JP2002086352A - 接着装置、および研磨治具 - Google Patents

接着装置、および研磨治具

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JP2002086352A
JP2002086352A JP2000278739A JP2000278739A JP2002086352A JP 2002086352 A JP2002086352 A JP 2002086352A JP 2000278739 A JP2000278739 A JP 2000278739A JP 2000278739 A JP2000278739 A JP 2000278739A JP 2002086352 A JP2002086352 A JP 2002086352A
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pressure
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polishing
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JP2000278739A
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Nobuyuki Yokoyama
信之 横山
Chizuo Izuno
泉野千鶴雄
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 片面研磨加工において薄板状の被研磨材を研
磨治具に接着するとき、接着層のバラツキが生じてい
た。 【解決手段】 支柱13と、研磨治具6の表面に接着剤
4を介して置かれる被研磨剤5を、接着剤4に面する側
と反対側の面から加圧する弾性体1を有した、その弾性
体1の全部または一部が弾性力を有する押さえ板3とを
備え、弾性体1の弾性力を有する部分は、被研磨剤5側
に突出した凸面形状を形成できることを特徴とする接着
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、片面研
磨加工において、高精度に被研磨材を研磨治具に接着す
るための接着装置、および研磨治具に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、圧電デバイス等の電子部品の小型
化、軽量化、高性能化が進むにつれて、デバイスのチッ
プ化また薄板化が進み、低価格化による製造コストの削
減が必要になっている。たとえば、製造コストの削減を
はかるため、一枚の基板上に大量のチップを形成した
後、チップを小片化する量産工法がとられている。ま
た、薄板化が進むにつれて研磨加工による高精度化、高
品質化が求められている。
【0003】研磨加工には、両面研磨加工と片面研磨加
工とがある。
【0004】両面研磨加工では、上下に研磨定盤を用意
し、被研磨材をその研磨定盤で挟み込んで研磨加工を行
う。このとき、被研磨材は、キャリアと呼ばれる治具に
よって、上下の研磨定盤の間で回転運動を与えられるこ
とにより研磨される。そのため、被研磨材は、キャリア
より厚みが厚くなければならないので、厚みに制限があ
り、薄板化に限度がある。
【0005】片面研磨加工では、被研磨材の厚み、大き
さによって差異はあるが、一般的に被研磨材を研磨治具
に接着して研磨加工を行うので、被研磨材の割れ等の問
題が加工中に発生しなければ、十分な薄板化加工が可能
である。
【0006】片面研磨加工で薄板化を進めるためには、
研磨治具の平面精度、被研磨材を研磨治具へ接着する精
度、片面研磨加工の平面精度の高精度化が重要である。
なお、被研磨材の研磨前の厚みも、低コスト化をはかる
ために、加工能率を考慮して薄板化しているが、ガラス
等のセラミック材では、接着の時に割れの問題がある。
【0007】さて、前述の研磨治具の平面精度、研磨加
工の平面精度は、研磨定盤の平面精度管理を行うことに
より、高精度化がはかられている。したがって、これら
の平面精度は、容易ではないが、高精度化が進み、所望
