JP2002083912A - 電子部品放熱構造 - Google Patents

電子部品放熱構造

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JP2002083912A
JP2002083912A JP2000273582A JP2000273582A JP2002083912A JP 2002083912 A JP2002083912 A JP 2002083912A JP 2000273582 A JP2000273582 A JP 2000273582A JP 2000273582 A JP2000273582 A JP 2000273582A JP 2002083912 A JP2002083912 A JP 2002083912A
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transistor
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Yuji Ito
裕司 伊藤
Katsuji Yamauchi
勝次 山内
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱を伴う電子部品からの放熱性を確保しつ
つ、従来のネジ締めを廃止した放熱構造とする。 【解決手段】 ケース170の内部に、開口部172a
を有する箱状に形成されたグリス保持部172を一体成
形し、グリス保持部172内にシリコン系グリス173
を充填し、トランジスタ121の全体をグリス173の
中に埋め込むようにする。これにより、トランジスタ1
21をケース170にネジ締めすることなく、グリス1
73をケース170およびトランジスタ121と密着す
るようにできる。よって、ケース170を計器盤100
の内側の所定位置から取り外すことなく、基板120を
ケース170から脱着させることができ、脱着作業性を
向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランジスタ等の
発熱を伴う電子部品の放熱構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電気回路が形成された基板に実装
された発熱を伴う板状のトランジスタの放熱構造とし
て、図8に示すように、電気絶縁性および熱伝導性を有
するシリコン系グリス173をトランジスタ121の一
面に塗布し、基板120を収容する金属製のケース17
0にトランジスタ121の金属板部121bのグリス塗
布面を押し当てて、トランジスタ121をケース170
の外側からネジNで固定して、グリス173をトランジ
スタ121およびケース170に確実に密着させるよう
にしていた。これにより、トランジスタ121で生じた
熱をグリスを介してケース170から放熱するようにし
ている。
【0003】なお、グリス173は、ケース170の金
属表面粗さに起因するケース170とトランジスタ12
1との接触熱抵抗を低減させて放熱性を向上させるため
のものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記放熱構造
では、トランジスタ121をケース170の外側からネ
ジNで固定しているので、基板120をケース170内
に挿入する向き(図8の矢印Aの向き)とネジ締めの向
き(矢印Bの向き)とが反対向きになるため、基板12
0をケース170に組み付ける作業、および基板120
をケース170から取り外す作業において、ケース17
0の向きを変えながらの作業となるため、組付けおよび
取り外し作業性が悪いという問題があった。
【0005】また、ケース170外側におけるネジ締め
作業スペースが確保できない狭い場所にケース170が
組み付けられている場合においては、ケース170を組
み付け位置から取り外さなければネジNの脱着作業がで
きないため、基板120の交換等のようにケース170
から基板120を脱着させる際の作業性が悪いという問
題があった。
【0006】因みに、グリス173は金属に比べて熱伝
導率が低いため、一般的にはグリス173をできるだけ
薄く(厚さ0.5mm程度)トランジスタ121に塗布
し、ケース170にネジNで固定されている状態ではグ
リス173の厚さは殆ど0mmになるようにしている。
従って、ネジNを廃止してトランジスタ121の位置ず
れをグリス173の厚みで吸収することは困難である。
