JP2002086171A

JP2002086171A - 合併処理化装置

Info

Publication number: JP2002086171A
Application number: JP2000279358A
Authority: JP
Inventors: Atsushi Hibino; 淳日比野; Masaki Date; 正記伊達; Yasusato Wada; 康里和田
Original assignee: Hitachi Chemical Co Ltd
Current assignee: Showa Denko Materials Co Ltd
Priority date: 2000-09-14
Filing date: 2000-09-14
Publication date: 2002-03-26

Abstract

(57)【要約】【課題】既設の単独処理浄化槽を有効利用すること
で、単独処理浄化槽の処分問題を解決すると共に、新た
に合併処理浄化槽を購入するよりも安価であって、屎尿
処理と生活雑排水処理を可能とする小型な合併処理化装
置を提供する。【解決手段】本発明の合併処理化装置１００は、既設
の単独処理浄化槽１０を利用している。単独処理浄化槽
１０に付加処理浄化槽２０、および汚泥貯留槽３０を接
続することにより、屎尿と、台所排水、洗濯排水、洗面
・浴室排水等の生活雑排水の浄化処理を可能としてい
る。単独処理浄化槽１０には下流側への排水の移流量の
調整機構５０を配設し、付加処理浄化槽２０は嫌気処理
部２２、および好気処理部２３を有すると共に、槽底に
堆積する汚泥を汲み上げて汚泥貯留槽３０に移流させる
汚泥移送手段５３を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、屎尿と、台所排
水、洗濯排水、洗面・浴室排水等の生活雑排水の浄化処
理を可能とする合併処理化装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、屎尿の浄化を行う装置として
は、単独処理浄化槽を用いている。図３は、分離接触ば
っ気方式の単独処理浄化槽を示す概略断面図である。屎
尿は、流入口２から沈殿分離室３へと流入し、固液分離
及び嫌気処理が行われ、接触ばっ気室４へと移流する。
接触ばっ気室４内では、移流した水が散気管７から散気
される空気の泡により攪拌されて接触材８に接触し、栄
養基質の酸化除去が徐々に行われる。接触材８は、攪拌
を継続していると生物膜が厚く堆積し閉塞するので、定
期的に逆洗管９より空気泡を吐出することで生物膜を剥
離させる。接触ばっ気室４を通過した水は、沈殿室５に
てＳＳ分の沈降分離を行ってから、分離した上澄み液を
消毒室６へと移流させ、滅菌処理を施した後に流出口４
０より放流される構成となっている。なお、好気処理方
法として接触ばっ気法を示したが、空気泡を放散して空
気攪拌のみによるばっ気方法もある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単独処
理浄化槽は、容量が小さく処理すべき水の種類が屎尿に
限定され、台所排水、洗濯排水、洗面排水及び浴室排水
等の生活雑排水を処理できないとの課題を有している。
このような問題は、既設の単独処理浄化槽を撤去して新
たに合併処理浄化槽を設置することで解決できるが、施
工費用が高額となるばかりでなく、多くの単独処理浄化
槽がＦＲＰ製であることから、不要となった単独処理浄
化槽の処分に関しても新たな問題を発生させていた。ま
た、単独処理浄化槽を掘り起こすことなく、埋め殺す場
合には、処分に関する問題は発生しないものの、土地の
有効活用ができないとする別の問題を発生させている。

【０００４】本発明は、上記のような課題に鑑みてなさ
れたものであり、既設の単独処理浄化槽を有効利用する
ことで、単独処理浄化槽の処分問題を解決すると共に、
新たに合併処理浄化槽を購入するよりも安価であって、
屎尿処理と生活雑排水処理を可能とする小型な合併処理
化装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の合併処理化装置
は、既設の単独処理浄化槽を利用して、単独処理浄化槽
に付加処理浄化槽、および汚泥貯留槽を接続することに
より、屎尿と、台所排水、洗濯排水、洗面・浴室排水等
の生活雑排水の浄化処理を可能とする構成を有する。単
独処理浄化槽には下流側への排水の移流量の調整機構を
配設し、付加処理浄化槽は嫌気処理部、および好気処理
部を有すると共に、汚泥を汚泥貯留槽に移流させる構成
を具備する。また、汚泥貯留槽は中間水を単独処理浄化
槽に返送させる構成を具備する。

【０００６】

【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明す
る。本発明の合併処理化装置を構成する単独処理浄化槽
は、少なくとも好気処理部を有するものであれば特に限
定されるものではない。具体的には、従来技術にて説明
したように、流入口及び流出口を有し、内部に上流側か
ら沈殿分離室、接触ばっ気室、沈殿室、消毒室を設けた
ものを好適に用いることができる。