の平面精度が得られている。
【0008】ところが、被研磨材の研磨治具への接着精
度は、接着剤の厚み管理、接着時の気泡、異物の混入な
どの問題があり、高精度化、割れ等の問題解決がはから
れていない。
【0009】これについて説明するために、図5に、被
研磨材を研磨治具に接着する時の従来の方法を示す。な
お、図5は、被研磨材を接着するときの被研磨材5、接
着剤4、研磨治具20、弾性体1の位置関係を示した説
明図である。
【0010】このとき使用する接着剤4としては、ワッ
クスと呼ばれる接着剤が一般に多く使用されるが、この
ワックスには様々な種類があり、その中から用途に適し
たワックスを選定して使用する。一般に、ワックスは、
常温では固体で、一定の温度以上に加熱すると溶融す
る。そこで、接着したい二つの接着物のどちらか一方ま
たは両方を加熱し、接着面に溶融したワックスを塗布し
て、接着物を貼りあわせた状態で仮固定し、常温に冷却
することで接着を行うものである。
【0011】また、弾性体1は、被研磨材5、研磨治具
20、加圧治具である押さえ板21の平行、平面の違い
を緩和し、均等な力で被研磨材5を加圧する目的で使用
する。特に、被研磨材5がセラミック材であるときに
は、その割れを防ぐ。
【0012】図5に示す位置関係で、洗浄された研磨治
具20(または洗浄された研磨治具20と洗浄された被
研磨材5との両方)を加熱し、研磨治具20または被研
磨材5のどちらかに溶融したワックスを塗布し、研磨治
具20と被研磨材5を貼りあわせ、弾性体1と押さえ板
21を被研磨材5側から加圧して、仮固定した状態で冷
却を行い、接着する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、被研磨
材の寸法が小さいときは、加圧力としてあまり大きな力
を要せずにかなり高精度な接着を行えるが、被研磨材の
寸法が大きくなると、加圧力として大きな力が必要とな
るとともに、接着剤の接着面積からの逃げ、接着剤中の
気泡が抜けにくくなるなどの弊害が発生する。そのた
め、接着剤の厚みバラツキが起こり、高精度な接着を行
えないという課題があった。
【0014】また、被研磨材を研磨治具に接着するとき
や、研磨加工終了後に研磨治具から被研磨材を剥離する
ときに、セラミック材などの被研磨材では、厚みが厚い
ときは割れの発生はほとんどないが、厚みが薄くなると
割れの発生が大きな問題となることがあるという課題が
あった。
【0015】本発明は、上記従来のこのような課題を考
慮し、たとえば、被研磨材を研磨治具へ高精度に接着す
ることができる接着装置、および研磨治具を提供するこ
とを目的とする。
【0016】本発明は、上記従来のこのような課題を考
慮し、たとえば、研磨治具から剥離する際の被研磨材の
割れの発生を抑制することができる研磨治具を提供する
ことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】第一の本発明(請求項1
に対応)は、基材を載置するための載置手段と、前記基
材の表面に接着剤を介して置かれる板状部材を、前記接
着剤に面する側と反対側の面から加圧する加圧面を有し
た、その加圧面の全部または一部が弾性力を有する加圧
手段とを備え、前記加圧面の前記弾性力を有する部分
は、前記板状部材側に突出した凸面形状を形成できるこ
とを特徴とする接着装置である。
【0018】第二の本発明(請求項2に対応)は、前記
板状部材は、被研磨材であり、前記基材は、研磨治具で
あることを特徴とする第一の本発明の接着装置である。
【0019】第三の本発明(請求項3に対応)は、前記
加圧手段は、表面に形成された複数の孔に連通した流体
を流すための流路を有する加圧治具と、前記流路につな
がれた加圧調整が可能なポンプとを備え、前記加圧面
は、前記複数の孔の形成された前記加圧治具の表面を覆
う弾性膜であり、前記ポンプの加圧調整により、前記弾
性膜と前記加圧治具の表面との間に、前記流体が充填さ
れることを特徴とする第二の本発明の接着装置である。
【0020】第四の本発明(請求項4に対応)は、前記
加圧治具は、前記複数の孔が板圧方向に貫通して形成さ