また、ネジNをケース170の内側から挿入してネジ締
めしようとすると、ケース170内はネジ締め作業スペ
ースが狭く、ネジ締め位置の視認性が悪いためネジ締め
作業が困難である。
【0007】本発明は、上記点に鑑み、発熱を伴う電子
部品からの放熱性を確保しつつ、従来のネジ締めを廃止
した放熱構造とすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、熱伝導性を有するケー
ス(170)に収容され、電気回路が形成された基板
(120)と、基板(120)に実装され、発熱を伴う
電子部品(121)と、ケース(170)に熱的に結合
した状態で保持されて、熱伝導性を有するグリス(17
3)とを備え、電子部品(121)の全体をグリス(1
73)の中に埋め込むことを特徴としている。
【0009】これにより、電子部品(121)の全体
を、グリス(173)の中に埋め込むようにしているの
で、電子部品(121)をケース(170)にネジ締め
することなく、グリス(173)をケース(170)お
よび電子部品(121)と密着するようにできる。従っ
て、電子部品(121)からの放熱性を確保しつつ、従
来必要であったネジ締めを廃止できるため、基板(12
0)をケース(170)に組み付ける作業、および基板
(120)をケース(170)から取り外す作業の作業
性を向上でき、また、ケース(170)が狭い場所に組
み付けられている場合であっても、ケース(170)を
組み付け位置から取り外すことなく基板(120)をケ
ース(170)から脱着させることができ、脱着作業性
を向上できる。
【0010】また、請求項2に記載の発明では、ケース
(170)の内部に、開口部(172a)を有する袋状
に形成されたグリス保持部(172)を一体成形し、グ
リス(173)をグリス保持部(172)内に充填する
ことを特徴としている。
【0011】これにより、グリス(173)を、袋状に
形成されたグリス保持部(172)内に充填するので、
グリス(173)をケース(170)に確実に保持させ
ることができる。そして、グリス保持部(172)の開
口部(172a)からグリス保持部(172)内に電子
部品(121)を挿入して、電子部品(121)をグリ
ス(173)の中に埋め込むようにすることを実現でき
る。
【0012】ところで、一般的に、ケース(170)は
曲げ加工された板金をネジ等により締結して形成されて
おり、このように形成されたケース(170)に本案の
グリス保持部(172)を別体に成形しようとすると、
グリス保持部(172)は袋形状であるため、成形コス
トが高価になってしまう。これに対し、請求項2に記載
の発明では、グリス保持部(172)をケース(17
0)に一体成形するので、袋形状の保持部(172)を
ケース(170)と別体に形成してケース(170)に
取り付けるようにする場合に比べて、安価にグリス保持
部(172)を成形できる。
【0013】また、請求項3に記載の発明では、ケース
(170)をマグネシウム合金で成形することを特徴と
している。
【0014】ここで、マグネシウム合金は鉄や樹脂に比
べて熱伝導率が高く、さらにはアルミニウムに比べて靭
性が高いので、ケース(170)の材質としてマグネシ
ウム合金を用いて好適である。また、マグネシウム合金
はチクソモールド成形が可能であるため、ケース(17
0)をチクソモールド成形する場合に好適である。
【0015】また、請求項4に記載の発明では、熱伝導
性を有するケース(170)に収容され、電気回路が形
成された基板(120)と、基板(120)に実装さ
れ、発熱を伴う板状の電子部品(121)と、ケース
(170)に熱的に結合した状態で保持されて、弾性変
形可能であるとともに熱伝導性を有する弾性熱伝導材
(175)とを備え、弾性熱伝導材(175)は、弾性
変形した状態で電子部品(121)の両面を挟み込むよ
うになっていることを特徴としている。
【0016】これにより、弾性熱伝導材(175)は電
子部品(121)の両面を挟み込むようになっているの
で、電子部品(121)をケース(170)にネジ締め
することなく、弾性熱伝導材(175)をケース(17
0)および電子部品(121)と密着するようにでき
る。従って、電子部品(121)からの放熱性を確保し
つつ、従来必要であったネジ締めを廃止できる。
【0017】また、弾性熱伝導材(175)は弾性変形
した状態で電子部品(121)の両面を挟み込むように
なっているので、ケース(170)の表面粗さに起因す