【０００７】この単独処理浄化槽の流入口には屎尿排水
管、および台所排水、洗濯排水、洗面・浴室排水等の生
活雑排水配管が接続されている。さらに、この単独処理
浄化槽にはポンプを配設して、下流側への移流量を調整
している。なお、単独処理浄化槽の好気処理部に設置し
てある空気供給装置は、撤去または停止して嫌気処理部
に改造してもよい。

【０００８】単独処理浄化槽の下流側には付加処理浄化
槽を配設する。付加処理浄化槽は単独処理浄化槽からの
排水を流入させる流入口と、処理水を排出する流出口を
備え、少なくとも、嫌気処理部、好気処理部と消毒部を
有している。また、好気処理部にて発生したＳＳ分（汚
泥など）を補捉除去する濾過部、またはＳＳ分を沈殿分
離除去する沈殿部などを有する。除去されたＳＳ分は汚
泥移送手段により、汚泥貯留槽に移送される。汚泥貯留
槽は付加処理浄化槽から移送された汚泥の流入口、およ
び中間水の返送管を有する。返送管は単独処理浄化槽に
接続させる。

【０００９】（実施例）以下図面を用いて、本発明の実
施例を説明する。図１、２は、本発明の一実施例を示す
合併処理化装置１００の構成説明図であり、図１は概略
側断面図を示し、図２は概略平面図を示す。

【００１０】合併処理化装置１００は、既設の単独処理
浄化槽１０の下流側に、付加処理浄化槽２０と汚泥貯留
槽３０を配設している。単独処理浄化槽１０は、既設の
ものを利用する。その内部構造は、例えば、上流側から
流入口１１、沈殿分離室１２、接触ばっ気室１３、沈殿
室１４、消毒室１５、流出口１６を設けている。単独処
理浄化槽１０の流入口１１には屎尿排水配管と台所排
水、洗濯排水、洗面・浴室排水等の生活雑排水配管を接
続する。また、沈殿室１４には排水を汲み上げるポンプ
５０を設置し、汲み上げた排水を流出口１６から排出し
ている。

【００１１】単独処理浄化槽１０の下流側には付加処理
浄化槽２０を設置する。単独処理浄化槽１０と付加処理
浄化槽２０は連結配管６１により排水の移流が可能に配
管接続されている。付加処理浄化槽２０は上流側から、
流入口２１、嫌気処理部２２、好気処理部２３、沈殿部
２４、消毒部２６、流出口２５を設けている。

【００１２】付加処理浄化槽２０の流入口２１には連結
配管６１を接続する。また、沈殿部２４には沈殿堆積す
る汚泥を汲み上げるポンプ５３を設置し、汲み上げた汚
泥を汚泥貯留槽３０に移流している。ポンプ５３はエア
リフトポンプ、汎用の電動ポンプがある。またはポンプ
５３に代えてバキューム等の手段により汚泥を汲み上げ
ることができる。沈殿部２４の上澄み液は排出口２５か
ら放流される。

【００１３】汚泥貯留槽３０は汚泥の流入口３１と返送
口３３を有する。そして、汚泥貯留槽３０がオーバーフ
ロー状態のとき、水面上に浮上したスカム及び堆積汚泥
を流出しないように中間水を排出する。このとき、返送
口３３に単独処理浄化槽１０に連結する返送管６３を設
けることにより、返送された中間水は再度浄化処理が実
行される。

【００１４】次に、水の流れについて説明する。家庭か
ら排出される屎尿排水ａは、屎尿配管から単独処理浄化
槽１０内に流入する。そこで、浄化処理されて連結配管
６１を通って付加処理浄化槽２０内に流入する。一方、
台所排水（ディスポーザ排水を含む）、洗面排水・浴室
排水及び洗濯排水等の生活雑排水ｂは、雑排水配管から
単独処理浄化槽１０内に流入し、浄化処理されて連結配
管６１を通って付加処理浄化槽２０内に流入する。

【００１５】このとき、単独処理浄化槽１０に流入した
屎尿排水ａ・生活雑排水ｂは、沈殿室１４に配設するポ
ンプ５０の作動により、汲み上げられて連結配管６１か
ら付加処理浄化槽２０内に移流される。この構成の単独
処理浄化槽１０においては、浴室排水のように大容量の
排水が短時間に流入する場合はポンプ５０により付加処
理浄化槽２０への流出量の調節を実行する。

