよい。第1フランジ部522
の後面には筒状部521と同軸でその内径を拡径したリ
ング状の係合用凹部524が設けられている。係合用凹
部524の底面は、軸方向とほぼ直交する面となってい
る。この係合用凹部524は第1係合部として車軸受け
部材53の第2係合部としての係合用テーパ部535と
係合するようになっている。また、筒状部521の先端
側の開口部内面には、外側に行くに従って拡径するテー
パ部525が設けられている。
【0030】車軸受け部材53は、ポリエチレンやポリ
プロピレン等の硬質樹脂で構成され、外径が車輪取付部
材52の筒状部521の内径よりわずかに小さく、内径
が車軸4が緩く挿入される大きさの円筒状の軸受け部5
31を備える。軸受け部531の内部空隙は、車軸4を
通す車軸受孔532になっている。軸受け部531の後
端縁には車輪本体51のフランジ用凹部512に収まる
扁平なドーム形状の第2係止部としての第2フランジ部
533が径方向に突出して一体に設けられている。第2
フランジ部533の車軸受孔532の周囲には車軸受孔
532と同軸でこれを拡径した円形の頭用凹部534が
設けられている。この頭用凹部534には車軸4の頭4
1が収まる。軸受け部531の先端には、軸受け部53
1の先端から後方へ行くに従って拡径して軸受け部53
1の外表面から断面が直角三角形状に突出し、後端面は
軸方向とほぼ直交する係合用テーパ部535が周方向に
設けられている。係合用テーパ部535は、第1係合部
となっている。係合用テーパ部535の軸方向の長さ
は、第2係合部としての係合用凹部524の軸方向の深
さよりやや長くなっている。また、軸受け部531の先
端から中心軸に沿って直径方向に穿設されたスリット5
36が軸受け部531の全長の半分以上に亘って設けら
れている。スリット536は、軸受け部531の先端部
を軸方向に半割する。このスリット536は、軸受け部
531を3分割あるいは4分割するように設けてもよ
い。このスリット536により、軸受け部531の分割
された先端部が板バネ状に形成されている。そのため、
分割された係合用テーパ部535は、互いに接近して縮
径できるようになっている。軸受け部531の係合用テ
ーパ部535の後端から第2フランジ部533の前端面
までの長さは、車輪取付部材52の前端面から係合用凹
部524の底面までの長さよりごくわずか長くなってい
る。
プロピレン等の硬質樹脂で構成され、外径が車輪取付部
材52の筒状部521の内径よりわずかに小さく、内径
が車軸4が緩く挿入される大きさの円筒状の軸受け部5
31を備える。軸受け部531の内部空隙は、車軸4を
通す車軸受孔532になっている。軸受け部531の後
端縁には車輪本体51のフランジ用凹部512に収まる
扁平なドーム形状の第2係止部としての第2フランジ部
533が径方向に突出して一体に設けられている。第2
フランジ部533の車軸受孔532の周囲には車軸受孔
532と同軸でこれを拡径した円形の頭用凹部534が
設けられている。この頭用凹部534には車軸4の頭4
1が収まる。軸受け部531の先端には、軸受け部53
1の先端から後方へ行くに従って拡径して軸受け部53
1の外表面から断面が直角三角形状に突出し、後端面は
軸方向とほぼ直交する係合用テーパ部535が周方向に
設けられている。係合用テーパ部535は、第1係合部
となっている。係合用テーパ部535の軸方向の長さ
は、第2係合部としての係合用凹部524の軸方向の深
さよりやや長くなっている。また、軸受け部531の先
端から中心軸に沿って直径方向に穿設されたスリット5
36が軸受け部531の全長の半分以上に亘って設けら
れている。スリット536は、軸受け部531の先端部
を軸方向に半割する。このスリット536は、軸受け部
531を3分割あるいは4分割するように設けてもよ
い。このスリット536により、軸受け部531の分割
された先端部が板バネ状に形成されている。そのため、
分割された係合用テーパ部535は、互いに接近して縮
径できるようになっている。軸受け部531の係合用テ
ーパ部535の後端から第2フランジ部533の前端面
までの長さは、車輪取付部材52の前端面から係合用凹
部524の底面までの長さよりごくわずか長くなってい
る。
【0031】また、第1フランジ部522と第2フラン
ジ部533の直径はほぼ同じであり、これらのフランジ
部522,532の直径は車輪本体51の直径の半分以
上、具体的には車輪本体51の直径の60〜80%とな
っている。第1フランジ部522と第2フランジ部53
3の直径が比較的大きいのは、車輪本体51がエラスト