るケース(170)と電子部品(121)との接触熱抵
抗を低減できる。
【0018】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本実施形態は、
本発明に係る電子部品放熱構造を車両計器盤の左右方向
略中央部に搭載される電気機器のプリント配線板(電気
回路が形成された基板)に実装されたパワートランジス
タ(発熱を伴う電子部品)の放熱に適用したものであっ
て、図1は本実施形態に係る車両計器盤100を車室内
側(車両後方側)から見た斜視図である。
【0020】計器盤100の内側(車両前方側)には、
図2に示すように、各種の情報を乗員に向けて表示する
ディスプレイ(表示手段)110、音楽等の音声情報を
制御出力するオーディオ基板120、音声や画像等の情
報が記録されたコンパクトディスク(CD)、デジタル
ビデオディスク(DVD)や小型光磁気ディスク(M
D)等の情報記録媒体(図示せず)から情報を取り出す
CDデッキ130、DVDデッキ140やMDデッキ1
50等の再生機器(データ読みとり手段)、及びCDや
DVD等に記録された地図情報(道路情報)に基づいて
地図情報をディスプレイ110に表示させるナビゲーシ
ョン基板160を上下方向に積層配置したセンタクラス
タが設けられている。
【0021】因みに、CDデッキ130、DVDデッキ
140やMDデッキ150等の再生機器は、データ等を
読みとるための光ピックアップ部、信号処理部、ディス
ク駆動部から構成されている。また、ディスプレイ11
0は、ナビゲーション、オーディオ、エアコン等の動作
状態や様々な情報を表示するためのTFT等のLCD、
LED等から構成されている。
【0022】そして、オーディオ基板120、CDデッ
キ130、DVDデッキ140、MDデッキ150、ナ
ビゲーション基板160等の複数個の電気機器(以下、
これらを総称するときは、単に電気機器120〜160
と呼ぶ。)は、後述のケース170内に収容されて固定
されており、一体化構造体(センタクラスタ)180を
構成している。そして、このセンタクラスタ180の乗
員側(車両後方側)は、図1に示すように、電気機器1
20〜160を操作するための操作スイッチ(操作手
段)181が設けられた操作パネル182にて覆われて
いる。
【0023】なお、183は車室内に吹き出される空調
風の吹出口を形成するレジスタである。
【0024】また、図2に示すように、操作パネル18
2の裏面側(電気機器側)には、スイッチ基板184が
配設されている。このスイッチ基板184には、操作ス
イッチ181の操作信号を入出力するためのインターフ
ェース回路、表示ドライバ、通信制御マイコン、後述の
機器側コネクタ120a、130a、140a、150
a、160aとそれぞれ接続するようになっているスイ
ッチ基板側コネクタ185等の各種電子部品が実装され
ている。
【0025】ケース170は箱形状であり、熱伝導性を
有する材質(例えば金属)により成形されている。本実
施形態のケース170はチクソモールドにより成形され
たマグネシウム合金(例えばAZ91等)製である。こ
のケース170は図示しないネジ等の締結手段により車
両に固定されている。そして、ケース170の車室内側
には基板挿入用開口部170aが形成されており、この
基板挿入用開口部170aから電気機器120〜160
がケース170内に挿入されて収容されるようになって
いる。
【0026】図3は、基板挿入用開口部170a側から
見たケース170の斜視図であり、ケース170の内側
の両側面には電気機器120〜160のケース170内
への挿入をガイドするガイド部171が形成されてい
る。なお、図3の符号120に示す基板は前述のオーデ
ィオ基板120であり、この基板120のうち、ケース
170の箱形状底部に位置する底壁170bに対向する
部分にはトランジスタ121が実装されている。
【0027】このトランジスタ121は、従来のネジ締
め用のトランジスタを転用したものであり、図示しない
半導体素子を樹脂で板状にモールドした本体部121a
と、本体部121aの下方に配置されて放熱を促進させ
る板状の金属板部121bと、3本の端子121cとか
ら構成されている。そして、トランジスタ本体部121
aおよび金属板部121bは基板120の上面において
基板120と略平行に配置され、端子121cは略直角
に曲げられて基板120の挿入穴に挿入されて基板12
0の下面にて半田付けされて挿入実装されている。な
