JP2002082157A - コールドスタート方法 - Google Patents

コールドスタート方法

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JP2002082157A
JP2002082157A JP2000272448A JP2000272448A JP2002082157A JP 2002082157 A JP2002082157 A JP 2002082157A JP 2000272448 A JP2000272448 A JP 2000272448A JP 2000272448 A JP2000272448 A JP 2000272448A JP 2002082157 A JP2002082157 A JP 2002082157A
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satellites
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JP2000272448A
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Akira Yoshida
亮 吉田
Kazutada Tanda
和忠 反田
Tomohiro Waki
友博 脇
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Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Japan Radio Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コールドスタートに要する時間を短縮する。 【解決手段】 固定順のテーブルに基づき1個目の衛星
を捕捉した後(100)、2個目の衛星の捕捉(10
6)及び3個目以降の衛星の捕捉(108)を、最適化
された優先順位に従い実行する。優先順位の最適化は、
代表的使用地域(大陸)における衛星の出現順序や最高
仰角に加え、前回測位時までの受信履歴や衛星の健康/
不健康に関する情報に基づき行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測位演算を起動す
るためのコールドスタート方法に関する。
【0002】
【従来の技術】GPS (Global Positioning System)は
GNSS(Global Navigation Satellite System)の一種
である。GNSSでは、地球を周回する多数の測位衛星
(本願では単に「衛星」と呼ぶ)からの信号を、地球上
の測位装置にて受信する。衛星からの信号は拡散コード
によりスペクトル拡散変調されているため、測位装置で
は、衛星からの信号の受信に際し衛星からの信号とのコ
ード同期を確立して(衛星の捕捉:アクイジション)そ
の状態を維持し(衛星の追尾:トラッキング)、その結
果スペクトル逆拡散された信号から航法メッセージ等を
復調し、同時にコード同期回路における同期位相等の情
報を得る。
【0003】測位装置は、同期位相や航法メッセージ等
の情報に基づき、捕捉した衛星それぞれと測位装置との
幾何学的位置関係に着目した原理に基づく所定の測位演
算を行い、その結果として得られる測位装置の現在位置
等を出力する。従って、測位演算を行うには、測位装置
の現在位置にて捕捉できる衛星の個数が、測位演算の原
理上要求される個数以上でなければならない。一般に、
例えばGPSにおける3次元測位には4個以上の、高度
既知の条件下での測位である2次元測位には3個以上の
衛星を、捕捉・追尾できねばならない。
【0004】GPSを利用する測位装置を一般にGPS
受信機と呼ぶ。図1に、GPS受信機の一例構成を示
す。この図に示す構成は「新訂版 GPS 人工衛星に
よる精密測位システム」(日本測地学会編著)等に記載
されている従来公知の構成である。衛星からの信号はア
ンテナ10により受信され、RF増幅器12により増幅
され、周波数変換部20により無線周波数から中間周波
数に変換され、IF増幅器22により増幅された後、各
受信チャネル24に供給される。
【0005】受信チャネル24はn個(nは通常は2以
上)設けられており、それぞれ、コード発生器26、コ
ード同期回路28及び航法メッセージ解読部30を有し
ている。コード発生器26は、衛星にてスペクトル拡散
変調に使用されている拡散コードに相応する拡散コード
を発生させ、コード同期回路28に供給する。コード同
期回路28は、コード発生器26から供給される拡散コ
ードとIF増幅器22からの受信信号との相関検出等を
行う。受信チャネル24の後段に設けられている測位演
算衛星選択処理部32は、コード同期回路28における
相関検出の結果等に応じてコード発生器26における拡
散コードの発生位相即ちコード位相を制御し、このコー
ド位相を受信信号におけるコード位相と同期させること
によって、受信信号をスペクトル拡散復調させる。
【0006】航法メッセージ解読部30は、スペクトル
拡散復調された受信信号から航法メッセージ等の情報を
解読し、測位演算衛星選択処理部32に供給する。測位
演算衛星選択処理部32は、このときのコード位相や航
法メッセージ解読部30からの情報を用いて測位演算を
行う。また、測位演算衛星選択処理部32は、予め与え
られている軌道暦情報(ROMアルマナック)や、航法
メッセージ解読部30により得られる軌道情報(エフェ
メリス)或いは軌道暦情報(アルマナック)を用いて、
測位演算のため捕捉すべき衛星の組合せを決定し、その
結果に応じて、各受信チャネル24による捕捉対象を設
定する。具体的には、コード発生器26にて発生させる
拡散コードを捕捉すべき衛星に対応したものに設定する
等の処理を実行する。