マーで構成されているため、車輪本体51の側面を両側
から支えて車輪本体51の変形を抑制するためである。
ジ部533の直径はほぼ同じであり、これらのフランジ
部522,532の直径は車輪本体51の直径の半分以
上、具体的には車輪本体51の直径の60〜80%とな
っている。第1フランジ部522と第2フランジ部53
3の直径が比較的大きいのは、車輪本体51がエラスト
マーで構成されているため、車輪本体51の側面を両側
から支えて車輪本体51の変形を抑制するためである。
【0032】これらの車輪本体51、車輪取付部材5
2、軸受け部材53の3点の部品で車輪5を組み立てる
には、図4の分解斜視図に示すように、車輪取付部材5
2の係合用リブ523を車輪本体51の係合用溝513
に合わせて車輪本体51の車輪取付孔511に車輪取付
部材52の筒状部521を挿入し、第1フランジ部52
2を車輪本体51のフランジ用凹部512に嵌め込む。
このとき、係合用溝513の数が多いため、係合用リブ
523の位置を係合用溝513に合わせる操作が楽に行
える。車輪取付部材52をその第1フランジ部522を
車輪本体51のフランジ用凹部512に納めて車輪本体
51に完全に挿入すると、図2に示すように、筒状部5
21の先端縁が車輪本体51のフランジ用凹部512の
底面とほぼ同じく面一になる。
2、軸受け部材53の3点の部品で車輪5を組み立てる
には、図4の分解斜視図に示すように、車輪取付部材5
2の係合用リブ523を車輪本体51の係合用溝513
に合わせて車輪本体51の車輪取付孔511に車輪取付
部材52の筒状部521を挿入し、第1フランジ部52
2を車輪本体51のフランジ用凹部512に嵌め込む。
このとき、係合用溝513の数が多いため、係合用リブ
523の位置を係合用溝513に合わせる操作が楽に行
える。車輪取付部材52をその第1フランジ部522を
車輪本体51のフランジ用凹部512に納めて車輪本体
51に完全に挿入すると、図2に示すように、筒状部5
21の先端縁が車輪本体51のフランジ用凹部512の
底面とほぼ同じく面一になる。
【0033】次に、車軸受け部材53の軸受け部531
の先端の係合用テーパ部535を車輪取付部材52のテ
ーパ部525に当ててそのまま押し込む。係合用テーパ
部535の外径が筒状部521の内径よりやや大きくな
っているため、軸受け部531の分割された係合用テー
パ部535が筒状部523のテーパ部525に案内され
て縮径し、係合用テーパ部535が筒状部521内面を
摺動しながら軸受け部531が車輪取付部材52の筒状
部521の内部を進行する。そのまま軸受け部材53の
第2フランジ部533を車輪本体51のフランジ用凹部
512の底面に突き当たるまで挿入すると、軸受け部5
31の先端の分割された係合用テーパ部535の後端面
が係合用凹部524の底面よりごくわずかに先に出て係
合用テーパ部535全体が筒状部521を抜け出る。こ
れにより、図2に示すように、係合用テーパ部535の
変形が解除されて係合用テーパ部535が元の状態に拡
径し、係合用テーパ部535の後端面が係合用凹部52
4の底面と対向して係合する。これらの係合用テーパ部
535と係合用凹部524との係合により、軸受け部5
31が後退できないようになる。一方、車軸受け部材5
3の第2フランジ部533の先端面と車輪取付部材52
の筒状部521の先端縁とがほぼ当接し、車軸受け部材
53の前進が停止されている。従って、車軸受け部材5
3と車輪取付部材52とは、図2に示すように、係合用
テーパ部535と係合用凹部524とが一旦係合すると
外れないようになり、車軸受け部材53と車輪取付部材
52は、これらの第1フランジ部522と第2フランジ
部533が車輪本体51の両側面に当接した状態で相互
に固定される。軸受け部531の先端面は車輪取付部材
52の第1フランジ部522の後面よりやや突出する。
の先端の係合用テーパ部535を車輪取付部材52のテ
ーパ部525に当ててそのまま押し込む。係合用テーパ
部535の外径が筒状部521の内径よりやや大きくな
っているため、軸受け部531の分割された係合用テー
パ部535が筒状部523のテーパ部525に案内され
て縮径し、係合用テーパ部535が筒状部521内面を
摺動しながら軸受け部531が車輪取付部材52の筒状
部521の内部を進行する。そのまま軸受け部材53の
第2フランジ部533を車輪本体51のフランジ用凹部
512の底面に突き当たるまで挿入すると、軸受け部5
31の先端の分割された係合用テーパ部535の後端面
が係合用凹部524の底面よりごくわずかに先に出て係
