JP2002083848A - 半導体製造・検査装置 - Google Patents

半導体製造・検査装置

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JP2002083848A
JP2002083848A JP2000297464A JP2000297464A JP2002083848A JP 2002083848 A JP2002083848 A JP 2002083848A JP 2000297464 A JP2000297464 A JP 2000297464A JP 2000297464 A JP2000297464 A JP 2000297464A JP 2002083848 A JP2002083848 A JP 2002083848A
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resistance heating
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Yasuji Hiramatsu
靖二 平松
Yasutaka Ito
康隆 伊藤
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Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗発熱体等を発熱させた際、昇温や保温を
効率よく行うことができ、降温時においても、効率よく
冷却することができる半導体製造・検査装置を提供する
こと。 【解決手段】 その表面または内部に導体が形成された
セラミック基板が板状体を有する支持容器に配設されて
なる半導体製造・検査装置であって、前記板状体のJI
S B 0601に基づく面粗度がRa=20μm以下
であることを特徴とする半導体製造・検査装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に、ホットプレ
ートユニット、静電チャック、ウエハプローバなど、半
導体の製造用や検査用として用いられる半導体製造・検
査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エッチング装置や、化学的気相成長装置
等を含む半導体製造・検査装置等においては、従来、ス
テンレス鋼やアルミニウム合金などの金属製基材を用い
たヒータやウエハプローバ等が用いられてきた。
【0003】ところが、このような金属製のヒータは、
以下のような問題があった。まず、金属製であるため、
ヒータ板の厚みは、15mm程度と厚くしなければなら
ない。なぜなら、薄い金属板では、加熱に起因する熱膨
張により、反り、歪み等が発生してしまい、金属板上に
載置したシリコンウエハが破損したり傾いたりしてしま
うからである。しかしながら、ヒータ板の厚みを厚くす
ると、ヒータの重量が重くなり、また、嵩張ってしまう
という問題があった。
【0004】また、発熱体に印加する電圧や電流量を変
えることにより、加熱温度を制御するのであるが、金属
板が厚いために、電圧や電流量の変化に対してヒータ板
の温度が迅速に追従せず、温度制御しにくいという問題
もあった。
【0005】そこで、例えば、特開平4−324276
号公報では、基板として、熱伝導率が高く、強度も大き
い非酸化物セラミックである窒化アルミニウムをセラミ
ック基板として使用したホットプレートが提案されてい
る。通常、このような抵抗発熱体が形成されたセラミッ
ク基板を用いてホットプレートユニットを構成する場
合、中底板を有する筒状の支持容器に抵抗発熱体を有す
るセラミック基板を配設し、セラミック基板の抵抗発熱
体と外部電源等とを接続することによりホットプレート
として機能させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成からなるホットプレートユニットに通電し、抵
抗発熱体を発熱させてセラミック基板を昇温させると、
抵抗発熱体の発熱量に対して、セラミック基板の温度が
迅速に追従せず、セラミック基板が効率よく昇温しない
ことがあった。これは、特に、セラミック基板の底面に
抵抗発熱体を設けたセラミック基板において顕著であっ
た。また、一定温度を維持する場合において、必要な電
力量が大きくなってしまう場合があった。
【0007】さらに、一旦昇温したセラミック基板を冷
却する場合、通常、支持容器、セラミック基板および中
底板で形成された空間内に冷媒を導入し、循環させるこ
とによりにセラミック基板を冷却するが、従来のホット
プレートユニットでは、その冷却効率が低いものであっ
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
問題点に鑑み、セラミック基板の昇温効率および冷却効
率等に優れるホットプレートユニットを得ることを目的
に鋭意研究を行った結果、このホットプレートユニット
の昇温効率および冷却効率等の不良の一因は、セラミッ
ク基板の下部に設けた板状体のセラミック基板側の表面
の面粗度が大きいことにあり、その面粗度を一定の値以
下に収めることにより、ホットプレートユニット等のヒ
ータを有する半導体製造・検査装置の昇温効率および冷
却効率等を向上させることができることを見い出し、本
発明を完成するに至った。また、このような効果はセラ
ミック基板を加熱基板とする場合に限らず、金属基板を
加熱基板とする場合でも同様であることを見出した。
【0009】すなわち本発明は、その表面または内部に
導体が形成されたセラミック基板などの加熱用基板が板
状体を有する支持容器に配設されてなる半導体製造・検
査装置であって、上記板状体のJIS B 0601に
基づく面粗度がRa=20μm以下であることを特徴と
する半導体製造・検査装置である。
【0010】ホットプレートユニット等の半導体製造・
検査装置は、セラミック基板や金属基板(以下「セラミ
ック基板等」ともいう)の加熱基板に設けられた抵抗発
熱体に電流を流して発熱させた際、熱がセラミック基板
等の中を伝搬して加熱面に到達することにより、該加熱
面上に載置または離間して支持したシリコンウエハ等の
被加熱物を加熱することができる。
【0011】しかし、抵抗発熱体から放出された熱は、
当然に、セラミック基板等の加熱面の反対側にも伝わ
る。該方向に放出された熱はセラミック基板等の加熱に
供することがないため、セラミック基板等の昇温効率が
あまり良くならない。このため、セラミック基板等の加
熱面の反対側に板状体を設けて、抵抗発熱体から放出さ
れた熱を反射させて昇温時や加熱時の熱効率の向上を図
っている。
【0012】また、通常、セラミック基板等の下部に設
けた配線や外部機器等は熱に弱いものであるため、この
板状体は、これらの配線や外部機器等を熱から保護する
目的も担っている。
【0013】この板状体のセラミック基板等加熱基板側
の表面の面粗度が大きいと、セラミック基板等の昇温効
率が低下する。これは、抵抗発熱体から放出された熱が
中底板で乱反射するために熱線の反射率が低下し、セラ
ミック基板等に反射して戻ってくる熱量が減少し、放熱
量が多くなるため、昇温効率や保温効率等が低下するも
のと考えられる。
【0014】また、同様に板状体のセラミック基板等加
熱基板側の表面の面粗度が大きいと、ホットプレートユ
ニット等の冷却効率が余りよくない。これは、冷媒を導
入し循環させてホットプレートユニット等の半導体製造
・検査装置を冷却する際、板状体の表面付近を循環する
冷媒の気流に乱れが生じる。この気流の乱れが冷媒全体
の循環を妨害し、セラミック基板等を均一に冷却するこ
とができず、半導体製造・検査装置の冷却効率が低下す
るものと考えられる。
【0015】しかしながら、本発明の半導体製造・検査
装置は、上記の通り、板状体のJISB 0601に基
づく面粗度をRa=20μm以下としているので、この
板状体は、抵抗発熱体からの熱線を良好に反射し、放射
冷却等の放熱による温度の低下が少ないため、ホットプ
レートユニット等の昇温効率や一定の温度を維持する際
の保温効率が優れたものとなる。
【0016】また、一旦昇温した後、冷媒を導入して半
導体製造・検査装置を冷却させる際、板状体の表面付近
での冷媒の気流・液流に乱れが殆ど発生しないため、良
好に冷媒を循環させることができ、半導体製造・検査装
置の冷却効率も優れたものとなる。
【0017】冷媒は、上記したように、液体、気体のど
ちらであってもよいが、抵抗発熱体の短絡を防止する観
点から気体であることが望ましい。気体としては、例え
ば、窒素、アルゴン、ヘリウム、フロンなどの不活性気
体、空気などが挙げられる。また、液体としては、例え
ば、水、エチレングリコールなどが挙げられる。
【0018】本発明の半導体製造・検査装置において、
上記板状体のJIS B 0601に基づく面粗度は、
Ra=0.05〜20μmであることが望ましい。ま
た、前記板状体には、開口が形成されてなることが望ま
しい。開口を設けることにより、冷却媒体の排出を良好
にすることができるとともに、熱容量を小さくすること
ができ、冷却速度を向上させることができる。
【0019】上記開口は、直径が1〜100mmが望ま