【0007】なお、周波数変換部20における周波数変
換に使用される局部発振信号は、水晶等の基準発振器1
6の発振出力に基づきLOC18にて生成される。基準
発振器16の発振出力は、コード発生器26における位
相基準となるほか、測位演算衛星選択処理部32等に与
えられるリアルタイムクロック(RTC)の生成にも利
用できる。
【0008】電源投入時等、測位演算衛星選択処理部3
2における測位演算を起動する際には、GPS受信機の
現在位置及び現在時刻に関する情報を、多少大まかでは
あっても、与えるのが望ましい。即ち、測位演算を起動
するのに先立ち、GPS受信機の現在位置・時刻と各衛
星の軌道が概略にでもわかっていれば、GPS受信機と
衛星の幾何学的関係を概略にではあれ導出でき、測位演
算に使用する衛星の選択、選択した衛星の捕捉追尾、そ
して測位演算の起動を、迅速に実行できる(ウオームス
タート)。各衛星の概略軌道を示す情報としては、測位
演算衛星選択処理部32内の不揮発性メモリ等に予め格
納されているROMアルマナックや、以前に測位演算を
行った際に航法メッセージから収集し測位演算衛星選択
処理部32内の電源バックアップメモリ等に格納してお
いたアルマナックを、利用できる。GPS受信機の概略
位置・時刻は、図示しない操作部からの使用者による入
力操作によって与えるか、或いは、以前に測位演算を行
った際に現在位置として得られている位置等を援用す
る。
【0009】しかし、状況によっては、GPS受信機の
概略位置等が情報として与えられておらず、ROMアル
マナックを手がかりとして測位演算を起動しなければな
らないことがある。この種の起動モードをコールドスタ
ートと呼ぶ。コールドスタートに際しては、測位演算衛
星選択処理部32は、例えば、図2に示すCSF(Cold
Start Fix)手順を実行する。
【0010】この図に示す手順では、3個(2次元測
位)又は4個(3次元測位)以上の衛星を捕捉できるま
で(102)、n個の受信チャネルに対して衛星及びコ
ード位相を逐次割り当てることによって、捕捉できる衛
星を探す(100)。この衛星サーチの後、測位演算を
実行するための測位ルーチンが起動される(104)。
また、衛星をサーチする順序は、図中右半分に示されて
いるように、テーブル上で固定的に設定されている。こ
の固定順のテーブルは、例えばROMアルマナックであ
り又はROMアルマナックから二次的に作成したテーブ
ルである。図中、「優先順位」は衛星サーチに供する順
序、「衛星番号」は衛星を特定する番号・符号である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】CSF手順によるコー
ルドスタートという起動モードを設けておく意義は、現
在位置や時刻が皆目不明である状況下でもまた地球上の
どこでも、衛星が“見える”限りは測位演算を起動でき
るようにする点にある。しかしながら、CSF手順によ
るコールドスタートには、ウオームスタートに比べ起動
までに長時間が必要であり、起動までに長時間(例えば
数分)が必要であることが、使用性改善の上で問題とな
っていた。本発明の目的は、コールドスタートに要する
時間を短縮することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明に係るコールドスタート方法は、
(1)地球を周回する衛星の中から現在位置及び現在時
刻にて少なくとも捕捉しうる所定個数以上の衛星を捕捉
して測位演算を行う測位装置にて、現在位置及び現在時
刻を概略定める初期情報を有していない状態から測位演
算を起動する際に、実行されるコールドスタート方法で
あって、(2)衛星を捕捉するまで衛星をサーチする1
衛星目サーチステップと、(3)追尾できる状態にある
捕捉済の衛星の個数が上記所定個数以上に至るまで、各
衛星の飛来時刻及び仰角に関する飛来予報情報に基づ
き、かつ、1衛星目サーチステップにて捕捉済の少なく
とも1個の衛星に応じて、衛星を選びサーチする最適化
サーチステップと、(4)1衛星目サーチステップ及び
最適化サーチステップの実行後測位演算を起動する測位
演算起動ステップと、を有することを特徴とする。
【0013】このように、従来のように必要個数を捕捉
するまで固定順で衛星サーチを行うのではなく、最初の
1個の衛星が捕捉された後は、各衛星の飛来時刻及び仰
角に関する飛来予報情報、特に飛来予報情報における捕
捉済衛星と他の衛星との関係に基づき、衛星を選びサー
チするようにしたため、本発明によれば、2個目以降の
衛星をサーチし捕捉するのに必要な時間が従来より短縮
されることとなり、コールドスタート時における測位演
算の起動に要する時間が従来に比べ短縮されることとな
る。
【0014】また、本発明における最適化サーチステッ
プは、例えば、(1)飛来予報情報に含まれる情報のう
ち、1衛星目サーチステップにて捕捉済の少なくとも1
個の衛星の飛来時刻と他の衛星の飛来時刻との相互関係
に基づき、優先順位を決め、少なくとも更に1個の衛星
を捕捉するまで、この優先順位に従い衛星をサーチする
第1最適化サーチステップと、(2)飛来予報情報に含
まれる情報のうち、1衛星目サーチステップ又は第1最
適化サーチステップにて捕捉済の少なくとも2個の衛星
の飛来時刻と他の衛星の飛来時刻との相互関係に基づき
優先順位を決め、追尾できる状態にある捕捉した衛星の
個数が上記所定個数以上に至るまで、この優先順位に従
い衛星をサーチする第2最適化サーチステップとを、含
む。
【0015】ここに、1衛星目サーチステップにより1
個目の衛星が捕捉されただけの段階では、使用者のいる
地域及び時間帯を概略的にすら推定することもできな
い。これに対して、第1最適化サーチステップの実行に
より1衛星目サーチステップで捕捉済のものと併せ少な
くとも合計2個の衛星が捕捉された段階では、これら少
なくとも2個の衛星の前後関係から、地域を少なくとも