合用テーパ部535全体が筒状部521を抜け出る。こ
れにより、図2に示すように、係合用テーパ部535の
変形が解除されて係合用テーパ部535が元の状態に拡
径し、係合用テーパ部535の後端面が係合用凹部52
4の底面と対向して係合する。これらの係合用テーパ部
535と係合用凹部524との係合により、軸受け部5
31が後退できないようになる。一方、車軸受け部材5
3の第2フランジ部533の先端面と車輪取付部材52
の筒状部521の先端縁とがほぼ当接し、車軸受け部材
53の前進が停止されている。従って、車軸受け部材5
3と車輪取付部材52とは、図2に示すように、係合用
テーパ部535と係合用凹部524とが一旦係合すると
外れないようになり、車軸受け部材53と車輪取付部材
52は、これらの第1フランジ部522と第2フランジ
部533が車輪本体51の両側面に当接した状態で相互
に固定される。軸受け部531の先端面は車輪取付部材
52の第1フランジ部522の後面よりやや突出する。
【0034】キャスター本体2に車輪5を取り付けるに
は、図2に示すように、一方の車輪5の第2フランジ部
533側の車軸受孔532内に車軸4を頭41が設けら
れていない先端側から通し、その車軸4をキャスター本
体2の車軸孔21に通し、更にもう一方の車輪5の第1
フランジ部522側から車軸受孔532内に通し、車軸
4の末端を打撃して拡径された頭42を作り出す。これ
によって、車軸4の両端の頭41、42がそれぞれ車輪
5の頭用凹部534に収まり、車輪5,5を車軸4に回
転可能に抜け止めすることができる。
は、図2に示すように、一方の車輪5の第2フランジ部
533側の車軸受孔532内に車軸4を頭41が設けら
れていない先端側から通し、その車軸4をキャスター本
体2の車軸孔21に通し、更にもう一方の車輪5の第1
フランジ部522側から車軸受孔532内に通し、車軸
4の末端を打撃して拡径された頭42を作り出す。これ
によって、車軸4の両端の頭41、42がそれぞれ車輪
5の頭用凹部534に収まり、車輪5,5を車軸4に回
転可能に抜け止めすることができる。
【0035】本実施形態のキャスター1の車輪5は、車
輪本体51、車輪取付部材52、車軸受け部材53の3
点の部品で構成される。車輪5の組立は、車輪取付部材
52の筒状部521を車輪本体51の車輪取付孔511
に挿入し、次に、車軸受け部材53の軸受け部531を
車輪取付部材52の筒状部521に挿入するだけでよ
い。車輪取付部材52の係合用凹部524に車軸受け部
材53の係合用テーパ部535が自動的に係合して、車
輪本体51,車輪取付部材52,車軸受け部材53が相
互に固定されるため、組立作業が容易である。
輪本体51、車輪取付部材52、車軸受け部材53の3
点の部品で構成される。車輪5の組立は、車輪取付部材
52の筒状部521を車輪本体51の車輪取付孔511
に挿入し、次に、車軸受け部材53の軸受け部531を
車輪取付部材52の筒状部521に挿入するだけでよ
い。車輪取付部材52の係合用凹部524に車軸受け部
材53の係合用テーパ部535が自動的に係合して、車
輪本体51,車輪取付部材52,車軸受け部材53が相
互に固定されるため、組立作業が容易である。
【0036】また、車輪本体51が一体成形のエラスト
マーで構成され、床面に接するのは柔らかくグリップの
良いエラストマー製の車輪本体51であるので、滑りや
すい床面であっても床面に傷を付けたり、床面との間で
騒音を発生することが無い。
マーで構成され、床面に接するのは柔らかくグリップの
良いエラストマー製の車輪本体51であるので、滑りや
すい床面であっても床面に傷を付けたり、床面との間で
騒音を発生することが無い。
【0037】更に、第1フランジ部522と第2フラン
ジ部533は抜け止めとして機能しているが、車輪本体
51の側面が、車輪取付部材52の第1フランジ部52
2と車軸受け部材53の第2フランジ部533の比較的
径の大きなフランジで両側から押さえられている。その
ため、車輪本体51に横方向から大きな荷重が加わった
場合に、車輪本体51を構成するエラストマーの変形を
これらのフランジ部522,532で押さえている構造
であるため、車輪本体51の変形が抑制され、走行安定
性に優れ、丈夫な構造となっている。
ジ部533は抜け止めとして機能しているが、車輪本体
51の側面が、車輪取付部材52の第1フランジ部52
2と車軸受け部材53の第2フランジ部533の比較的
径の大きなフランジで両側から押さえられている。その
ため、車輪本体51に横方向から大きな荷重が加わった
場合に、車輪本体51を構成するエラストマーの変形を