しい。1mm未満では、冷却媒体の排出を良好に行うこ
とが困難となり、100mmを超えるとヒータからの熱
を遮蔽する効果が大きく減少するからである。開口率は
3%以上が好ましい。開口率が3%未満では、熱容量が
大きくなって降温時間を短くすることができないからで
ある。
【0020】上記板状体には、突起もしくは窪みが形成
されてなることが望ましい。突起や窪みを形成すること
により、板状体の歪みをなくすことができるからであ
る。板状体が歪んでいると支持容器自体を歪ませること
になり、その結果、セラミック基板等をも歪ませること
にもなってしまう。
【0021】セラミック基板等が歪むと半導体ウエハと
セラミック基板等の加熱基板との距離が不均一になり、
半導体ウエハを均一に加熱することができなくなった
り、セラミック基板等と半導体ウエハとが密着せず、や
はり半導体ウエハの均一加熱が困難になる。さらに、板
状体が歪むと反射熱がセラミック基板等に不均一に照射
されるため、やはり、半導体ウエハの均一加熱ができな
い。突起や窪みは、碁盤の目のように、マトリック状に
配列されてなることが望ましい。
【0022】なお、言うまでもないが、本発明における
上記板状体の面粗度の規定は、このような突起、窪み、
開口のない部分に関するものである。冷媒の気流・液流
の乱れは、冷媒と板状体の面接触により発生するもので
あり、局所的な突起や窪みは気流の乱れに大きな影響を
与えないからである。また、開口からは冷媒流体が排出
されてしまうため、気流の乱れには関与しない。このよ
うな突起の高さや窪みの深さは、5mm以下が望まし
い。窪みや突起が大きすぎると、逆に板状体が歪んでし
まうからである。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の半導体製造・検査装置
は、その表面または内部に導体が形成されたセラミック
基板等の加熱基板が板状体を有する支持容器に配設され
てなる半導体製造・検査装置であって、上記板状体のJ
IS B 0601に基づく面粗度がRa=20μm以
下であることを特徴とする。上記板状体は、支持容器の
底板でもよく、底板とセラミック基板の間に配置された
中底板でもよい。以下、セラミック基板を加熱基板と
し、中底板を例にして本発明の半導体製造・検査装置の
説明を行うが、本発明は、これに限定されるものではな
い。
【0024】なお、上述したように、セラミック基板を
使用しない場合には、金属基板を使用する。具体的に
は、アルミニウム、銅、ステンレス、鉄から選ばれる少
なくとも1種以上の金属からなる金属基板を使用するこ
とが望ましい。金属基板には、絶縁性のシールを施した
発熱線をネジなどで固定するか、あるいは発熱体をシリ
コンラバーで挟んでこれをネジ等で金属基板に固定した
ものを使用することができる。
【0025】まず、本発明の半導体製造・検査装置につ
いて、図面に基づいて説明する。本発明の半導体製造・
検査装置を構成するセラミック基板に抵抗発熱体のみが
設けられた場合には、ホットプレートとしての機能を有
し、シリコンウエハ等の被加熱物を所定の温度に加熱す
ることができる。
【0026】図1は、本発明の半導体製造・検査装置の
一実施形態であるホットプレートユニットの一例を模式
的に示す底面図であり、図2は、このホットプレートユ
ニットを模式的に示す縦断面図である。
【0027】セラミック基板21は、円板状に形成され
ており、抵抗発熱体22は、セラミック基板21の底面
に同心円状のパターンに形成されている。また、これら
抵抗発熱体22は、互いに近い二重の同心円同士が1組
の回路として、1本の線になるように接続されている。
【0028】また、中央に近い部分には、シリコンウエ
ハの運搬等に用いるリフターピンを挿入するための複数
の貫通孔25が形成されるとともに、この貫通孔25の
直下に貫通孔25に連通するガイド管19が設置され、
支持容器12の底板14にも、これらに連通する貫通孔
が形成されている。
【0029】一方、セラミック基板21の底面には、熱
電対等の測温素子28を挿入するための有底孔24が形
成され、この測温素子28より配線18が導出され、底
板14の貫通孔14aより外部に引き出されている。
【0030】このような構成のセラミック基板21は、
断熱リング11を介して円筒形状の支持容器12に嵌め
込まれ、ボルト等の連結部材130と押さえ用金具14
0により断熱リング方向に押さえ付けられ、これにより
支持容器12に固定されている。また、この支持容器1
2のなかほどには、中底板15が取り付けられ、さらに
支持容器12の下部に、底板14が取り付けられてい
る。なお、支持容器12と底板14とは一体に形成され
ていてもよい。
【0031】なお、図1、2に示したホットプレートユ
ニット20では、セラミック基板21を断熱リング11
を介して支持容器12に嵌め込んでいるが、セラミック
基板を支持容器の上に載置し、ボルト等の連結部材を用
い、断熱部材等を介して支持容器の上面に固定すること
により、ホットプレートユニットを構成してもよい。
【0032】一方、抵抗発熱体22の端部22aには、
断面視T字型の外部端子13が接続され、この外部端子
13は中底板15に設けた貫通孔より引き出され、ソケ
ット16を介してリード線17と接続されており、この
リード線17は、底板14の貫通孔14aより外部に引
き出され、電源(図示せず)との接続が図られている。
【0033】支持容器12の底板14には冷媒導入管2
7が固定され、支持容器12の内部に冷却用のエアー等
を流し込むことができるようになっている。なお、中底
板15には、底板14に設けるガイド管19、冷媒導入
管29等の邪魔にならないように、貫通孔が形成されて
いる。
【0034】なお、セラミック基板21には、リフター
ピンを挿通するための貫通孔25が複数個設けられてい
るが、この複数のリフターピンでシリコンウエハを支持
することにより、セラミック基板の上面より一定の距離
離間させた状態でシリコンウエハを載置し、加熱等を行
うことができる。
【0035】また、セラミック基板21に貫通孔や凹部
を形成し、この貫通孔等に先端が尖塔状または半球状の
支持ピンをセラミック基板21よりわずかに突出させた
状態で挿入、固定し、この上にシリコンウエハを載置す
ることにより、シリコンウエハをセラミック基板21の
上面より一定の距離離間させた状態で載置することがで
きる。
【0036】次に、本発明の半導体製造・検査装置を構
成する中底板について詳しく説明する。本発明の半導体
製造・検査装置において、中底板は、抵抗発熱体から放
射された熱を反射して、セラミック基板の保温効果を向
上させたり、セラミック基板の下方に設けた配線や外部
機器等を熱から保護する、所謂、遮熱の目的で形成され
ている。
【0037】中底板15に何の処理も施さない場合に
は、表面は一様な平坦面ではなく凹凸が形成されてお
り、この凹凸は、通常、Raで20μmを超える程度の
大きさとなっているため、以下に説明するような不都合
が生ずる。
【0038】しかしながら、本発明の半導体製造・検査
装置10においては、研磨等を行うことにより、中底板
15のJIS B 0601に基づく面粗度(以下、単
に面粗度ともいう)をRa=20μm以下に調整してい
る。従って、中底板15は、抵抗発熱体からの熱線を良
好に反射し、セラミック基板11の昇温効率や保温効率
は優れたものとなる。また、昇温後の冷却時にも、良好
に冷媒を循環させることができ、セラミック基板11の
冷却効率も優れたものとなる。また、中底板に配線を固
定させることもできる。
【0039】中底板15の面粗度Raが20μmを超え
たものであると、抵抗発熱体22から放射された熱が中
底板15の表面で乱反射し、熱線の反射率が低下してし
まい、放射熱が大きくなって、セラミック基板11の昇
温効率や保温効率が低下する。また、冷媒導入管27か
ら導入された冷媒の気流が、中底板の表面付近で乱され
るため、セラミック基板11を均一に冷却することがで
きず、セラミック基板11の冷却効率が低下する。
【0040】なお、同様の面粗度の調整は、底板に対し
て行ってもよい。この場合にも、底板の面粗度を調整す
ることにより、中底板15の面粗度を調整した場合と同
様の効果が発生する。底板の面粗度を調整した場合に、
本発明の効果が発生するためには、中底板が存在しない
ことが望ましい。
【0041】中底板15(底板)の面粗度は、Ra=
0.05〜20μmの範囲に調整されていることが望ま
しい。中底板15の面粗度Raが0.05μm未満であ
っても、昇温特性等に関しては、特に不都合は生じな
い。しかし、これ以上面粗度を小さくするためには、長
時間の研磨処理等が必要になり、時間的、経済的に不利
である。
【0042】また、中底板15(底板)の面粗度は、R
maxで500μm以下の範囲に調整されていることが
望ましい。中底板15の面粗度Rmaxが500μmを
超えると、流体の流れに乱れが発生しやすくなり、降温
時間にばらつきが発生しやすくなるからである。
【0043】図15、図16は、中底板の表面を示す顕
微鏡写真と、表面状態をキーエンス社製のレーザ変位計
で測定した結果を示すグラフとを組み合わせて表示した
説明図である。図15に示す中底板は、Rmax=0.