【００１６】流入量を調節されて付加処理浄化槽２０の
流入口２１から嫌気処理部２２へと流入する排水は、嫌
気処理部２２において固液分離及び嫌気処理が行われ
る。そして、好気処理部２３にて栄養基質の酸化除去が
行われる。好気処理部２３を通過した排水は、沈殿部２
４内でＳＳ分（汚泥など）の沈降分離を行い、上澄み液
は消毒部２６で消毒され、流出口２５から放出される。
沈殿室２４で沈降分離された汚泥は、ポンプ５３で汲み
上げられて、汚泥貯留槽３０に流入する。汚泥貯留槽３
０からのオーバーフロー分は返送管６３により単独処理
浄化槽１０に返送される。

【００１７】このように構成される合併処理化装置１０
０は既設の単独処理浄化槽１０を用いているので、廃棄
問題を解決できると共に、既設の単独処理浄化槽１０に
下流側への流量調整手段であるポンプ５０を配設して流
量調整槽の役目を付加させ、容量の小さい単独処理浄化
槽であっても屎尿と生活雑排水の合併処理が可能として
いる。

【００１８】また、付加処理浄化槽２０を併設させるこ
とにより確実な嫌気処理、および好気処理が達成でき、
流出口２５から放流される処理水は高度な処理水を確保
することが出来る。また、付加処理浄化槽２０に汚泥の
貯留槽３０を併設してポンプ（汲み上げ手段）５３で汚
泥を汲み上げ移流させているので、付加処理浄化槽２０
に汚泥の堆積スペースを確保する必要が無く、小型化さ
せることが出来る。

【００１９】また、単独処理浄化槽１０から付加処理浄
化槽２０への排水の移流はポンプ５０のような汲み上げ
手段により実行しているので、既設の地下埋設の単独処
理浄化槽１０に対して付加処理浄化槽２０、および汚泥
貯留槽３０を地上配設とすることが可能となる。そし
て、付加処理浄化槽、および汚泥貯留槽を地上配設とし
た合併処理化装置はその管理が容易となる。

【００２０】また、量が多く排水処理を不安定にしてい
た浴室排水を含む生活雑排水の移流をポンプ５０により
流量調整して下流側に移流させる構成とすることによ
り、小型の単独処理浄化槽を利用でき、また、付加処理
処理浄化槽の小型化が達成される。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の合併処理
浄化装置は、既設の単独処理浄化槽を廃棄物とせず、有
効に利用し、また、既設の単独処理浄化槽に流量調節機
能を持たせることにより、容量の小さい単独処理浄化槽
であっても利用でき、連続配設する付加処理浄化槽の小
型化が達成される。また、付加処理浄化槽は汚泥の積極
的な移流ができ、汚泥の堆積スペースを必要とせず、さ
らに小型化できる。そして、既設の単独処理浄化槽に付
加処理浄化槽を接続して流入する合併排水の嫌気処理お
よび好気処理が確実に実行されるので、装置から放出さ
れる処理水は高度な処理水質を確保できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態例を示す合併処理化装置の
概略断面図。

【図２】本発明の実施の形態例を示す合併処理化装置の
概略平面図。

【図３】分離接触ばっ気方式の単独処理浄化槽の従来例
を示す説明側面図。

【符号の説明】

１０単独処理浄化槽１１、２１，３１流入
口１２沈殿分離室１３接触ばっ気室１４沈殿室１５消毒室１６，２５流出口２０付加処理浄化槽２２嫌気処理部２３好気処理部２４沈殿部２６消毒部３０汚泥貯留槽５０，５３，５５ポンプ６１接続配管６３返送管１００合併処理化装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者和田康里茨城県下館市大字下江連1250番地日立化成工業株式会社結城事業所内Ｆターム(参考） 4D027 AB06 AB12 AB14

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】単独処理浄化槽に付加処理浄化槽と汚泥
貯留槽を接続することにより、屎尿と、台所排水、洗濯
排水、洗面・浴室排水等の生活雑排水の浄化処理を可能
とする合併処理化装置であって、前記単独処理浄化槽は、流量調整機構を備え、前記付加
処理浄化槽は嫌気処理部及び好気処理部と消毒部と汚泥
移送手段を備え、付加処理浄化槽の汚泥移送手段は汚泥
を汚泥貯留槽に移流させるよう構成されてなる合併処理
化装置。
【請求項２】汚泥貯留槽と単独処理浄化槽は返送管で
連結され、汚泥貯留槽の中間水は前記返送管により単独
処理浄化槽に返送されることを特徴とする請求項１記載
の合併処理化装置。