大陸的規模では推定することができ(例えば北米大陸な
のかヨーロッパ大陸なのかは識別でき)、時間帯につい
ても同様に推定が可能となっている。そのため、第2最
適化サーチステップでは、衛星の飛来時刻の相互関係に
基づき、高い優先順位を与える衛星を絞り込み、3個目
以降の衛星をより早期に捕捉するようにしている。即
ち、2個目の衛星を捕捉するための第1最適化サーチス
テップから切り離して、3個目以降の衛星を捕捉するた
めの第2最適化サーチステップを設けることにより、最
適化サーチステップの実行に要する時間を短縮すること
ができ、ひいてはコールドスタートに要する時間を更に
短縮することができる。
【0016】更に、第1最適化サーチステップを実行す
る上で、測位装置(例えばGPS受信機)が使用される
可能性が高い複数個の地球区画を想定しておくのが望ま
しい。ここで言う地球区画とは、大陸的な規模を有する
地域、例えば北米大陸、EU地域、日本及びその近隣地
域、豪州大陸等であり、好ましくは、GPS受信機が使
用される頻度が高い地域を想定する。第1最適化サーチ
ステップでは、これら、測位装置が使用される可能性の
高い複数個の地球区画それぞれの上空への衛星の飛来時
刻の相互関係に基づき、各衛星の優先順位を決める。
【0017】また、GPS等のように、地球表面に対す
る衛星の軌道周回周期が24時間より短いシステムの場
合には、ある任意の地球区画の上空にある衛星が1日に
複数回飛来することがある。そのため、第1最適化サー
チステップでは、捕捉済の衛星が1日に複数回飛来する
地球区画については、当該複数回の飛来毎に即ち複数個
の飛来時間帯毎に、衛星の飛来時刻の相互関係に基づ
き、各衛星の優先順位を決める。
【0018】このような形態で第1最適化サーチステッ
プを実行することによって、測位装置が現存している地
域が複数個の地球区画のいずれに属するのか、並びに現
在時刻がいずれの時間帯に属しているのかを、少なくと
も大陸規模では確定することができる。
【0019】また、上述した複数個の地球区画に関し、
いずれかの地球区画のみを対象として、或いはいずれか
の地球区画を優先して、第1最適化サーチステップを実
行させることができるようにすれば、第1最適化サーチ
ステップの開始から終了までに要する時間を更に短縮す
ることができる。まず、上述した複数個の地球区画のう
ちいずれかを使用者が選択した場合には、選択されてい
ない地球区画の上空への衛星飛来状況を特に考慮しない
で、優先順位を決めるようにする。例えば、使用者が
「どこにいるかは不明だが少なくとも日本を脱出しては
いない」と認識しておりいくつかの地球区画の中から
「日本」を選択している場合、それを受けて「日本」以
外の地球区画例えば「EU」や「北米」を第1最適化サ
ーチステップの実行対象外区画とすれば、第1最適化サ
ーチステップの所要時間を短縮することができる。
【0020】また、上述した複数個の地球区画のうちい
ずれかが、測位装置が使用される可能性が特に高い地球
区画として予め、又は使用者により、選択されていると
する。その場合に、衛星の飛来時刻の相互関係に基づく
優先順位決定に際し、選択されている地球区画の上空へ
の衛星の飛来時刻の相互関係を、選択されていない地球
区画の上空への衛星の飛来時刻の相互関係より優先さ
せ、優先順位決定を行うのが望ましい。即ち、測位装置
が「北米」ではなく「日本」にて使用される可能性が高
い場合には、その旨の(工場出荷時)初期設定を行って
おき或いは使用者が選択設定を行うことにより、日本上
空における衛星の飛来時刻の相互関係に基づき高い優先
順位を付与すべきであると判断された衛星には、北米上
空への衛星の飛来時刻の相互関係に基づき高い優先順位
を付与すべきであると判断された衛星よりも高い優先順
位が付与されることとなるため、第1最適化サーチステ
ップの所要時間が短縮される。
【0021】更に、前述のように、第1及び第2最適化
サーチステップにおける優先順位の決定は、衛星の飛来
時刻の相互関係に基づき実行される。そのとき、捕捉済
衛星に相前後して飛来する衛星即ち前後飛来衛星を優先
的にサーチすれば、高い確率で捕捉できるといえる。そ
のため、本発明の好ましい実施形態では、前後飛来衛星
選択を行う。即ち、捕捉済の衛星の飛来時刻により近い
時刻に飛来する衛星がより先にサーチされるよう、各衛
星の優先順位を決める。これにより、第1または第2最
適化サーチステップの所要時間を短縮することができ
る。
【0022】また、前後飛来衛星選択の一形態或いは例
外的処理として、高仰角前後飛来衛星選択がある。これ
は、捕捉済の衛星の飛来時刻により近い時刻に飛来する
他の衛星が存在しており、従って前後飛来衛星選択では
当該他の衛星の方により高い優先順位が付与されるはず
の衛星であっても、飛来予報情報から見てその最高仰角
が所定の基準を満たす衛星には、例外的に、当該他の衛
星より高い優先順位を与える、という優先順位決定論理
である。仰角が高い衛星は、一般に、建物等に遮られず
に捕捉できる可能性が高く、大陸間の移動程度で捕捉が
不可能になることはない。そのため、高仰角前後飛来衛
星選択を行うことによって捕捉に成功する可能性が高ま
り、第1又は第2最適化サーチステップの所要時間をよ
り短縮することができる。
【0023】前後飛来衛星選択(及びその一形態である
高仰角前後飛来衛星選択)に際しては、捕捉済の衛星の
飛来時刻より前の時刻に飛来する衛星と、後の時刻に飛
来する衛星とが、交互にサーチされることとなるよう、
捕捉済の衛星の飛来時刻に対する飛来時刻の前後に分け
て、各衛星に優先順位を与えるのが望ましい。例えば、
捕捉済の衛星より少し前に飛来しているはずの衛星をサ
ーチしたにもかかわらず捕捉に成功しなかった場合に
は、まだサーチを行っていない側即ち捕捉済の衛星より
少し後の時刻に飛来する衛星を次にサーチするようにす