8μm、Ra=0.1μm、図16に示す中底板は、R
max=3.8μm、Ra=0.6μmである。図15
に示す中底板は、ほぼ鏡面であり、図16に示す中底板
は、若干粗い面が形成されている。
【0044】中底板15(底板)の面粗度を20μm以
下に調整する方法としては特に限定されず、例えば、♯
50〜♯800のダイヤモンド砥石を使用して、中底板
15(底板)の表面を研磨する方法の他、ダイヤモンド
砥粒を用いて鏡面処理を施す方法等が挙げられる。
【0045】中底板15(底板)を構成する材料は特に
限定されず、例えば、金属、樹脂、セラミック等が挙げ
られる。
【0046】上記金属としては特に限定されず、例え
ば、アルミニウム、SUS、銅、ニッケル等が挙げられ
る。また、これらの金属材料で中底板15を形成する場
合は、セラミック基板側の表面に金、銀等の貴金属の膜
が形成されていることが望ましい。貴金属の膜を形成す
ることにより、表面が熱線等をさらに効率よく反射する
からである。
【0047】上記金、銀等の貴金属膜を金属表面に形成
する方法としては特に限定されず、例えば、電解めっ
き、無電解めっき、スパッタリング等の方法が挙げられ
る。
【0048】上記樹脂としては特に限定されず、例え
ば、ポリイミド樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、フ
ッ素樹脂等の耐熱性樹脂が挙げられる。これらの樹脂の
中ではポリイミド樹脂が望ましい。熱安定性が極めて高
く、機械的性質、電気的特性も優れたものであるからで
ある。
【0049】上記セラミックとしては特に限定されず、
例えば、窒化物セラミック、炭化物セラミック、酸化物
セラミック等が挙げられる。上記樹脂や上記セラミック
を用いて中底板を形成した場合にも、熱反射効率を上げ
るために、セラミック基板側の表面が貴金属で被覆され
ていることが望ましい。
【0050】また、中底板15(底板)は略円板状であ
ることが望ましいが、その直径は特に限定されず、セラ
ミック基板の大きさに合わせて適宜調整される。また、
その厚さについても特に限定されず、使用する材料に合
わせて適宜調整される。
【0051】さらに、中底板には、図13(b)に示す
ように開口260aが形成されていてもよい。開口26
0aを設けることにより冷却媒体を良好に排出すること
ができる。また、開口を設けることにより、中底板の熱
容量を小さくすることができ、冷却速度を向上させるこ
とができる。開口260aの直径は、1〜100mmが
望ましい。1mm未満では、冷却媒体の排出を充分に行
うことができず、100mmを超えると、ヒータからの
熱を遮蔽する効果がないからである。
【0052】上記板状体には、突起もしくは窪みが形成
されてなることが望ましい。突起や窪みによって板状体
の歪みをなくすことができるからである。板状体が歪ん
でいると支持容器自体を歪ませることになり、その結
果、セラミック基板が歪んでしまう。
【0053】セラミック基板が歪むと半導体ウエハとセ
ラミック基板との距離が不均一になり、半導体ウエハを
均一に加熱することがができなくなったり、セラミック
基板と半導体ウエハとが密着せず、半導体ウエハの均一
加熱が困難になる。さらに、板状体が歪むと反射熱がセ
ラミック基板に不均一に照射されるため、やはり、半導
体ウエハの均一加熱ができない。突起や窪みは、碁盤の
目のように、マトリック状に配列されてなることが望ま
しい。
【0054】図14は、窪みの顕微鏡写真と窪みの形状
(深さと位置)を示すグラフを組み合わせた表示した説
明図である。上方に見える白い部分が窪みであり、約1
17μmの深さを持つ。このような窪みが、図13
(b)に示すように、碁盤の目のように配列されること
により、板状態の平面度を高くすることができる。
【0055】実測では、板状体に窪みや突起を形成する
ことにより、平坦度を1mm以下に調整することができ
る。また、言うまでもないが、本発明の面粗度の規定
は、このような突起、窪み、開口のない部分の面粗度で
ある。冷媒の気流・液流の乱れは、冷媒と板状体の面接
触により発生するものと思われ、局所的な突起や窪みは
気流の乱れに大きな影響を与えないからである。また、
開口からは冷媒流体が排出されてしまうため、気流の乱
れには関与しない。このような突起の高さや窪みの深さ
は、5mm以下が望ましい。窪みや突起が大きすぎる
と、逆に板状体が歪んでしまうからである。
【0056】突起や窪みは、例えばサーモスタットのよ
うな電源制御部品を装着するために形成されたものであ
ってもよい。中底板は、支持容器の外枠と連結されてい
る必要はなく、例えば図13に示すように、中底板を底
板に設けた板バネで支持しててもよい。板バネで支持す
ることにより、支持容器の外枠と非接触で中底板を支持
することができ、中底板の熱膨張や収縮により支持容器
が歪むことがない。
【0057】図13(a)は、本発明の別の実施形態に
係る半導体製造・検査装置(ホットプレートユニット)
を模式的に示した断面図であり、(b)は、(a)に示
したホットプレートユニットを構成する底板を模式的に
示した斜視図である。
【0058】このホットプレートユニット250では、
支持容器は、外枠270と底板260から構成され、底
板260の内側には、約100〜200μmの窪み26
0kが碁盤目状に形成されている。また、底板260に
は、開口260aが複数形成されており、この開口26
0aより排気が行われる。なお、図示はしないが、排気
は排気管(排気ポート)を設けて行ってもよい。その場
合には、概ね容器内は密封されることになる。
【0059】さらに支持容器内には、複数の開口256
aを有する中底板256が設けられてているが、この中
底板256は、底板260に設けられた板バネ254に
より支持されている。底板260には、中底板256の
開口256aに嵌合する冷媒供給管(供給ポート)25
8が配置されており、この冷媒供給管258より、中底
板256により仕切られた空間に冷媒が供給されるよう
になっている。底板260や中底板256に形成する開
口の直径は1種類である必要はなく、2種類以上であっ
てもよい。
【0060】セラミック基板211の貫通孔215の直
下には、スリーブ257が設置され、リフターピンが挿
通されるようになっており、このリフターピンを上下す
ることにより、シリコンウエハ219を上下させること
ができるようになっている。
【0061】一方、支持容器の上部には断熱リング25
2が設置されており、断熱リング252には、ピン25
1が嵌め込まれて支持容器の外枠270に固定されてい
る。また、断熱リング252には、セラミック基板21
1が装着されており、このセラミック基板211は、固
定板253により押さえられ、固定されている。
【0062】このセラミック基板211は、表面に絶縁
層218が形成され、底面には、この絶縁層218を介
して抵抗発熱体212が形成され、ヒータとして機能す
るようになっている。また、シリコンウエハ219を加
熱する加熱面には、支持ピン259が形成され、シリコ
ンウエハを加熱面より一定離間させた状態で支持するこ
とができるようになっている。
【0063】さらに、発熱体212の端部には、給電端
子213が半田で固定されており、この給電端子213
に配線262を有するソケット255が嵌め込まれ、電
源と接続するようになっている。
【0064】次に、本発明の半導体製造・検査装置を構
成するセラミック基板について詳しく説明する。上記セ
ラミック基板の材料はとしては特に限定されないが、例
えば、窒化物セラミック、炭化物セラミック、酸化物セ
ラミック等が挙げられる。
【0065】上記窒化物セラミックとしては、金属窒化
物セラミック、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ
素、窒化ホウ素、窒化チタン等が挙げられる。また、上
記炭化物セラミックとしては、金属炭化物セラミック、
例えば、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、
炭化タンタル、炭化タングステン等が挙げられる。
【0066】上記酸化物セラミックとしては、金属酸化
物セラミック、例えば、アルミナ、ジルコニア、コージ
ェライト、ムライト等が挙げられる。これらのセラミッ
クは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0067】これらのセラミックの中では、窒化物セラ
ミック、炭化物セラミックの方が酸化物セラミックに比
べて望ましい。熱伝導率が高いからである。また、窒化
物セラミックの中では窒化アルミニウムが最も好適であ
る。熱伝導率が180W/m・Kと最も高いからであ
る。
【0068】また、上記セラミック材料は、焼結助剤を
含有していてもよい。上記焼結助剤としては、例えば、
アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、希土類
酸化物等が挙げられる。これらの焼結助剤のなかでは、
CaO、Y23 、Na2 O、Li2 O、Rb2 Oが好
ましい。これらの含有量としては、0.1〜10重量%
が好ましい。また、アルミナを含有していてもよい。
【0069】本発明の半導体製造・検査装置を構成する
セラミック基板は、明度がJIS Z8721の規定に
基づく値でN4以下のものであることが望ましい。この
ような明度を有するものが輻射熱量、隠蔽性に優れるか
らである。また、このようなセラミック基板は、サーモ
ビュアにより、正確な表面温度測定が可能となる。
【0070】ここで、明度のNは、理想的な黒の明度を
0とし、理想的な白の明度を10とし、これらの黒の明
度と白の明度との間で、その色の明るさの知覚が等歩度
となるように各色を10分割し、N0〜N10の記号で
表示したものである。そして、実際の測定は、N0〜N
10に対応する色票と比較して行う。この場合の小数点
1位は0または5とする。
【0071】このような特性を有するセラミック基板
は、セラミック基板中にカーボンを100〜5000p