これらのフランジ部522,532で押さえている構造
であるため、車輪本体51の変形が抑制され、走行安定
性に優れ、丈夫な構造となっている。
【0038】また、車輪本体51と車輪取付部材52と
が係合用溝513と係合用リブ523の係合により相互
に回転しないように固定されているため、車輪本体51
と車輪取付部材52の相対的な回転による騒音の発生が
ない。
が係合用溝513と係合用リブ523の係合により相互
に回転しないように固定されているため、車輪本体51
と車輪取付部材52の相対的な回転による騒音の発生が
ない。
【0039】上記説明では、車軸4はリベットになって
いるが、図5に示したような車軸4と車軸受け部材53
に周方向の溝と突起を設けて軸方向の固定を行ってもよ
い。この場合、車軸受け部材53には車軸受孔532を
第2フランジ部533側に開口させる必要がなく、車軸
受孔532を第2フランジ部533で閉塞する構造とす
ることができる。
いるが、図5に示したような車軸4と車軸受け部材53
に周方向の溝と突起を設けて軸方向の固定を行ってもよ
い。この場合、車軸受け部材53には車軸受孔532を
第2フランジ部533側に開口させる必要がなく、車軸
受孔532を第2フランジ部533で閉塞する構造とす
ることができる。
【0040】また、車輪取付部材52の筒状部521に
対する車軸受け部材53の軸受け部531の固定は、係
合用テーパ部535と係合用凹部524との係合により
行っていたが、特に係合部を設けずに筒状部521の内
面に軸受け部531の外面を嵌め込むようにして摩擦で
固定するようにしても良い。
対する車軸受け部材53の軸受け部531の固定は、係
合用テーパ部535と係合用凹部524との係合により
行っていたが、特に係合部を設けずに筒状部521の内
面に軸受け部531の外面を嵌め込むようにして摩擦で
固定するようにしても良い。
【0041】また、車輪本体51と車輪取付部材52の
回り止めは、係合用溝513と係合用リブ523で行っ
ていたが、車輪本体51のフランジ用凹部512の外周
に係合用の凹凸を設け、車輪取付部材53の第1フラン
ジ部522の外周に係合用の凹凸を設けるようにしても
よい。
回り止めは、係合用溝513と係合用リブ523で行っ
ていたが、車輪本体51のフランジ用凹部512の外周
に係合用の凹凸を設け、車輪取付部材53の第1フラン
ジ部522の外周に係合用の凹凸を設けるようにしても
よい。
【0042】本発明のキャスターは、主に幼児用歩行器
に用いられるが、これに限られず、例えば家庭用のワゴ
ン等にも用いることができる。
に用いられるが、これに限られず、例えば家庭用のワゴ
ン等にも用いることができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のキャスタ
ーは、床面に傷を付けたり騒音を発生することがなく、
構造的に強く、しかも、組み立てが容易である。
ーは、床面に傷を付けたり騒音を発生することがなく、
構造的に強く、しかも、組み立てが容易である。
【図1】本発明のキャスターの一実施形態を示す斜視図
である。
である。
【図2】本発明のキャスターの車輪の構造を示す断面図
である。
である。
【図3】本発明のキャスターの車輪を構成する部品を示
すもので、車輪本体の平面図(a−1)と断面図(a−
2)、車輪取付部材の平面図(b−1)と側面図(b−
2)、車軸受け部材の平面図(c−1)と側面図(c−
2)である。
すもので、車輪本体の平面図(a−1)と断面図(a−
2)、車輪取付部材の平面図(b−1)と側面図(b−
2)、車軸受け部材の平面図(c−1)と側面図(c−
2)である。
【図4】車輪本体、車輪取付部材及び車軸受け部材のそ
れぞれの斜視図である。
れぞれの斜視図である。
【図5】従来のキャスターの車輪の構造を示す断面図で
ある。
ある。
1 キャスター 2 キャスター本体 21 車軸孔 3 縦軸部 31 縦軸孔 32 軸棒 33 嵌め込み部材 331 鍔部 4 車軸 5 車輪 51 車輪本体 511 車輪取付孔 512 円形凹部 513 係合用溝(第1回り止め用係合部) 52 車輪取付部材 521 筒状部 522 第1フランジ部(第1係止部) 523 係合用リブ(第2回り止め用係合部) 524 係合用凹部(第1係合部) 525 テーパ部 53 車軸受け部材 531 軸受け部 532 車軸受孔 533 第2フランジ部(第2係止部) 534 頭用凹部 535 係合用テーパ部(第2係合部) 536 スリット
Claims (4)