れば、結果として捕捉に成功する可能性が高い衛星を順
にサーチしていくこととなり、第1又は第2最適化サー
チステップの所要時間を短縮することができる。
【0024】また、ROMアルマナックから固定順のテ
ーブルを作成してサーチを行う等の形態で1衛星目サー
チステップが行われている場合、即ち各衛星の概略軌道
に関する軌道歴情報により予め決定された固定の順序に
従い衛星をサーチしている場合、前後飛来衛星選択に際
しては、1衛星目サーチステップにてサーチが行われて
いない時間帯の衛星に比較的高い優先順位が付与される
確率が高まるよう、捕捉済の衛星の飛来時刻より前の時
刻に飛来する衛星と、後の時刻に飛来する衛星のどちら
により高い優先順位を与えるかを、決定するようにす
る。例えば、1衛星目サーチステップにおいて、飛来時
刻が早いものから順にサーチが行われている場合には、
前後飛来衛星選択に際しては、捕捉済の衛星の飛来時刻
よりも後の時刻に飛来する衛星に、より高い優先順位を
与える。また、この処理は、使用地域が判明している場
合や、地域間に順位をつけて処理を行っている場合に、
より有効である。なお、このように軌道歴情報をROM
アルマナック等の形で実装している場合には、最適化サ
ーチステップでは、優先順位決定の基礎となる飛来予報
情報をこの軌道歴情報から導出すればよい。
【0025】更に、1衛星目サーチステップ及び第1最
適化サーチステップにて2個以上の衛星が捕捉された
後、これに続く第2最適化サーチステップにて3個目以
降の衛星を捕捉するためのサーチの優先順位を決める際
には、前後飛来衛星選択によって高い優先順位が付与さ
れる衛星よりも高い優先順位を、捕捉済の2個の衛星の
飛来時刻に挟まれた期間内に飛来する衛星に対し付与す
るようにするのが望ましい(中間飛来衛星選択)。即
ち、既に2個の衛星を捕捉しているのであれば、それら
2個の衛星の飛来時刻の中間の時刻に飛来するはずの衛
星に対して、より高い優先順位を与えるようにすれば、
第2最適化サーチステップの所要時間を短縮することが
できる。
【0026】更に、例えば以前の測位演算実行時におけ
る受信履歴が測位装置内に記憶又は記録として残されて
いる場合、当該履歴に係る衛星に対しては、他の衛星よ
りも高い優先順位を与えるのが望ましい(受信履歴保有
衛星選択)。即ち、受信履歴が得られてから現時点まで
の間における移動や時間経過が、現在位置から見た衛星
配置が大きく変化するほどではない場合もあるため、受
信履歴保有衛星選択を行うことによって、第1又は第2
最適化サーチステップの所要時間を短縮することができ
る。受信履歴保有衛星選択は、1衛星目サーチステップ
でも実行するのが望ましい。
【0027】更に、受信履歴保有衛星選択に際しては、
履歴として残されている受信時刻及び最終受信レベルに
基づいて優先順位を決めるのが望ましい。即ち、履歴が
残されている衛星が複数ある場合に、履歴として残され
ている受信時刻がより新しいものにより高い優先順位を
与え、受信時刻が同じであれば履歴として残されている
最終受信レベルがより高いものにより高い優先順位を与
えることが望ましい。このようにすることによって、現
在でも捕捉できる可能性が高い衛星に対し、高い優先順
位を与えることが可能になり、第1又は第2最適化サー
チステップの所要時間を短縮できる。
【0028】更に、各衛星の概略軌道に関する軌道歴情
報例えばROMアルマナック中で不健康とされている衛
星に対しては、他の衛星より低い順位を与えるのが望ま
しい(不健康衛星選択)。即ち、軌道歴情報中で不健康
とされている衛星は、捕捉することができないか、或い
は捕捉することができても正常なデータを得ることがで
きないか、いずれかである可能性が高いため、その種の
衛星はできるだけサーチ対象とならないようにするのが
望ましい。
【0029】また、第1又は第2最適化サーチステップ
においては、それ以前のステップにおいて捕捉済の衛星
をサーチの対象から除外するのではなく、低い優先順位
ではあるもののサーチの対象として残しておくのが望ま
しい。これは、一旦捕捉はしたものの、追尾することが
できず、結果として見失ってしまうことがあるためであ
る。その際の優先順位は、例えば、軌道歴情報中で不健
康とされている衛星よりは高いものの、それ以外の衛星
よりは低い優先順位とするのが望ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
関し図面に基づき説明する。なお、本発明は、図1に示
したGPS受信機にて、特にその測位演算衛星選択処理
部32にて実行することが可能である。そのため、ここ
では本発明を図2に示した従来のCSF手順の変形によ
り実施した例を説明する。しかしながら、本発明は、所
定個数以上の衛星を捕捉し、軌道歴情報を用いてコール
ドスタートに係る手順を実行する測位装置であれば、G
PS受信機以外でも実施できる。また、図1中にはキャ
リアの種類(L1かL2か)、拡散コードの種類(C/
AコードかPコードか)等を明示していないが、本発明
の適用対象はそれらによって限定を受けるものではな
い。本発明は、更に、WAAS(Wide Area Argumentat
ion System)等のアーギュメンテーションシステムによ
り補強されたWADGPS(Wide Area Differential G
PS)等にも適用できる。その場合、CSF手順における
選択対象として、静止軌道上のWAAS衛星等も含めて
もよい。
【0031】図3に、本発明の一実施形態におけるCS
F手順を示す。この図に示す手順は、図2に示す手順と
同様、固定順のテーブルを用いて1個目の衛星をサーチ
するステップ100を有している。本実施形態における
ステップ100は、より詳細には、受信履歴保有衛星
(後述)について最近のものから(同時刻のものは高受
信レベルのものから)順にサーチを行った上で、従来の