pm含有させることにより得られる。カーボンには、非
晶質のものと結晶質1ものとがあり、非晶質のカーボン
は、セラミック基板の高温における体積抵抗率の低下を
抑制することでき、結晶質のカーボンは、セラミック基
板の高温における熱伝導率の低下を抑制することができ
るため、その製造する基板の目的等に応じて適宜カーボ
ンの種類を選択することができる。
【0072】非晶質のカーボンとしては、例えば、C、
H、Oだけからなる炭化水素、好ましくは、糖類を、空
気中で焼成することにより得ることができ、結晶質のカ
ーボンとしては、グラファイト粉末等を用いることがで
きる。また、アクリル系樹脂を不活性雰囲気(窒化ガ
ス、アルゴンガス)下で熱分解させた後、加熱加圧する
ことによりカーボンを得ることができるが、このアクリ
ル系樹脂の酸価を変化させることにより、結晶性(非晶
性)の程度を調整することができる。
【0073】上記セラミック基板は、円板形状であり、
直径200mm以上が望ましく、250mm以上が最適
である。半導体装置に用いられる円板形状のセラミック
基板は、温度の均一性が要求されるが、直径の大きな基
板ほど、温度が不均一になりやすいからである。
【0074】上記セラミック基板の厚さは、50mm以
下が好ましく、20mm以下がより好ましい。また、1
〜5mmが最適である。厚みは、薄すぎると高温での反
りが発生しやすく、厚すぎると熱容量が大きくなり過ぎ
て昇温降温特性が低下するからである。
【0075】また、上記セラミック基板の気孔率は、0
または5%以下が望ましい。高温での熱伝導率の低下、
反りの発生を抑制できるからである。本発明の半導体製
造・検査装置で用いるセラミック基板は、150℃以上
で使用することができるが、200℃以上で使用するこ
とが望ましい。
【0076】本発明では、必要に応じてセラミック基板
に熱電対を埋め込んでおくことができる。熱電対により
抵抗発熱体の温度を測定し、そのデータをもとに電圧、
電流量を変えて、温度を制御することができるからであ
る。
【0077】上記熱電対の金属線の接合部位の大きさ
は、各金属線の素線径と同一か、もしくは、それよりも
大きく、かつ、0.5mm以下がよい。このような構成
によって、接合部分の熱容量が小さくなり、温度が正確
に、また、迅速に電流値に変換されるのである。このた
め、温度制御性が向上してウエハの加熱面の温度分布が
小さくなるのである。上記熱電対としては、例えば、J
IS−C−1602(1980)に挙げられるように、
K型、R型、B型、E型、J型、T型熱電対が挙げられ
る。
【0078】図3は、本発明の他の実施形態を示すもの
で、セラミック基板の内部に抵抗発熱体が配設されたセ
ラミック基板の抵抗発熱体の近傍を模式的に示した部分
拡大断面図である。
【0079】図示はしていないが、セラミック基板31
は、図1の場合と同様に、円板状に形成されており、抵
抗発熱体22は、セラミック基板31の内部に同心円状
のパターンに形成されている。また、これら抵抗発熱体
22は、その回路の両端の真下にスルーホール38が形
成され、袋孔37が形成されることによりスルーホール
38が外部に露出している。
【0080】そして、この袋孔37に露出したスルーホ
ール38に、半田またはろう材等を用いて外部端子13
がスルーホール38に接着され、スルーホール38を介
して外部端子13と抵抗発熱体22との電気的な接続が
図られている。
【0081】スルーホール38は、図4に示すように、
セラミック基板31の底面に露出するように形成され、
袋孔が形成されていなくてもよい。また、図5に示すよ
うに、スルーホール38の表面にNi層39aとAu層
39bとからなる非酸化性金属層39を形成し、この非
酸化性金属層39を介して接続させてもよい。この場
合、非酸化性金属層39は、スパッタリングやめっき処
理等により形成することができるが、このようなめっき
処理等を施す前に、スルーホール表面の研磨等を行い、
酸化物層等を除去することが望ましい。
【0082】スルーホール38は、タングステン、モリ
ブデン等の金属、または、これらの炭化物等からなり、
その直径は、0.1〜10mmが望ましい。断線を防止
しつつ、クラックや歪みを防止することができるからで
ある。袋孔37のサイズとしては特に限定されず、丁
度、外部端子13の頭の部分を挿入することができる大
きさであればよい。
【0083】本発明において、抵抗発熱体は、貴金属
(金、銀、白金、パラジウム)、鉛、タングステン、モ
リブデン、ニッケル等の金属、または、タングステン、
モリブデンの炭化物等の導電性セラミックからなるもの
であることが望ましい。抵抗値を高くすることが可能と
なり、断線等を防止する目的で厚み自体を厚くすること
ができるとともに、酸化しにくく、熱伝導率が低下しに
くいからである。これらは、単独で用いてもよく、2種
以上を併用してもよい。
【0084】また、抵抗発熱体は、セラミック基板全体
の温度を均一にする必要があることから、図1に示すよ
うな同心円形状のパターンや同心円形状のパターンと屈
曲線形状のパターンとを組み合わせたものが好ましい。
また、抵抗発熱体の厚さは、1〜50μmが望ましく、
その幅は、5〜20mmが望ましい。
【0085】抵抗発熱体の厚さや幅を変化させることに
より、その抵抗値を変化させることができるが、この範
囲が最も実用的だからである。抵抗発熱体の抵抗値は、
薄く、また、細くなるほど大きくなる。なお、抵抗発熱
体を内部に設けると、加熱面21aと抵抗発熱体22と
の距離が近くなり、表面の温度の均一性が低下するた
め、抵抗発熱体22自体の幅を広げる必要がある。ま
た、セラミック基板の内部に抵抗発熱体22を設けるた
め、窒化物セラミック等との密着性を考慮する必要性が
なくなる。
【0086】抵抗発熱体は、断面が方形、楕円形、紡錘
形、蒲鉾形状のいずれでもよいが、偏平なものであるこ
とが望ましい。偏平の方が加熱面に向かって放熱しやす
いため、加熱面への熱伝搬量を多くすることができ、加
熱面の温度分布ができにくいからである。なお、抵抗発
熱体は螺旋形状でもよい。
【0087】セラミック基板の表面または内部に抵抗発
熱体を形成するためには、金属や導電性セラミックから
なる導体ペーストを用いることが好ましい。即ち、図
1、2に示すようにセラミック基板21の表面に抵抗発
熱体を形成する場合には、通常、焼成を行って、セラミ
ック基板21を製造した後、その表面に上記導体ペース
ト層を形成し、焼成することより、抵抗発熱体を作製す
る。一方、図3〜5に示すようにセラミック基板31の
内部に抵抗発熱体を形成する場合には、グリーンシート
上に上記導体ペースト層を形成した後、グリーンシート
を積層、焼成することにより、内部に抵抗発熱体を作製
する。
【0088】上記導体ペーストとしては特に限定されな
いが、導電性を確保するため金属粒子または導電性セラ
ミック粒子が含有されているほか、樹脂、溶剤、増粘剤
などを含むものが好ましい。
【0089】上記金属粒子や導電性セラミック粒子の材
料としては、上述したものが挙げられる。これら金属粒
子または導電性セラミック粒子の粒径は、0.1〜10
0μmが好ましい。0.1μm未満と微細すぎると、酸
化されやすく、一方、100μmを超えると、焼結しに
くくなり、抵抗値が大きくなるからである。
【0090】上記金属粒子の形状は、球状であっても、
リン片状であってもよい。これらの金属粒子を用いる場
合、上記球状物と上記リン片状物との混合物であってよ
い。上記金属粒子がリン片状物、または、球状物とリン
片状物との混合物の場合は、金属粒子間の金属酸化物を
保持しやすくなり、抵抗発熱体とセラミック基板との密
着性を確実にし、かつ、抵抗値を大きくすることができ
るため有利である。
【0091】上記導体ペーストに使用される樹脂として
は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が挙げら
れる。また、溶剤としては、例えば、イソプロピルアル
コール等が挙げられる。増粘剤としては、セルロース等
が挙げられる。
【0092】抵抗発熱体用の導体ペーストをセラミック
基板の表面に形成する際には、上記導体ペースト中に上
記金属粒子のほかに金属酸化物を添加し、上記金属粒子
および上記金属酸化物を焼結させたものとすることが好
ましい。このように、金属酸化物を金属粒子とともに焼
結させることにより、セラミック基板と金属粒子とをよ
り密着させることができる。
【0093】上記金属酸化物を混合することにより、セ
ラミック基板との密着性が改善される理由は明確ではな
いが、金属粒子表面や非酸化物からなるセラミック基板
の表面は、その表面がわずかに酸化されて酸化膜が形成
されており、この酸化膜同士が金属酸化物を介して焼結
して一体化し、金属粒子とセラミックとが密着するので
はないかと考えられる。また、セラミック基板を構成す
るセラミックが酸化物の場合は、当然に表面が酸化物か
らなるので、密着性に優れた導体層が形成される。
【0094】上記金属酸化物としては、例えば、酸化
鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素(B 23 )、アル
ミナ、イットリアおよびチタニアからなる群から選ばれ
る少なくとも1種が好ましい。これらの酸化物は、抵抗
発熱体の抵抗値を大きくすることなく、金属粒子とセラ
ミック基板との密着性を改善することができるからであ
る。
【0095】上記酸化鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ
素(B23 )、アルミナ、イットリア、チタニアの割
合は、金属酸化物の全量を100重量部とした場合、重
量比で、酸化鉛が1〜10、シリカが1〜30、酸化ホ
ウ素が5〜50、酸化亜鉛が20〜70、アルミナが1
〜10、イットリアが1〜50、チタニアが1〜50で
あって、その合計が100重量部を超えない範囲で調整
されていることが好ましい。これらの範囲で、これらの
酸化物の量を調整することにより、特にセラミック基板
との密着性を改善することができる。
【0096】上記金属酸化物の金属粒子に対する添加量