れた板状治具と、前記板状治具を脱着自在に固定するた
めの固定板とを備え、前記弾性膜の、前記板状部材側に
突出した凸面形状は、前記ポンプの加圧調整に基づいて
変化させられ、前記流体の圧力が所定値以上になった場
合には、前記流体を前記ポンプ側へ回収するための圧力
弁を備えたことを特徴とする第三の本発明の接着装置で
ある。
【0021】第五の本発明(請求項5に対応)は、前記
凸面形状の変化は、前記板状部材が中心側から外周側に
向かって一定の圧力で連続的に前記加圧されるように行
われることを特徴とする第四の本発明の接着装置であ
る。
【0022】第六の本発明(請求項6に対応)は、前記
凸面形状の変化は、前記被研磨材、前記弾性膜、および
前記加圧治具が密着するように行われることを特徴とす
る第四の本発明の接着装置である。
【0023】第七の本発明(請求項7に対応)は、前記
流体の温度は、前記接着剤の硬化を行うために制御され
ることを特徴とする第三の本発明の接着装置である。
【0024】第八の本発明(請求項8に対応)は、前記
流体は、空気、水、油の何れかであることを特徴とする
第三の本発明の接着装置である。
【0025】第九の本発明(請求項9に対応)は、前記
研磨治具の、前記被研磨材が接着剤を用いて接着される
接着面には、所定の溝が形成されていることを特徴とす
る第二の本発明の接着装置である。
【0026】第十の本発明(請求項10に対応)は、被
研磨材が接着剤を用いて接着される研磨治具であって、
前記接着の行われる接着面には、所定の溝が形成されて
いることを特徴とする研磨治具である。
【0027】
【発明の実施の形態】以下では、本発明にかかる実施の
形態について、図面を参照しつつ説明を行う。
【0028】はじめに、主として図1を参照しながら、
本実施の形態の接着装置の構成について説明する。な
お、図1は、本実施の形態の接着装置の断面構成図であ
る。
【0029】図1において、1は弾性体であり、2は加
圧治具であり、3は押さえ板であり、4は接着剤であ
り、5は被研磨材であり、6は研磨治具である。
【0030】なお、押さえ板3の中心部には、エアが入
出できる大きさの流入貫通孔15が形成されており、流
入貫通孔15には、エアチューブ9が接続されている。
また、エアチューブ9は、エアポンプ10、圧力弁11
に接続されており、圧力弁11の片側は、エアポンプ1
0に接続されている。この状態で、エアポンプ10の圧
力により、弾性体1を図1に示されているような凸形状
に変化させることができる。
【0031】つぎに、図2(a)、(b)を参照しなが
ら、加圧治具2の構成について詳しく説明する。なお、
図2(a)は加圧治具2の平面図であり、図2(b)は
加圧治具2の断面図である。
【0032】図2(a)、(b)に示すように、加圧治
具2には、エアが入出できるよう適切な大きさで多数個
の吹き出し貫通孔16と、4カ所のネジ穴17とが形成
されている。そして、図1に示すように、押さえ板3
(図1参照)には、加圧治具2の4カ所のネジ穴17と
同じ位置に段付き貫通孔14(図1参照)が形成されて
おり、固定ネジ7(図1参照)で加圧治具2を固定して
いる。なお、弾性体1(図1参照)は、加圧治具2を固
定後、固定バンド8(図1参照)で締め付け、押さえ板
3に固定する。
【0033】つぎに、図3(a)、(b)を参照しなが
ら、研磨治具6の構成について詳しく説明する。なお、
図3(a)は研磨治具6の平面図であり、図3(b)
は研磨治具6の拡大断面図である。
【0034】図3(a)、(b)に示すように、研磨治
具6の接着面18には、所定の角度と深さのV溝19が
数十本形成されており、研磨加工後の被研磨材5の要求
平面精度以上または同等の平面度である。
【0035】このようなV溝19が設けられているの
で、(1)被研磨材5と研磨治具6とを接着する際に
は、接着剤4の気泡をV溝19に逃がすことができるた
めに、接着剤4の厚みを均一にすることが可能であり、
(2)被研磨材5と研磨治具6とを研磨加工後に剥離す
る際には、接着剤4を溶融する溶剤の接着面18への浸
透が早いために、剥離を容易に行うことが可能である。
なお、V溝19の角度は、V溝19の幅があまり大きく