ステップ100と同様の固定順サーチを行うステップで
ある。また、本手順は、3個以上(2次元測位の場合)
又は4個以上(3次元測位の場合)の衛星を捕捉した後
に測位ルーチンを起動するステップ104も有してい
る。
【0032】本実施形態が図2に示した従来技術に比べ
て特徴的なところは、必要個数の衛星全てをステップ1
00でサーチ・捕捉するのではなく少なくとも1個をサ
ーチ・捕捉できればよいこと、ステップ100実行後ス
テップ104実行前に1衛星トラッキング後最適化衛星
サーチに係るステップ106と2衛星トラッキング後最
適化衛星サーチに係るステップ108とを順に実行して
いること等にある。
【0033】これらステップ106及び108は、いず
れも、最適化された優先順位に基づく衛星サーチを実行
するステップであり、ステップ106は2個目の衛星
を、ステップ108は3個目以降の衛星を捕捉するため
のステップである。ステップ106及び108において
は、衛星サーチの優先順位は、前回測位時までの受信履
歴、代表的使用地域(大陸)における衛星の出現順序や
最高仰角、衛星の健康/不健康の別等に基づき、最適化
される。ここでは、代表的使用地歴(大陸)として、日
本、欧州(EU)、北米、豪州等、大陸的な規模を有す
る地域即ち前掲の地球区画を想定している。
【0034】ステップ106における1衛星トラッキン
グ後最適化衛星サーチは、次のようにして実行される。
まず、測位演算衛星選択処理部32は、最適化された優
先順位が最も高い衛星から順に選ぶ。測位演算衛星選択
処理部32は、選んだ衛星に係る拡散コードが生成され
るよう、選んだ衛星をn個の受信チャネル24に割当・
設定し、コード位相についても適宜割当・制御を行う。
n個の受信チャネル24間に優先度の高低がある設計下
では、優先度が高い受信チャネル24から順にサーチ対
象たる衛星を割り当てる。先に従来技術に関し説明した
ように、n個の受信チャネル24は互いに協働して或い
は個別に衛星をサーチし、その結果得られた情報を測位
演算衛星選択処理部32に供給する。本実施形態の場
合、測位演算衛星選択処理部32は、少なくとも1個の
衛星の捕捉に成功するまでこのサーチを繰り返し実行す
る。従来技術と異なり、1個の衛星の捕捉に成功する
と、動作はステップ108に移行する。
【0035】ステップ106を実行する際、測位演算衛
星選択処理部32は、ステップ100にて捕捉された1
個目の衛星を手がかりとして、かつ、ROMアルマナッ
クとして与えられている軌道歴情報に基づき、表1に示
される優先順位に従い衛星を選択する。優先順位付与の
基準は表2に示すとおりである。
【0036】
【表1】
【表2】 表1に現れている衛星のうち、最も高い優先順位が付与
される受信履歴保有衛星は、過去測位時に受信したこと
がある衛星であり、その結果として、GPS受信機内部
に受信履歴が記憶又は記録として残されている衛星であ
る。受信履歴の記憶・記録の形態としては、例えば、書
込可能な不揮発性メモリによる記憶、電源バックアップ
された揮発性メモリによる記憶、外部記録媒体への記録
等がある。記憶素子は図1中に示されていないが、例え
ば、測位演算衛星選択処理部32内に又はその周辺に設
ければよい。受信履歴保有衛星が複数ある場合には、表
2に示したように、その受信履歴が最も新しいもの、即
ち受信時刻が新しいものに高い優先順位を付与する。こ
れによって、比較的最近に捕捉・受信したことがあり現
在でも捕捉できる見込みが高いものが、優先的にサーチ
される。また、受信時刻が同じ複数の受信履歴保有衛星
がある場合、それらの中で最終受信レベルが最も高いも
のに高い優先順位を付与する。これによって、最も良好
な信号受信状態を期待できるものが、優先的にサーチさ
れる。
【0037】表1中、受信履歴保有衛星に次ぐ優先順位
が付与されるのは、高仰角前後飛来衛星である。ここで
言う高仰角前後飛来衛星とは、捕捉済衛星に前後して飛
来する衛星即ち前後飛来衛星の中で、その最高仰角が基
準値(例えば50°)以上のものである。例えば、RO
Mアルマナック等の軌道歴情報から導出される飛来予報
情報が、図4に示すようなものであり、この図中におい
て白抜き矢印で示される曲線が捕捉済の衛星を示すもの
であるとする。図示されている衛星の中で、その最高仰
角が基準を上回り、捕捉済衛星に最も近い時刻に飛来す
る衛星は、(1)及び(2)である。これらの衛星即ち
高仰角前後飛来衛星は、高仰角であるため電波遮蔽等の
影響を受けず、なおかつ大陸間の移動程度では捕捉が不
可能にならず、前後飛来であるため捕捉できる可能性の
高い衛星であるから、本実施形態では、受信履歴保有衛
星に次ぐ高い優先順位を付与している。
【0038】また、ステップ100で使用する固定順の
テーブルが、飛来時刻が早いものから順にサーチするテ
ーブルである場合には、捕捉済衛星よりも後に飛来する
高仰角前後飛来衛星(1)に対し、前に飛来する高仰角
前後飛来衛星(2)よりも高い優先順位を付与する。こ
れは、捕捉済衛星より前の時間帯に飛来する衛星はステ
ップ100で既にサーチの対象とされている可能性が高
く、捕捉済衛星より後に飛来する衛星はステップ100
でサーチされていない可能性が高いこと、即ち“後”の
方が捕捉できる衛星が存在する見込みが高いといえるこ
とによる。また、“前”“後”の別に応じたこの優先順
位設定については、使用地域が判明している場合や、地
域間に優先順位があり使用地域らしき地域が推測できる
場合に有効とする。
【0039】更に、衛星の飛来状況は各地域毎に異なる
が、図8中に注記したように、“どの衛星を捕捉できる
か”にかかわる大まかな配置関係は、1個の大陸内の移
動程度では変化しない。そのため、本実施形態では、日
本、欧州、北米、豪州といった大陸的な規模を有する地
域毎に、高仰角前後飛来衛星を前後各1個合計2個ずつ
選択する。工場出荷時等における初期設定の順序或いは