お、図5(a)に示すように、金属板部121bと基板
120との間には隙間CLが形成されている。
【0028】図4は、ケース170のうち、箱形状底部
に位置する底壁170bを内側から見た斜視図であり、
底壁170bの内側面には、箱形状のグリス保持部17
2がケース170と一体に成形されている。このグリス
保持部172の車室内側にはトランジスタ挿入用開口部
172aが形成されている。
【0029】そして、グリス保持部172の中には、熱
伝導性を有するグリス173が充填されており、トラン
ジスタ121の全体が、グリス173の中に埋め込まれ
るようになっている。すなわち、グリス173はケース
170のグリス保持部172およびトランジスタ121
と密着しており、トランジスタ121はグリス173を
介してケース170と熱的に結合されている。
【0030】本実施形態ではシリコン系のグリスを適用
している。シリコン系のグリスは電気絶縁性を有するの
で、グリス保持部172からグリスが漏れ出て閉まった
場合でも、電気機器120〜160に電気的な障害をお
よぼすことがないため、好適である。また、シリコン系
のグリスは熱による粘性の変化が小さいので、トランジ
スタ121の放熱によりグリスが高温になってもグリス
保持部172からグリス173が流出してしまうことを
抑制できるため、好適である。また、本実施形態のグリ
ス173は、グリス保持部172からグリスが自重で流
出しない程度の粘性を有しており、例えばゲル状のグリ
ス173を用いて好適である。
【0031】以上により、トランジスタ121で生じた
熱はグリス173を介してケース170に伝達され、ケ
ース170から放熱される。
【0032】次に、センタクラスタ180の組立手順を
説明すると、初めに、ケース170を計器盤100の内
側の所定位置に、車両側に図示しないネジ等の締結手段
により固定する。
【0033】その後、図2の矢印Aに示すように、各電
気機器120〜160を、車室内側からケース170の
開口部170aに挿入し、ガイド部171によりガイド
させながら、ケース170内部に組み付ける。このと
き、グリス保持部172のトランジスタ挿入用開口部1
72aは車室内側に開口しているので、オーディオ基板
120がケース170内に挿入されると同時に、トラン
ジスタ121もグリス保持部172内に挿入されて、ト
ランジスタ121はグリス173の中に埋め込まれる。
【0034】その後、スイッチ基板184およびディス
プレイ110が予め取り付けられた操作パネル182
を、車室内側からケース170に組み付ける。そして、
操作パネル182をケース170に組み付けると同時
に、スイッチ基板側コネクタ185を機器側コネクタ1
20a、130a、140a、150a、160aに接
続する。
【0035】次に、上述のようにセンタクラスタ180
を車両に組み付けた状態において、オーディオ基板12
0を取り外す手順を説明すると、初めに、操作パネル1
82をケース170から車室内側に取り外すと同時に、
スイッチ基板側コネクタ185を機器側コネクタ120
a、130a、140a、150a、160aから取り
外す。
【0036】その後、ケース170を車両側に固定した
まま、オーディオ基板120を車室内側にケース170
から引き抜く。すると、上述したように、トランジスタ
121はグリス173の中に埋め込まれているだけなの
で、トランジスタ121もグリス保持部172内から引
き抜かれる。
【0037】次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0038】本実施形態では、上述したように、トラン
ジスタ121の全体を、グリス173の中に埋め込むよ
うにしているので、トランジスタ121をケース170
にネジ締めすることなく、グリス173をケース170
およびトランジスタ121と密着するようにできる。
【0039】従って、基板120をケース170に組み
付ける作業、および基板120をケース170から取り
外す作業の作業性を向上でき、また、ケース170を計
器盤100の内側の所定位置から取り外すことなく、操
作パネル182を車室内側から脱着させるのみで、基板
120をケース170から脱着させることができ、脱着
作業性を向上できる。
【0040】また、本実施形態では、グリス173を箱
状に形成されたグリス保持部172内に充填するので、
グリス173をケース170に確実に保持させることが
できる。そして、基板120を車室内側からケース17