- 【請求項1】 被取付体の底部に回転自在に装着される
キャスター本体に車輪が車軸を介して回転自在に支持さ
れているキャスターにおいて、 前記車輪が、エラストマーで一体に形成され、回転軸方
向に穿設された車輪取付孔を有するリング状の車輪本体
と、前記車輪本体の一方の側に存するべき第1係止部が
一端側に設けられ、前記車輪取付孔に挿入される筒状部
を有する車輪取付部材と、前記車輪本体の他方の側に存
するべき第2係止部が一端側に設けられ、前記車軸を通
す車軸受孔を備え、前記筒状部内に挿入、固定される軸
受け部を有する車軸受け部材とを有することを特徴とす
るキャスター。 - 【請求項2】 請求項1記載のキャスターにおいて、 前記車輪取付部材が第1係合部を、前記車軸受け部材が
第2係合部をそれぞれ有し、これらの第1係合部と第2
係合部とが係合していることにより前記車輪取付部材の
前記筒状部内に前記軸受け部が固定されていることを特
徴とするキャスター。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のキャスターにおい
て、 前記車輪本体が、前記車輪取付部材と接する面に第1回
り止め用係合部を有し、 前記車輪取付部材が、前記車輪本体と接する面に前記第
1回り止め用係合部と係合して前記車輪本体との相互の
回転を停止させる第2回り止め用係合部を有することを
特徴とするキャスター。 - 【請求項4】 請求項1〜3いずれかに記載のキャスタ
ーにおいて、 前記第1係止部が前記車輪本体の直径の半分以上の直径
を有する第1フランジ部、前記第2係止部が前記車輪本
体の直径の半分以上の直径を有する第2フランジ部であ
り、前記車輪本体が、その両面の前記車輪取付孔の周り
に前記第1フランジ部と前記第2フランジ部とがそれぞ
れ収まるフランジ用凹部を有することを特徴とするキャ
スター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000280679A JP2002087009A (ja) | 2000-09-14 | 2000-09-14 | キャスター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000280679A JP2002087009A (ja) | 2000-09-14 | 2000-09-14 | キャスター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002087009A true JP2002087009A (ja) | 2002-03-26 |
Family
ID=18765465
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000280679A Pending JP2002087009A (ja) | 2000-09-14 | 2000-09-14 | キャスター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002087009A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008149773A (ja) * | 2006-12-14 | 2008-07-03 | Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd | キャスター及びキャスターの製造方法 |
KR20130117192A (ko) * | 2012-04-18 | 2013-10-25 | 신동현 | 조립가구용 휠모듈 |
CN104139668A (zh) * | 2014-07-25 | 2014-11-12 | 朱彩玲 | 一种用于纺织机的底部滚轮支架 |
JP5681265B1 (ja) * | 2013-11-08 | 2015-03-04 | 株式会社日乃本錠前 | キャスター |
-
2000
- 2000-09-14 JP JP2000280679A patent/JP2002087009A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008149773A (ja) * | 2006-12-14 | 2008-07-03 | Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd | キャスター及びキャスターの製造方法 |
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