使用者によるコマンド設定により、いずれかの地域のみ
が選択されている場合には、他の地域については、高仰
角前後飛来衛星の選択及び優先順位付与は行わない。ま
た、いずれかの地域を他の地域に対し優先させる旨の設
定が、工場出荷時に或いは使用者によるコマンド設定に
て行われている場合には、その地域に係る高仰角前後飛
来衛星を他の地域に係る高仰角前後飛来衛星に比べて高
い優先順位とする。
【0040】表1中で、高仰角前後飛来衛星に次ぐ優先
順位が与えられているのは、前後飛来衛星である。前後
飛来衛星に対しては、その最高仰角の値を問わず、捕捉
済衛星に対する飛来時刻の近さを主たる基準として、優
先順位の付与を選択する。但し、高仰角前後飛来衛星同
士の優先順位関係を決めたときと同じく、捕捉済衛星よ
り後に飛来する衛星、前に飛来する衛星、2つ後に飛来
する衛星、…という順序で、高い優先順位を与える。図
5に示した例でいえば、捕捉済衛星の後に飛来する衛星
(1)、前に飛来する衛星(2)、2つ後に飛来する衛
星(3)、2つ前に飛来する衛星(4)、3つ後に飛来
する衛星(5)、3つ前に飛来する衛星(6)、…とい
うように、優先順位を付与する。前後飛来衛星として選
択する衛星の個数は、上限制限する。また、この優先順
位設定についても、高仰角前後飛来衛星について述べた
特定の場合に有効とする。
【0041】なお、高仰角前後飛来衛星、前後飛来衛星
等を選択する単位となる地域(大陸)としては、製品
(GPS受信機)が使用される可能性の高い地域(大
陸)だけを想定すれば、商業的には十分である。例え
ば、GPS受信機が併用或いは内蔵されるカーナビゲー
ションシステムは、日本、欧州、北米等で特に広い普及
をみているから、カーナビゲーションに利用するGPS
受信機であれば、日本、欧州(EU)、北米の3地域を
想定すれば十分である。その場合、3地域×(前,後)
=6個の衛星を、高仰角前後飛来衛星として扱う。前後
飛来衛星も地域それぞれについて選択する。また、ほと
んど日本国外では使用されないGPS受信機であれば、
日本のみを想定すれば十分である。更に、GPSの場
合、衛星が軌道上を周回するのに要する時間は、約11
時間58分であり、12時間に満たない。そのため、G
PS衛星が地球を周回する期間における地球の自転を考
慮すると、1日に2回、同一の衛星が上空に飛来する地
域があり得る。そのようなケースでは、図4或いは図5
に示した論理による衛星選択を、捕捉済衛星が飛来する
2通りの時間帯双方について、行う。
【0042】表1中、前後飛来衛星に次ぐ優先順位が付
与されているのは、捕捉済衛星、即ち1衛星目のサーチ
で捕捉した衛星である。このように捕捉済衛星を優先順
位付与の対象に含めるのは、一旦捕捉はしたもののこれ
を追尾できず見失ってしまうことがあり得るためであ
る。捕捉済衛星に次ぐ優先順位、従って最低の優先順位
が付与されるのは、ROMアルマナック上で不健康とさ
れている衛星である。不健康な衛星は、仮にその衛星を
捕捉できたとしても不正常な受信データしか得られない
ことが多く、また、捕捉すらできないこともあるが、表
1では、最低の優先順位とはいえ、優先順位付与の対象
に含めている。これは、ROMアルマナックでは不健康
とされているが現在は健康状態に復帰している可能性が
あるからである。
【0043】ステップ106実行後に実行されるステッ
プ108においては、測位演算衛星選択処理部32は、
表3に従い最適化された優先順位に従い、2衛星目以降
の衛星をサーチする。測位演算衛星選択処理部32は、
優先順位に従いこの衛星サーチを繰り返す。それによっ
て、ステップ100及び106で捕捉した衛星と併せ3
個以上(2次元測位の場合)又は4個以上(3次元測位
の場合)の衛星を捕捉し追尾できる状態に至った時点
で、ステップ108を終了し、ステップ104に移行す
る。
【0044】
【表3】
【表4】 表3中、受信履歴保有衛星、前後飛来衛星、捕捉済衛星
及び不健康衛星は表1におけるそれらと同様のものであ
る。但し、表3中の捕捉済衛星には、ステップ106で
捕捉した衛星も含まれる。
【0045】また、ステップ106を終えた段階では、
少なくとも2個の衛星が捕捉済である。同一地点でほぼ
同時に捕捉できる2個の衛星は互いに異なる軌道を周回
する衛星であり、当該互いに異なる2個の軌道が交わる
点は限られているから、この段階で、前述した代表的な
使用地域(大陸)のうちいずれにGPS受信機が存在し
ているのかを確定することができ、また現在時刻が属す
る時間帯を確定することができる(図8参照)。より詳
細には、ステップ100で捕捉した衛星の前後に現れか
つその仰角が50゜以上の衛星を各地域毎に求めてお
き、その中から、ステップ106にて捕捉した衛星と一
致する衛星を選り出し、地域及び時間帯を確定する。な
お、原理上、常に“一致”するとは限らないため、“一
致”しない場合にはいずれかの地域及び時間帯を所定の
基準で確定するようにしておく。このように地域及び時
間帯が確定されるため、ステップ108における優先順
位の最適化は、それまでに捕捉済の少なくとも2個の衛
星に基づき特定した地域及び時間帯に関して行えばよ
く、複数の地域或いは時間帯それぞれについて行う必要
はない。
【0046】また、表3に示す優先順位においては、中
間飛来衛星が、受信履歴保有衛星よりも低く、前後飛来
衛星よりも高い優先順位を与えられている。中間飛来衛
星とは、捕捉済の2個の衛星の間に飛来する衛星、即ち
図6中の(1)及び(2)である。中間飛来衛星が複数
ある場合には、例えばその仰角に応じて相互の優先順位
を決める。
【0047】更に、ステップ108における前後飛来衛
星同士の優先順位の関係は、2個の捕捉済衛星のうちい
ずれがステップ100で捕捉され、いずれがステップ1
06で捕捉されたかによって、異なる順序となる。例え
ば、図7に示した例では、ステップ100で捕捉された