0内に挿入するだけで、グリス保持部172の開口部1
72aからグリス保持部172内にトランジスタ121
が挿入されて、グリス173の中に埋め込まれるので、
基板120をケース170から脱着させる作業の作業性
を向上できる。
【0041】また、本実施形態では、グリス保持部17
2をケース170に一体成形するので、箱形状のグリス
保持部172をケース170と別体に形成してケース1
70に取り付けるようにする場合に比べて、安価にグリ
ス保持部172を成形できる。
【0042】また、本実施形態では、ケース170をマ
グネシウム合金で成形しており、マグネシウム合金は鉄
や樹脂に比べて熱伝導率が高く、さらにはアルミニウム
に比べて靭性が高いので、ケース170の材質としてマ
グネシウム合金を用いて好適である。また、マグネシウ
ム合金はチクソモールド成形が可能であるため、本実施
形態のようにケース170をチクソモールド成形する場
合に好適である。
【0043】(第2実施形態)第1実施形態では、トラ
ンジスタ本体部121aおよび金属板部121bを、基
板120と略平行に配置しているが、本実施形態では、
基板120と略垂直に配置している。これにともない、
ケース170の箱形状上部に位置する上壁170cの内
側面にグリス保持部172を形成するようにしている。
そして、トランジスタ挿入用開口部172aをグリス保
持部172の下側に形成している。また、ケース170
の基板挿入用開口部170aをケース170の下側に形
成している。すなわち、電気機器120〜160をケー
ス170の下方から上方に向かって挿入するようにし、
トランジスタ121もグリス保持部172の下方から上
方に向かって挿入するようにしている。
【0044】(第3実施形態)第1、第2実施形態で
は、ケース170とトランジスタ121との間に、グリ
ス173を介在させて、接触熱抵抗を低減させるように
しているが、本実施形態では、弾性変形可能であるとと
もに熱伝導性を有する弾性熱伝導材175を、ケース1
70とトランジスタ121との間に介在させて、接触熱
抵抗を低減させるようにしている。なお、弾性熱伝導材
175の具体的な材質は、例えば熱伝導率が4.2W/
(m・℃)程度のシリコン系放熱ゴム(例えば信越化学
工業社製の品番号TC−BG)等が挙げられる。
【0045】本実施形態の構成を図7により説明する
と、ケース170の箱形状上部に位置する上壁170c
の内側面から下方に板状に延びる2枚の板状保持部17
4を、ケース170に一体成形する。この2枚の板状保
持部174は互いに向かい合って配置されており、板状
保持部174の表面には弾性熱伝導材175が固定され
ている。そして、矢印Aに示すように、基板120をケ
ース170内に挿入すると同時にトランジスタ121が
2枚の板状保持部174の間に挿入されるようになって
いる。そして、弾性熱伝導材175は、弾性変形した状
態でトランジスタ121の両面を挟み込むように配置さ
れている。
【0046】(他の実施形態)第1〜第3実施形態で
は、ケース170をチクソモールド成形しているが、ダ
イカスト成形するようにしてもよい。また、ケース17
0の材質はマグネシウム合金に限られることなく、例え
ばアルミニウムをダイカスト成形するようにしてもよ
い。因みに、アルミダイカストは、マグネシウム合金を
チクソモールド成形した場合に比べて熱伝導率が約2倍
になる。一方マグネシウム合金はアルミニウムに比べて
軽量であり、アルミニウムには適用できないチクソモー
ルド成形を適用できるので靭性に富む。以上の材質、成
形方法をケース170の仕様に応じて適宜使い分けるよ
うにすれば好適である。
【0047】また、第1〜第3実施形態では、グリス保
持部172をケース170と一体成形しているが、別体
に成形するようにしてもよい。
【0048】また、第1〜第3実施形態では、車両のセ
ンタクラスタを構成するオーディオ基板120に実装さ
れたトランジスタを例に本発明を説明したが、本発明は
トランジスタに限られず、また、オーディオ基板120
に限られるものでもなく、また、センタクラスタを構成
する電気機器120〜160に限られるものでもなく、
また、車両に搭載された電気機器に限られるものでもな
い。
【0049】また、第1、第2実施形態では、本発明の
放熱構造を板状のトランジスタ121に適用している
が、板状に限られるものではなく、他の形状の電子部品
121にも本発明の放熱構造を適用できる。
【0050】また、第1、第2実施形態では、グリス1