は、0.1重量%以上10重量%未満が好ましい。ま
た、このような構成の導体ペーストを使用して抵抗発熱
体を形成した際の面積抵抗率は、1〜45mΩ/□が好
ましい。面積抵抗率が45mΩ/□を超えると、印加電
圧量に対して発熱量は大きくなりすぎて、表面に抵抗発
熱体を設けたセラミック基板では、その発熱量を制御し
にくいからである。なお、金属酸化物の添加量が10重
量%以上であると、面積抵抗率が50mΩ/□を超えて
しまい、発熱量が大きくなりすぎて温度制御が難しくな
り、温度分布の均一性が低下する。
【0097】抵抗発熱体がセラミック基板の表面に形成
される場合には、抵抗発熱体の表面部分に、金属被覆層
が形成されていることが好ましい。内部の金属焼結体が
酸化されて抵抗値が変化するのを防止するためである。
形成する金属被覆層の厚さは、0.1〜10μmが好ま
しい。
【0098】上記金属被覆層を形成する際に使用される
金属は、非酸化性の金属であれば特に限定されないが、
具体的には、例えば、金、銀、パラジウム、白金、ニッ
ケル等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、
2種以上を併用してもよい。これらのなかでは、ニッケ
ルが好ましい。なお、抵抗発熱体をセラミック基板の内
部に形成する場合には、抵抗発熱体表面が酸化されるこ
とがないため、被覆は不要である。
【0099】また、抵抗発熱体22またはスルーホール
38に接続する外部端子13の材料としては特に限定さ
れず、例えば、ニッケル、コバール等の金属が挙げられ
る。また、外部端子13の形状は、接触面の面積を大き
くするため、断面視T字型のものが好ましい。また、そ
のサイズは、使用するセラミック基板21の大きさ、抵
抗発熱体22の大きさ等によって適宜調整されるため特
に限定されないが、軸部分の直径は0.5〜10mm、
軸部分の長さは3〜20mmが好ましい。
【0100】本発明の半導体製造・検査装置の具体例と
しては、例えば、静電チャック、ウエハプローバ、ホッ
トプレート、サセプタ等が挙げられる。上記ホットプレ
ートユニットは、セラミック基板の表面または内部に抵
抗発熱体のみが設けられた装置であり、これにより、シ
リコンウエハ等の被加熱物を所定の温度に加熱すること
ができる。
【0101】本発明の半導体製造・検査装置を構成する
セラミック基板の表面または内部に抵抗発熱体を設ける
とともに、セラミック基板の内部に静電電極を設けた場
合には静電チャックとして機能する。上記静電電極は、
例えば、貴金属(金、銀、白金、パラジウム)、鉛、タ
ングステン、モリブデン、ニッケル等の金属、または、
タングステン、モリブデンの炭化物等の導電性セラミッ
クからなるもの等が挙げられる。これらは、単独で用い
てもよく、2種以上を併用してもよい。
【0102】図6(a)は、静電チャックを構成するセ
ラミック基板を模式的に示す縦断面図であり、(b)
は、(a)に示したセラミック基板のA−A線断面図で
ある。この静電チャック60では、セラミック基板61
の内部にチャック正負極静電層62、63が埋設され、
それぞれスルーホール680と接続され、その電極上に
セラミック誘電体膜64が形成されている。
【0103】また、セラミック基板61の内部には、抵
抗発熱体66とスルーホール68とが設けられ、シリコ
ンウエハ29を加熱することができるようになってい
る。なお、セラミック基板61には、必要に応じて、R
F電極が埋設されていてもよい。
【0104】また、図示はしていないが、スルーホール
68の下部には、スルーホール68を露出させる袋孔が
設けられており、このセラミック基板61を図2に示し
た支持容器12に配設した場合には、上述したホットプ
レートユニット20と同様に静電チャック60の昇温効
率および冷却効率等に優れたものとなる。
【0105】また、(b)に示したように、静電チャッ
ク60は、通常、平面視円形状に形成されており、セラ
ミック基板61の内部に(b)に示した半円弧状部62
aと櫛歯部62bとからなるチャック正極静電層62
と、同じく半円弧状部63aと櫛歯部63bとからなる
チャック負極静電層63とが、互いに櫛歯部62b、6
3bを交差するように対向して配置されている。
【0106】この静電チャックを使用する場合には、チ
ャック正極静電層62とチャック負極静電層63とにそ
れぞれ直流電源の+側と−側を接続し、直流電圧を印加
する。これにより、この静電チャック上に載置されたシ
リコンウエハが静電的に吸着されることになる。
【0107】図7および図8は、他の静電チャックにお
ける静電電極を模式的に示した水平断面図であり、図7
に示す静電チャック70では、セラミック基板71の内
部に半円形状のチャック正極静電層72とチャック負極
静電層73が形成されており、図8に示す静電チャック
80では、セラミック基板81の内部に円を4分割した
形状のチャック正極静電層82a、82bとチャック負
極静電層83a、83bが形成されている。また、2枚
の正極静電層82a、82bおよび2枚のチャック負極
静電層83a、83bは、それぞれ交差するように形成
されている。なお、円形等の電極が分割された形態の電
極を形成する場合、その分割数は特に限定されず、5分
割以上であってもよく、その形状も扇形に限定されな
い。
【0108】本発明の半導体製造・検査装置を構成する
セラミック基板の表面または内部に抵抗発熱体を設け、
さらに、セラミック基板の表面にチャックトップ導体層
を設け、内部にガード電極やグランド電極を設けた場合
には、ウエハプローバとして機能する。
【0109】図9は、上記ウエハプローバを構成するセ
ラミック基板の一実施形態を模式的に示した断面図であ
り、図10は、その平面図であり、図11は、図9に示
したセラミック基板におけるA−A線断面図である。
【0110】このウエハプローバでは、平面視円形状の
セラミック基板3の表面に同心円形状の溝8が形成され
るとともに、溝8の一部にシリコンウエハを吸引するた
めの複数の吸引孔9が設けられており、溝8を含むセラ
ミック基板3の大部分にシリコンウエハの電極と接続す
るためのチャックトップ導体層2が円形状に形成されて
いる。
【0111】一方、セラミック基板3の底面には、シリ
コンウエハの温度をコントロールするために、図1に示
したような平面視同心円形状の抵抗発熱体51が設けら
れている。このウエハプローバを図2に示した支持容器
12に配設した場合には、上述したホットプレートユニ
ット20と同様にこのウエハプローバの昇温効率および
冷却効率等も優れたものとなる。
【0112】また、セラミック基板3の内部には、スト
レイキャパシタやノイズを除去するために図11に示し
たような格子形状のガード電極6とグランド電極7(図
示せず)とが設けられている。なお、符号52は、電極
非形成部を示している。このような矩形状の電極非形成
部52をガード電極6の内部に形成しているのは、ガー
ド電極6を挟んだ上下のセラミック基板3をしっかりと
接着させるためである。
【0113】このような構成のウエハプローバでは、支
持容器に収められたセラミック基板の上に集積回路が形
成されたシリコンウエハを載置し、このシリコンウエハ
にテスタピンを持つプローブカードを押しつけ、加熱、
冷却しながら電圧を印加して導通テストを行うことがで
きる。
【0114】次に、本発明の半導体製造・検査装置の製
造方法の一例として、ホットプレートユニットの製造方
法について説明する。まず、底面に抵抗発熱体を有する
セラミック基板を備えたホットプレートユニットの製造
方法について説明する(図1、2参照)。
【0115】(1)セラミック基板の製造工程 上述した窒化アルミニウム等のセラミック粉末に必要に
応じてイットリア等の焼結助剤やバインダ等を配合して
スラリーを調製した後、このスラリーをスプレードライ
等の方法で顆粒状にし、この顆粒を金型などに入れて加
圧することにより板状などに成形し、生成形体(グリー
ン)を作製する。スラリー調整時に、非晶質や結晶質の
カーボンを添加してもよい。
【0116】次に、この生成形体を加熱、焼成して焼結
させ、セラミック製の板状体を製造する。この後、所定
の形状に加工することにより、セラミック基板21を製
造するが、焼成後にそのまま使用することができる形状
としてもよい。加圧しながら加熱、焼成を行うことによ
り、気孔のないセラミック基板21を製造することが可
能となる。加熱、焼成は、焼結温度以上であればよい
が、窒化物セラミックでは、1000〜2500℃であ
る。
【0117】次に、セラミック基板に、必要に応じて、
図示はしないが、シリコンウエハを支持するための支持
ピンを挿入する貫通孔となる部分、シリコンウエハを運
搬等するためのリフターピンを挿入する貫通孔となる部
分、熱電対などの測温素子を埋め込むための有底孔とな
る部分等を形成する。
【0118】(2)セラミック基板に導体ペーストを印
刷する工程 導体ペーストは、一般に、金属粒子、樹脂、溶剤からな
る粘度の高い流動物である。この導体ペーストをスクリ
ーン印刷などを用い、抵抗発熱体を設けようとする部分
に印刷を行うことにより、導体ペースト層を形成する。
また、抵抗発熱体は、セラミック基板全体を均一な温度
にする必要があることから、例えば、同心円形状とする
か、または、同心円形状と屈曲線形状とを組合わせたパ
ターンに印刷することが好ましい。導体ペースト層は、
焼成後の抵抗発熱体22の断面が、方形で、偏平な形状
となるように形成することが好ましい。
【0119】(3)導体ペーストの焼成 セラミック基板21の底面に印刷した導体ペースト層を
加熱焼成して、樹脂、溶剤を除去するとともに、金属粒
子を焼結させ、セラミック基板21の底面に焼き付け、
抵抗発熱体22を形成する。加熱焼成の温度は、500
〜1000℃が好ましい。
【0120】導体ペースト中に上述した金属酸化物を添
加しておくと、金属粒子、セラミック基板および金属酸
化物が焼結して一体化するため、抵抗発熱体とセラミッ
ク基板との密着性が向上する。
【0121】(4)金属被覆層の形成 抵抗発熱体22表面には、金属被覆層(図示せず)を設