1個目の捕捉済衛星(“捕捉済1”)よりもステップ1
06にて捕捉された2個目の捕捉済衛星(“捕捉済
2”)の方が、後に飛来する。この例では、2個目の捕
捉済衛星の次に飛来する衛星(1)、1個目の捕捉済衛
星の前に飛来する衛星(2)、2個目の捕捉済衛星の2
個後に飛来する衛星(3)、1個目の捕捉済衛星の2個
前に飛来する衛星(4)、…という順序で、前後飛来衛
星間に優先順位を付与する。仮に、2個目の捕捉済衛星
の方が1個目の捕捉済衛星よりも前に飛来する衛星であ
った場合、2個目の捕捉済衛星の前に飛来する衛星、1
個目の捕捉済衛星の後に飛来する衛星、2個目の捕捉済
衛星の2つ前に飛来する衛星、…というように、前後飛
来衛星間で優先順位を決める。このような順序で選択す
る理由は、図5を用いて説明した理由と同じく、“前”
及び“後”のうち捕捉できる衛星が存在する可能性が高
い方を先にサーチするためである。
【0048】このように、本実施形態によれば、ROM
アルマナックから導出した飛来予報情報即ち衛星の飛来
時刻・仰角の相互関係に基づき優先順位を最適化し、2
個目以降の衛星のサーチを実行することとしたため、図
2に示したCSF手順に比べ、短時間で、CSF手順に
よるコールドスタートを完了することができる。例え
ば、従来のCSF手順によるコールドスタートに225
秒を要するGPS受信機であれば、本実施形態に係るC
SF手順を実行するようにそのソフトウエアを更新すれ
ば、その約1/2である120秒程度でコールドスター
トを完了できる。また、いずれの地域にて使用するのか
を少なくとも大陸的規模で使用者が設定等している場合
には、更に短い80秒程度でもコールドスタートが可能
である。このように、本実施形態によれば、CSF手順
実行時のTTFF(Time To FirstFix)が従来に比べ顕
著に短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 GPS受信機の一例構成を示すブロック図で
ある。
【図2】 従来におけるCSF手順の流れを示すフロー
チャートである。
【図3】 本発明の好適な実施形態におけるCSF手順
の流れを示すフローチャートである。
【図4】 高仰角前後飛来衛星を示す飛来予報図であ
る。
【図5】 前後飛来衛星、特に1衛星捕捉時における前
後飛来衛星を示す飛来予報図である。
【図6】 中間飛来衛星を示す飛来予報図である。
【図7】 前後飛来衛星、特に2衛星捕捉後の前後飛来
衛星を示す飛来予報図である。
【図8】 GPS受信機と衛星の幾何学的関係を概念的
に示す図である。
【符号の説明】
24 受信チャネル、26 コード発生器、 28 コ
ード同期回路、30航法メッセージ解読部、32 測位
演算衛星選択処理部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 脇 友博 東京都三鷹市下連雀五丁目1番1号 日本 無線株式会社内 Fターム(参考) 5J062 AA02 AA13 CC07 DD04 DD05 DD13 DD14 DD15 DD22

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地球を周回する衛星の中から現在位置及
    び現在時刻にて少なくとも捕捉しうる所定個数以上の衛
    星を捕捉して測位演算を行う測位装置にて、現在位置及
    び現在時刻を概略定める初期情報を有していない状態か
    ら測位演算を起動する際に、実行されるコールドスター
    ト方法であって、 衛星を捕捉するまで衛星をサーチする1衛星目サーチス
    テップと、 追尾できる状態にある捕捉済の衛星の個数が上記所定個
    数以上に至るまで、各衛星の飛来時刻及び仰角に関する
    飛来予報情報に基づき、かつ、1衛星目サーチステップ
    にて捕捉済の少なくとも1個の衛星に応じて、衛星を選
    びサーチする最適化サーチステップと、 1衛星目サーチステップ及び最適化サーチステップの実
    行後測位演算を起動する測位演算起動ステップと、 を有することを特徴とするコールドスタート方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコールドスタート方法に
    おいて、 最適化サーチステップが、 飛来予報情報に含まれる情報のうち、1衛星目サーチス
    テップにて捕捉済の少なくとも1個の衛星の飛来時刻と
    他の衛星の飛来時刻との相互関係に基づき、優先順位を
    決め、少なくとも更に1個の衛星を捕捉するまで、この
    優先順位に従い衛星をサーチする第1最適化サーチステ
    ップと、 飛来予報情報に含まれる情報のうち、1衛星目サーチス
    テップ又は第1最適化サーチステップにて捕捉済の少な
    くとも2個の衛星の飛来時刻と他の衛星の飛来時刻との
    相互関係に基づき、優先順位を決め、追尾できる状態に
    ある捕捉した衛星の個数が上記所定個数以上に至るま
    で、この優先順位に従い衛星をサーチする第2最適化サ
    ーチステップと、 を含むことを特徴とするコールドスタート方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のコールドスタート方法に
    おいて、 上記優先順位を決める際、捕捉済の衛星の飛来時刻によ
    り近い時刻に飛来する衛星がより先にサーチされるよう
    各衛星の優先順位を決める前後飛来衛星選択を行うこと
    を特徴とするコールドスタート方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のコールドスタート方法に
    おいて、 前後飛来衛星選択に先行して、捕捉済の衛星の飛来時刻
    により近い時刻に飛来する他の衛星が存在するものの飛