なり過ぎない程度の大きさである。よって、接着面18
におけるV溝同士の間にある平坦な部分が狭くなり過ぎ
るために、研磨加工時における被研磨材5の研磨治具6
からの浮き上がりの原因となるような接着力の弱い箇所
が発生することは、防止されている。
【0036】なお、被研磨材5は本発明の板状部材に対
応し、研磨治具6は本発明の基材に対応し、支柱13を
含む手段は本発明の載置手段を含む手段に対応する。ま
た、加圧治具2、押さえ板3、および加圧シリンダ12
を含む手段は本発明の加圧手段に対応し、加圧治具2、
および押さえ板3を含む手段は本発明の加圧治具に対応
し、加圧治具2は本発明の板状治具に対応し、押さえ板
3は本発明の固定板に対応する。また、弾性体1は、本
発明の加圧面の弾性力を有する部分に対応する。
【0037】つぎに、主として図1を参照しながら、本
実施の形態の接着装置の動作について説明する。なお、
本実施の形態の接着装置の動作について説明しながら、
本発明の接着方法の一実施の形態についても説明する。
【0038】被研磨材5と研磨治具6とは、洗浄後に1
00℃前後に加熱しておく。そして、接着剤4を研磨治
具6に塗布をし、被研磨材5を接着剤4の上に乗せたも
のを、支柱13の下面側の所定の位置に設置する。ま
た、支柱13に設置された加圧シリンダ12に、弾性体
1を凸形状に変化させた押さえ板3を、固定ネジ(図示
せず)で固定する。
【0039】つぎに、加圧シリンダ12を下降させて、
弾性体1で被研磨材5を押さえて行く。このとき、弾性
体1が被研磨材5の中心部から接触することで、接着剤
4および接着剤4中の気泡を、被研磨材5の外周部また
は研磨治具6に形成されたV溝19(図3(a)参照)
に逃がす。このようにして、被研磨材5と研磨治具6の
接着面18(図3(a)参照)の間にある接着剤4の厚
みを均一にしながら、連続的に押さえていく。なお、弾
性体1が被研磨材5を押さえていくとき、弾性体1内の
エアの圧力が上昇するのを防ぐとともに、被研磨材5と
弾性体1と研磨治具6とを密着させるために、一定の圧
力以上になると開く圧力弁11が設置されている。
【0040】加圧シリンダ12は、圧力弁11の動作圧
力より高い圧力で、一定の圧力に設定されており、図4
に示されているようにして、研磨治具6と被研磨材5と
弾性体1とを挟み込んで加圧を行う。なお、図4は、研
磨治具6と被研磨材5と弾性体1とを挟み込んで加圧を
行う加圧状態の説明図である。
【0041】かくして、弾性体1の凸面形状の変化は、
(1)被研磨材5が中心側から外周側に向かって一定の
圧力で連続的に加圧され、(2)被研磨材5、弾性体
1、および加圧治具2が密着するように行われる。
【0042】このような加圧状態で冷却を行って接着剤
4を硬化させ、研磨治具6と被研磨材5とを接着する。
なお、本実施の形態では、エアの温度調節を行ってない
が、エアの温度を調節することによって、冷却時間の短
縮が可能である。つまり、流体の温度を、接着剤の硬化
を行うために適切に制御できれば、より望ましい。
【0043】研磨装置(図示省略)による研磨加工終了
後、被研磨材5を研磨治具6から剥離するとき、研磨治
具6に前述したような角度と深さで溝が形成されている
ことにより、接着剤を溶融する溶剤の、被研磨材5と研
磨治具6の接着面への浸透が早く、剥離時間が短い。
【0044】なお、本実施の形態では、弾性体1を凸形
状に変化させるのにエア(空気)を使用しているが、水
または油などでも可能である。
【0045】このようにして、接着剤4中の気泡を取り
除き、接着剤4の厚みを均一にすることにより、高精度
に被研磨材5を研磨治具6に接着でき、なおかつ被研磨
材5の研磨治具6からの剥離を容易に行うことができ
る。
【0046】以上述べたところから明らかなように、本
発明は、たとえば、押さえ板と一体可能な加圧治具と、
前記押さえ板の片側端面を覆える弾性体と、前記弾性体
を変形可能な流体ポンプと、被研磨材を貼付可能な研磨
治具と、加圧治具と一体化した前記押さえ板、前記弾性
体、前記研磨治具、被研磨材を挟み込んで加圧可能な加
圧シリンダと、前記弾性体の中の流体が一定圧以上にな
ると流体を弾性体の中から抜き出せる圧力弁を用いて、