けることが望ましい。上記金属被覆層は、電解めっき、
無電解めっき、スパッタリング等により形成することが
できるが、量産性を考慮すると、無電解めっきが最適で
ある。
【0122】(5)端子等の取り付け 抵抗発熱体22の回路の端部22aに、外部端子13を
半田等により取り付ける。また、有底孔24に熱電対等
の測温素子28を挿入し、ポリイミド等の耐熱樹脂、セ
ラミック等で封止する。
【0123】(6)次に、支持容器12を用意し、抵抗
発熱体22を有するセラミック基板を、断熱リング11
を介して支持容器12に嵌め込む。
【0124】(7)板状体の研磨 支持容器12に取り付けられる板状体(中底板15)の
セラミック基板側の表面をダイヤモンド砥粒で鏡面処
理、又は、♯50〜♯800のダイヤモンド砥石を使用
して研磨等を行うことにより、JIS B 0601に
基づく面粗度がRa=20μm以下となるように研磨す
る。また、刻印板等を板状体の表面に押し付けることに
より、窪みや突起を形成してもよい。また、パンチング
等により、開口を形成してもよい。この後、めっきやス
パッタリング等を施すことにより、表面に貴金属の層を
形成してもよい。
【0125】次に、図2に示したように、この中底板1
5を支持容器12に取り付け、外部端子13を中底板1
5に形成した貫通孔から引出し、リード線17と接続さ
れたソケット16を外部端子13に挿入することで、外
部端子13とリード線17とを接続する。
【0126】(8)この後、その他の治具を有する底板
14を図1、2に示すように支持容器12に取り付ける
ことにより、半導体製造・検査装置の製造を終了する。
【0127】上記ホットプレートユニットを製造する際
に、セラミック基板の内部に静電電極を設けることによ
り静電チャックを製造することができ、また、加熱面に
チャックトップ導体層を設け、セラミック基板の内部に
ガード電極やグランド電極を設けることによりウエハプ
ローバを製造することができる。
【0128】セラミック基板の内部に電極を設ける場合
には、金属箔等をセラミック基板の内部に埋設すればよ
い。また、セラミック基板の表面に導体層を形成する場
合には、スパッタリング法やめっき法を用いることがで
き、これらを併用してもよい。
【0129】次に、本発明の半導体製造・検査装置の製
造方法の他の一例として、上記ホットプレートユニット
とは構成の異なるホットプレートユニットの製造方法に
ついて説明する。図12(a)〜(d)は、ホットプレ
ートユニットを構成する内部に抵抗発熱体を有するセラ
ミック基板の製造方法を模式的に示した断面図である。
【0130】(1)グリーンシートの作製工程 まず、窒化物セラミックの粉末をバインダ、溶剤等と混
合してペーストを調製し、これを用いてグリーンシート
を作製する。上述したセラミック粉末としては、窒化ア
ルミニウム等を使用することができ、必要に応じて、イ
ットリア等の焼結助剤を加えてもよい。また、グリーン
シートを作製する際、結晶質や非晶質のカーボンを添加
してもよい。
【0131】また、バインダとしては、アクリル系バイ
ンダ、エチルセルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニ
ルアルコールから選ばれる少なくとも1種が望ましい。
さらに溶媒としては、α−テルピネオール、グリコール
から選ばれる少なくとも1種が望ましい。
【0132】これらを混合して得られるペーストをドク
ターブレード法でシート状に成形してグリーンシート5
0を作製する。グリーンシート50の厚さは、0.1〜
5mmが好ましい。次に、得られたグリーンシートに、
必要に応じて、シリコンウエハを支持するための支持ピ
ンを挿入する貫通孔となる部分、シリコンウエハを運搬
等するためのリフターピンを挿入する貫通孔となる部
分、熱電対などの測温素子を埋め込むための有底孔とな
る部分、抵抗発熱体を外部端子と接続するためのスルー
ホールとなる部分等を形成する。後述するグリーンシー
ト積層体を形成した後に、上記加工を行ってもよい。
【0133】(2)グリーンシート上に導体ペーストを
印刷する工程 グリーンシート50上に、金属ペーストまたは導電性セ
ラミックを含む導体ペーストを印刷し、導体ペースト層
420を形成し、スルーホールとなる部分に導体ペース
トを充填し、充填層490を形成する。これらの導電ペ
ースト中には、金属粒子または導電性セラミック粒子が
含まれている。上記金属粒子であるタングステン粒子ま
たはモリブデン粒子等の平均粒子径は、0.1〜5μm
が好ましい。平均粒子が0.1μm未満であるか、5μ
mを超えると、導体ペーストを印刷しにくいからであ
る。
【0134】このような導体ペーストとしては、例え
ば、金属粒子または導電性セラミック粒子85〜87重
量部;アクリル系、エチルセルロース、ブチルセロソル
ブ、ポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも1種
のバインダ1.5〜10重量部;および、α−テルピネ
オール、グリコールから選ばれる少なくとも1種の溶媒
を1.5〜10重量部を混合した組成物(ペースト)が
挙げられる。
【0135】(3)グリーンシートの積層工程 上記(1)の工程で作製した導体ペーストを印刷してい
ないグリーンシート50を、上記(2)の工程で作製し
た導体ペースト層420を印刷したグリーンシート50
の上下に積層する(図12(a))。このとき、上側に
積層するグリーンシート50の数を下側に積層するグリ
ーンシート50の数よりも多くして、導体ペースト層4
20の形成位置を底面の方向に偏芯させる。具体的に
は、上側のグリーンシート50の積層数は20〜50枚
が、下側のグリーンシート50の積層数は5〜20枚が
好ましい。
【0136】(4)グリーンシート積層体の焼成工程 グリーンシート積層体の加熱、加圧を行い、グリーンシ
ート50および内部の導体ペーストを焼結させ、セラミ
ック基板41を作製する。加熱温度は、1000〜20
00℃が好ましく、加圧の圧力は、10〜20MPaが
好ましい。加熱は、不活性ガス雰囲気中で行う。不活性
ガスとしては、例えば、アルゴン、窒素などを使用する
ことができる。
【0137】得られたセラミック基板41に、測温素子
を挿入するための有底孔44やリフターピンを挿通する
ための貫通孔45を設け(図12(b))、続いて、外
部端子を挿入するための袋孔48等を設ける(図12
(c))。有底孔44、貫通孔45および袋孔48は、
表面研磨後に、ドリル加工やサンドブラストなどのブラ
スト処理を行うことにより形成することができる。
【0138】袋孔48より露出したスルーホール49
に、外部端子43を半田等により取り付ける(図12
(d))。また、有底孔に熱電対等の測温素子を挿入
し、ポリイミド等の耐熱樹脂、セラミック等で封止す
る。
【0139】(5)次に、支持容器12を用意し、抵抗
発熱体22を有するセラミック基板を、断熱リング11
を介して支持容器12に嵌め込む。
【0140】(6)板状体の研磨 支持容器12に取り付けられる板状体(中底板15)の
表面をダイヤモンド砥粒で鏡面処理、又は、♯50〜♯
800のダイヤモンド砥石を使用して研磨をすることに
より、JIS B 0601に基づく面粗度がRa=2
0μm以下となるように研磨する。また、刻印板等を板
状体の表面に押し付けることにより、窪みや突起を形成
してもよい。また、パンチング等により、開口を形成し
てもよい。この後、めっきやスパッタリングにより、セ
ラミック基板側の表面に貴金属層を形成してもよい。
【0141】そして、図2に示したように、中底板15
を支持容器12に取り付け、外部端子13を中底板15
に形成した貫通孔から引出し、リード線17と接続され
たソケット16を外部端子33に挿入することで、外部
端子33とリード線17とを接続する。
【0142】(7)この後、その他の治具を有する底板
14を図1、2に示すように支持容器12に取り付ける
ことにより、ホットプレートユニット(半導体製造・検
査装置)の製造が終了する。
【0143】上記ホットプレートユニットでは、その上
にシリコンウエハ等を載置するか、または、シリコンウ
エハ等を支持ピンで保持させた後、シリコンウエハ等の
加熱や冷却を行いながら、種々の操作を行うことができ
る。
【0144】上記ホットプレートユニットを製造する際
に、セラミック基板の内部に静電電極を設けることによ
り静電チャックを製造することができ、また、加熱面に
チャックトップ導体層を設け、セラミック基板の内部に
ガード電極やグランド電極を設けることによりウエハプ
ローバを製造することができる。
【0145】セラミック基板の内部に電極を設ける場合
には、抵抗発熱体を形成する場合と同様にグリーンシー
トの表面に導体ペースト層を形成すればよい。また、セ
ラミック基板の表面に導体層を形成する場合には、スパ
ッタリング法やめっき法を用いることができ、これらを
併用してもよい。
【0146】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細に説明する。な
お、板状体表面の粗度Ra、Rmaxは、形状測定器
(東京精密社製 サーフコム920A)により測定し
た。写真は、キーエンス社製のレーザ変位計により測
定、観察した結果である。
【0147】(実施例1)ホットプレートユニットの製
造(図1、2参照) (1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径
1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y2
3 :イットリア、平均粒径:0.4μm)4重量部、ア
クリルバインダ12重量部およびアルコールからなる組
成物のスプレードライを行い、顆粒状の粉末を作製し
た。
【0148】(2)次に、この顆粒状の粉末を金型に入
れ、平板状に成形して生成形体(グリーン)を得た。 (3)加工処理の終わった生成形体を温度:1800
℃、圧力:20MPaでホットプレスし、厚さが3mm
の窒化アルミニウム焼結体を得た。次に、この焼結体か