    来予報情報からみてその最高仰角が所定の基準を上回る
    衛星には当該他の衛星より高い優先順位を与える高仰角
    前後飛来衛星選択を行うことを特徴とするコールドスタ
    ート方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載のコールドスタート
    方法において、 前後飛来衛星選択に際して、捕捉済の衛星の飛来時刻よ
    り前の時刻に飛来する衛星と後の時刻に飛来する衛星と
    が交互にサーチされることとなるよう、捕捉済の衛星の
    飛来時刻に対する飛来時刻の前後に分けて、各衛星に優
    先順位を与えることを特徴とするコールドスタート方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のコールドスタート方法に
    おいて、 1衛星目サーチステップでは、各衛星の概略軌道に関す
    る軌道暦情報に基づき予め決定されている固定の順序に
    従い衛星をサーチし、 最適化サーチステップでは、優先順位決定の基礎となる
    飛来予報情報を軌道暦情報から導出し、 前後飛来衛星選択に際しては、1衛星目サーチステップ
    にてサーチが行われていない衛星に比較的高い優先順位
    が付与される確率が高まるよう、捕捉済の衛星の飛来時
    刻より前の時刻に飛来する衛星と後の時刻に飛来する衛
    星のどちらにより高い優先順位を与えるかを、決めるこ
    とを特徴とするコールドスタート方法。
  7. 【請求項7】 請求項3乃至6のいずれか記載のコール
    ドスタート方法において、 第2最適化サーチステップにて3個目以降の衛星を捕捉
    するためのサーチの優先順位を決める際、捕捉済の2個
    の衛星の飛来時刻に挟まれた期間内に飛来する衛星に対
    し捕捉済の2個の衛星の飛来時刻より前又は後の時刻に
    飛来する衛星よりも高い優先順位を与える中間飛来衛星
    選択を行うことを特徴とするコールドスタート方法。
  8. 【請求項8】 請求項3乃至7のいずれか記載のコール
    ドスタート方法において、 上記優先順位を決める際、受信履歴が上記測位装置内に
    記憶又は記録として残されている衛星に対して他の衛星
    よりも高い優先順位を与える受信履歴保有衛星選択を行
    うことを特徴とするコールドスタート方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のコールドスタート方法に
    おいて、 受信履歴保有衛星選択に際し、上記履歴が残されている
    衛星が複数ある場合に、履歴として残されている受信時
    刻がより新しいものにより高い優先順位を与え、受信時
    刻が同じであれば履歴として残されている最終受信レベ
    ルがより高いものにより高い優先順位を与えることを特
    徴とするコールドスタート方法。
  10. 【請求項10】 請求項3乃至9のいずれか記載のコー
    ルドスタート方法において、 上記優先順位を決める際、各衛星の概略軌道に関する軌
    道暦情報中で不健康とされている衛星に対し他の衛星よ
    り低い優先順位を与える不健康衛星選択を行うことを特
    徴とするコールドスタート方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のコールドスタート方
    法において、 上記優先順位を決める際、捕捉済の衛星に対し軌道暦情
    報中で不健康とされている衛星よりは高いもののそれ以
    外の衛星よりは低い優先順位を与える捕捉済衛星選択を
    行うことを特徴とするコールドスタート方法。
  12. 【請求項12】 請求項2乃至11のいずれか記載のコ
    ールドスタート方法において、 第1最適化サーチステップでは、大陸的な規模を有する
    地球区画のうち上記測位装置が使用される可能性が高い
    複数個の地球区画それぞれの上空への衛星の飛来時刻の
    相互関係に基づき、また、当該複数個の地球区画のうち
    任意の地球区画の上空に捕捉済の衛星が1日に複数回飛
    来する場合は当該複数回の飛来に係る複数個の飛来時間
    帯それぞれにおける衛星の飛来時刻の相互関係に基づ
    き、各衛星の優先順位を決め、 第1最適化サーチステップの実行によって、上記測位装
    置が現存している地域が上記複数個の地球区画の何れに
    属するのか、並びに現在時刻が何れの時間帯に属してい
    るのかを、確定することを特徴とするコールドスタート
    方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のコールドスタート方
    法において、 上記複数個の地球区画のうちいずれかを使用者が選択し
    た場合には、選択されていない地球区画の上空への衛星
    の飛来時刻の相互関係をその基礎に入れずに、各衛星の
    優先順位を決めることを特徴とするコールドスタート方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項12又は13記載のコールドス
    タート方法において、 上記複数個の地球区画のうちいずれかが上記測位装置が
    使用される可能性が特に高い地球区画として予め又は使
    用者により選択されている場合には、衛星の飛来時刻の
    相互関係に基づく優先順位決定に際し、選択されている
    地球区画の上空への衛星の飛来時刻の相互関係を選択さ
    れていない地球区画の上空への衛星の飛来時刻の相互関
    係より優先させて、優先順位決定を行うことを特徴とす
    るコールドスタート方法。
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