加熱した被研磨材と研磨治具の間に接着剤を塗布し、加
圧シリンダで加圧して接着剤を均一な厚みにした状態で
冷却し被研磨材と研磨治具を接着することを特徴とする
接着方法である。
【0047】また、本発明は、たとえば、前記押さえ板
は流入貫通孔と段付き貫通孔を有し、流入貫通孔には流
体ポンプからの管がつながり、段付き貫通孔は前記加圧
治具の任意の位置に設けられているネジ穴と同位置に設
けられ、この段付き貫通孔とネジ穴とを利用して前記押
さえ板と前記加圧治具を一体化するための固定ネジで固
定され、前記加圧治具側の端面を前記弾性体で覆い、固
定バンドで前記弾性体を押さえ板に取付た状態で、流体
ポンプからの圧力で前記弾性体を凸形状に変化させるこ
とができることを特徴とする接着方法である。
【0048】また、本発明は、たとえば、前記弾性体を
流体の圧力で一時的に凸形状に変化させることで、被研
磨材の中心から外周部に向かって一定の圧力で連続的に
押さえることが可能なことを特徴とする接着方法であ
る。
【0049】また、本発明は、たとえば、前記弾性体の
中の流体を加圧シリンダで加圧してるとき、弾性体中の
流体が一定圧以上になると弾性体の中から流体を抜きな
がら加圧していき、被研磨材と弾性体と加圧治具を密着
させることを特徴とする接着方法である。
【0050】また、本発明は、たとえば、流体の温度を
管理することで接着面を冷却可能なことを特徴とする接
着方法である。
【0051】また、本発明は、たとえば、前記研磨治具
は接着面側に任意の形状の溝が形成されていることを特
徴とする接着方法である。
【0052】従来、弾性材料の弾性にだけ頼って接着剤
の厚みの均一化、接着剤中の気泡を取り除こうとした
が、本発明は、たとえば、このように、弾性体に流体の
圧力を加えることにより高精度な接着剤の均一化が図れ
るとともに、接着剤中の気泡を簡単に除去できるもので
ある。また、研磨治具に溝が形成されているから、研磨
加工後に研磨治具から被研磨材を剥離しやすい。
【0053】このように、本発明は、たとえば、研磨治
具に被研磨材を高精度に接着が可能であるとともに、流
体を使用し一定の圧力で接着剤中の気泡や接着剤を逃が
すために、加圧力のバラツキが少ないため被研磨材が薄
板でも、割れを生じることなく高精度な接着が実現で
き、また、被研磨材を研磨加工後に研磨治具から剥離が
容易である接着方法である。
【0054】なお、本発明の接着装置に装着される研磨
治具には、前述した本実施の形態では、V溝19が形成
されていが、これに限らず、溝が形成されていなくても
よい。ただし、被研磨材が接着される研磨治具の接着面
に所定の溝が形成されていれば、被研磨材と研磨治具と
を接着する際に接着剤の気泡を溝に逃がすことができる
ために、接着剤の厚みをより均一にすることができるの
で、より高精度な接着が可能となる。
【0055】また、本発明の加圧面の弾性力を有する部
分の凸面形状の変化は、前述した本実施の形態では、エ
アポンプ10の加圧調整により、弾性体1と加圧治具2
の表面との間にエアが充填され(1)被研磨材5が中心
側から外周側に向かって一定の圧力で連続的に加圧さ
れ、(2)被研磨材5、弾性体1、および加圧治具2が
密着するように行われた。しかし、これに限らず、本発
明の凸面形状の変化は、要するに、接着剤の厚みがより
均一になるように、基材の表面に接着剤を介して置かれ
る板状部材を、接着剤に面する側と反対側の面から加圧
することによって行われればよい。
【0056】また、本発明の接着装置は、前述した本実
施の形態では、エアの圧力が所定値以上になった場合に
は、エアをエアポンプ10側へ回収するための圧力弁1
1を備えていた。しかし、これに限らず、本発明の接着
装置は、圧力弁を備えていなくてもよい。
【0057】また、本発明の接着装置は、前述した本実
施の形態では、複数の吹き出し貫通孔16に連通し、エ
アを流すための流路につながれた、加圧調整が可能なエ
アポンプ10を備えていた。しかし、これに限らず、本
発明の接着装置は、ポンプを備えていなくてもよい。た
とえば、本発明の接着装置は、流体を溜めておくための
流体溜めを備えていてもよい。