73が内部に充填されるグリス保持部172を箱形状に
形成しているが、グリス173をケース170に熱的に
結合した状態で保持可能であれば、箱形状に限られるも
のではない。例えば、グリス保持部172の箱形状上部
に位置する上壁を廃止してもよいし、グリス保持部17
2を下方に膨らむ椀形状としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るセンタクラスタ
を、車室内側から見た斜視図である。
【図2】第1実施形態に係るセンタクラスタを車両前方
側から見た分解斜視図である。
【図3】第1実施形態に係るトランジスタが実装された
オーディオ基板をケース内に挿入する状態を示す斜視図
である。
【図4】第1実施形態に係るケースに形成されたグリス
保持部を示す斜視図である。
【図5】(a)は、第1実施形態に係るトランジスタを
グリス内に埋め込む前の状態を示す断面図であり、
(b)は、トランジスタをグリス内に埋め込んだ状態を
示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るトランジスタをグ
リス内に埋め込んだ状態を示す断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係るトランジスタを弾
性熱伝導材で挟み込んだ状態を示す断面図である。
【図8】従来の技術に係るトランジスタの放熱構造を説
明する断面図である。
【符号の説明】
120…基板、121…パワートランジスタ、170…
ケース、172…グリス保持部、173…グリス、17
5…弾性熱伝導材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 7/20 H01L 23/36 M Fターム(参考) 4E360 AB02 AB12 CA02 CA07 ED07 ED27 GA24 GB99 GC04 GC20 5E322 AA03 AA11 AB02 AB06 AB07 EA10 FA05 FA06 5F036 AA01 BA23 BB01 BB21 BC09 BC22 BD01 BE01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱伝導性を有するケース(170)と、 前記ケース(170)に収容され、電気回路が形成され
    た基板(120)と、 前記基板(120)に実装され、発熱を伴う電子部品
    (121)と、 前記ケース(170)に熱的に結合した状態で保持され
    て、熱伝導性を有するグリス(173)とを備え、 前記電子部品(121)の全体は、前記グリス(17
    3)の中に埋め込まれていることを特徴とする電子部品
    放熱構造。
  2. 【請求項2】 前記ケース(170)の内部に、開口部
    (172a)を有する袋状に形成されたグリス保持部
    (172)を一体成形し、 前記グリス(173)は、前記グリス保持部(172)
    内に充填されていることを特徴とする請求項1に記載の
    電子部品放熱構造。
  3. 【請求項3】 前記ケース(170)はマグネシウム合
    金により成形されていることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の電子部品放熱構造。
  4. 【請求項4】 熱伝導性を有するケース(170)と、 前記ケース(170)に収容され、電気回路が形成され
    た基板(120)と、 前記基板(120)に実装され、発熱を伴う板状の電子
    部品(121)と、 前記ケース(170)に熱的に結合した状態で保持され
    て、弾性変形可能であるとともに熱伝導性を有する弾性
    熱伝導材(175)とを備え、 前記弾性熱伝導材(175)は、弾性変形した状態で前
    記電子部品(121)の両面を挟み込むようになってい
    ることを特徴とする電子部品放熱構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7057891B2 (en) 2003-05-19 2006-06-06 Denso Corporation Heat dissipation structure
CN100359675C (zh) * 2003-12-08 2008-01-02 株式会社岛野 自行车用电子部件的散热结构

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