ら直径210mmまたは310mmの円板体を切り出
し、セラミック性の板状体(セラミック基板21)とし
た。
【0149】次に、この板状体にドリル加工を施し、シ
リコンウエハのリフターピンを挿入する貫通孔25、熱
電対を埋め込むための有底孔24(直径:1.1mm、
深さ:2mm)を形成した。
【0150】(4)上記(3)で得た焼結体の底面に、
スクリーン印刷にて導体ペーストを印刷した。印刷パタ
ーンは、図1に示したような同心円状とした。導体ペー
ストとしては、プリント配線板のスルーホール形成に使
用されている徳力化学研究所製のソルベストPS603
Dを使用した。この導体ペーストは、銀−鉛ペーストで
あり、銀100重量部に対して、酸化鉛(5重量%)、
酸化亜鉛(55重量%)、シリカ(10重量%)、酸化
ホウ素(25重量%)およびアルミナ(5重量%)から
なる金属酸化物を7.5重量部含むものであった。ま
た、銀粒子は、平均粒径が4.5μmで、リン片状のも
のであった。
【0151】(5)次に、導体ペーストを印刷した焼結
体を780℃で加熱、焼成して、導体ペースト中の銀、
鉛を焼結させるとともに焼結体に焼き付け、抵抗発熱体
22を形成した。銀−鉛の抵抗発熱体22は、厚さが5
μm、幅2.4mm、面積抵抗率が7.7mΩ/□であ
った。
【0152】(6)硫酸ニッケル80g/l、次亜リン
酸ナトリウム24g/l、酢酸ナトリウム12g/l、
ほう酸8g/l、塩化アンモニウム6g/lの濃度の水
溶液からなる無電解ニッケルめっき浴に上記(5)で作
製した焼結体を浸漬し、銀−鉛の抵抗発熱体22の表面
に厚さ1μmの金属被覆層220(ニッケル層)(図示
せず)を析出させた。
【0153】(7)外部端子13を取り付ける部分に、
スクリーン印刷により、銀−鉛半田ペースト(田中貴金
属社製)を印刷して、半田ペースト層を形成した。次い
で、半田ペースト層の上にコバール製の外部端子13を
載置して、420℃で加熱リフローし、外部端子13を
半田層130を介して抵抗発熱体22の端部に取り付け
た。
【0154】(8)温度制御のための熱電対を有底孔に
挿入し、ポリイミド樹脂を充填し、190℃で2時間硬
化させた。
【0155】(9)次に、支持容器12を用意し、抵抗
発熱体22を有するセラミック基板21を、断熱リング
11を介して支持容器12に嵌め込んだ。
【0156】(10)中底板の研磨 次に、支持容器12に取り付けられるSUS製の中底板
15のセラミック基板側の表面のバフ研磨を行い、JI
S B 0601に基づく面粗度がRa=0.1μm、
Rmax=0.8μmとなるようにした。
【0157】次に、図2に示したように、この中底板1
5を支持容器12に取り付け、外部端子13を中底板1
5に形成した貫通孔から引出し、リード線17と接続さ
れたソケット16を外部端子13に挿入することで、外
部端子13とリード線17とを接続した。
【0158】(11)この後、その他の治具を有する底
板14を図1、2に示すように支持容器12に取り付
け、ホットプレートの製造を終了した。
【0159】(実施例2)ホットプレートユニット(図
3、12参照) (1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒
径:1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y
23 :イットリア、平均粒径:0.4μm)4重量
部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重
量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアル
コール53重量部を混合したペーストを用い、ドクター
ブレード法により成形を行って、厚さ0.47mmのグ
リーンシート50を作製した。
【0160】(2)次に、このグリーンシート50を8
0℃で5時間乾燥させた後、スルーホールとなる部分等
をパンチングにより形成した。
【0161】(3)平均粒子径1μmのタングステンカ
ーバイト粒子100重量部、アクリル系バインダ3.0
重量部、α−テルピネオール溶媒3.5重量部および分
散剤0.3重量部を混合して導体ペーストAを調製し
た。
【0162】平均粒子径3μmのタングステン粒子10
0重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α−テル
ピネオール溶媒3.7重量部および分散剤0.2重量部
を混合して導体ペーストBを調製した。この導体ペース
トAをグリーンシート50上にスクリーン印刷で印刷
し、抵抗発熱体22用の導体ペースト層220を形成し
た。印刷パターンは、図1に示したような同心円パター
ンとし、導体ペースト層の幅を10mm、その厚さを1
2μmとした。また、スルーホールとなる部分に導体ペ
ーストBを充填し、充填層490を形成した。
【0163】上記処理の終わったグリーンシート50
に、タングステンペーストを印刷しないグリーンシート
50を上側(加熱面)に37枚、下側に13枚、130
℃、8MPaの圧力で積層した(図12(a))。
【0164】(4)次に、得られた積層体を窒素ガス
中、600℃で5時間脱脂し、1890℃、圧力15M
Paで10時間ホットプレスし、厚さ3mmの窒化アル
ミニウム焼結体を得た。これを230mmの円板状に切
り出し、内部に厚さ6μm、幅10mm(アスペクト
比:1666)の抵抗発熱体42およびスルーホール4
9を有するセラミック基板41とした(図12
(b))。
【0165】(5)次に、(4)で得られた板状体を、
ダイヤモンド砥石で研磨した後、マスクを載置し、Si
C等によるブラスト処理で、リフターピンを挿通するた
めの貫通孔45および表面に熱電対を埋設するための有
底孔44を設けた。
【0166】(6)さらに、スルーホール49の真下
を、ドリルでえぐり取って直径3.0mm、深さ0.5
mmの袋孔48を形成し、スルーホール48を露出させ
た(図12(c))。そして、この袋孔48にNi−A
uからなる金ろうを用い、700℃で加熱リフローさ
せ、コバール製の外部端子を接続した(図12
(c))。
【0167】(7)温度制御のための複数の熱電対を有
底孔44に埋め込み、ポリイミド樹脂を充填し、190
℃で2時間硬化させた。
【0168】(8)次に、支持容器12を用意し、抵抗
発熱体42を有するセラミック基板41を、断熱リング
11を介して支持容器12に嵌め込んだ。
【0169】(9)中底板の研磨 支持容器12に取り付けられる厚さ1.5mmのアルミ
ナ製の中底板15のセラミック基板側の表面を10μm
の粒径のSiC砥粒で1kg/cm2 に荷重で研磨し、
JIS B 0601に基づく面粗度がRa=10μ
m、Rmax=100μmとなるようにした。
【0170】次に、図2に示したように、この中底板1
5を支持容器12に取り付け、外部端子13を中底板1
5に形成した貫通孔から引出し、リード線17と接続さ
れたソケット16を外部端子13に挿入することで、外
部端子13とリード線17とを接続した。
【0171】(10)この後、その他の治具を有する底
板14を図1、2に示すように支持容器12に取り付
け、ホットプレートの製造を終了した。
【0172】(実施例3)中底板15に実施例2と同様
にして研磨処理を施した後、以下の条件でニッケルめっ
き、金めっきを施したほかは、実施例1と同様にして、
ホットプレートを製造した。
【0173】中底板15を、塩化ニッケル30g/l、
次亜リン酸ナトリウム10g/l、クエン酸ナトリウム
10g/lを含むpHが5の無電解ニッケルめっき液に
20分間浸漬して、表面に厚さが5μmのニッケルめっ
き層39aを形成し、さらに、シアン金カリウム2g/
l、塩化アンモニウム75g/l、クエン酸ナトリウム
50g/l、次亜リン酸ナトリウム10g/lを含む無
電解めっき浴に93℃で23秒間浸漬し、厚さ0.03
μmの金めっき層39bを形成した。このときの中底板
15の表面粗度は、Ra=1μm、Rmax=10μm
であった。
【0174】(実施例4)厚さ1.5mm、直径320
mmのSUS製の円板の表面を♯220のダイヤモンド
砥石で1kg/cm2 の荷重で研磨し、表面の面粗度を
Ra=0.6μm、Rmax=3.8μmとした。次
に、パンチングによって開口を形成し、さらに表面に直
径0.3mm程度のピンが形成された刻印板を10kg
/cm2 の圧力で、SUS製の円板に押しつけ、図13
に示すように、表面に深さ130μm程度の窪みを碁盤
の目のように縦横に形成した。この円板を底板としてS
US製の外枠とを溶接して一体化し、支持容器とした。
円板には、直径30mmの開口が5個、8mmの開口が
80個、10mmの開口が10個形成され、開口率が1
0%となっている。この支持容器と実施例1と同じ条件
で製造したセラミック基板を図1、2に示すように組み
合わせ、ホットプレートユニットとした。
【0175】(実施例5)厚さ1.5mmで直径320
mmのSUS製の円板の表面を♯80のダイヤモンド砥
石で1kg/cm2 の荷重で研磨し、表面の面粗度をR
a=18μm、Rmax=210μmとした。次に、表
面に直径0.3mm程度のピンが形成された刻印板を1
0kg/cm2 の圧力で、SUS製の円板に押しつけ、
図13に示すように、その表面に深さ130μm程度の
窪みを碁盤の目のように縦横に形成した。この円板を底
板としてSUS製の外枠とを一体化溶接して支持容器と
した。この支持容器と実施例1と同じ条件で製造したセ
ラミック基板を図1、2に示すように組み合わせ、ホッ
トプレートユニットとした。
【0176】(実施例6)厚さ1.5mmのアルミナ製
の中底板15のセラミック基板側の表面を♯220のダ
イヤモンド砥石で1kg/cm2 の荷重で研磨し、JI
S B 0601に基づく面粗度がRa=0.5μm、
Rmax=6μmとなるようにしたほかは、実施例1と
同様にしてホットプレートユニットを製造した。
【0177】(実施例7)ガラス布にポリイミド樹脂を
含浸させたプリプレグを5層積層し、両面をRa=0.