【0058】また、本発明の加圧手段は、前述した本実
施の形態では、複数の吹き出し貫通孔16に連通し、エ
アを流すための流路を有する加圧治具2を備えていた。
しかし、これに限らず、本発明の加圧手段は、加圧治具
2のような板状治具を備えていなくてもよい。たとえ
ば、本発明の加圧手段は、接着剤の厚みがより均一にな
るように板状部材を加圧できる、本発明の固定板に固定
された、弾性に富む樹脂、スポンジ、あるいは内部に独
立気泡を有する弾性体素材などを備えていてもよい。
【0059】また、本発明の加圧手段は、前述した本実
施の形態では、エアポンプ10を流路につなぐための流
入貫通孔15、および加圧治具2の脱着を固定ネジ7を
利用して行うための段付き貫通孔14を有する押さえ板
3を備えていた。しかし、これに限らず、本発明の加圧
手段は、押さえ板3のような、本発明の板状治具と脱着
自在な固定板を備えていなくてもよい。ただし、吹き出
し貫通孔の大きさや個数の異なる複数種類の板状治具を
選択できるようにしておき、適切なものを本発明の固定
板に装着して利用することができれば、より高精度な接
着が可能となる。
【0060】また、本発明の加圧面は、前述した本実施
の形態では、加圧治具2を固定後に固定バンド8で締め
付けることにより押さえ板3に固定された、加圧治具2
の表面を覆う弾性体1であった。しかし、これに限ら
ず、本発明の加圧面は、要するに、接着剤に面する側と
反対側の面から加圧を行い、その全部または一部が弾性
力を有し、本発明の板状部材側に突出した凸面形状を有
していればよい。
【0061】また、本発明の接着装置は、前述した本実
施の形態では、被研磨材を研磨治具に接着するための接
着装置であった。しかし、これに限らず、本発明の接着
装置は、要するに、板状部材を基材に接着するための接
着装置であって、基材を載置するための載置手段と、基
材の表面に接着剤を介して置かれる板状部材を、接着剤
に面する側と反対側の面から加圧する加圧面を有した、
その加圧面の全部または一部が弾性力を有する加圧手段
とを備え、加圧面の弾性力を有する部分は、板状部材側
に突出した凸面形状を有していることを特徴とする接着
装置であればよい。
【0062】また、以上では本発明の接着装置について
説明したが、以下では本発明の研磨治具について簡単に
説明する。本発明の研磨治具は、被研磨材が接着剤を用
いて接着される研磨治具であって、接着の行われる接着
面には、所定の溝が形成されていることを特徴とする研
磨治具である。本発明の研磨治具は、(1)被研磨材と
接着する際には、接着剤の気泡を溝に逃がすことができ
るために、接着剤の厚みを均一にすることが可能であ
り、(2)被研磨材を研磨加工後に剥離する際には、接
着剤を溶融する溶剤の接着面への浸透が早いために、剥
離を容易に行うことが可能である。なお、前述したよう
に、溝の角度はその幅が大きくなり過ぎない程度である
ことが、望ましい。もちろん、このような効果は、本発
明の研磨治具を、たとえば図5に示されている従来の接
着装置において、研磨治具20の代わりに使用した場合
にも、発揮される。
【0063】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、被研磨材を研磨治具へ高精度に接着することができ
る接着装置、および研磨治具を提供することができると
いう長所を有する。
【0064】また、本発明は、研磨治具から剥離する際
の被研磨材の割れの発生を抑制することができる研磨治
具を提供することができるという長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における接着装置の断面構
成図
【図2】本発明の実施の形態における加圧治具2の平面
図(図2(a))、および同断面図(図2(b))
【図3】本発明の実施の形態における研磨治具6の平面
図(図3(a))、および同拡大断面図(図3(b))
【図4】本発明の実施の形態における研磨治具6と被研
磨材5と弾性体1とを挟み込んで加圧を行う加圧状態の
説明図
【図5】従来の接着方法の説明図
【符号の説明】