01μmの鏡面ステンレス板で挟みこみ、220℃、1
00kg/cm2 で加圧してポリイミド基板を製造し、
直径230mm、厚さ2mmの円板とした。この円板に
パンチングにより、直径10mmの孔を20個開けて開
口率5%とした。
【0178】上記工程により、ポリイミド板の表面も鏡
面ステンレス板の表面が転写され、Ra=0.01μ
m、Rmax=0.15μmの粗度を有する面が形成さ
れていた。この中底板を、図13に示すように、支持容
器の3箇所に設けた板バネ254上に載置し、ネジで固
定した。樹脂は金属よりも熱膨張率が大きいため、その
まま固定すると支持容器に歪みが発生する。そこで、板
バネ254を使用して熱膨張率差を板バネで吸収し、か
つ、外枠270が歪まないようにしたのである。また、
抵抗発熱体を有するセラミック基板としては、実施例1
と同様の条件で製造したものを使用した。
【0179】(実施例8)ガラス布にポリイミド樹脂を
含浸させたプリプレグを5層積層し、表面が粒径20μ
mのSiC粒子を用いたサンドブラスト処理でエンボス
加工されたステンレス板で挟みこみ、220℃、100
kg/cm2 で加圧してポリイミド基板を製造し、直径
230mm、厚さ2mmの円板とした。上記工程によ
り、ポリイミド板の表面もエンボス加工されたステンレ
ス板の表面が転写され、Ra=10μm、Rmax=9
5μmの粗度を有する面が形成されていた。この円板に
パンチングにより、直径10mmの孔を20個開けて開
口率5%とした。この中底板を、図13に示すように、
支持容器の3箇所にもうけた板バネ254上に載置し、
ネジで固定した。また、抵抗発熱体を有するセラミック
基板としては、実施例1と同様の条件で製造したものを
使用した。
【0180】(実施例9)厚さ15mm、直径300m
mのアルミニウム円板の片面に、シリコンラバーで発熱
線を挟んだヒータをネジで固定して加熱板とした。この
加熱板を実施例1の支持容器に取り付けた。
【0181】(比較例1)中底板15に研磨処理を全く
施さず、そのまま支持容器12に取り付けたほかは、実
施例1と同様にして、ホットプレートを製造した。この
ときの中底板15の表面粗度は、Ra=25μm、Rm
ax=250μmであった。
【0182】(比較例2)ガラス布にポリイミド樹脂を
含浸させたプリプレグを5層積層し、表面が粒径30μ
mのSiC粒子を用いたサンドブラスト処理でエンボス
加工されたステンレス板で挟みこみ、220℃、100
kg/cm2 で加圧してポリイミド基板を製造し、直径
230mm、厚さ2mmの円板とした。上記工程によ
り、ポリイミド板の表面もエンボス加工されたステンレ
ス板の表面が転写され、Ra=25μm、Rmax=2
60μmの粗度を有する面が形成されていた。この円板
にパンチングにより、直径10mmの孔を20個開けて
開口率5%とした。この中底板を図13に示すように、
支持容器の3箇所にもうけた板バネ254上に載置して
ネジで固定した。また、抵抗発熱体を有するセラミック
基板としては、実施例1と同様の条件で製造したものを
使用した。
【0183】(比較例3)厚さ15mm、直径300m
mのアルミニウム円板の片面に、シリコンラバーで発熱
線を挟んだヒータをネジで固定して加熱板とした。この
加熱板を比較例1の支持容器に取り付けた。
【0184】このようにして得られた実施例1〜9およ
び比較例1〜3に係るホットプレートユニットに通電
し、300℃まで昇温した後、冷媒として室温の空気を
用い、0.01m3 /分の流速で冷媒導入管27から空
気を吹き込み、冷却した。そして、このホットプレート
ユニットにつき、以下のような基準で評価を行った。
【0185】評価方法 (1)昇温時間および降温時間の測定 ホットプレートが300℃まで昇温する時間および30
0〜250℃まで降温する時間を測定した。ただし、樹
脂板を使用する場合は、200℃まで昇温する時間およ
び200〜150℃まで降温する時間を測定した。
【0186】(2)降温時間のばらつき 上記(1)の方法で降温時間を測定し、下記の(1)式
で表される10回の降温時間のばらつきを計算した。 降温時間のばらつき(%)=〔(最も長い時間−最も短い時間)/平均時間〕× 100・・・(1)
【0187】(3)シリコンウエハの温度の均一性 加熱中のシリコンウエハの温度をサーモビュア(日本デ
ータム社製 IR62012−0012)で測定し、最
大温度と最低温度の差で表した。 (4)板状体の平坦度 1点を0(基点)とし、他の任意の7箇所が基点からど
れだけ変位しているかをレーザ変位計でしらべてその平
均を平坦度とした。
【0188】
【表1】 12
【0189】上記表1に示したように、実施例1〜9に
係るホットプレートユニットでは、短時間で昇温降温を
行うことができ、昇温降温効率が高いことがわかった。
また、同じ温度を保持するのに対しても、少量の電力が
済むことがわかった。一方、比較例1〜3に係るホット
プレートユニットでは、中底板の粗度が大きいことに起
因して、加熱効率や冷却効率が悪く、実施例に比べて、
昇温降温に長い時間を要している。
【0190】また、実施例1と実施例4との比較から分
かるように、開口を設けることにより降温時間をさらに
短縮することができる。また、実施例4と実施例5との
比較から分かるように、平坦度を高くすることで、シリ
コンウエハの温度を均一化することができる。また、実
施例2と実施例5との比較から分かるように、Rmax
が200μmを超えると降温時間がばらつく。
【0191】
【発明の効果】以上説明したように本発明の半導体製造
・検査装置によれば、板状体のJISB 0601に基
づく面粗度がRa=20μm以下であるので、抵抗発熱
体等による昇温、保温を効率よく行うことができ、降温
時においても、効率よく冷却することができる。さら
に、本発明の半導体製造・検査装置によれば、半導体ウ
エハを均一に加熱することができ、降温時間のばらつき
もすくなくすることができ、良好な特性を有するシリコ
ンウエハ等の半導体関連製品を安定して製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体製造・検査装置の一例であるホ
ットプレートユニットを模式的に示す平面図である。
【図2】図1に示したホットプレートユニットの縦断面
図である。
【図3】内部に抵抗発熱体が形成されたセラミック基板
における抵抗発熱体端部と外部端子との接続方法の一例
を模式的に示す部分拡大断面図である。
【図4】内部に抵抗発熱体が形成されたセラミック基板
における抵抗発熱体端部と外部端子との接続方法の一例
を模式的に示す部分拡大断面図である。
【図5】内部に抵抗発熱体が形成されたセラミック基板
における抵抗発熱体端部と外部端子との接続方法の一例
を模式的に示す部分拡大断面図である。
【図6】(a)は、本発明に係る静電チャックを構成す
るセラミック基板を模式的に示す縦断面図であり、
(b)は、(a)に示した静電チャックのA−A線断面
図である。
【図7】本発明に係る静電チャックに埋設されている静
電電極の一例を模式的に示す水平断面図である。
【図8】静電チャックに埋設されている静電電極の更に
別の一例を模式的に示す水平断面図である。
【図9】本発明の半導体製造・検査装置の一例であるウ
エハプローバを構成するセラミック基板を模式的に示す
断面図である。
【図10】図9に示したセラミック基板を模式的に示す
平面図である。
【図11】図9に示したセラミック基板のA−A線断面
図である。
【図12】(a)〜(d)は、本発明の半導体製造・検
査装置の一例であるホットプレートユニットを構成する
セラミック基板の製造方法を模式的に示す断面図であ
る。
【図13】(a)は、本発明の半導体製造・検査装置一
例であるホットプレートユニットの別の実施形態を模式
的に示す断面図であり、(b)は、ホットプレートユニ
ットの支持容器を構成する底板を模式的に示す斜視図で
ある。
【図14】窪みが形成された中底板の表面を示す顕微鏡
写真と、表面形状をレーザ変位計で測定した結果を示す
グラフとを組み合わせて表示した説明図である。
【図15】中底板の表面を示す顕微鏡写真と、表面形状
をレーザ変位計で測定した結果を示すグラフとを組み合
わせて表示した説明図である。
【図16】中底板の表面を示す顕微鏡写真と、表面形状
をレーザ変位計で測定した結果を示すグラフとを組み合
わせて表示した説明図である。
【符号の説明】
2 チャックトップ導体層 6 ガード電極 7 グランド電極 8 溝 9 吸引口 11 断熱リング 12 支持容器 13、43 外部端子 14 底板 14a 貫通孔 15 中底板 17 リード線 18 配線 19 ガイド管 20 セラミックヒータ 21、31、61、71、81 セラミック基板 21a、31a 加熱面 21b、31b 底面 22、42、51、66 抵抗発熱体 24、44 有底孔 25、45 貫通孔 27 冷却管 28 測温素子 29 シリコンウエハ 37、48 袋孔 38、49、68 スルーホール 62、72、82a、82b チャック正極静電層 63、73、83a、83b チャック負極静電層 64 誘電体膜 130 連結部材 140 押さえ用金具

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その表面または内部に導体が形成された
    基板が板状体を有する支持容器に配設されてなる半導体
    製造・検査装置であって、前記板状体のJIS B 0
    601に基づく面粗度が、Ra=20μm以下であるこ
    とを特徴とする半導体製造・検査装置。
  2. 【請求項2】 前記板状体のJIS B 0601に基
    づく面粗度がRa=0.05〜20μmである請求項1
    に記載の半導体製造・検査装置。
  3. 【請求項3】 前記板状体は、支持容器の底板または中
    底板である請求項1または2に記載の半導体製造・検査
    装置。
  4. 【請求項4】 前記板状体には、開口が形成されてなる
    請求項1〜3のいずれか1に記載の半導体製造・検査装
    置。
  5. 【請求項5】 前記板状体には、突起もしくは窪みが形
    成されてなる請求項1〜4のいずれか1に記載の半導体
    製造・検査装置。
  6. 【請求項6】 前記基板は、セラミック基板である請求
    項1〜5のいずれか1に記載の半導体製造・検査装置。
  7. 【請求項7】 前記基板は、金属基板である請求項1〜
    5のいずれか1に記載の半導体製造・検査装置。
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