1 弾性体 2 加圧治具 3 押さえ板 4 接着剤 5 被研磨材 6 研磨治具 7 固定ネジ 8 固定バンド 9 エアチューブ 10 エアポンプ 11 圧力弁 12 加圧シリンダ 13 支柱 14 段付き貫通孔 15 流入貫通孔 16 吹き出し貫通孔 17 ネジ穴 18 接着面 19 V溝 20 研磨治具 21 押さえ板

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材を載置するための載置手段と、 前記基材の表面に接着剤を介して置かれる板状部材を、
    前記接着剤に面する側と反対側の面から加圧する加圧面
    を有した、その加圧面の全部または一部が弾性力を有す
    る加圧手段とを備え、 前記加圧面の前記弾性力を有する部分は、前記板状部材
    側に突出した凸面形状を形成できることを特徴とする接
    着装置。
  2. 【請求項2】 前記板状部材は、被研磨材であり、 前記基材は、研磨治具であることを特徴とする請求項1
    記載の接着装置。
  3. 【請求項3】 前記加圧手段は、表面に形成された複数
    の孔に連通した流体を流すための流路を有する加圧治具
    と、前記流路につながれた加圧調整が可能なポンプとを
    備え、 前記加圧面は、前記複数の孔の形成された前記加圧治具
    の表面を覆う弾性膜であり、 前記ポンプの加圧調整により、前記弾性膜と前記加圧治
    具の表面との間に、前記流体が充填されることを特徴と
    する請求項2記載の接着装置。
  4. 【請求項4】 前記加圧治具は、前記複数の孔が板圧方
    向に貫通して形成された板状治具と、前記板状治具を脱
    着自在に固定するための固定板とを備え、 前記弾性膜の、前記板状部材側に突出した凸面形状は、
    前記ポンプの加圧調整に基づいて変化させられ、 前記流体の圧力が所定値以上になった場合には、前記流
    体を前記ポンプ側へ回収するための圧力弁を備えたこと
    を特徴とする請求項3記載の接着装置。
  5. 【請求項5】 前記凸面形状の変化は、前記板状部材が
    中心側から外周側に向かって一定の圧力で連続的に前記
    加圧されるように行われることを特徴とする請求項4記
    載の接着装置。
  6. 【請求項6】 前記凸面形状の変化は、前記被研磨材、
    前記弾性膜、および前記加圧治具が密着するように行わ
    れることを特徴とする請求項4記載の接着装置。
  7. 【請求項7】 前記流体の温度は、前記接着剤の硬化を
    行うために制御されることを特徴とする請求項3記載の
    接着装置。
  8. 【請求項8】 前記流体は、空気、水、油の何れかであ
    ることを特徴とする請求項3記載の接着装置。
  9. 【請求項9】 前記研磨治具の、前記被研磨材が接着剤
    を用いて接着される接着面には、所定の溝が形成されて
    いることを特徴とする請求項2記載の接着装置。
  10. 【請求項10】 被研磨材が接着剤を用いて接着される
    研磨治具であって、前記接着の行われる接着面には、所
    定の溝が形成されていることを特徴とする研磨治具。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101457467B1 (ko) 2013-10-30 2014-11-12 유버 주식회사 Uv 경화 기능을 갖는 가압유닛 및 이를 포함하는 패널 본딩장치
KR101470445B1 (ko) * 2013-09-13 2014-12-08 유버 주식회사 디스플레이 패널 제조를 위한 패널 본딩장치
JP2017530560A (ja) * 2014-10-13 2017-10-12 サンエディソン・セミコンダクター・リミテッドSunEdison Semiconductor Limited 凹所およびキャップを有する、中心部が可撓性の片面研磨ヘッド
WO2022234714A1 (ja) * 2021-05-07 2022-11-10 信越半導体株式会社 ウェーハの製造方法

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